JPH0745326B2 - 合成石英ガラスインゴットの製造方法および合成石英ルツボ - Google Patents
合成石英ガラスインゴットの製造方法および合成石英ルツボInfo
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- JPH0745326B2 JPH0745326B2 JP1322251A JP32225189A JPH0745326B2 JP H0745326 B2 JPH0745326 B2 JP H0745326B2 JP 1322251 A JP1322251 A JP 1322251A JP 32225189 A JP32225189 A JP 32225189A JP H0745326 B2 JPH0745326 B2 JP H0745326B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は合成石英ガラスインゴットの製造方法、特には
メチルシリケートをアルコーロの添加なしで水よりなる
系での加水分解で得たシリカを精製し、加熱して高純度
で高粘性であることから、半導体用耐熱部材として有用
とされる合成石英ガラスインゴットを製造する方法およ
びこれを用いてなる合成石英ルツボに関するものであ
る。
メチルシリケートをアルコーロの添加なしで水よりなる
系での加水分解で得たシリカを精製し、加熱して高純度
で高粘性であることから、半導体用耐熱部材として有用
とされる合成石英ガラスインゴットを製造する方法およ
びこれを用いてなる合成石英ルツボに関するものであ
る。
(従来の技術) 合成石英ガラスの製造については四塩化けい素などの
けい素化合物を酸水素火炎中で加水分解してシリカ粒子
を作り、これを溶融して石英ガラスとする方法、この
酸水素火炎をプラズマ炎とする方法、アルコキシシラ
ンをアルコール溶媒中において酸触媒で加水分解してシ
リカを作り、これを焼結して石英ガラスとする、いわゆ
るゾル−ゲル法などが知られている。
けい素化合物を酸水素火炎中で加水分解してシリカ粒子
を作り、これを溶融して石英ガラスとする方法、この
酸水素火炎をプラズマ炎とする方法、アルコキシシラ
ンをアルコール溶媒中において酸触媒で加水分解してシ
リカを作り、これを焼結して石英ガラスとする、いわゆ
るゾル−ゲル法などが知られている。
しかし、この酸水素火炎を用いる方法には石英ガラス中
に1,000ppmものOH基が残留するし、高温粘性も低く、真
空中高温では発泡するという問題点があるし、プラズマ
法はコストが高く、量産化が難しいという不利があり、
ゾル−ゲル法には比較的安価に石英ガラスが得られるも
のの、これにはOH基が残り易く、製造に長時間を要し、
高温粘性の高いものが得られ難いという不利がある。
に1,000ppmものOH基が残留するし、高温粘性も低く、真
空中高温では発泡するという問題点があるし、プラズマ
法はコストが高く、量産化が難しいという不利があり、
ゾル−ゲル法には比較的安価に石英ガラスが得られるも
のの、これにはOH基が残り易く、製造に長時間を要し、
高温粘性の高いものが得られ難いという不利がある。
(発明が解決しようとする課題) そのため、本発明者らはゾル−ゲル法によって高温粘性
の高い合成石英の製造方法についての研究を進め、これ
についてはメチルシリケートをメタノール溶楳中でアン
モニアの存在下に加水分解させて粒径が200〜3,000nmの
シリカを作り、焼結、粉砕後1,700℃で溶融する方法
(特開昭63−229333号明細書参照)、メチルシリケート
をアンモニアの存在下に加水分解して粒径が1次粒子で
100〜500nmのシリカを作り、これを10〜100μmの凝集
粒子としてから固液分離し、焼結、粉砕、篩別し、1,70
0℃以上で溶融成形する方法(特願昭63−335070号明細
書参照)、またメチルシリケートをアンモニアの存在下
に加水分解してシリカを生成させ、これを減圧下に1,50
0〜1,700℃で焼結し、ついで常圧または加圧下に1,800
〜2,000で焼結する方法(特願平1−139619号明細書参
照)を提案している。
の高い合成石英の製造方法についての研究を進め、これ
についてはメチルシリケートをメタノール溶楳中でアン
モニアの存在下に加水分解させて粒径が200〜3,000nmの
