JPH0740078Y2 - パネルシャッタのパネル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、パネルシャッタのシャッタカーテンを構成す
るパネルに関するものである。

［従来の技術］ 先ず第５図〜第７図でパネルシャッタについて略述する
と、各パネル１の両側上端がピンを介して開閉チェーン
２に係着され、該チェーン２はモータ３によって駆動さ
れる巻上下げスプロケット８に掛回されている。又、各
パネル１は左右のガイドレール10によって案内され昇降
する様になっている。尚、図中4,6はスプロケット、5,7
はチェーンを示す。

シャッタを開く場合、第６図中巻上下げスプロケット８
をモータ３によって時計方向に駆動すると、開閉チェー
ン２が巻上げられ、各パネル１もガイドレール10に案内
され上昇する。巻上下げスプロケット８を越えたパネル
１はパネル両側面上端に設けられたローラ（図示せず）
が傾斜ガイド９に当接する様になり、該傾斜ガイド９に
沿って移動し、該傾斜ガイド９から吊下げられた姿勢で
格納される。

シャッタを閉じる場合は巻上下げスプロケット８を反時
計方向に駆動すると開閉チェーン２が繰出され、該開閉
チェーン２の動きに追従して下降し、シャッタが閉じら
れる。

従来のパネル１について第８図に於いて説明する。

従来のパネル１は第８図に示される様に、平板を屈曲成
形したものであり、上部に凸嵌合部11が形成され、下部
に凹嵌合部12が形成されてている。

シャッタが完全に閉じられた状態では、凸嵌合部11が上
側パネルの凹嵌合部12に嵌合し、凹嵌合部12が下側パネ
ルの凸嵌合部11にそれぞれ嵌合する様になっている。

［考案が解決しようとする課題］ 建物用シャッタでは風圧が作用することは避けられず、
風圧が作用した場合シャッタカーテン、即ちパネルが撓
む。そして、この撓みが大きいと、パネル１の両端がガ
イドレール10から外れてしまう。

この風圧による撓みを小さくするには、ガイドレール10
に両端を支持されるパネル１の面に垂直な方向に対する
剛性を大きくすればよい。

然し、特に意匠性が考慮されるパネルシャッタに於いて
は、第８図に見られる様に、パネル面に水平方向の若干
の凹凸13が成形されているが、面に垂直な方向に対する
剛性の大半は、上下の凸嵌合部11、凹嵌合部12によって
いる。この為、パネルの剛性は充分大きいとはいえず、
大きな風圧が作用した場合、或はパネルシャッタが大型
化しパネルのスパンが長くなった場合には風圧に対して
撓みすぎるという問題があった。

本考案は、掛かる実情に鑑みなしたものであり、パネル
の格納には支障なく、パネルシャッタを完全に閉じた状
態で剛性が増大するパネルを提供しようとするものであ
る。

［課題を解決するための手段］ 本考案は、パネル本体の上部、下部のうちいずれか一方
に、パネル本体の長手方向略全長に亘って延びる補強部
材を水平軸線に沿って回転自在に設け、該補強部材に軸
線に沿ってリブ部を形成すると共に係合部を形成し、パ
ネル本体の上部、下部のうちいずれか他方に、隣接する
他のパネル本体に嵌入可能な突片を設け、前記突片が他
方のパネルに嵌入すると該突片が他方のパネルの前記補
強部材の係合部に当接し、前記リブ部が水平姿勢となる
様補強部材を回転させる様構成したことを特徴とするも
のである。

［作用］ シャッタが閉じ、上側パネルと下側パネルとが密着する
ことにより、突片が補強部材と係合して回転させ、該補
強部材のリブ部を水平方向に張出させパネルの剛性を増
大させる。

［実施例］ 以下、第１図〜第４図に基づき本考案の一実施例を説明
する。

平板の下端部を、同方向に３度直角に屈曲させ袋状とし
た腰板14の上端部に上枠15を固着し、又両側部に側枠1
6,17を固着し、平偏な略箱形状のパネル本体18を形成す
る。

腰板14と略同幅（水平方向の長さ）を有する補強部材19
に軸20を貫通させ、該軸20を前記側枠16,17の下部に回
転自在に嵌合せしめ、腰板14と補強部材19との間に捩り
復帰スプリング21を設け、補強部材19を図中反時計方向
に付勢する。

