JPH0740712U

JPH0740712U - ガードル等の下穿

Info

Publication number: JPH0740712U
Application number: JP6976193U
Authority: JP
Inventors: 章高津; 磋利神崎
Original assignee: 株式会社ダッチェス
Priority date: 1993-12-27
Filing date: 1993-12-27
Publication date: 1995-07-21

Abstract

(57)【要約】【目的】人体ヒップ部をより立体的に創出する機能を
もったガードルの提供。【構成】伸縮性生地２よりなるガードルにおいて、ヒ
ップ部３をカット４し、２個の楕円状カット部を形成し
て左右のヒップ部３が露出するようにし、該夫々のカッ
ト部の周囲を内方から外方に向けて順次弱伸縮力部５、
中弱伸縮力部６、強伸縮力部７をもった生地で輪状に取
囲むことにより、順次カット部周囲の伸縮力が変化する
ようにしてなるものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は人体のヒップ部がより立体的に創出できる機能をもったガードル、ボヒスーツ等のように全身的なファンデーションインナー及びアウター等に適用できるガードル等の下穿に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のガードルいおいて、ヒップ部を押えることなく自然の状態で突出させようとしたものは知られているが、これらはモールド加工により大きく突出させたり、ヒップ部が大きく突出するよう裁断、縫製により構成していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ガードルは本来、ヒップ部を含む腰部及び腹部を強く押えることによりガードルの美的な形状に人体を整容しようとするものであるため、ヒップ部を突出させたものでも、ヒップ部の生地は、ガードル本体と生地のパワーには殆ど差が無かったため、モールド加工による場合でも、縫製した場合でも、ヒップ部の突出は、人体ヒップ部をより立体的に創出する機能をもったガードルとは云えないものであった。本考案は全く自然にヒップ部を立体的に創出できるガードル等の下穿を提供せんとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

このため本考案は、伸縮性生地よりなるガードル等の下穿において、ヒップ部をカットして２個の楕円状カット部を形成して左右のヒップが露出するようにし、該夫々のカット部の周囲を内方から外方に向けて順次弱伸縮力、中弱伸縮力、強伸縮力をもった生地で輪状に取囲むことにより、順次カット部周囲の伸縮力が変化するようにしてなるもので、これを課題解決のための手段とするものである。また本考案は、伸縮性生地よりなるガードル等の下穿において、両側のヒップ部が同時に露出するように臀溝を中心にカットしてＵ字状のカット部を形成し、該カット部の上部を除く周囲を内方から外方に向けて順次弱伸縮力、中弱伸縮力、強伸縮力をもった生地で輪状に取囲むことにより、順次上部を除くカット部周囲の伸縮力が変化するようにしてなるもので、これを課題解決のための手段とするものである。更に本考案は、カット部周囲の伸縮性が順次変化する弱伸縮力部、中弱伸縮力部、強伸縮力部を編組織により、また伸縮糸のデニールの大小により、樹脂加工により、熱セットにより、別生地を重ねて縫着することにより構成してなるものであり、また楕円状又はＵ字状のカット部周囲のヒップ部をモールド加工により膨出成形してなるもので、これを課題解決のための手段とするものである。

【０００５】

【作用】

楕円状又はＵ字状のヒップ部のカット部の形成により、人体のヒップ部がこのカット部から立体的に自然の状態で突出しているが、カット部の周囲は内方から外方に向けて順次弱伸縮力、中弱伸縮力、強伸縮力をもった生地で輪状に取囲まれているため、人体のヒップ部が押し上げられると共に、背面後方に突出する度合が顕著となり、しかも伸縮力はカット部の周囲から外側に向かって段々と強くなるため、カット部と本体生地との境界のカット部縁に段差が表れることは少なく、ヒップ部全体が滑らかな自然の美しい湾曲状を呈するようになり、人体のヒップ部をより立体的に創出することができる。