シリカを作り、焼結、粉砕後1,700℃で溶融する方法
(特開昭63−229333号明細書参照)、メチルシリケート
をアンモニアの存在下に加水分解して粒径が1次粒子で
100〜500nmのシリカを作り、これを10〜100μmの凝集
粒子としてから固液分離し、焼結、粉砕、篩別し、1,70
0℃以上で溶融成形する方法(特願昭63−335070号明細
書参照)、またメチルシリケートをアンモニアの存在下
に加水分解してシリカを生成させ、これを減圧下に1,50
0〜1,700℃で焼結し、ついで常圧または加圧下に1,800
〜2,000で焼結する方法(特願平1−139619号明細書参
照)を提案している。
しかし、これらの方法は高温粘性の高い合成石英を与え
るものの、いずれも工程が長いために大量生産性に欠け
るものであるし、焼結などのエネルギーコストが高くつ
くという不利があり、必ずしも満足すべきものではな
い。
るものの、いずれも工程が長いために大量生産性に欠け
るものであるし、焼結などのエネルギーコストが高くつ
くという不利があり、必ずしも満足すべきものではな
い。
(課題を解決するための手段) 本発明はこのような不利を解決することのできる合成石
英ガラスインゴットの製造方法に関するものであり、こ
れはメチルシリケートをアルコールの添加なしでアンモ
ニア水と反応器に同時に滴下して加水分解し、重縮合さ
せ、この際メチルシリケートとアンモニア水との重量
比、反応温度、攪拌速度のいずれか1つまたは2つ以上
を制御してシリカの粒径を200〜1,000nmとしたのち濾過
してシリカと水とに固液分離し、得られたシリカを超純
水で洗浄し、脱水、乾燥してシリカ粉とし、ついで空気
中あるいは酸化雰囲気で加熱してアンモニア、水分、残
留炭酸を除去してからこれを耐熱ケースに詰めて加熱
し、閉孔化、ガラス化後、さらに1,800℃以上に加熱し
透明化して合成石英ガラスインゴットとすることを特徴
とするものである。
英ガラスインゴットの製造方法に関するものであり、こ
れはメチルシリケートをアルコールの添加なしでアンモ
ニア水と反応器に同時に滴下して加水分解し、重縮合さ
せ、この際メチルシリケートとアンモニア水との重量
比、反応温度、攪拌速度のいずれか1つまたは2つ以上
を制御してシリカの粒径を200〜1,000nmとしたのち濾過
してシリカと水とに固液分離し、得られたシリカを超純
水で洗浄し、脱水、乾燥してシリカ粉とし、ついで空気
中あるいは酸化雰囲気で加熱してアンモニア、水分、残
留炭酸を除去してからこれを耐熱ケースに詰めて加熱
し、閉孔化、ガラス化後、さらに1,800℃以上に加熱し
透明化して合成石英ガラスインゴットとすることを特徴
とするものである。
すなわち、本発明者らは超高純度で高温粘性の高い合成
石英ガラスを与える合成石英ガラスインゴットをゾル−
ゲル法で容易に得ることのできる方法について種々検討
した結果、メチルシリケートをメタノールのようなアル
コールの添加なしでアンモニア水と同時に反応容器に添
加して加水分解し、重縮合させ、平均粒径が200〜1,000
0nmのシリカを得たのち過してシリカと水に分離さ
せ、さらにこのシリカを超純水で洗浄すると純度が非常
に向上すること、これを空気中あるいは酸化雰囲気中で
加熱するとシリカに含有されているアンモニア、水分、
残留炭素が容易に除去されるのでシリカが高純度なもの
となること、またこれを耐熱ケースに詰めて加熱閉孔
し、1,800℃以上に加熱し透明ガラス化して得られる石
英ガラスは高温粘性が高く、不純物の少ないものにのに
なるということを見出し、これらの諸条件についてさら
に検討を進めて本発明を完成させた。
石英ガラスを与える合成石英ガラスインゴットをゾル−
ゲル法で容易に得ることのできる方法について種々検討
した結果、メチルシリケートをメタノールのようなアル
コールの添加なしでアンモニア水と同時に反応容器に添
加して加水分解し、重縮合させ、平均粒径が200〜1,000
0nmのシリカを得たのち過してシリカと水に分離さ
せ、さらにこのシリカを超純水で洗浄すると純度が非常
に向上すること、これを空気中あるいは酸化雰囲気中で
加熱するとシリカに含有されているアンモニア、水分、
残留炭素が容易に除去されるのでシリカが高純度なもの
となること、またこれを耐熱ケースに詰めて加熱閉孔
