JPH07226138A - 過負荷保護装置 - Google Patents

過負荷保護装置

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JPH07226138A
JPH07226138A JP6035493A JP3549394A JPH07226138A JP H07226138 A JPH07226138 A JP H07226138A JP 6035493 A JP6035493 A JP 6035493A JP 3549394 A JP3549394 A JP 3549394A JP H07226138 A JPH07226138 A JP H07226138A
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JP
Japan
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JP6035493A
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English (en)
Inventor
Satoru Suzuki
悟 鈴木
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Texas Instruments Japan Ltd
Original Assignee
Texas Instruments Japan Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H81/00Protective switches in which contacts are normally closed but are repeatedly opened and reclosed as long as a condition causing excess current persists, e.g. for current limiting
    • H01H81/02Protective switches in which contacts are normally closed but are repeatedly opened and reclosed as long as a condition causing excess current persists, e.g. for current limiting electrothermally operated
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H37/00Thermally-actuated switches
    • H01H37/002Thermally-actuated switches combined with protective means

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  • Thermally Actuated Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 [目的]過負荷保護装置において、小型簡易かつ安価な
構成のサーモスタット機構を提供し、負荷の過昇温に対
する応答速度を向上させ、過負荷電流値を容易に可変調
整できるようにする。 [構成]サーモスタット機構10は、ケーシング100
内で互いに分断されている第1の外部接続端子102と
固定接点108との間に設けられた副バイメタル12
と、この副バイメタル12よりもケーシング内側にて副
バイメタル12と対向する内壁面に設けられた熱可塑性
樹脂体14とから構成される。熱伝導機構20は、負荷
(圧縮機124)本体に接触するケーシング100の下
端面に取付された蓋形の熱伝導板22と、この熱伝導板
22と主バイメタル116の中心部とを接続する熱伝導
部材24とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気機械類等の負荷を
過電流から保護するための過負荷保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6に、一般の密閉式冷凍圧縮機に用い
