JPH0743568Y2 - 電磁比例式圧力制御弁 - Google Patents

電磁比例式圧力制御弁

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JPH0743568Y2
JPH0743568Y2 JP15318187U JP15318187U JPH0743568Y2 JP H0743568 Y2 JPH0743568 Y2 JP H0743568Y2 JP 15318187 U JP15318187 U JP 15318187U JP 15318187 U JP15318187 U JP 15318187U JP H0743568 Y2 JPH0743568 Y2 JP H0743568Y2
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道郎 赤岩
忠治 横田
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、電磁比例式圧力制御弁に関する。
(従来の技術) 従来、電磁比例式圧力制御弁としては、例えば特開昭58
−156784号公報に記載されているようなものが知られて
いる。
この従来の電磁比例式圧力制御弁にあっては、メインス
プール(13)(尚、この従来技術においてカッコ内に表
示した符号は、上記公報記載の符号である)の外周に形
成された環状溝により圧力室(13a)が形成され、この
圧力室(13a)がメインスプール(13)の摺動に応じて
供給油圧(20)側の圧力流入口(24)とドレイン(21)
側の圧力流入口(25)との一方に切換連通される。そし
て、この圧力室(13a)は、連絡路(13b)によって制御
油圧(22)に連通されているため、この制御油圧(22)
は、メインスプール(13)の摺動に応じて供給油圧(2
0)とドレイン(21)との一方に切換連通されることで
油圧制御されることになる。
ここで、メインスプール(13)を摺動させる駆動力は圧
力室(14)の油圧であり、この油圧は、圧力室(14)が
パイロットスプール(9)の摺動に応じて供給油圧(2
0)とドレイン(21)との内の一方に切換連通されるこ
とで制御されるものである。即ち、パイロットスプール
(9)は、コイル(3)に通電して発生する吸引力FMAG
によりプランジャ(8)が吸引されることで上記公報の
図中右側に摺動され、通電を断つとスプリング(5)の
ばね力FSPで図中左方向に摺動される。そして、このパ
イロットスプール(9)の外周には環状溝が形成されて
おり、この環状溝が、パイロットスプール(9)の摺動
方向に応じて供給油圧(20)側の圧力流入口(12)とド
レイン(21)側の圧力流入口(11)との一方に切換連通
される。さらに、環状溝はパイロットスプール(9)に
穿設された孔によって圧力室(14)に連通されているた
めに、この圧力室(14)の油圧は、パイロットスプール
(9)の摺動に応じて供給油圧(20)とドレイン(21)
との内の一方に切換連通されて制御されることになる。
即ち、パイロットスプール(9)では、圧力室(14)の
油圧PCを図中右方向に受圧し、ばね力FSPを図中左方向
に受け、吸引力FMAGを図中右方向に受けるから、パイロ
ットスプール(9)の端面の面積をSPとした場合、上記
公報に記載のように、 SP・PC=FSP−FMAG の関係が成り立ち、従って、 PC=(FSP−FMAG)/SPとなる。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来の電磁比例式圧力制御弁
にあっては、以下に述べるような問題点があった。
即ち、コイル(3)への通電を断つと、スプリング
(5)のばね力FSPによりパイロットスプール(9)は
左動し、圧力流入口(12),環状溝,孔を介して供給油
圧(20)が圧力室(14)に導入されるが、この圧力室
(14)内の油圧は、パイロットスプール(9)をスプリ
ング(5)に抗して右方に押し戻すように作用する。こ
のため、制御油圧(22)を高くしようとすると、これと
同圧となる圧力室(14)の油圧も高くなり、スプリング
(5)はより大きな反力を受ける。これに対抗するため
にはスプリング(5)のばね力FSPを大きくする必要が
あるが、スプリング(5)のばね力FSPが大きくなる
と、コイル(3)の吸引力FMAGも大きくしなければなら
ず、つまるところ制御弁全体が大型化してしまう。
一方、制御弁が大型化することなく制御油圧(22)を高
くするには、圧力室(14)の油圧PCを受圧するパイロッ
トスプール(9)の端面の面積SP、即ち、パイロットス
