JP3102676B2 - ゴルフクラブシャフト - Google Patents
ゴルフクラブシャフトInfo
- Publication number
- JP3102676B2 JP3102676B2 JP08021239A JP2123996A JP3102676B2 JP 3102676 B2 JP3102676 B2 JP 3102676B2 JP 08021239 A JP08021239 A JP 08021239A JP 2123996 A JP2123996 A JP 2123996A JP 3102676 B2 JP3102676 B2 JP 3102676B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shaft
- layer
- golf club
- prepreg sheet
- axial direction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Golf Clubs (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、撓りに方向性を持
たせた繊維強化樹脂製のゴルフクラブシャフトの改良に
関する。
たせた繊維強化樹脂製のゴルフクラブシャフトの改良に
関する。
【０００２】
【従来の技術】従来周知のように、ゴルフクラブシャフ
ト（以下、「シャフト」という）は、グリップを装着す
る基端部側の剛性を高めるため、ヘッドを装着するその
先端部から基端部にかけて徐々に径を太くしたテーパ状
に成形されている。
ト（以下、「シャフト」という）は、グリップを装着す
る基端部側の剛性を高めるため、ヘッドを装着するその
先端部から基端部にかけて徐々に径を太くしたテーパ状
に成形されている。
【０００３】そして、通常、シャフトの全長に対しその
先端部から３０〜５０％の処にキックポイントが設定さ
れており、斯かるキックポイントでのシャフトの撓りを
利用して、ボールの飛距離を確保するようになってい
る。ところで、従来、この種のシャフトは、その横断面
形状が円形で全周に亘って肉厚が均一とされている。
先端部から３０〜５０％の処にキックポイントが設定さ
れており、斯かるキックポイントでのシャフトの撓りを
利用して、ボールの飛距離を確保するようになってい
る。ところで、従来、この種のシャフトは、その横断面
形状が円形で全周に亘って肉厚が均一とされている。
【０００４】そのため、シャフトの撓りがボールの弾道
方向以外にも発生し、これが所謂ヘッドのぶれの原因に
なるとして、図６に示すようにシャフト１を４つの横断
面円弧形状の円弧部３，５，７，９に分割し、そして、
ゴルフクラブのスイング方向（図中、矢印方向）に位置
する円弧部３，７を、そのスイング方向と直角方向に位
置する円弧部５，９より弾性率の大きな素材で成形し
て、スイングの際にシャフト１がスイング方向に撓り易
く、スイング方向と直角方向に撓り難くしたゴルフクラ
ブが実開平２−１２６６７５号公報に開示されている。
方向以外にも発生し、これが所謂ヘッドのぶれの原因に
なるとして、図６に示すようにシャフト１を４つの横断
面円弧形状の円弧部３，５，７，９に分割し、そして、
ゴルフクラブのスイング方向（図中、矢印方向）に位置
する円弧部３，７を、そのスイング方向と直角方向に位
置する円弧部５，９より弾性率の大きな素材で成形し
て、スイングの際にシャフト１がスイング方向に撓り易
く、スイング方向と直角方向に撓り難くしたゴルフクラ
ブが実開平２−１２６６７５号公報に開示されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、上記従来例
にあっては、スイングの際にシャフト１の潰れ方向の変
形に対する手段が何ら講じられていないため、スイング
の際にシャフト１が撓むと、円弧部３，５，７，９の伸
びの差によってそれらの接合部分に剥離が生じてしまう
虞があった。
にあっては、スイングの際にシャフト１の潰れ方向の変
形に対する手段が何ら講じられていないため、スイング
の際にシャフト１が撓むと、円弧部３，５，７，９の伸
びの差によってそれらの接合部分に剥離が生じてしまう
虞があった。
