JPH0745171A - モータの過負荷保護装置 - Google Patents

モータの過負荷保護装置

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Publication number
JPH0745171A
JPH0745171A JP5187957A JP18795793A JPH0745171A JP H0745171 A JPH0745171 A JP H0745171A JP 5187957 A JP5187957 A JP 5187957A JP 18795793 A JP18795793 A JP 18795793A JP H0745171 A JPH0745171 A JP H0745171A
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JP
Japan
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heat
biasing member
heater
motor
protection device
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JP5187957A
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English (en)
Inventor
Yukio Morikawa
行男 森川
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Publication date
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  • Thermally Actuated Switches (AREA)
  • Protection Of Generators And Motors (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 寿命の最終段階における安全性が高いモータ
の過負荷保護装置であって接点が強固に溶着していて
も、回路を完全に遮断することができ、動作が安定であ
って、安全性が高いモータの過負荷保護装置を提供す
る。 【構成】 バイメタル9を有する感熱ベース部16と、
板バネ状の付勢部材13およびヒータ5が直列に接合さ
れている。付勢部材13は感熱ベース部16に熱可溶性
材料14を介して接合されている。過電流が流れるとヒ
ータ5が発熱し熱可溶性材料14が溶融して付勢部材1
3は感熱ベース部16から離れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、密閉型電動圧縮機など
のモータの過負荷保護装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、モータの過負荷保護装置は、その
寿命の最終段階における安全確保を目的にフェイルセー
フ機能を付加したものが求められている。フェイルセー
フ機能を具備するモータの過負荷保護装置には、例えば
特開平2−265135号公報に記載されているような
例がある。
【0003】以下に従来技術のモータの過負荷保護装置
について簡単に説明する。図8は従来技術のモータの過
負荷保護装置の内部構造を示す断面図である。
【0004】従来技術のモータの過負荷保護装置は、ベ
ース17内に固定接点18a,18b、ヒータ20、バ
イメタル21等が内蔵されたものである。ベース17
は、合成樹脂によって成形されたものであり、カバー2
7と一体になって内部が密閉されたケースを構成する。
カバー27の内面の底部には、固定接点18a,18b
が配されている。
【0005】ヒータ20は、環状をしており、その一部
は前記した固定接点の一つ18bと接している。またヒ
ータ20はベース17の外部に突出したヒータ端子板1
9と接続されている。
【0006】ベース17の中心部にはナット26によっ
てアジャストスクリュー23が立設されており、このア
ジャストスクリュー23には、バネ25および座金24
と共にバイメタル21が取り付けられている。