プール(9)の外径を小さくすればよいが、このように
パイロットスプール(9)の径を小さく加工すること
は、技術的な点や強度的な点で限界があり、必要に応じ
て思いのままに面積SP(外径)を小さくすることは困難
であった。特に、この従来技術のものは、パイロットス
プール(9)の軸心に、環状溝と圧力室(14)とを連通
させるための連絡孔を形成しているため、連絡孔の断面
積よりも面積SPを小さくするのは不可能である。
また、他の解決手段としては、メインスプール(13)に
おいて、パイロット油圧PCを受圧する圧力室(14)側の
端面の面積を、制御油圧(22)を受圧する圧力室(23)
側の端面の面積よりも多くするように、両端の径を異な
らせることが考えられるが、この場合には、メインスプ
ール(13)の一端側を大型化することになり、かつ、ボ
ディ(15)の端部から奥の部分、即ち、パイロットスプ
ール(9)が摺動する部分よりも奥の部分を大径に加工
しなければならず、構造が複雑となって加工が難しい。
このように、従来の圧力制御弁では、コンパクトで簡単
な構造で、かつ、メインスプールも小さなままでは、制
御液圧を高くすることができないという問題点があっ
た。
(問題点を解決するための手段) 本考案は、上述のような問題点を解決し、コンパクトな
構造であって、構造及び製造も簡単で、しかも、メイン
スプールを大型化することなく、制御液圧を高くできる
ようにすることを目的としている。
この目的達成のため、本考案では、バルブボディのパイ
ロットバルブ孔に摺動可能に設けられ、パイロット圧力
制御室の液圧を増減可能なパイロットスプールと、バル
ブボディのメインバルブ孔に摺動可能に設けられ、メイ
ン圧力制御室の液圧を増減可能なメインスプールとを備
え、前記パイロットスプールは、増圧方向にソレノイド
の電磁力で、また、減圧方向にはパイロット圧力制御室
のフィードバック液圧をパイロット受圧部で受圧して摺
動され、一方、前記メインスプールは、増圧方向に前記
パイロット圧力制御室の液圧を受圧して、また、減圧方
向にはメイン圧力制御室のフィードバック液圧を受圧し
て摺動されることで、ソレノイドの電磁力に比例してメ
イン圧力制御室の液圧が制御される電磁比例式圧力制御
弁において、前記バルブボディに同一軸心の小径孔と大
径孔から成るバルブ孔を形成し、このバルブ孔の径差に
よる段差部に隔壁を設けて内部を区画して、小径孔と大
径孔のうちの一方をパイロットバルブ孔とすると共に、
他方をメインバルブ穴とし、前記パイロットスプール及
びそれに対応するパイロットバルブ孔に、大径ランドと
小径ランドとを設け、前記パイロットスプールとパイロ
ットバルブ孔との間に、両者の大径ランド及び小径ラン
ドの端部に面して、前記パイロット圧力制御室のフィー
ドバック液圧を導くパイロットフィードバック室を形成
し、前記パイロット受圧部を、パイロットスプールの大
径ランドの外周部に形成される小径ランドとの径差部分
である環状受圧部としたことを特徴とする手段とした。
(作用) 本考案の電磁比例式圧力制御弁では、ソレノイドの電磁
力によりパイロットスプールが増圧方向に摺動される
と、パイロット圧力制御室が増圧され、また、このパイ
ロット圧力制御室のフィードバック液圧を環状受圧部で
減圧方向に受圧して摺動される。このソレノイドの電磁
力と環状受圧部の受圧力が釣り合う位置にパイロットス
プールが位置することで、パイロット圧力制御室の液圧
がソレノイドの電磁力に応じた所定の圧力に制御され
る。
また、メインスプールでは、パイロット圧力制御室の液
圧を受圧してメイン圧力制御室の増圧方向に摺動される
と共に、メイン圧力制御室のフィードバック液圧を減圧
方向に受圧して摺動される。両受圧力が釣り合う位置に
メインスプールが配置されることで、メイン圧力制御室
の液圧がパイロット圧力制御室の液圧に応じ、つまり、
ソレノイドの電磁力に応じた所定に圧力に制御される。
よって、メインスプールには、常に一定のパイロット圧
力制御室の液圧が作用し、メインスプールが摺動しても
このパイロット圧力制御室の圧力は変化することがな
い。
また、本考案では、パイロットバルブ孔とメインバルブ
孔は、次の手順で形成する。まず、バルブボディに軸心
を同一にして小径孔と大径孔とを形成する。次に、大径
孔の開口端から隔壁を形成する部材を挿し込み、両孔の
径差による段差部分にこの部材を固定し両孔を区画す
る。そして、この区画された小径孔と大径孔のうちの一
方をパイロットバルブ孔とすると共に、他方をメインバ
ルブ穴とするものである。
従って、両孔及び両孔に設けられるパイロットスプール
