JPH0743843A - ハロゲン化銀写真感光材料とそれを用いた放射線画像形成法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料とそれを用いた放射線画像形成法

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JPH0743843A
JPH0743843A JP18513593A JP18513593A JPH0743843A JP H0743843 A JPH0743843 A JP H0743843A JP 18513593 A JP18513593 A JP 18513593A JP 18513593 A JP18513593 A JP 18513593A JP H0743843 A JPH0743843 A JP H0743843A
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light
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emulsion
layer
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JP18513593A
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English (en)
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Hideki Daimatsu
秀樹 大松
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】好ましい銀色調を与え、かつ画質と感度のバラ
ンスにすぐれた放射線用ハロゲン化銀感材を提供する。 【構成】透明な支持体の両側にハロゲン化銀感光性乳剤
層を少なくとも一層有し、乳剤層に含まれるハロゲン化
銀乳剤粒子の投影面積の50%以上が、粒子直径/粒子
厚みの比が5未満であるハロゲン化銀双晶粒子からな
り、放射線増感スクリーンより発光する光に対してクロ
スオーバー値が15%以下であり、支持体と表面保護層
の間にクロスオーバー光を減少せしめる染料を含む層を
有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は好ましい銀色調を有し、
優れた画像を提供する新規なハロゲン化銀写真感光材料
に関し、また、新規なX線画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用放射線写真において、患者の組織
の画像は、透明支持体に塗布形成された少なくとも一層
の感光性ハロゲン化銀乳剤層を含む写真感光材料(ハロ
ゲン化銀写真感光材料)を使用し、そのハロゲン化銀写
真感光材料にX線の透過パターンを記録することにより
作られる。X線の透過パターンはハロゲン化銀写真感光
材料を単独に用いて記録することができる。しかしなが
ら、人体が大量のX線の露光にさらされることは望まし
くないため、通常は、ハロゲン化銀写真感光材料に放射
線増感スクリーンを組み合せてX線撮影を行なってい
る。放射線増感スクリーンは、支持体の表面に蛍光体層
を備えてなるもので、その蛍光体層がX線を吸収して、
感光材料にとって感光度の高い可視光に変換するため、
その使用はX線撮影系の感度を顕著に向上させることが
できる。
【0003】X線撮影系の感度を更に向上させる方法と
して、両面に写真乳剤層を有する感光材料、すなわち支
持体の前側および後側にそれぞれハロゲン化銀写真感光
層を備えてなるハロゲン化銀写真感光材料を用い、その
両側を放射線増感スクリーン(単に増感スクリーンとも
よぶことがある)ではさんだ状態でX線撮影する方法が
開発されており、現在では、通常のX線撮影は、このよ
うな撮影方法が利用されている。この方法は、一枚の増
感スクリーンの使用では充分なX線吸収量が達成できな
いことから開発された方法である。すなわち、X線吸収
量を増すために一枚の増感スクリーンの蛍光体量を増量
しても、増量のため厚くなった蛍光体層内で変換された
可視光が、蛍光体層内部で散乱、反射するため、増感ス
クリーンから放出されて、増感スクリーンに接して配置
されている感光材料に入射する可視光が大きくぼけてし
まう。また、蛍光体層の深部で発生する可視光は蛍光体
層から出にくいため、むやみに蛍光体層を増加させて
も、増感スクリーンから放出される有効な可視光は増加
しない。従って、適度の厚さの蛍光体層を有する二枚の
増感スクリーンを使用したX線撮影方法は、全体として
のX線吸収量を増大させ、かつ増感スクリーンから有効
に変換された可視光を取り出すことができるとの利点を
有する。画質と感度のバランスにおいて優れたX線撮影
系を見い出すための研究は、これまでにも絶え間なく行
なわれてきている。たとえば、従来では、タングステン
酸カルシウム蛍光体の蛍光体層を有する青色発光の増感
スクリーンと、分光増感されていないハロゲン化銀写真
感光材料との組合せ(例、ハイスクリーン・スタンダー
ドとRX(いずれも富士写真フイルム株式会社商品名)
との組合せ)が一般的に利用されていたが、最近では、
テルビウム賦活希土類元素オキシスルフィド蛍光体の蛍
光体層を有する緑色発光の増感スクリーンと、オルソ分
光増感されたハロゲン化銀写真感光材料との組合せ