【0007】ここでバイメタル21は、湾曲した円盤状
をしており、所定の設定温度でスナップ動作して反転す
るものである。またバイメタル21には、可動接点22
a,22bが取り付けられており、これらの可動接点2
2a,22bは、前記した固定接点18a,18bにそ
れぞれ当接離反可能である。
【0008】バイメタル21はアジャストスクリュー2
3によって貫通され、前記したベース17に結合されて
いる。バネ25は圧縮された状態でバイメタル21とベ
ース17間に巻装されている。またアジャストスクリュ
ー23のバイメタル21先端側には座金24が取り付け
られており、バイメタル21は当該座金24によって固
定されている。座金24は熱可溶性金属で作られてお
り、一定の温度以上に達すると溶融するものである。
【0009】以上のように構成されたモータの過負荷保
護装置に関して、以下その動作について説明する。
【0010】モータに何等かの異常が生じ、モータの過
負荷保護装置に異常電流が流れると、ヒータ20が発熱
し、ヒータ20からの熱を受けてバイメタル21がスナ
ップ動作し、接点が開放される。
【0011】またインラッシュ電流や、バイメタルのス
ナップ動作の繰り返しによる接点の磨耗等により可動接
点が固定接点に溶着した場合、ヒータによってバイメタ
ルがさらに加熱され、やがて熱可溶性金属で作られた座
金24の融点に達してこれが溶融する。そしてバネ25
の圧縮力が開放され、バネ25の付勢力によってバイメ
タル21が押し上げられ、溶着した接点を切り放して回
路を遮断する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、接点の溶着が強固であった場合、ばねの
付勢力だけでは接点を切り放すことはできない場合があ
る。そのため従来技術のモータの過負荷保護装置は、動
作の信頼性が低い問題があった。
【0013】また従来技術の過負荷保護装置では、熱可
溶性金属で作られた座金24は、ヒータ20から遠い位
置にあり、座金24は固定接点18a,18b、可動接
点22a,22b、バイメタル21を介して間接的に加
熱される。従って従来技術の構成では、ヒータ20の熱
が座金24に伝わりにくく、ヒータ20の容量により、
また電流の大きさにより動作時間にばらつきが生じると
いう問題を有していた。そのため従来技術の過負荷保護
装置は、必要なときに回路が遮断されずにモータを傷め
てしまう懸念があった。
【0014】本発明は上記した従来技術の課題を解決す
るもので、例え接点が強固に溶着していても、回路を完
全に遮断することができ、しかもヒータ容量や電流の大
きさにかかわらず動作が安定であって、安全性が高いモ
ータの過負荷保護装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】そして上記の課題を解決
するために本発明のモータの過負荷保護装置は、モータ
の異常による発熱を感知して接点を開放するサーモスタ
ットを有する感熱ベース部と、変形力を有する付勢部材
を有し、該付勢部材は前記感熱ベース部の接点に対して
直列に接続されていると共に、該付勢部材の少なくとも
一端は、熱可溶性材料によって接合されていることを特
徴とする。
【0016】また同様の目的を達成するためのもう一つ
の発明は、モータの異常による発熱を感知して接点を開
放するサーモスタットを有する感熱ベース部と、変形力
を有する付勢部材を備え、前記感熱ベース部は収納ケー
スと導電フレームとサーモスタット素子と固定接点およ
び可動接点より成り、サーモスタット素子には可動接点
が設けられ、前記導電フレームは狭窄部を有すると共に
前記収納ケース内に配置されており、前記導電フレーム
には前記可動接点が当接及び離反する固定接点が設けら
れ、前記導電フレームの固定接点取付部から狭窄部を隔
てた位置には前記付勢部材が熱可溶性材料によって接合
されていることを特徴とするモータの過負荷保護装置で
ある。
【0017】更に上記した2つの発明の好ましい態様と
して、感熱ベース部および付勢部材に対してヒータが直
列に接続されている構成が挙げられる。
【0018】そしてヒータを有する構成においては、電
気抵抗に基づく発熱機能を有するヒータサポートを備
え、ヒータは前記ヒータサポートを介して取り付けられ
