JPH0735136Y2 - ねじ部材のプリセット機構 - Google Patents

ねじ部材のプリセット機構

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JPH0735136Y2
JPH0735136Y2 JP1989104074U JP10407489U JPH0735136Y2 JP H0735136 Y2 JPH0735136 Y2 JP H0735136Y2 JP 1989104074 U JP1989104074 U JP 1989104074U JP 10407489 U JP10407489 U JP 10407489U JP H0735136 Y2 JPH0735136 Y2 JP H0735136Y2
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宏治 武馬
宏明 神藤
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Tokai Rika Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Tokai Rika Co Ltd
Toyota Motor Corp
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【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本考案は、ねじ部材のプリセット機構に係り、特に、予
め第1締結部材に保持されたねじ部材を該第1締結部材
側から第2締結部材側に向かってねじ込むことにより、
該第1締結部材と該第2締結部材とを互いに締結するよ
うにしたねじ部材のプリセット機構に関する。
【従来の技術】
従来、ねじ部材によって二つの部材を互いに締結する機
構としては、例えば、第6及び第7図に示すようなもの
がある(実開昭第60-7314号)。第6及び第7図は、ト
ルクスねじ30と該トルクスねじ30の軸部30bに螺合する
ナット31とを用いて第1締結部材32と第2締結部材33と
を互いに締結するための機構を示しており、3つの屈曲
可能な脚片34,34,34の各一端をナット31に固定し、か
つ、各他端を第2締結部材33に形成された貫通穴33aの
周囲に固定することにより、該ナット31を該第2締結部
材33に一定の間隔を置いて連結している。 この機構を用いる場合は、例えば、まず、上記第1及び
第2締結部材32,33それぞれに形成された貫通穴32a,33a
が互いに合致するように該第1締結部材32上に該第2締
結部材33を載置する。次に、上記トルクスねじ30の軸部
30bを、該トルクスねじ30の頭部30aと上記第1及び第2
締結部材32,33との間に座金35を挟むように、該第1及
び第2締結部材32,33の貫通穴32a,33aに下方から挿通さ
れる。さらに、例えばねじ回しの先端部を上記トルクス
ねじ30の頭部30aに嵌合させて、該トルクスねじ30の軸
部30bを上記ナット31にねじ込んでいく。第7図に示す
ように、上記トルクスねじ30の軸部30bを上記ナット31
にねじ込んでいく際には、上記3つの脚片34,34,34がそ
れぞれ屈曲して該ナット31を上記第1及び第2締結部材
32,33の方に呼び込むことができるから、裏側に手が入
りにくいような場合に該ナット31を手で保持しなくて
も、簡単に該第1及び第2締結部材32,33を互いに締結
することができる。また、上記第1及び第2締結部材3
2,33の貫通穴32a,33aの位置合わせが完全でなくても上
記ナット31自体が容易に移動するため、完全な位置合わ
せを要しないという点において装着性は良好であると言
える。 また、上述の従来例に類似した例として第8図に示すよ
うなものがある(実開昭第62-72372号)。第8図は、便
器本体に装着される衛生洗浄装置の固定に用いられる締
結機構を示している。21は便器本体20に装着するための
洗浄装置のベースプレートであり、22はその内部にナッ
