JPH0739554B2 - 電着塗装用組成物 - Google Patents

電着塗装用組成物

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JPH0739554B2
JPH0739554B2 JP1133273A JP13327389A JPH0739554B2 JP H0739554 B2 JPH0739554 B2 JP H0739554B2 JP 1133273 A JP1133273 A JP 1133273A JP 13327389 A JP13327389 A JP 13327389A JP H0739554 B2 JPH0739554 B2 JP H0739554B2
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達四郎 吉村
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、新規含フッ素共重合体を含有する電着塗装用
組成物に関する。
[従来の技術] 電着塗装では、普通水を電着媒体の主成分として使用す
るので、火災、爆発等の危険が少ない。また、複雑な形
状をした基材にも比較的均一な厚みを持つ塗膜を形成す
ることができるので、電着塗装は工程の自動化が容易
で、製品の量産化に適する。
以前、従来からよく知られている含フッ素重合体のポリ
ビニリデンフルオライド等の電着塗装が試みられたこと
がある(特公昭49−28656号公報参照)。しかし、従来
の含フッ素重合体は、塗装後塗膜を基材とともに200℃
以上の比較的高い温度で焼成しなければならないので、
塗装基材に制限があり、前記利点があるにもかかわら
ず、含フッ素重合体の電着塗装の利用範囲は広くない。
[発明の目的] 本発明者らは、含フッ素重合体の電着塗装について鋭意
検討した結果、アニオン性の官能基を有する新規含フッ
素共重合体が、比較的低温(200℃以下)で焼成、硬化
することができ、またこの電着塗装塗膜が優れた耐汚染
性、耐候性、防食性等を有することを見出し本発明に達
した。
本発明の第一の目的は、新規含フッ素共重合体を含有す
る電着塗装用組成物を提供することである。
[発明の構成] 本発明は、水性系樹脂、硬化剤および水を含有する電着
塗装用組成物において、該樹脂が式: −CFX−CF2− (i) (式中、Xは塩素またはフッ素を示す。)で表わされる
構造単位20〜80モル%、式: (式中、R1は炭素数2〜6のアルキレン基または炭素数
4〜10の二価の脂環式基、Mは水素、アルカリ金属、NH
R2R3R4基[但し、R2、R3およびR4は同一または相異なっ
て水素、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6
のヒドロキシアルキル基である。]またはRH基[但し、
Rは炭素数4〜9の含窒素環状化合物である。]、nは
2〜6の整数を示す。) で表わされる構造単位5〜60モル%、式: (式中、R5は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数4〜10
の一価の脂環式基または炭素数2〜10のフルオロアルキ
ル基を示す。)で表わされる構造単位40モル%以下およ
び式: (式中、jは2〜6の整数を示す。)で表わされる構造
単位0〜40モル%からなり酸価が30を超え150までであ
る含フッ素共重合体(但し、前記構造単位(i)〜(i
v)の合計は100モル%。)であることを特徴とする電着
塗装用組成物である。
前記含フッ素共重合体の数平均分子量は、通常2000〜10
0000、好ましくは5000〜60000である。前記分子量が前
記範囲より小さくなると、電着塗装塗膜の耐水性、耐薬
品性等が低下する傾向がみられ、前記分子量が上記範囲
より大きくなると、含フッ素共重合体を水に溶解させた
場合、水溶液の粘度が高くなり、これより得られた電着
塗装塗膜の平滑性が低下することがある。
前記含フッ素共重合体のJIS K 0070記載の方法で測定し
たカルボン酸の酸価は、30を超え150まで、好ましくは5
0〜120、特に好ましくは54〜120である。30以下の場合
は塗料の水分散性に問題があり、したがって硬化剤の種
類および量が制限を受けやすい。これはポリマー自体の
親水性能が低いため、塗料の水分散性の観点から添加さ
れる硬化剤の種類や量も制限を受けるということであ
る。一方150を超える場合は、印加電圧が高くなり基材
であるアルマイト層の破壊及び発生ガスの増加などによ
りブリスターの発生、外観不良などの問題が発生しやす
くなる。前記構造単位(ii)中、Mが水素のものは通常
1/2未満である。
前記含フッ素共重合体は、次の(I)〜(III)の一連
の反応により調製することができる。
(I) [共重合] 式: CFX=CF2 (i′) (式中、Xは前記と同じ。)で表わされる単量体、式: (式中、nは前記と同じ。)で表わされる単量体、式: (式中、R5は前記と同じ) で表わされる単量体を共重合させ、式:(i)、(ii