ており、付勢部材はヒータサポートを介してヒータと直
列に接続され、前記付勢部材とヒータサポート間の接合
は熱可溶性材料によって行う構成が望ましい。
【0019】同じく上記した発明の構成に加えて、付勢
部材は電気抵抗に基づく発熱機能を有することが望まし
い。
【0020】また付勢部材は、バネ材料、バイメタル、
トリメタルおよび形状記憶合金等によって構成すること
ができる。
【0021】
【作用】本発明のモータの過負荷保護装置は、モータの
異常による発熱を感知して接点を開放するサーモスタッ
トを有する感熱ベース部を有するので、モータに何らか
の異常が発生し、大きな拘束電流が流れると、サーモス
タットの接点が開放されモータへの通電が停止される。
そのためモータの捲線焼損等の事故は防止される。
【0022】サーモスタットの接点が開放された後、暫
くするとサーモスタットが自然冷却され、サーモスタッ
トの接点が閉じて再びモータへの通電が開始される。
【0023】ここでもしモータの異常がそのまま継続し
ていた場合は、モータに過電流が流れ、モータの異常に
よる発熱を感知してサーモスタットの接点が再び閉じ
る。
【0024】この現象を繰り返すと、サーモスタットが
劣化して、サーモスタットの接点が開放されている期間
が次第に短くなり、遂にはサーモスタットの接点が一部
溶融し、サーモスタットの接点が溶着する事態となる。
【0025】その結果、過負荷保護装置内の温度が上昇
する。ここで本発明のモータの過負荷保護装置は、変形
力を有する付勢部材を持ち、この付勢部材は感熱ベース
部の接点に対して直列に接続されている。そして更に付
勢部材の少なくとも一端は、熱可溶性材料によって接合
されている。そのため過負荷保護装置内の温度がある一
定値以上に上昇すると、熱可溶性材料が溶融し、付勢部
材の少なくとも一端が開放される。
【0026】そして付勢部材は変形力を有するので、一
端が開放されることによってその形状が変形する。その
結果付勢部材の熱可溶性材料によって接合されていた部
分は、本来の接合位置を離れ、感熱ベース部と付勢部材
とは、電気的に完全に絶縁される。そのためモータへの
通電は停止し、捲線の焼損や、火災の発生は未然に防止
される。
【0027】また本発明のモータの過負荷保護装置で
は、収納ケース内に配置された導電フレームの一部に固
定接点が設けられ、さらに付勢部材は導電フレームの一
部に、熱可溶性材料によって接合されている。
【0028】そして、本発明のモータの過負荷保護装置
では、導電フレームは狭窄部を有し、固定接点取付部と
狭窄部を隔てた位置に付勢部材が取り付けられている。
即ち付勢部材の取り付け位置は、大面積であって大きな
放熱機能を持つ固定接点取付部から、狭窄部によって隔
離された位置である。言い換えると、当該付勢部材の取
り付け位置は、放熱が少なく熱が溜まり易い位置であ
る。
【0029】そのため、本発明のモータの過負荷保護装
置では、接点の溶着といった事態が発生した場合に、迅
速に熱可溶性材料が溶融し、付勢部材が変形してモータ
への通電を遮断する。
【0030】更に本発明のモータの過負荷保護装置で
は、感熱ベース部および付勢部材に対してヒータが直列
に接続されているので、モータに異常が発生した場合に
は、ヒータに大電流が流れ、ヒータが発熱する。そして
このヒータの発熱によって熱可溶性材料が溶融し、付勢
部材が開放されて、回路が遮断される。
【0031】発熱機能を有するヒータサポートによって
ヒータを取り付け、ヒータサポートと付勢部材の間を熱
可溶性材料で接合した構成では、ヒータサポートに過電
流が流れることによってヒータサポートが発熱し、熱可
溶性材料を直接加熱して熱可溶性材料が溶融し、付勢部
材が開放されて、回路が遮断される。
【0032】また本発明のモータの過負荷保護装置で
は、付勢部材が電気抵抗に基づく発熱機能を有するの
で、モータに異常が発生した場合には、付勢部材自身が
発熱する。そして付勢部材自身の発熱によって、付勢部
材を接合する熱可溶性材料が溶融する。
【0033】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0034】図1は本発明の実施例におけるモータの過
負荷保護装置の分解斜視図である。図2はその内部構造
