JPH0735250B2 - 炭素系複合成形体の製造方法 - Google Patents

炭素系複合成形体の製造方法

Info

Publication number
JPH0735250B2
JPH0735250B2 JP59255270A JP25527084A JPH0735250B2 JP H0735250 B2 JPH0735250 B2 JP H0735250B2 JP 59255270 A JP59255270 A JP 59255270A JP 25527084 A JP25527084 A JP 25527084A JP H0735250 B2 JPH0735250 B2 JP H0735250B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mesophase
pitch
carbon
carbonaceous
graphite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59255270A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61136906A (ja
Inventor
邦昌 高橋
隆 亀田
治雄 柴谷
Original Assignee
三菱油化株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三菱油化株式会社 filed Critical 三菱油化株式会社
Priority to JP59255270A priority Critical patent/JPH0735250B2/ja
Publication of JPS61136906A publication Critical patent/JPS61136906A/ja
Priority to US07/196,760 priority patent/US4929404A/en
Publication of JPH0735250B2 publication Critical patent/JPH0735250B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、黒鉛質炭素、炭素質炭素、無機化合物及び金
属化合物から選ばれた1種又は2種以上の素材を、メソ
フエーズ含有ピツチに由来する炭素質又は黒鉛質で被覆
した炭素系複合成形体の製造方法に関するものである。
〔従来技術〕
一般に、黒鉛電極等の炭素材を製造する場合には、コー
クス等の、そのもの自身では粘結性を持たず、そのまま
では加圧成形体が得られない骨材に、骨材100重量部に
対して30〜40重量部のピツチをバインダーとして加え、
混練、成型、焼成という工程を経て製造する方法が広く
行われている。しかしながら、この場合、バインダーピ
ッチが溶融炭化する300〜600℃の温度領域において約1
℃/hrという緩慢な昇温速度を必要とし、また、ピツチ
の炭化収率が50〜60%と低いために多量の気孔が生成
し、緻密性を付与するためにはバインダーピツチの再含
浸、二次焼成を必要とする等の問題がある。
これらの問題を解決するため、種々の改良法が提案され
ているが、例えば、特開昭52−24211号公報では、骨材
とバインダーピツチの混合手法に関する改良技術が述べ
られている。
該公報には炭素質又は黒鉛質などの粉末をピツチ類に混
合し、この混合物を350〜450℃で加熱し、該ピツチ類か
ら生成するメソフエーズが添加した炭素質又は黒鉛質1
重量部に対して少くとも0.3重量部となる様に処理した
後、炭素質又は黒鉛質粉末をメソフエーズとをピツチか
ら分離し、そのまま加圧成形し、焼成することよりなる
炭素質成形体の製造方法、または該ピツチ類の熱処理の
際、該ピツチ類のほぼ全量がメソフエーズに移行する様
に加熱処理した後に得られた炭素質又は黒鉛質とメソフ
エーズとを粉砕し、そのまま加圧成形し、焼成すること
を特徴とするメソフエーズの付着した炭素質又は黒鉛質
よりなる炭素成形体の製造方法が開示されている。
該方法の特徴として、 (i)メソフエーズは添加物周囲に付着するので混練工
程を必要としない。
(ii)メソフエーズの炭化収率が高く、炭化時に軟化溶
融状態を通らない為、100℃/hr以上の昇温速度をとるこ
とができる。
(iii)ピツチ中で生成するメソフエーズは炭素質、黒
鉛質の小さな隙間にも侵入するので炭素質、黒鉛質自体
の気孔率が炭素化成形体に影響しない。
などが挙げられている。
また、特公昭58−39770号公報には炭素質骨材、瀝青物
ならびに液状媒体からなるスラリーから液状媒体可溶分
の全量もしくは一部を濾過して固形物を分取し、この固
形物を加圧成形後熱処理することを特徴とする炭素質成
形体の製造方法が開示されている。使用される骨材は各
種コークス、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラツク、
炭素繊維等であり、200ミクロンの篩を通過する粉末を