【０００６】又、従来、ゴルフクラブはシャフトの先端
部に重量の重いヘッドが取り付き、然も、シャフトの軸
方向に対しヘッドの重心をそのバック側に偏心させた構
造上、スイングの際にヘッドがシャフトの周方向へ捻れ
てしまう。そこで、一般に繊維強化樹脂製のシャフトを
製造するには、シャフト本体の軸方向に対し、左上及び
右上の方向へ所定の角度を以って高強度繊維を引き揃え
たアングル層を設けることでシャフトの捻れ対策を図っ
ているが、図６の従来例にあっては斯かる対策も施され
ていないため、スイングの際に依然としてヘッドのぶれ
が生じ、又、シャフトの捻れが原因となって各円弧部
３，５，７，９の接合部分に剥離が生じてしまう虞が指
摘されている。
部に重量の重いヘッドが取り付き、然も、シャフトの軸
方向に対しヘッドの重心をそのバック側に偏心させた構
造上、スイングの際にヘッドがシャフトの周方向へ捻れ
てしまう。そこで、一般に繊維強化樹脂製のシャフトを
製造するには、シャフト本体の軸方向に対し、左上及び
右上の方向へ所定の角度を以って高強度繊維を引き揃え
たアングル層を設けることでシャフトの捻れ対策を図っ
ているが、図６の従来例にあっては斯かる対策も施され
ていないため、スイングの際に依然としてヘッドのぶれ
が生じ、又、シャフトの捻れが原因となって各円弧部
３，５，７，９の接合部分に剥離が生じてしまう虞が指
摘されている。
【０００７】本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもの
で、撓りに方向性を持たせたシャフトに改良を加え、ヘ
ッドのぶれをなくして打球の方向の向上を図ると共に、
素材間の剥離の防止を図った繊維強化樹脂製のシャフト
を提供することを目的とする。
で、撓りに方向性を持たせたシャフトに改良を加え、ヘ
ッドのぶれをなくして打球の方向の向上を図ると共に、
素材間の剥離の防止を図った繊維強化樹脂製のシャフト
を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、請求項１に係るシャフトは、シャフト本体の軸方向
に対し左上及び右上の方向に所定の角度を以って高強度
繊維が配列されたアングル層と、シャフト本体の軸方向
に沿って高強度繊維が配列されたストレート層と、当該
ストレート層の内外の少なくとも一方に配置され、シャ
フト本体の軸方向に対し９０°の方向に高強度繊維が配
列された補強層とからなり、上記ストレート層は、ゴル
フクラブのスイング方向に位置する円弧部が、当該スイ
ング方向と直角方向に位置する円弧部に比し弾性率が大
きくなっていることを特徴とする。
め、請求項１に係るシャフトは、シャフト本体の軸方向
に対し左上及び右上の方向に所定の角度を以って高強度
繊維が配列されたアングル層と、シャフト本体の軸方向
に沿って高強度繊維が配列されたストレート層と、当該
ストレート層の内外の少なくとも一方に配置され、シャ
フト本体の軸方向に対し９０°の方向に高強度繊維が配
列された補強層とからなり、上記ストレート層は、ゴル
フクラブのスイング方向に位置する円弧部が、当該スイ
ング方向と直角方向に位置する円弧部に比し弾性率が大
きくなっていることを特徴とする。
【０００９】そして、請求項２に係る発明は、請求項１
記載のシャフトに於て、アングル層は、シャフト本体の
軸方向に対し左上及び右上の方向に所定の角度を以って
配列した高強度繊維に熱硬化性合成樹脂を含浸させたプ
リプレグシートを巻回して形成され、ストレート層と補
強層は、シャフト本体の軸方向に対し９０°方向に引き
揃えた高強度繊維に熱硬化性合成樹脂を含浸させた１枚
のプリプレグシート上に、シャフト本体の軸方向に沿っ
て引き揃えた高強度繊維に熱硬化性合成樹脂を含浸させ
た４枚の高弾性プリプレグシート片と低弾性プリプレグ
シート片を、シャフト本体の周方向へ交互に圧着して、
これを上記アングル層の上に１回巻回して形成されてい
ることを特徴とする。
記載のシャフトに於て、アングル層は、シャフト本体の
軸方向に対し左上及び右上の方向に所定の角度を以って
配列した高強度繊維に熱硬化性合成樹脂を含浸させたプ
リプレグシートを巻回して形成され、ストレート層と補
強層は、シャフト本体の軸方向に対し９０°方向に引き
揃えた高強度繊維に熱硬化性合成樹脂を含浸させた１枚