(例、グリネックス4とRXO(いずれも富士写真フイ
ルム株式会社商品名)との組合せ)が用いられるように
なり、感度と画質の双方において向上した結果が得られ
ている。
【0004】なお、両側に写真乳剤層を備えたハロゲン
化銀写真感光材料においては、クロスオーバー光による
画質の劣化が発生しやすいとの問題がある。このクロス
オーバー光とは、感光材料の両側に配置されたそれぞれ
の増感スクリーンから放出され、感光材料の支持体(通
常170〜180μm程度の厚いものが用いられる)を
透過して反対側の感光層に届く可視光で、画質(特に鮮
鋭度)の低下をもたらす光である。
【0005】上記のクロスオーバー光を減少させるため
に、これまでに各種の技術が開発されてきた。たとえ
ば、米国特許第4425425号と第4425426号
の明細書に示されている分光増感された高アスペクト比
平板状粒子乳剤を感光性ハロゲン化銀写真乳剤として用
いる発明があり、この発明によってクロスオーバーが1
5〜22%まで減少するとされている。また、米国特許
第4803150号明細書には、現像処理により脱色可
能な微結晶性染料層をハロゲン化銀写真感光材料の支持
体と感光層との間に設ける発明が開示されており、この
発明によりクロスオーバーが10%以下にまで減少する
とされている。さらに特開平1−289942号にも高
鮮鋭度を有するX線用ハロゲン化銀写真感光材料が開示
されている。
【0006】写真の調子(特性曲線の形)は、医療画像
診断を行う上で非常に重要であるとされている。近年、
診断部位別に、写真感光材料の使い分けがされつつあ
り、各写真メーカーも、その要求に応じ、特性曲線の異
なる感光材料を提供している。大別すると、血管造影撮
影用硬調感材、一般用標準調子感材、腹部胃部撮影用ワ
イドラチィチュード感材、胸部撮影用超ワイドラチィチ
ュード感材である。富士メディカルXレイフィルム“ス
ーパーHR”のカタログFMS−92・7−SK・10
−2に代表的な特性曲線が開示されている。また、特開
昭59−214027号、同60−41035号、同6
−159741号、同61−116346号、同62−
42146号、同62−42147号に種々の特性曲線
を持つ感光材料が開示されている。
【0007】一方、両側に写真乳剤層を備えたハロゲン
化銀写真感光材料と放射線増感スクリーンとの組合せを
特定の条件に設定して画質と感度とのバランスにおいて
優れたX線撮影系を見い出そうとの試みもなされてい
る。たとえば、特開平2−266344号公報、同2−
297544号公報、および米国特許4803150号
明細書には、X線照射側の増感スクリーン(前面増感ス
クリーン)と感光層(前面感光層)との組合せにより得
られる光特性(感度)を、反対側の増感スクリーン(後
面増感スクリーン)と感光層(後面感光層)との組合せ
により得られる光特性(感度)とを互いに相違するよう
に設定し、また前者の組合せと後者の組合せとが互いに
相違するコントラストを示すように設定したX線撮影系
が開示されている。一方、フォトグラフィック・サイエ
ンス・アンド・エンジニアリング、第26巻、第1号
(1982)の40頁には、スリーエム社製放射線増感
スクリーンとハロゲン化銀写真感光材料との組合せにお
いて、Trimax12(スリーエム社の市販増感スクリーン
の商品名)とXUD(スリーエム社の市販ハロゲン化銀
写真感光材料の商品名)との組合せが、Trimax4(スリ
ーエム社の市販増感スクリーンの商品名)とXD(スリ
ーエム社の市販ハロゲン化銀写真感光材料の商品名)と
の組合せに対して、ほぼ同等の感度、鮮鋭度(MTF)
を示すが、高いNEQ(アウトプットのシグナルノイズ
比)を与えるとの実験結果を示している。そして、この
結果は、XUDがXDに比べて高い鮮鋭度を示し、一方
ではTrimax12がTrimax4に比べて高いX線吸収量を示
すためと教示している。
【0008】勿論、X線画像の画質のみに注目すれば、
高い画質のX線画像を得ることは、感度の低いハロゲン
化銀写真感光材料に同じく感度の低い放射線増感スクリ
ーンを組合せて用いることにより可能であった。しか
し、このような低感度同士の組合せを利用する場合に
は、必然的に人体へのX線の露光量(被曝量)が増加す
るため、そのような組合せは実用上好ましくなく、特に
診断検診のように、被検者の大部分が健康な人である場
合には、被曝量の増加は極力回避する必要があるため、
実際に利用することができない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、純黒色の好
ましい銀色調を与えかつ画質と感度のバランスにおい
て、優れた新規なX線撮影系を構成する、ハロゲン化銀
写真材料を提供することを主な目的とする。また本発明
は、上記の新規なハロゲン化銀写真材料と放射線スクリ
ーンの組合せにおいて、更に有利な画像を得るX線撮影
方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討した
結果、透明な支持体の両側にハロゲン化銀感光性乳剤層
を少くとも1層有する写真材料であり、乳剤層に含まれ
るハロゲン化銀乳剤粒子の投影面積の50%以上が粒子
直径/粒子厚みの比が5未満であるハロゲン化銀双晶粒
子からなっており該写真材料の前側及び後側に、それぞ
れ配置される2枚の放射線増感スクリーンから成る、放
射線画像形成組体を構成する写真材料において、該増感