ト24を保持したゴムブッシュ、23はこのナット24を保持
したゴムブッシュ、23はこのナット24に軸部23aが螺合
するトルクスねじである。第8図はベースプレート21が
便器本体20に装着された状態を示しているが、その装着
前においてはブッシュ22の屈曲部25はこれよりも伸長し
た状態であり、したがって、ナット24も便器本体20から
図より離れて位置する。そして装着する場合には、第6
及び第7図に示した従来例の場合と同様に、上記ナット
24を手で保持しなくとも簡単に上記便器本体20と上記ベ
ースプレート21とを互いに締結することができる。
【考案が解決しようとする課題】
ところで、第6及び第7図に示した従来例においては、
上記第1締結部材32と上記第2締結部材33とを互いに締
結する際に、上記トルクスねじ30の軸部30bの先端を上
記第1締結部材32の貫通穴32aに対して位置決めしなけ
ればならず、第6図に示したように該トルクスねじ30の
軸部30bの先端を該第1締結部材32の貫通穴32aに対して
下方から位置決めする場合であって該貫通穴32aが作業
者から見えないか又は見えにくい場合にはこの位置決め
作業が困難であるという問題がある。また、この場合に
は、下方から上方に向かって上記トルクスねじ30の軸部
30bを上記ナット31にねじ込んでいかなければならない
ため、そのときに、上記ねじ回しの先端部と上記トルク
スねじ30の頭部30aとの嵌合が外れて、このトルクスね
じ30が落下してしまう場合があるという問題がある。 また、同様に、第8図に示した従来例においても、上記
トルクスねじ23の軸部23aを上記ナット24に下方からね
じ込んでいくときには、該トルクスねじ23が落下してし
まう場合があるという問題がある。 上記トルクスねじのこのように落下を防ぐためには、例
えば、第9図に示すようなねじ部材のプリセット機構を
採用することが考えられる。第9図において、10はトル
クスねじ、12は第1締結部材、13は該第1締結部材12に
対してトルクスねじ10により固定される第2締結部材、
11および16はそれぞれトルクスねじ10を第1締結部材12
に保持されるためのプリセット座金である。上記二つの
プリセット座金11,16はそれぞれ内歯11a,16aを有してい
て、該内歯11a,16aは上記トルクスねじ10の軸部10bの雄
ねじと噛み合う形状になっている。 上記トルクスねじ10の軸部10bは、上記第1締結部材12
に設けられた貫通穴12cに挿入され、かつ上記二つのプ
リセット座金11,16によって、該第1締結部材12に保持
されている。その保持は、上記トルクスねじ10の軸部10
bを上記二つのプリセット座金11,16の内歯11a,16aに対
してねじ込んで、該内歯11a,16aを、上記第1締結部材1
2の上記トルクスねじ10の軸部挿入側面12aおよびその反
対面12bにそれぞれ当接するように、上記トルクスねじ1
0の軸部10bの雄ねじと噛み合わせておくことにより行な
っている。 上記構成によれば、予め上記トルクスねじ10が上記第1
締結部材12に保持されているので、該トルクスねじ10の
軸部10bを上記第2締結部材13に形成されたねじ穴13aに
ねじ込む際に、該トルクスねじ10が落下することはな
い。しかしながら、上記第1締結部材12の上記トルクス
ねじ10の軸部挿入側面12aと反対側の面12bに当接させら
れるプリセット座金16の内歯16aに対する上記トルクス
ねじ10の軸部10bのねじ込み量が少なく、該軸部10bの先
端のみが該内歯16aにかみ合っている場合で、かつ、該
軸部10bの周面と上記第1締結部材12の貫通穴12cの内面
との間に設けられた遊びが大きい場合には、該トルクス
ねじ10が該第1締結部材12に保持されている状態で、該
トルクスねじ10の軸部10bは該貫通穴12c内でがたつきや
すい。従って、上記トルクスねじ10の頭部10aはふらつ
きやすくなる。このため、上記トルクスねじ10の軸部10
bを上記第2締結部材13のねじ穴13aに挿入するときに、