前記上枠15の上面には、腰板14と平行に上方の延びる平
板状の突片22を形成する。該突片22の断面形状は、先端
に向って細くなる先細り形状をしている。

また、腰板14の下面には前記突片22が挿通自在な、スリ
ット孔23を穿設する。該スリット孔23は該突片22が完全
に嵌入した状態で、パネルの幅方向には合致する形状と
なっている。

前記補強部材19は、前記軸20が貫通する軸部24と該軸部
24の接線方向に延出するリブ部25とリブ部25の反対側に
突設した係合部26から形成され、該軸部24は腰板14の底
面と１方の側面27に略接触する。前記突片22の先端は前
記係合部26に当接可能であり、前記突片22が隣接する上
側のパネル本体18に嵌入すると前記係合部26に当接し、
更に上下のパネル本体18が接近して更に突片22が嵌入し
ていくと前記係合部26を押上げ補強部材19を回転させる
と共に突片22が完全に嵌入した状態で該突片22の側面が
前記軸部24に略接する様になっている。

以下、作用を説明する。

パネルシャッタは完全に閉じていない場合、各パネル１
は前記した様にチェーン２によって吊下げられた状態で
ある。従って、各パネル間は第３図に示す如く、突片22
がスリット孔23に入らないだけの間隙が明いている。
又、補強部材19は、復帰スプリング21によってパネル内
に格納されている。

次に、パネルシャッタが完全に閉じられると、下段のパ
ネル１に上段のパネル１が積上げられた状態（第４図参
照）となる。下段の突片22が上段のスリット孔23に嵌入
し、突片22が前記係合部26に当接し、更に係合部26を押
上げることで、前記復帰スプリング21に打勝って補強部
材19を時計方向に回転させ、前記リブ部25を水平とす
る。

上段のパネル１と下段のパネル１とが完全に密着した状
態では、突片22がスリット孔23に嵌合することで、上段
のパネル１と下段のパネル１とが一体化する。更に、突
片22が補強部材19の軸部24に接することで、第４図中左
方より風圧が作用するとパネル１の撓みは突片22を介し
て補強部材19に伝達され、又第４図中右方より風圧が作
用すると、パネル腰板14の１側面27を介して撓みが補強
部材19に伝達される。

ところで、該補強部材19の剛性即ち断面２次モーメント
が最大となる方向はリブ部25の延出する方向であり、シ
ャッタカーテンが閉じた状態でパネル１は補強部材19に
より剛性最大の状態で補強される。

次に、上段のパネル１と下段のパネル１とが離反した状
態では復帰スプリング21により補強部材19はパネル本体
18に格納される。

而して、パネル１の格納に際して、補強部材19が障害に
なるということはない。

尚、上記実施例では、補強部材の格納を復帰スプリング
により行ったが、補強部材をパネル本体の上部に、又突
片をパネル本体の下端に設ければ、補強部材の格納は自
重で行えるので復帰スプリングは省略することができ
る。

又、補強部材の形状も上記実施例に限定されるものでな
いことはいうまでもない。

［考案の効果］ 以上述べた如く本考案によれば、補強部材を設けてパネ
ルの剛性を大幅に増大させ得ると共に補強部材はパネル
内部に完全に収納されるので、パネル収納時に邪魔とな
ることがないという優れた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２図は該実
施例に於ける補強部材の斜視図、第３図、第４図はそれ
ぞれ作用を示す断面図でありＡ−Ａ矢視相当図、第５図
はパネルシャッタの全体正面図、第６図は同前側面図、
第７図はパネル収納部の説明図、第８図は従来のパネル
の断面図である。 １はパネル、18はパネル本体、19は補強部材、21は復帰
スプリング、22は突片、25はリブ部、26は係合部を示
す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】パネル本体の上部、下部のうちいずれか一
   方に、パネル本体の長手方向略全長に亘って延びる補強
   部材を水平軸線に沿って回転自在に設け、該補強部材に
   軸線に沿ってリブ部を形成すると共に係合部を形成し、
   パネル本体の上部、下部のうちいずれか他方に、隣接す
   る他のパネル本体に嵌入可能な突片を設け、前記突片が
   他方のパネルに嵌入すると該突片が他方のパネルの前記
   補強部材の係合部に当接し、前記リブ部が水平姿勢とな
   る様補強部材を回転させる様構成したことを特徴とする
   パネルシャッタのパネル。