スクリーンより発光する光に対してクロスオーバーが1
5%以下にせしめうる染料含有層を支持体と表面保護層
の間に有することを特徴とするX線用ハロゲン化銀写真
材料によって達成された。
【0011】本発明でいうクロスオーバーとは、透明な
支持体の両側に感光性乳剤が塗布された染料において、
一方の方向からの光が最初の乳剤層及び支持体をすり抜
けて、逆側の感光層を感光させる光のことをいう。クロ
スオーバー(%)は Abbottet al の米国特許第442
5425号に記載された方法によって測定される。即
ち、実質的に等しい感光層を両側にもつ感光材料におい
ては、X線源に対して、黒紙、感光材料、次に増感スク
リーンの順に配置し、X線撮影用カセットに詰めて、段
階的にX線露光する。現像後、2分割して増感スクリー
ンと接していた感光層のみの像と、逆側の感光層のみの
像に分離して、それぞれの特性曲線を得る。特性曲線の
ほぼ直線部分の濃度域での2つの曲線の感度差を△logE
としたとき、 クロスオーバー(%)=100/(anti log(△logE) +1) と定義される。
【0012】クロスオーバーは少い程、よりシャープな
画像が得られる。クロスオーバーを減少させる方法は種
々あるが、最も好ましい方法は、支持体と感光層の間
に、現像処理により、脱色可能な染料を固定化すること
である。米国特許第4,803,150号で教示してい
る、微結晶状の染料を用いると、固定化が良いことと、
脱色性も良く、多量の染料を含ませることができ、クロ
スオーバーを減少させるのに非常に好ましい。この方法
によると、固定化不良による減感もなく、又30秒処理
での染料の脱色も可能でクロスオーバーを15%以下に
できる。更に好ましい、クロスオーバー減少のための染
料層は、可能な限り高密度に染料を配置したものが良
い。バインダーとして用いるゼラチン塗布量を減らし、
15g/m2以下にすることが好ましい。
【0013】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の写真
感度は通常市販されている医療用Xレイフィルムと同等
(例えば富士メディカルXレイフィルム“スーパーH
R”のカタログFMS−92・7−SK・10−2に記
載されているスーパーHR−A,−S,−G,−L,−
HA,−H)かそれより低感度であることが好ましい。
特に下記スクリーン〔1〕と比較的低感度(例えば上記
カタログに記載されているスーパーHR−Sの約1/2
の感度)のハロゲン化銀写真感光材料の組合せは、粒状
性と鮮鋭度の優れた画像を提供する。 スクリーン〔1〕 X線エネルギーが80KVpのX線に対して25%以上
の吸収量を示し、コントラスト伝達関数(CTF)が空
間周波数1本/mmで0.79以上、そして空間周波数3
本/mmで0.36以上である放射線増感スクリーン。
【0014】特に本発明の感光材料の少なくとも一方の
感光層は、スクリーン〔1〕の主発光ピーク波長と同一
の波長を有し、かつ半値幅が20±5nmの単色光で露
光し、現像液〔I〕を用い、現像液温度35℃、現像時
間25秒で現像処理し、露光面と逆側の感光層を剥離し
たのち測定して、該感光層にて得られる濃度が、最低濃
度に0.5を加えた値になるのに必要な露光量が0.0
10ルクス秒以上となる感度を有する、ことが好まし
い。 現像液〔I〕 水酸化カリウム 21g 亜硫酸カリウム 63g ホウ酸 10g ハイドロキノン 25g トリエチレングリコール 20g 5−ニトロインダゾール 0.2g 氷酢酸 10g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 1.2g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.05g グルタルアルデヒド 5g 臭化カリウム 4g 水を加えて1リットルにしたのち、pH10.1に調節する。
【0015】本発明において使用するハロゲン化銀写真
感光材料の代表的な構成としては、青色に着色した透明
支持体の両側(前側および後側)にそれぞれ、下塗り
層、クロスオーバー低減のための染料層、少なくとも一
層の感光性ハロゲン化銀乳剤層そして保護層が順次形成
されてなる構成を挙げることができる。前側およ後側の
各々の層は、実質的に互いに同一の層であることが望ま
しい。またクロスオーバー低減のための染料は乳剤層に
添加してもよい。
【0016】支持体は、ポリエチレンテレフタレートな
どの透明な材料から形成されたものであって、青色染料
により着色されている。青色染料としては、X線写真用
フィルムの着色用として知られているアントラキノン系
染料など各種のものが使用できる。支持体の厚さは16
0〜200μmの範囲から適宜選ぶことができる。支持
体の上には、通常のX線写真用フィルムと同様に、ゼラ
チンなどの水溶性高分子物質からなる下塗り層が設けら
れる。
【0017】好ましい態様の1つとして下塗り層の上に
は、クロスオーバー低減のための染料層を設ける。この
染料層は通常、染料を含むコロイド層として形成され、
先に規定した現像処理にて脱色される染料層であること
が望ましい。染料層の上には、通常感光性ハロゲン化銀
乳剤層が形成される。
【0018】本発明の感光材料において使用されるハロ
ゲン化銀乳剤は、ハロゲン化銀粒子の投影面積の50%
以上が、粒子直径/粒子厚みの比(以下アスペクト比と
