JP3071363B2 - 合成石英ガラスの製造方法 - Google Patents

合成石英ガラスの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合成石英ガラスの製造方
法、特にはゾル・ゲル法による合成石英ガラスの製造方
法において、アンモニアとアルコールを回収、再使用す
る合成石英ガラスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素材、特にシリコン単結晶
引き上げ用ルツボ、耐熱性半導体治具などは高純度であ
ると同時に高温での耐熱性に優れていることが必要とさ
れることから、従来の天然石英ガラス粉末に代る合成石
英ガラス粉末の使用が検討されており、この合成石英ガ
ラス粉末は半導体封止用樹脂組成物の高純度充填剤とし
ての使用も検討されているが、この充填剤については微
量のウラン、トリウムなどを含んでいると、これから放
射されるα線によってソフトエラーが引き起こされるこ
とから、ウラン、トリウムの含有量の極めて少ないもの
とすることが要求されている。
【0003】そして、この合成石英ガラスの製造方法に
ついては、1)四塩化けい素などを酸水素火炎中で火炎
加水分解させてシリカ微粒子とし、耐熱性担体上に堆積
すると同時に溶融して合成石英ガラスとする方法、また
は2)このシリカ微粒子から多孔質ガラス母材を作り、
これを溶融して合成石英ガラスとする方法、3)この酸
水素火炎の代わりにプラズマ炎を使用する方法などが知
られており、また4)アルコキシシランをアルコール溶
媒中で酸性触媒の存在下に加水分解してシリカゾルを合
成し、これをゲルとした後乾燥し、仮焼、焼結して合成
石英ガラスとする、いわゆるゾル・ゲル法も知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この1)、
2)の方法で作られた合成石英ガラスにはガラス中に水
酸基(OH基)が数百ppm も残留しているために、高温
粘性が低く、真空中高温で発泡するという不利がある
し、3)の方法にはコスト高となり、量産化が困難とい
う不利があり、さらに4)のゾル・ゲル法には高純度品
を比較的容易に得ることができるけれども、これもOH
基が残留し易く、最終ガラス製品を得るのに長時間が必
要とされ、高温粘性の高いものが得られ難いという不利
があるし、アルコキシシラン中のアルキル基の分解で発
生した炭素分がガラス中に混入し易く、これをシリコン
単結晶引き上げ用ルツボ、拡散用治具とすると泡や黒点
不純物が数多く発生するという欠点がある。
【0005】そのため、本発明者らはゾル・ゲル法によ
り高温粘性の高い合成石英ガラスの製造方法についての
研究を行ない、これについてはテトラメトキシシラン
(TMOS)を20〜5重量%のアンモニアの存在下に加
水分解させてシリカ一次微粒子を合成し、仮焼、焼結、
粉砕後、溶融する方法を提案しており(特開平 2-80329
号、特公平 5-67575号、特開平3-5329号各公報参照)、
これらによれば残留OH基やCl基を除去できるため
に、これをシリコン単結晶引き上げ用ルツボや耐熱性半
導体治具などに使用できるし、これはまた半導体封止材
用低α線充填剤に応用できることも確認されているが、
このテトラメトキシシランは一般にクロロシランとアル
コールとの反応により合成されるために、微量に塩素を
含有しており、したがって加水分解時にシリカゲル中に
微量の塩素が含まれてこれがガラスを発泡させたり、加
水分解後のアルコール−水−アンモニア系溶液は廃棄さ
れるという問題点がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような従来
法における不利、欠点、問題点を解決した合成石英ガラ
スの製造方法に関するもので、これはアルコキシシラン
をアンモニアおよび/またはアンモニア水の存在下で連
続的に加水分解、縮重合してシリカゾル懸濁液を得、こ
れを固液分離し、その後このシリカを乾燥、仮焼、焼結
して合成石英ガラスとするゾル・ゲル法による合成石英
