JP3579156B2 - ゴルフクラブシャフト - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の繊維強化複合樹脂層からなるゴルフクラブシャフトに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種のゴルフクラブシャフトは、ねじれ剛性・強度を持たせるために強化繊維をシャフト軸心に対して所定角度(例えば、40〜45°)で傾斜した層と、曲げ剛性・強度を持たせるために強化繊維をシャフト軸心に対して平行に配置した層と、を備える。また、曲げ応力が加わったときに生じるシャフト径方向の圧縮変形を防止するために、繊維方向がシャフト軸心と直交するプリプレグシートを用いる場合もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の如く、剛性・強度を考慮するために、シャフト全体の重量が大となり、近年において求められている軽量化に反することになる。即ち、シャフトが軽量化すれば、その分ヘッドの重量を増大させて、打球時の慣性モーメントを大きくし、これによりボールの初速度の増大を図ることができるから近年ではより軽量のものが求められている。
そこで、本発明では、強度的に従来のものと変わらずしかも軽量化を図ることができるゴルフクラブシャフトを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係るゴルフクラブシャフトは、シャフト軸心に対して強化繊維の配列方向が±(10〜80°)傾斜した複数の繊維強化複合樹脂層の傾斜層と、シャフト軸心に対して強化繊維の配列方向が平行である複数の繊維強化複合樹脂層の平行層と、シャフト軸心に対して強化繊維の配列方向が直交する複数の繊維強化複合樹脂層の直交層との複数の繊維強化複合樹脂層からなるゴルフクラブシャフトであって、全体の重量を10〜50gとし、かつ、上記傾斜層の内側と外側の各々に少なくとも一層の直交層を配置すると共に、全ての平行層を傾斜層よりも外側に配設し、傾斜層よりも外側において一の直交層を一の平行層に隣接したものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳説する。
【0006】
図1は本発明に係るゴルフクラブシャフトを示し、このゴルフクラブシャフトは、複数の繊維強化複合樹脂層からなり、繊維強化複合樹脂層としては、シャフト軸心に対して強化繊維の配列方向が±(10〜80°)傾斜した傾斜層1と、シャフト軸心に対して強化繊維の配列方向が平行である平行層2と、シャフト軸心に対して強化繊維の配列方向が直交する直交層3と、を有する。各層1,2,3は、炭素繊維やガラス繊維等の強化繊維を夫々の方向に配列して、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させてプリプレグを形成し、このプリプレグを加熱硬化させたものである。
【0007】
この場合、傾斜層1としては、イ,ロの2層があり、繊維の傾斜方向が相違する。つまり、イの傾斜層1は繊維の傾斜角度θが+約45°であり、ロの傾斜層1の繊維の傾斜角度θが−約45°である。平行層2としては、ハ,ニ,ホの3層があり、直交層3としては、ヘ,ト,チの3層がある。
【0008】
即ち、このゴルフシャフトは、内側から順に、ヘの直交層3、イの傾斜層1、ロの傾斜層1、ハの平行層2、トの直交層3、ニの平行層2、チの直交層3、ホの平行層2が夫々筒状に巻設されたFRP管状体からなり、シャフト全体の重量としては、10〜50gとしている。具体的には、各層のプリプレグ(炭素繊維等の強化繊維を夫々の方向に配列して、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させたもの)を形成し、直交層3(ヘ)と、2枚の傾斜層1(イ),1(ロ)(プリプレグ)を重ね合わせて、図2に示すテーパ付きマンドレル4に巻回する。続いて、平行層2(ハ)(プリプレグ)を巻回していく。次に、図3に示す如く、直交層3(ト)と平行層2(ニ)とを重ね合わせ、また、直交層3(チ)と平行層2(ホ)とを重ね合わせ、(この2枚のプリプレグを)順次巻回する。その後は、テーピング、焼成処理をしてマンドレル4の脱去、テープ剥離等を行い、複数(図例では、8層)の繊維強化複合樹脂層からなる管状体に形成する。
【0009】
従って、傾斜層1の内側と外側の各々に少なくとも一層の直交層3が配設されると共に、一の直交層3が一の平行層2に隣接される。具体的には、傾斜層1,1の内側にはヘの直交層3が配設され、傾斜層1,1の外側にはトとチの直交層3,3が配設され、トの直交層3の内側にはハの平行層2が配設され、トの直交層3の外側にはニの平行層2が配設され、チの直交層3の内側にはニの平行層2が配設され、チの直交層3の外側にはホの平行層2が配設されている。
【0010】
しかして、軽量シャフトの折れのメカニズムは、肉厚が薄いために、曲げ応力を受けたときに軸方向に圧縮を受ける部分の局所的な座屈により発生する破壊と、傾斜層1の量が少ないために、ねじり応力を受けたときに傾斜層1のジョイント部の分裂により発生する破壊と、が考えられる。前者の圧縮に対して最も効力を発揮しているのは平行層2であり、この平行層2の変形を抑えるのが効果的である。従って、前者の破壊には、直交層3を平行層2に近接して配置するのが好ましく、また、後者の破壊に対しては、直交層3を傾斜層1に近接して配置するのが好ましい。
