JPH0737711A - 酸化物磁性材料及びそれを用いたインダクタ - Google Patents
酸化物磁性材料及びそれを用いたインダクタInfo
- Publication number
- JPH0737711A JPH0737711A JP5178742A JP17874293A JPH0737711A JP H0737711 A JPH0737711 A JP H0737711A JP 5178742 A JP5178742 A JP 5178742A JP 17874293 A JP17874293 A JP 17874293A JP H0737711 A JPH0737711 A JP H0737711A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inductor
- magnetic core
- ferrite
- oxide
- magnetic material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
(57)【要約】
【目的】 インダクタの磁芯用フェライト材料を改善す
ることにより,インダクタのQを改善し,高性能なイン
ダクタ及びその磁芯に用いられる酸化物磁性材料を提供
すること。 【構成】 磁芯用酸化物磁性材料は,Ni,Cu,Z
n,Co,Feの酸化物を主成分として含有するスピネ
ル型フェライト焼結体において,一般式 a(Ni
(1-x) ・Cux )O・bZnO・dCoO・cFe2 O
3 ,(但し,a+b+c+d=100, 0.1≦x
≦0.8,0≦b≦35,32.0≦c≦48.5,0
≦d≦3.5)で示される組成比を有する。この酸化物
磁性材料からなる磁芯に,絶縁被覆導線を巻回して樹脂
でモールドしてインダクタを形成する。
ることにより,インダクタのQを改善し,高性能なイン
ダクタ及びその磁芯に用いられる酸化物磁性材料を提供
すること。 【構成】 磁芯用酸化物磁性材料は,Ni,Cu,Z
n,Co,Feの酸化物を主成分として含有するスピネ
ル型フェライト焼結体において,一般式 a(Ni
(1-x) ・Cux )O・bZnO・dCoO・cFe2 O
3 ,(但し,a+b+c+d=100, 0.1≦x
≦0.8,0≦b≦35,32.0≦c≦48.5,0
≦d≦3.5)で示される組成比を有する。この酸化物
磁性材料からなる磁芯に,絶縁被覆導線を巻回して樹脂
でモールドしてインダクタを形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,インダクタに使用され
るスピネル型フェライト磁芯材料に関するものである。
るスピネル型フェライト磁芯材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来,この種の軟磁性材料には,金属に
比べ電気抵抗が高くなり,周波数特性が高周波化できる
ことから,スピネル型フェライトが使用されてきた。ス
ピネル型フェライトの中でも,Mn−Zn系フェライト
は,高い磁束密度と高い透磁率が得られることから,最
も使用されてきた。しかしながら,この材料は,直流比
抵抗ρODで約1×103 Ω・cmと電気抵抗があまり大
きくなく,また適用周波数帯も500kHz程度が上限
である。
比べ電気抵抗が高くなり,周波数特性が高周波化できる
ことから,スピネル型フェライトが使用されてきた。ス
ピネル型フェライトの中でも,Mn−Zn系フェライト
は,高い磁束密度と高い透磁率が得られることから,最
も使用されてきた。しかしながら,この材料は,直流比
抵抗ρODで約1×103 Ω・cmと電気抵抗があまり大
きくなく,また適用周波数帯も500kHz程度が上限
である。
【0003】現在,これらインダクタの使用される領域
では,高周波化,小型化,軽量化が急速に進行してい
る。そのため,インダクタンス素子は表面実装化が進展
している。したがって,この種の材料は,できるだけ省
力化も図られ,例えば,絶縁処理を施すよりも,絶縁性