半量以上含んでいることが望ましい。結合材である瀝青
物としては、コールタール、コールタールピツチ、石油
ピツチ、アスフアルト及びこれらの混合物であるが、該
発明ではこれらの瀝青物を物理的、化学的方法によつ
て、いわゆるγ−レジン(キノリン可溶、ベンゼン可溶
分)の全量あるいは一部分を除去したものを使用するこ
とを特徴としている。
結合材ピツチを炭素質微粉の表面に充分ゆきわたらせる
事が困難な為に、緻密で強度の高いものを得るために微
粉体を配合しても均質な成形体を得ることができなかつ
た従来法に比べ、該方法を用いれば瀝青物中の有効粘結
成分を微粉体に均一に分散させることが容易となる。カ
ーボンブラツクのような極微粉を使用する場合には、従
来法ではカーボンブラツク表面に粘結成分をゆきわたら
せる別工程を必要としたのに対し、該発明の方法では同
時浸漬が可能となるなどの利点がある。又、従来3〜6
ケ月を要した工程が直接黒鉛化も可能な該方法によれば
7〜10日に短縮できること、混捏、冷却、二次粉砕等の
従来工程で発生した有害なダスト、ミストは該方法では
有機媒体中に溶解除去できるので作業環境が良好に保持
できることなどの利点も示されている。
更に、本発明者らは特開昭52−24211号公報で、そのま
までは加圧成形体が得られないと記載されている黒鉛質
の中、一部の黒鉛質は加圧によつて成形体を与えること
に着目し、この黒鉛粉末とキノリン不溶分が70重量%以
下、メソフエーズ含有量が40%以上、加熱溶融温度上限
が400℃、1000℃での炭素化収率が少くも70重量%であ
るメソフエーズ含有ピツチ粉末とを混合して得られる粉
体を加圧成形して生成形体を得、更に該生成形体を不活
性雰囲気中700℃以上で焼成することを特徴とする体積
固有抵抗5mΩcm以下、曲げ強度200kg/cm2以上、、焼成
前後の体積変化量3%以下、重量変化量3%以下の成形
体を製造する方法を提案している(特願昭59−199737
号)。該方法で得られた黒鉛質成形体は例えばりん酸型
燃料電池のセル部材のような用途に適当なことを示して
いる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
特開昭52−24211号公報記載の方法で得られるメソフェ
ーズは本質的にキノリン不溶分であり、そこに含まれる
揮発成分が成形体の室温成型時の粘着部分として作用し
ている。特徴の(ii)は従来のバインダーピツチでは達
成できなかつた高速炭素化を可能にしているが、該発明
者らの報文(炭素、86、P93(1976))によれば、該発
明方法で得た炭素質成形体の気孔率は約15〜30%、曲げ
強度は1000℃焼成品で120〜500kg/cm2程度である。即
ち、メソフエーズが溶融軟化しないので、本質的に緻密
質な成形体は作り得ないこと、又結着成分量が本来少な
いためにメソフエーズ含量が低下すると強度が著しく低
下し、該方法で500kg/cm2の曲げ強度を得るには約65%
のメソフエーズの添加を必要とすることが示されてい
る。又、メソフエーズ生成後多量のピツチをキノリン等
の有機溶媒で分離する工程が必要であり、分離したメソ
フエーズとコークスはベンゼン、アセトンで洗浄後更に
減圧乾燥工程を経ることの必要性が実施例で開示されて
おり、プロセス的にみても混練工程にかわる繁雑な処理
工程が必要である。又、ピツチをすべてメソフエーズに
転化する場合には粘結特性をもたないメソフエーズの生
成量の制御などに困難な問題があると思われる。
一方、特公昭58−39770号公報記載の方法では、骨材の2
0〜50倍量にも及ぶベンゼン、トルエン等の有機溶媒を
必要とすること、γ−レジンの回収工程を必要とするこ
となど、工程上の新たな問題が派生することは明らかで
ある。又、該発明はメソフエーズピツチの被覆について
は何も触れていない。
また、本発明者等が先に特願昭59−199737号(特開昭61
−77667号公報参照)で提案した方法では、メソフエー
ズ含有ピツチ粉末を得る迄の工程が長いという問題点が
残されていた。
〔問題点を解決するための手段〕
(発明の目的) 本発明は、上記のような状況に鑑みてなされたもので、
その目的は、黒鉛質炭素、炭素質炭素、無機化合物及び
金属化合物から選ばれた1種又は2種以上の素材と、メ
ソフエーズ含有ピツチに由来する炭素質又は黒鉛質とか
ら成ることを特徴とする、高強度、高速炭化性、寸法安
定性、低電気抵抗性に優れた炭素系複合成形体の製造方
法を提供することにある。
(発明の構成) 即ち、本発明は、 1黒鉛質炭素、炭素質炭素、無機化合物及び金属化合物
から選ばれた1種又は2種以上の素材とメソフエーズ含
有ピツチに由来する炭素質又は黒鉛質とからなる炭素系
複合成形体の製造方法において、 (1)黒鉛質炭素、炭素質炭素、無機化合物及び金属化
合物から選ばれた1種又は2種以上の素材をメソフエー
ズピツチ前駆体を含むタール留分中に懸濁させる工程, (2)該懸濁系を加熱して、タール留分中に含有される
軽質留分を不活性ガスの吹込み又は減圧吸引により留去