該軸部10bが該ねじ穴13aの軸方向に対して斜めに挿入さ
れ、さらに、該軸部10bが該ねじ穴13aに該ねじ穴13aの
軸方向に対して斜めにねじ込まれる場合があるという問
題がある。 本考案は上述のごとき問題点に鑑み、これらを有効に解
決すべく創案されたものである。従って、その目的は、
ねじ部材により第1締結部材と第2締結部材とを互いに
締結する際に、ねじ部材の軸部の先端を該第1締結部材
の貫通穴に対して位置決めする必要がなく、かつ、該ね
じ部材を上記第2締結部材のねじ穴にねじ込んでいく場
合に、該ねじ部材が落下することがなく、しかも、該ね
じ部材の軸部を容易に該第2締結部材のねじ穴に対して
該ねじ穴の軸方向沿いにねじ込むことができるようにし
たねじ部材のプリセット機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
本考案に係るねじ部材のプリセット機構は、従来技術の
問題点を解決し、その目的を達成するために以下のよう
に構成されている。 即ち、第1締結部材の貫通穴と、第2締結部材のねじ穴
とを互いに同軸に合致させたのち、頭部と、該頭部より
突出しかつ周面に上記ねじ穴に螺合する雄ねじが形成さ
れた軸部とを有し、上記第1締結部材に一時的に保持さ
れるねじ部材の該軸部を、上記第1締結部材側から該第
1締結部材の貫通穴に同軸に挿入しさらに上記第2締結
部材のねじ穴にねじ込むことにより、該第1締結部材と
該第2締結部材とを互いに締結するようにしたねじ部材
のプリセット機構において、上記第1締結部材の貫通穴
の周囲でかつ上記ねじ部材の軸部挿入側面には、上記貫
通穴の径方向外側向きに撓み得る突出係止部材が突出し
て設けられ、上記突出係止部材の内面又は上記ねじ部材
の頭部の該突出係止部材の内面に対向する面のいずれか
一方には凸部を形成すると共に、そのいずれか他方に
は、上記ねじ部材の軸部の先端部が上記第1締結部材の
貫通穴に同軸に挿入されかつ上記貫通穴と上記軸部とが
同軸の状態にて上記ねじ部材が上記突出係止部材に一時
的に係止・保持されるように上記凸部が抜脱可能に嵌合
する凹部を形成している。 また、上記構成において、上記突出係止部材が周状壁よ
りなり、該周状壁は周方向沿いの所定箇所に先端より軸
方向沿いの切り欠きを有するようにしてもよい。 また、上記突出係止部材は、上記第1締結部材に一体的
に設けるようにしてもよい。
【作用】
本考案に係るねじ部材のプリセット機構によれば、上記
凸部を上記凹部に嵌合させることにより、上記ねじ部材
の軸部の先端部が上記第1締結部材の貫通穴に同軸に挿
入された状態で該ねじ部材が上記突出係止部材に一時的
に係止・保持され、従って上記第1締結部材に保持され
る。この状態から上記第1締結部材と上記第2締結部材
とを互いに締結するには次のようにすればよい。 すなわち、まず、上記第1締結部材の貫通穴と上記第2
締結部材のねじ穴とを互いに同軸に合致させるように、
該第1締結部材と該第2締結部材とを互いに位置決めす
る。次に、例えば、ねじ回しの先端を上記ねじ部材の頭
部に嵌合させて、該ねじ部材を軸方向沿いに上記第2締
結部材側に押圧する。そうすると、上記突出係止部材は
上記第1締結部材の貫通穴の径方向外側向きに撓んで、
上記凸部の上記凹部に対する嵌合が外れ、かつ、上記突
出係止部材による上記ねじ部材の一時的な係止・保持が
解かれる。そうすると、上記ねじ部材の軸部の先端部が
予め上記第1締結部材の貫通穴に同軸に挿入されている
ため、該ねじ部材の軸部は、軸方向沿いに該貫通穴に案
内されて該貫通穴を貫通し、さらに、上記第2締結部材
のねじ穴に同軸に挿入される。この状態で、上記ねじ部
材を上記ねじ回しにより上記ねじ穴にねじ込んでいくこ
とにより、上記第1締結部材と上記第2締結部材とは互
いに締結される。 また、上記突出係止部材が上記切り欠きを有する周状壁
よりなる場合には、上記凸部が上記凹部に嵌合している
状態から、上記ねじ部材を軸方向沿いに上記第2締結部
材側に押圧すると、上記周状壁の上記切り欠きを挟む両
側部分が上記第1締結部材の貫通穴の径方向外側向きに