及びメインスプールは同一軸上に配置されるため、加工
が容易でコンパクトとなる。
また、隔壁を形成する部材を大径孔側から挿入するよう
にすることで、スプールとの摺動部分に傷を付けないよ
うにできる。
また、本考案では、パイロットスプールにおいてソレノ
イドの電磁力と対抗する向きにフィードバック液圧を受
圧するパイロット受圧部を形成するには、パイロットス
プールとパイロットバルブ孔の両方に大径ランドと小径
ランドとを形成する。こうしてパイロットスプールの大
径ランドの外周部に形成される小径ランドとの径差部分
である環状の部分がパイロット受圧部となるものであ
る。
即ち、この環状受圧部で受圧するフィードバック液圧が
減圧方向に作用してパイロットスプールが摺動する。
このようにパイロット受圧部を径差による環状受圧部と
したために、この環状受圧部の受圧面積は両ランドの径
差により容易にいくらでも小さく設定することができ、
よって、この環状受圧部で受圧する液圧力を小さく設定
してソレノイドに出力の小さな小型のものを用いことが
できるものである。
また、パイロットフィードバック室は、バルブ孔の端部
であるソレノイドに近い位置に形成すればよいから簡単
な加工で済む。
従って、ソレノイドに出力が小さなものを用いるコンパ
クトな構造を採り、しかも、メインスプールを大きくす
ることなしに、制御液圧を高くすることができ、構造も
簡単である。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面により詳述する。
まず、実施例の構成について説明する。
第1図は、本考案一実施例の電磁比例式圧力制御弁Aを
示す断面図であって、この圧力制御弁Aは、サブプレー
ト101に取り付けられて、後述のポンプ圧ポート171,メ
イン圧力制御室172,ドレン圧ポート173がそれぞれポン
プ圧回路P、制御圧回路S及びドレン回路Tに接続され
ている。
図において10はバルブボディを示し、このバルブボディ
10には、中央に同一軸で小径孔11aとそれよりも大径の
大径孔11bとから成るバルブ孔11が貫通して形成される
と共に、その上下にドレン連通孔12と、パイロット圧伝
達孔13が形成されている。
そして、前記バルブ孔11の両端を塞ぐようにして、ソレ
ノイド20とエンドキャップ14が取り付けられている。
また、前記バルブ孔11には、両孔11a,11bの径差による
段差位置に隔壁15が設けられて内部が区画され、小径孔
11aがパイロットバルブ孔16とされ、また、大径孔11bが
メインバルブ孔17とされている。
そして、前記パイロットバルブ孔16にはパイロットスプ
ール30が、またメインバルブ孔17にはメインスプール40
が、それぞれ両端をスプリング31a,31b,41a,41bに支持
されて摺動可能に挿入支持されている。
前記隔壁15には、このスプリング41aを係止状態で支持
する凹部151が形成され、この隔壁15はこれらスプリン
グ41a,41bによる押圧力で保持されている。尚、152はシ
ール部材である。また、隔壁15は、小孔11aに対しねじ
込み式にしてもよい。
そして、前記パイロットバルブ孔16には、ポンプ圧ポー
ト161、パイロット圧力制御室162、ドレンポート163が
形成されると共に、パイロットフィードバック室164を
挟んでボディ側大径ランド167及びボディ側小径ランド1
68が形成され、また、パイロットスプール30には離間し
た2つのスプール側小径ランド32a,32bと1つのスプー
ル側大径ランド36が形成されていて、この前記パイロッ
トバルブ孔16に対しパイロットスプール30が、往復摺動
することによりスプール側小径ランド32a,32bがパイロ
ット圧力制御室162をポンプ圧ポート161またはドレンポ
ート163に選択的に連通してパイロット圧力制御室162の
液圧を増減させるようになっている。尚、パイロット圧
力制御室162とパイロットフィードバック室164とは前記
パイロット圧伝達孔13に連通され、同圧になるようにな
っている。
また、パイロットスプール30の増圧方向(図中右方向)
の摺動は、ソレノイド20のプランジャ21に押圧されて成
され、減圧方向(図中左方向)の摺動は、パイロット圧
力制御室162の液圧を導くパイロットフィードバック液
圧室164の液圧を環状受圧部33で受圧することで成され
る。即ち、パイロット圧力制御室162の液圧はソレノイ
ド20の電磁力と環状受圧部33での受圧液圧力との釣り合
いにより決められるもので、これはソレノイド20の電磁
力(印加電流)に応じて増減されるものである。
