JP2669010B2 - 金属塩溶液中の脱珪方法 - Google Patents

金属塩溶液中の脱珪方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、金属塩溶液中の脱珪方法に関する。更に詳
しくは、フェライト粉末の製造に供する鉄、マンガン、
亜鉛、ニッケル等を含む溶液中の珪素成分を除去する方
法に関する。
[従来の技術] 磁性材料等に広く使用されるフェライト粉末は不純物
の混在が粉末特性に大きく影響され、その使用目的によ
っては不純物の混在が致命的となる場合がある。特に磁
性材料を製造する際の仮焼段階におけるSiO2の混在は、
得られた粉末の焼結特性に悪影響を及ぼすこと、又同粉
末の磁気特性の劣化につながることにより、その混在量
は通常0.01%以下であることが求められている。
従来から溶液中に存在する珪素分を除去する方法とし
て、溶液中に存在するアルミニウム、鉄、亜鉛、マグネ
シウムなどの金属イオンが、水酸化物となって沈澱する
際に溶液に混在する珪素分を共沈澱、あるいは、吸着す
る性質を利用して除去する方法がある。しかし、この方
法では、前記金属イオンの水酸化物を生成させる際、水
酸化ナトリウム、アンモニア水等のアルカリ成分を用い
るため、液中にナトリウムイオン、アンモニウムイオン
等が必然的に混入する。
この方法は比較的良く珪素分を除去できるものの、金
属イオンを含むこのような溶液を用いて、噴霧ばい焼
法、流動層ばい焼法等の熱分解法において、目的とする
フェライト粉末を得る際、溶液中に混在する特にアルカ
リ金属イオン等がフェライト粉末中に混入し容易にはこ
れらを除去できないため、このようなフェライト粉末の
磁気特性を著るしく劣化させることになる。
又、同じくアンモニア水を用いた場合アンモニウムイ
オンは、フェライト粉末製造工程の排ガス回収時に塩化
アンモニウム、硫酸アンモニウムの形で残存し、排ガス
の酸回収バランスを著しくそこなうことになる。
[問題解決の為の手段] 本発明者は、前記した金属塩溶液において金属水酸化
物の生成時の珪素分との共沈効果、及び吸着効果に着目
し、加水分解性金属イオンの存在下に、酸性溶液中の遊
離酸と金属粉末とを反応させることによって、従来の方
法のようにアルカリ成分を添加することなしに、金属水
酸化物を生成させ、それにより溶液中に混在する珪素分
を除去する方法を見出し本発明を完成した。
即ち、本発明は、鉄、マンガン、亜鉛、ニッケルから
なる群から選ばれる1種以上を含んでなる酸性水溶液
を、加水分解性金属イオンの存在下で、前記酸性水溶液
の遊離酸に対して活性な金属微粉末を添加しこれらを反
応させることを特徴とする金属塩溶液中の脱珪方法に関
するものである。
次に本発明を更に詳細に説明する。
本発明の対象となる金属塩を含む溶液は、鉄、マンガ
ン、亜鉛、ニッケルなどのフェライト粉末として用いら
れる金属を溶解した、硫酸、塩酸、硝酸等の酸性水溶液
である。この溶液中の酸成分は、遊離酸として0.5g/
以上存在させることが好ましい。前記酸の濃度が0.5g/
より少ないと添加する加水分解性金属イオンの水酸化
物の生成が不十分となり、従って珪素分の除去効率が低
下する。又、前記した溶液に添加する加水分解性金属イ
オンはアルミニウムイオン及び/又は鉄イオンが好まし
く、更に本発明ではこれらイオンの併用が好ましい。こ
れらの溶液への前記イオンの添加量は、アルミニウムイ
オンを用いる場合Al+++として20mg/以上、鉄イオンを
用いる場合Fe+++として1.4g/以上で、添加量がこの量
より少ないと同じく珪素分の除去効率が低下する。
本発明では更に、金属粉末を処理する酸性溶液に添加
するが、ここで用いる金属粉末は、金属マンガン、フェ
ロマンガンが好ましく、特に制限されないが80メッシュ
以下の粉末が好ましい。溶液へのこれら金属粉末の添加
量は、溶液中の遊離酸に対して10当量以上の量で、この
量が10当量より少ないと同じく珪素分の除去効率が低下
する。
本発明では前記した条件で調製した溶液を60〜80℃
で、2〜6時間処理した後、生成物を分離すると共に溶
液中の珪素分を分離除去するものである。このようにし
て珪素分を除去した金属イオンを含む溶液は、例えば、