【０００６】

【実施例】

以下本考案を図面の実施例について説明すると、図１〜図１０は本考案の実施例を示す。先ず、図１及び図２の第１実施例について説明すると、１は一般のスパンデックスを用いたパワーネット等の伸縮性生地２を用いたガードルで、該生地２は原則としては一重の伸縮性生地である。３，３は左右のヒップ部に相当する部分をカット４して形成された２個の楕円形の穴で、このガードル１を着用すると、人体のヒップ部が露出する状態となる。このカット４部の周囲には、内方から外方に向けて順次弱伸縮力部５、中弱伸縮力部６、強伸縮力部７がヒップ部３を輪状に取囲むように設けられていて、順次ヒップ部３の周囲の伸縮力が内方から外方に至るに従って強くなるようになっている。また６′も強伸縮力部７の側部及び下方部に形成されている中弱伸縮力部である。なお、カット４部の周囲は縫い止めしないのが好ましいが、縫い止めしてもよい。

【０００７】ここで弱伸縮力部５、中弱伸縮力部６、強伸縮力部７の形成方法について説明すると、先ず第１として一重の編組織により順次伸縮力が変化するように、伸縮性生地の製造の際に編成により形成してもよく、また編成の際組織は一様であるが、前記各伸縮力部５，６，７を、伸縮糸のデニールの大小のものを用いて編成することにより、伸縮力が順次変化するように構成してもよい。更に前記各伸縮力部５，６，７を、セット温度、セット圧力を順次輪状に変化させて熱セットすることにより、順次カット部周囲の伸縮力が変化するように構成することもできる。また前記各伸縮力部５，６，７を構成するのに、図３に示す如く別生地を重ねて縫着し、ヒップ部３の周囲に内方から外方に向け、弱伸縮力部５ａ、中弱伸縮力部６ａ、強伸縮力部７ａを輪状に形成するようにすることもできる。図４は図１のガードル１のヒップ部３，３の外面にガードル本体を構成する伸縮性生地２の伸縮力より弱い伸縮性の薄い生地８よりなる別のガードル体９で覆うようにしてなるもので、該ガードル体９は上縁及びカットされた縫着縁１０でガードル１と縫着されているが、ヒップ部３のカット４部の周囲とは縫着されておらず、ただ外面に重ねてあるだけである。

【０００８】次に図５〜図７は他の実施例を示し、図１の場合はヒップ部３，３を左右２個の楕円状にカットしてあったが、図５の実施例の場合は、ヒップ部３を臀溝３ａを中心にＵ字状にカットして左右のヒップ部が１つのカット４部から同時に露出するようにした場合であり、ヒップ部３の上部を除くＵ字状カット部の周囲に、下方部から両端部にわたって弱伸縮力部５、中弱伸縮力部６、強伸縮力部７が輪状に形成されている。この各伸縮力部５，６，７の形成は、図１の実施例と同じく、一重の編組織により、また伸縮糸のデニールの大小により、更に樹脂加工、熱セット、及び別生地の重ね縫着により形成することができる。１１はヒップ部をＵ字状にカットしても、ガードル１をウエスト部に保持しなければならないので、別生地を縫着することにより形成してなるバンド部である。図７は図４と同じく、図６のガードル１の外側に図４と同じガードル体９を取付けてなるものである。また楕円状又はＵ字状カット部の周囲をモールド加工により膨出成形してもよく、更に外面を覆うガードル体９もモールド加工により膨出成形してもよい。図８〜図１０はカット部周囲の伸縮力を変化させるために編組織、伸縮糸のデニールの大小等による場合には、極めて細かい変化がつけられることを示す説明図である。

【０００９】

【考案の効果】

以上詳細に説明した如く本考案では、楕円状又はＵ字状のヒップ部のカット部の形成により、人体のヒップ部がこのカット部から立体的に自然の状態で突出しているが、カット部の周囲は内方から外方に向けて順次弱伸縮力、中弱伸縮力、強伸縮力をもった生地で輪状で取囲まれているため、人体のヒップ部が押し上げられると共に、背面後方に突出する度合が顕著となり、しかも伸縮力はカット部の周囲から外側に向かって段々と強くなるため、カット部と本体生地との境界のカット部縁に段差が表れることは少なく、ヒップ全体が滑らかな自然の美しい湾曲状を呈するようになり、人体のヒップ部をより立体的に創出することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を示すガードルの背部から
見た斜視図である。