【0011】
従って、本発明のように、直交層3を平行層2に隣接すると共に、傾斜層1の内側と外側の両方に少なくとも直交層3を、配置すれば、曲げ応力を受けたときに軸方向に圧縮を受ける部分の局所的な座屈により発生する破壊と、ねじり応力を受けたときに傾斜層1のジョイント部の分裂により発生する破壊とを、バランス良く有効に防止することができる。
【0012】
次に、図4は他の形態を示し、この場合、内側から、ヘ’の直交層3、ト’の直交層3、イ’の傾斜層1、ロ’の傾斜層1、ハ’の平行層2、チ’の直交層3、ニ’の平行層2、ホ’の平行層2が夫々筒状に巻設されている。従って、この場合も、傾斜層1の内側と外側の各々に少なくとも一層の直交層3が配設されると共に、一の直交層3が一の平行層2に隣接している。具体的には、傾斜層1,1の内側にはヘ’,ト’の直交層3が配設され、傾斜層1,1の外側にはチ’の直交層3が配設され、チ’の直交層3の内側にはハ’の平行層2が配設され、チ’の直交層3の外側にはニ’の平行層2が配設される。これにより、このシャフトも曲げ及びねじれに強いものとなっている。なお、図4に於てへ’とト’の直交層3,3の間の白い円環は、単に両層3,3の境界を示し、実際は相互に密着している(なお、後述の図5に於ても同様に直交層3,3,3は相互に密着している)。
【0013】
【実施例】
以下、実施例を示す。
表1にしたがって各層のプリプレグを形成した後、各層をマンドレル4に巻設し、その後はテーピング、焼成処理をして、マンドレル4の脱去、テープ剥離等を行い、各種のシャフトを形成して、曲げ試験、圧壊試験、及びねじり破壊試験を行った。実施例2は図1に対応し、実施例4は図4に対応し、比較例1は図5に対応し、比較例2は図6に対応する。
【0014】
【表1】
Figure 0003579156
【0015】
即ち、実施例1では、内側から、直交層3、傾斜層1、傾斜層1、直交層3、直交層3、平行層2、平行層2、平行層2が配置されて成り、実施例3では、内側から、直交層3、傾斜層1、傾斜層1、平行層2、平行層2、直交層3、直交層3、平行層2が配置されて成り、比較例3では、内側から、平行層2、直交層3、傾斜層1、傾斜層1、直交層3、平行層2が配置されて成る。つまり、比較例3のみが6層からなり、他は8層からなる。なお、各シャフトはテーパ付シャフトであるが各シャフトの対応する部位における内径寸法及び外径寸法は夫々同一とした。
【0016】
表1において、90は直交層を示し、傾は傾斜層を示し、0は平行層を示している。各例のシャフトの傾斜層は、内側の傾斜層がシャフト軸心に対して約+45°に傾斜し、外側の傾斜層がシャフト軸心に対して約−45°に傾斜している。
【0017】
また、各シャフトは、その全長を1143mmとし、そのテーパ角度を約0.4 °とした。そして、曲げ試験としては、3点曲げ試験とし、そのスパン長 300mmにて 175mmの点を測定し、ねじり破壊試験はシャフト両端固着にて測定を行った。圧壊試験については、長さ20mmの試験片を切り出し、管状体の径方向の圧壊試験を行った。
【0018】
表1から判るように、比較例1のシャフトは、傾斜層の外側に直交層が配設されていないと共に、直交層が平行層に隣接していないので、ねじり強度においては他のシャフトに勝っているが、曲げ強度がかなり低い値を示し、比較例2のシャフトは、傾斜層の内側に直交層が配設されていないので、曲げ強度においては他のシャフトに勝っているが、ねじり強度がかなり低い値を示している。これに対し、実施例1〜4の各シャフトは、曲げ強度とねじり強度をバランス良く備え、軽量シャフトの折れに対する対策としては最適である。なお、比較例3のシャフトは、曲げ強度とねじり強度をバランス良く備えているが、実施例1〜4の各シャフトに比べて曲げ強度及び圧壊強度が劣っている。
【0019】
【発明の効果】
本発明は上述の如く構成されているので、次に記載する効果を奏する。
【0020】
曲げ及びねじれに強く、しかも、軽量化を図ることができるゴルフクラブシャフトとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るゴルフクラブシャフトの断面図である。
【図2】製造方法の説明図である。
【図3】製造方法の説明図である。
【図4】他の形態の断面図である。
【図5】比較例の断面図である。
【図6】他の比較例の断面図である。
【符号の説明】
1 傾斜層
2 平行層
3 直交層

Claims (1)

  1. シャフト軸心に対して強化繊維の配列方向が±(10〜80°)傾斜した複数の繊維強化複合樹脂層の傾斜層1と、シャフト軸心に対して強化繊維の配列方向が平行である複数の繊維強化複合樹脂層の平行層2と、シャフト軸心に対して強化繊維の配列方向が直交する複数の繊維強化複合樹脂層の直交層3との複数の繊維強化複合樹脂層からなるゴルフクラブシャフトであって、全体の重量を10〜50gとし、かつ、上記傾斜層1の内側と外側の各々に少なくとも一層の直交層3を配設すると共に、全ての平行層2を傾斜層1よりも外側に配設し、傾斜層1よりも外側において一の直交層3を一の平行層2に隣接したことを特徴とするゴルフクラブシャフト。
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