JPH0741969Y2 - Oリング - Google Patents

Oリング

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JPH0741969Y2
JPH0741969Y2 JP1989002503U JP250389U JPH0741969Y2 JP H0741969 Y2 JPH0741969 Y2 JP H0741969Y2 JP 1989002503 U JP1989002503 U JP 1989002503U JP 250389 U JP250389 U JP 250389U JP H0741969 Y2 JPH0741969 Y2 JP H0741969Y2
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JP
Japan
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ring
annular groove
protrusion
length
ring body
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正昭 小沢
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Nippon Valqua Industries Ltd
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Nippon Valqua Industries Ltd
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【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 本考案は、シリンダとピストンとの間等の主として摺動
部材間等の隙間をシールするために用いられるOリング
の改良に関する。
考案の技術的背景ならびにその問題点 一般に、Oリングは、ニトリルゴムあるいはシリコンゴ
ム等の合成ゴムよりなる弾性材料によりリング状に形成
され、部材間の環状溝内に圧縮されて装着され、変形さ
せた反力を利用してシールを行なう自緊式パッキンの一
種として知られている。
このOリングは、固定部材間のシールに主として用いら
れるが、例えば、シリンダとピストンのように、固定部
材と可動部材との間等の摺動部材間の隙間をシールする
ためにも用いられる。
このように摺動部材間に用いられるOリングのシール機
構について説明すると、まず、第6図(a)に示すよう
に、固定部材1または可動部材2のいずれか一方に形成
された環状溝3内にOリング4をセットし、固定部材1
および可動部材2の間で圧縮変形させる。
そして、第6図(b)に示すように、流体圧(矢印A)
が負荷されると、Oリング4はこの流体圧に押され、環
状溝3内で一側面3aに当接するとともに変形して両部材
1,2間の隙間Gをシールする。この場合、流体圧が上昇
すると、シール圧も上昇することになるが、この流体圧
がある限界を超えると、Oリング4は、第6図(c)に
示すように、隙間Gにまで入り込み、流体圧が解除され
ても、元に戻らず、この状態で両部材1,2の一方が作動
すると、Oリング4は矢印Bのように転動し、たとえば
第7図(a)に示すように、Oリング4の一部に皮むけ
部kが生じたり、場合によっては、第7図(b)に示す
ように、全周にわたって皮むけ部kが生じることがあ
る。
前記皮むけ現象の防止策として、(1)Oリング4の材
質を硬くする、(2)前記隙間Gを小さくする、(3)
バックアップリングを取付ける等の手段が考えられる。
しかし、Oリング4の材質の硬度を上げると、前記可動
部材2を作動した場合の摺動抵抗が大きくなり好ましく
ない。
また、前記隙間Gを小さくすると、可動部材2のみなら
ず固定部材1までもその加工精度を向上させなければな
らず、コスト的に不利となる。
さらに、前記バックアップリングを使用すると、部品点
数が増加し、コスト的に不利となる。
また、脈動的な流体圧が作用する場合には、Oリング4
は転動を起し易いという傾向があるが、このOリングの
転動に関しては、前述した防止策は基本的に解決してい
ないという不都合を有する。
なお、最近提案されたOリングに第8図に示すようなも
のがある。
このOリング5は、断面円形部分である環状のOリング
本体6の両周面6a,6bから環状溝3の側面3a,3bに向けて
突部7,7を形成してあり、この両突部7,7が、環状溝3の
側面3a,3bに密接してOリング5の転動の防止を図って
いる(実開昭50-48,065号公報参照)。
しかし、このようなOリング5をピストンのような可動
部材、特に往復動する部材の環状溝3に装着した場合に
は、摺動時に環状突部7,7と側面3aまたは3bとが一時的
