JPH0743077Y2 - 給紙装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は例えば携帯用ワードプロセッサやパーソナルコ
ンピュータ等へロール紙を供給するために使用される給
紙装置に関する。

〔従来の技術及び考案が解決しようとする課題〕

一般に、携帯用のワードプロセッサは文書を印刷するに
際し、プリンタの用紙挿入口からカット紙を挿入してセ
ットし、印刷後に用紙送りノブを操作してカット紙を取
り出している。そのため、カット紙のセット及び取り出
しの操作が面倒で手間がかかり、作業性が悪い問題があ
る。

これを解決するための手段として、プリンタに自動給紙
装置を取り付けできる携帯用のワードプロセッサがある
が、自動給紙装置を取り付けた携帯用のワードプロセッ
サであっても依然としてカット紙を使用するため、一枚
当りの単価が高くなってしまう問題点がある。

そこで、本考案は上記事情を考慮してなされたもので、
その目的とするところは、安価なロール紙を使用し、自
動給紙が可能で、携帯に便利な給紙装置を提供すること
にある。

〔課題を解決するための手段〕 上記の目的を達成するために、本考案に係る給紙装置に
あっては、箱状に形成し上面及び側面の少なくとも一面
が透明なケース体と、このケース体の相対向する内壁に
固着した軸受部と、この軸受部に着脱可能に設けられロ
ール紙を巻回する軸部と、この軸部に挿着され上記ロー
ル紙を位置決めする位置決め部材と、上記ケース体に形
成されロール紙を導き出すスリット状の開口部とを具備
したことを特徴とする。

〔作用〕

上記の構成を有する本考案においては、ロール紙を巻回
した軸部をケース体の内壁に固着した軸受部に装着する
と共に、軸部に位置決め部材を挿着してロール紙を位置
決めし、このロール紙をスリット状の開口部から導き出
して例えば携帯用のワードプロセッサのプリンタにセッ
トすることで、ワードプロセッサに確実且つ連続的に給
紙できるようにしたものである。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。第１
図は本考案に係る給紙装置の一実施例を示す。同図に示
すように、給紙装置１は矩形箱状のケース本体２とケー
ス蓋体３とからなり、これらケース本体２及びケース蓋
体３はアクリル樹脂,AS樹脂などの透明であって遮光性
を備えたプラスチック板を接着して構成し、ケース本体
２に蝶番４を介してケース蓋体３が開閉可能に取り付け
られている。

ケース本体２の側面にはその相対向する内壁の上部中央
に、Ｕ字状の切欠溝5aを形成した軸受部5,5が固着され
ており、この軸受部5,5にロール紙Ｐを巻回する軸部６
が着脱可能に設けられる。軸部６はプラスチック材料を
円筒状に成形したものであって、ケース本体２の長手方
向に内壁間における長さとほぼ同じ寸法を有している。

そして、ケース蓋体３の閉止時にケース本体２の軸受部
5,5と合致するケース蓋体３の側面の相対向する内壁に
軸固定部材7,7が固着され、軸受部5,5に軸部６を装着
し、ケース蓋体３の閉止時に軸部６が軸固定部材7,7で
押えられて固定されるようになっている。

また、軸部６にロール紙Ｐを装着した際、第２図に示す
ように位置決め部材としての円筒状のカラー8,8をロー
ル紙Ｐの両側から接するように軸部６に挿着してロール
紙Ｐの位置決めを行う。これにより、ロール紙Ｐの幅が
異なったものを使用する場合でも、ロール紙Ｐの幅に対
応した位置決めが可能になり、その結果ロール紙Ｐの軸
方向の移動が防止され、ロール紙Ｐの供給がスムーズに
なる。

さらに、ケース本体２の開口端の一側には切欠部９を設
け、この切欠部９によりケース蓋体３の閉止時にスリッ
ト状の開口部10が形成されるようにし、この開口部10か
らロール紙Ｐを給紙装置１外へ導き出すようにしてい
る。

そして、ケース本体２の両側面上部には係止具11が取り
付けられると共に、ケース蓋体３の両側面下部に係止受
具12が取り付けられ、ケース蓋体３の閉止時に係止具11
を係止受具12に係止させることにより、ケース蓋体３が
ケース本体２と閉止固定状態となる。一方、ケース蓋体
３を開ける場合には、係止具11の係止受具12への係止状
態を解除すればよい。

一方、ケース本体２の切欠部９側の下部には平行位置決
め部材としての平行クランク13が取り付けられ、この平
行クランク13はロッド14,15を有し、ロッド15がロッド1
4に対して平行移動できるように構成されている。そし
て、ロッド15の両端にはクランプ16,16が取り付けら
れ、操作ノブ17,17を回転操作することにより、クラン
プ16,16がねじ運動してその間隔を調整できるようにな
っている。