し、1,800℃以上に加熱し透明ガラス化して得られる石
英ガラスは高温粘性が高く、不純物の少ないものにのに
なるということを見出し、これらの諸条件についてさら
に検討を進めて本発明を完成させた。
以下にこれをさらに詳述する。
(作用) 本発明の方法はゾル−ゲル法によるものであるが、本発
明の方法では始発材としてメチルシリケートが使用され
る。すなわち、従来公知のゾル−ゲル法では通常エチル
シリケートのエタノール溶液を始発材とし、これをエタ
ノール溶媒中でアンモニアまたは塩酸を触媒として加水
分解させており、この場合も500nm程度の粒径をもつシ
リカが得られ、これを乾燥後1,050℃で焼結し、さらに
1,500℃で溶融ガラス化すれば透明な石英ガラスを得る
ことができるけれども、この石英ガラスはOH基含有量が
多く、高温粘性も低いという不利があることが判った。
明の方法では始発材としてメチルシリケートが使用され
る。すなわち、従来公知のゾル−ゲル法では通常エチル
シリケートのエタノール溶液を始発材とし、これをエタ
ノール溶媒中でアンモニアまたは塩酸を触媒として加水
分解させており、この場合も500nm程度の粒径をもつシ
リカが得られ、これを乾燥後1,050℃で焼結し、さらに
1,500℃で溶融ガラス化すれば透明な石英ガラスを得る
ことができるけれども、この石英ガラスはOH基含有量が
多く、高温粘性も低いという不利があることが判った。
しかし、このエチルシリケートーをメチルシリケートと
するコスト的に有利であることのほか、これをメタノー
ルのようなアルコール添加なしでアンモニア水を触媒と
し、主として水よりなる系で加水分解させるとこの加水
分解反応はメチルシリケート注加直後に始まって瞬時に
かつ連続的にシリカの生成が行われるという有利性が与
えられる。なお、ここに使用するメチルシリケートは不
純物としてエチルシリケートを含有しているとエチルシ
リケートがメチルシリケートに比べて反応性が乏しく、
得られるシリカが球の小さいものとなるし、ゲル化を促
進させ、後工程に種々な障害をもたらすので、このメチ
ルシリケートは99.5%以上の純度ももち、金属不純物量
も第1表に示したようなものとすることがよく、ここに
使用するアンモニア水もその金属不純量が第1表に示し
たようなものである半導体グレードのものとすることが
よい。
するコスト的に有利であることのほか、これをメタノー
ルのようなアルコール添加なしでアンモニア水を触媒と
し、主として水よりなる系で加水分解させるとこの加水
分解反応はメチルシリケート注加直後に始まって瞬時に
かつ連続的にシリカの生成が行われるという有利性が与
えられる。なお、ここに使用するメチルシリケートは不
純物としてエチルシリケートを含有しているとエチルシ
リケートがメチルシリケートに比べて反応性が乏しく、
得られるシリカが球の小さいものとなるし、ゲル化を促
進させ、後工程に種々な障害をもたらすので、このメチ
ルシリケートは99.5%以上の純度ももち、金属不純物量
も第1表に示したようなものとすることがよく、ここに
使用するアンモニア水もその金属不純量が第1表に示し
たようなものである半導体グレードのものとすることが
よい。
また、このメチルシリケートの加水分解は反応器中にメ
チルシリケートとアンモニア水とを同時に滴下させるが
反応物がゲル化した場合にはメチルシリケートの添加を
停止してアンモニア水だけを滴下し、ゲル化が解消する
まで撹拌すればよい。この加水分解で得られたシリカの
粒径はここに使用するアンモニア水とメチルシリケート
の重量比、反応温度、攪拌速度によって制御するが、OH
基含有量の少ないシリカ粉を製造するためには平均粒径
が200nm以上のものとする必要があるし、乾燥して塊状
とするためにはある程度の微粉であることが必要とされ
るので本発明の方法ではここに得られるシリカは平均粒
径が200〜1,000nmのものとすることがよいが、そのため
反応温度は50℃未満では粒径が200nm未満となり、60℃
を越えるとこれが塊状となってしまうので、50〜60℃に
保つことが必要である。
チルシリケートとアンモニア水とを同時に滴下させるが
反応物がゲル化した場合にはメチルシリケートの添加を
停止してアンモニア水だけを滴下し、ゲル化が解消する
まで撹拌すればよい。この加水分解で得られたシリカの
