JPH0736367A - プログラマブルコントローラの通信システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ネットワークを構築したプログラマブルコント
ローラと操作表示装置との間で応答性よくデータを授受
する。 【構成】複数のプログラマブルコントローラ１と操作表
示装置２とを伝送路３を介して相互に接続してネットワ
ーク６を構築する。各プログラマブルコントローラ１と
操作表示装置２とにプログラマブルコントローラ１の動
作状態に対応したデータを格納する領域を備えたレジス
タ１１を設ける。通信制御部１２は、各プログラマブル
コントローラ１をサイクリックにアクセスし、プログラ
マブルコントローラ１の動作状態に関するデータを受信
しレジスタ１１の対応する領域に書き込むとともに、操
作表示装置２のレジスタ１１の内容を各プログラマブル
コントローラ１のレジスタに転送する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複数のプログラマブル
コントローラと、各プログラマブルコントローラの動作
状態を表示しかつ各プログラマブルコントローラに命令
を与える操作表示装置とを相互に接続してネットワーク
を形成したプログラマブルコントローラの通信システム
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、図２に示すように、プログラ
マブルコントローラ１に設けた通信用インタフェース
（上位リンクユニット）１ａに通信線Ｌを介して接続さ
れた操作表示装置２が提供されている。操作表示装置２
は、表示器４およびスイッチ５を備えており、プログラ
マブルコントローラ１との間で通信によってデータを授
受し、プログラマブルコントローラ１の動作状態を表示
器４に表示するとともに、スイッチ５の操作に対応した
制御命令やプログラマブルコントローラ１の動作状態を
読み出すための読出命令などをプログラマブルコントロ
ーラ１に与えてプログラマブルコントローラ１の動作を
制御するように構成されている。

【０００３】一方、図３に示すように複数のプログラマ
ブルコントローラ１の通信用インタフェース１ｂを伝送
路３を介して相互に接続することによりネットワーク６
を構築することが考えられており、ネットワーク６とし
ては図３のようなリング接続の形態が考えられている。
また、このようなネットワーク６において上述した操作
表示装置２を用いる場合には、ネットワーク６の中のい
ずれか１つのプログラマブルコントローラ１に操作表示
装置２を接続し、このプログラマブルコントローラ１を
介して他のプログラマブルコントローラ１と操作表示装
置２との間でデータを授受することが考えられている。
すなわち、操作表示装置２を接続したプログラマブルコ
ントローラ１に、他のプログラマブルコントローラ１に
ついての動作状態および命令を格納するレジスタを設け
ておき、このプログラマブルコントローラ１が他のプロ
グラマブルコントローラ１をアクセスすることによって
データを授受した結果をレジスタに書き込むようにし、
このレジスタを通して操作表示装置２はデータを授受す
るのである。このような構成を採用すれば、操作表示装
置２はネットワーク６の中のすべてのプログラマブルコ
ントローラ１に対してデータを授受することが可能にな
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記構成で
は、操作表示装置２が接続されているプログラマブルコ
ントローラ１が、他のプログラマブルコントローラ１と
の間で授受されるデータを統括して操作表示装置２との
間でデータを授受するから、このプログラマブルコント
ローラ１には他のプログラマブルコントローラ１よりも
上位の機能を持たせることが必要になる。すなわち、ネ
ットワーク６の中のプログラマブルコントローラ１を対
等な関係で扱うことができず、上述した機能を与えるた
めにプログラムの負担も大きくなって、コスト高につな
がるという問題がある。

【０００５】また、ネットワーク６の中の各プログラマ
ブルコントローラ１は、操作表示装置２が接続されてい
るプログラマブルコントローラ１を中継して操作表示装
置２との間でデータを授受するものであるから、操作表
示装置２が接続されているプログラマブルコントローラ
１と他のプログラマブルコントローラ１との間でデータ
を授受する過程と、プログラマブルコントローラ１と操
作表示装置２との間でデータを授受する過程との２段階
の過程が必要であって、データの授受に時間がかかると
いう問題が生じる。

【０００６】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、ネットワーク内のプログラマブルコントロー
ラを対等に扱うことができ、しかも操作表示装置が各プ
ログラマブルコントローラとの間でデータを直接授受す
ることができるようにしてデータの授受に要する時間を
短縮したプログラマブルコントローラの通信システムを
提供しようとするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、複数のプログラマブルコントローラに
設けた通信用インタフェースを伝送路を介して相互に接
続したネットワーク内に操作表示装置のインタフェース
を接続し、操作表示装置が各プログラマブルコントロー
ラとの間で個別に通信することによって、各プログラマ
ブルコントローラの動作状態を操作表示装置に設けた表
示器に表示するとともに、操作表示装置から各プログラ
マブルコントローラに対してそれぞれ命令を与える通信
システムであって、各プログラマブルコントローラの通
信用インタフェースと操作表示装置のインタフェースと
はそれぞれネットワーク内の各プログラマブルコントロ
ーラの動作状態に対応したデータを格納する領域を備え
たレジスタを備え、操作表示装置は各プログラマブルコ
ントローラをサイクリックにアクセスしてプログラマブ
ルコントローラの動作状態に関するデータを受信しレジ
スタの対応する領域に書き込むとともに操作表示装置の
レジスタの内容を各プログラマブルコントローラのレジ
スタに転送する通信制御部を備えることを特徴とする。

【０００８】

【作用】上記構成によれば、操作表示装置をプログラマ
ブルコントローラとともにネットワーク内に接続し、操
作表示装置が各プログラマブルコントローラをサイクリ
ックにアクセスすることによって、各プログラマブルコ
ントローラの動作状態をレジスタに書込み、かつ他のプ
ログラマブルコントローラの動作状態を含むレジスタの
内容をアクセスしたプログラマブルコントローラのレジ
スタに転送するのであって、ネットワーク内の情報を操
作表示装置が統括して管理することになり、操作表示装
置から各プログラマブルコントローラにアクセスする１
過程のみで情報を授受することができるのである。その
結果、データの授受に要する時間が従来よりも短く応答
性が向上する。しかも、各プログラマブルコントローラ
は対等であって同一構成を有するのであり、操作表示装
置についてネットワークを統括する機能を付与すればよ
いから、プログラミングの負担が少なくコスト増を抑制
することができる。

【０００９】

【実施例】本実施例では、図１（ａ）に示すように、複
数のプログラマブルコントローラ１と操作表示装置２と
を伝送路３を介して接続することによって、リング状の
ネットワーク６が構築される。すなわち、プログラマブ
ルコントローラ１と操作表示装置２とがネットワーク６
の中のノードになる。

【００１０】図１（ｂ）に示すように、操作表示装置２
は、液晶表示器などからなる表示器４と、複数の操作部
を有したスイッチマトリックスなどのスイッチ５と、ネ
ットワーク６の伝送路３に接続されるインタフェース７
とを備える。表示器４、スイッチ５、インタフェース７
は、マイクロプロセッサを用いた制御部８に接続され、
制御部８では受信データを解読して表示器４への表示デ
ータを作成し、またプログラマブルコントローラ１に伝
送する読出命令を作成したり、スイッチ５の操作に呼応
した制御命令を作成したりする。制御部８にはメモリ９
が接続されており、このメモリ９には、プログラマブル
コントローラ１から受信した情報が格納され、また、受
信データを表示データに変換するためのテーブルや、ス
イッチ５と制御命令との関係に関するテーブルなどが格
納されている。さらに、制御部８にはクロック発生部１
０からのクロック信号が入力されている。

【００１１】インタフェース７は、各プログラマブルコ
ントローラ１の動作状態に対応したデータを格納する領
域を備えたレジスタ１１と、各プログラマブルコントロ
ーラ１をサイクリックにアクセスしてプログラマブルコ
ントローラ１の動作状態に関するデータを受信しレジス
タ１１の対応する領域に書き込むとともにレジスタ１１
の内容を各プログラマブルコントローラ１に対して送出
する通信制御部１２とを備える。各プログラマブルコン
トローラ１の通信用インタフェースにはレジスタ１１と
同じ大きさの領域を有したレジスタ（図示せず）が設け
られており、通信制御部１２ではアクセスしたプログラ
マブルコントローラ１のレジスタに対して、レジスタ１
１の内容を転送するようになっている。ここに、通信制
御部１２には、データ伝送の同期を取るためのクロック
発生部１３が接続される。

【００１２】各プログラマブルコントローラ１では、レ
ジスタ１１の内容が転送されると、他のプログラマブル
コントローラ１の動作状態を知ることができ、また、あ
らかじめレジスタ１１に書き込まれていた命令を読み出
して命令に対応した動作を行なうことができるのであ
る。したがって、各プログラマブルコントローラでは、
操作表示装置２との１回のデータの授受によって、操作
表示装置２への動作状態の伝送と、他のプログラマブル
コントローラ１の動作状態の認識と、操作表示装置２か
らの命令の受取とを行なうことができるのである。な
お、ネットワーク６の形態としては、リング状のほかマ
ルチドロップ式などの形態も可能である。

【００１３】

【発明の効果】本発明は上述のように、操作表示装置を
プログラマブルコントローラとともにネットワーク内に
接続し、操作表示装置が各プログラマブルコントローラ
をサイクリックにアクセスすることによって、各プログ
ラマブルコントローラの動作状態をレジスタに書込み、
かつ他のプログラマブルコントローラの動作状態を含む
レジスタの内容をアクセスしたプログラマブルコントロ
ーラのレジスタに転送するので、ネットワーク内の情報
を操作表示装置が統括して管理することになり、操作表
示装置から各プログラマブルコントローラにアクセスす
る１過程のみで情報の授受ができ、結果的に、データの
授受に要する時間が従来よりも短く応答性が向上すると
いう利点がある。しかも、各プログラマブルコントロー
ラは対等であって同一構成を有するのであり、操作表示
装置についてネットワークを統括する機能を付与すれば
よいから、プログラミングの負担が少なくコスト増を抑
制することができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例を示し、（ａ）はネットワークを示すブ
ロック図、（ｂ）は操作表示装置のブロック図である。

【図２】従来例を示す操作表示装置とプログラマブルコ
ントローラとの接続関係を示す図である。

【図３】従来例のネットワークを示すブロック図であ
る。

【符号の説明】

１ プログラマブルコントローラ ２ 操作表示装置 ３ 伝送路 ４ 表示器 ５ スイッチ ６ ネットワーク ７ インタフェース ８ 制御部 ９ メモリ １０ クロック発生部 １１ レジスタ １２ 通信制御部 １３ クロック発生部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 定充 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のプログラマブルコントローラに設
   けた通信用インタフェースを伝送路を介して相互に接続
   したネットワーク内に操作表示装置のインタフェースを
   接続し、操作表示装置が各プログラマブルコントローラ
   との間で個別に通信することによって、各プログラマブ
   ルコントローラの動作状態を操作表示装置に設けた表示
   器に表示するとともに、操作表示装置から各プログラマ
   ブルコントローラに対してそれぞれ命令を与える通信シ
   ステムであって、各プログラマブルコントローラの通信
   用インタフェースと操作表示装置のインタフェースとは
   それぞれネットワーク内の各プログラマブルコントロー
   ラの動作状態に対応したデータを格納する領域を備えた
   レジスタを備え、操作表示装置は各プログラマブルコン
   トローラをサイクリックにアクセスしてプログラマブル
   コントローラの動作状態に関するデータを受信しレジス
   タの対応する領域に書き込むとともに操作表示装置のレ
   ジスタの内容を各プログラマブルコントローラのレジス
   タに転送する通信制御部を備えることを特徴とするプロ
   グラマブルコントローラの通信システム。