称する)が5未満であるハロゲン化銀双晶粒子、好まし
くアスペクト比が2以上5未満であることが望ましい。
アスペクト比が5以上の粒子の存在比率が本請求の範囲
をこえると出来上がった画像の銀色調が黄色を帯びてき
て診断上好ましくない銀色調となる。またアスペクト比
が2未満になると乳剤粒子によるクロスオーバー光カッ
ト効果が小さくなり、クロスオーバー光カット染料を多
量に塗布することが必要になる。本発明に用いられるハ
ロゲン化銀乳剤としては特開平3−264949号公報
第2頁から第8頁に記載の乳剤、特開平4−73638
号公報第2頁から第7頁に記載の乳剤を特に好ましく用
いることができる。
【0019】本発明の乳剤において、粒径とは、粒子の
投影像を同面積の円像に換算したときの直径である。粒
子の投影面積は、この粒子面積の和から求めることがで
きる。いづれも、粒子の重なりが生じない程度に試料台
上に分布されたハロゲン化銀結晶サンプルを、電子顕微
鏡観察することによって測定することができる。粒子の
厚さは、電子顕微鏡によって試料を斜めから観察するこ
とによって測定することができる。
【0020】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の製造
に利用される乳剤増感法や各種添加剤、構成材料、現像
処理方法等に関しては特に制限はなく、たとえば、特開
平2−68539号公報、特開平2−103037号公
報、および特開平2−115837号公報の下記の該当
箇所に記載の各種の技術を利用することができる。
【0021】 項 目 該 当 箇 所 1 化学増感方法 特開平2−68539号公報第10頁右上欄13行から 同左下欄16行目 2 カブリ防止剤、 同第10頁左下欄17行目から同第11頁左上欄7行目 安定剤 及び同第3頁左下欄2行目から同第4頁左下欄 3 分光増感色素 同第4頁右下欄4行目から同第8頁右下欄 4 界面活性剤、 同第11頁左上欄14行目から同第12頁左上欄9行目 帯電防止剤 5 マット剤、 同第12頁左上欄10行目から同右上欄10行目、同第 滑り剤、可塑剤 14頁左下欄10行目から同右下欄1行目 6 親水性コロイド 同第12頁右上欄11行目から同左下欄16行目 7 硬膜剤 同第12頁左下欄17行目から同第13頁右上欄6行目 8 支持体 同第13頁右上欄7行目から20行目 9 染料、媒染剤 同第13頁左下欄1行目から同第14頁左下欄9行目 10 現像処理方法 特開平2−103037号公報第16頁右上欄7行目か ら同第19頁左下欄15行目、及び特開平2−1158 37号公報第3頁右下欄5行目から、同第6頁右上欄1 0行目
【0022】本発明で好ましく用いられる放射線増感ス
クリーン〔1〕については特願平5−121675号に
詳細に記載されている。
【0023】
【実施例】
実施例1 感光材料−X(比較)の作製
【0024】<ハロゲン化銀乳剤−の調整>水1リッ
トル中に臭化カリウム4.5g、ゼラチン20.6g、
チオエーテルHO(CH2)2S(CH2)2S(CH2)2OHの5%水溶液を
2.5cc添加し、60℃に保った反応容器中へ、攪拌し
ながら硝酸銀水溶液を37cc(硝酸銀3.43g)と臭
化カリウム2.97gと沃化カリウム0.363gを含
む水溶液33ccをダブルジェット法で37秒間かけて添
加した。つぎに臭化カリウム0.9gの水溶液を添加し
たあと70℃に昇温して硝酸銀水溶液53cc(硝酸銀
4.90g)を13分間かけて添加した。ここで25%
のアンモニア水溶液15ccを添加、そのままの温度で2
0分間物理熟成したのちに100%酢酸溶液を14cc添
加した。引きつづき硝酸銀133.3gの水溶液と臭化
カリウムの水溶液をpAg8.5に保ちながらコントロ
ールダブルジェット法で35分間かけて添加した。添加
終了後2Nチオシアン酸カリウム溶液を15cc添加し
た。このあと温度を35℃に下げ沈降法により可溶性塩
類を除去したあと、40℃に温度を上げてゼラチン35
gとフェノキシエタノール2.5g、並びに増粘剤を添
加して苛性ソーダと臭化カリウム、硝酸銀水溶液にてp
H6.1、pAg8.3に調整した。この様にして調整
した乳剤を56℃に昇温したあと直径0.07μmのA
gI微粒子を全銀量に対して0.1モル%添加した。そ
の後色素−1を600mg、色素−2を10mg添加し、そ
の10分後にチオ硫酸ナトリウム1×10-5モル/モル
Ag、セレン化合物−Iを0.45×10-5モル/モル
Ag、塩化金酸3.0mgならびにチオシアン酸カリ45
mgを添加したあと60分間熟成してそののち急冷固化さ
せた。これを乳剤−とする。得られた乳剤は、全粒子
の投影面積の総和の90%以上がアスペクト比5以上の
粒子からなり、アスペクト比5以上のすべての粒子につ
いての平均の投影面積直径は1.4μm、標準偏差20
%、個々の粒子のアスペクト比から求めた平均アスペク
ト比は7であった。
【0025】
【化1】
【0026】“感材−X”の作製 (乳剤塗布液−の調製)乳剤−にハロゲン化銀1モ
ルあたり、下記の薬品を添加して乳剤塗布液とした。 ・2,6−ビス(ヒドロキシアミノ)−4−ジエチルアミノ −1,3,5−トリアジン 72mg ・トリメチロールプロパン 9g ・デキストラン(平均分子量4万) 18.5g ・ポリスチレンスルホン酸カリウム(平均分子量60万) 1.8g ・ハイドロキノンモノスルホン酸ナトリウム 4.8g ・スノーテックスC(日産化学(株)) 29.1g ・ゼラチン 片側に塗布される乳剤層のゼラチン量が塗布銀量1.6