を示す断面図である。図3はモータの過負荷保護装置の
感熱ベース部の平面図である。図4はモータの過負荷保
護装置のヒータベースの平面図である。図5は本発明の
変形実施例で採用する付勢部材の構成を示す斜視図であ
る。図6および図7は本発明の変形実施例で採用するフ
レームの斜視図である。
【0035】本実施例のモータの過負荷保護装置は、大
きく分けてヒータベース15と感熱ベース部16および
付勢部材13によって構成されている。ここでヒータベ
ース15は、ヒータケース1にヒータ5が取り付けられ
たものである。ヒータケース1は熱硬化性樹脂で成形さ
れたフタ状の部材であり、孔1aとスリット1bが設け
られている。
【0036】本実施例で採用するヒータ5は、ニッケル
クロム合金あるいは鉄クロム合金の電熱線を矩形に折り
曲げたものである。ヒータ5は図1に示すヒータサポー
ト(A)2およびヒータサポート(B)3によって、ヒ
ータケース1の内面につり下げ状に取り付けられてい
る。
【0037】尚ヒータサポート(A)2は、ヒータ5と
同様にニッケルクロム合金等によって作られた薄板状の
部材であって発熱機能を持ち、一端はヒータ5と接触
し、他端はヒータケース1に固着されている。
【0038】一方のヒータサポート(B)3は、一端が
ヒータ5と接触し、中間部はヒータケース1に固着さ
れ、他端側はヒータケース1の孔1aより外部に突出し
ている。そしてヒータサポート(B)3の外部に突出し
た部分には、ピン端子4が接続されている。
【0039】感熱ベース部16は、バイメタルベース6
にサーモスタット素子となるバイメタル9等が取り付け
られたものである。順次説明すると、バイメタルベース
6は、前記したヒータケース1と一体となって収納ケー
スを構成するものであり、熱可塑性樹脂で成形されてい
る。そしてバイメタルベース6の内部に導電材料によっ
て作られたフレーム7がインサート成形されている。
【0040】フレーム7は具体的には、燐青銅等の薄板
を打ち抜いて作られたものであり、2つの固定接点取付
部7a,7bと、バイメタル取付部7cの三つの部分か
らなる。
【0041】尚これらの三つの部分は、フレーム7の成
形時に耳部7d,7e,7fによって一体的に結合され
ており、三者一体のままで、樹脂内にインサート成形さ
れる。そしてフレーム7は、インサート成型後、耳部7
d,7e,7fが図1の破線部分から切断され、固定接
点取付部7a,7bと、バイメタル取付部7cの三つの
部分はそれぞれ電気的に分離される。
【0042】最終的に耳部7d,7e,7fが切り取ら
れた状態で、フレーム7の固定接点取付部7a,7bの
中央部分は、バイメタルベース6の表面に露出する。ま
た固定接点取付部7a,7bの辺部7g,7hは、バイ
メタルベース6の側面から外部に露出する。
【0043】そしてフレーム7の固定接点取付部7a,
7bには、それぞれ固定接点8a,8bが設けられてい
る。また固定接点取付部7aの側面に露出する辺部7g
には後記するように付勢部材13が取り付けられる。一
方固定接点取付部7bの辺部7hにはタブ端子12が接
続されている。該タブ端子12は外部との接続用のもの
である。
【0044】バイメタル9は、従来技術のそれとほぼ同
様の部材であり、大きく湾曲した円板状であって、あら
かじめ設定された温度でスナップアクション動作をす
る。バイメタル9の両端には可動接点10a,10bが
固着されている。バイメタル9はネジ11によって所定
の接圧が与えられ、バイメタルベース6に取り付けられ
ている。
【0045】可動接点10a,10bは、バイメタル9
のスナップアクション動作に応じて固定接点8a,8b
と接触離反する。尚バイメタル9のスナップアンション
温度は、前記したネジ11を調整することによって変更
可能である。
【0046】付勢部材13は本実施例では板バネ状であ
り、ステンレススチールやバイメタル或いはトリメタル
もしくは形状記憶合金等によって作られたものである。
付勢部材13は一端がヒータベース15のヒータサポー
ト(A)2に固着されている。また付勢部材13の他端
は、ヒータケース1のスリット1bを抜けて外部に露出
し、感熱ベース部16におけるフレーム7aであって側
面に露出した辺部7gに接続されている。
