JP3053567B2 - ゴルフクラブシャフトの製造方法 - Google Patents
ゴルフクラブシャフトの製造方法Info
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Description
合樹脂層からなるゴルフクラブシャフトの製造方法に関
する。
フクラブシャフトを製造する場合、一定の強度を有した
まま軽量化を図るため、一般には、繊維含有率が70%以
上である低樹脂含有率の繊維強化複合樹脂シート体を使
用する。
製造方法では、繊維強化複合樹脂シート体(いわゆるプ
リプレグシート)は樹脂含有率が低いため粘着力が小さ
く、このプリプレグシートを重ね合わせて巻き付ける際
に各シートの接合力が弱く、作業性に劣るものであっ
た。
異なる層群の間に接着剤層を介して、両層群間に生じる
座屈破壊を防止することを目的としたもの、有機系重合
体からなるフィルム層を一体的に形成して耐衝撃性、曲
げ強度、捻り強度の向上を目的としたもの等があるが、
いずれの場合においても強度の向上のみを目的としたも
のであり、強度の向上が可能であっても新たな工程が必
要であったり、成形性が悪くなる等の作業上の問題があ
った。
上させると共に、つぶれ強度、曲げ強度、耐衝撃強度、
捻り強度等のゴルフクラブシャフトに必要な強度を補う
ことが可能となるゴルフクラブシャフトの製造方法を提
供することを目的とする。
めに、本発明に係るゴルフクラブシャフトの製造方法
は、幅寸法が基端から先端の長手方向に向って順次小と
なる複数の繊維強化複合樹脂シート体を成形用芯金に巻
回積層した後、加熱して硬化させるゴルフクラブシャフ
トの製造方法であって、繊維が上記長手方向に対して傾
斜状に設定されると共に繊維含有率が70%以上の2枚の
繊維強化複合樹脂シート体間に、該2枚の繊維強化複合
樹脂シート体より薄くかつ繊維含有率が70%未満の繊維
強化複合樹脂シート体を挾んだ状態でもって、成形用芯
金に巻き付けるものである。また、繊維含有率が50〜63
%の繊維強化複合樹脂シート体を挾んでも良い。
に基づいて詳説する。
の製造方法に使用する繊維強化複合樹脂シート体1…を
示し、この場合、繊維強化複合樹脂シート体1は、その
幅寸法が基端から先端に向って順次小となり、a,b,
c,d,eの5種類が使用される。ここで、繊維強化複
合樹脂シート体1とは、炭素繊維やガラス繊維等の強化
繊維(補強繊維)を夫々の方向に配列して、エポキシ樹
脂等の熱硬化性樹脂を含浸させたものでる。
は繊維含有率が70%以上、具体的には、76%のカーボン
繊維プリプレグ(例えば、M40J:東レ株式会社製)
等が使用され、cの繊維強化複合樹脂シート体1は繊維
含有率が70%未満、具体的には、57%のカーボン繊維プ
リプレグ(例えば、T300:東レ株式会社製)等が使
用され、d,eの繊維強化複合樹脂シート体1は繊維含
有率が70%以上、具体的には、70%のカーボン繊維プリ
プレグ(例えば、T800:東レ株式会社製)等が使用
される。
厚さ寸法はa,bの繊維強化複合樹脂シート体1,1の
厚さ寸法より小さく設定され、例えば、a,b,d,e
の繊維強化複合樹脂シート体1の厚さ寸法は、例えば、
0.10〜0.15mmとし、cの繊維強化複合樹脂シート体1の
厚さ寸法は、例えば、0.01〜0.08mmとする。さらに、各
繊維強化複合樹脂シート体1…の長さ寸法Lを例えば12
00mm程度とした場合において、a,bの先端幅寸法A
1 ,B1 を50〜60mmとし、a,bの基端幅寸法A2 ,B
2 を110 〜120mm とし、c,d,eの先端幅寸法C1 ,
D1 ,E1 を35〜45mmとし、c,d,eの基端幅寸法C
2 ,D2 ,E2 を95〜105mm としている。
対してa,bでは傾斜状に、c,d,eでは略平行状に
設定されている。具体的には、a,bでは、一辺2を0
°とした場合に、aでは−135 °程度に傾斜し、bで
は、−45°程度に傾斜している。ところで、強化繊維の
方向Hが傾斜するに従ってゴルフクラブシャフトの捻り
剛性が大きくなるように作用し、略平行に近づくほど曲
げ剛性が大きくなるように作用し、略垂直に近づくほど
つぶし強度が大きくなるように作用する。従って、この
a,bの繊維強化複合樹脂シート体1,1のような傾斜
角度近傍にて捻り剛性が最大となる。
維強化複合樹脂シート体1…を図2に示すような成形用
芯金3(この成形用芯金3は基端から先端に向かって順
次縮径する)に、巻き付ける。この場合、図1に示すよ
うに、a,c,bの順で所定長さだけ────例えば各
々1/4 周程度ずつ────ずらして張り合わせて、つま
り、cの繊維強化複合樹脂シート体1をa,bの繊維強
化複合樹脂シート体1で挾んだ状態でもって巻着する。
ート体1を巻着し、さらにその上からeの繊維強化複合
樹脂シート体1を巻着して、a,b,c,d,eの繊維
強化複合樹脂シート体1…からなる筒状体を形成する。
その後は、この筒状体を加熱して熱硬化性樹脂を硬化さ
せた後、芯金3を引き抜いて、その硬化した筒状体の外
周面を研磨加工すれば、ゴルフクラブシャフトを形成す
ることができる。この場合、cの繊維強化複合樹脂シー