撓んで上記凸部の上記凹部に対する嵌合を外すことがで
きて、上記ねじ部材の軸部が上記第1締結部材の貫通穴
及び上記第2締結部材のねじ穴に挿入される。
【考案の効果】
上述したように、本考案に係るねじ部材のプリセット機
構によれば、上記凸部を上記凹部に嵌合させることによ
り、上記ねじ部材の軸部の先端部が上記第1締結部材の
貫通穴に挿入されかつ該ねじ部材が上記突出係止部材に
一時的に係止・保持されるため、該ねじ部材の軸部の先
端を該第1締結部材の貫通穴に対して位置決めする必要
はないと共に、該ねじ部材の軸部を上記第2締結部材の
ねじ穴に例えば大略下方から挿入しさらにねじ込んでい
く場合にも、該ねじ部材が落下することはない。 また、本考案に係るねじ部材のプリセット機構によれ
ば、上記凸部が上記凹部に嵌合した状態で上記ねじ部材
が上記突出係止部材に係止・保持されて該ねじ部材の頭
部はふらつかないため、該頭部に例えばねじ回しの先端
を確実に嵌合させて該ねじ部材を上記第2締結部材のね
じ穴の軸方向沿いに押圧することができて、該ねじ部材
の軸部を容易にねじ穴の軸方向沿いに該ねじ穴内に挿入
してねじ込むことができる。 ところで、第9図に示した従来のねじ部材のプリセット
機構によれば、上記トルクスねじ10を上記第1締結部材
12に保持させるのに上記二つのプリセット座金11,16が
必要であったが、本考案に係るねじ部材のプリセット機
構によれば、上記突出係止部材のみにより上記ねじ部材
を上記第1締結部材に保持させることができ、従来の場
合と比べて部品点数が少なくて済む。 また、第9図に示した従来のねじ部材のプリセット機構
によれば、上記トルクスねじ10を上記第1締結部材12に
保持させるためには、該トルクスねじ10の軸部10bを上
記二つのプリセット座金11,16の内歯11a,16aに対してね
じ込んでいかなければならず面倒であるが、本考案に係
るねじ部材のプリセット機構によれば、上記ねじ部材を
上記第1締結部材に保持させるためには、上記突出係止
部材を上記貫通穴の径方向外側向きに撓ませて上記凸部
を上記凹部に嵌合させるだけでよいため簡単にできる。 また、突出係止部材4aは第1締結部材1に一体的に設け
られることから、作業者はねじ部材3を保持する突出係
止部材4aを手で保持する必要がなく、狭い場所でもねじ
締結作業を行うことができる。
【実施例】
以下に、本考案に係るねじ部材のプリセット機構の好適
な実施例について第1〜第5図を参照して説明する。 第1図は本考案の一実施例に係るねじ部材のプリセット
機構を示す縦断面図である。本実施例に係るねじ部材の
プリセット機構は、第1締結部材1上に第2締結部材2
を載置し、該第1締結部材1に予め保持された上記ねじ
部材としての第1トルクスねじ3を該第1締結部材側か
ら該第2締結部材側に上向きにねじ込むことにより、該
第1締結部材1と該第2締結部材2とを互いに締結する
ようにしたものである。 本実施例においては、上記第1トルクスねじ3は、大略
円盤状の頭部3aと、該頭部3aより突出しかつ周面に雄ね
じ3cが形成された軸部3bとからなり、また、この頭部3a
の周面には、断面が大略半円状にくぼんだ凹部3dが環状
に形成されている。 また、本実施例においては、上記第1締結部材1には、
上記第1トルクスねじ3の軸部3bが同軸に挿入される第
1貫通穴1aが形成されている。また、上記第1締結部材
1の上記第1トルクスねじ3の軸部挿入側面すなわち第
1図中で下面には、一部が上記突出係止部材をなすねじ
ケース4が上記第1貫通穴1aを覆うように取り付けられ
ている。 第2及び第3図に示すように、上記ねじケース4は、上
記第1貫通穴1aのすぐ周囲に配置されかつ内側に上記第
1トルクスねじ3を一時的に係止・保持する上記突出係
止部材としての大略円筒状の周方向沿いに高さの一定な
周状壁4aと、上記第1締結部材1にねじ止めされ、該周
状壁4aの高さより低く、該周状壁4aの第3図中で左端部
より延び出て第3図中の上下方向の幅が第3図中で左向
きに次第に小さくなるねじ止め部4gとから構成されてい