【0047】そして本実施例で特記するべきは、付勢部
材13はフレーム7aの辺部7gに対しては熱可溶性材
料14によって接続されている点である。本実施例にお
いて熱可溶性材料とは、比較的低温度で融解する物質で
あり、具体的にはJISZ3232(はんだ)に規定さ
れる合金が挙げられる。
【0048】そして付勢部材13は、端部がフレーム7
の辺部7gから離反する方向に付勢されており、付勢部
材13は先端を強制的に弾性変形させてフレーム7aの
側面露出部と結合されている。そのため付勢部材13
は、先端がフレーム7aの側面露出部から離れる方向に
変形力を持っている。
【0049】付勢部材13の取り付け状況を材質に応じ
て更に具体的に説明すると、付勢部材13の材質として
ステンレススチールを採用する場合は、付勢部材13は
先端が常時フレーム7aの側面露出部から離れる方向に
変形力を維持した状態で取り付けられる。
【0050】これに対して、付勢部材13にバイメタル
或いはトリメタルもしくは形状記憶合金を採用する場合
は、雰囲気温度が上昇した時に、先端がフレーム7aの
側面露出部から離れる方向への変形力を増大する様に取
り付けられる。またバイメタル等によって付勢部材を構
成する場合は、常温時には変形力を有さず、雰囲気温度
の上昇に伴って変形力を発生する構成も可能である。
【0051】次に本実施例のモータの過負荷保護装置の
組み立て手順について説明する。本実施例の過負荷保護
装置の組み立ては、ヒータベース15と感熱ベース部1
6を個別に組み立ててから両者を結合するものである
が、付勢部材13については、予め一端をヒータベース
15のヒータサポート(A)2と結合しておく。従って
付勢部材13は、一端がヒータサポート(A)2に結合
され、その余の部分はヒータケース1のスリット1bか
ら外部に突出している。またこの時付勢部材13は他端
側が開放状態であるので、他端側はフレーム7の辺部7
gとは離れている。
【0052】そして次に付勢部材13を強制的に弾性変
形させ、フレーム7の辺部7gと接触させる。その後付
勢部材13と辺部7gとの接合部に溶融状の熱可溶性材
料を流し込み、付勢部材13と辺部7gを結合する。
【0053】以上のように構成されたモータの過負荷保
護装置に関して、その動作について説明する。
【0054】本実施例のモータの過負荷保護装置では、
付勢部材13の一端がヒータベース15のヒータサポー
ト(A)2に固着され、他端が感熱ベース部16のフレ
ーム7aの辺部7gに接続されているので、ヒータ5と
感熱ベース部16とは直列に接続されている。即ち本実
施例のモータの過負荷保護装置では、外部に露出したピ
ン端子4からヒータサポート(B)3を経て、ヒータ5
が接続され、さらにヒータ5は、ヒータサポート(A)
2、付勢部材13を経てフレーム7の固定接点取付部7
aに接続されている。そして固定接点取付部7aは、バ
イメタル9、固定接点取付部7bを経て外部のタブ端子
12に接続されている。
【0055】本実施例のモータの過負荷保護装置は、公
知のそれと同様に、モータに対して直列に接続される。
そしてモータに異常が発生し、巻線のショートや回転子
のロック等により過電流が流れると、モータ回路に接続
されたモータの過負荷保護装置のヒータ5が加熱され、
バイメタル9がそれらの温度を感知しスナップアクショ
ン動作して回路が遮断される。
【0056】度重なるスナップアクション動作による接
点の磨耗やモータの巻線のショート時のインラッシュ電
流などにより、可動接点10a,10bが固定接点8
a,8bにそれぞれ溶着すると、モータの過負荷保護装
置に過電流が流れ続けて温度が上昇し、やがて熱可溶性
材料14が溶融する。
【0057】すると付勢部材13の一端の拘束が開放さ
れ、付勢部材13はその変形力によってフレーム7の辺
部7gから離れる方向に移動する。即ち付勢部材13は
反発して、その端部はスリット1bからヒータケース1
の外側に向かって移動する。その結果付勢部材13とフ
レーム7との接触は絶たれ、回路は遮断される。
【0058】尚本実施例の過負荷保護装置では、ヒータ
ケース1にスリット1bが設けられており、付勢部材1
3は当該スリット1b部分に配置されているので、付勢
部材13は大きな移動量を確保することができる。また
