JPH073443A - スパッタリングターゲットとその製造方法 - Google Patents
スパッタリングターゲットとその製造方法Info
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- JPH073443A JPH073443A JP5169527A JP16952793A JPH073443A JP H073443 A JPH073443 A JP H073443A JP 5169527 A JP5169527 A JP 5169527A JP 16952793 A JP16952793 A JP 16952793A JP H073443 A JPH073443 A JP H073443A
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- Japan
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- zinc oxide
- gallium
- sintered body
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Abstract
(57)【要約】
【構成】原料粉末を1000℃〜1200℃でホットプ
レスして焼結体とした後、これを空気中1200℃〜1
600℃で熱処理して得られるガリウムを含む酸化亜鉛
焼結体スパッタリングターゲットおよびその製造方法。 【効果】本発明のターゲットは緻密で、電気抵抗が低
く、該ターゲットを用いることにより、空気中のような
酸素を含む雰囲気においても、高い耐熱性を有する透明
導電膜が得られる。
レスして焼結体とした後、これを空気中1200℃〜1
600℃で熱処理して得られるガリウムを含む酸化亜鉛
焼結体スパッタリングターゲットおよびその製造方法。 【効果】本発明のターゲットは緻密で、電気抵抗が低
く、該ターゲットを用いることにより、空気中のような
酸素を含む雰囲気においても、高い耐熱性を有する透明
導電膜が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明導電膜を形成する
際に用いられるスパッタリング用ターゲットおよびその
製造方法に関するものである。
際に用いられるスパッタリング用ターゲットおよびその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、酸化インジウムにスズをドープし
たITO(Indium-Tin-Oxide系)は、透明でかつ導電性
の酸化物としてよく知られており、太陽電池や液晶ディ
スプレイ等に用いられる透明導電膜として、広く用いら
れいる。また、最近、酸化亜鉛にアルミニウムをドープ
したAZO(Aluminium-Zinc-Oxide系)が、ITOと同
程度の透明性、導電性を有する透明導電膜として知られ
るようになり、高価なITOより安価であることから、
工業的実用化が期待されている。
たITO(Indium-Tin-Oxide系)は、透明でかつ導電性
の酸化物としてよく知られており、太陽電池や液晶ディ
スプレイ等に用いられる透明導電膜として、広く用いら
れいる。また、最近、酸化亜鉛にアルミニウムをドープ
したAZO(Aluminium-Zinc-Oxide系)が、ITOと同
程度の透明性、導電性を有する透明導電膜として知られ
るようになり、高価なITOより安価であることから、
工業的実用化が期待されている。
【0003】ところで、最近、透明導電膜がさまざまな
素子、部品等に利用されるようになってきており、高温
等の過酷な使用条件でも使用可能であることや、また、
それらを用いた素子、部品等の製造プロセスにおいて高
温が必要となることが多くなってきた。しかし、ITO
やAZOは、真空中やアルゴン雰囲気においては、ある
程度の耐熱性は有しているものの、実用上重要となる空
気中などの酸素を含む雰囲気での耐熱性は不十分であ
り、実用上有用な空気中などの酸素を含む雰囲気でも高
い耐熱性を有する透明導電膜が望まれてきた。
素子、部品等に利用されるようになってきており、高温
等の過酷な使用条件でも使用可能であることや、また、
それらを用いた素子、部品等の製造プロセスにおいて高
温が必要となることが多くなってきた。しかし、ITO
やAZOは、真空中やアルゴン雰囲気においては、ある
程度の耐熱性は有しているものの、実用上重要となる空
気中などの酸素を含む雰囲気での耐熱性は不十分であ
り、実用上有用な空気中などの酸素を含む雰囲気でも高
い耐熱性を有する透明導電膜が望まれてきた。
【0004】最近、透明導電膜を形成する際に、ガリウ
ムをドープした酸化亜鉛薄膜が、空気中などの酸素を含
む雰囲気中でも高い耐熱性を有することがわかってきた
(特願平4−207470)。ガリウムをドープした酸
化亜鉛薄膜をスパッタリング法において、成形する場
合、ガリウムを含む酸化亜鉛ターゲットを用いるのが成
膜時の制御が容易であるという点で好ましいが、従来の
ホットプレス法、空気中常圧焼結法のような方法では、
緻密で、電気抵抗の低いターゲットで、かつ、空気中で
の高い耐熱性を有する膜を提供するターゲットの作製は
困難であった。