られている従来の過負荷保護装置の構成を示す。この過
負荷保護装置は、絶縁材からなる円筒形ケーシング10
0を有しており、ケーシング100の開放した一端面
(下端面)を圧縮機124の筐体に向けて取付される。
【0003】ケーシング100の閉塞した他端面(上端
面)100aより外に、第1、第2および第3の外部接
続端子102,104,106が突出している。第1お
よび第2の外部接続端子102,104はケーシング1
00内に設けられた一対の固定接点108,110とそ
れぞれ一体形成されており、第3の外部接続端子106
はケーシング100内に延在する抵抗発熱体112を介
して固定接点110に接続されている。
【0004】ケーシング上端面100aの中心部にはた
とえば真鍮からなるボルト114が垂直に貫通して螺着
され、ケーシング100内でボルト114の下端部にビ
スまたはリベット115によってディスク形のバイメタ
ル116が取付されている。バイメタル116の上面に
は、固定接点108,110とそれぞれ対向する位置に
塊状の可動接点118,120が溶接接合されている。
【0005】正常時または定常時、バイメタル116
は、実線で示すように、ディスク中心部を支点としてデ
ィスク周縁部が上方に湾曲する第1の位置にあり、可動
接点118,120をそれぞれ固定接点108,110
に弾力的に加圧接触させて、スイッチ回路を閉状態にし
ている。閉状態では、第2または第3の外部接続端子1
04または106より入った電流は、固定接点110か
ら可動接点120、バイメタル116、可動接点118
および固定接点108を通って外部接続端子102へ流
れる。
【0006】図7は、この過負荷保護装置の構成を電気
回路として模式的に示す図である。第1の外部接続端子
102が電源122の一方の端子に電気的に接続され、
圧縮機124内のモータ126が電源122の他方の端
子と第3の外部接続端子106との間に電気的に接続さ
れる。ケーシング100内に抵抗発熱体112が設けら
れない場合、モータ126の端子126bは第2の外部
接続端子104に電気的に接続される。
【0007】スイッチ閉状態では、モータ126に流れ
る電流がバイメタル116および発熱抵抗体112をも
流れ、バイメタル116は自己および抵抗発熱体112
の抵抗発熱によって加熱される。さらに、バイメタル1
16は、圧縮機124からの輻射熱によっても加熱され
るが、その加熱の程度は上記抵抗発熱による加熱と比較
すればかなり小さい。
【0008】圧縮機124のモータ126が保護を必要
とする通常のケースは、過負荷または拘束(ロック)状
態によって電流が定格値を越えた場合である。たとえ
ば、凝縮器(図示せず)の冷却能力が低下した場合、圧
縮機124の仕事量ないしモータ126の負荷が過大に
なり、過電流が流れて、モータ巻線が焼損するおそれが
ある。また、圧縮機124がいったん停止した直後に運
転を再開する場合、出力側にまだ高温高圧の冷媒ガスが
たまっていると、ピストンが冷媒ガスを圧縮することが
できず、拘束されているモータを始動させようとして電
流が異常に増大することがある。
【0009】このようにモータ126に流れる電流が増
大すると、バイメタル116に与えられる抵抗発熱によ
る加熱が増大して、バイメタル116の温度が上昇す
る。そして、所定の第1の動作温度たとえば160゜C
まで上昇すると、バイメタル116は自ら反転して、図
6および図7の点線116’で示すようにディスク周縁
部が下方へ湾曲する第2の位置へ変位する。そうする
と、バイメタル116の上面に固着されている可動接点
118,120が固定接点108,110からそれぞれ
分離し、スイッチ回路が開いて、電流が遮断される。こ
の遮断によってモータ126の巻線の焼損が防止され
る。
【0010】なお、電流が遮断されると、バイメタル1
16に対する抵抗発熱による加熱が止まる。そして、バ
イメタル116が所定の第2の動作温度たとえば80゜
Cまで冷えると、バイメタル116は第2の位置から第
1の位置へ反転変位し、スイッチ回路を閉成する。これ
によって、電流が流れ、圧縮機124の運転が再開され
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、バイメタル
116は、第1の位置と第2の位置との間で反転変位を