i)および(iv)で表わされる構造単位を有する共重合
体を得る。
式(i′)で示される単量体としてはテトラフルオロエ
チレンおよびクロロトリフルオロエチレンがあげられ
る。
式、(ii′)で示される単量体としては、たとえばヒド
ロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニ
ルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロ
キシペンチルビニルエーテル、ヒドロキシヘキシルビニ
ルエーテルなどがあげられる。
式(iii′)で示される単量体としては、R5がメチル、
エチル、プロピル、イソブチル、ヘキシル、オクチル、
デシル、ラウリルなどのアルキル基;シクロブチル、シ
クロペンチル、シクロヘキシル、アダマンチル、ボルニ
ルなどの脂環式基;2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,3,
3−テトラフルオロプロピル、2,2,3,3,3−ペンタフルオ
ロプロピル、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチ
ル、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル、2,2,3,3,
4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロノニル
などのフルオロアルキル基であるものをあげられ、具体
的には、たとえばメチルビニルエーテル、エチルビニル
エーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピル
ビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチ
ルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、n−ペ
ンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、
n−オクチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニ
ルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ラウリル
ビニルエーテル、2,2,2−トリフルオロエチルビニルエ
ーテル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルビニルエー
テル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルビニルエー
テル、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルビニ
ルエーテル、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロビニルエ
ーテルなどのビニルエーテルがあげられる。
(II) [共重合体に含有されるヒドロキシル基のエス
テル化] 前記(I)で得られた共重合体と式: (R1CO)2O (式中、R1は前記と同じ。)で表わされる酸無水物を反
応させて式:(iv)で表わされる構造単位を式: (式中、R1およびnは前記と同じ。)で表わされる構造
単位に変換する。
本反応において、構造単位(iv)を一部残したい場合
は、酸無水物を当量未満反応させればよい。
式(iv)で示される酸無水物としては、たとえば無水マ
レイン酸、無水コハク酸、無水メチルコハク酸、無水ア
ジピン酸、無水グルタル酸、無水イタコン酸、無水シト
ラコン酸、無水1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、無
水4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、無
水シス−4−シクロヘキセン−1,2−シクロヘキサンジ
カルボン酸、無水1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボ
ン酸、またはシクロペンタジエンと無水マレイン酸のデ
イールスアルダー反応の付加物などがあげられる。
(III) [構造単位(v)に含有されるカルボキシル
基の中和] 前記(II)で得られた式:(i)、(iii)および
(v)で表わされる構造単位を有する共重合体(場合に
よっては構造単位(iv)を有する)と中和剤を反応さ
せ、構造単位(v)に含有されるカルボキシル基を中和
し前記の共重合体を得る。
なお、共重合体の構造単位(ii)に含有されるMが水素
のもの、即ち構造単位(v)が必要な場合は、中和反応
(III)は全く行わないか、または不完全にしか行わな