g/m2のときに16g/m2となるよう調製した。 ・硬膜剤(1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミ
ド)エタン) 膨潤率が190%になるよう調製した。
【0027】(表面保護層塗布液の調製)各成分が下記
の塗布量となるように塗布液を調製した。 ・ゼラチン 750mg/m2 ・ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量40万) 18mg/m2
【0028】
【化2】
【0029】 ・ポリメチルメタクリレート(平均粒径3.7μm) 69mg/m2 ・プロキセル 0.5mg/m2 (NaOHでpH7.4に調製)
【0030】(下塗り層) (1) 下塗り層用染料分散物Kの調整 下記の染料を特開昭63−197943号に記載の方法
でボールミル処理した。
【0031】
【化3】
【0032】水434ccおよび Triton X 200R界面
活性剤(TX−200R;Rohm & Haas 社製)の6.7
%水溶液791ccとを2リットルのボールミルに入れ
た。染料20gをこの溶液に添加した。酸化ジルコニウ
ム(ZrO2)のビーズ400ml(2mm径)を添加し、内
容物を4日間粉砕した。この後、12.5%ゼラチン1
60gを添加した。脱泡したあと、ろ過によりZrO2
ビーズを除去した。得られた染料分散物を観察したとこ
ろ、粉砕された染料の粒径は0.37μmであった。さ
らに遠心分離操作を行なうことで0.9μm以上の大き
さの染料粒子を除去した。こうして染料分散物Kを得
た。
【0033】(2) 支持体の調整と下塗り層の塗布 二軸延伸された厚さ183μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム上にコロナ放電を行い、下記の組成より
成る第一下塗り液を塗布量が5.1cc/m2となるように
ワイヤーバーコーターにより塗布し、175℃にて1分
間乾燥した。次に反対面も同様にして第一下塗り層を設
けた。使用したポリエチレンテレフタレートには下記構
造の染料が0.04wt%含有されているものを用い
た。
【0034】
【化4】
【0035】 ・ブタジエン−スチレン共重合体ラテックス溶液 (固形分40%、ブタジエン−スチレン重量比=31/35) 79cc ・2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン ナトリウム塩4%水溶液 20.5 ・蒸留水 900.5 ※ラテックス溶液には下記乳化分散剤をラテックス固形
分に対して0.4wt%用いた。
【0036】
【化5】
【0037】上記の両面の第1下塗層上に下記の組成か
らなる第2の下塗層を塗布量が下記に記載の量となるよ
うに片面ずつ、両面にワイヤー・バーコーター方式によ
り150℃で塗布・乾燥した。 ・ゼラチン 160mg/m2 ・染料分散物K(染料固形分として) 30 ・塗布助剤−I 8 ・プロキセル 0.27 ・マット剤 2.5 (平均粒径2.5μmのポリメチルメタクリレート)
【0038】
【化6】
【0039】(感材のXの作製)前述のごとく準備した
支持体に先の乳剤塗布液−と表面保護層塗布液を同時
押し出し法により両面に塗布した。片面あたりの塗布銀
量は1.6g/m2、両面で3.2g/m2である。
【0040】感光材料−Y(本発明)の作製 <ハロゲン化銀乳剤−の調製> (球型種乳剤の調製)特開昭61−6643号に記載の
方法によって単分散性の球型種乳剤を調製した。即ち、
次の4種類の液を用い、下記のようにして種乳剤を得
た。 ・A1 オセインゼラチン 150g 臭化カリウム 53.1g 沃化カリウム 24g 水を加えて7.2リットルにする ・B1 硝酸銀 1.5kg 水を加えて6リットルにする ・C1 臭化カリウム 1327g 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール (メタノールで溶解) 0.3g 水を加えて3リットルにする ・D1 アンモニア水(28%) 705ml 40℃で激しく攪拌したA1 液に、B1 液とC1 液をダ
ブルジェット法により30秒で添加し、核の生成を行な
った。この時のPBrは1.09〜1.15であった。
1分30秒後にC1 液を20秒で添加し、5分間の熟成
を行なった。熟成時のKBr濃度は0.071モル/リ
ットル、アンモニア濃度は0.63モル/リットルであ
った。その後pHを6.0にあわせ、直ちに脱塩、水洗
を行なった。この種乳剤を電子顕微鏡観察したところ、
平均粒径0.36μm、分布の広さ18%の単分散性球
型乳剤であった。
【0041】種乳剤と以下に示す3種の溶液を用い本発
明のハロゲン化銀乳剤−を調製した。 ・A2 オセインゼラチン 37g プロピレンオキシ・ポリエチレンオキシ・ジサクシネート・ ジナトリウム塩(10%メタノール溶液) 10ml 上記種乳剤 0.191モル相当 水を加えて4000mlにする ・B2 オセインゼラチン 109g 臭化カリウム 804g 沃化カリウム 23.1g 水を加えて4628mlにする ・C1 硝酸銀 1168g 水を加えて6248mlにする 65℃で激しく攪拌したA2 液に、B2 液とC2 液を1
12分でダブルジェット法にて添加した。pHは5.
