JPH0738337U - 入り隅束受け金物の取付け構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】使用する金物の種類を削減する。ボルト接合作
業の簡易化を図る。 【構成】柱１を挟んで略直交するように柱１の外面にラ
チス梁２を取着する。各ラチス梁２の端部プレート３の
内面より端部プレート３と略直交するように支持片４を
突設する。支持片４の両外面と端部プレート３の内面と
の間にわたって支持片４と端部プレート３と直交するよ
うに補強プレート５を設ける。各支持片４にボルト接合
にてそれぞれ受け金物６を取着する。補強プレート５を
受け金物６に設けられた差し込み溝に差し込み接続す
る。入り隅部で隣合う各受け金物６間に入り隅束受け金
物８を配設する。入り隅束受け金物８をボルト接合にて
各受け金物６に取付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、入り隅束を受ける入り隅束受け金物の取付け構造に関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、入り隅束を受ける入り隅束受け金物８の取付けにおいては、図４に示さ れるように入り隅束受取付金物２０を入り隅束受補強金物２１と共にラチス梁２ の端部プレート３の支持片４にボルト接合にて連結固定し、入り隅束受取付金物 ２０に入り隅束受け金物８をボルト接合にて連結固定するというものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述のような従来例にあっては、入り隅束受け金物８を設置するにあ たって、連結時に使用する金物の種類が入り隅束受け金物８を含めて入り隅束受 け金物８と入り隅束受取付金物２０と入り隅束受補強金物２１との３つとなり、 ボルト接合作業工数が多くなって取付けに手間がかかるという問題があり、また 、入り隅束受取付金物２０と入り隅束受補強金物２１とは支持片４を挟むように 配置すると共に同時にボルト・ナットにて接合するようになっているために位置 決めが面倒であってボルト接合作業に手間がかかるという問題があった。

【０００４】 本考案は上記問題点の解決を目的とするものであり、使用する金物の種類を削 減すると共にボルト接合作業に手間取ることのない入り隅束受け金物の取付け構 造を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案では、上記目的を達成するために、柱１を挟んで略直交するように柱１ の外面にラチス梁２を取着し、各ラチス梁２の端部プレート３の内面より端部プ レート３と略直交するように支持片４を突設し、支持片４の両外面と端部プレー ト３の内面との間にわたって支持片４と端部プレート３と直交するように補強プ レート５を設け、各支持片４にボルト接合にてそれぞれ受け金物６を取着し、上 記補強プレート５を受け金物６に設けられた差し込み溝７に差し込み接続し、入 り隅部で隣合う各受け金物６間に入り隅束受け金物８を配設し、入り隅束受け金 物８をボルト接合にて各受け金物６に取付けたものである。

【０００６】

【作用】

しかして、受け金物６がラチス梁２の支持片４にボルト接合にて連結固定され 、この受け金物６に入り隅束受け金物８がボルト接合にて連結固定されるもので あり、入り隅束受け金物８を設置するにあたって、金物の種類が入り隅束受け金 物８を含めて入り隅束受け金物８と受け金物６との２つとなり、連結時の使用金 物の種類を減らすことができると共にボルト接合作業工数が削減できる。また、 各金物は順次他部材にボルト接合するようになっているために２つの金物を位置 決めしながら同時にボルト接合するようなことがなく、ボルト接合作業を手間取 ることなく簡易に行うことができる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案を図示された実施例に基づいて詳述する。 入り隅部を構成するように柱１を挟んで略直交するように柱１の外面にはラチ ス梁２が取着されている。ラチス梁２の端部プレート３の内面には図２に示され るように端部プレート３と直交するように支持片４が突設されており、支持片４ の所定箇所には補強プレート５が設置されている。この補強プレート５は支持片 ４の外面と端部プレート３の内面との間にわたって設けられており、一端が端部 プレート３の内面に連結一体化され、他端が支持片４の外面に連結一体化されて いる。補強プレート５を挟むように支持片４には上下で隣合うように通孔４ａが 一対穿設されている。

【０００８】 支持片４には後述する入り隅束受け金物８が連結固定される受け金物６が連結 固定されている。受け金物６は中央片９の一端より中央片９と直交するように取 付片１０を突設し、中央片９の他端より上記取付片１０と反対方向に向けて中央 片９と直交するように連結片１１を突設して主体が構成されており、また、中央 片９の上下端からは当接片１２が突設されている。この当接片１２は取付片１０ よりも長いものとなっている。取付片１０の中間部には取付片１０の長手方向に 沿って切り欠き７ａが設けられており、この切り欠き７ａによって差し込み溝７ が形成されている。差し込み溝７によって上下に分割された各取付片１０にはそ れぞれ通孔１０ａが穿設されており、また、連結片１１にも上下で隣合うように 一対の通孔１１ａが穿設されている。