ガラスの製造方法において、固液分離後の白濁液からア
ルコール−水−アンモニア溶液をシリカ微粒子と分離す
る工程、アルコール−水−アンモニア蒸気をアンモニア
と水−アルコール溶液に分離回収する工程、回収された
アンモニアを超純水に吸収させてアンモニア水とし、こ
のアンモニア水を再度加水分解縮重合に使用することか
らなるものである。
【0007】すなわち、本発明者らはアルコキシシラン
をアンモニアおよび/またはアンモニア水の存在下に連
続的に加水分解、縮重合し、得られたシリカゾル懸濁液
を固液分離し、その後このシリカを乾燥、仮焼、焼結す
る、ゾル・ゲル法による合成石英ガラス製造方法におけ
るアンモニアとアルコールの回収、再使用方法について
種々検討した結果、これについてはまず、シリカゾル懸
濁液を固液分離して得た白濁液からシリカ微粒子とアル
コール−水−アンモニア系溶液とを分離回収し、このシ
リカ微粒子は常法に基づいて合成石英ガラスとするが、
このアルコール−水−アンモニア系溶液からはこれを蒸
気化してアンモニアと水−アルコール溶液に分離回収し
て、回収されたアンモニアを超純水に吸収させてアンモ
ニア水とし、このアンモニア水を再度加水分解縮重合器
に導入すればアンモニアをアルコキシシランの加水分解
工程にそのまま再使用することができることを見出して
本発明を完成させた。以下にこれをさらに詳述する。
【0008】
【作用】本発明による合成石英ガラスの製造方法は、図
1に示したようにアルコキシシランをアンモニアおよび
/またはアンモニア、アルコールを含有する水溶液中で
連続的に加水分解、縮重合してシリカゾル懸濁液とし、
これを固液分離し、得られたシリカを乾燥、仮焼、焼結
するというゾル・ゲル法による合成石英ガラスの製造方
法において、固液分離後の白濁液から単蒸発によってシ
リカ微粒子とアルコール−水−アンモニア系溶液を分離
する工程、アルコール−水−アンモニア系蒸気からアン
モニアと水−アルコール溶液を分離して得たアンモニア
超純水に吸収させてアンモニア水とし、このアンモニ
ア水を再度加水分解縮重合に使用することからなるもの
であり、これによればアンモニア、アルコールを有効成
分として回収、再使用することができるので、この合成
石英ガラスの製造を有利に行なうことができるという有
益性が与えられる。
【0009】本発明で使用されるアルコキシシランはコ
スト的な面、高い反応速度性が得られることからテトラ
アルコキシシランとすることがよいが、これをテトラエ
トキシシランとすると得られる合成石英ガラスがこれを
テトラメトキシシランとした場合よりもOH基量の多い
ものとなり、高温粘性の低いものになるという不利が生
ずるので、テトラメトキシシランとすることがよい。ま
た、このアルコキシシランの加水分解はアンモニアの存
在下で行なわれるが、このアンモニアは高純度の28%ア
ンモニア水とすればよく、これはアンモニア水とアルコ
ールとの混合液としてもよいが、このアルコールとして
は高い反応速度を維持し、廃液の分離回収の観点からメ
タノールとすることが好ましい。
【0010】しかし、このアルコキシシランを加水分解
するとき、このアルコキシシランとアンモニアは反応器
中に同時に滴下されるが、このときに滴下されるアンモ
ニア濃度はこれが20%以下であると加水分解時に反応器
内でゲル化が促進され、連続操作がしばしば不可能とな
り、また連続操作ができてもシリカの仮焼時に黒点不純
物が発生したり、灰色の仮焼粉体となり、焼結ガラス化
しても発泡したり、高温粘性の低いガラスとなるので、
これは20%以上とすることが好ましい。
【0011】この加水分解、縮重合で得られたシリカゾ
ル懸濁液中におけるシリカ微粒子の粒径はアルコキシシ
ラン、アンモニア、アルコール、水の重量比、反応温
度、撹拌速度、供給速度によって制御されるが、OH基
含有量が少なく、以後の操作でのハンドリング性の優れ
たシリカ粉末を製造するためには、平均粒径(一次粒子
およびその塊状粒子を含んで)が 200〜5,000nm のもの
とすることがよい。このようにして得られたシリカ粒子