粒径はここに使用するアンモニア水とメチルシリケート
の重量比、反応温度、攪拌速度によって制御するが、OH
基含有量の少ないシリカ粉を製造するためには平均粒径
が200nm以上のものとする必要があるし、乾燥して塊状
とするためにはある程度の微粉であることが必要とされ
るので本発明の方法ではここに得られるシリカは平均粒
径が200〜1,000nmのものとすることがよいが、そのため
反応温度は50℃未満では粒径が200nm未満となり、60℃
を越えるとこれが塊状となってしまうので、50〜60℃に
保つことが必要である。
このようにして得られたシリカは遠心分離器またはフィ
ルタープレスで固液分離したのち、超純粋で洗浄される
のであるが、これによれば通常のデカンテーションによ
る濃縮操作では不純物の濃縮が起るために純度がかなり
わるくなるのに対し、この固液分離による脱水、洗浄で
不純物が除去されるし、純度向上と加水分解の完結がは
かられ、このシリカに含有されている金属不純物量は第
2表に示したように減少する。
ルタープレスで固液分離したのち、超純粋で洗浄される
のであるが、これによれば通常のデカンテーションによ
る濃縮操作では不純物の濃縮が起るために純度がかなり
わるくなるのに対し、この固液分離による脱水、洗浄で
不純物が除去されるし、純度向上と加水分解の完結がは
かられ、このシリカに含有されている金属不純物量は第
2表に示したように減少する。
このように固液、濾過、洗浄、脱水、乾燥して得られる
シリカ粉はついで空気中または酸化雰囲気中で加熱処理
されるのであるが、これによればシリカ中に残存してい
るアンモニアおよび水分が気知除去されるほか、メチル
シリケート中の−OR基の分解で発生した残留炭素が酸化
除去されるし、シリカの閉孔化も進行する。この加熱は
例えばまず300℃程度に加熱してアンモニア、水分を十
分に除去したのち、300℃から1,000℃までゆっくり昇温
させて残留カーボンを除去するようにすればよい。
シリカ粉はついで空気中または酸化雰囲気中で加熱処理
されるのであるが、これによればシリカ中に残存してい
るアンモニアおよび水分が気知除去されるほか、メチル
シリケート中の−OR基の分解で発生した残留炭素が酸化
除去されるし、シリカの閉孔化も進行する。この加熱は
例えばまず300℃程度に加熱してアンモニア、水分を十
分に除去したのち、300℃から1,000℃までゆっくり昇温
させて残留カーボンを除去するようにすればよい。
また、このように処理された仮焼結シリカ粉末はカーボ
ンケースのような耐熱ケースに詰めて加熱しガラス化す
ることによって石英ガラスインゴットとされる。この仮
焼結シリカ粉は嵩の高い多孔質のものであるが、このも
のは高温に加熱されると緻密なガラス体となる。この加
熱はヘリウムガス中、あるいは真空中において1,500℃
程度で行えばよく、これによればシリカが閉孔化され透
明ガラス化されて高温粘性の高い石英ガラスインゴット
を得ることができるが、完全な透明体とするためには1,
800℃程度で処理することがよく、特には粒子中にカー
ボンが残存しているときにはこれがルツボ成形時に細か
い泡となるので、1,800℃以上で加熱して 2C+SiO2→Si+2CO の反応によって完全にカーボンを除去することが必要と
される。なお、この加熱は仮焼結粉をカーボンケースに
入れて行なうが、これを真空中で行なうと≡Si−Si≡結
合ができるためにより粘度の高い石英ガラスインゴット
を得ることができるし、脱ガスにより透明な石英ガラス
インゴットを得ることができるという有利性が与えられ
る。
ンケースのような耐熱ケースに詰めて加熱しガラス化す
ることによって石英ガラスインゴットとされる。この仮
焼結シリカ粉は嵩の高い多孔質のものであるが、このも
のは高温に加熱されると緻密なガラス体となる。この加
熱はヘリウムガス中、あるいは真空中において1,500℃
程度で行えばよく、これによればシリカが閉孔化され透
明ガラス化されて高温粘性の高い石英ガラスインゴット
を得ることができるが、完全な透明体とするためには1,
800℃程度で処理することがよく、特には粒子中にカー
ボンが残存しているときにはこれがルツボ成形時に細か
い泡となるので、1,800℃以上で加熱して 2C+SiO2→Si+2CO の反応によって完全にカーボンを除去することが必要と