の高い材料が,巻線時等の絶縁被膜の破損によるインダ
クタンスのバラツキが皆無となるので有用となる。そこ
で,Ni系フェライトの組成を特定範囲に制御すること
により,高周波化への適用及び,材料の高抵抗化が可能
となり,この種のフェライト材料が,いわゆるチップイ
ンダクタとして工業化されてきている。このチップイン
ダクタのひとつに,フェライト磁芯材料に電気導体を巻
線した後,樹脂等をモールドして構成されるモールド型
インダクタがある。
では,高周波化,小型化,軽量化が急速に進行してい
る。そのため,インダクタンス素子は表面実装化が進展
している。したがって,この種の材料は,できるだけ省
力化も図られ,例えば,絶縁処理を施すよりも,絶縁性
の高い材料が,巻線時等の絶縁被膜の破損によるインダ
クタンスのバラツキが皆無となるので有用となる。そこ
で,Ni系フェライトの組成を特定範囲に制御すること
により,高周波化への適用及び,材料の高抵抗化が可能
となり,この種のフェライト材料が,いわゆるチップイ
ンダクタとして工業化されてきている。このチップイン
ダクタのひとつに,フェライト磁芯材料に電気導体を巻
線した後,樹脂等をモールドして構成されるモールド型
インダクタがある。
【0004】本発明者は,以前にこのモールド型インダ
クタ用磁芯材料として,主成分の組成比がa(Ni
(1-x) ・Cux )O・bZnO・cFe2 O3 ,0.1
x≦0.8,a+b+c=100,0≦b≦35,32
≦c≦48.5で,Tcが100℃以上を有するNi−
Cu−Zn系フェライト材料が有用であることを特願平
4−243653に提案している。ここで,x=0.1
〜0.8としたのは,フェライト材料のμの温度変化が
0.1〜0.8の範囲で負を示し,b=0〜35とした
のは,μはbの増加とともに明らかに向上し,35で極
大を示し,それ以上ではμの減少に加えTcの減少をと
もない,ZnO置換による正の効果が期待できなくな
り,c=32〜48.5としたのは,48.5以下でμ
の温度係数が負を示し,32以下では損失係数tanδ
が明らかに大きくなるためである。また,フェライト材
料のTcを100℃以上としたのは,μの著しい減少は
Tcより約20℃低い温度からTcの間で生ずるので,
インダクタの使用上限温度が80℃以上を可能とした場
合,材料のTcとしては100℃以上が必要となるため
である。このことにより,樹脂モールド型インダクタの
インダクタンスの温度変化を著しく低減できることを発
見している。
クタ用磁芯材料として,主成分の組成比がa(Ni
(1-x) ・Cux )O・bZnO・cFe2 O3 ,0.1
x≦0.8,a+b+c=100,0≦b≦35,32
≦c≦48.5で,Tcが100℃以上を有するNi−
Cu−Zn系フェライト材料が有用であることを特願平
4−243653に提案している。ここで,x=0.1
〜0.8としたのは,フェライト材料のμの温度変化が
0.1〜0.8の範囲で負を示し,b=0〜35とした
のは,μはbの増加とともに明らかに向上し,35で極
大を示し,それ以上ではμの減少に加えTcの減少をと
もない,ZnO置換による正の効果が期待できなくな
り,c=32〜48.5としたのは,48.5以下でμ
の温度係数が負を示し,32以下では損失係数tanδ
が明らかに大きくなるためである。また,フェライト材
料のTcを100℃以上としたのは,μの著しい減少は
Tcより約20℃低い温度からTcの間で生ずるので,
インダクタの使用上限温度が80℃以上を可能とした場
合,材料のTcとしては100℃以上が必要となるため
である。このことにより,樹脂モールド型インダクタの
インダクタンスの温度変化を著しく低減できることを発
見している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,前述し
たNi−Cu−Zn系フェライト磁芯の材料特性とし
て,損失係数tanδの逆数であるQ(Qの値が大きい
程損失が小さく,高性能となる)が100前後を有して
いるにもかかわらず,インダクタを構成した場合,巻