スラリーは既存の固液分離操作によって分離されるが、
この固液分離機としては遠心分離器、フイルタープレ
ス、加圧/真空濾過機が好適とされる。
【0012】このようにして固液分離されたシリカ微粒
子からの合成石英ガラスの製造に当って、このものはこ
こに残留している有機物、水分などを除去するために、
空気中あるいは酸素中で乾燥、仮焼される。この仮焼は
1,000℃以下では有機物が完全に酸化されず黒点として
残留したり、閉孔化が完全でないためにOH基がガラス
中に残留したり、次工程の焼結ガラス化までの間に残留
細孔中に不純物が混入することがあるし、 1,300℃以上
とすると溶融化が起り始めて球状シリカ微粒子として回
収できなくなったり、融着によって閉じこめられた気泡
が焼結後泡となって発生することがあるので、これは
1,000〜 1,300℃程度で行なうことが必要とされる。こ
の仮焼終了後、このものは真空中あるいはヘリウムガス
中などで、 1,500〜1,900℃程度で焼結すると、透明ガ
ラス化して合成石英ガラスインゴットとして得ることが
できる。
【0013】このようにして得られた合成石英ガラスイ
ンゴットは焼結工程時表面に付着した異物を除去するた
めに10〜20重量%のフッ酸で1〜5分間処理後洗浄、乾
燥され、その後粉砕、分級、磁力選鉱、浮遊選鉱、塩酸
処理、フッ酸処理、熱処理工程を経て高純度シリカガラ
ス粉末とされるが、このものは種々の用途に合わせて粒
度分布が調節される。
【0014】この粉砕は、まずガラスインゴットをジョ
ークラッシャー、ハンマークラッシャーなどの粗粉砕機
で5〜2mm程度の粒状とし、その後ディスクミル、コー
ンミル、チューブミル、ロールミルなどの中粉砕機で粉
砕し、分級工程と組合わせて閉回路粉砕するのが工業的
には好ましい。この粉砕は粉砕時に摩耗により目的とす
る石英ガラス粉末中に混入されるものが鉄であると事後
における磁力選鉱法で除去し易いということから、鉄系
の媒体を用いて行うことが良く、したがってこれは例え
ばライニング、ボールが鉄系のものであるボールミルや
ロッドミル、歯、破砕板、ドラムが鉄系のもので作られ
たジョークラッシャーやディスクミル、ローラーミル等
を使用して行うことがよいし、分級も篩別網や分級機内
が鉄系のものとすることがよい。
【0015】また、この分級工程においては、合成石英
ガラス粉末が粒度分布上 500〜 150μmが好適に篩別さ
れるが、篩い上げ品は再度中粉砕機にかけて分級され、
篩い下げアンダー品は回収してから磁力選鉱、浮遊選
鉱、酸処理などを組み合わせる精製方法で高純度化し、
これを再度焼結し合成石英ガラスインゴットとして循環
させることが望ましい。なお、工業的に充分精製された
高純度シリカガラス粉末を得るためには、磁力選鉱後イ
ンゴット粉砕粉に付着している微粉状の鉄粉を除去する
ためにこれを10〜35重量%の塩酸水溶液で酸処理し、つ
いで酸性のまま浮遊選鉱槽に移し、パイン油を入れ、泡
沫連続浮遊選鉱を行ってルツボ形成時の泡の発生原因と
なるゴムと他の有機物を除去した後に脱水乾燥し、その
後パイン油等有機物を完全除去するために、 800〜 1,3
00℃の温度で最終仮焼を行えばよいが、この最終仮焼の
前処理として2〜10重量%のフッ酸洗浄を行うと、仮焼
後の着色等を防止でき、粒子表面の汚れを除去すると共
にその純度を向上させることができる。
【0016】本発明は、上記したゾルゲル法による高純
度合成石英ガラスの製造方法において、アルコキシシラ
ンをアンモニアの存在下連続的に加水分解及び縮重合
し、連続的に生成されるシリカゾル懸濁液を固液分離し
その際生成するアルコール−水−アンモニア系懸濁溶液
より、アンモニアを回収し、回収したアンモニアを超純
水に吸収させてアンモニア水とし、このアンモニア水を
加水分解縮重合工程に循環することによって、アンモニ
アの閉回路プロセスを形成することを特徴とするもので
ある。
【0017】このシリカゾル懸濁液から分離されたアル
コール−水−アンモニア系懸濁液は少量のシリカ微粒子
を含有しているため白濁しているので、まず単蒸留でシ