のプリプレグシート上に、シャフト本体の軸方向に沿っ
て引き揃えた高強度繊維に熱硬化性合成樹脂を含浸させ
た４枚の高弾性プリプレグシート片と低弾性プリプレグ
シート片を、シャフト本体の周方向へ交互に圧着して、
これを上記アングル層の上に１回巻回して形成されてい
ることを特徴とする。
【００１０】（作用）各請求項に係るシャフトを用いた
ゴルフクラブでボールを打球したとき、キックポイント
でのシャフトの撓りを利用してボールの飛距離が確保さ
れるが、各請求項に係るシャフトは、ゴルフクラブのス
イング方向に位置する円弧部の弾性率を、当該スイング
方向と直角方向に位置する円弧部よりも大きくしたの
で、スイングの際にシャフトがスイング方向に撓り易く
なって、ボールの弾道方向以外にシャフトが撓ることが
ない。
ゴルフクラブでボールを打球したとき、キックポイント
でのシャフトの撓りを利用してボールの飛距離が確保さ
れるが、各請求項に係るシャフトは、ゴルフクラブのス
イング方向に位置する円弧部の弾性率を、当該スイング
方向と直角方向に位置する円弧部よりも大きくしたの
で、スイングの際にシャフトがスイング方向に撓り易く
なって、ボールの弾道方向以外にシャフトが撓ることが
ない。
【００１１】そして、アングル層がスイングの際のシャ
フトの捻れ方向の変形を防止し、又、補強層がスイング
の際のシャフトの潰れ方向の変形を防止して各円弧部の
接合部分の剥離が防止されることとなる。
フトの捻れ方向の変形を防止し、又、補強層がスイング
の際のシャフトの潰れ方向の変形を防止して各円弧部の
接合部分の剥離が防止されることとなる。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づき詳細に説明する。
づき詳細に説明する。
【００１３】図１乃至図５は請求項１及び請求項２に係
る発明の一実施形態を示し、図１に於て、１１は本実施
形態に係る繊維強化樹脂製のシャフト１３を用いたゴル
フクラブで、従来と同様、シャフト１３は横断面形状が
円形で全周に亘って肉厚が均一な構成とされており、グ
リップ１５が取り付く基端部からヘッド１７を装着した
先端部に亘って順次小径となるテーパ状に成形されてい
る。
る発明の一実施形態を示し、図１に於て、１１は本実施
形態に係る繊維強化樹脂製のシャフト１３を用いたゴル
フクラブで、従来と同様、シャフト１３は横断面形状が
円形で全周に亘って肉厚が均一な構成とされており、グ
リップ１５が取り付く基端部からヘッド１７を装着した
先端部に亘って順次小径となるテーパ状に成形されてい
る。
【００１４】そして、図２に示すようにシャフト１３
は、軸方向に対し所定の角度を以ってカーボン繊維やボ
ロン繊維等の高強度繊維が配列されたアングル層１９
と、軸方向に沿って高強度繊維が配列されたストレート
層２１と、ストレート層２１とアングル層１９の間に配
置した補強層２３との３層構造からなるシャフト本体２
５に、ガラス繊維からなるコーティング層２７を被覆し
てなり、補強層２３はシャフト１３の軸方向に対し９０
°方向に高強度繊維が引き揃えられた構造となってい
る。
は、軸方向に対し所定の角度を以ってカーボン繊維やボ
ロン繊維等の高強度繊維が配列されたアングル層１９
と、軸方向に沿って高強度繊維が配列されたストレート
層２１と、ストレート層２１とアングル層１９の間に配
置した補強層２３との３層構造からなるシャフト本体２
５に、ガラス繊維からなるコーティング層２７を被覆し
てなり、補強層２３はシャフト１３の軸方向に対し９０
°方向に高強度繊維が引き揃えられた構造となってい
る。
【００１５】而して、本実施形態は、上記ストレート層
２１を横断面円弧形状の円弧部２９，３１，３３，３５
で成形し、そして、ゴルフクラブ１１のスイング方向
（図３中、矢印方向）に位置する円弧部２９，３３の弾
性率を、当該スイング方向と直角方向に位置する円弧部
３１，３５よりも大きくすると共に、弾性率の異なる各
円弧部２９，３１，３３，３５間の剥離を上記アングル
層１９と補強層２３で防止したことを特徴とする。
２１を横断面円弧形状の円弧部２９，３１，３３，３５
で成形し、そして、ゴルフクラブ１１のスイング方向
（図３中、矢印方向）に位置する円弧部２９，３３の弾