本実施例の過負荷保護装置では、付勢部材13とフレー
ム7との接合部分が、ヒータケース1等の外部にあるの
で、付勢部材13がフレーム7を離れたことは、外部か
ら目視することができる。
【0059】熱可溶性材料14に最も大きな熱を与える
熱源となるのがヒータ5であるが、付勢部材13とヒー
タベース15の接続に関し、本実施例ではヒータサポー
ト(A)2を電気抵抗材であるニッケルクロム合金や鉄
クロム合金等で構成しているので、過電流が流れるとヒ
ータサポート(A)2も発熱し、熱可溶性材料に与える
熱量も大きくなる。
【0060】そのため本実施例ではモータに過電流が流
れた場合、過負荷保護装置内部の発熱量は大きく、熱可
溶性材料14は早期に溶融して回路が遮断される。
【0061】加えて本実施例のモータの過負荷保護装置
では、回路遮断用の付勢部材13に比較的高抵抗のステ
ンレススチール、バイメタル等を使用することにより付
勢部材13の自己発熱を促し、熱可溶性材料14の溶融
を早めている。
【0062】尚付言すると、モータの定格に合わせてモ
ータの過負荷保護装置が選定されるので、ヒータ5の発
熱量は機種によってまちまちである。とりわけ定格の小
さいモータの過負荷保護装置について使用しているヒー
タ5の抵抗値は数百mΩと大きく発熱量も非常に大き
い。このためモータが同様の回転子のロック状態に陥っ
ても、定格の小さいものの方がモータの過負荷保護装置
内部での発熱量が大きい。
【0063】過負荷保護装置の熱可溶性材料14の溶融
をさらに早めてより装置の安全性を向上させたい場合
は、図5に示すような付勢部材13’が推奨される。付
勢部材13’は銅合金やステンレススチール等のバネ性
金属13bにニッケルクロム合金や鉄クロム合金等の発
熱金属13aを熱可溶性材料13cを介して直接接合し
たものである。
【0064】図5に示す付勢部材13’の構成を採用す
ると、モータに過電流が流れた場合、発熱金属13aが
直接的に発熱し、極めて早期に熱可溶性材料13cを溶
融する。そのためバネ性金属13bの一端は開放され、
バネ性金属13bは発熱金属13aから離れる方向に反
発移動して回路は遮断される。
【0065】図5に示した構成は、付勢部材13’の一
部を発熱金属13aで作成したものであるが、これに代
わって、付勢部材はステンレススチール等で作成し、発
熱機能を有するヒータサポート(A)2との結合を熱可
溶性材料を介して行っても同様の効果が期待できる。
【0066】次に本発明で採用するフレームの変形実施
例について説明する。図6,図7はフレームの変形例を
示すものである。
【0067】図6および図7に示すフレーム7’,7”
は、辺部7iの部分に付勢部材13が接続されるが、そ
の近傍には図6に示す孔7j、あるいは図7に示すよう
なネック部7kが設けられている。
【0068】言い換えるとこれらのフレーム7’,7”
では、固定接点取付部7aと付勢部材の取付部分の間に
狭窄部が設けられている。この様な狭窄部を設けた理由
は、熱可溶性材料14からフレーム7への熱移動を抑制
するためである。
【0069】即ちフレームの熱容量は付勢部材13に比
べて非常に大きく、付勢部材13等で発生した熱がフレ
ームに吸収されると熱可溶性材料14の溶融が遅れる。
しかし本実施例のフレーム7’,7”には付勢部材13
との接続部7iの近傍に孔7j、或いはネック部7kが
設けられているので、固定接点取付部7a側への熱伝導
が妨げられ熱可溶性材料14が早期に溶融する。
【0070】そのため図6,図7に示すようなフレーム
7’,7”は、より確実な回路遮断を図る上で好ましい
構成である。
【0071】
【発明の効果】以上のように本発明のモータの過負荷保
護装置は、変形力を有する付勢部材を持ち、この付勢部
材は感熱ベース部の接点に対して直列に接続されてお
り、加えて付勢部材の少なくとも一端は、熱可溶性材料
によって接合されている。そのため、過負荷保護装置内
の温度がある一定値以上に上昇すると、熱可溶性材料が
溶融し、付勢部材の少なくとも一端が開放される。
【0072】そして付勢部材は変形力を有するため、一
端が開放されることによってその形状が変形する。その
結果付勢部材の熱可溶性材料によって接合されていた部
分は、本来の接合位置を離れ、感熱ベース部と付勢部材