リカ微粒子を分離する。この単蒸留は回分式でも連続式
でもよいが、アンモニアガス発生量を安定させるために
は連続式とすることがよい。シリカ微粒子を分離したア
ルコール−水−アンモニア系蒸気は一旦凝集器で液化さ
せてポンプによってアンモニア分離塔に導入しても、凝
集させずにアンモニア分離塔に導入してもよいが、アン
モニア分離塔のリボイラー中のアンモニア濃度を低くす
るためには凝集させずにアンモニア分離塔に導入させる
ことがよく、アンモニア分離塔全体のアンモニア濃度を
下げるためにはアルコール−水−アンモニア系蒸気はア
ンモニア分離塔塔頂付近に導入することがよい。
【0018】このアンモニア分離塔のコンデンサーの温
度はアルコール水を凝縮できる温度である0〜30℃、好
ましくは20〜30℃とすればよく、これにより温度を低く
すると還流液のアンモニア濃度が高くなって分離塔釜の
アンモニア濃度が1,000ppm以上となり、その後の高純度
アルコールの回収が困難となるので、このアンモニア濃
度を200ppm以下とするには、分離塔釜を非常に高くしな
ければならず、コスト高となるので好ましくはない。こ
のようにすると、アンモニア分離塔塔頂からはメタノー
ル分圧分を除いて高濃度のアンモニア蒸気が得られ、釜
からはアンモニア濃度200ppm以下のアルコール水系溶液
が得られる。このアンモニア分離塔塔頂から得られたア
ンモニア蒸気は、超純水に吸収させアンモニア水として
加水分解縮重合器に導入すればよく、これによれば回収
したアンモニアによってアルコキシシランの加水分解を
することができるという工業的有利性が与えられる。
【0019】このように本発明によれば簡単な装置によ
って固液分離後の固相側に残留するアンモニア以外は、
系外に出る事はなく、閉回路を形成できるのでアンモニ
ア使用量を激減させる事が出来るし、アンモニアを超純
水に吸収させてアンモニア水とし、このアンモニア水を
循環出来るため、加水分解縮重合時のアンモニア濃度を
高濃度に保つ事も可能となって、仮焼時の黒点不純物、
焼結時の発泡もなく安定して合成石英ガラスインゴット
が製造可能となり、またこのようにして最終的に製品と
なった合成石英ガラスインゴットが製造可能となり、ま
たこのようにして最終的に製品となった合成石英ガラス
粉末も、OH基含有量が例えば1ppm 以下というように
低いし、これはまた上記方法で合成されたシリカが高温
粘性が 1,400℃において1〜6×1010ポイズ(log η=
10.0〜 10.78)と高い値を示すという特性を有するため
シリコン単結晶引き上げ用ルツボ材、耐熱性半導体治具
として有用とされるという工業的な有利性をもつという
有利性が与えられる。
【0020】
【実施例】つぎに本発明の実施例をあげる。 実施例1 テフロンライニング製の5リットル反応器に、半導体グ
レード高純度28%アンモニア水[昭和電工(株)製]を
超純水で20%アンモニア水としたもの 1.0リットルを仕
込み、これにテトラメトキシシラン26.5リットル/時と
20%のアンモニア水 17.20リットル/時とを同時に滴下
し、40〜50℃の密閉系で反応させたところ、シリカ濃度
が約23重量%のシリカゾルが連続的に 42.60kg/時得ら
れたので、これを遠心分離器(国際遠心器社製)を用い
て固液分離したところ、湿潤ゲル12.1kg/時、白濁し
たメタノール−水−アンモニア系溶液30.5kg/時が得ら
れた。
【0021】この一連の反応−固液分離操作を5時間連
続で行なったところ、約 150kgの白濁したメタノール−
水−アンモニア系溶液が得られたが、この組成をガスク
ロマトグラフ(カラム:ポラパックR)でしらべたとこ
ろ、アンモニア濃度は10.2重量%、水25.5重量%、メタ
ノール64.3重量%であった。よって、このメタノール−
水−アンモニア系懸濁液を20リットルのガラス製単蒸発
器に仕込んで単蒸留し、予め釜に水:メタノール組成=
23.3:76.7重量%の溶液を仕込んで全還流させ、蒸発し
たガスをアンモニア分離塔塔頂に導入したところ、塔頂
より97重量%のアンモニアガスが約 2.5kg/時で発生し
