JP2915512B2 - マンガンウィスカーの製造方法 - Google Patents

マンガンウィスカーの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、マンガンウィスカーの製造方法に関し、特
に、電波吸収剤や磁気記録媒体用材料、あるいはプラス
チックやセメント用強化剤などとして好適なマンガンウ
ィスカーを常温低圧で合成する方法についての提案であ
る。
〔従来の技術〕
マンガン化合物,とくにマンガンの針状晶やウィスカ
ーは、上述した磁気記録媒体としては配向性フェライト
のマンガン原料として有用であり、また、プラスチック
やセメントなどの構造材料に配合すると、これらの強度
の向上や亀裂の進展阻止に有効に働くことが知られてい
る。
従来、このようなマンガンのウィスカーまたは針状晶
(以下、これらを単に「ウィスカー」という)を製造す
る方法としては、特開昭50−80297号公報や特開昭59−2
23236号公報に開示されているような方法が知られてい
る。
前記特開昭50−80297号公報に開示されている方法
は、0.05〜3.0モルの硫酸マンガン水溶液に対してアン
モニア水と過酸化水素水とを同時に徐々に添加する方法
であり、 特開昭59−223236号公報に開示された方法は、硫酸マ
ンガン水溶液にアンニモア水を添加して得たスラリー
を、酸素ガス存在下で高温高圧で水熱処理する、いわゆ
る水熱合成に関する方法である。
〔発明が解決しようとする課題〕
まず、上記特開昭50−80297号公報に開示された方法
によれば、針状のγ−MnOOHが生成するが、均一な粒径
とするためには、反応後50時間もの間、空気中に放置し
て熟成処理を行わなければならず、工業的に有利な方法
とはいえない。
また、特開昭59−223236号公報に開示された方法は、
熟成時間を短縮することはできるが、高温高圧にする必
要から、装置が大型化すること、および、圧力,温度に
よっては不純物含有量が却って多くなると共に、収量も
それほど多くないという欠点があった。
本発明は、このような斯界の実情に鑑み、大がかりな
装置を採用する必要がなく、しかも極めて短時間に高純
度のマンガンウィスカーを生成させる方法を提供するこ
とを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上掲の目的を達成するための本発明の構成は、マンガ
ン化合物をアルカリ金属の水酸化物を含む溶液中に浸漬
することにより、ウィスカー状のマンガンを析出させる
と同時に、該マンガンのほとんどをウィスカーに成長さ
せて合成する方法である。この方法において、最も好ま
しいマンガン化合物としては、マンガン鉱石を還元雰囲
気中または還元剤(たとえばコークス)で焙焼して得た
MnOの形態からなるマンガン鉱石還元焙焼鉱であり、ま
た、このとき用いるアルカリ金属の水酸化物は、0.5〜2
0規定の濃度であることが望まれる。
〔作用〕
さて、マンガン化合物が、アルカリ金属の水酸化物と
接触すると、上述したウィスカーが生成する明確な理由
は、なお不明であるが、おそらく、マンガン化合物とア
ルカリ金属水酸化物との反応によってマンガンが析出す
るときに、マンガン結晶の析出が高速度に行われるため
に、アルカリ溶液中で安定なウィスカー状となるものと
考えられる。
本発明者らの研究によると、マンガン化合物のうちで
も、特にマンガン還元焙焼鉱石がウィスカーの生成が速
いことが判った。しかも、マンガンが析出するときに、
他の不純物(SiO2,CaO,Al2O3,FeO)などの析出によっ
て、これらの不純物が核または触媒となって、ウィスカ
ーの成長を助長するものと考えられる。
従って、使用するマンガン化合物としては、酸化マン
ガン,硫酸マンガン,水酸化マンガンなどでもよいが、
できればマンガン還元焙焼鉱石を用いるのが本発明にお
いて最も好ましい。
また、アルカリ金属の水酸化物を含む溶液,とくにア
ルカリ金属水酸化物溶液は、濃度が0.5規定以下のもの
を用いると、析出させたマンガンをウィスカー状とする
のに障害があり、一方、20規定を超えると、水酸化アル