される。なお、この加熱は仮焼結粉をカーボンケースに
入れて行なうが、これを真空中で行なうと≡Si−Si≡結
合ができるためにより粘度の高い石英ガラスインゴット
を得ることができるし、脱ガスにより透明な石英ガラス
インゴットを得ることができるという有利性が与えられ
る。
なお、このようにして得られた石英ガラスインゴットは
ついでボールミル、ロールミル、ロッドミルなどで粉砕
して平均粒径が50から200メッシュのものに粒度を調整
したのち、酸洗浄を行ない真空中あるいは不活性ガス存
在下で1,700℃以上に加熱し、溶融すれば合成石英ガラ
スとすることができるが、ここに得られた合成石英ガラ
スはOH基含有量が例えば1ppm以下というように低いし、
これはまた上記方法で作られたシリカが極めて規則正し
い構造をもつものであり、上記した加熱溶融時にもこの
構造が不規則になることもないので高温粘性が例えば1,
400℃において1〜4×1010ポイズと高い値を示すとい
う特性をもっているので、これを用いてなるシリコン単
結晶引上げ用ルツボはAl、Fe、Na、K、Caなどが少な
く、しかも歪み点や徐冷点が天然石英以上の値を示すも
のとして得られる。
ついでボールミル、ロールミル、ロッドミルなどで粉砕
して平均粒径が50から200メッシュのものに粒度を調整
したのち、酸洗浄を行ない真空中あるいは不活性ガス存
在下で1,700℃以上に加熱し、溶融すれば合成石英ガラ
スとすることができるが、ここに得られた合成石英ガラ
スはOH基含有量が例えば1ppm以下というように低いし、
これはまた上記方法で作られたシリカが極めて規則正し
い構造をもつものであり、上記した加熱溶融時にもこの
構造が不規則になることもないので高温粘性が例えば1,
400℃において1〜4×1010ポイズと高い値を示すとい
う特性をもっているので、これを用いてなるシリコン単
結晶引上げ用ルツボはAl、Fe、Na、K、Caなどが少な
く、しかも歪み点や徐冷点が天然石英以上の値を示すも
のとして得られる。
(実施例) つぎに本発明方法による実施例をあげる。
実施例 5の反応容器を使用し、これを温度50〜60℃に保ち、
ここにメチルシリケート26.5/時とELグレードの29%
アンモニア水17.2/時の速度で滴下して加水分解反応
させ、メチルシリケートを53滴下したらこれを1バッ
チとし、反応器を新しくして加水分解を再開する。一
方、反応終了後生成したシリカは遠心分離器で過して
シリカと水を分離し、このシリカを超純水で4回洗浄
し、アンモニアが認められなくなるまで行ない、ついで
これを100℃に加熱して乾燥したところ、平均粒径が700
nmであるシリカ粉が得られた。
ここにメチルシリケート26.5/時とELグレードの29%
アンモニア水17.2/時の速度で滴下して加水分解反応
させ、メチルシリケートを53滴下したらこれを1バッ
チとし、反応器を新しくして加水分解を再開する。一
方、反応終了後生成したシリカは遠心分離器で過して
シリカと水を分離し、このシリカを超純水で4回洗浄
し、アンモニアが認められなくなるまで行ない、ついで
これを100℃に加熱して乾燥したところ、平均粒径が700
nmであるシリカ粉が得られた。
ついで、このシリカ粉を12インチの石英ガラスルツボに
入れ空気中において300℃に加熱してアンモニア、水分
を除去したのち、300℃から1,000℃にゆっくり昇温して
残留カーボンを酸化処理してから、この仮焼結粉40kgを
カーボンケースに入れ真空中で1500℃に3時間加熱し、
さらに1,800℃まで昇温して0.5時間加熱したところ、直
径が300mmである透明石英ガラスインゴットが得られ
た。
入れ空気中において300℃に加熱してアンモニア、水分
を除去したのち、300℃から1,000℃にゆっくり昇温して
残留カーボンを酸化処理してから、この仮焼結粉40kgを
カーボンケースに入れ真空中で1500℃に3時間加熱し、
さらに1,800℃まで昇温して0.5時間加熱したところ、直
径が300mmである透明石英ガラスインゴットが得られ
た。
ついで、これを粉砕して50〜150#に篩別してからアー
ク炎でルツボに成形し、このものの不純物量をしらべた
ところ、第3表に示したとおりの結果が得られ、このも
のについてはその歪み点、徐冷点、1,400℃における粘
度をしらべたところ、第4表に示したとおりの結果が得