し、該メソフエーズピツチ前駆体を350〜500℃で熱処理
してキノリン可溶分を5〜90%含むメソフエーズ含有ピ
ツチを該素材表面に生成せしめた炭素質前駆体を得る工
程, (3)該炭素質前駆体を成形してメソフエーズ含有ピツ
チを含む生成形体とする工程, (4)該生成形体を不活性雰囲気下で炭素化ないし黒鉛
化反応に供して該メソフエーズ含有ピツチに由来する炭
素質又は黒鉛質を含有せしめる工程, の4工程を順次用いることを特徴とする炭素系複合成形
体の製造方法、 である。
(発明の具体的説明) (1)素材をタール留分に懸濁させる工程 本発明で用いる、メソフエーズ含有ピツチを析出させる
べき素材(以下、「フイラー」と略称することもあ
る。)について述べる。
黒鉛質炭素粉としては、例えば鱗状天然黒鉛、土状天然
黒鉛、人造黒鉛を挙げることができる。更に本発明の方
法をより効果的ならしめる為には、常温での加圧成形で
成形体を形成し得る黒鉛粉末(例えば日本黒鉛工業
(株)製のCPB及びASP−1000(商品名)やLONZA社製のK
S−2.5(商品名))を挙げることができる。炭素質炭素
粉としては、例えば石油コークス、石炭コークス、カー
ボンブラツクを挙げることができる。各種無機化合物粉
としては、例えばシリカ−アルミナ、γ−アルミナ、α
−アルミナ、炭化硅素、窒化硅素などを挙げることがで
きる。金属粉としては、例えば鉄、銅、亜鉛、錫、ニツ
ケル、コバルト、鉛、アルミニウム、金、銀、チタン、
白金、パラジウムなどを挙げることができる。これらの
金属粉はスラリー化する段階および生成形体に含有され
る段階までは一部又は全部が金属酸化物粉または金属化
合物として存在せしめることもできる。また、金属化合
物としては、例えばFe2O3、ZnO、CuO、CuCl2、ZnCl2、S
nCl4、AlCl3、TiCl4、Cu(NO3などを挙げることが
できる。
本発明の実施にあたつては、フイラーは1種のみでも2
種以上の混合系でも用いることができる。2種以上の混
合系の具体例として、黒鉛と炭素、炭素と無機化合物、
炭素と金属などの組み合わせを挙げることができる。更
にフイラーの組み合わせ例としては、銅やニツケルなど
の金属で予めメツキした炭素粉も挙げることができる。
本発明で用いるメソフエーズ含有ピツチの原料となるタ
ール留分は種類を限定する必要はなく、石炭系タール、
石油系タールのいずれも用いることができる。キノリン
可溶分を5〜90重量%含有するメソフエーズ含有ピツチ
を操業可能な反応条件下で与えることができるタール留
分ならば何でも使用することができるが、最終製品に要
求される特性によつてタール種も選別される場合があ
る。例えば、最終成形体中に重金属や硫黄などの混入が
忌避される場合にはナフサ分解で得られるエチレンヘビ
ーエンドタールが石炭タールや石油の重質成分タールよ
りも好ましい。
なお、素材の吸油量が大きくてメソフエーズピツチ前駆
体を含むタール留分のみに懸濁しようとしてもスラリー
が形成し得ない場合などには適切な溶媒、例えば熱処理
工程で回収されるタール留分中の軽質留分やキノリンな
どを適宜添加することもできる。
また、タール留分に対するフイラーの量は、タール留分
及びフイラーの種類により好ましい配合量は異なるが、
通常はタール留分100重量部に対して5〜1000重量部で
あり、好ましくは、10〜800重量部である。
なお、懸濁については通常の方法が用いられるが、ター
ル留分がフイラー表面を完全に浸潤することを妨げるお
それのある水分などを多量に含む場合には予め乾燥脱気
しておくことが好ましい。又、タール留分とフイラーと
の比重差が大きい場合には両成分の分離を避けるように
することが望ましい。
(2)素材表面におけるメソフエーズピツチの生成工程 本発明の要件を満たすメソフエーズ含有ピツチはタール
留分とフイラーからなるスラリーを350〜500℃、好まし
くは400〜500℃の反応範囲で熱処理することで生成され
る。スラリーを窒素ガス、炭酸ガス、アルゴン等の不活
性ガス流通下又は例えば10〜100mmHgの減圧下で反応温
度まで昇温し、所定時間保持した後に冷却し、フイラー
とメソフエーズ含有ピツチの複合体を得る。昇温過程で
タール留分に含まれるメソフエーズピツチ前駆体となら
ない留分や必要に応じて加えられた有機溶媒などのいわ
ゆる軽質留分は反応系から留出してくるので適切な方法
で回収する。昇温速度は、1〜50℃/分にとることがで
きる。反応温度に達した後、メソフエーズ含有ピツチの
キノリン可溶分量が目的値になる時間保持する必要があ
るが、この保持時間は反応温度、昇温速度、ガス流量ま
たは減圧度、フイラー材質、タール留分の種類、キノリ
ン可溶分量及び反応系への水素供与体の吹込みの有無な
どの諸因子と密接な相互依存関係にあり、本発明を構成
する素材及びその組み合わせによつて夫々実験的に決定
する必要がある。具体的な例は実施例に示すことができ
る。
メソフエーズ含有ピツチ中のキノリン可溶分量の制御を
容易にする目的で特開昭59−155493号公報に開示した方