る。本実施例においては、上記周状壁4aが径方向外側向
きに撓み得るように、該周状壁4aの周方向沿いに所定間
隔ずつ離れた6箇所には、先端より軸方向沿いにそれぞ
れ同じ長さの切り欠き4d,…,4dが形成されている。ま
た、上記周状壁4aの先端部の内面には、断面が大略半円
状に突出し、上記第1トルクスねじ3の軸部3bの先端部
が第1図に示すように上記第1貫通穴1aに同軸に挿入さ
れかつ該第1トルクスねじ3が上記周状壁4aに一時的に
係止・保持されるように上記凹部3dに抜脱可能に嵌合す
る凸部4bが形成されている。 尚、上記ねじケース4のねじ止め部4gの第3図中で左端
部には第2ねじ穴4cが形成され、さらに、該第2ねじ穴
4cと上記周状壁4aとの間の部分には肉抜き凹部4eが形成
されている。また、上記周状壁4aの第2図中で右端部で
かつ下端部には、上記第1締結部材1に形成された位置
決め穴1cに嵌合して上記ねじケース4を該第1締結部材
1に対して位置決めするための位置決め突起4fが形成さ
れている。 従って、上記ねじケース4を上記第1締結部材1に対し
て位置決めしたのち、第2トルクスねじ5を上記第1締
結部材1に形成された第2貫通穴1bを介して上記ねじ止
め部4gの第2ねじ穴4c内にねじ込んで、上記ねじケース
4を上記第1締結部材1に固定する。その後、上記第1
トルクスねじ3を上記周状壁4a内に挿入して、該周状壁
4aを径方向外側向きに撓ませて、該第1トルクスねじ3
の軸部3bの先端部が上記第1貫通穴1a内に挿入させるよ
うに上記凸部4bを上記凹部3dに嵌合させる。これによ
り、上記第1トルクスねじ3が上記周状壁4aに一時的に
係止・保持された状態となる。 また、本実施例においては、上記第2締結部材2には、
上記第1トルクスねじ3の軸部3bが挿入されかつねじ込
まれる第1ねじ穴2aが形成されている。この第1ねじ穴
2aの軸方向沿いの中間部より上記第1トルクスねじ軸部
挿入側の部分の内面には雌ねじが形成されておらず、該
第1ねじ穴2aの残りの部分の内面に、上記第1トルクス
ねじ3の軸部3bの雄ねじ3cが螺合可能な雌ねじ2bが形成
されている。 本実施例に係るねじ部材のプリセット機構によれば、上
記凸部4bを上記凹部3dに嵌合させることにより上記第1
トルクスねじ3を上記周状壁4aに保持させ、従って上記
第1締結部材1に保持させ、かつ、上記ねじケース4を
上記第1締結部材1に取り付けた状態から、上記第1締
結部材1と上記第2締結部材2とを第4図に示すように
互いに締結するには次のようにすればよい。 すなわち、まず、第1図に示すように、上記第1貫通穴
1aと上記第1ねじ穴2aとを互いに同軸に合致させるよう
に、上記第1締結部材1上に上記第2締結部材2を載置
する。次に、例えば、ねじ回しの先端を上記第1トルク
スねじ3の頭部3aに嵌合させて、該第1トルクスねじ3
を上記第1ねじ穴2aの軸方向沿いに上記第2締結部材側
に押圧する。そうすると、上記周状壁4aは上記切り欠き
4d,…,4dを有しているため径方向外側向きに容易に撓ん
で、上記凸部4bの上記凹部3dに対する嵌合が外れ、か
つ、上記周状壁4aによる上記第1トルクスねじ3の一時
的な係止・保持が解かれる。そうすると、上記第1トル
クスねじ3の軸部の先端部が予め上記第1貫通穴1aに同
軸に挿入されているため、該第1トルクスねじ3の軸部
3bは、該第1貫通穴1aに案内されて該第1貫通穴1aを貫
通し、さらに、上記第1ねじ穴2aに同軸に挿入される。
この状態で、上記第1トルクスねじ3を上記ねじ回しに
より上記第1ねじ穴2aにねじ込んでいくことにより、第
4図に示すように、上記第1締結部材1と上記第2締結
部材2とは互いに締結される。 また、本実施例に係るねじ部材のプリセット機構によれ
ば、第4図に示した状態から、上記第1トルクスねじ3
を緩めて該第1トルクスねじ3の軸部3bを上記第1ねじ
穴2aから抜き出したのち、上記周状壁4aを径方向外側向
きに撓ませることにより、上記凸部4bを上記凹部3dに再
び嵌合させると、第1図に示した状態に戻り、再度ねじ