線,電極付け,モールド等によりインダクタのQは1/
3程度に低下してしまう。したがって,これらインダク
タの構成によっても,インダクタのQが高い値を示す材
料であることが,工業上非常に有益となる。
たNi−Cu−Zn系フェライト磁芯の材料特性とし
て,損失係数tanδの逆数であるQ(Qの値が大きい
程損失が小さく,高性能となる)が100前後を有して
いるにもかかわらず,インダクタを構成した場合,巻
線,電極付け,モールド等によりインダクタのQは1/
3程度に低下してしまう。したがって,これらインダク
タの構成によっても,インダクタのQが高い値を示す材
料であることが,工業上非常に有益となる。
【0006】そこで,本発明の技術的課題は,インダク
タの磁芯用フェライト材料を改善することにより,イン
ダクタのQを改善し,高性能なインダクタ及びその磁芯
に用いられる酸化物磁性材料を提供することにある。
タの磁芯用フェライト材料を改善することにより,イン
ダクタのQを改善し,高性能なインダクタ及びその磁芯
に用いられる酸化物磁性材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は,種々検討を
重ねた結果,前述した組成を使用したインダクタのQを
改善する方法として,フェライト材料の組成比を,次の
一般式で示されるようにすることが,極めて有効である
ことがわかった。
重ねた結果,前述した組成を使用したインダクタのQを
改善する方法として,フェライト材料の組成比を,次の
一般式で示されるようにすることが,極めて有効である
ことがわかった。
【0008】本発明によれば,Ni,Cu,Zn,C
o,Feの酸化物を主成分として含有するスピネル型フ
ェライト焼結体において,一般式 a(Ni(1-x) ・C
ux )O・bZnO・dCoO・cFe2 O3 ,但し,
a+b+c+d=100,0.1≦x≦0.8,0≦b
≦35,32.0≦c≦48.5,0≦d≦3.5,で
示される組成比を有することを特徴とする磁芯用酸化物
磁性材料が得られる。
o,Feの酸化物を主成分として含有するスピネル型フ
ェライト焼結体において,一般式 a(Ni(1-x) ・C
ux )O・bZnO・dCoO・cFe2 O3 ,但し,
a+b+c+d=100,0.1≦x≦0.8,0≦b
≦35,32.0≦c≦48.5,0≦d≦3.5,で
示される組成比を有することを特徴とする磁芯用酸化物
磁性材料が得られる。
【0009】本発明によれば,前記磁性材料からなる磁
芯に,絶縁被覆導線を巻回して樹脂でモールドしたこと
を特徴とするインダクタが得られる。
芯に,絶縁被覆導線を巻回して樹脂でモールドしたこと
を特徴とするインダクタが得られる。
【0010】ここで,本発明において,インダクタのQ
が向上する原因は,CoOの添加により,フェライト磁
芯材料のQが著しく改善されるためであり,最大で約3
倍に向上している。また,本発明において,CoO添加
による効果は,フェライト磁芯材料に発生する壁の固着
化に起因し,緩和現象の分布を狭くするためであると考
える。本発明において,組成比におけるa,b,cは前
述した理由によるものである。また,本発明において,
dを0.02〜3.00の範囲としたのは,インダクタ
のQの著しい向上が0〜3.5の範囲で認められるから
であり,dが0以上でQの向上は明らかに見られ,3.
5以上では高価なCoOを使用しても,Q向上が見られ
なくなり,工業上の有益性がなくなるからである。
が向上する原因は,CoOの添加により,フェライト磁
芯材料のQが著しく改善されるためであり,最大で約3
倍に向上している。また,本発明において,CoO添加
による効果は,フェライト磁芯材料に発生する壁の固着
化に起因し,緩和現象の分布を狭くするためであると考
える。本発明において,組成比におけるa,b,cは前
述した理由によるものである。また,本発明において,
dを0.02〜3.00の範囲としたのは,インダクタ
のQの著しい向上が0〜3.5の範囲で認められるから
であり,dが0以上でQの向上は明らかに見られ,3.