性率を、当該スイング方向と直角方向に位置する円弧部
３１，３５よりも大きくすると共に、弾性率の異なる各
円弧部２９，３１，３３，３５間の剥離を上記アングル
層１９と補強層２３で防止したことを特徴とする。
【００１６】即ち、図４に示すようにアングル層１９
は、左上４５°及び右上４５°の方向に繊維径７〜８μ
ｍの高強度繊維３７を交差させてエポキシ樹脂やフェノ
ール樹脂，ポリエステル樹脂等の熱硬化性合成樹脂を含
浸させたプリプレグシート３９をマンドレル４１に巻回
して成形されている。そして、ストレート層２１と補強
層２３は、図４及び図５に示すようにシャフト本体２５
の軸方向に対し９０°方向に引き揃えた高強度繊維３７
に熱硬化性合成樹脂を含浸させた１枚の極薄のプリプレ
グシート４３上に、シャフト本体２５の軸方向に沿って
引き揃えた高強度繊維３７′，３７″に、夫々、熱硬化
性合成樹脂を含浸させた２枚の高弾性プリプレグシート
片４５，４７と２枚の低弾性プリプレグシート片４９，
５１を、シャフト本体２５の周方向へ交互に圧着した
後、プリプレグシート４３を内側にしてこれらをアング
ル層１９の上に１回巻回することによって形成されてい
る。そして、高弾性プリプレグシート片４５，４７が夫
々硬化して上記円弧部２９，３３となり、又、低弾性プ
リプレグシート片４９，５１が硬化して、円弧部３１，
３５となるようになっている。
は、左上４５°及び右上４５°の方向に繊維径７〜８μ
ｍの高強度繊維３７を交差させてエポキシ樹脂やフェノ
ール樹脂，ポリエステル樹脂等の熱硬化性合成樹脂を含
浸させたプリプレグシート３９をマンドレル４１に巻回
して成形されている。そして、ストレート層２１と補強
層２３は、図４及び図５に示すようにシャフト本体２５
の軸方向に対し９０°方向に引き揃えた高強度繊維３７
に熱硬化性合成樹脂を含浸させた１枚の極薄のプリプレ
グシート４３上に、シャフト本体２５の軸方向に沿って
引き揃えた高強度繊維３７′，３７″に、夫々、熱硬化
性合成樹脂を含浸させた２枚の高弾性プリプレグシート
片４５，４７と２枚の低弾性プリプレグシート片４９，
５１を、シャフト本体２５の周方向へ交互に圧着した
後、プリプレグシート４３を内側にしてこれらをアング
ル層１９の上に１回巻回することによって形成されてい
る。そして、高弾性プリプレグシート片４５，４７が夫
々硬化して上記円弧部２９，３３となり、又、低弾性プ
リプレグシート片４９，５１が硬化して、円弧部３１，
３５となるようになっている。
【００１７】尚、各プリプレグシート３９，４３は、従
来と同様、シャフト１３の先端部から基端部に亘って順
次幅広となる台形形状に成形されているが、一般に斯か
る台形形状に成形されたプリプレグシートを巻回するこ
とで、シャフトの全長に対しその先端部から３０〜５０
％の範囲内にキックポイントが設定される。そこで、本
実施形態にあっても、シャフト１３の先端部から３０〜
５０％の範囲内にキックポイントが来るようにプリプレ
グシート３９，４３が所定の台形形状に成形されてい
る。そして、図４に示すように高弾性プリプレグシート
片４５，４７と低弾性プリプレグシート片４９，５１
は、これらをシャフト本体２５の周方向へ交互に並べた
とき、プリプレグシート４３と同一の台形形状となるよ
うに成形されている。そして、これらをアングル層１９
の上に巻回することで、図２に示すように９０°宛の角
度を以って各円弧部２９，３１，３３，３５が形成され
るようになっている。
来と同様、シャフト１３の先端部から基端部に亘って順
次幅広となる台形形状に成形されているが、一般に斯か
る台形形状に成形されたプリプレグシートを巻回するこ
とで、シャフトの全長に対しその先端部から３０〜５０
％の範囲内にキックポイントが設定される。そこで、本
実施形態にあっても、シャフト１３の先端部から３０〜
５０％の範囲内にキックポイントが来るようにプリプレ
グシート３９，４３が所定の台形形状に成形されてい
る。そして、図４に示すように高弾性プリプレグシート
片４５，４７と低弾性プリプレグシート片４９，５１
は、これらをシャフト本体２５の周方向へ交互に並べた
とき、プリプレグシート４３と同一の台形形状となるよ
うに成形されている。そして、これらをアングル層１９
の上に巻回することで、図２に示すように９０°宛の角