法で、反応系に水素供与能をもつ化合物を不活性ガスと
ともに吹き込んだり、更には特開昭58−154792号、58−
154793号公報及び特願昭59−35563号、59−97183号及び
59−97184号で開示したように、タール留分を加圧水素
の存在下または加圧水素と触媒の共存下で改質処理した
上で本発明の素材として用いることができる。又メソフ
エーズ含有ピツチとフイラーとの比重差が大きい場合に
は両成分の分離を避ける為に反応物質の機械的撹拌や不
活性ガスの吹込みによる流動化によつて均一な析出をお
こなわしめることができる。
メソフエーズ含有ピツチのキノリン可溶分量は5〜90重
量%、好ましくは20〜70重量%である。キノリン可溶分
量が少なすぎると室温成形に際しては粘結成分が少なす
ぎて生成形体および炭素化成形体ともに強度が得られな
いし、加熱成形時ではメソフエーズ含有ピツチが400℃
以下の温度で溶融することができなくなり、緻密な炭素
化成形体を得ることができないので好ましくない。一方
キノリン可溶分量が多くなりすぎると炭素化時のガス発
生が著しくなり、炭素化時の気泡の生成や変形などを生
じるので好ましくない。
なお、メソフエーズピツチ前駆体の熱処理温度が350℃
より低い場合にはメソフエーズの形成に長時間を要し、
プロセス上およびキノリン可溶分量の制御上好ましくな
い。又、500℃より高い場合には、キノリン不溶分の高
次重合化が促進され、コークスに近い性状のキノリン不
溶分が存在し、本発明の目的とする加熱溶融成形に適し
たメソフエーズ含有ピツチが得られなくなり好ましくな
い。
キノリン可溶分量はJIS−K2425遠心法で測定できるが、
カーボンブラツクの如き微細なフイラーとの複合体では
遠心分離によつてもカーボンブラツクが沈降しない為に
キノリン可溶分として除かれて誤差を生じる場合がある
ので、次の手法で微細粒子を完全に捕捉してキノリン可
溶分量を測定した。
振動ミルで約100メツシユ以下に粉砕したメソフエーズ
含有ピツチとカーボンブラツクの複合体(両者の存在比
は熱処理反応前後での重量収支から算出)約1gを精秤
し、共栓付50mlエルレンマイヤーフラスコに入れ、これ
に温キノリン30mlを加えて栓をし、80℃で30分間超音波
振動を与えてキノリン可溶分の溶解をおこなつた。予め
恒温にした透過粒径2.7μmのガラス繊維濾紙をワツト
マン社製3−ピースフイルターフアネルに装着し、フア
ネル全体を約80℃に保温し、これにキノリン溶解を終え
たスラリーを注加し、水流ポンプ減圧下にてキノリン可
溶分を濾別した。次いで温キノリン30mlで3回濾紙上の
残渣を洗浄し、常温にてアセトン30mlで2回洗浄した後
に空気流で風乾し、減圧乾燥器中150℃で濾紙を恒量ま
で乾燥し、残渣量を求めた。複合体1gに含まれるメソフ
エーズ含有ピツチ量からキノリン可溶分量(重量%)を
算出した。
(3)炭素質前駆体の成形工程 本発明の方法で得られた複合体は加圧成形によつて生成
形体とすることができる。成形温度は室温からメソフエ
ーズ含有ピツチが熱分解をおこさない温度まで任意に選
ぶことができる。一般に多孔質体を得たい時にはメソフ
エーズ含有ピツチの軟化点以下で成形し、緻密質成形体
を得たい時にはメソフエーズ含有ピツチの軟化点以上40
0℃以下(実質的には200〜400℃)で成形することがで
きる。
(4)成形体の炭素化・黒鉛化工程 本発明の方法で得られた生成形体は不活性雰囲気下1〜
1500℃/時間、好ましくは10〜800℃/時間、更に好ま
しくは50〜500℃/時間の昇温速度で炭素化および黒鉛
化反応に供することができる。大型板状体は炭素質板上
におくか、又ははさんで炭素化反応に供することで自重
による変形を防ぐことができる。炭素化温度は700℃以
上好ましくは800℃以上をとることで、本発明の目的と
する炭素系複合成形体を得ることができる。黒鉛化反応
は、不活性雰囲気下、目的に応じて3000℃程度迄150〜3
00℃/時間の昇温速度で実施することができる。
(本発明方法の特長及び応用例) メソフエーズ含有ピツチと黒鉛の混合粉末を加圧成形す
ることで、炭化時の体積収縮や変形がほとんどおきない
高電導性、高強度および耐熱りん酸性を備えた黒鉛質成
形体を得る方法について本発明者らは特願昭59−199737
号で特許を出願している。この方法は従来の炭素工業で
の常識であつた炭素化時収縮を著しく抑制する技術を確
立した点で優れた技術といえるが、製造プロセス上は無
駄が多い。即ち該出願の実施例で詳述しているが成形体
原料粉を得るには、変成タールで調製→蒸留による
変成ピツチの製造→熱処理によるメソフエーズ含有ピ
ツチの製造→黒鉛粉との磨砕混合という長い工程を必
要とする。本発明をこのプロセスに適用すると、変成
タールの調製→変成タールと黒鉛粉のスラリーの熱処
理による原料粉の製造、となり、工程数を著しく簡略化
することができる。メソフエーズ含有ピツチの含有量が
黒鉛粉末100重量部に対して5〜50重量部、好ましくは1
0〜40重量部の範囲では黒鉛とメソフエーズ含有ピツチ
