JPH0740628B2 - 高周波回路用基板 - Google Patents

高周波回路用基板

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JPH0740628B2
JPH0740628B2 JP61203195A JP20319586A JPH0740628B2 JP H0740628 B2 JPH0740628 B2 JP H0740628B2 JP 61203195 A JP61203195 A JP 61203195A JP 20319586 A JP20319586 A JP 20319586A JP H0740628 B2 JPH0740628 B2 JP H0740628B2
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JP
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insulating layer
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weight polyethylene
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隆男 菅原
豊 山口
雅己 神谷
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、特に高周波領域での使用に好適な回路用基板
に関する。
(従来の技術) 日経エレクトロニクスNO.347号P145〜160(1984年、日
経マグロウヒル社発行)に記載されているように衛星放
送等のマイクロ波受信用平面アンテナには誘電体の片面
の銅箔等に共振器を多数個配置し電波電力を受信しこれ
らをマイクロストリップラインで整合させ1〜数ケ所に
集め同軸ケーブル等でコンバーター、チューナー等へ導
く方式がある。しかしながら高周波の電力が誘電体を含
めた導体中を流れると表皮抵抗等のため減衰が大きく、
共振器の電波電力がストリップラインを伝搬する際の損
失が大きくなってしまう(伝送損失)。そのため平面ア
ンテナの開口部を数区画に分けストリップラインの長さ
を短くして共振器からの電波電力をこれら区画の中心に
集め、伝送損失の少ない同軸ケーブルによりこれらの区
画を結ぶ方法が考えられるが、この方法ではストリップ
ラインと同軸ケーブルの接続は複雑になりしかも工程数
が多くなる欠点がある。そのため基板上に多数個の共振
器を配し、これらをマイクロストリップラインで結合し
て1ケ所に集中させ同軸ケーブルと結合することが望ま
しく、これにはマイクロストリップラインの伝送損失の
小さな基板としなければならない。伝送損失は伝送線路
長1mあたりの供給電力に対する透過電力の比をdB(デシ
ベル)表示したものであり次式で表わされる。
(X:供給電力100に対する透過電力) 例えば伝送損失がそれぞれ2,3,4dB/mであれば、1端か
ら電力を供給し伝送線路を1m通過した他端でそれぞれ6
3,50,40%の電力が透過し37,50,60%の電力がそれぞれ
損失として失なわれることを意味する。衛星放送の電波
はVHF,UHF帯の地上放送の電波のように大電力化できず
微弱であるためアンテナの利得を上げるうえでも伝送損
失の少ない基板が要求される。伝送損失を少なくするた
めには比誘電率、誘電正接の低い基板を使用することが
必要である。
そのため基板の絶縁層にはポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポ
リイソブチレン、ポリメチルペンテン−1等のような比
誘電率、誘電正接の低い材料を用い、ガラス繊維や紙な
どの補強材は比誘電率や誘電正接が高いため出来るだけ
少なくするかあるいは使用しないで対処されている。
また微小中空球を絶縁層に混入する方法(特開昭60−16
7394号公報)、基材に合成樹脂を含浸し加熱加圧する積
層板の基材であるガラス繊維に石英ガラス繊維を混合さ
せる方法(特開昭59−109347号公報)が提案されてい
る。
(発明が解決しようとする問題点) 最近の電子工業、通信工業の各分野において使用される
周波数は次第に高周波の領域へ移行し、従来多用された
キロヘルツの領域からメガヘルツやギガヘルツの領域の
方に重要性が移行している。これらの高周波領域では伝
送のエネルギー損失が大きくなりやすいので比誘電率や
誘電正接のより小さな材料が望まれてきた。
しかしながら誘電率、誘電正接の小さいポリテトラフル