られた。
ク炎でルツボに成形し、このものの不純物量をしらべた
ところ、第3表に示したとおりの結果が得られ、このも
のについてはその歪み点、徐冷点、1,400℃における粘
度をしらべたところ、第4表に示したとおりの結果が得
られた。
(発明の効果) 本発明は合成石英ガラスインゴットの製造方法に関する
ものであり、これは前記したようにメチルシリケートを
アルコールの添加なしでアンモニア水で加水分解、重縮
合させ、この際メチルシリケートとアンモニア水との重
量比、反応温度、攪拌速度のいずれか1つまたは2つ以
上を制御してシリカの粒径を200〜1,000nmとしたのち濾
過してシリカと水とに固液分離し、得られたシリカを超
純水で洗浄し、脱水、乾燥してシリカ粉とし、ついで空
気中あるいは酸化雰囲気で加熱してアンモニア、水分、
残留炭酸を除去してからこれを耐熱ケースに詰めて加熱
し、閉孔化、ガラス化後、さらに1,800℃以上に加熱し
透明化して合成石英ガラスインゴットとするものである
が、これによればメチルシリケートが易加水分解性でこ
の反応が瞬時に連続的に行なわれるのでシリカを容易
に、かつ安価に得ることができるし、このシリカは
過、洗浄、加熱により精製されるので純度の高いものな
り、このシリカを高温に加熱して透明ガラス化したもの
は高温粘性が高く、さらにはOH基の少ないものとなるの
で、これには半導体用耐熱材料として有用とされるとい
う有利性が与えられる。
ものであり、これは前記したようにメチルシリケートを
アルコールの添加なしでアンモニア水で加水分解、重縮
合させ、この際メチルシリケートとアンモニア水との重
量比、反応温度、攪拌速度のいずれか1つまたは2つ以
上を制御してシリカの粒径を200〜1,000nmとしたのち濾
過してシリカと水とに固液分離し、得られたシリカを超
純水で洗浄し、脱水、乾燥してシリカ粉とし、ついで空
気中あるいは酸化雰囲気で加熱してアンモニア、水分、
残留炭酸を除去してからこれを耐熱ケースに詰めて加熱
し、閉孔化、ガラス化後、さらに1,800℃以上に加熱し
透明化して合成石英ガラスインゴットとするものである
が、これによればメチルシリケートが易加水分解性でこ
の反応が瞬時に連続的に行なわれるのでシリカを容易
に、かつ安価に得ることができるし、このシリカは
過、洗浄、加熱により精製されるので純度の高いものな
り、このシリカを高温に加熱して透明ガラス化したもの
は高温粘性が高く、さらにはOH基の少ないものとなるの
で、これには半導体用耐熱材料として有用とされるとい
う有利性が与えられる。
Claims (4)
- 【請求項1】メチルシリケートをアルコールの添加なし
でアンモニア水と反応器に同時に滴下して加水分解し、
重縮合させ、この際メチルシリケートとアンモニア水と
の重量比、反応温度、攪拌速度のいずれか1つまたは2
つ以上を制御してシリカの粒径を200〜1,000nmとしたの
ち濾過してシリカと水とに固液分離し、得られたシリカ
を超純水で洗浄し、脱水、乾燥してシリカ粉とし、つい
で空気中あるいは酸化雰囲気で加熱してアンモニア、水
分、残留炭酸を除去してからこれを耐熱ケースに詰めて
加熱し、閉孔化、ガラス化後、さらに1,800℃以上に加
熱し透明化して合成石英ガラスインゴットとすることを
特徴とする合成石英ガラスインゴットの製造方法。 - 【請求項2】メチルシリケートをアルコールの添加なし
でアンモニア水で加水分解し、重縮合させ、この際メチ
ルシリケートとアンモニア水との重量比、反応温度、攪
拌速度のいずれか一つまたは2つ以上を制御してシリカ
の粒径を200〜1,000nmとしたのち濾過してシリカと水と
に固液分離し、得られたシリカを超純水で洗浄し、脱
水、乾燥してシリカ粉とし、ついで空気中あるいは酸化
雰囲気で加熱してアンモニア、水分、残留炭素を除去し
てからこれを耐熱ケースに詰めて加熱し、閉孔化、ガラ
ス化後、さらに1,800℃以上に加熱し透明化して合成石
英ガラスインゴットとすることを特徴とする合成石英ガ
ラスインゴットの製造方法。 - 【請求項3】メチルシリケートをアルコールの添加なし
でアンモニア水と反応器に同時に滴下して加水分解し、
重縮合させ、この際メチルシリケートとアンモニア水と
の重量比、反応温度、攪拌速度のいずれか1つまたは2
つ以上を制御してシリカの粒径を200〜1,000nmとしたの