繰り返すうちに次第に消耗し、ひびが入ったりすると、
動作温度以上に加熱されても反転変位しなくなり、可動
接点118,120が固定接点108,110から離れ
ないことがある。また、バイメタル116の方は正常に
反転変位しようとしても、可動接点118,120が固
定接点108,110に溶着したまま離れないことがあ
る。このような事態は接点機構の最終故障状態であり、
直ちに電流を切らなくてはならないのであるが、上記の
ような従来の過負荷保護装置では、そのための手段を持
ち合わせていないため、電流を流し続ける結果となり、
負荷つまりモータ126を焼損させてしまう。
【0012】この問題に対処するため、従来は、別体の
サーモスタットを圧縮機124に取付し、このサーモス
タットのスイッチ回路を過負荷保護装置のスイッチ回路
と直列に接続していた。しかし、そのようにサーモスタ
ットを別個に設けるのでは、コストが増すだけでなく、
取扱い・取付けが繁雑になるという不具合があった。
【0013】また、この種の過負荷保護装置は、過電流
だけでなく、負荷の過昇温にも応答しなくてはならな
い。しかるに、従来の過負荷保護装置では、負荷(圧縮
機124)の温度がケーシング100の開放した下端面
を通って輻射熱でしかバイメタル116に伝わらないた
め、負荷の過昇温に対する応答速度が低かった。
【0014】また、従来の過負荷保護装置では、周囲温
度が低いときは、電流を遮断した後に負荷(圧縮機12
4)の温度が十分に下がらないうちにバイメタル116
が早く冷えてしまって第1の位置へ復帰してしまうた
め、負荷の保護が不十分であったり、スイッチの動作回
数が増えて接点機構の寿命が短くなるという不具合があ
った。さらに、従来の過負荷保護装置では、遮断される
べき電流値つまり過負荷電流値を任意に調節できる自由
度がなかった。
【0015】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
もので、その第1の目的は、接点機構が故障したときに
過電流を確実に遮断できる小型簡易かつ安価な構成のサ
ーモスタット機構を備えた過負荷保護装置を提供するこ
とにある。
【0016】本発明の第2の目的は、負荷の過昇温に対
して応答速度の高い過負荷保護装置を提供することにあ
る。
【0017】本発明の第3の目的は、遮断すべき過負荷
電流値を容易に可変調整できる過負荷保護装置を提供す
ることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の第1の目的を達成
するために、本発明の第1の過負荷保護装置は、負荷に
取付されるケーシングと、前記ケーシング内で所定位置
に固定された固定接点と、前記ケーシング内で前記固定
接点と対向して配置された可動接点と、前記固定接点ま
たは前記可動接点を電源または負荷に電気的に接続する
ために前記ケーシングより外へ突出して設けられた外部
接続端子と、前記ケーシング内で前記固定接点に前記可
動接点を接触させる第1の位置と前記固定接点から前記
可動接点を分離させる第2の位置との間で双方向に変位
可能に設けられ、前記負荷に流れる電流に基づく抵抗発
熱によって加熱され、所定の動作温度以上に加熱された
ときに前記第1の位置から前記第2の位置へ反転変位す
る主バイメタルと、前記ケーシング内で少なくとも1組
の相対応する前記外部接続端子と前記接点とを接続する
第1の位置に設けられ、前記負荷に流れる電流に基づく
抵抗発熱によって加熱され、前記主バイメタルの動作温
度よりも高い所定の動作温度以上に加熱されたときに前
記第1の位置から前記外部接続端子または前記接点から
分離した所定の第2の位置へ反転変位する副バイメタル
と、前記ケーシング内で前記副バイメタルに近接して配
置され、前記副バイメタルを前記第2の位置で保持する
ための熱可塑性樹脂体とを有する構成とした。
【0019】また、上記の第2および第3の目的を達成
するために、本発明の第2の過負荷保護装置は、負荷に
取付されるケーシングと、前記ケーシング内の所定位置
に固定された固定接点と、前記ケーシング内で前記固定
接点と対向して配置された可動接点と、前記固定接点を
電源または負荷に電気的に接続するために前記ケーシン
グより外へ突出して設けられた外部接続端子と、前記ケ