5以上では高価なCoOを使用しても,Q向上が見られ
なくなり,工業上の有益性がなくなるからである。
【0011】尚,本発明においては,中でもQが著しく
向上する領域は0.02≦d≦3.00の範囲である。
向上する領域は0.02≦d≦3.00の範囲である。
【0012】
【実施例】以下,本発明の実施例について述べる。
【0013】化学組成比が(22.5−d)(Ni0.7
・Cu0.3 )O・dCoO・30ZnO・47.5Fe
2 O3 とし,ここでd=0,0.1,0.2,0.3,
0.4,0.5,1.0,2.0,3.0,4.0とな
るように,酸化鉄(α−Fe2 O3 )と酸化ニッケル
(NiO),酸化第2鉛(CuO)及び酸化亜鉛(Zn
O),三二酸化コバルト(Co2 O3 )を原料とし,ボ
ールミルにて20時間湿式混合した。次に,これら原料
混合粉末を大気中800℃で2時間仮焼した後,ボール
ミルにて3時間湿式粉砕し,成形用粉末とした。
・Cu0.3 )O・dCoO・30ZnO・47.5Fe
2 O3 とし,ここでd=0,0.1,0.2,0.3,
0.4,0.5,1.0,2.0,3.0,4.0とな
るように,酸化鉄(α−Fe2 O3 )と酸化ニッケル
(NiO),酸化第2鉛(CuO)及び酸化亜鉛(Zn
O),三二酸化コバルト(Co2 O3 )を原料とし,ボ
ールミルにて20時間湿式混合した。次に,これら原料
混合粉末を大気中800℃で2時間仮焼した後,ボール
ミルにて3時間湿式粉砕し,成形用粉末とした。
【0014】次に,これら成形用粉末にPVAを1wt
%湿式混合した後,成形圧2トン/cm2 で直径20m
m,高さ10mmになるように金型を使用し,圧縮成形
した。次にこれら成形体を,大気中,徐熱,炉冷にて,
1000℃で4時間焼結した。
%湿式混合した後,成形圧2トン/cm2 で直径20m
m,高さ10mmになるように金型を使用し,圧縮成形
した。次にこれら成形体を,大気中,徐熱,炉冷にて,
1000℃で4時間焼結した。
【0015】次に,この焼結体を加工し,直径1mm,
長さ3mmの棒状フェライト磁芯を作製した。
長さ3mmの棒状フェライト磁芯を作製した。
【0016】次に,これらフェライト棒に直径30μm
の絶縁被覆銅線を30〜150回巻線した後,約160
℃でエポキシ樹脂を射出成形し,外径が1.5×1.5
×3.5mmの直方体状のモールド型インダクタを作製
した。次に,これらインダクタの特性を,インピーダン
スアナライザーを使用して測定したところ,インダクタ
ンスは30〜100μHの間にあった。これら素子にお
いて,Qが最大を示した値をQmax とし,Qが極大を示
す周波数をfQp として,フェライトの組成との関係で
示すと,図1の様になる。図1で示す通りQの著しい向
上はdが0以上で認められ,dが3.5以上ではQ向上
の効果は認められなくなる。したがって,0<d≦3.
5の範囲が有用となる。中でも0.02≦d≦3.00
の範囲でQが著しく向上している。ちなみに,本発明の
実施例で示したインダクタは,約1〜9MHzの範囲の
周波数帯で有用となることが,fQp の値で判断でき
る。
の絶縁被覆銅線を30〜150回巻線した後,約160
℃でエポキシ樹脂を射出成形し,外径が1.5×1.5
×3.5mmの直方体状のモールド型インダクタを作製
した。次に,これらインダクタの特性を,インピーダン
スアナライザーを使用して測定したところ,インダクタ
ンスは30〜100μHの間にあった。これら素子にお
いて,Qが最大を示した値をQmax とし,Qが極大を示
す周波数をfQp として,フェライトの組成との関係で
示すと,図1の様になる。図1で示す通りQの著しい向
上はdが0以上で認められ,dが3.5以上ではQ向上
の効果は認められなくなる。したがって,0<d≦3.