部材のプリセット機構として機能できる状態になる。 上述したように、本実施例に係るねじ部材のプリセット
機構によれば、上記凸部4bを上記凹部3dに嵌合させるこ
とにより、上記第1トルクスねじ3の軸部3bの先端部が
上記第1貫通穴1aに挿入されかつ該第1トルクスねじ3
が上記周状壁4aに一時的に係止・保持されるため、該第
1トルクスねじ3の軸部3bの先端を上記第1貫通穴1aに
対して位置決めする必要はないと共に、第1図に示すよ
うに該第1トルクスねじ3の軸部3bを上記第1ねじ穴2a
に下方から挿入しさらにねじ込む場合にも、該第1トル
クスねじ3が落下することはない。 また、本実施例に係るねじ部材のプリセット機構によれ
ば、上記凸部4bが上記凹部3dに嵌合した状態で上記第1
トルクスねじ3が上記周状壁4aに係止・保持されて該第
1トルクスねじ3の頭部3aはふらつかないため、該頭部
3aに上記ねじ回しの先端を確実に嵌合させて該第1トル
クスねじ3を上記第1ねじ穴2aの軸方向沿いに押圧する
ことができて、該第1トルクスねじ3の軸部3bを容易に
該第1ねじ穴2aの軸方向沿いに該第1ねじ穴2a内に挿入
してねじ込むことができる。 また、本実施例に係るねじ部材のプリセット機構によれ
ば、上記周状壁4aのみにより上記第1トルクスねじ3を
上記第1締結部材1に保持させることができ、従来のね
じ部材のプリセット機構の場合よりも部品点数が少なく
て済む。 また、本実施例に係るねじ部材のプリセット機構によれ
ば、上記第1トルクスねじ3を上記第1締結部材1に保
持させるためには、上記周状壁4aを径方向外側向きに撓
ませて上記凸部4bを上記凹部3dに嵌合させるだけでよい
ため、従来のねじ部材のプリセット機構の場合よりも簡
単にできる。 このようなプリセット機構を、例えば、上記第1締付部
材1を、ステアリングホイール芯金側や芯金上に設けた
取付けステー、上記第2締付部材2をステアリングホイ
ールのパッド部を支承する金具又は該金具に設けた取付
部として、ステアリングホイールに設けることによっ
て、ステアリングホイールパッドの取付性を向上させる
ことができる。 本考案は上述の実施例にのみ限定されるものではなく、
その他種々の態様で実施される。例えば、上述の実施例
においては、上記ねじケース4の周状壁4aの周方向沿い
の高さを上記切り欠き4d,…、4dを除いて一定にした
が、該周状壁4aの一部たとえば第2図中で左端部4hを第
5図に示すように該周状壁4aの他の部分より低くして上
記ねじ止め部4gと同じ高さになるようにしてもよい。
尚、この周状壁4aの高さの低い部分4hには上記凸部4bを
形成しない。このように構成すれば、上記第1締結部材
1と上記第2締結部材2とを互いに締結した状態から、
上記第1トルクスねじ3を緩めたのち、上記周状壁4aの
高さの低い部分4hを介して適当な工具を該周状壁4a内に
挿入して、上記周状壁4aの高さの低い部分4hを除く他の
部分を径方向外側向きに撓ませることにより、上記凸部
4bを上記凹部3dに嵌合させて、再度ねじ部材のプリセッ
ト機構として機能できる状態に容易に戻すことができ
る。 また、上述の実施例においては、上記ねじケース4の周
状壁4aの内面に上記凸部4bを設ける一方、上記第1トル
クスねじ3の頭部3aの周面に上記凹部3dを設けたが、こ
れらの凹凸関係を互いに逆にしてもよい。すなわち、上
記第1トルクスねじ3の頭部3aの周面に凸部を設ける一
方、上記ねじケース4の周状壁4aの内面に凹部を設けて
もよい。 また、上述の実施例においては、上記突設保持部材を上
記周状壁4aで構成したが、該突設保持部材を、上記第1
締結部材1の上記第1貫通穴1aの周囲でかつ上記トルク
スねじ3の軸部挿入側面よりそれぞれ独立して突設され
た2つ以上の突起部材で構成し、該各突起部材の内面に
上記凹部3dに嵌合する凸部を形成するようにしてもよ
い。 また、上述の実施例においては、上記第1締結部材1と
上記ねじケース4とは別体であったが、該第1締結部材