度を以って各円弧部２９，３１，３３，３５が形成され
るようになっている。
【００１８】又、従来周知のように、高強度繊維はその
組成を変えることで弾性率が変化する。そこで、本実施
形態にあっても、高強度繊維３７′，３７″の組成を変
えることで弾性率を調整して、高弾性プリプレグシート
片４５，４７と低弾性プリプレグシート片４９，５１が
夫々成形されている。そして、これらの上に、ガラス繊
維を用いたプリプレグシートを巻回して全体を熱処理す
ることで、本実施形態に係るシャフト１３が製造されて
いる。
組成を変えることで弾性率が変化する。そこで、本実施
形態にあっても、高強度繊維３７′，３７″の組成を変
えることで弾性率を調整して、高弾性プリプレグシート
片４５，４７と低弾性プリプレグシート片４９，５１が
夫々成形されている。そして、これらの上に、ガラス繊
維を用いたプリプレグシートを巻回して全体を熱処理す
ることで、本実施形態に係るシャフト１３が製造されて
いる。
【００１９】その他、図３中、５３はボールである。本
実施形態に係るシャフト１３はこのように構成されてい
るから、斯かるシャフト１３を用いたゴルフクラブ１１
でボール５３を打球すると、キックポイントでのシャフ
ト１３の撓りを利用してボール５３の飛距離が確保され
るが、上述したように本実施形態は、ゴルフクラブ１１
のスイング方向に位置する円弧部２９，３３の弾性率
を、当該スイング方向と直角方向に位置する円弧部３
１，３５よりも大きくしたので、図６に示す従来例と同
様、撓りに方向性が生じてシャフト１３がスイング方向
に撓り易くなる。
実施形態に係るシャフト１３はこのように構成されてい
るから、斯かるシャフト１３を用いたゴルフクラブ１１
でボール５３を打球すると、キックポイントでのシャフ
ト１３の撓りを利用してボール５３の飛距離が確保され
るが、上述したように本実施形態は、ゴルフクラブ１１
のスイング方向に位置する円弧部２９，３３の弾性率
を、当該スイング方向と直角方向に位置する円弧部３
１，３５よりも大きくしたので、図６に示す従来例と同
様、撓りに方向性が生じてシャフト１３がスイング方向
に撓り易くなる。
【００２０】そして、図６に示す従来例にあっては、ス
イング時のシャフト１の捻れや潰れ方向の変形に対する
対策が何ら講じられていないため、スイングの際にシャ
フト１が撓むと、円弧部３，５，７，９の伸びの差によ
ってそれらの接合部分に剥離が生じてしまう虞があった
が、本実施形態では、アングル層１９がスイングの際の
シャフト１３の捻れ方向の変を防止し、又、補強層２３
がスイングの際のシャフト１３の潰れ方向の変形を防止
するので、各円弧部２９，３１，３３，３５の接合部分
の剥離が防止されることとなる。
イング時のシャフト１の捻れや潰れ方向の変形に対する
対策が何ら講じられていないため、スイングの際にシャ
フト１が撓むと、円弧部３，５，７，９の伸びの差によ
ってそれらの接合部分に剥離が生じてしまう虞があった
が、本実施形態では、アングル層１９がスイングの際の
シャフト１３の捻れ方向の変を防止し、又、補強層２３
がスイングの際のシャフト１３の潰れ方向の変形を防止
するので、各円弧部２９，３１，３３，３５の接合部分
の剥離が防止されることとなる。
【００２１】従って、本実施形態によれば、従来に比し
ヘッド１７のぶれがなくなって打球の方向の向上が図ら
れると共に、各円弧部２９，３１，３３，３５間の剥離
が防止されるので、シャフト１３が損傷する虞がなくな
った。
ヘッド１７のぶれがなくなって打球の方向の向上が図ら
れると共に、各円弧部２９，３１，３３，３５間の剥離
が防止されるので、シャフト１３が損傷する虞がなくな
った。
【００２２】尚、上記実施形態では、ストレート層２１
の内側に補強層２３を設けたが、高弾性プリプレグシー
ト片４５，４７と低弾性プリプレグシート片４９，５１
を圧着したプリプレグシート４３を巻回する際に、当該
プリプレグシート４３を高弾性プリプレグシート片４
５，４７等の外側に配置してストレート層２１の外側に
補強層２３を設けてもよいし、更に又、ストレート層２
１の内外に補強層２３を形成してもよい。
の内側に補強層２３を設けたが、高弾性プリプレグシー
ト片４５，４７と低弾性プリプレグシート片４９，５１