尚、パイロットスプール30のランド32a,32b間ではエン
ドミル等によって、図示するように、バルブボディ10と
の間でバルブ開口オリフィス38が形成されている。この
ようにオリフィスが簡単な加工により形成し易い。
また、パイロットスプール30の一端部にはリテーナ34が
ネジ込まれ、このリテーナ34がプランジャ21と当接する
ようになっている。さらに、パイロットスプール30の両
端に設けられる背室165,166のうちで背室165はドレン連
通孔12に連通され、背室166はパイロットスプール30の
軸心に穿設された連通孔35でドレンポート163に連通さ
れている。
前記メインバルブ孔17には、ポンプ圧ポート171と、メ
イン圧力制御室172と、ドレンポート173とが形成され、
また、メインスプール40には離間して2つのランド42a,
42bが形成されていて、この前記メインバルブ孔17に対
しメインスプール40が、往復摺動することにより両ラン
ド42a,42bがメイン圧力制御室172をポンプ圧ポート171
またはドレン圧ポート173に選択的に連通してメイン圧
力制御室172の液圧を増減させるようになっている。ま
た、メインスプール40の両側の背室174,175の一方174は
前記パイロット圧伝達孔13に連通され、他方175は、メ
インスプール40の軸心に形成された連通孔43を介してメ
イン圧力制御室172に連通されている。
即ち、メインスプール40の増圧方向(図中左方向)の摺
動は、パイロット圧力制御室162の液圧が導かれる背室1
74の液圧を一端の受圧端面44で受圧して成され、また、
減圧方向(図中右方向)の摺動は、メイン圧力制御室17
2の液圧のフィードバック液圧を他端の受圧端面45で受
圧することで成される。
第2図は、前記パイロットスプール30及びそれに対応す
るパイロットバルブ孔16の要部を示す拡大断面図であっ
て、この図に示すように前記環状受圧部33は、パイロッ
トスプール30に前記スプール側小径ランド32aよりも僅
かに大径のスプール側大径ランドを設け、両ランド32a,
36の径差dに基づき、大径ランド36の外周縁部に環状に
形成されている。なお、両ランド32a,36の間には、凹部
37が形成されている。
即ち、パイロットフィードバック室164の液圧を受圧す
る面積は、この環状受圧部33の分だけ減圧摺動方向に大
きく形成されている。このため、この環状受圧部33で受
圧する液圧によりパイロットスプール30は減圧摺動方向
に摺動される。
また、パイロットバルブ孔16側においても、前記径差d
に対応してこの径差dを有するボディ側大径ランド167
とボディ側小径ランド168との間には凹部169が形成さ
れ、この凹部169と前記パイロットスプール30の凹部37
との間に、各ランド32a,32b,167,168の端部に面して、
パイロットフィードバック液圧164が形成されている。
次に、実施例の作用を説明する。
(イ)増圧時 ソレノイド20が印加されると、電流に応じた電磁力が発
生しプランジャ21が押圧してパイロットスプール30は増
圧方向(図中右側)に摺動する。この摺動によりパイロ
ット圧力制御室162がポンプ圧ポート161と連通して液圧
が上昇していく。
このパイロット圧力制御室162の液圧上昇によりパイロ
ットフィードバック室164の液圧も上昇し、環状受圧部3
3で受圧される液圧によりパイロットスプール30は押し
戻される。
そして、ソレノイド20の電磁力によるプランシャ21の押
圧力と環状受圧部33で受圧する液圧力とが釣り合う位置
でパイロットスプール30は摺動を停止し、パイロット圧
力制御室162の液圧はソレノイド20の電磁力(印加電
流)に応じた所定の圧力に制御される。
また、メインスプール40の背室174は前記パイロット圧
力制御室162の液圧と同圧となるため、メインスプール4
0では、このパイロット圧力制御室162の液圧を一端の受
圧面44で受圧して増圧方向(図中左方向)に摺動し、メ
イン圧力制御室172の液圧が上昇する。そして、このメ
イン圧力制御室172は背室175と連通されているから、他
端の受圧面45でメイン圧力制御室172のフィードバック
液圧を受圧して押し戻され、メインスプール40は両受圧
面44,45で受圧する液圧力が釣り合う位置で摺動を停止
し、メイン圧力制御室172の液圧はパイロット圧力制御
室162の液圧、ひいては、ソレノイド20の電磁力(印加
電流)に応じ所定の圧力に増圧される。
(ロ)減圧時 ソレノイド20の印加電流を下げると、プランジャ21の押
圧力が電流に応じて低下し、釣り合いが崩れてパイロッ
トスプール30は減圧方向(図中左側)に摺動する。この