い。
前記(I)の共重合は、通常水溶性媒体中、温度−20〜
150℃、好ましくは5〜95℃、圧力0〜30kg/cm2G、好ま
しくは0〜10kg/cm2Gで行われる。
水溶性媒体の例としては、アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン類;メタノール、エタ
ノール、i−プロパノール、t−ブタノール、n−ブタ
ノール等のアルコール類;ジメチルカルビトール、セロ
ソルブ、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;酢
酸メチルセロソルブ等の酢酸エステル類等が挙げられ
る。
前記共重合を行う際、重合開始剤が単量体合計100重量
部に対し、通常0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜1.0
重量部使用される。重合開始剤の例としては、ジ−i−
プロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオ
キシブチレート、ベンゾイルパーオキサイド等の過酸化
物;アゾビス−i−ブチロニトリル、アゾビスバレロニ
トリル等のアゾ化合物が挙げられる。前記共重合を行う
際、共重合体からフッ化水素が脱離して系内のpHが低下
し、式:(ii′)の単量体のビニル基とヒドロキシル基
が反応してこの単量体が環化することがあるので、第三
アミン等のpH調整剤を全単量体あたり0.1〜5重量部添
加するのが好ましい。
前記(I)の共重合が終わった後は、通常得られた反応
混合物を減圧に引き、アルコール等官能基を有する重合
媒体を除去する。
前記(II)のエステル化反応は、通常該共重合体、酸無
水物および触媒を反応媒体に混合し、30〜100℃で1〜1
0時間行う。触媒としては、例えばナフテン酸ジルコニ
ウム、テトラブチルジルコネート、テトラブチルチタネ
ート、テトラオクチルチタネート等が挙げられる。反応
媒体は、例えばアセトン、メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノン、ジメチルカルビトール、酢酸メチルセロソ
ルブ等が挙げられる。共重合体と酸無水物との反応モル
比は、通常1/0.5〜1/5である。触媒は、共重合体100重
量部に対し通常0.01〜1重量部使用する。
なお、構造単位(v)は、前記酸無水物の他、式: R6OCR1COR7 (a) (式中、R1は前記と同じ、R6およびR7は同一または相異
なって、ヒドロキシル基、炭素数1〜5のアルコキシル
基、−OM基[但し、Mは前記と同じ。]、トリメチルシ
リル基またはテトラヒドロピラニル基を示す。)で表わ
される化合物、式: XOCR1COR8 (b) (式中、R1は前記と同じ、Xはハロゲン、R8はハロゲン
または炭素数1〜5のアルコキシル基を示す。)、式: HOOCR1CN (c) (式中、R1は前記と同じ。)または式: XOCR1CN (d) (式中、R1およびXは前記と同じ。)で表わされる化合
物を式:(iv)で表わされる構造単位に含有される−OH
基と前記式:(a)中のR6OC−基、式:(b)中のXO−
基、式:(c)中のHOOC−基または式:(d)中のXO−
基と反応させてエステル結合を形成させ、次いで、前記
式(a)で表わされる化合物に含有されるR7基がヒドロ
キシル基および−OM基[但し、Mは前記と同じ。]の場
合を除き、−COR7基、−COR8基または−CN基を加水分解
して得ることもできる。
本エステル化反応において、式:(iv)で表わされる構
造単位に含有される−OH基と反応させる式:(a)〜
(b)に含有される基がカルボキシルまたはエステルの
場合、通常のエステル化反応で使用されている触媒と同
じものを触媒として使用することができる。触媒の例と
しては、パラトルエンスルホン酸、硫酸等の酸性触媒;
水酸化ナトリウム、カリウム、ナトリウムメチラート等
の塩基性触媒;その他ナフテン酸ジルコニウム、ナフテ
ン酸ニッケル、アセチルアセトン亜鉛、アセチルアセト
ンコバルト等が挙げられる。触媒は、共重合体100重量
部に対し0.01〜10重量部使用する。反応温度は、50〜13
0℃である。
前記−COR7基、−COR8基またはCN基の加水分解反応は、
共重合体100重量部に対し0.1〜10重量部の触媒を使用
し、30〜100℃の反応温度で行うことができる。触媒と
しては、例えば0.5〜10重量%の鉱酸、アルカリ金属水
酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸
塩等が挙げられる。
前記(III)の中和反応は、(II)で得られた共重合体
を水あるいはアルコールに10〜70重量%になるように溶
解し、中和剤を添加して行うことができる。中和剤とし
ては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチ
ウム等のアルカリ金属水酸化物;アンモニア、トリメチ
ルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエ
チルアミン、トリプロピルアミン、ジメチルエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等
の式: NR2R3R4 (式中、R2、R3およびR4は前記と同じ。)で表わされる
化合物;ピリジン、ピペリジン等の含窒素環状化合物等
が挙げられる。共重合体と中和剤との反応モル比は、通
常1/0.5〜1/2である。アルコールの例としては、メタノ
ール、エタノール、i−プロパノール、t−ブタノール
等が挙げられる。
前記硬化剤は、前記含フッ素共重合体に含有されるヒド
ロキシル基および/またはカルボキシル基と反応して、
前記含フッ素共重合体を架橋する機能を有するもので、
例えばヘキサメチレンジイソシアネート三量体等のブロ
ックイソシアネート、アミノ樹脂等が挙げられる。アミ
ノ樹脂としては、例えば従来から公知のメラミン樹脂、
ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂等があるが、好ましい
ものは、メチルエーテル化型または炭素数4以下のアル
コールの混合エーテル型のアルコキシメチル化メラミン
樹脂である。
硬化剤の使用量は、含フッ素共重合体に含有されるヒド
ロキシル基とカルボキシル基の総量に対して通常0.2〜
4当量、好ましくは0.5〜2.5当量である。硬化剤の使用
量が多すぎると、塗膜の耐候性が低下する。硬化剤の使
用量が少ないと塗膜の硬度が低下する。
本発明の組成物を用いる電着塗装方法において、電着浴
に含ませる水と含フッ素共重合体の重量比は、通常70〜
99対1〜30、好ましくは80〜95対5〜20である。
含フッ素共重合体が前記範囲より少ないと、塗装電圧が
高くなりすぎ、多いと塗装ロスが多くなり経済的でな
い。
前記成分の他、補助溶媒、例えばセロソルブ系溶媒、カ
ルビトール系溶媒、グライム系溶媒、アルコール系溶
媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒等や顔料、染料、その
他添加剤等を使用することができる。
本発明の組成物を用いる電着塗装方法において、浴温は
通常10〜40℃、好ましくは15〜35℃、電圧は通常50〜50
0V、好ましくは100〜300V(被塗布物は陽極)、極間距
離は通常1〜100cm、好ましくは10〜50cm、時間は通常
0.5〜10分、好ましくは1〜5分である。
電着塗装後、被塗布物は、水洗が必要な場合は水洗し、
その後150〜200℃で5〜60分間加熱し、硬化させること
ができる。基材が高温に耐えるものであれば、300℃前
後に加熱してもよい。
塗装皮膜の厚さは、通常2〜50μm、好ましくは5〜13
μmである。厚くなればコスト高になるうえ平滑性がわ
るくなり、また気泡などが生じやすくなり、塗膜欠陥の
原因となる。また、薄くなるとピンホールおよびブリス
ターが発生しやすくなる。
本発明の組成物を用いる電着塗装方法を適用することが
できる基材は、導電性があるものであれば特に制限され
ない。基材が特にアルミニウムまたはアルミニウム合金
の場合、耐候性、防食性、耐汚染性等に優れた均一で平
滑な塗膜を得ることができる。
[実施例] 含フッ素共重合体の調製例1 (I) 1000mlのガラス製オートクレーブにヒドロキシ
ブチルビニルエーテル(以下、HBVEという。)106g、ジ
グライム60g、i−プロパノール180gおよびN−ジメチ
ルベンジルアミン1mlを仕込み、空間部を窒素で置換し
た後、クロロトリフルオロエチレン(以下、CTFEとい
う。)116gを加え、65℃まで加熱した。温度が安定した
時の圧力は、6.2kg/cm2Gであった。
次いで、アゾビスイソブチロニトリル2.5gを溶解したジ
グライム/i−プロパノール(重量で1/1)の混合物40gを
加え、重合を開始した。攪拌しながら該温度に20時間保
った。該時間経過後のオートクレーブの圧力は、0.2kg/
cm2Gであった。非揮発成分42.5重量%のワニス475gを得
た。
前記ワニスを60〜80℃に加熱しながらエバポレーターで
100〜300mmHgに引き、i−プロパノールを除去して共重
合体混合物を得た。
(II) 前記(I)で得られた共重合体混合物を500ml
のガラス製フラスコに入れ、攪拌しながら109gの1,2−
シクロヘキサンジカルボン酸無水物(エステル化剤)、
50gのアセトンおよび100μのナフテン酸ジルコニウム
を加え、加熱してアセトンを還流させながら5時間反応
させた。
(III) 前記の反応混合物を室温まで冷却した後これ
を攪拌しながら70gのトリエチルアミン(中和剤)と45g
のエタノールの混合物を1時間かけて滴下し、含フッ素
共重合体を含有するワニスを得た。
得られたワニスに脱イオン水400gを加え、固形分濃度を