の複合粉末は相互融着現象をおこさないので、粉砕工程
をまつたく必要とせず、そのまま加圧成形用金型に仕込
める利点を有する。
本発明の方法で得たメソフエーズ含有ピツチと各種フイ
ラーの複合体に対して加熱加圧成形法を適用することで
成形体の緻密化と強度の著しい向上をはかることができ
る。
カーボンブラツクはコールタールピツチとの混練性が悪
く、カーボンブラシ等の特殊炭素品での使用にあたつて
はカーボンブラツクの前処理工程を設けて表面処理を充
分に施す必要があつた。しかし、ジブチルフタレート吸
油量、表面積が大きく、タツプ密度が小さいという特性
のカーボンブラツクでは、カーボンブラツク1重量部に
対して少くも重量部以上の大量のコールタールピツチを
混捏しないと成形体を得ることができず、その結果、カ
ーボンブラツク添加で期待される特性が消滅してしまう
為に結果的には、高い電気伝導性などの好ましい特性を
保有していても、炭素成形体の骨材としての利用はなさ
れていなかつた。
本発明方法を適用すると、見掛け比重が0.12g/c.c.以下
の嵩高いカーボンブラツクでもカーボンブラツク1重量
部に対して0.1〜5重量部のメソフエーズ含有ピツチを
存在せしめることで、室温成形および加熱成形によつて
均質な性状の生成形体を得ることができる。
又、驚くべきことであるが、嵩高いカーボンブラツク
(三菱油化(株)製高導電性カーボンブラツク:HE−280
P、HE320P、HE400P(商品名)など)を用いると、この
ような生成形体を100〜1000℃/HRという従来のカーボン
ブラツク成形体製造技術からは予想し得ない速度で炭素
化反応に供しても変形や亀裂などを生じることなく炭素
化が可能なことが見出された。メソフエーズ含有ピツチ
の含有量を大きく変えることができるので、多孔質から
緻密質まで種々の性状をもつ成形体を設計することが可
能となつた。又、成形体曲げ強度は室温成形品の1000℃
炭素化品で880kg/cm2が得られ、高強度製品が容易に製
造できることが見出された。
又、本発明の方法をシリカアルミナ、γ−アルミナ、α
−アルミナ、炭素硅素、窒化硅素、窒化硼素などとの複
合化にも適用することができる。例えば微粉状のシリカ
アルミナやγ−アルミナ100重量部に対して10〜500重量
部のメソフエーズ含有ピツチを析出させ、これを加圧成
形したる後に炭素化に供することで高強度・高硬度の無
機・炭素成形体を得ることができる。
ウイスカー状炭化硅素100重量部に対し30〜100重量部の
メソフエーズ含有ピツチ量の添加で高強度炭素・無機複
合体を1000〜2000℃の焼成によつて得ることができる。
本発明の方法では無機化合物のバインダーとしてのメソ
フエーズピツチ量が少なくとも成形体が得られるので、
炭素化工程での変形が少なく、昇温速度も比較的大きく
なることができる。
本発明の方法は金属粉との複合体にも有効である。前述
のメソフエーズ含有ピツチ−カーボンブラツク系に黒鉛
をさらに複合すれば低温炭素化でも高い電気伝導性をも
つ成形体を得ることができる。一方、パンダグラフ用カ
ーボンスリ板の如き高強度と耐摩耗性を要求しつつ高電
気伝導性も要求される材料に対しては摩耗が起き易い黒
鉛の代りに銅や錫等の金属を高強度炭素材に配合するこ
とでスリ板の固有抵抗を下げる工夫が従来からなされて
いる。
カーボンブラツクと適切な粒径の銅微粉混合体にメソフ
エーズ含有ピツチを析出せしめる本発明の方法によつ
て、カーボンブラツクと銅粉およびメソフエーズ含有ピ
ツチが均一に分散した複合体が得られ、1000〜1500℃で
の炭素化によつて高強度と高電気伝導性を兼備した成形
体を得ることができる。
又、本発明の方法を適用すれば、メツキカーボンとメソ
フエーズ含有ピツチとの複合化も可能である。例えばカ
ーボンブラツクに銅やニツケルをメツキした後にメソフ
エーズ含有ピツチを析出せしめると、カーボンブラツク
自体に高電気伝導性を付与した成形体を得ることができ
る。さらにメツキカーボンに銅微粉を混合した上でメソ
フエーズ含有ピツチを析出せしめると骨材とマトリツク
ス部とがともに導電性を有する成形体を得ることができ
る。又カーボンブラツクに例えば塩化銅の如き金属化合
物を蒸発乾固法で担持した粉体にメソフエーズ含有ピツ
チを析出せしめる方法によつても導電性が飛躍的に向上
した炭素成形体を得ることができる。
本発明の方法で金属を成形体中に分散せしめると、従来
の成形体への溶融金属の後含浸法に比べて比較的少量の
金属の添加で導電性の向上をはかれる効果が認められ
る。
〔発明の実施例〕
以下実施例及び比較例を以つて本発明の内容を更に具体
的に説明する。
実施例1 内容積1のオートクレーブにナフサの熱分解で生成し
たナフサ分解残渣タール(常圧換算沸点170℃以上)629
g及び流動接触分解用シリカアルミナ触媒(触媒化成
(株)製、アルミナ含量13重量%、粉末)30gを仕込
み、水素を毎時100(STP)で通じ、反応圧力を120kg/
cm2(ゲージ)に保ちながら室温から140分で460℃まで