5の範囲が有用となる。中でも0.02≦d≦3.00
の範囲でQが著しく向上している。ちなみに,本発明の
実施例で示したインダクタは,約1〜9MHzの範囲の
周波数帯で有用となることが,fQp の値で判断でき
る。
【0017】尚,これらフェライト焼結体の直流電気抵
抗をブリッジを用いて測定したところ,2×108 Ω・
cm〜5×1010Ω・cmの範囲にあった。
抗をブリッジを用いて測定したところ,2×108 Ω・
cm〜5×1010Ω・cmの範囲にあった。
【0018】また,これら焼結体の100kHzにおけ
る透磁率の−20℃〜80℃における温度変化を測定し
たところ−0.4〜−0.1%/℃の範囲にあった。
る透磁率の−20℃〜80℃における温度変化を測定し
たところ−0.4〜−0.1%/℃の範囲にあった。
【0019】また,これら焼結体をX線回折法により結
晶構造を解析したところ,スピネル型フェライトである
ことが確認できた。
晶構造を解析したところ,スピネル型フェライトである
ことが確認できた。
【0020】尚,上記した本発明の実施例では,Ni
O,CuO,α−Fe2 O3 ,ZnO,Co2 O3 を原
料として使用したフェライト焼結体についてのみ述べて
いるが,必ずしもこれら酸化物に限定されるものでな
く,焼結体がスピネル型フェライトを構成するものであ
れば,本発明の範囲にあることは,当業者であれば容易
に理解できる。また,Ni,Cu,Zn,Fe,Coを
主成分として含有しているスピネル型フェライトであれ
ば,他の元素を含有していたとしても,本発明の範囲に
含まれる。また,粉末の予備焼成及び成形体の焼結を大
気中で行なっているが,焼結における生成物がスピネル
型フェライトであれば,成形用粉末の製法が,予備焼成
なし,共沈法,水熱合成法,噴霧焙焼法等を適用して
も,焼結雰囲気が大気中に比べ,酸化性であっても,還
元性であっても,本発明の範囲にある。更に,成形体の
成形法についても特に上記実施例に限定されるものでな
い。
O,CuO,α−Fe2 O3 ,ZnO,Co2 O3 を原
料として使用したフェライト焼結体についてのみ述べて
いるが,必ずしもこれら酸化物に限定されるものでな
く,焼結体がスピネル型フェライトを構成するものであ
れば,本発明の範囲にあることは,当業者であれば容易
に理解できる。また,Ni,Cu,Zn,Fe,Coを
主成分として含有しているスピネル型フェライトであれ
ば,他の元素を含有していたとしても,本発明の範囲に
含まれる。また,粉末の予備焼成及び成形体の焼結を大
気中で行なっているが,焼結における生成物がスピネル
型フェライトであれば,成形用粉末の製法が,予備焼成
なし,共沈法,水熱合成法,噴霧焙焼法等を適用して
も,焼結雰囲気が大気中に比べ,酸化性であっても,還
元性であっても,本発明の範囲にある。更に,成形体の
成形法についても特に上記実施例に限定されるものでな
い。
【0021】
【発明の効果】以上,説明したように本発明において
は,Ni,Cu,Zn,Co,Feの酸化物を主成分と
して含有するスピネル型フェライト焼結体において,組
成比をa(Ni(1-x) ・Cux )O・bZnO・dCo
O・cFe2 O3 ,a+b+c+d=100,0.1≦
x≦0.8,0≦b≦35,32.0≦c≦48.5,
0≦d≦3.5とすることにより,インダクタのQ向上
を実現できるフェライト磁芯材料を,工業的に有用に製
造できる。
は,Ni,Cu,Zn,Co,Feの酸化物を主成分と
して含有するスピネル型フェライト焼結体において,組
成比をa(Ni(1-x) ・Cux )O・bZnO・dCo
O・cFe2 O3 ,a+b+c+d=100,0.1≦
x≦0.8,0≦b≦35,32.0≦c≦48.5,
0≦d≦3.5とすることにより,インダクタのQ向上
を実現できるフェライト磁芯材料を,工業的に有用に製
造できる。
【図1】本発明の実施例におけるモールド型インダクタ
のQの最大値Qmax と,Qが極大を示した周波数fQp
と組成の関係を示す図である。
のQの最大値Qmax と,Qが極大を示した周波数fQp
と組成の関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 17/04 F 7319−5E
Claims (2)
- 【請求項1】 Ni,Cu,Zn,Co,Feの酸化物
を主成分として含有するスピネル型フェライト焼結体に
おいて,一般式 a(Ni(1-x) ・Cux )O・bZnO・dCoO・cFe2 O3 , 但し,a+b+c+d=100, 0.1≦x≦0.