40重量%にし、含フッ素共重合体の水酸基価と酸価をJI
S K 0070記載の方法で測定したところ、それぞれ25と10
0であった。
調製例2〜6 調製例1で使用した単量体、エステル化剤または中和剤
にかえて第1表に示すものを使用した他は、調製例1と
同様の方法で含フッ素共重合体ワニスを調製した。
第1表中、BVEとTFEは、それぞれブチルビニルエーテル
とテトラフルオロエチレンを示す。なお、調製例2、3
および5のエステル化剤と中和剤の重量は生成含フッ素
共重合体100gに対する量として、また調製例1、4およ
び6のエステル化剤と中和剤の重量は各生成共重合体全
量に対する量として表示した。
実施例1 調製例1で得られた含フッ素共重合体のワニス100重量
部に80%メチルメチロール化メラミン樹脂(日立化成工
業株式会社製、メラン620、固形分含有量70重量%)7.4
重量部を加え、均一になるようによく混合した。混合物
に脱イオン水269gを加え、固形分の濃度を12重量部%に
し、電着塗装に供する組成物を調製した。
前記組成物を電着塗装用槽に入れ、アルマイト処理を施
した6063sアルミニウム合金板(アルマイト皮膜の厚み
9μm)を被塗布物(陽極)とし、浴温22℃、電圧200V
で3分間通電し、前記組成物をアルミニウム合金板に塗
布した。
前記アルミニウム合金板を水洗し、180℃に30分間保
ち、前記組成物を焼付、硬化させた。
得られた塗膜について、その膜厚と特性(光沢、耐候
性、基材への付着性、耐アルカリ性および平滑性)を下
記の方法で調べた。結果を第3表に示す。
膜厚:膜厚計(株式会社ケット科学研究所製パーマスコ
ープEW型)を使用して測定した(単位:μm)。
光沢:光沢計(日本電色工業株式会社製VG−2PD)を使
用し60鏡面反射率(単位:%)を測定した。
耐候性:ウエザーメーター(スガ試験機株式会社製、デ
ューサイクル、照射60分/暗黒60分、ブラックパネル温
度63℃)で360時間の促進耐候性試験を行い、光沢保持
率(単位:%)を測定した。
基材への付着性:塗膜にカッターナイフで1mm角の枡目1
00個の切り目を入れ、セロハン粘着テープで10回剥離試
験を行い、残存した枡目数を求めた。
耐アルカリ性:1重量%の水酸化ナトリウムの水溶液に72
時間浸漬した後の塗膜の外観を肉眼で観察し、ブリスタ
ー発生の有無を調べた。
平滑性:塗布後の塗膜の外観を肉眼で観察し、ピンホー
ルの有無と凹凸の具合を調べた。
実施例2〜7 実施例1で使用した組成物にかえ、第2表に示す組成の
組成物を使用した他は、実施例1と同じ方法で電着塗装
を行った。えられた塗膜について前記と同じ方法で膜厚
と特性を調べた。結果を第3表に示す。
表中、タケネートB−87X−Mは、武田薬品工業(株)
製のイソホロンジイソシアネートブロック体(NCO含有
量:12.6重量%、有効成分:60重量%)。メラン620は、
前記と同じ。
[発明の効果] アニオン性官能基の−COOM基(式中:Mは前記と同じ。)
を有する含フッ素共重合体を主成分とする本発明の組成
物は、従来の含フッ素重合体を主成分とするものに比
べ、低温で基材に焼き付けることができる。また、前記
組成物の電着塗装皮膜は、光沢性、耐候性、基材への付
着性、耐アルカリ性、平滑性などに優れている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水性系樹脂、硬化剤および水を含有する電
    着塗装用組成物において、該樹脂が式: −CFX−CF2− (i) (式中、Xは塩素またはフッ素を示す。)で表わされる
    構造単位20〜80モル%、式: (式中、R1は炭素数2〜6のアルキレン基または炭素数
    4〜10の二価の脂環式基、Mは水素、アルカリ金属、NH
    R2R3R4基[但し、R2、R3およびR4は同一または相異なっ
    て水素、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6
    のヒドロキシアルキル基である。]またはRH基[但し、
    Rは炭素数4〜9の含窒素環状化合物である。]、nは
    2〜6の整数を示す。)で表わされる構造単位5〜60モ
    ル%、式: (式中、R5は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数4〜10
    の一価の脂環式基または炭素数2〜10のフルオロアルキ
    ル基を示す。)で表わされる構造単位40モル%以下およ
    び式: (式中、jは2〜6の整数を示す。)で表わされる構造
    単位0〜40モル%からなり酸価が30を超え150までであ
    る含フッ素共重合体(但し、前記構造単位(i)〜(i
    v)の合計は100モル%。)であることを特徴とする電着
    塗装用組成物。
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