昇温し、その温度に80分間保持した。室温に冷却後内容
物を取り出し固型物を濾過し、改質されたナフサ分解残
渣タール455gを得た。
減圧乾燥器中150℃で2時間脱気乾燥した鱗状黒鉛(日
本黒鉛工業(株)製、商品名CPB)30.0gを内容積250ml
の内筒を備え、留出物のピツチ中への逆流を防いだ反応
器に充填し、さらに該改質タール28.9gとキノリン(試
薬1級)29.9gを加えてスラリーを形成した。反応器内
筒底部にアルゴンを毎分1.75(STP)、1,2,3,4−テト
ラヒドロキノリンをガス状で毎分0.75g供給しながら、
予め493℃に保つた溶融塩浴に反応器を浸漬した。11分
後に反応温度483℃を得、11分間保持した後に室温まで
冷却し、メソフエーズ含有ピツチが16.4重量%含まれる
天然黒鉛とメソフエーズ含有ピツチの混合粉体を得た。
JIS−K2425遠心法で求めた該混合粉体中に含まれるメソ
フエーズ含有ピツチのキノリン可溶分量は22.8重量%で
あつた。
該混合粉体1.70gを縦63.5mm、横12.7mmのSUS製金型に充
填し、プレス機にて室温で1.5TON/cm2(ゲージ)の圧力
を印加して予備成形を行つた後に圧力印加のまま340℃
まで昇温し5分間保持した。200℃まで降温後印加圧を
常圧に戻し、金型の外枠を開放し、黒鉛及びメソフエー
ズ含有ピツチとSUSの熱収縮差によつて生じる応力割れ
の発生を防止した後に室温まで冷却して生成形体を得、
炭素化炉中アルゴン気流中5℃/分の昇温速度で1000℃
迄昇温して30分間保持した後室温迄冷却して平滑な表面
を持つ縦63.6mm、横12.9mm、厚み1.0mm、重量1.61g、見
掛けの嵩密度1.84/cm2、生成形体基準の体積収縮率0.3
%、重量減少率1.5%、四端子法による板長方向の体積
固有抵抗1.3mΩ・cmの特性値を持つ黒鉛質成形体を得
た。
同じ手法で得た4枚の黒鉛質成形体の三点曲げ試験にお
ける平均曲げ強度は480kg/cm2であつた。
同じ手法で得た生成形体の任意の部分をエポキシ樹脂に
埋込み研磨した試料について室温にて偏光顕微鏡観察を
おこない、メソフエーズ部分が大きな集合体として存在
する個所は見当らないことを確認した。
実施例2 実施例1の改質タール59.9g、高導電性カーボンブラツ
ク(三菱油化(株)製。商品名HE−320P。ジブチルフタ
レート吸油量(JISK−6221準拠)320ml/100g。N2吸着表
面積700m2/g。揮発分1.0%。灰分0.2%。粒子径40mm
μ.見掛比重0.12g/c.c.)、5.0gを実施例1の反応管に
仕込みスラリーを形成した。(実施例1に示した量の)
アルゴン及び1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを内筒底
部に供給しながら、予め495℃に保つた溶融塩浴に反応
器を浸漬した。22分後に反応温度478℃に達し、11分間
保持した後に室温まで冷却し、メソフエーズ含有ピツチ
が64.2重量%含まれるカーボンブラツクとメソフエーズ
含有ピツチの混合塊13.9gを得た。該混合塊を平工製作
所製VIBRATING SAMPLE MILL用SAMPLE CHAMBERに仕込
み、5分間磨砕して混合粉体を得た。
該混合粉体約1gを精秤して50ml共栓付エルレンマイヤー
フラスコに仕込み、温キノリン30mlを注加し、超音波振
盪器を用いて80℃で30分間振盪してキノリン可溶分の溶
解をおこない、予め恒量にしたワツトマン社製ガラス繊
維濾紙(グレードGF/D)を設置し、約80℃に保温したワ
ツトマン3−ピースフイルターフアネルに注加し、水流
ポンプ減圧下で濾過した。ついで温キノリン30mlで3回
残渣分を洗浄し、冷却後アセトン30mlで2回洗浄し、空
気流で風乾した。残渣と濾紙を減圧乾燥器中150℃で1
時間減圧乾燥し恒量値を得、メソフエーズ含有ピツチの
キノリン可溶分量51.6重量%を得た。
該混合塊の一部を実施例1の方法で偏光顕微鏡で観察し
たところメソフエーズの均一な分布が認められた。
該混合粉体1.0gを実施例1の金型に仕込み、プレス機に
て室温1.5TON/cm2の圧力を印加して生成形体を得、炭素
化炉中、アルゴン気流中5℃/分の昇温速度で1000℃迄
昇温して30分間保持した後室温迄冷却して縦62.0mm、横
12.6mm、厚み1.1mm、重量0.93g、見掛けの嵩密度1.12g/
cm3、生成形体基準の体積収縮率1.62%、重量減少率7.1
7%、四端子法による板長方向の体積固有抵抗16.8mΩ・
cmの特性値をもつ膨潤や歪みのない炭素質成形体を得
た。
同じ手法で得た2枚の炭素質成形体の三点曲げ試験にお
ける平均曲げ強度は314kg/cm2であつた。
実施例3 実施例2と同様の手順でカーボンブラツク2.0gと改質タ
ール47.9gを480℃で11分間熱処理し、メソフエーズ含有
ピツチ(キノリン可溶分量33.2重量%)が79.7重量%含
まれるカーボンブラツクとメソフエーズ含有ピツチの複
合体9.8gを得た。実施例2の手法で粉砕して得た粉体1.