8、pAgは8.3に終始保った。B2 液とC2 液の添
加速度は、初期と最終で6.4倍となるように直線的に
増加させた。添加終了後、pHを6.0に合わせ、過剰
な塩類を除去するため、デモール(花王アトラス社製)
水溶液および硫酸マグネシウム水溶液を用いて沈澱、脱
塩を行いpAg8.5、40℃においてpH5.85の
乳剤を得た。得られた乳剤を電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、平均粒径1.35μm、分布の広さ13%の単分散
乳剤で、該乳剤の全粒子の投影面積の81%が{11
1}面と{100}面とからなる平板状ハロゲン化銀粒
子であった。{111}面と{100}面の比率は6
5:35でアスペクト比は3.5であった。この乳剤を
最適に金−硫黄増感した。化学増感の終了直前に色素−
1:色素−2=20:1の比率で1000mg/モルAg
加え、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7
−テトラザインデン2.5g/モルAgを加えた。
【0042】(乳剤塗布液−の調製)乳剤−を乳剤
−に加えた他は乳剤塗布液−と全く同じ組成で乳剤
塗布液−を調製した。
【0043】(感光材料−Yの作製)感光材料−Xの作
製に用いた乳剤塗布液−のかわりに乳剤塗布液−を
使用した他は感光材料−Xと全く同じ組成の感光材料−
Yを作製した。塗布銀量は片面あたり1.9g/m2、両
面で3.8g/m2、乳剤層の塗布ゼラチン量は1.9g
/m2である。
【0044】クロスオーバー値の測定 本文の説明した方法に従って測定した。感光材料−X
(比較)、感光材料−Y(本発明)のクロスオーバー値
はどちらも12%であった。処理条件は以下のとおりで
ある。 現像液および定着液 CE−D−F1(富士写真フイル
ム(株)製) 現像温度 35℃、定着温度32℃ 現像機 CEPROS M(富士写真フイルム(株)
製) 処理時間 Dry to Dry 45秒
【0045】放射線増感スクリーンAの製造 蛍光体シート形成用塗布液として、蛍光体(Gd2 2
S:Tb)200g、結合剤A(ポリウレタン、住友バ
イエルウレタン(株)製、商品名:デスモラック TPKL
−5−2625[固形分40%])20g、および結合
剤B(ニトロセルロース、硝化度11.5%)2g、メ
チルエチルケトン溶媒に加え、プロペラミキサーで分散
させて、粘度が30PS(25℃)の塗布液を調製した
(結合剤/蛍光体比=1/20)。これをシリコーン系
離型剤が塗布されているポリエチレンテレフタレート
(仮支持体、厚み180μm)上に、膜厚が160μm
(後述の加圧圧縮処理後の膜厚)となるように塗布し、
乾燥した後、仮支持体から剥離して蛍光体シートを形成
した。別に下塗層形成用塗布液として、軟質アクリル樹
脂90gとニトロセルロース50gとをメチルエチルケ
トンに加え、混合分散して、粘度が3〜6PS(25
℃)の分散液を調製した。
【0046】二酸化チタンを練り込んだ厚さ250μm
のポリエチレンテレフタレート(支持体)をガラス板上
に水平に置き、上記の下塗層形成用塗布液をドクターブ
レードを用いて支持体上に均一塗布した後、25℃から
100℃にまで徐々に温度を上昇させて塗布膜の乾燥を
行ない、支持体上に下塗層を形成した(塗布膜の厚さ:
15μm)。この上に最初に作成しておいた蛍光体シー
トを載せ、カレンダーロールを用い、400 Kgw/cm2
の圧力、80℃の温度で加圧圧縮操作を行った。別に、
フッ素系樹脂(フルオロオレフィン・ビニルエーテル共
重合体、旭硝子(株)製、商品名:ルミフロンLF10
0)70g、架橋剤(イソシアネート、住友バイエルウ
レタン(株)製、商品名:デスモジュールZ4370)
25g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂5g、及びア
ルコール変成シリコーンオリゴマー(ジメチルポリシロ
キサン骨格を有し、両末端に水酸基(カルビノール基)
を有するもの、信越化学工業(株)製、商品名:X−2
2−2809)5gをトルエン・イソプロピルアルコー
ル(1:1、体積比)混合溶媒に添加し、保護膜形成用
塗布液を調製した。上記の保護膜形成用塗布液を、先に
支持体上で加圧圧縮操作を施した蛍光体シートの表面に
ドクターブレードを用いて塗布し、120℃にて30分
間加熱処理して、乾燥と熱硬化を行なわさせ、厚さ3μ
mの透明保護膜を形成した。以上のようにして、支持
体、下塗層、蛍光体層、透明保護膜から構成された放射
線増感スクリーンAを製造した。 放射線増感スクリーンAのX線吸収量の測定 特願平5−58805 実施例1の方法に従ってX線吸
収量の測定を行なった。X線吸収量は32.8%であっ
た。
【0047】コントラスト伝達関数(CTF)の測定 特願平5−58805 実施例1の方法に従って放射線
増感スクリーンAのコントラスト伝達関数(CTF)を
求めた。CTF1本/mmで0.87、CTF3本/mmで
0.49であった。
【0048】胸部ファントームによる画像、銀色調の評
価 京都化学(株)製胸部ファントーム、三相12パルス1
00KVp(3mm厚のアルミニウム等価フィルター装置)、
フォーカルスポットサイズ0.6mm×0.6mmのX線源
を用い、距離140cmの位置にファントームを置き、そ
してそ後にグリッドレシオ8:1の散乱線カットグリッ
ド、そしてその後に感光材料−X(比較)または感光材
料−Y(本発明)と放射線増感スクリーンAとの組体を
おき、撮影を行なった。現像処理はクロスオーバー値の
測定の場合と同じ自動現像機CEPROS−MとCE−
D−F1を用いて行なった。肺野の中の血管陰影の見え
易さはほぼ同等であったが感光材料−Y(本発明)の銀
色調は純黒調で好ましく、長時間観察しても疲れなかっ
た。感光材料−X(比較)の銀色調は黄味を帯びていて
観察者に不快な印象を与えた。
【0049】実施例2 感光材料−Z(本発明)の作製 <ハロゲン化銀乳剤−の調製>ハロゲン化銀乳剤−
の調製条件においてA2 液の種乳剤を0.50モル相当
と変更した他は全く同じ条件でハロゲン化銀乳剤−を
調製した。平均粒径は0.9μm、アスペクト比は3.