ーシング内で前記固定接点に前記可動接点を接触させる
第1の位置と前記固定接点から前記可動接点を分離させ
る第2の位置との間で双方向に変位可能に設けられ、前
記負荷に流れる電流に基づく抵抗発熱によって加熱さ
れ、所定の第1の動作温度以上に加熱されたときに前記
第1の位置から前記第2の位置へ反転変位し、所定の第
2の動作温度以下に冷却されたときに前記第2の位置か
ら前記第1の位置へ反転変位するバイメタルと、前記負
荷の温度を前記バイメタルに熱伝導で伝えるための熱伝
導手段とを有する構成とした。
【0020】
【作用】第1の過負荷保護装置では、ケーシング内に相
対向して設けられた副バイメタルと熱可塑性樹脂体とに
よって小型・簡易かつ安価なサーモスタット機構が構成
される。主バイメタル側の接点機構が故障し、過電流に
対して可動接点が固定接点から離れなくなると、副バイ
メタルが抵抗発熱による加熱で温度上昇し、所定の動作
温度で反転し、外部接続端子および接点側の第1の位置
から熱可塑性樹脂体側の第2の位置へ変位する。このと
き、熱可塑性樹脂体は副バイメタルその他の導体の抵抗
発熱による放熱で加熱されて軟化しており、副バイメタ
ルは熱可塑性樹脂体の中に少なくとも部分的に埋め込ま
れるようにして当接する。電流が遮断されると、ケーシ
ング内で抵抗発熱はなくなり、熱可塑性樹脂体は次第に
冷えて固まる。こうして固まった熱可塑性樹脂体に副バ
イメタルは抱き込まれるようにして第2の位置で保持さ
れ、第1の位置へ反転変位(復帰)することができなく
なる。
【0021】第2の過負荷保護装置では、熱伝導手段を
介して、負荷とバイメタルとの間で熱が効果的に流れ
る。負荷の熱がバイメタルに流れるように熱伝導手段を
接続した場合は、過電流に対するバイメタルの応答速度
を向上させ、過負荷電流値を下げる方向に容易に調整す
ることができる。また、電流遮断後にバイメタルを第2
の位置でしばらく保温し、第1の位置への復帰を遅らせ
ることができる。バイメタルの熱が負荷側に流れるよう
に熱伝導手段を接続した場合は、過負荷電流値を上げる
方向に容易に調整することができる。
【0022】
【実施例】以下、図1〜図5を参照して本発明の実施例
を説明する。
【0023】図1および図2は、密閉式冷凍圧縮機のモ
ータの保護に用いて好適な本発明の一実施例による過負
荷保護装置の構成を示す。本実施例および他の実施例に
おいて、従来装置(図6および図7)の各部と共通する
部分には同一の符号を付してある。
【0024】本実施例の過負荷保護装置は、基本的に
は、図6の装置構成に、接点機構が最終故障状態になっ
たときに過電流を切るためのサーモスタット機構10
と、主バイメタル116に負荷の温度を熱伝導で効率良
く伝えるための熱伝導機構20とを付け加えて構成され
るものである。
【0025】先ず、本実施例の過負荷保護装置における
サーモスタット機構10について説明する。このサーモ
スタット機構10は、ケーシング100内で互いに分断
された第1の外部接続端子102と固定接点108との
間に設けられた副バイメタル12と、この副バイメタル
12よりもケーシング内側にて副バイメタル12と対向
する内壁面に設けられた熱可塑性樹脂体14とから構成
されている。
【0026】副バイメタル12は、一端部(上端部)1
2aにて第1の外部接続端子102側にたとえば抵抗溶
接で半永久的に固着され、他端部(下端部)12bにて
固定接点108側にたとえばハンダ16で係着される。
したがって、所定温度以上でハンダ16が溶融し、副バ
イメタル12が反転変位して、副バイメタル12の下端
部12bが固定接点108から離れて真向かいの熱可塑
性樹脂体14に当たるようになっている。副バイメタル
12が反転変位するための動作温度は、主バイメタル1
16が第1の位置(接点接続位置)から第2の位置(接
点遮断位置)へ反転変位するための動作温度たとえば約
160゜Cよりも幾らか高い温度たとえば約200゜C
に設定されてよい。
【0027】熱可塑性樹脂体14はたとえばナイロン
(商品名)からなり、副バイメタル12の反転動作温度
(約200゜C)よりは幾らか低い所定の温度たとえば
約160゜C以上で軟化するようになっている。したが
って、副バイメタル12が反転変位するときは、副バイ
メタル12および固定接点108からの放射熱で熱可塑
