JPH0743056B2 - 樹脂複合管 - Google Patents

樹脂複合管

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JPH0743056B2
JPH0743056B2 JP63164186A JP16418688A JPH0743056B2 JP H0743056 B2 JPH0743056 B2 JP H0743056B2 JP 63164186 A JP63164186 A JP 63164186A JP 16418688 A JP16418688 A JP 16418688A JP H0743056 B2 JPH0743056 B2 JP H0743056B2
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JP
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fiber
layer
reinforcing
glass cloth
resin composite
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勲 小倉
勉 橋本
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、強度、剛性、耐蝕性、耐熱性、耐圧性および
耐衝撃性等に優れ、例えば高温の各種薬液の輸送が行わ
れる化学プラントの配管に好適に用いられる樹脂複合管
に関する。
(従来の技術) 従来、この種の樹脂複合管としては、例えば特公昭62−
22038号公報に開示されたものが知られている。
この樹脂複合管は、第2図に示すように、押出成形され
たポリ塩化ビニル管aの外表面に、熱硬化性樹脂で含浸
された補強材(繊維強化熱硬化性樹脂)bを該管aの軸
方向に沿って揃え、次いでその表面に上記と同じ補強材
cを該管aの周方向にループ状に巻き付け、さらにその
表面を熱可塑性樹脂dで溶融被覆してなるものである。
このようになる樹脂複合管は、外層が熱可塑性樹脂d、
中間層が繊維強化熱硬化性樹脂b,cで構成されているの
で、強度および剛性が高く、また芯材が熱に弱いポリ塩
化ビニル管aであるにもかかわらず85〜90℃の高温にも
耐え、さらにポリ塩化ビニル管a本来の特性により耐蝕
性に優れているといった多くの利点を有している。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来の樹脂複合管にあっては、寒冷
期等、低温時における耐衝撃性が低く、例えば配管工事
中に起こり勝ちな治工具類の落下衝突を受けることによ
って、外層は勿論のこと芯材のポリ塩化ビニル管までが
破損するといった問題があった。その原因は、最外層
が、厚さが薄くて耐衝撃性に劣る熱可塑性樹脂で覆われ
ており、しかも、中間層の繊維強化熱硬化性樹脂がポリ
塩化ビニル管の軸方向と周方向の各方向にそれぞれ単独
で積層されていることから、それら層間の接着性が小さ
くて層間剥離が生じ易く、このため衝撃を受けた際に損
傷面積が拡大し易くまた芯材の破壊を促進させるからで
あった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであっ
て、強度、剛性、耐蝕性、耐熱性、耐圧性に優れている
のは勿論のこと、特に低温時における耐衝撃性に優れた
樹脂複合管を提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明に係る樹脂複合管は、
塩化ビニル管を芯材とし、この芯材の外表面を、ガラス
クロスまたはロービングクロスを補強繊維とした2種類
の繊維強化熱硬化性樹脂のうちから任意に選ばれる繊維
強化熱硬化性樹脂を2層以上積層して構成される補強層
により被覆した複合管であって、前記補強層の最内層
に、常に、ガラスクロスを補強繊維とした繊維強化熱硬
化性樹脂が配されたものである。
(作用) 芯材が塩化ビニル管であることにより、耐蝕性が得られ
る。
ガラスクロスを補強繊維とした繊維強化熱硬化性樹脂は
接着性に優れており、一方、ロービングクロスを補強繊
維とした繊維強化熱硬化性樹脂は強度に優れていること
から、これら2種類の繊維強化熱硬化性樹脂を積層した
補強層は、各層間の接着性(耐剥離性)および強度の両
方に優れたものとなり、耐衝撃性が得られ、また、該補
強層の最内層が、常に、ガラスクロスを補強繊維とする
繊維強化熱硬化性樹脂で形成されたことにより、補強層
と芯材との密着性が得られる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明に係る樹脂複合管を示す断面図である。
この樹脂複合管は、塩化ビニル管1を芯材とし、この芯
材の外表面を、ガラスクロスまたはロービングクロスを
補強繊維とした2種類の繊維強化熱硬化性樹脂2,3のう
ちから任意に選ばれる繊維強化熱硬化性樹脂を5層に積
層して構成される補強層4により被覆し、この補強層4
の最内層に、常に、ガラスクロスを補強繊維とした繊維
強化熱硬化性樹脂(以下単にガラスクロスと略記する)
2が配されたものである。
本例の場合、補強層4の層構成は、2層目を最内層と同
じガラスクロス2とし、3層目および4層目をそれぞれ
ロービングクロスを補強繊維とした繊維強化熱硬化性樹
脂(以下単にロービングクロスと略記する)3とし、最
外層を再びガラスクロス2としているが、この層構成は
これに限るものではなく、最内層が常にガラスクロス2