ト体1は繊維含有率が70%未満であるので、a,bの
繊維強化複合樹脂シート体1,1の接合性が向上し、安
定して、a,b,cの繊維強化複合樹脂シート体1が接
合する。つまり、製造作業性が向上する。
1,1間に介装されるcの(繊維含有率が70%未満の)
繊維強化複合樹脂シート体1としては、図4や図5や図
6で示されるものであってもよい。即ち、図4に示すも
のでは、強化繊維の配列方向Hを長手方向に対して略垂
直に設定することにより、製造作業性を向上させると共
に、形成されたシャフトのつぶれ強度の補強を可能とし
ている。図5に示すものでは、ガラス繊維プリプレグ、
例えばTGFUDPP(新日鉄化学株式会社製)を用い
ることにより、衝撃強度の補強を可能とした。図6に示
すものでは、炭素繊維が格子状に編み込まれたいわゆる
クロスプリプレグシートであり、シャフト長手方向に対
して傾斜状になるように設定することにより捻り剛性の
補強をそれぞれ可能としている。
1としては、繊維含有率を70%未満としているが、特に
50〜63%とするのが好ましい。つまり、繊維含有率が低
ければ低いほど樹脂含有率が高くなって粘着力が大とな
るが、繊維含有率が低いことにより、形成されるシャフ
トの強度が劣ることになる。これに対して、繊維含有率
を50〜63%とすれば、粘着力も大きくかつ強度的にも優
れたシャフトを提供することができる。また、c以外の
繊維強化複合樹脂シート体1としては、繊維含有率を70
%以上としているが、85%以下とするのが好ましい。即
ち、繊維含有率が85%を越えれば、樹脂含有率が少なく
なり、シート体に形成することが困難だからである。
れず、例えば、巻設される繊維強化複合樹脂シート体1
の数の増減は自由であり、aの繊維強化複合樹脂シート
体1の強化繊維の配列方向Hを−45°程度とし、bの繊
維強化複合樹脂シート体1の強化繊維の配列方向Hを−
135 °程度としてもよい。
で、次に記載する効果を奏する。
合性が向上し、製造作業性の向上を図ることができる。
挾み込む繊維強化複合樹脂シート体1の特性によっ
てゴルフクラブシャフトとして必要な強度を補うことが
できる。つまり、挾み込む繊維強化複合樹脂シート体1
の補強繊維やその配列方向を変化させることにより、つ
ぶれ強度、曲げ強度、耐衝撃強度、捻り強度の補強効果
を持たせることが可能となる。 繊維が長手方向に対
して傾斜状に設定されるため、ゴルフクラブシャフトの
捻り剛性が大きくなる。
す簡略断面図である。
図である。
平面図である。
平面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 幅寸法が基端から先端の長手方向に向っ
て順次小となる複数の繊維強化複合樹脂シート体1…を
成形用芯金3に巻回積層した後、加熱して硬化させるゴ
ルフクラブシャフトの製造方法であって、繊維が上記長
手方向に対して傾斜状に設定されると共に繊維含有率が
70%以上の2枚の繊維強化複合樹脂シート体1,1間
に、該2枚の繊維強化複合樹脂シート体1,1より薄く
かつ繊維含有率が70%未満の繊維強化複合樹脂シート体
1を挾んだ状態でもって、成形用芯金3に巻き付けるこ
とを特徴とするゴルフクラブシャフトの製造方法。 - 【請求項2】 繊維含有率が50〜63%の繊維強化複合樹
脂シート体1を挾む請求項1記載のゴルフクラブシャフ
トの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8032816A JP3053567B2 (ja) | 1996-01-26 | 1996-01-26 | ゴルフクラブシャフトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8032816A JP3053567B2 (ja) | 1996-01-26 | 1996-01-26 | ゴルフクラブシャフトの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09201434A JPH09201434A (ja) | 1997-08-05 |
JP3053567B2 true JP3053567B2 (ja) | 2000-06-19 |
Family
ID=12369367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8032816A Expired - Lifetime JP3053567B2 (ja) | 1996-01-26 | 1996-01-26 | ゴルフクラブシャフトの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3053567B2 (ja) |
-
1996
- 1996-01-26 JP JP8032816A patent/JP3053567B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09201434A (ja) | 1997-08-05 |
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