を圧着したプリプレグシート４３を巻回する際に、当該
プリプレグシート４３を高弾性プリプレグシート片４
５，４７等の外側に配置してストレート層２１の外側に
補強層２３を設けてもよいし、更に又、ストレート層２
１の内外に補強層２３を形成してもよい。
【００２３】而して、これらの実施形態によっても所期
の目的を達成することが可能であるし、又、これらの構
造によれば、シャフト本体２５の外周にコーティング層
２７を敢えて設ける必要もない。
の目的を達成することが可能であるし、又、これらの構
造によれば、シャフト本体２５の外周にコーティング層
２７を敢えて設ける必要もない。
【００２４】
【発明の効果】以上述べたように、各請求項に係るシャ
フトによれば、従来に比しヘッドのぶれがなくなって打
球の方向の向上が図られると共に、シャフトを構成する
素材間の剥離が防止されてシャフトの損傷が防止できる
こととなった。
フトによれば、従来に比しヘッドのぶれがなくなって打
球の方向の向上が図られると共に、シャフトを構成する
素材間の剥離が防止されてシャフトの損傷が防止できる
こととなった。
【図１】請求項１及び請求項２の一実施形態に係るシャ
フトを用いたゴルフクラブの正面図である。
フトを用いたゴルフクラブの正面図である。
【図２】請求項１及び請求項２の一実施形態に係るシャ
フトの横断面図である。
フトの横断面図である。
【図３】図１に示すシャフトの撓り方向を示す当該シャ
フトの断面図である。
フトの断面図である。
【図４】シャフト本体の製造方法の工程図である。
【図５】ストレート層と補強層を構成するプリプレグシ
ートの断面図である。
ートの断面図である。
【図６】従来のシャフトの断面図である。
１３ シャフト １９ アングル層 ２１ ストレート層 ２３ 補強層 ２５ シャフト本体 ２９，３１，３３，３５ 円弧部 ３７，３７′，３７″ 高強度繊維 ３９，４３ プリプレグシート ４１ マンドレル ４５，４７ 高弾性プリプレグシート片 ４９，５１ 低弾性プリプレグシート片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A63B 53/00 - 53/16
Claims (2)
- 【請求項１】 シャフト本体の軸方向に対し左上及び右
上の方向に所定の角度を以って高強度繊維が配列された
アングル層と、 シャフト本体の軸方向に沿って高強度繊維が配列された
ストレート層と、 当該ストレート層の内外の少なくとも一方に配置され、
シャフト本体の軸方向に対し９０°の方向に高強度繊維
が配列された補強層とからなり、 上記ストレート層は、ゴルフクラブのスイング方向に位
置する円弧部が、当該スイング方向と直角方向に位置す
る円弧部に比し弾性率が大きくなっていることを特徴と
する繊維強化樹脂製のゴルフクラブシャフト。 - 【請求項２】 アングル層は、シャフト本体の軸方向に
対し左上及び右上の方向に所定の角度を以って配列した
高強度繊維に熱硬化性合成樹脂を含浸させたプリプレグ
シートを巻回して形成され、 ストレート層と補強層は、シャフト本体の軸方向に対し
９０°方向に引き揃えた高強度繊維に熱硬化性合成樹脂
を含浸させた１枚のプリプレグシート上に、シャフト本
体の軸方向に沿って引き揃えた高強度繊維に熱硬化性合
成樹脂を含浸させた４枚の高弾性プリプレグシート片と
低弾性プリプレグシート片を、シャフト本体の周方向へ
交互に圧着して、これを上記アングル層の上に１回巻回
して形成されていることを特徴とする請求項１記載のゴ
ルフクラブシャフト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08021239A JP3102676B2 (ja) | 1996-02-07 | 1996-02-07 | ゴルフクラブシャフト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08021239A JP3102676B2 (ja) | 1996-02-07 | 1996-02-07 | ゴルフクラブシャフト |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09215798A JPH09215798A (ja) | 1997-08-19 |