0gを実施例2の手順で成形、炭素化して、縦56.7mm、横
11.5mm、厚み0.96mm、見掛けの嵩密度1.44g/cm3、生成
形体基準の体積収縮率24%、重量減少率9.8%、固有抵
抗9.1mΩ・cmの特性値をもつ成形体を得、その平均曲げ
強度は700kg/cm2であつた。
実施例4 実施例2のメソフエーズ含有ピツチ−カーボンブラツク
混合粉体3.4gを実施例1の金型に仕込み、プレス機にて
1.5TON/cm2の圧力を印加して予備成形した後に280℃迄
加熱し、1分間保持した後に印加圧力を零とし、金型外
枠を解放して成形体の応力割れの発生を防止した後に室
温まで冷却して生成形体を得た。昇温速度を2.5℃/分
とした以外は実施例2と同一条件で炭素化反応に供し縦
60.4mm、横12.2mm、厚み3.3mm、見掛けの密度1.32g/c
m3、体積固有抵抗11.1mΩ・cmの特性値をもつ炭素質成
形体を得た。
同じ手法で得た2枚の炭素質成形体の三点曲げ強度は55
5kg/cm2であつた。
実施例5 実施例1の改質タール7.5g、東海カーボン(株)製SiC
ウイスカー(トーカマツクス)2.5gを実施例1の反応器
及び反応条件で熱処理し、メソフエーズ含有ピツチの含
有量が31.4重量%の混合粒状体3.6gを得た。実施例1の
方法でもとめたキノリン可溶分量は55.3重量%であつ
た。該混合粒状体を実施例2の方法で粉砕し、3.56gを
実施例1の金型に仕込み、実施例3の手順で成形および
炭素化をおこない、縦63.4mm、横12.8mm、厚み2.2mm、
見掛けの密度1.92g/cm3、曲げ強度700kg/cm2の特性値を
もつ成形体を得た。
実施例6 実施例2の高導電性カーボンブラツク(HE−320P)5g、
塩化第2銅・2水和塩2.01gを300mlのナス型フラスコに
とり、メタノール140mlを加えて塩化第2銅を溶かして
スラリーを形成後ロータリーエバポレーターでメタノー
ルを留去し、更に減圧乾燥器中減圧下100℃で2時間乾
燥した。該組成物5.0gに実施例1の改質タール59.7gを
加えて、実施例1の手順で熱処理をおこない、メソフエ
ーズ含有ピツチの含有量が67.1重量%、実施例2の方法
で測定したキノリン可溶分量が45.2重量%の混合塊状体
15.2gを得、実施例2の方法で粉砕、成形、炭素化を行
い、縦58.1mm、横11.7mm、厚み3.8mm、見掛け密度1.46g
/cm3、固有抵抗7.6mΩ・cm、曲げ強度455kg/cm2の特性
をもつ成形体を得た。
比較例1 実施例1の方法で得た改質タールを蒸留し常圧換算490
℃以下の留分を除き水素処理ピツチを仕込み原料に対し
て25重量%の収率で得た。上記の様にして得た改質ピツ
チ10gを内容積40mlの内筒を備え、留出物のピツチ中へ
の逆流を防いだ反応器に入れ、アルゴンを毎分0.35、
1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを液状で毎分0.13gピツ
チの上に供給しながら10分間保持した後、予め485℃に
保つた溶融塩浴に浸漬した。ピツチが溶融した後アルゴ
ン及びテトラヒドロキノリンを液状ピツチの中に供給す
るようにし、反応温度483℃で13分熱処理を行つた。
水素処理ピツチに対し53重量%の収率でメソフエーズ含
有ピツチを得、キノリン可溶分量は53重量%、メソフエ
ーズ含有率はほぼ100%であつた。
実施例2のカーボンブラツク1gに該メソフエーズ含有ピ
ツチ5gを混合し、実施例2の振動ミルで10分間磨砕混合
し、実施例1の金型に該混合物4gを仕込み、プレス機に
て1.5TON/cm2で予備成形した後に金型温度を印加圧0.5T
ON/cm2下で340迄上げ5分間保持し、200℃迄冷却し、印
加圧と金型外枠を開放し、室温まで冷却した。得られた
生成形体は脆く、カーボンブラツクが小さな塊のままで
存在する個所が多数認められ、小さな外力を加えるだけ
で小塊は容易に欠落した。
〔発明の効果〕
本発明の効果を要約すると次の通りである。
(1)メソフエーズピツチの磨砕混合法と比べて製造プ
ロセスが簡略化されている。
又、従来の技術と比べても熱処理後の繁雑な工程が省略
された簡潔なプロセスとなつている。
(2)キノリン可溶分を含有するメソフエーズ含有ピツ
チを使用する為、粘結性に優れ加熱溶融性を備えている
ので、室温成形から加熱成形まで巾広い成形条件が採用
でき、成形体性状も巾広く変化させることができる。
(3)無機化合物の炭素複合成形体を作ることができ
る。
(4)金属成分を容易に複合化できる。
(5)嵩高い素材の機能を引き出した新しい成形体を作
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−114393(JP,A) 特開 昭55−85411(JP,A) 特開 昭54−92590(JP,A) 特公 昭47−22931(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】黒鉛質炭素、炭素質炭素、無機化合物及び
    金属化合物から選ばれた1種又は2種以上の素材とメソ
    フェーズ含有ピッチに由来する炭素質又は黒鉛質とから
    なる炭素系複合成形体の製造方法において、 (1)黒鉛質炭素、炭素質炭素、無機化合物及び金属化
    合物から選ばれた1種又は2種以上の素材をメソフェー
    ズピッチ前駆体を含むタール留分中に懸濁させる工程、 (2)該懸濁系を加熱して、タール留分中に含有される
    軽質留分を不活性ガスの吹込み又は減圧吸引により留去
    し、該メソフェーズピッチ前駆体を350〜500℃で熱処理
    してキノリン可溶分を5〜90%含むメソフェーズ含有ピ
    ッチを該素材表面に生成せしめた炭素質前駆体を得る工
    程、 (3)該炭素質前駆体を成形してメソフェーズ含有ピッ
    チを含む生成形体とする工程、 (4)該生成形体を不活性雰囲気下で炭素化ないし黒鉛
    化反応に供して該メソフェーズ含有ピッチに由来する炭
    素質又は黒鉛質を含有せしめる工程、 の4工程を順次用いることを特徴とする炭素系複合成形