ていることがガスクロマトグラフ分析により判り、アン
モニアの全収率は80%であり、この場合には塔釜からア
ンモニア濃度が 31ppmのアルコール水系溶液が回収され
た。
【0022】つぎに、上記したアンモニア分離塔から発
生したアンモニアガスを25℃の超純水に吸収させ19.8重
量%アンモニア水として前記したテフロンライニング製
加水分解反応器にキャピラリー管により循環し、前記し
た20重量%のアンモニア水 17.20リットル/時を循環1
9.8重量%アンモニア水17リットル/時と20重量%アン
モニア水 1.5リットル/時に変更し、5時間連続反応を
継続したところ、12.6kg/時の湿潤ゲルが得られたの
で、この湿潤ゲルと上記で得た湿潤ゲルとを乾燥、
仮焼、焼結ガラス化したところ、OH基含有量が1ppm
以下で、 1,400℃における粘性対数はそれぞれ10.72、
10.75であり、従来品と比較して遜色のない合成石英ガ
ラスが得られた。
【0023】
【発明の効果】本発明は合成石英ガラスの製造方法に関
するもので、これは前記したようにアルコキシシランを
アンモニアおよび/またはアンモニア水の存在下で連続
的に加水分解、縮重合してシリカゾル懸濁液を作り、こ
れを固液分離し、シリカ微粒子を乾燥、仮焼、焼結して
合成石英ガラスとするゾル・ゲル法による合成石英ガラ
スの製造方法において、固液分離後のアルコール−水−
アンモニア系溶液からアンモニアを回収し、これを超純
水に吸収させてアンモニア水とし、このアンモニア水を
再度加水分解縮重合器に循環するものであるが、これに
よればアンモニアを系外に出すことなく閉回路で回収す
ることができるし、さらには加水分解時のアンモニア濃
度を高濃度に保つことができるので、仮焼時の黒点不純
物、焼結時の発泡もなく、さらにはこれがゾル・ゲル法
であることから純度が高く、放射性元素の含有量が極め
て低い、合成石英ガラスを容易に得ることができるとい
う有利性が与えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の1例のフローシートを示したも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古沢 道隆 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地 の1 信越化学工業株式会社 合成技術 研究所内 (56)参考文献 特開 平8−12344(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03B 8/02 C03B 20/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコキシシランをアンモニアおよび/
    またはアンモニア水の存在下で連続的に加水分解、縮重
    合してシリカゾル懸濁液を得、これを固液分離し、その
    後シリカ微粒子を乾燥、仮焼、焼結して合成石英ガラス
    とするゾル・ゲル化法による合成石英ガラスの製造方法
    において、固液分離後の白濁液側からアルコール−水−
    アンモニア系溶液をシリカ微粒子と分離する工程、アル
    コール−水−アンモニア系蒸気をアンモニアと水−アル
    コール溶液に分離回収する工程、回収されたアンモニア
    超純水に吸収させてアンモニア水とし、このアンモニ
    ア水を再度加水分解縮重合に使用することからなる合
    石英ガラスの製造方法。
  2. 【請求項2】 アルコキシシランがテトラメトキシシラ
    ンである請求項1に記載した合成石英ガラスの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 アルコール−水−アンモニア系蒸気をア
    ンモニアと水−アルコール溶液に分離回収する工程の温
    度が0〜30℃である請求項1に記載した合成石英ガラス
    の製造方法。
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