性樹脂体14は既に軟化しており、副バイメタル12の
下端部12aは軟化状態の熱可塑性樹脂体14に当接し
てそのまま樹脂の中に少なくとも部分的に埋まる(また
は沈む)ようになっている。
【0028】接点機構が正常である限り、過負荷電流な
いし負荷の過昇温に対して、副バイメタル12の反転動
作温度(約200゜C)よりも低い所定の動作温度(約
160゜)で主バイメタル116が第1の位置から第2
の位置へ反転変位して、可動接点118,120が固定
接点108,110から分離するので、副バイメタル1
2は、図1に示すように第1の外部接続端子102と固
定接点108との間(第1の位置)に接続されたままで
ある。
【0029】しかし、接点機構が故障し、過電流が流れ
ても、主バイメタル116が第2の位置へ反転変位でき
なくなり、あるいは可動接点118,120が固定接点
108,110に溶着したまま分離し得なくなると、副
バイメタル12の抵抗発熱量および固定接点108等の
周囲の導体の抵抗発熱量が大きくなり、副バイメタル1
2の温度が上昇し、ハンダ16は溶ける。そして、動作
温度(約200゜C)まで加熱されると副バイメタル1
2が反転変位し、副バイメタル12の下端部12bは固
定接点108から分離し、真向かいの熱可塑性樹脂体1
4側(第2の位置)へ移動する。熱可塑性樹脂体14は
既に軟化しており、副バイメタル12の下端部12bは
樹脂の中に少なくとも部分的に埋まる。
【0030】このように、接点機構が故障した際には、
過電流に対して副バイメタル12が固定接点108から
分離することによって、電流が遮断され、負荷(圧縮機
124)が保護される。
【0031】上記のようにして電流が遮断されると、副
バイメタル12も他の導体も抵抗発熱しなくなり、熱可
塑性樹脂体14は副バイメタル12を埋め込んだまま次
第に冷えて固くなる。これにより、図2に示すように、
副バイメタル12は、固くなった熱可塑性樹脂体14に
抱き込まれるようにしてしっかりと保持され、固定接点
108側に反転変位(復帰)できなくなる。したがっ
て、この故障した過負荷保護装置が新しいものと交換さ
れない限り、負荷に電流が流れることはない。
【0032】このように、本実施例の過負荷保護装置
は、ケーシング100内に副バイメタル12と熱可塑性
樹脂体14とからなる小型・簡易かつ安価なサーモスタ
ット機構10を収容し、接点機構が故障しても過電流を
確実に切って、負荷(圧縮機124)を保護するように
している。
【0033】なお、熱可塑性樹脂体14による副バイメ
タル12の保持(抱き込み)をより確実なものとするた
めに、図3に示すように、副バイメタル12の下端部1
2aの縁部に対応する熱可塑性樹脂体14の表面部分に
1個または複数個の隆起部14aを設けてよい。
【0034】次に、本実施例の過負荷保護装置における
熱伝導機構20について説明する。この熱伝導機構20
は、負荷(圧縮機124)本体に接触するケーシング1
00の下端面に取付された蓋形の熱伝導板22と、この
熱伝導板22と主バイメタル116の中心部とを接続す
る熱伝導部材24とから構成されている。
【0035】熱伝導板22は、熱伝導率が高く電気的に
は絶縁性の材質たとえばポリイミドフィルムからなり、
負荷本体124と直に接触する。熱伝導部材24は、熱
伝導率の高い金属たとえば銅からなり、主バイメタル1
16の中心部を挟むようにしてビスまたはリベット26
でボルト114の下端部に固定され、熱伝導板22にも
直接接触している。
【0036】かかる熱伝導機構20によれば、負荷(圧
縮機124)本体の熱は、いったん熱伝導板22に流れ
てから輻射熱としても主バイメタル116の周縁部に伝
わるが、主として熱伝導板22および熱伝導部材24を
通って熱伝導により主バイメタル116の中心部に流
れ、そこからバイメタルの各部に均一に拡散する。この
ように、負荷(圧縮機124)本体の温度が熱伝導によ
って効果的に主バイメタル116に伝わるため、負荷の
過昇温に対する主バイメタル116の応答速度が向上
し、短い時限で電流を遮断することができる。
【0037】図4および図5は、それぞれ別の実施例に
よる熱伝導機構の構成を示す。これらの熱伝導機構は、
上記実施例の過負荷保護装置(図1および図2)に付加
されてよいが、従来装置(図6)に適用されてもよい。