オロエチレン、ポリエチレン等の基板を用いたものは製
造工程が複雑となるばかりでなく、用いても伝送損失を
低下させることに限界があり満足できる基板は得られて
いない。
また微小中空球を絶縁層に混入する方法は工程が多く、
絶縁層中で微小中空球が均一に分散しないと、その回路
用基板上で誘電特性の偏りを生じる。また微小中空球と
絶縁層との接着が悪いと水が侵入し比誘電率や誘電正接
が高くなる。さらに微小中空球にはその材質に比誘電率
や誘電正接の比較的高いものを用いている場合が多いの
で混入量を多くしてもそれほど比誘電率や誘電正接が低
下しない。
更に、基材であるガラス繊維に石英ガラスを使用した積
層板は高価である上に、比誘電率や誘電正接の低下に限
界がある。
本発明は、比誘電率、誘電正接が均一で低く、回路加工
による基板表面から内部への液体の侵入がなく、また吸
湿および温度変化による電気特性の変化が少なくそして
基板全体にわたり均一な誘電特性を有する基板を提供す
るものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は超高分子量ポリエチレン粉末を、密度が超高分
子量ポリエチレン粉末の真の密度の40〜80%になるよう
に融着あるいは接着した絶縁層の少なくとも片面に樹脂
層を設け、さらに金属箔を積層して成る高周波回路用基
板である。
第1図〜第5図は本発明の積層構造を示す断面図であ
り、1は金属箔、2は樹脂層、3は超高分子量ポリエチ
レン粉末を融着し、その密度が超高分子量ポリエチレン
粉末の真の密度の80%以下になるようにした絶縁層、4
は金属板である。これらは3の絶縁層を必要に応じて2
の樹脂層を介して1および4の金属箔、金属板と多数個
積層した多層板とすることもできる。超高分子量ポリエ
チレンを主成分とし必要に応じて架橋剤、硬化剤および
添加剤を用いても良い。また超高分子量ポリエチレン粉
末を他樹脂でコートして使用することもできる。
絶縁層の密度はプラスチック粉末の真の密度の80%以下
が良く、80%を超えるとプラスチック粉末が高充填とな
り粉末で囲まれた気泡構造が独立気泡となり、温度変化
による寸法変化が大きく、比誘電率のような電気特性が
悪化したり、比誘電率、誘電正接の値を十分に低下させ
ることはできない。80%以下では比誘電率、誘電正接を
小さくできかつ気泡構造は連続気泡が多数を占め、温度
変化に対する特性のばらつきが少なくなる。絶縁層の密
度はプラスチック粉末の真の密度の40〜70%が特に好適
な範囲である。
絶縁体粉末の融着あるいは接着は加熱等により行なうこ
とができる。超高分子量ポリエチレン粉末の隙間の気体
はほとんど空気であり、融着、接着の際、プラスチック
粉末から発生する気体でもよい。
樹脂層としてはプラスチックフィルム、接着剤の樹脂が
好適であり、絶縁層と金属箔あるいは金属板を接着した
り、金属箔のエッチングの際エッチング液が絶縁層中に
浸入するのを防止したり使用時における吸湿を防止する
のに効果がある。プラスチックフィルムとしては熱可塑
性樹脂のフィルムや前述したプラスチック粉末に用いる
樹脂を揮発性溶媒に溶かしたものをガラス繊維クロスや
紙に含浸させたものを用いることもできる。
金属箔または金属板は、銅、白銅、青銅、黄銅、アルミ
ニウム、ニッケル、鉄、ステンレス、金、銀、白金等の
箔または板である。金属箔としては一般には印刷回路用
の銅箔が好ましく、銅箔の中でもきわめて高純度の無酸
素銅箔が特に好ましい。金属板としてアルミニウム、
鉄、ステンレスが好適であり、これらの表面が銅めっ
き、銀めっき、金めっきなどを施してもよい。
実施例1. 超高分子量ポリエチレン粉末ミペロンXM−220(超高分
子量ポリエチレンパウダー、平均粒子径0.03mm、融点13
6℃、樹脂密度0.94g/cm3、三井石油化学工業株式会社商
品名)を用い、周囲に枠をもった金属板に投入し振動を
加えて均一厚みにした後、230℃のオーブン中に入れ粉
体を焼結させ、密度がプラスチック粉末密度の65%であ
る厚さ0.8mmの絶縁層となるシートを得た。金属箔とし
て35μmの銅箔、金属板として厚さ1mmのアルミニウム
板、樹脂層としてアイオノマーレジンハイミラン1652
(三井ポリケミカル株式会社商品名)から得た厚さ25μ
mのプラスチックフィルムを使用し第2図に示すような
構成でスペーサーを用いこれらを積層し125℃のプレス
で加熱接着し金属張り積層板を作製した。
比較例1 プレス温度を180℃としまたスペーサーを用いないこと
以外実施例1と同様にして密度がプラスチック粉末密度
の100%である絶縁層を有する金属張り積層板を作製し
た。