前述のように噴霧ばい焼法、流動層ばい焼法等の熱分解
に供することによって高純度のフェライト粉末を得る。
[発明の効果] 本発明は、簡便な方法であり、珪素分を初め工程中で
混入する他の不純物も少ないフェライト粉末等を得る金
属溶液を得ることができる。
[実施例] 次に実施例で本発明を更に説明する。
実施例1 SiO2として80mg/含有する塩化第一鉄水溶液(Fe 15
0g/)の遊離HClを1g/に調整し、Al++として30mg/
、Fe+++として2g/となるようにそれぞれ塩化アルミ
ニウム及び塩化第二鉄を添加し、これに、遊離HClの1g/
に11当量に相当する粒度80メッシュ以下の金属マンガ
ンを加え、窒素気流中で70℃で6時間加熱した。その後
室温で2時間静置し生成物を炉別した。得られた溶液
は、Fe 145g/、遊離HClは0で、SiO2として5mg/以
下のものであった。
精製溶液はpH4程度でFe+++が酸化されやすい状態であ
るため、更にpH2に調整して安定化した。
実施例2 SiO2として50mg/含有する塩化マンガン水溶液(Mn
140g/)の遊離HClを4g/に調整し、Al+++として70mg
/、Fe+++として2g/となるようにそれぞれ塩化アル
ミニウム及び塩化第二鉄を添加し、これに、遊離HClの4
g/に20当量に相当する粒度80メッシュ以下の中炭素フ
ェロマンガンを加え、大気中で80℃で6時間加熱した。
その後室温で2時間静置し生成物を炉別した。得られた
溶液は、Mn 138g/、遊離HClは0で、SiO2として10mg/
以下のものであった。
実施例3 SiO2として10mg/含有する硫酸亜鉛水溶液(Zn 50g/
)の遊離H2SO4を1g/に調整し、Al+++として20mg/
、Fe+++として1.4g/となるようにそれぞれ硫酸アル
ミニウム及び硫酸第二鉄を添加し、これに、遊離H2SO4
の1g/に10当量に相当する粒度80メッシュ以下の金属
マンガンを加え、大気中で80℃で4時間加熱した。その
後室温で2時間静置し生成物を炉別した。得られた溶液
は、Zn49.5g/、Mn0.8g/、遊離酸は0で、SiO2とし
て2mg/以下のものであった。
実施例4 SiO2として15mg/含有する硫酸ニッケル水溶液(Ni
80g/)の遊離H2SO4を1g/に調整し、Al+++として50m
g/、Fe+++として2g/となるようにそれぞれ硫酸アル
ミニウム及び硫酸第二鉄を添加し、これに、遊離H2 SO4
の1g/に10当量に相当する粒度80メッシュ以下の金属
マンガンを加え、大気中で80℃で6時間加熱した。その
後室温で2時間静置し生成物を炉別した。得られた溶液
は、Ni 78g/、Mn1.2g/遊離酸は0で、SiO2として2m
g/以下のものであった。
実施例5及び比較例 SiO2として10mg/含有する硫酸第一鉄溶液(Fe90g/
)に、Al+++として20mg/、Fe+++として1.4g/とな
るようにそれぞれ硫酸アルミニウム、硫酸第二鉄を添加
し、これに遊離H2SO4の1g/に対して11当量に相当する粒
度80メッシュ以下の金属マンガンを加え、窒素気流中、
80℃で2時間加熱し生成物を別して得られた液は、Fe85
g/、Mn0.9g/、SiO2 2mg/以下であった。
上記と同様の硫酸第一鉄溶液に、Al+++として20mg/
、Fe+++として1.4g/となるようにそれぞれ硫酸アル
ミニウム、硫酸第二鉄を添加し、NaOH水溶液(250g/
)でpH6に調整し、アルミニウム及び鉄の水酸化物を
生成させた後生成物を別した。得られた溶液はFe 86g/
、SiO2は2mg/以下であったが、Maが1.8g/残存し
た。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄、マンガン、亜鉛、ニッケルからなる群
    から選ばれる1種以上を含んでなる酸性水溶液に、加水
    分解性金属イオンの存在下で、前記酸性水溶液の遊離酸
    に対して活性な金属微粉末を添加しこれらを反応させる
    ことを特徴とする金属塩溶液中の脱珪方法。
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