1と該ねじケース4とを一体的に構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係るねじ部材のプリセット
機構において、第1締結部材と第2締結部材とを互いに
締結する前の状態を示す縦断面図、第2図は第1図中の
ねじケースの斜視図、第3図は第2図に示したねじケー
スの平面図、第4図は上記実施例に係るねじ部材のプリ
セット機構において、第1締結部材と第2締結部材とを
互いに締結した状態を示す縦断面図、第5図は第2図に
示したねじケースの変形例を示す斜視図、第6図は従来
のねじ部材による二部材間の締結機構において、二部材
を互いに締結する前の状態を示す二部材の厚さ方向に垂
直な方向の側面図、第7図は第6図に示したねじ部材に
よる二部材間の締結機構において、二部材を互いに締結
する途中の状態を示す二部材の厚さ方向に垂直な方向の
側面図、第8図は他の従来のねじ部材による二部材間の
締結機構において、二部材を互いに締結したのちの状態
を示す二部材の厚さ方向に垂直な方向の側面図、第9図
は従来のねじ部材のプリセット機構において、ねじ部材
を第1締結部材に保持させた状態を示す該第1締結部材
の厚さ方向に垂直な方向の側面図である。 1……第1締結部材、1a……貫通穴(第1貫通穴)、1
……第2締結部材、2a……ねじ穴(第1ねじ穴)、3…
…ねじ部材(第1トルクスねじ)、3a……頭部、3b……
軸部、3c……雄ねじ、3d……凹部、4……ねじケース、
4a……突出係止部材(周状壁)、4b……凸部、4d……切
り欠き。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1締結部材(1)の貫通穴(1a)と、第
    2締結部材(2)のねじ穴(2a)とを互いに同軸に合致
    させたのち、頭部(3a)と、該頭部(3a)より突出しか
    つ周面に上記ねじ穴(2a)に螺合する雄ねじ(3c)が形
    成された軸部(3b)とを有し、上記第1締結部材(1)
    に一時的に保持されるねじ部材(3)の該軸部(3b)
    を、上記第1締結部材側から該第1締結部材(1)の貫
    通穴(1a)に同軸に挿入しさらに上記第2締結部材
    (2)のねじ穴(2a)にねじ込むことにより、該第1締
    結部材(1)と該第2締結部材(2)とを互いに締結す
    るようにしたねじ部材のプリセット機構において、 上記第1締結部材(1)の貫通穴(1a)の周囲でかつ上
    記ねじ部材(3)の軸部挿入側面には、上記貫通穴(1
    a)の径方向外側向きに撓み得る突出係止部材(4a)が
    突出して設けられ、 上記突出係止部材(4a)の内面又は上記ねじ部材(3)
    の頭部(3a)の該突出係止部材(4a)の内面に対向する
    面のいずれか一方には凸部(4b)を形成すると共に、そ
    のいずれか他方には、上記ねじ部材(3)の軸部(3b)
    の先端部が上記第1締結部材(1)の貫通穴(1a)に同
    軸に挿入されかつ上記貫通穴(1a)と上記軸部(3b)と
    が同軸の状態にて上記ねじ部材(3)が上記突出係止部
    材(4a)に一時的に係止・保持されるように上記凸部
    (4b)が抜脱可能に嵌合する凹部(3d)を形成したこと
    を特徴とするねじ部材のプリセット機構。
  2. 【請求項2】上記突出係止部材が周状壁(4a)よりな
    り、該周状壁(4a)は周方向沿いの所定箇所に先端より
    軸方向沿いの切り欠き(4d)を有する請求項1記載のね
    じ部材のプリセット機構。
  3. 【請求項3】上記突出係止部材(4a)は、上記第1締結
    部材(1)に一体的に設けられている、請求項1又は2
    記載のねじ部材のプリセット機構。
JP1989104074U 1989-09-05 1989-09-05 ねじ部材のプリセット機構 Expired - Lifetime JPH0735136Y2 (ja)

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