ち濾過してシリカと水とに固液分離し、得られたシリカ
を水で洗浄し、脱水、乾燥してシリカ粉とし、ついで空
気中あるいは酸化雰囲気で加熱してアンモニア、水分、
残留炭酸を除去してからこれを耐熱ケースに詰めて加熱
し、閉孔化、ガラス化後、さらに1,800℃以上に加熱し
透明化して合成石英ガラスインゴットとすることを特徴
とする合成石英ガラスインゴットの製造方法。 - 【請求項4】請求項1、2または3で得られた合成石英
ガラスインゴットを用いて製造してなることを特徴とす
る合成石英ルツボ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1322251A JPH0745326B2 (ja) | 1989-12-12 | 1989-12-12 | 合成石英ガラスインゴットの製造方法および合成石英ルツボ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1322251A JPH0745326B2 (ja) | 1989-12-12 | 1989-12-12 | 合成石英ガラスインゴットの製造方法および合成石英ルツボ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03183625A JPH03183625A (ja) | 1991-08-09 |
JPH0745326B2 true JPH0745326B2 (ja) | 1995-05-17 |
Family
ID=18141583
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1322251A Expired - Fee Related JPH0745326B2 (ja) | 1989-12-12 | 1989-12-12 | 合成石英ガラスインゴットの製造方法および合成石英ルツボ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0745326B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS599497A (ja) * | 1982-06-23 | 1984-01-18 | ヴアレオ | 板の上に少くとも1つのチユ−ブを組立てる方法とこの方法を実施するための装置 |
JPS60226418A (ja) * | 1984-04-20 | 1985-11-11 | Nippon Kogaku Kk <Nikon> | 石英ガラス塊の製造方法 |
JPS60239329A (ja) * | 1984-05-15 | 1985-11-28 | Seiko Epson Corp | 石英ガラスの製造方法 |
JPS62176928A (ja) * | 1986-01-29 | 1987-08-03 | Mitsubishi Metal Corp | 石英ガラス粉末の製造方法 |
-
1989
- 1989-12-12 JP JP1322251A patent/JPH0745326B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS599497A (ja) * | 1982-06-23 | 1984-01-18 | ヴアレオ | 板の上に少くとも1つのチユ−ブを組立てる方法とこの方法を実施するための装置 |
JPS60226418A (ja) * | 1984-04-20 | 1985-11-11 | Nippon Kogaku Kk <Nikon> | 石英ガラス塊の製造方法 |
JPS60239329A (ja) * | 1984-05-15 | 1985-11-28 | Seiko Epson Corp | 石英ガラスの製造方法 |
JPS62176928A (ja) * | 1986-01-29 | 1987-08-03 | Mitsubishi Metal Corp | 石英ガラス粉末の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03183625A (ja) | 1991-08-09 |
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