1であった。 <乳剤塗布液−の調製>乳剤−を乳剤−にかえた
他は乳剤塗布液−と全く同じ組成で乳剤塗布液−を
調製した。 <感光材料−Zの作製>感光材料−Yの作製に用いた乳
剤塗布液−のかわりに乳剤塗布液−を使用した他は
感光材料−Yと全く同じ組成の感光材料−Zを作製し
た。塗布銀量は片面あたり1.7g/m2、両面で3.4
g/m2、乳剤層の塗布ゼラチン量は1.7g/m2であ
る。
【0050】<絶対感度の測定>感光材料−Y、−Zと
市販感光材料スーパーHRSの絶対感度を調べた。透過
ピーク波長545nm半値巾20nmの透過性を示すフ
ィルターを用い、色温度が2856K°のタングステン
光源(フィルターにより545nmの光−−一緒に用い
る放射線増感スクリーンの主発光波長に対応−−を中心
とする光を選んで用いた)を照射光として用いて写真感
光材料を露光し、その感度を測定した。即ち、上記の照
射光をニートラルなステップウェッジに通し1/20秒
間感光材料に照射して露光を行なった。露光後に感光材
料を、自動現像機(富士写真フイルム株式会社製、商品
名FPM−5000)にて、現像液(I)を用い、35
℃にて25秒(全処理時間90秒)現像した。定着液は
Fuji−Fを使用した。露光面と逆側の感光層を剥離
したのち、濃度を測定し、特性曲線を得て、その特性曲
線から最低濃度(Dmin)に0.5加えた濃度となるに必
要な露光量を算出し、それを感度として表1にルクス秒
で示した。なお、露光量を算出するに当り、タングステ
ン光源より発光し、フィルターを透過させた光の照度を
PI−3F型照度計(更生済みのもの)を測定した。
【0051】
【表1】
【0052】胸部ファントームによる画像評価 富士写真フイルム製市販のHR−4スクリーン/感光材
料−Y(組体Aと称する)と実施例−1で作製した放射
線増感スクリーンA/感光材料−Z(組体Bと称する)
の各々について実施例1と同様にして胸部ファントーム
撮影を行なった。組体Bは組体Aよりも10%高感度で
あるにもかかわらず粒状性は組体Aよりも優れていた。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】クロスオーバーは少い程、よりシャープな
画像が得られる。クロスオーバーを減少させる方法は種
々あるが、最も好ましい方法は、支持体と感光層の間
に、現像処理により、脱色可能な染料を固定化すること
である。米国特許第4,803,150号で教示してい
る、微結晶状の染料を用いると、固定化が良いことと、
脱色性も良く、多量の染料を含ませることができ、クロ
スオーバーを減少させるのに非常に好ましい。この方法
によると、固定化不良による減感もなく、又30秒処理
での染料の脱色も可能でクロスオーバーを15%以下に
できる。更に好ましい、クロスオーバー減少のための染
料層は、可能な限り高密度に染料を配置したものが良
い。バインダーとして用いるゼラチン塗布量を減らし、
1.0g/m2以下にすることが好ましい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】<ハロゲン化銀乳剤−の調整>水1リッ
トル中に臭化カリウム4.5g、ゼラチン20.6g、
チオエーテルHO(CH2)2S(CH2)2S(CH2)2OHの5%水溶液を
2.5cc添加し、60℃に保った反応容器中へ、攪拌し
ながら硝酸銀水溶液を37cc(硝酸銀3.43g)と臭
化カリウム2.97gと沃化カリウム0.363gを含
む水溶液33ccをダブルジェット法で37秒間かけて添
加した。つぎに臭化カリウム0.9gの水溶液を添加し
たあと70℃に昇温して硝酸銀水溶液53cc(硝酸銀
4.90g)を13分間かけて添加した。ここで25%
のアンモニア水溶液15ccを添加、そのままの温度で2
0分間物理熟成したのちに100%酢酸溶液を14cc添
加した。引きつづき硝酸銀133.3gの水溶液と臭化
カリウムの水溶液をpAg8.5に保ちながらコントロ
ールダブルジェット法で35分間かけて添加した。添加
終了後2Nチオシアン酸カリウム溶液を15cc添加し
た。このあと温度を35℃に下げ沈降法により可溶性塩
類を除去したあと、40℃に温度を上げてゼラチン35
gとフェノキシエタノール2.5g、並びに増粘剤を添
加して苛性ソーダと臭化カリウム、硝酸銀水溶液にてp
H6.1、pAg8.3に調整した。この様にして調整
した乳剤を56℃に昇温したあと直径0.07μmのA
gI微粒子を全銀量に対して0.1モル%添加した。そ
の後色素−1を600mg、色素−2を10mg添加し、そ
の10分後にチオ硫酸ナトリウム1×10-5モル/モル
Ag、セレン化合物−Iを0.45×10-5モル/モル
Ag、塩化金酸3.0mgならびにチオシアン酸カリ45
mgを添加したあと60分間熟成してそののち急冷固化さ
せた。これを乳剤−とする。得られた乳剤は、全粒子
の投影面積の総和の90%以上がアスペクト比5以上の
粒子からなり、アスペクト比5以上のすべての粒子につ
いての平均の投影面積直径は1.4μm、標準偏差20
%、個々の粒子のアスペクト比から求めた平均アスペク
ト比は7であった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】感光材料−Y(本発明)の作製 <ハロゲン化銀乳剤−の調製> (球型種乳剤の調製)特開昭61−6643号に記載の
方法によって単分散性の球型種乳剤を調製した。即ち、
次の4種類の液を用い、下記のようにして種乳剤を得
た。 ・A1 オセインゼラチン 150g 臭化カリウム 53.1g 沃化カリウム 24g 水を加えて7.2リットルにする ・B1 硝酸銀 1.5kg 水を加えて6リットルにする ・C1 臭化カリウム 1327g 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール (メタノールで溶解) 0.3g 水を加えて3リットルにする ・D1 アンモニア水(28%) 705ml 40℃で激しく攪拌したA1 液に、B1 液とC1 液をダ
ブルジェット法により30秒で添加し、核の生成を行な
った。この時のPBrは1.09〜1.15であった。
1分30秒後にD1 液を20秒で添加し、5分間の熟成