次に、本実施例の作用を説明する。

まず、第３図に示すように給紙装置１に取り付けられた
平行クランク13のクランプ16,16によって携帯用のワー
ドプロセッサ20の両側部を挟持固定し、給紙装置１をワ
ードプロセッサ20と平行に所定間隔をおいて設置する。
そして、係止具11の係止受具13への係止状態を解除して
ケース蓋体３を開け、軸部６にロール紙Ｐを装着し円筒
状のカラー8,8をロール紙Ｐの両側から接するように軸
部６に挿着してロール紙Ｐの位置決めを行う。次いで、
切欠部９からロール紙Ｐの先端部を所定長引出した後、
ケース蓋体３を閉止し、係止具11を係止受具12に係止さ
せる。その後、ロール紙Ｐの先端部をワードプロセッサ
20のプリンタにセットして印刷を実行する。そして、印
刷後はロール紙Ｐを切断することで給紙操作が終了す
る。ここで、ロール紙Ｐはその幅方向にミシン目を予め
形成したものであれば、切断具が不要になる。

このように本実施例によれば、クランプ16,16によって
携帯用のワードプロセッサ20の両側部を挟持固定し、平
行クランク13にて給紙装置１をワードプロセッサ20と平
行に連結するようにしたので、ワードプロセッサ20に給
紙装置１を簡単且つ正確に平行に設置可能となる。これ
により、給紙装置１からワードプロセッサ20にロール紙
Ｐが円滑に送られることになる。

また、ケース本体２及びケース蓋体３は透明であるか
ら、ロール紙Ｐの残った巻回量が外部より目視にて確認
できる。さらに、ケース本体２及びケース蓋体３は遮光
性を備えたプラスチック板を接着して構成したので、感
熱記録紙であっても使用することができる。

尚、本考案は上記実施例に限らず種々の変更が可能であ
る。例えば、上記実施例ではケース本体２及びケース蓋
体３の全面を透明にしたが、これに限らずケース蓋体３
の上面及び側面の少なくとも一面を透明にすれば、ロー
ル紙Ｐの残量が外部より目視にて確認できる。

また、上記実施例においてケース体はケース本体２及び
ケース蓋体３で分割構成したが、分割することなくケー
ス体を一体に構成したものでもよい。この場合には底面
を開口させると共に、ロール紙Ｐを外へ導き出すスリッ
ト状の開口部をケース体前面に形成すればよい。

さらに、上記実施例では本考案に係る給紙装置を携帯用
のワードプロセッサに適用した例について説明したが、
これ以外にパーソナルコンピュータ等にも適用すること
ができる。

さらにまた、上記実施例における平行クランクは第１図
に示すものに限ることなく、その他の平行クランクであ
ってもよい。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案によれば、ロール紙を巻回
した軸部をケース体の軸受部に装着し、この軸部に位置
決め部材を挿着してロール紙を位置決めし、ロール紙を
スリット状の開口部から導き出すようにしたので、ロー
ル紙を例えば携帯用のワードプロセッサのプリンタにセ
ットすることで、ワードプロセッサに確実且つスムーズ
に自動給紙が可能である。

また、ロール紙を使用するため、用紙のコストを低減で
きる。さらに、ケース体の上面及び側面の少なくとも一
面を透明にしたから、ロール紙の残量が外部より目視に
て確認可能である。加えて、簡単な構造であって携帯に
便利な給紙装置を提供できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る給紙装置の一実施例を示す斜視
図、 第２図は同実施例において軸部へのロール紙及びカラー
の取り付け状態を示す分解斜視図、 第３図は同実施例の給紙装置を携帯用のワードプロセッ
サのプリンタにセットした状態を示す斜視図である。 １……給紙装置、２……ケース本体、３……ケース蓋
体、５……軸受部、６……軸部、７……軸固定部材、８
……カラー（位置決め部材）、10……開口部、11……係
止具、12……係止受具、13……平行クランク、16……ク
ランプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】箱状に形成し上面及び側面の少なくとも一
   面が透明なケース体と、このケース体の相対向する内壁
   に固着した軸受部と、この軸受部に着脱可能に設けられ
   ロール紙を巻回する軸部と、この軸部に挿着され上記ロ
   ール紙を位置決めする位置決め部材と、上記ケース体に
   形成されロール紙を導き出すスリット状の開口部とを具
   備したことを特徴とする給紙装置。