【0038】図4の熱伝導機構30は、主バイメタル1
16を支持するボルト114をケーシング100の上面
より長めに突出させ、そのボルト突出部114aにたと
えば亜鉛メッキ銅からなるベルト状の熱伝導部材32の
一端部を接続し、該熱伝導部材32の他端部を圧縮機1
24の吐出管128に接続してなるものである。
【0039】吐出管128は、圧縮機124より送出さ
れた高温高圧の冷媒が流れており、圧縮機本体よりも温
度が高くなっている。かかる熱伝導機構30によれば、
吐出管128の熱が熱伝導部材32およびボルト114
を通って主バイメタル116の中心部に流れ、そこから
主バイメタルの各部に流れる。これにより、主バイメタ
ル116は、電流を遮断した後も、第2の位置で熱伝導
機構30を介して吐出管128から蓄熱を供給されるた
め、周囲温度が低くても、しばらく保温され、冷えるま
でに相当の時間がかかることになる。したがって、電流
を遮断した後に圧縮機124の温度が十分に下がってか
ら、主バイメタル116は第2の位置から第1の位置へ
復帰することになる。したがって、圧縮機124の過熱
が防止されるとともに、スイッチ動作の無駄な繰り返し
が少なくなり、接点機構の寿命が延びる。
【0040】なお、このように主バイメタル116を第
2の位置でしばらく保温する機能は上記実施例における
熱伝導機構20にも備わっているものではあるが、熱伝
導機構20では圧縮機本体124の熱を熱伝導で主バイ
メタル116に伝えるのに対し、この実施例の熱伝導機
構30では圧縮機吐出管128の熱を熱伝導で主バイメ
タル116に伝える点で、両者の間に相違がある。ま
た、両熱伝導機構20,30には、主バイメタル116
に熱を供給することで、過電流に対する主バイメタル1
16の反転変位を早める機能、つまり過負荷電流値を下
げられる調整機能が備わっているが、ケーシング100
の外部で熱伝導部材30を選択・交換できる熱伝導機構
30の方が調整の自由度は大きい。
【0041】図5の熱伝導機構40は、やはり長めにし
たボルト突出部114aにたとえば亜鉛メッキ銅からな
るベルト状の熱伝導部材42の一端部を接続し、該熱伝
導部材42の他端部を圧縮機124の吸入管130に接
続してなるものである。
【0042】吸入管130は、蒸発器(図示せず)から
の低温低圧の冷媒が流れており、圧縮機本体124より
もずっと温度が低くなっている。かかる熱伝導機構40
によれば、主バイメタル116の熱がボルト114およ
び熱伝導部材42を通って吸入管130側へ流れるた
め、過負荷電流値は高くなる。したがって、ケーシング
100の外部の熱伝導部材42の熱伝導特性を適宜選択
することで、過負荷電流値特性を調整することができ
る。
【0043】なお、主バイメタル116も副バイメタル
12も、それぞれディスク型、矩形その他任意の形状の
ものが可能であり、材質も任意のものが使用可能であ
る。また、上記した実施例では、主バイメタル116に
可動接点118,120が結合され、スイッチ回路が閉
じているときは主バイメタル116が通電して自己発熱
するように構成されていた。しかし、可動接点と主バイ
メタル116が必ずしも一体のものである必要はなく、
スイッチ回路が閉じているときに主バイメタル116は
通電することなく抵抗発熱体の抵抗発熱によってのみ加
熱されるように構成されてもよい。
【0044】上記実施例では、副バイメタル12の上端
部12aを支点とし下端部12bを変位させたが、上下
反対に、下端部12bを支点とし上端部12aを変位さ
せるように構成してもよい。また、サーモスタット機構
10の取付位置・箇所・個数は任意に選択できるもので
ある。
【0045】スイッチ回路についても、上記実施例にお
けるような一対の接点部(108と118)、(110
と120)に限るものではなく、一つの接点部たとえば
(110と120)だけにしてもよい。
【0046】また、上記した実施例は密閉式冷凍圧縮機
のモータの保護に好適な保護装置に係るものであった
が、本発明の過負荷保護装置は他の電気機械・電気機器
の保護にも適用可能なものである。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の過負荷
保護装置によれば、接点機構が故障したとき過電流を確
実に遮断できる小型簡易かつ安価な構成のサーモスタッ