を行なった。熟成時のKBr濃度は0.071モル/リ
ットル、アンモニア濃度は0.63モル/リットルであ
った。その後pHを6.0にあわせ、直ちに脱塩、水洗
を行なった。この種乳剤を電子顕微鏡観察したところ、
平均粒径0.36μm、分布の広さ18%の単分散性球
型乳剤であった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】胸部ファントームによる画像、銀色調の評
価 京都化学(株)製胸部ファントーム、三相12パルス1
00KVp(3mm厚のアルミニウム等価フィルター装着)、
フォーカルスポットサイズ0.6mm×0.6mmのX線源
を用い、距離140cmの位置にファントームを置き、そ
してその後にグリッドレシオ8:1の散乱線カットグリ
ッド、そしてその後に感光材料−X(比較)または感光
材料−Y(本発明)と放射線増感スクリーンAとの組体
をおき、撮影を行なった。現像処理はクロスオーバー値
の測定の場合と同じ自動現像機CEPROS−MとCE
−D−F1を用いて行なった。肺野の中の血管陰影の見
え易さはほぼ同等であったが感光材料−Y(本発明)の
銀色調は純黒調で好ましく、長時間観察しても疲れなか
った。感光材料−X(比較)の銀色調は黄味を帯びてい
て観察者に不快な印象を与えた。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】<絶対感度の測定>感光材料−Y、−Zと
市販感光材料スーパーHRSの絶対感度を調べた。透過
ピーク波長545nm半値巾20nmの透過性を示すフ
ィルターを用い、色温度が2856K°のタングステン
光源(フィルターにより545nmの光−−一緒に用い
る放射線増感スクリーンの主発光波長に対応−−を中心
とする光を選んで用いた)を照射光として用いて写真感
光材料を露光し、その感度を測定した。即ち、上記の照
射光をニートラルなステップウェッジに通し1/20秒
間感光材料に照射して露光を行なった。露光後に感光材
料を、自動現像機(富士写真フイルム株式会社製、商品
名FPM−5000)にて、現像液(I)を用い、35
℃にて25秒(全処理時間90秒)現像した。定着液は
Fuji−Fを使用した。露光面と逆側の感光層を剥離
したのち、濃度を測定し、特性曲線を得て、その特性曲
線から最低濃度(Dmin)に0.5加えた濃度となるに必
要な露光量を算出し、それを感度として表1にルクス秒
で示した。なお、露光量を算出するに当り、タングステ
ン光源より発光し、フィルターを透過させた光の照度を
PI−3F型照度計(更生済みのもの)で測定した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 5/29

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な支持体の両側にハロゲン化銀感光
    性乳剤層を少なくとも一層有し、乳剤層に含まれるハロ
    ゲン化銀乳剤粒子の投影面積の50%以上が、粒子直径
    /粒子厚みの比が5未満であるハロゲン化銀双晶粒子か
    らなり、放射線増感スクリーンより発光する光に対して
    クロスオーバー値が15%以下であり、支持体と表面保
    護層の間にクロスオーバー光を減少せしめる染料を含む
    層を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
    料。
  2. 【請求項2】 2枚の放射線増感スクリーンのうちの少
    なくとも1枚は、X線エネルギーが80KVp のX線に対
    して25%以上の吸収量を示し、コントラスト伝達関数
    (CTF)が空間周波数1本/mmで0.79以上、そし
    て空間周波数3本/mmで0.36以上である放射線増感
    スクリーンで請求項1に記載のハロゲン化銀感光材料を
    サンドウィチして放射線画像を形成する方法。
  3. 【請求項3】 2枚の放射線増感スクリーンでサンドイ
    ッチして露光されるハロゲン化銀写真感光材料であり、
    該スクリーンの少なくとも1枚は下記スクリーン〔1〕
    であり、ハロゲン化銀写真感光材料は、支持体の前側お
    よび後側にそれぞれハロゲン化銀写真感光層が備えられ
    た構成を有し、少なくともその内の一方の感光層は、ス
    クリーン〔1〕の主発光ピーク波長と同一の波長を有
    し、かつ半値幅が20±5nmの単色光で露光し、現像
    液〔1〕を用い、現像液温度35℃、現像時間25秒で
    現像処理し、露光面と逆側の感光層を剥離したのち測定
    して、該感光層にて得られる濃度が、最低濃度に0.5
    を加えた値になるのに必要な露光量が0.010ルクス
    秒以上となる感度を有する、ことを特徴とする請求項1
    に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 現像液〔1〕 水酸化カリウム 21g 亜硫酸カリウム 63g ホウ酸 10g ハイドロキノン 25g トリエチレングリコール 20g 5−ニトロインダゾール 0.2g 氷酢酸 10g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 1.2g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.05g グルタルアルデヒド 5g 臭化カリウム 4g 水を加えて1リットルにしたのち、pH10.1に調節する。 スクリーン〔1〕 X線エネルギーが80KVp のX線に対して25%以上の
    吸収量を示し、コントラスト伝達関数(CTF)が空間
    周波数1本/mmで0.79以上、そして空間周波数3本
    /mmで0.36以上である放射線増感スクリーン。
JP18513593A 1993-07-27 1993-07-27 ハロゲン化銀写真感光材料とそれを用いた放射線画像形成法 Pending JPH0743843A (ja)

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