摺動によりパイロット圧力制御室162がドレンポート163
と連通して液圧が下降していく。
このパイロット圧力制御室162の液圧下降によりパイロ
ットフィードバック室164の液圧も下降し、環状受圧部3
3で受圧される液圧力が低下してパイロットスプール30
はプランジャ21に徐々に押し戻される。
そして、ソレノイド20の電磁力によるプランシャ21の押
圧力と環状受圧部33で受圧する液圧力とが釣り合う位置
でパイロットスプール30は摺動を停止し、パイロット圧
力制御室162の液圧はソレノイド20の電磁力に応じた圧
力に低下される。
一方、これに応じてメインスプール40の背室174の液圧
も低下するため、メインスプール40は、釣り合いが崩れ
て減圧方向(図中右方向)に摺動し、メイン圧力制御室
172の液圧が下降する。また、これによって他端の受圧
面45で受圧されるメイン圧力制御室172のフィードバッ
ク液圧が下降することでメインスプール40は押し戻さ
れ、両受圧面44,45で受圧する液圧力が釣り合う位置で
摺動を停止し、メイン圧力制御室172の液圧はパイロッ
ト圧力制御室162の液圧、ひいてはソレノイド20の電磁
力(印加電流)に応じた圧力に減圧される。
このように、メイン圧力制御室172の液圧はソレノイド2
0の電磁力、つまり印加電流により制御されるもので、
このソレノイド20に印加される電流とメイン圧力制御室
172の液圧の関係を第3図に示す。尚、aが増圧時、b
は減圧時を示す。
以上のように、メインスプール40には、常にソレノイド
20の電磁力に応じた一定のパイロット圧力制御室162の
液圧が増圧方向に作用するもので、メインスプール40に
対し直接電磁力を与えた場合のようにメインスプール40
が摺動することによって増圧方向に作用する力が変化し
てしまうことがない。
次に、実施例の制御弁の製造手順について説明すると。
パイロット及びメイン両バルブ孔16,17は、バルブボデ
ィ10に同一軸心で異なる径の小径孔11aと大径孔11bから
成るバルブ孔11を形成する。そして、大径孔11bの開口
端から隔壁15を挿し込み、径差による段差位置に固定し
てバルブ孔11を区画し、小径孔11aをパイロットバルブ
孔16とし、大径孔11bをメインバルブ孔17とする。
従って、両バルブ孔16,17を形成するのが容易であり、
コスト低減が図れるという特徴が得られる。
さらに、この隔壁15の挿し込みにおいて、大径側から挿
入するから、バルブ孔11の内周に傷付けないようにして
挿入し易いという特徴も得られる。また、固定状態で隔
壁15は、背室175内のフィードバック液圧とスプリング4
1aのばね力により押圧され保持されているため、バルブ
穴11に対してルーズな挿入をしても、組み付けによる不
良が生じ難くなるという特徴も得られる。
また、パイロットスプール30においてパイロット圧力制
御室162のフィードバック液圧を受圧する環状受圧部33
は、ただ単にスプール側大径ランド36とスプール側小径
ランド32aとの径差dに基き形成するようにしたため
に、この環状受圧部33の受圧面積を小さくするに際して
技術的及び強度的な点では問題なく容易にいくらでも小
さく設定することができる。
従って、メイン圧力制御室172での制御液圧を高く設定
しても、この環状受圧部33の受圧面積を小さくすること
によってパイロットスプール30に作用する減圧方向の力
を容易に小さくすることができ、それによって出力の小
さなソレノイド20を用いて制御することも容易となる。
また、パイロットバルブ孔16にボディ側大径ランド167
を形成するにあたって、ボディ側大径ランド167はバル
ブ孔11の端部に形成するから非常に容易であり、構造が
簡単である。
よって、この実施例では、出力の小さな小型のソレノイ
ド20を用いて全体をコンパクトなものにしながら、メイ
ン圧力制御室172の制御液圧を高くすることができ、し
かも、構造が簡単であって、かつ、メインスプール40を
大きくすることもないという特徴を有する。
以上、本考案の実施例を図面により詳述してきたが、具
体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、例え
ば、実施例ではバルブ孔の小径孔をパイロットバルブ孔
とし、大径孔をメインバルブ孔としたが、逆にしても同
様の効果は得られる。
(考案の効果) 以上説明してきたように、本考案の電磁比例式圧力制御
弁にあっては、バルブボディに同一軸心の小径孔と大径
孔から成るバルブ孔を形成し、このバルブ孔の径差によ
る段差部に隔壁を設けて内部を区画して、小径孔と大径