に離れ、流体圧が環状突部7,7と環状溝3の底面3cおよ
び側面3aまたは3bによって形成される空隙部S内に入り
込み、Oリング5がより転動し易くなるという欠点があ
る。
考案の目的 本考案は、上述した従来技術に伴う問題点を解決するた
めになされたもので、可動部材の移動あるいは脈動的な
流体圧によっても、転動および皮むき現象のない耐久性
に優れた、しかも低コストのOリングを提供することを
目的とする。
考案の概要 かかる目的を達成するための本考案は、環状溝内に装着
され、かつ、断面形状が略円形である環状のOリング本
体と、このOリング本体の内外両周面より前記環状溝の
両側面に向けて突出する突部とから成り、 前記突部は、前記環状溝の両側面と対向する端面を有
し、この端面のOリング径方向の巾(A)が前記Oリン
グ本体の太さ(W)の1/2〜2/3であり、 両端面間の長さ(B)が前記太さ(W)と略同等である
とともに、両端面16a間の長さ(B)が前記環状溝の幅
寸法(L)より小さいことを特徴とするOリングであ
る。
前記突部は、前記Oリング本体の両側面に周方向に部分
的に一体に形成することが好ましい。
このような本考案によれば、前記環状溝の両側面と対向
する突部の端面の巾Aを前記Oリング本体の太さWの1/
2〜2/3とし、両端面間の長さBを前記太さWと略同等と
するとともに溝幅寸法Lより小さくしているので、Oリ
ングの転動を確実に防止できることになる。
考案の具体的説明 以下、図面を参照して本考案の一実施例を説明する。
第1図(a)は本考案の一実施例を示す要部断面図、第
1図(b)はOリングのみの断面図であり、第2図は流
体圧を負荷した状態の前記実施例を示す要部断面図であ
る。
図示実施例に係るOリング10は、シリンダ等のような固
定部材11と、ピストンのような可動部材12との間の隙間
14をシールするために用いられ、この隙間14を臨むよう
に前記可動部材12側に形成された環状溝13内に、前記両
部材11,12により加圧された状態で嵌挿されている。
このOリング10は、第1図(b)より明らかなように、
断面略円形で全体が環状のOリング本体15と、このOリ
ング本体15の内外両周面より前記環状溝13の両側面13a,
13bに向けて突出する突部16,16とを有している。
このOリング本体15は、断面が真円もしくは略楕円等の
略円形状であり、その外径はWである。
この太さWと環状溝13の深さDおよび前記隙間14の巾g
との関係は、JIS規格で定められている場合と同様でよ
いが、突部16の端面17の軸方向の巾Aおよび両突部16相
互間の長さBは、本考案では下記のようにして決定され
る。
この突部16,16は、Oリング10の転動を防止するために
形成されたものであるので、その端面16aの径方向巾A
は、前記Oリング本体15の太さWの1/2〜2/3の間である
ことが好ましい。ここに、径方向とは、第1図(b)の
上下方向に伸びるY−Y線である。
この巾Aを、第3図に示すように、太さWの1/2以下に
すると、Oリングが回動したときに突部16が環状溝13の
底面13cに平行なH−H線に対し45度以上傾くことにな
り、Oリング10が完全に転動する虞れがある。
また、前記巾Aを2/3W以上にすると、可動部材12が通常
の摺動動作を行なう時に、固定部材11の内周面11aに突
部16の端部が接触し、摺動抵抗が大きくなる虞れがあ
る。
前記突部16相互間の長さBは、前記軸方向長さWと略同
等であることが好ましい。
例えば、前記長さBが太さWより大きいと、第4図に示
すようなOリング10となるが、このOリング10では、流
体圧Pが環状溝13中に入り込み、一方の突部16(第4図
では右側の突部)の上下面に圧力差が生じるが、この突
起16の突出高さが高いと圧力差の作用する面積が大きく
なり、これによりOリング自体が転動する虞れがある。
したがって、突起16の突出高さは極力小さくなるように
することが望ましく、そのために突起16の間の長さB
は、太さWと略同等であることが望ましい。
しかも、この突部16相互間の長さBは、環状溝13の溝巾
寸法Lよりも小さいことが必要である。これは、第5図
に示すように、環状溝13の底面13cおよび側面13a,13bと
突部16により区画形成される空隙部S内に圧力がたまる
とOリング10が固定部材11側に押しつけられ、摺動抵抗
および摩耗が大きくなること、また前記第8図において
既述した如く転動し易くなるからである。
つまり、Oリング10が転動しないようにする突部16の条
件は、 A=1/2〜2/3W B=W B<L の各条件を充足することが望ましいことになる。
次に作用を説明する。
このような条件を充足した突部16を有するOリング10を
環状溝13内に嵌挿し、隙間Gの一方から流体圧Pが作用
すると、第2図(a)に示すように、Oリング10は突部
16により転動が規制されて流体圧Pに押されて左方に移
動し、環状溝13の側面13bに突部16が当接する。この当