比較例2 アイオノマーレジンハイミラン1652から得たプラスチッ
クフィルムを使用しないこと以外実施例1と同様な方法
で金属張り積層板を作製した。
実施例1、比較例1および2で作製した金属張り積層板
のεr,tanδ、銅箔をエッチングした際のエッチング液
のしみ込みの状態および銅箔引きはがし強さを表1に示
す。
比較例1はプラスチック粉末の隙間に気体(空気)を有
さないものであるが実施例1のようにプラスチック粉末
の隙間に気体を有する場合、比誘電率、誘電正接の値が
大きく低下することが分る。また比較例2は樹脂層を設
けない例であるが回路加工する際、エッチング液がしみ
込み、それによる着色がありこれらの影響により比誘電
率、誘電正接が高くなった。また銅箔引きはがし強さも
低く回路を指でこすると簡単にはがれてしまった。
実施例2 実施例1と同様にして絶縁層を作製し、さらに種々の厚
みのスペーサーを用い、密度が0.90,0.74,0.70g/cm3
密度がプラスチック粉末の真の密度のそれぞれ96,79,75
%の絶縁層とした以外実施例1と同様にして金属張り積
層板を作製した。これらの積層板の誘電率を−20℃から
+80℃で測定したところ誘電率の変化は密度がプラスチ
ック粉末の真の密度の96%の積層板では0.09であったが
79および75%の積層板ではいずれも0.07であった。密度
がプラスチック粉末の真の密度の96%の積層板では気泡
構造が独立気泡となり温度変化による寸法変化が大き
く、誘電率の変化が大きくなったものと考えられる。一
方密度がプラスチック粉末の真の密度の80%以下の絶縁
層を有する積層板では温度変化に対する誘電率の変化が
小さく一定値を示す。
(発明の効果) 本発明においては超高分子量ポリエチレン粉末を、密度
が超高分子量ポリエチレン粉末の真の密度の40〜80%に
なるよう融着した絶縁層少なくとも片面に樹脂層を設け
金属箔あるいは金属板と積層した構造にする金属張り積
層板とすることにより比誘電率、誘電正接を大巾に低下
させることができ高周波特性にすぐれた基板を得ること
ができる。また回路加工の際のエッチング液のしみ込み
がなく、使用時における吸湿が防止でき金属箔や金属板
との接着性が良好となる。しかも絶縁体層の気泡構造は
連続気泡が多数を占め温度変化に対する寸法変化が小さ
く特性のバラつきが少なく、基板全体にわたり均一な誘
電特性を有する基板を得ることができる。また実施例で
示したような構成にすると超高分子量ポリエチレン粉末
を融着させた絶縁層は、その密度が真の密度の80%以下
となるように融着させると連続気泡構造となり、これに
重ねて積層した樹脂層は、積層基板作製時に連続気泡構
造の表面の空隙に流れ込み金属箔又は金属板に接する樹
脂層は、用いた樹脂層の厚みより著しく薄くなり薄くな
った分の樹脂層は超高分子量ポリエチレンの融着された
粉末の空隙に入り込んだ構成となる。この粉末の空隙に
入り込んだ樹脂層は、超高分子量ポリエチレンと複合さ
れた構成となり樹脂層が流れ込まない絶縁層の厚みの中
央部は空隙があり超高分子量ポリエチレンと空気の複合
構造になっており、基板表層から樹脂層、超高分子量ポ
リエチレン・樹脂層複合体、超高分子量ポリエチレン融
着層となり比誘電率は階段状に漸減するようになる。こ
れに対して、金属箔又は金属板、樹脂層、プラスチック
粉末融着層が単に積層された構成では、比誘電率が急激
に階段状に変化し金属層を流れる高周波電流波形が前者
の方がみだされる割合が小さく良好となる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は本発明の金属張り積層板の断面図であ
る。 符号の説明 1……金属箔、2……樹脂層 3……絶縁層、4……金属板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/38 A 7011−4E

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超高分子量ポリエチレン粉末を密度が超高
    分子量ポリエチレン粉末の真の密度の40〜80%になるよ
    うに融着した絶縁層、絶縁層の少なくとも片面に樹脂層
    を介して貼合わせた金属箔又は金属板とより成る高周波
    回路用基板。
JP61203195A 1986-08-29 1986-08-29 高周波回路用基板 Expired - Lifetime JPH0740628B2 (ja)

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