【０００９】 この受け金物６は当接片１２の先端を端部プレート３の内面に当接すると共に 差し込み溝７を補強プレート５に係合し、取付片１０に穿設された通孔１０ａと 支持片４に穿設された通孔４ａとを位置合わせしてボルト・ナットａによって相 互に連結されている。 隣合う受け金物６間には図１に示されるように入り隅束受け金物８が設置され ている。この入り隅束受け金物８は図３に示されるように天板１３の隣合う側辺 より連結板１４を一体に突設し、この連結板１４が一体に突設された天板１３を 左右対称に仕切るように天板１３の下面に補強リブ１５を設けて主体が構成され ており、天板１３及び連結板１４にはそれぞれ通孔１３ａまたは通孔１４ａが穿 設されている。このような入り隅束受け金物８と受け金物６とは入り隅束受け金 物８の連結板１４に設けられた通孔１４ａと受け金物６の連結片１１に設けられ た通孔１１ａとを位置合わせしてボルト・ナットａによって相互に連結されてい る。そして、入り隅束受け金物８の上面には通孔１３ａを介してボルト・ナット によって入り隅束（図示せず）が連結されるようになっている。

【００１０】 しかして、入り隅束を支持するための入り隅束受け金物８を入り隅部に設置す るにあたっては、差し込み溝７に補強プレート５が挿入されるように受け金物６ を補強プレート５に係合し、取付片１０の通孔１０ａと支持片４の通孔４ａを位 置合わせしてボルト・ナットａによって受け金物６を支持片４にボルト接合する 。次いで、入り隅束受け金物８の連結片１４を受け金物６の連結片１１に当接し 、連結片１４に設けられた通孔１４ａと連結片１１に設けられた通孔１１ａを位 置合わせしてボルト・ナットａによって入り隅束受け金物８を受け金物６にボル ト接合するものである。そして、入り隅束受け金物８を入り隅部に設置するにあ たり、使用される金物の種類が入り隅束受け金物８を含めて入り隅束受け金物８ と受け金物６との２つとなり、連結時の使用金物の種類を減らすことができると 共にボルト接合作業工数を削減することができるものであり、また、各金物６， ８は順次他部材にボルト接合するようになっているために２つの金物を位置決め しながら同時にボルト接合するようなことがなく、ボルト接合作業を手間取るこ となく簡易に行うことができるようになっている。さらに、受け金物６を取付け るにあたり、差し込み溝７に補強プレート５を差し込むようにすることでボルト 接合の前に受け金物６が脱落しないように補強プレート５に仮止めすることがで き、また、差し込み溝７に補強プレート５を差し込むことで支持片４に設けられ た通孔４ａと取付片１０に設けられた通孔１０ａとが位置合わせされるようにな っており、ボルト接合作業を手間取ることなく簡易に行うことができるようにな っている。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は上述のように、柱を挟んで略直交するように柱の外面にラチス梁を取 着し、各ラチス梁の端部プレートの内面より端部プレートと略直交するように支 持片を突設し、支持片の両外面と端部プレートの内面との間にわたって支持片と 端部プレートと直交するように補強プレートを設け、各支持片にボルト接合にて それぞれ受け金物を取着し、上記補強プレートを受け金物に設けられた差し込み 溝に差し込み接続し、入り隅部で隣合う各受け金物間に入り隅束受け金物を配設 し、入り隅束受け金物をボルト接合にて各受け金物に取付けてあるので、入り隅 束受け金物を設置するにあたって、金物の種類が入り隅束受け金物を含めて入り 隅束受け金物と受け金物との２つとなり、連結時の使用金物の種類を減らすこと ができると共にボルト接合作業工数が削減できるものであり、しかも、各金具は 順次他部材にボルト接合されるようになっているために２つの金物を位置決めし ながら同時にボルト接合するようなことがなく、ボルト接合作業を手間取ること なく簡易に行うことができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す平断面図である。

【図２】同上のラチス梁の端部と受け金物を示す一部破
断した斜視図である。

【図３】同上の入り隅束受け金物の斜視図である。

【図４】従来例を示す平断面図である。

【符号の説明】

１ 柱 ２ ラチス梁 ３ 端部プレート ４ 支持片 ５ 補強プレート ６ 受け金物 ７ 差し込み溝 ８ 入り隅束受け金物

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 柱を挟んで略直交するように柱の外面に
   ラチス梁を取着し、各ラチス梁の端部プレートの内面よ
   り端部プレートと略直交するように支持片を突設し、支
   持片の両外面と端部プレートの内面との間にわたって支
   持片と端部プレートと直交するように補強プレートを設
   け、各支持片にボルト接合にてそれぞれ受け金物を取着
   し、上記補強プレートを受け金物に設けられた差し込み
   溝に差し込み接続し、入り隅部で隣合う各受け金物間に
   入り隅束受け金物を配設し、入り隅束受け金物をボルト
   接合にて各受け金物に取付けて成る入り隅束受け金物の
   取付け構造。