8,0≦b≦35,32.0≦c≦48.5,0≦d≦
3.5, で示される組成比を有することを特徴とする磁芯用酸化
物磁性材料。 - 【請求項2】 請求項1記載の酸化物磁性材料からなる
磁芯に,絶縁被覆導線を巻回して樹脂でモールドしたこ
とを特徴とするインダクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5178742A JPH0737711A (ja) | 1993-07-20 | 1993-07-20 | 酸化物磁性材料及びそれを用いたインダクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5178742A JPH0737711A (ja) | 1993-07-20 | 1993-07-20 | 酸化物磁性材料及びそれを用いたインダクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0737711A true JPH0737711A (ja) | 1995-02-07 |
Family
ID=16053794
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5178742A Pending JPH0737711A (ja) | 1993-07-20 | 1993-07-20 | 酸化物磁性材料及びそれを用いたインダクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0737711A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6071430A (en) * | 1996-04-05 | 2000-06-06 | Thomson-Csf | Low-loss ferrite working between 1 MHZ and 100 MHZ and method of manufacture |
US6166422A (en) * | 1998-05-13 | 2000-12-26 | Lsi Logic Corporation | Inductor with cobalt/nickel core for integrated circuit structure with high inductance and high Q-factor |
US6803130B1 (en) | 1999-10-27 | 2004-10-12 | Murata Manufacturing Co. Ltd. | Composite magnetic material and inductor element |
WO2005104298A1 (ja) * | 2004-04-27 | 2005-11-03 | Sony Corporation | アンテナモジュール用磁芯部材、アンテナモジュールおよびこれを備えた携帯情報端末 |
US7399523B2 (en) | 2003-05-07 | 2008-07-15 | Meiji University Legal Person | Spinel ferrimagnetic particles and magnetic recording medium |
-
1993
- 1993-07-20 JP JP5178742A patent/JPH0737711A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6071430A (en) * | 1996-04-05 | 2000-06-06 | Thomson-Csf | Low-loss ferrite working between 1 MHZ and 100 MHZ and method of manufacture |
US6166422A (en) * | 1998-05-13 | 2000-12-26 | Lsi Logic Corporation | Inductor with cobalt/nickel core for integrated circuit structure with high inductance and high Q-factor |
US6803130B1 (en) | 1999-10-27 | 2004-10-12 | Murata Manufacturing Co. Ltd. | Composite magnetic material and inductor element |
US7399523B2 (en) | 2003-05-07 | 2008-07-15 | Meiji University Legal Person | Spinel ferrimagnetic particles and magnetic recording medium |
WO2005104298A1 (ja) * | 2004-04-27 | 2005-11-03 | Sony Corporation | アンテナモジュール用磁芯部材、アンテナモジュールおよびこれを備えた携帯情報端末 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2002068830A (ja) | 六方晶y型酸化物磁性材料およびインダクタ素子 | |
JP2019201155A (ja) | 圧粉磁芯およびインダクタ素子 | |
JPH0737711A (ja) | 酸化物磁性材料及びそれを用いたインダクタ | |
JPH08325056A (ja) | フェライト材料 | |
EP2258671B1 (en) | Method for the production of sintered ferrite material | |
JP2003068516A (ja) | Mn−Zn−Ni系フェライトおよびその製造方法 | |
JPH07272919A (ja) | 酸化物磁性材料及びそれを用いたインダクタ | |
JP2855990B2 (ja) | 酸化物磁性体材料 | |
JP2004296865A (ja) | 巻き線チップインダクタ用フェライトコアとその製造方法及び巻き線チップインダクタ | |
JP4303443B2 (ja) | フェライト材料の製造方法 | |
JP3939476B2 (ja) | 高周波用磁性材料 | |
JP5105660B2 (ja) | フェライト材料及びこれを用いたフェライトコア | |
JPH08148322A (ja) | 酸化物磁性体材料およびそれを使用するスイッチング電源 | |
JPH06140229A (ja) | インダクタ及び酸化物磁性材料 | |
JPH01101610A (ja) | チップインダクタ | |
JPH11307336A (ja) | 軟磁性フェライトの製造方法 | |
JP3457576B2 (ja) | 高周波用磁性材料 | |
JP2004262710A (ja) | Mn−Zn系フェライトおよびその製造方法 | |
JP3590454B2 (ja) | 高周波用酸化物磁芯材料 | |
JPH0897026A (ja) | 酸化物磁性材料及びそれを用いたインダクタ | |
JP4799808B2 (ja) | フェライト組成物、磁心及び電子部品 | |
JPH097814A (ja) | 酸化物磁性材料及びその製造方法 | |
JPH08148323A (ja) | 酸化物磁性体材料および成型体の製造方法 | |
JP4701591B2 (ja) | フェライト組成物及び電子部品 | |
JP2816946B2 (ja) | 高周波用酸化物磁性材料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030122 |