    体の製造方法。
JP59255270A 1984-09-25 1984-12-03 炭素系複合成形体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0735250B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59255270A JPH0735250B2 (ja) 1984-12-03 1984-12-03 炭素系複合成形体の製造方法
US07/196,760 US4929404A (en) 1984-09-25 1988-05-17 Graphitic or carbonaceous moldings and processes for producing the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59255270A JPH0735250B2 (ja) 1984-12-03 1984-12-03 炭素系複合成形体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61136906A JPS61136906A (ja) 1986-06-24
JPH0735250B2 true JPH0735250B2 (ja) 1995-04-19

Family

ID=17276410

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59255270A Expired - Lifetime JPH0735250B2 (ja) 1984-09-25 1984-12-03 炭素系複合成形体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0735250B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111180726B (zh) * 2020-02-17 2024-02-06 中钢集团鞍山热能研究院有限公司 一种负极材料联产各项同性焦的生产工艺及装置
CN116613299B (zh) * 2023-07-17 2023-11-24 浙江锂宸新材料科技有限公司 一种硅碳负极材料的制备方法及其产品

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51114393A (en) * 1975-03-31 1976-10-08 Agency Of Ind Science & Technol A method of producing a carbon body
JPS6024043B2 (ja) * 1977-12-28 1985-06-11 日石三菱株式会社 等方性カ−ボンの製造方法
JPS5585411A (en) * 1978-12-21 1980-06-27 Mitsui Cokes Kogyo Kk Production of isotropic high-density carbon material

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61136906A (ja) 1986-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4929404A (en) Graphitic or carbonaceous moldings and processes for producing the same
CA1073166A (en) Method for producing solid carbon material having high flexural strength
US4985184A (en) Production of carbonaceous powders and their granulation
JPS6127453B2 (ja)
JPH08508001A (ja) 構造用炭素断熱材及びその製造方法
JP4311777B2 (ja) 黒鉛材の製造方法
WO1990009346A1 (fr) Production d'un element moule carbone presentant un excellent module de compression
JPH0735250B2 (ja) 炭素系複合成形体の製造方法
JPH0761899B2 (ja) 炭素系複合成形体原料の製造方法
JP2566589B2 (ja) 炭素系複合成形体原料の製造方法
JPH0132162B2 (ja)
JPH06102530B2 (ja) 黒鉛質成形体の製造方法
JPS5978914A (ja) 特殊炭素材の製造方法
CA1189214A (en) Bonding agent for refractory materials and the application of such agent
US2493383A (en) Production of useful articles from coal
JPH01305859A (ja) 高密度炭素材の製造方法
EP0322007A1 (en) Method for producing ceramic components
JPS63151610A (ja) 大型炭素材製造用原料組成物
JPH0475189B2 (ja)
RU2084426C1 (ru) Способ получения шихты для формованных изделий, содержащих карбид кремния
JPH04104954A (ja) 耐酸化性高密度炭素材料の製造方法
JPH01103910A (ja) 炭素系粉体の造粒方法
SU1034994A1 (ru) Способ приготовлени коксопековой композиции дл мелкозернистых графитовых изделий
JPS62187167A (ja) 黒鉛質成形体の製法
JPH09208314A (ja) 炭素材の製造方法