| JP3102676B2 true JP3102676B2 (ja) | 2000-10-23 |
Family
ID=12049510
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP08021239A Expired - Fee Related JP3102676B2 (ja) | 1996-02-07 | 1996-02-07 | ゴルフクラブシャフト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3102676B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8050536B2 (en) | 1996-09-05 | 2011-11-01 | Sony Corporation | Digital recording apparatus and copyright protection method thereof |
-
1996
- 1996-02-07 JP JP08021239A patent/JP3102676B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8050536B2 (en) | 1996-09-05 | 2011-11-01 | Sony Corporation | Digital recording apparatus and copyright protection method thereof |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09215798A (ja) | 1997-08-19 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5080886B2 (ja) | ゴルフクラブシャフト | |
| JPH0332682A (ja) | ゴルフクラブ用シャフト及びその製法 | |
| US20040142760A1 (en) | Low torque composite golf shaft | |
| JP2004166997A (ja) | ゴルフクラブシャフト | |
| JP3714791B2 (ja) | 軽量ゴルフクラブ用シャフト | |
| JPH11299944A (ja) | ゴルフクラブシャフト及びその製造方法 | |
| JP2000153009A (ja) | ゴルフクラブ用シャフト | |
| JPH09206413A (ja) | ゴルフクラブシャフト | |
| JP3102676B2 (ja) | ゴルフクラブシャフト | |
| JP3457872B2 (ja) | オーバーホーゼルタイプのゴルフクラブシャフト及びゴルフクラブ | |
| JP3652764B2 (ja) | ゴルフクラブシャフト | |
| JP5499630B2 (ja) | ゴルフクラブシャフト | |
| JP3712143B2 (ja) | オーバーホーゼルタイプのゴルフクラブ用シャフトの製造方法 | |
| JPH06269522A (ja) | シャフト | |
| JPH06165844A (ja) | ゴルフクラブシャフト | |
| JP4382206B2 (ja) | ゴルフシャフト | |
| JP2005176960A (ja) | ゴルフクラブシャフト | |
| JPH0898907A (ja) | ゴルフクラブ用シャフト | |
| JP3579156B2 (ja) | ゴルフクラブシャフト | |
| US20230079056A1 (en) | Golf club shaft | |
| JP4112722B2 (ja) | ゴルフクラブ | |
| JP3592170B2 (ja) | ゴルフクラブ | |
| JPH0620548Y2 (ja) | ゴルフクラブシヤフト | |
| JPH09266966A (ja) | ゴルフクラブシャフト | |
| JP3761652B2 (ja) | ゴルフクラブ |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |