JPH0735944U - 空調用空気吹出しボックス - Google Patents

空調用空気吹出しボックス

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JPH0735944U
JPH0735944U JP7142493U JP7142493U JPH0735944U JP H0735944 U JPH0735944 U JP H0735944U JP 7142493 U JP7142493 U JP 7142493U JP 7142493 U JP7142493 U JP 7142493U JP H0735944 U JPH0735944 U JP H0735944U
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JP
Japan
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air
conditioning
box
cylindrical body
bottomed
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JP7142493U
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English (en)
Inventor
利明 川島
一高 菊本
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Kurimoto Ltd
Original Assignee
Kurimoto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空調用の空気吹出し口からの風量調整機能を
改良する。 【構成】 空調用空気吹出しボックスにおいて、下方へ
開口する空気吹出し口の直上に位置する風量調整ダンパ
ーは、底付き円筒体21とその中へ回動自在に内嵌する
第二の底付き円筒体25よりなる。底付き円筒体はそれ
ぞれの底部に円を複数個に分割した扇形開口部22,2
6を切欠き、側面に帯状開口部23,27を切り欠く。
底面と側面の開口部は互い違いとする。 【効果】 帯状開口部の面積を扇形開口部と同一に揃え
ておいて、内外の底付き円筒体の開口部を共通するよう
に回動すれば、ダンパーの開口率は100%となる。し
かもボックスの全高は低く維持できる上、吹出す空気は
整流であり騒音も少なく快適な居住性を約束する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は建物内に冷暖房用として配設する空調設備に係る。
【0002】
【従来の技術】
建物の冷暖房用として冷気,暖気を居住区へ供給するのは建物天井裏に配管さ れた空調ダクトと、そのダクトから空気を受入れ天井から下方へ開口して空気を 吹出す空調用吹出しボックスの組合わせによって行なわれる。箱形のボックス本 体に開口する空気の受入れ口はインレット、空気の吹出し口はアウトレットとも 呼ばれる。空気の吹出しは当然時期が変ればその時点における気温や湿度に適合 するように、空気の吹出し量を調整して最高に快適な居住性を満足することが求 められる。
【0003】 図4は従来から最も一般的に採用されている空調用空気吹出しボックスの典型 的な形状を示した斜視図である。図の右側の開口部が冷気、または暖気の受入れ 口3aであり、下方に開口しているのが空気吹出し口1aである。図示しない空 調ダクトから空気を受入れた空調用空気吹出しボックスは、箱形のボックス内で 気流の方向を直角に変更して下方へ向って吹出す構成となっている。空気の吹出 し量の調整は受入れ口3aを横断して軸支される回転軸101に固定された弁体 102の回動によって行なわれ、弁体102が水平に保持されたときが空気の受 入れは最高となり、ほぼ100%近くの風量を受入れて下方の室内へ供給する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ここで例示した従来技術のように、空気受入れ口3aに1本の回転軸を水平に 軸支し、その軸に固定した弁体の回動によって風量を調整する構成は、図5のよ うに空調用空気吹出しボックス内へ流入する気流の方向に弁体の傾斜に伴う偏向 が生じ、ボックス内で方向変換して下方へ吹出す空気にも偏向がそのまま受継が れ、室内での空調効果に対し偏差が現われる。すなわち、室内の位置によって均 等に冷暖房が働かずに室内の吹出し口からの位置関係によって強弱の顕著な差が 発生する。
【0005】 構造的には1本の回転軸によって弁体を支えているから、受入れ口の直径が大 きくなれば、強度も十分に維持するための剛性が必要となり、全体の重量が増加 する傾向となるが、これは天井裏に配置する部材としては不利な条件である。つ ぎに弁体の位置を決定するのは回転軸の回動角度であるから、弁体位置の固定拘 束という観点から見ればかなり不安定であり、通過する気流に誘発されて弁体が 振動して騒音を室内へ伝播する懸念がある。また、流気が通過時に発生する、い わゆる風切り音も室内に響いて不快な音響を伴い居住性を損う原因となる恐れも 大きい。
【0006】 1枚の弁体の回動による開口部面積を増減するのは1種のバタフライ弁といえ るダンパーであるが、前記の構造上、音響上の課題を解決するための従来技術と して、実開昭56−63927号公報がある。この従来技術は図6(A)(B) のように、大径側を開放した2個の円錐形板体103,104を重合して、その 小径側の中心で回動自在に軸着し、両円錐形板体に等間隔で放射状に通風口10 5,106を設け、円錐形板体の一方を固定し、他方を回動して通風口の重なり を調整して共通する範囲で開口する構成としたものである。これによって有効通 風面積が自由に増減できる上、吹出す空気の方向に片寄りがなくなり均等な空調 効果が得られると謳っている。
【0007】 確かにこの従来技術によって従来のバタフライ弁方式ダンパーの風量調整方法 の抱える課題を解決することは可能であると評価できる。しかし、このような逆 円錐形体を2個重ね、切り欠いた通風口の重なりを調整して共通する開口面積を 増減する方式であれば、その全面積に対する開口面積の割合は最大でも50%に 留まることは明らかである。有効通風面積は円錐形の高さを大きくとれば増大す ることができるが、本来、天井と上階の床面との間に挟まれた狭隘な空間内に収 容しなければならない空調用空気吹出しボックスの本質から、その高さには厳し い制約が有り、設計的に全高を大きくした空調用空気吹出しボックスは到底許容 される余地はないというのが実情である。
【0008】 本考案は以上に述べた課題を解決するために、全高が低く、構造が簡単で安定 し、開口率が最大100%も設定可能であり、室内へ吹出す気流に方向性がなく 、ほぼ均等に冷暖房効果が全域に及ぶ空調用空気吹出しボックスの提供を目的と する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案に係る空調用空気吹出しボックスは、風量調整ダンパーが空気吹出し口 1の直上に位置し、底付き円筒体21と該底付き円筒体21の内径より僅かに外 径の小さい第二の底付き円筒体25を回動自在に内嵌して形成されていて、それ ぞれの底付き円筒体21,25は、それぞれの底付き円筒体21,25は、底面 中心を対称として相互に対向する2,4,6,‥‥個の偶数個の分割円に対し1 ,2,3,‥‥個と互い違いにその半数個の扇形開口部22A,22B‥‥およ び26A,26B,‥‥を切欠き、かつ、底面が前記開口部から残された有底部 に繋がるそれぞれの円筒側面も、底面の開口部と同数の帯状開口部23A,23 B,‥‥および27A,27B,‥‥を切欠いていることによって前記の課題を 解決した。なお、この構成に代え、風量ダンパー2は空気受入れ口3の直後の空 調用空気吹出しボックス内に位置するものであってもよい。
【0010】
【作用】
本考案の空調用空気吹出しボックスの風量調整ダンパー2は二重の底付き円筒 体21,25を重合し、相互の位置関係を回動自在に変動できるので、底面に対 向して開口する扇形開口部と側面に対向して開口する帯状開口部とを自由に重ね 合わせて共通して開口する通風面積を増減できる。底面の扇形開口部は、円を偶 数個に分割し、その半数個を交互に切欠いたものであるから合わせると全底面の 最大半分の通風面積となり、側面の帯状開口部の開口面積は円筒体の高さによっ て決められるが、その開口面積をそれぞれ扇形開口部と同一となるように高さを 計算して決定しても、さほど全高が大きくなる恐れがなく、また、この風量調整 ダンパー自体が空調用空気吹出しボックスの空間内へ収容されるのであるから、 従来と同様に高低は全く問題とならない。そして、扇形開口部と帯状開口部との 絶対量を等しく設定したとき、通風面積の最大値は両開口部を合計すれば空気吹 出し口の全面積と等しくなり、100%の通風量を保証する空気吹出し口となる 。また、冷気,暖気はダンパーの底面からは垂直に流出し、側面からは水平に流 出した後、空調用空気吹出しボックスの側面と底面に行き当ってボックス内に充 満し均等な整流として空気吹出し口1の全面から吹出すから、空気吹出し口1の 下方に位置する室内は、均等な冷暖房の有効範囲となって室内の快適性を保証す る。
【0011】
【実施例】
図1は空気吹出し口1直上に取り付ける風量調整ダンパー2の2個の底付き円 筒体21,25の相互関係を示す斜視図である。底付き円筒体21は底面を四分 割し、全面積の半分に相当する開口面積からなる2箇所の扇形開口部22A,2 2Bを具え、円形の底面の中心を対称点として対向している。底付き円筒体の側 面には、前記の扇形開口部と同面積の帯状開口部23A,23Bを開口し、その 位置関係は図のように相互の開口部が底面と側面とで重複しないように互い違い に設定している。底付き円筒体21は、円筒体側面上部に均等に複数個設けた係 合突起24によって、本体に係止固定される。
【0012】 この底付き円筒体21の内径より僅かに小さい外径よりなる第二の底付き円筒 体25を底付き円筒体21の中へ回動自在に内嵌する。第二の底付き円筒体25 も底付き円筒体21と同様に扇形開口部26A,26Bと帯状開口部27A,2 7Bを開口し、相互の位置関係や等面積であることも同様である。したがって底 付き円筒体21内で第二の底付き円筒体25が回動しそれぞれの扇形開口部と帯 状開口部とが一致したときには、風量調整ダンパー2の開口率は合わせて100 %となり、扇形開口部と扇形開口部の位相が90°ずれると相互に開口部が相手 の板面に遮られて開口率は0%となって、空調用空気吹出しボックスは完全に閉 塞する。
【0013】 図2は本考案実施例の空調用空気吹出しボックス全体の斜視図であり、説明の 便宜のため上下反転した状態で表示している。図において空調用空気吹出しボッ クスの空気吹出し口1は本体ボックスの底部(図では上部)に開口し、空気の受 入れ口3は側面に開口している。空気吹出し口1の直上に当るボックス内部に風 量調整ダンパー2が収容されている。風量調整ダンパー2の主要な構成は既に例 示したとおりである。
【0014】 図3は当実施例の組み立て方法を例示する分解斜視図である。図において底付 き円筒体21内へ、回動自在に第二の底付き円筒体25を嵌合し、空気吹出し口 1の鍔面へ底付き円筒体21の係合突起24を係合して両者を固定する。空気吹 出し口1の鍔面へ中抜き角形の外板5Aをはめ込み、この外板へ断熱材4Aを外 嵌して空気吹出し口とその直上に位置する風量調整ダンパー2を一体的に組み上 げる。空調用空気吹出しボックスの本体である箱体は外周面を形成する薄鋼板製 の外板5と、その内面に添着した断熱材4で構成される。すなわち組み立ての順 序としては特に限定するものではないが、好ましい実施例として図示すると、外 板5B,5C,5Dによって上面(図では底面)および両側面をそれぞれ相互に 係止して組み立てる。その内面へそれぞれ断熱材4B〜4Fを添着して箱形の本 体を組み立てる。側面の一方の中抜き部へ空気の受入れ口3を填め込んで空調用 空気吹出しボックスが簡単に成形される。組み立てが簡単であることは、空調設 備が建築現場で現物合わせで工事を進めざるを得ない現状では大きな利点となる 。
【0015】
【考案の効果】
本考案の空調用空気吹出しボックスは、以上に述べたように構造が簡単で現地 工事における組み立てが容易で作業上の負担が少ないという利点がある。構造的 には全体の容積が嵩ばらずに組み立てられ、全高も低くて済むから狭隘な空間に あっても容易に配設できる。
【0016】 本考案に係る風量調整ダンパーは構造が簡単であるにも拘らず、吹出し風量の 調整は自由度が大きく、吹出し能力は0から100%の範囲に亘って自由に選択 できる。また、吹出す気流の方向は一定の方向に偏らないで、均等に整流として 室内へ供給されるから、万遍なく下方室内に冷暖房の効果が及び、吹出し時の振 動、共鳴などの騒音の発生する懸念も極めて軽減されるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案実施例を示す斜視図である。
【図2】組み立て後の実施例を示す斜視図である。
【図3】当実施例の組み立て順序を例示する斜視図によ
るフローである。
【図4】従来技術を示す斜視図である。
【図5】当該従来技術の課題を示す縦断一部正面図であ
る。
【図6】別の従来技術を示す平面図(A)と正面図
(B)である。
【符号の説明】
1 空気吹出し口 2 風量調整ダンパー 3 空気受入れ口 4 断熱材 5 外板 21 底付き円筒体 22 扇形開口部(底付き円筒体) 23 帯状開口部(底付き円筒体) 24 係止突起 25 第二の底付き円筒体 26 扇形開口部(第二の底付き円筒体) 27 帯状開口部(第二の底付き円筒体)

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物内に配設した冷暖房用の空調用空気
    吹出しボックスにおいて、風量調整ダンパー2は、空気
    吹出し口1の直上に位置して底付き円筒体21と該底付
    き円筒体21の内径より僅かに外径の小さい第二の底付
    き円筒体25を回動自在に内嵌して形成し、それぞれの
    底付き円筒体21,25は、底面中心を対称として相互
    に対向する2,4,6,‥‥個の偶数個の分割円に対し
    1,2,3,‥‥個と互い違いにその半数個の扇形開口
    部22A,22B‥‥および26A,26B,‥‥を切
    欠き、かつ、底面が前記開口部から残された有底部に繋
    がるそれぞれの円筒側面も、底面の開口部と同数の帯状
    開口部23A,23B,‥‥および27A,27B,‥
    ‥を切欠いていることを特徴とする空調用空気吹出しボ
    ックス。
  2. 【請求項2】 請求項1において風量調整ダンパー2は
    空気受入れ口3の直後の空調用空気吹出しボックス内に
    位置することを特徴とする空調用空気吹出しボックス。
JP7142493U 1993-12-06 1993-12-06 空調用空気吹出しボックス Pending JPH0735944U (ja)

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