接により平坦な突部16の端面16aが環状溝13の側面13bに
当接し、一層Oリング10の転動を防止することになる。
しかも、この流体圧Pが増大しても、突部16が存在する
ため、Oリング10におけるOリング本体15の頂部が変形
して隙間14内に入り込むことも少なくなる。したがっ
て、流体圧Pが繰り返し加わってもOリングが隙間Gに
入り込むことはなく、これによりOリング10の皮むけ現
象を防止できる。つまり、Oリング10の材質を硬くする
とか、隙間14を小さくしたり、バックアップリングを使
用しなくても、Oリングの皮むけ現象を有効に防止でき
ることになる。また、Oリング本体15の断面形状が略円
形であり、かつ、長さB=太さWであるため、Oリング
本体15における頂部、つまり外周側の断面積が広く強度
が向上している。従って、流体圧が頂部に加わったり、
可動部材12の作動により内周面11aとの摩擦抵抗が高ま
った場合でも頂部が変形しにくく密封面の密封性を確保
できる。
上述した実施例は、突部16を環状本体15の両側部に全周
に形成したものであるが、本考案は、何らこのような実
施例にのみ限定されるものではなく、この突部16は第2
図(b)に示すように環状本体15の両側部に部分的に形
成してもよく、突部16の端面形状も正方形、長方形、円
形等種々の形状を有するものであってもよい。
考案の効果 以上述べたように、本考案に係るOリングによれば、突
部が、環状溝の両側面と対向する端面を有し、この端面
の径方向の巾AがOリング本体の太さWの1/2〜2/3であ
り、両端面間の長さBがOリング本体の太さWと略同等
であるとともに溝幅寸法Lより小さくしてあるので、可
動部材が移動しても、また脈動圧のような流体圧が作用
しても、突部の端面が環状溝の側面に当接してOリング
の転動及びOリング本体の頂部の変形を防止できる。従
って、Oリングの皮むけが発生せず耐久性が著しく向上
する。また、Oリング本体の断面形状が略円形であり、
かつ、両端面間の長さとOリング本体の太さとが略同等
であるため、Oリング本体の頂部、つまり外周側の断面
積が広く強度が向上している。従って、流体圧が頂部に
加わったり、可動部材の作動により頂部と相手部材との
摩擦抵抗が高まった場合でも頂部が変形しにくく密封面
の密封性を確保できる。しかも、そのようなOリングを
製造する場合にも、構造が簡単なので低コストで製造可
能である。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本考案の一実施例を示す要部断面図、第
1図(b)はOリングのみの断面図であり、第2図
(a)は流体圧を負荷した状態の前記実施例を示す要部
断面図、第2図(b)は本考案の他の実施例を示すOリ
ングの側面図、第3〜5図は所定の条件とした場合のO
リングの状態を示す説明図、第6図(a〜d)は従来の
Oリングのシール機構を示す説明図、第7図(a)
(b)は従来のOリングの皮むけ状態を示す要部斜視
図、第8図は従来の他のOリングを示す断面図である。 10……Oリング、11……固定部材、12……可動部材、13
……環状溝、13a,13b……側面、14……隙間、15……O
リング本体、16……突部、16a……端面、A……端面の
軸方向の巾、B……端面間の長さ、L……溝巾寸法、W
……太さ。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】環状溝内に装着され、かつ、断面形状が略
    円形である環状のOリング本体と、このOリング本体の
    両側面から前記環状溝の両側面に向けて突出した突部と
    から成り、 前記突部は、前記環状溝の両側面と対向する端面を有
    し、この端面のOリング径方向の巾(A)が前記Oリン
    グ本体の太さ(W)の1/2〜2/3であり、 両端面間の長さ(B)が前記太さ(W)と略同等である
    とともに、前記長さ(B)が前記環状溝の幅寸法(L)
    より小さいことを特徴とするOリング。
  2. 【請求項2】前記突部は、前記Oリング本体の両側面に
    周方向に部分的に形成してある請求項第1項に記載のO
    リング。
JP1989002503U 1989-01-12 1989-01-12 Oリング Expired - Lifetime JPH0741969Y2 (ja)

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JPH0293567U JPH0293567U (ja) 1990-07-25
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JPH0293567U (ja) 1990-07-25

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