であれば、それより外側に積層されるガラスクロス2と
ロービングクロス3との積層順序および層数は任意であ
る。なお、ガラスクロス2はロービングクロス3に比べ
て強力性および美観に優れていることから、最外層はガ
ラスクロス2とするのが好ましい。
芯材である塩化ビニル管1は、予め熱処理等の方法によ
り残留応力を除去しておくことが望ましく、そうすれば
塩化ビニル管1を、外部応力のみ吸収できる状態にして
おくことができる。また、塩化ビニル管1の外表面を、
例えばサンディングによる表面処理によって粗面として
おくことが望ましく、それによって前記補強層4の最内
層に位置するガラスクロス2との接着力の向上を図るこ
とができる。
次に、補強層の構成が異なる2種類の本発明に係る樹脂
複合管と、その比較例として、補強層4の最内層をロー
ビングクロス3とした補強層の構成が異なる2種類の樹
脂複合管とについて耐衝撃性比較試験を行った。試験条
件および試験結果は次の通りである。
〔試験条件〕
各樹脂複合管の呼び径:200mm 補強層の構成: 本発明:GGRRG 本発明:GGRRG 比較例:RRRG 比較例:RRRR (Gはガラスクロス、Rはロービングクロス) 重錘の重量:20ポンド(約9kg) 環境温度:0℃ 補強繊維: ガラスクロス: 日東紡績株式会社製(製品記号:WL230N14) 番手:230g/m2 厚さ:0.25mm 組織:平織 密度:縦 19本/25mm 横 18本/25mm ロービングクロス: 日東紡績株式会社製(製品記号:WR570-014) 番手:570g/m2 厚さ:0.5mm 組織:平織 密度:縦 6本/25mm 横 6本/25mm 熱硬化性樹脂:ユピカ社製(ユピカ4521APT−1) 以上の試験結果から、補強層4の最内層をガラスクロス
2としたものは、該最内層をロービングクロス3とした
ものよりも、耐衝撃性に優れていることがわかる。
次に、補強層の構成を4層とし、すべての層をガラスク
ロス2とした本発明に係る樹脂複合管と、その比較例と
して、特公昭62−22038号に係る樹脂複合管とについて
耐衝撃性比較試験を行った。試験条件および試験結果は
次の通りである。
〔試験条件〕
各樹脂複合管の呼び径:150mm 重錘の重量:20ポンド(約9kg) 環境温度:0℃ 補強繊維: ガラスクロス: 日東紡績株式会社製(製品記号:WL230N14) 番手:230g/m2 厚さ:0.25mm 組織:平織 密度:縦 19本/25mm 横 18本/25mm 熱硬化性樹脂:ユピカ社製(ユピカ4521APT−1) 以上の試験結果から、本発明に係る樹脂複合管は特公昭
62−22038号に係るものに比べて低温時における耐衝撃
性に優れていることがわかる。
次に、補強層4の構成の種類と、各積層構成における強
度指数を示す。
ここで、強度指数とは、各層の1層当たりの引張強さ
(kg/cm)をいい、各補強繊維(前記試験で示したも
の)の基準強度指数は次の通りである。
ガラスクロス:35kg/cm/ply ロービングクロス:104kg/cm/ply なお、下表においてGはガラスクロス2を、Rはロービ
ングクロス3を示し、これら略号における下線はガラス
クロスとロービングクロスの各補強繊維をペアとして使
用したものを示し、下線のないものはガラスクロスまた
はロービングクロスの各補強繊維をそれぞれ単独で使用
したものを示す。
次に、衝撃高さの最小高さ(3m)を満足するための呼び
径別積層構成の例を示す。ここでも、G,Rの略号は前記
と同様の意味であり、○はその呼び径と使用条件に適応
するものを示す。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の樹脂複合管は、強度、剛
性、耐蝕性、耐熱性、耐圧性に優れているのは勿論のこ
と、特に低温時における耐衝撃性に優れており、例えば
配管作業中に治工具などを誤って落下させ、それが衝突
しても、破損するおそれがないものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る樹脂複合管の一実施例を示す断面
図、第2図は従来の樹脂複合管の構成を示す斜視図であ
る。 1…塩化ビニル管(芯材) 2…ガラスクロスを補強繊維とした繊維強化熱硬化性樹
脂 3…ロービングクロスを補強繊維とした繊維強化熱硬化
性樹脂 4…補強層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル管を芯材とし、この芯材の外表
    面を、ガラスクロスまたはロービングクロスを補強繊維
    とした2種類の繊維強化熱硬化性樹脂のうちから任意に
    選ばれる繊維強化熱硬化性樹脂を2層以上積層して構成
    される補強層により被覆した複合管であって、 前記補強層の最内層に、常に、ガラスクロスを補強繊維
    とした繊維強化熱硬化性樹脂が配されたことを特徴とす
    る樹脂複合管。
JP63164186A 1988-06-30 1988-06-30 樹脂複合管 Expired - Lifetime JPH0743056B2 (ja)

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Publication Number Publication Date
JPH0211988A JPH0211988A (ja) 1990-01-17
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