ト機構を備えた過負荷保護装置が得られる。
【0048】また、請求項2の過負荷保護装置によれ
ば、負荷の過昇温に対する応答速度が高く、過負荷電流
値を容易に可変調整できる過負荷保護装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による過負荷保護装置の縦断
面図であって、サーモスタット機構の副バイメタルが第
1の位置にあるときの状態を示す図である。
【図2】実施例による過負荷保護装置の縦断面図であっ
て、サーモスタット機構の副バイメタルが第2の位置に
あるときの状態を示す図である。
【図3】実施例のサーモスタット機構において熱可塑性
樹脂体の表面の副バイメタルの当たる位置に隆起部を設
けた例を示す略斜視図である。
【図4】別の実施例による過負荷保護装置の構成と取付
状態を示す略側面図である。
【図5】他の実施例による過負荷保護装置の構成と取付
状態を示す略側面図である。
【図6】従来の過負荷保護装置の縦断面図である。
【図7】図6の過負荷保護装置の構成を電気回路として
模式的に示す図である。
【符号の説明】
10……サーモスタット機構 12……副バイメタル 14……熱可塑性樹脂体 16……ハンダ 20,30,40……熱伝導機構 22……熱伝導板 24,32,42……熱伝導部材 100……ケーシング 102,104,106……外部接続端子 108,110……固定接点 118,120……可動接点 114……主バイメタル取付ボルト

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷に取付されるケーシングと、 前記ケーシング内で所定位置に固定された固定接点と、 前記ケーシング内で前記固定接点と対向して配置された
    可動接点と、 前記固定接点または前記可動接点を電源または負荷に電
    気的に接続するために前記ケーシングより外へ突出して
    設けられた外部接続端子と、 前記ケーシング内で前記固定接点に前記可動接点を接触
    させる第1の位置と前記固定接点から前記可動接点を分
    離させる第2の位置との間で双方向に変位可能に設けら
    れ、前記負荷に流れる電流に基づく抵抗発熱によって加
    熱され、所定の第1の動作温度以上に加熱されたときに
    前記第1の位置から前記第2の位置へ反転変位し、所定
    の第2の動作温度以下に冷却されたときに前記第2の位
    置から前記第1の位置へ反転変位する主バイメタルと、 前記ケーシング内で少なくとも1組の相対応する前記外
    部接続端子と前記接点とを接続する第1の位置に設けら
    れ、前記負荷に流れる電流に基づく抵抗発熱によって加
    熱され、前記主バイメタルの第1の動作温度よりも高い
    所定の動作温度以上に加熱されたときに前記第1の位置
    から前記外部接続端子または前記接点から分離した第2
    の位置へ反転変位する副バイメタルと、 前記ケーシング内で前記副バイメタルに近接して配置さ
    れ、前記副バイメタルを前記第2の位置で保持するため
    の熱可塑性樹脂体と、を有する過負荷保護装置。
  2. 【請求項2】 負荷に取付されるケーシングと、 前記ケーシング内の所定位置に固定された固定接点と、 前記ケーシング内で前記固定接点と対向して配置された
    可動接点と、 前記固定接点または前記可動接点を電源または負荷に電
    気的に接続するために前記ケーシングより外へ突出して
    設けられた外部接続端子と、 前記ケーシング内で前記固定接点に前記可動接点を接触
    させる第1の位置と前記固定接点から前記可動接点を分
    離させる第2の位置との間で双方向に変位可能に設けら
    れ、前記負荷に流れる電流に基づく抵抗発熱によって加
    熱され、所定の第1の動作温度以上に加熱されたときに
    前記第1の位置から前記第2の位置へ反転変位し、所定
    の第2の動作温度以下に冷却されたときに前記第2の位
    置から前記第1の位置へ反転変位するバイメタルと、 前記負荷の温度を前記バイメタルに熱伝導で伝えるため
    の熱伝導手段と、を有する過負荷保護装置。
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