【図２】図１の側面図である。

【図３】図２と異なる実施例を示すガードルのカット部
周囲の生地を重ねることにより伸縮力を変化させる状態
を模式的に示す説明図である。

【図４】図１のガードルの外面を薄生地のガードル体で
覆ったガードルの一部切截斜視図である。

【図５】本考案の第２実施例を示すガードルの背部から
見た斜視図である。

【図６】図５とヒップ部のカット形状は同じであるが、
伸縮力を変化させる場合に、カット部周囲の生地を重ね
て伸縮力を変化させる状態を模式的に示す説明図であ
る。

【図７】図５のガードルに別の薄地のガードル体を取付
けたガードルの一部切截斜視図である。

【図８】カット部周囲の伸縮力の変化を偏組織やデニー
ルの大小等により設計する場合には、極めて細かい変化
がつけられることを示す説明図である。

【図９】カット部周囲の伸縮力の変化を偏組織やデニー
ルの大小等により設計する場合には、極めて細かい変化
がつけられることを示す説明図である。

【図１０】カット部周囲の伸縮力の変化を偏組織やデニ
ールの大小等により設計する場合には、極めて細かい変
化がつけられることを示す説明図である。

【符号の説明】

１ガードル２伸縮性生地３ヒップ部３ａ臀溝４カット５弱伸縮力部６中弱伸縮力部７強伸縮力部８薄い伸縮性生地９外面を覆うガードル体１０縫着縁１１バンド体

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】伸縮性生地よりなるガードル等の下穿に
おいて、ヒップ部をカットして２個の楕円状カット部を
形成して左右のヒップが露出するようにし、該夫々のカ
ット部の周囲を内方から外方に向けて順次弱伸縮力、中
弱伸縮力、強伸縮力をもった生地で輪状に取囲むことに
より、順次カット部周囲の伸縮力が変化するようにした
ことを特徴とするガードル等の下穿。
【請求項２】伸縮性生地よりなるガードル等の下穿に
おいて、両側のヒップ部が同時に露出するように臀溝を
中心にカットしてＵ字状のカット部を形成し、該カット
部の上部を除く周囲を内方から外方に向けて順次弱伸縮
力、中弱伸縮力、強伸縮力をもった生地で輪状に取囲む
ことにより、順次上部を除くカット部周囲の伸縮力が変
化するようにしたことを特徴とするガードル等の下穿。
【請求項３】ガードルを一重の伸縮性生地により構成
し、前記カット部周囲の伸縮性が順次変化する弱伸縮力
部、中弱伸縮力部、強伸縮力部を編組織により構成した
ことを特徴とする請求項１又は２記載のガードル等の下
穿。
【請求項４】ガードルを一重の伸縮性生地により構成
し、前記カット部周囲の伸縮性が順次変化する弱伸縮力
部、中弱伸縮力部、強伸縮力部を伸縮糸のデニールの大
小により構成したことを特徴とする請求項１又は２記載
のガードル等の下穿。
【請求項５】前記カット部周囲の伸縮性が順次変化す
る弱伸縮力部、中弱伸縮力部、強伸縮力部を、樹脂の
量、或いは樹脂の種類等を変化させて行う樹脂加工によ
り構成したことを特徴とする請求項１又は２記載のガー
ドル等の下穿。
【請求項６】前記カット部周囲の伸縮性が順次変化す
る弱伸縮力部、中弱伸縮力部、強伸縮力部を、セット温
度又はセット圧力を順次変化させて行う熱セットにより
構成したことを特徴とする請求項１又は２記載のガード
ル等の下穿。
【請求項７】前記カット部周囲の伸縮性が弱伸縮力
部、中弱伸縮力部、強伸縮力部を、内方から外方に向け
輪状に順次変化するよう別生地を重ねて縫着することに
より構成したことを特徴とする請求項１又は２記載のガ
ードル等の下穿。
【請求項８】前記楕円状又はＵ字状カット部周囲のヒ
ップ部を、モールド加工により膨出成形してなることを
特徴とする請求項１乃至７記載のガードル等の下穿。
【請求項９】前記２個の楕円状又はＵ字状にカットし
たカット部を、外面からガードル本体を構成する伸縮性
生地の伸縮力より弱い伸縮力の薄い生地よりなる別のガ
ードル体で覆うように構成してなることを特徴とする請
求項１又は２記載のガードル等の下穿。
【請求項１０】前記外面を覆うガードル体のヒップ部
をモールド加工により膨出成形してなることを特徴とす
る請求項９記載のガードル等の下穿。