孔のうちの一方をパイロットバルブ孔とすると共に、他
方をメインバルブ孔とし、パイロットスプール及びそれ
に対応するパイロットバルブ孔に、大径ランドと小径ラ
ンドとを設け、パイロットスプールとパイロットバルブ
孔との間に、両者の大径ランド及び小径ランドの端部に
面して、前記パイロット圧力制御室のフィードバック液
圧を導くパイロットフィードバック室を形成し、パイロ
ット受圧部を、パイロットスプールの大径ランドの外周
部に形成される小径ランドとの径差部分である環状受圧
部としたために、パイロットバルブ孔及びメインバルブ
孔が簡単に形成でき、しかも、ソレノイドに出力が小さ
なものを用いるコンパクトな構造でありながら、構造が
簡単であって、しかも、メインスプールを大きくするこ
となしに、容易に制御液圧を高くできるという効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案一実施例の電磁比例式圧力制御弁示す断
面図、第2図は実施例制御弁の要部を示す拡大断面図、
第3図は実施例制御弁のソレノイドの印加電流と制御液
圧との関係を示すグラフである。 10……バルブボディ 11……バルブ穴 11a……小径孔 11b……大径孔 15……隔壁 16……パイロットバルブ孔 17……メインバルブ孔 20……ソレノイド 30……パイロットスプール 32a……スプール側小径ランド 33……環状受圧部 36……スプール側大径ランド 40……メインスプール 44,45……受圧面 162……パイロット圧力制御室 164……パイロットフィードバック室 167……ボディ側大径ランド 168……ボディ側小径ランド 172……メイン圧力制御室

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】バルブボディのパイロットバルブ孔に摺動
    可能に設けられ、パイロット圧力制御室の液圧を増減可
    能なパイロットスプールと、バルブボディのメインバル
    ブ孔に摺動可能に設けられ、メイン圧力制御室の液圧を
    増減可能なメインスプールとを備え、前記パイロットス
    プールは、増圧方向にソレノイドの電磁力で、また、減
    圧方向にはパイロット圧力制御室のフィードバック液圧
    をパイロット受圧部で受圧して摺動され、一方、前記メ
    インスプールは、増圧方向に前記パイロット圧力制御室
    の液圧を受圧して、また、減圧方向にはメイン圧力制御
    室のフィードバック液圧を受圧して摺動されることで、
    ソレノイドの電磁力に比例してメイン圧力制御室の液圧
    が制御される電磁比例式圧力制御弁において、 前記バルブボディに同一軸心の小径孔と大径孔から成る
    バルブ孔を形成し、このバルブ孔の径差による段差部に
    隔壁を設けて内部を区画して、小径孔と大径孔のうちの
    一方をパイロットバルブ孔とすると共に、他方をメイン
    バルブ孔とし、 前記パイロットスプール及びそれに対応するパイロット
    バルブ孔に、大径ランドと小径ランドとを設け、 前記パイロットスプールとパイロットバルブ孔との間
    に、両者の大径ランド及び小径ランドの端部に面して、
    前記パイロット圧力制御室のフィードバック液圧を導く
    パイロットフィードバック室を形成し、 前記パイロット受圧部を、パイロットスプールの大径ラ
    ンドの外周部に形成される小径ランドとの径差部分であ
    る環状受圧部としたことを特徴とする電磁比例式圧力制
    御弁。
JP15318187U 1987-10-06 1987-10-06 電磁比例式圧力制御弁 Expired - Lifetime JPH0743568Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018163722A1 (ja) * 2017-03-06 2018-09-13 Kyb株式会社 電磁式減圧弁及び電磁式減圧弁を備える流体圧制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018163722A1 (ja) * 2017-03-06 2018-09-13 Kyb株式会社 電磁式減圧弁及び電磁式減圧弁を備える流体圧制御装置
CN110300868A (zh) * 2017-03-06 2019-10-01 Kyb株式会社 电磁式减压阀和具备电磁式减压阀的流体压控制装置

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