とは、電気的に完全に絶縁される。
【0073】そのため本発明のモータの過負荷保護装置
は、接点の溶着が起きても、捲線の焼損や、火災の発生
が未然に防止される効果があり、安全性が極めて高い効
果がある。
【0074】また本発明のモータの過負荷保護装置で
は、導電フレームは狭窄部を有し、固定接点取付部と狭
窄部を隔てた位置に付勢部材が取り付けられている。そ
のため、本発明のモータの過負荷保護装置では、導電フ
レームからの熱の放散が防止され、迅速に熱可溶性材料
が溶融し、付勢部材が変形してモータへの通電を遮断す
ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のモータの過負荷保護装置の分
解斜視図
【図2】本発明の実施例のモータの過負荷保護装置の内
部構造を示す断面図
【図3】本発明の実施例のモータの過負荷保護装置の感
熱ベース部の平面図
【図4】本発明の実施例のモータの過負荷保護装置のヒ
ータベースの平面図
【図5】本発明の変形実施例で採用する付勢部材の構成
を示す斜視図
【図6】本発明の変形実施例で採用するフレームの斜視
【図7】本発明の変形実施例で採用するフレームの斜視
【図8】従来技術のモータの過負荷保護装置の内部構造
を示す断面図
【符号の説明】
1 ヒータケース 2 ヒータサポート(A) 3 ヒータサポート(B) 4 ピン端子 5 ヒータ 6 バイメタルベース 7 フレーム 7a 固定接点取付部 8 固定接点 9 バイメタル 10 可動接点 11 ネジ 12 タブ端子 13 付勢部材 13c 熱可溶性材料 14 熱可溶性材料 15 ヒータベース 16 感熱ベース部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータの異常による発熱を感知して接点
    を開放するサーモスタットを有する感熱ベース部と、変
    形力を有する付勢部材を有し、該付勢部材は前記感熱ベ
    ース部の接点に対して直列に接続されていると共に、該
    付勢部材の少なくとも一端は、熱可溶性材料によって接
    合されていることを特徴とするモータの過負荷保護装
    置。
  2. 【請求項2】 モータの異常による発熱を感知して接点
    を開放するサーモスタットを有する感熱ベース部と、変
    形力を有する付勢部材を備え、前記感熱ベース部は収納
    ケースと導電フレームとサーモスタット素子と固定接点
    および可動接点より成り、サーモスタット素子には可動
    接点が設けられ、前記導電フレームは狭窄部を有すると
    共に前記収納ケース内に配置されており、前記導電フレ
    ームには前記可動接点が当接及び離反する固定接点が設
    けられ、前記導電フレームの固定接点取付部から狭窄部
    を隔てた位置には前記付勢部材が熱可溶性材料によって
    接合されていることを特徴とするモータの過負荷保護装
    置。
  3. 【請求項3】 感熱ベース部および付勢部材に対してヒ
    ータが直列に接続されていることを特徴とする請求項1
    或いは2のいずれか一つに記載のモータの過負荷保護装
    置。
  4. 【請求項4】 電気抵抗に基づく発熱機能を有するヒー
    タサポートを備え、ヒータは前記ヒータサポートを介し
    て取り付けられており、付勢部材はヒータサポートを介
    してヒータと直列に接続され、前記付勢部材とヒータサ
    ポート間の接合は熱可溶性材料によって行われているこ
    とを特徴とする請求項3記載のモータの過負荷保護装
    置。
  5. 【請求項5】 付勢部材は電気抵抗に基づく発熱機能を
    有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つ
    に記載のモータの過負荷保護装置。
  6. 【請求項6】 付勢部材は、バネ材料、バイメタル、ト
    リメタルおよび形状記憶合金から選ばれる1以上の素材
    によって構成されることを特徴とする請求項1乃至5の
    いずれか一つに記載のモータの過負荷保護装置。
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