JP3033322U - ショーツ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パンティ部からウエスト部にかけて連続的に
編成され、着用感が良好で保温及び整体機能に優れると
共に、製造工程を簡略化することが可能なショーツを得
る。 【解決手段】 筒状編地の編み始め端縁を折り返して所
定長の編成後に編み付けてなり、弾性糸を編み込んでな
る二重編地部をハイウエスト部とし、それに続いて編成
された一重編地部の端縁側より両脚部開口をなす略逆Ｕ
字形部分を切除して前身頃と後身頃とを形成し、それら
の下端縁を縫合してパンティ部を形成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ショーツに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来腹部を保護・保温する目的で腹巻・腹帯などが使用されている。これらは 適宜の緊縛力を得るために弾性糸を編み込み、或いは保温性を有する繊維材料で 作られ、帯状或いは筒状で腹部に巻き付ける等して使用するが、別途ショーツ等 を別途着用しなければならないので、腹部にはショーツのウエストバンドと腹巻 の下端部とが重なり合って位置する上に、ウエストバンドが腹部に喰い込むよう な状態を生じ着用感が悪いなどの不具合があった。

【０００３】 そこで、本出願人は、ハイウエスト部となる二重編地部とパンティ部となる一 重編地部とを連続的に編成した編地からなる前身頃，左右身頃（後身頃）を縫合 し一体とすることにより、パンティ部からハイウエスト，アンダーバスト部まで 一体的に形成されたショーツに関する出願を行ったが、このようなショーツでは 夫々の身頃を一体とする縫製工程を経なければならず、手間を要するばかりか、 縦方向全長に亘って存在する縫目は外観はともかく着用感に多少なりとも影響を 及ぼしていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は従来の技術の上記の点に鑑みて、パンティ部からウエスト部にかけて 連続的に編成され、着用感が良好で保温及び整体機能に優れると共に、製造工程 を簡略化することが可能なショーツを得ることを目的としてなされたものである 。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

筒状編地の編み始め端縁を折り返して所定長の編成後に編み付けてなり、弾性 糸を編み込んでなる二重編地部をハイウエスト部とし、それに続いて編成された 一重編地部の端縁側より両脚部開口をなす略逆Ｕ字形部分を切除して前身頃と後 身頃とを形成し、それらの下端縁を縫合してパンティ部を形成した。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案ショーツの実施の形態について図面と共に説明する。

【０００７】 図１及び図２に、本考案ショーツの実施形態を示す。図において、本考案ショ ーツ１は、丸編機によりハイウエスト部２からパンティ部にかけて連続して編成 した筒状編地４を基に構成されている。筒状編地４の編成手順は以下の通りであ る。

【０００８】 先ず、筒状編地４の編成開始後、数コース編成し一部ウェールのループをトラ ンスファジャックでとらえて待機させ、ハイウエスト部２の長さの２倍の長さ分 編成した後に上記トランスファジャックに係止していたループを次コース編成の 際、該コースに編み込むことにより、袋状に折り返された二重編地部５が作られ る。上記一体となった編付位置６はハイウエスト部２とパンティ部３の境となり 、以後は通常の一重の筒状編地が引き続き編成され、パンティ部３を形成するの に必要な所定長の一重編地部７を編成する。

【０００９】 次いで、図２（ｂ）に示す如く、二重編地部５と一重編地部７とに編成された 筒状編地４を折り畳んで偏平にした状態で、一重編地部７の端縁側より両脚部開 口８に対応した略逆Ｕ字形の編地部分７´を切除する。

【００１０】 この編地部分７´を切除した残余の一重編地部７のうち一側はパンティ部３の 前身頃７ａを形成し、他側は後身頃７ｂを形成するものでる。そして、前身頃７ ａの下端縁１０と後身頃７ｂの下端縁１１とを縫合すると共に、脚部開口８の周 囲にリボンレース等の装飾片１２を縫着すれば、図１に示す本考案のショーツ１ が完成する。

【００１１】 上記構成のショーツ１において、ハイウエスト部２の編地は緯方向への伸縮性 が良好なリブ編が好適であり、実施例ではウーリーナイロン糸を用いて４×１リ ブ編とし、適宜コース弾性糸を挿入することにより編地に所望の伸縮性を発揮さ せる。また、必要に応じ適宜綿糸を選択し使用する。弾性糸は、ポリウレタン弾 性糸をウーリーナイロン糸でカバリングしたダブルカバードヤーン（ＤＣＹ）を 使用し、ポリウレタン弾性糸は１４０Ｄと実デニールの大なるものをドラフト率 をダウンして芯糸とし、４０Ｄのウーリナイロン糸のカバリング数を通常よりア ップしてカバリング加工したものが好適である。

【００１２】 パンティ部３は、プレーティング組織の平編とし、表糸にコアスパンヤーン（ ＣＳＹ），裏糸に綿という糸使いをしてパンティとして必要な所定の生地厚を得 、しかも編地表面を美しく整えると共に、前身頃７ａの下半部の股下部７ｃでは 、綿糸のシンカーループを拡大した裏面パイル編地として肌触りを良くしている 。尚、コアスパンヤーンの芯糸のポリウレタン弾性糸はハイウエスト部２のダブ ルカバードヤーンのそれよりも細く（２０デニール）することでヒップ部に必要 以上の圧迫感を与えぬようにしている。

【００１３】

【考案の効果】

本考案ショーツは、筒状編地の編み始め端縁を折り返して所定長の編成後に編 み付けてなり、弾性糸を編み込んでなる二重編地部をハイウエスト部とし、それ に続いて編成された一重編地部の端縁側より両脚部開口をなす略逆Ｕ字形部分を 切除して前身頃と後身頃とを形成し、それらの下端縁を縫合してパンティ部を形 成したので、ハイウエスト部の長さを適宜選ぶことにより同部が適宜の弾性で腹 部を締め付け整体効果や、過食防止による肥満抑制効果、及び保温効果を有し、 サポータとして、産後の体型を整える腹帯として、腹部手術後の傷口の保護・安 定用材として使用し、また、従来のショーツと同様に使用することが出来る。

【００１４】 また、従来のショーツの如く、別々に編成された前後身頃を一体とする縫製工 程が省略され、編成後は股下部分を縫合連結するだけでショーツを形成でき、製 造コストを大幅に削減できると共に、二重編地からなるハイウエスト部と一重編 地からなるパンティ部とが縫合手段によらず連続編成で一体的に形成され着用時 にごろつき感を生じない上に、両サイド及び背面等に縦方向の縫目が存在しない ので着用感が極めて良好である。また、筒状編地をそのまま使用するので裁断に よる弾性糸のずれ、生地の歪み等も生じない。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本考案ショーツの実施形態を示す正面
図、（ｂ）は縦断面図である。

【図２】（ａ）は本考案ショーツの素材となる筒状編地
を示す斜視図、（ｂ）は所定の生地を切除した折畳み状
態の筒状編地を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ ショーツ ２ ハイウエスト部 ３ パンティ部 ４ 筒状編地 ５ 二重編地部 ６ 編付位置 ７ 一重編地部 ７ａ 前身頃 ７ｂ 後身頃 ７ｃ 股下部 ８ 脚部開口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 筒状編地の編み始め端縁を折り返して所
   定長の編成後に編み付けてなり、弾性糸を編み込んでな
   る二重編地部をハイウエスト部とし、それに続いて編成
   された一重編地部の端縁側より両脚部開口をなす略逆Ｕ
   字形部分を切除して前身頃と後身頃とを形成し、それら
   の下端縁を縫合してパンティ部を形成したことを特徴と
   するショーツ。