カリ溶液が溶解できず、また安全上の問題が生じる。こ
のことから、本発明においてはアルカリ金属の水酸化物
は0.5〜20規定の範囲とすることが好ましい。
また、上記アルカリ金属水酸化物の溶液、例えば水酸
化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化リチウム等は、
反応に際し、加熱状態(80℃以上,好ましくは100℃以
上)とすることが好ましい。
その理由は、マンガン化合物のアルカリ金属の水酸化
物に対する溶解度は極めて小さく、常温であればほとん
どマンガン化合物の溶解はないが、加熱することによっ
て溶解度が若干大きくなることと、加熱によってマンガ
ン化合物がウィスカー状に高速で成長するのを促進する
ためである。
なお、アルカリ金属の水酸化物中にマンガン化合物を
浸漬すると、ウィスカーを生成する確たる理由、上述の
ように定かではないが、アンモニア水のみ、アルカリ土
類金属の水酸化物などにより浸漬処理を行っても本発明
のウィスカーを得ることはできない。
また、マンガン化合物に対するアルカリ金属の水酸化
物溶液の固液比はウィスカーの生成に1:0.5〜10の範囲
が最も好ましい。また、反応時間は温度に依存するが、
例えば100℃であれば10分以内、80℃であれば2時間以
上の反応時間を要する。
本発明によって得られるこのようなウィスカーは、形
態がMnOであり、得られたウィスカーを、例えば酸化性
雰囲気中で乾燥,焼成するとMn2O3の形態のウィスカー
を得ることができる。これはプラスチック,セメント用
添加剤、あるいは電波吸収剤やフェライト用組成物など
の原料として利用することができる。
〔実施例〕
以下に実施例により本発明を説明する。
硬マンガン鉱50kgを1〜3mmに粉砕して、コークス4kg
と共にロータリーキルン内へ投入し、850℃,2時間焼成
した後、焼成品を35〜150メッシュに粉砕してマンガン
還元焙焼鉱石を調製した。その組成を第1表に示す。
このマンガン鉱石還元焙焼鉱石粉(MnO)100gを、5
規定の水酸化ナトリウム溶液300ml中に投入し、撹拌し
ながら、100℃程度まで加熱し、さらにそのまま加熱を
続け2時間反応させる浸漬処理を行った。
その後、沈殿物のみを回収し、顕微鏡観察および収量
を算出した。その結果、第1図に示すような、太さ1〜
10μm、長さ10〜100μmのウィスカー(MnO)が得られ
たことが確認できた。なお、このときの収率は90%以上
であった。
次に、上述のようにして得られたウィスカーを、空気
中で900℃で焙焼したところ、ウィスカーの形態を変え
ることなくMn2O3になることがX線回折分析の結果から
確認できた。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明方法によれば、マンガン化
合物をアルカリ金属の水酸化物中に浸漬するという極め
て単純な方法で、短期間のうちにマンガンのウィスカー
を生成させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法により得たマンガンウィスカーの
粒子構造を示す5000倍顕微鏡写真である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マンガン化合物を、アルカリ金属の水酸化
    物を含む溶液中に浸漬することにより、ウィスカー状の
    マンガンを析出させることを特徴とするマンガンウィス
    カーの製造方法。
  2. 【請求項2】上記マンガン化合物として、マンガン鉱石
    を還元雰囲気中または還元剤とともに焙焼することによ
    って製造する、塊状MnOの形態からなるマンガンの還元
    焙焼鉱石を用いることを特徴とする請求項1に記載のマ
    ンガンウィスカーの製造方法。
  3. 【請求項3】上記アルカリ金属の水酸化物を含む溶液
    を、0.5〜20規定の濃度とすることを特徴とする請求項
    1に記載のマンガンウィスカーの製造方法。
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