ムをドープした酸化亜鉛薄膜が、空気中などの酸素を含
む雰囲気中でも高い耐熱性を有することがわかってきた
(特願平4−207470)。ガリウムをドープした酸
化亜鉛薄膜をスパッタリング法において、成形する場
合、ガリウムを含む酸化亜鉛ターゲットを用いるのが成
膜時の制御が容易であるという点で好ましいが、従来の
ホットプレス法、空気中常圧焼結法のような方法では、
緻密で、電気抵抗の低いターゲットで、かつ、空気中で
の高い耐熱性を有する膜を提供するターゲットの作製は
困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術が有していた前述の欠点を解決しようとするもので
ある。すなわち、空気中での高い耐熱性を有する膜を得
ることができる、緻密で電気抵抗の低いターゲット、お
よびその製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
技術が有していた前述の欠点を解決しようとするもので
ある。すなわち、空気中での高い耐熱性を有する膜を得
ることができる、緻密で電気抵抗の低いターゲット、お
よびその製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガリウムを含
む酸化亜鉛焼結体ターゲットにおいて、ガリウムを含む
酸化亜鉛を生成する原料粉末を1000℃〜1200℃
でホットプレスして焼結体とした後、これを空気中12
00℃〜1600℃で熱処理して得られることを特徴と
するガリウムを含む酸化亜鉛スパッタリングターゲット
を提供するものである。
む酸化亜鉛焼結体ターゲットにおいて、ガリウムを含む
酸化亜鉛を生成する原料粉末を1000℃〜1200℃
でホットプレスして焼結体とした後、これを空気中12
00℃〜1600℃で熱処理して得られることを特徴と
するガリウムを含む酸化亜鉛スパッタリングターゲット
を提供するものである。
【0007】また、本発明は、ガリウムを含む酸化亜鉛
焼結体ターゲットの製造方法において、ガリウムを含む
酸化亜鉛を生成する原料粉末を1000℃〜1200℃
でホットプレスして焼結体とした後、これを空気中12
00℃〜1600℃で熱処理することを特徴とするガリ
ウムを含む酸化亜鉛スパッタリングターゲットの製造方
法を提供するものである。
焼結体ターゲットの製造方法において、ガリウムを含む
酸化亜鉛を生成する原料粉末を1000℃〜1200℃
でホットプレスして焼結体とした後、これを空気中12
00℃〜1600℃で熱処理することを特徴とするガリ
ウムを含む酸化亜鉛スパッタリングターゲットの製造方
法を提供するものである。
【0008】本発明のターゲットは、実質的に亜鉛・ガ
リウムの酸化物であり、Ga2 O3として1重量%〜1
0重量%を含有するものである。なお、本発明のターゲ
ットには他の成分が本発明の目的、効果を損なわない範
囲において含まれていても差し支えないが可及的に少量
にとどめることが望ましい。
リウムの酸化物であり、Ga2 O3として1重量%〜1
0重量%を含有するものである。なお、本発明のターゲ
ットには他の成分が本発明の目的、効果を損なわない範
囲において含まれていても差し支えないが可及的に少量
にとどめることが望ましい。
【0009】本発明において、ホットプレスの型材に
は、最も一般的なカーボン型を用いることができる。そ
の他、BNやAl2 O3 などのホットプレス製の型を用
いても本発明を損なわない。ホットプレスの雰囲気は、
カーボン型のように空気中加熱により酸化するものは、
アルゴン、窒素などの非酸化雰囲気を用いる。
は、最も一般的なカーボン型を用いることができる。そ
の他、BNやAl2 O3 などのホットプレス製の型を用
いても本発明を損なわない。ホットプレスの雰囲気は、
カーボン型のように空気中加熱により酸化するものは、
アルゴン、窒素などの非酸化雰囲気を用いる。
【0010】ホットプレスの温度は、1000℃〜12
00℃であることが緻密な焼結体が得られるという点で
望ましい。1000℃未満では、焼結が十分でなく、タ
ーゲットの密度が低いので好ましくない。また、120
0℃より高いと蒸発が激しいので、好ましくない。ホッ
トプレスしたままであると、ターゲットの密度は高く、
電気抵抗は低く、ターゲットとして好ましいが、結晶相
にZnGa2 O4 (ガリウム亜鉛スピネル相)を含むた
め、形成した膜の空気中での耐熱性が劣るので、好まし
くない。
00℃であることが緻密な焼結体が得られるという点で
望ましい。1000℃未満では、焼結が十分でなく、タ
ーゲットの密度が低いので好ましくない。また、120
0℃より高いと蒸発が激しいので、好ましくない。ホッ
トプレスしたままであると、ターゲットの密度は高く、
電気抵抗は低く、ターゲットとして好ましいが、結晶相
にZnGa2 O4 (ガリウム亜鉛スピネル相)を含むた
め、形成した膜の空気中での耐熱性が劣るので、好まし
くない。
【0011】そこで、空気中での熱処理が必要である
が、その温度は、1200℃〜1600℃がガリウムが
酸化亜鉛に適切に固溶し、空気中で高い耐熱性を有する
膜が形成できるので好ましい。1200℃より低いとガ
リウムが酸化亜鉛に固溶せずZnGa2 O4 相が残るの
で好ましくない。1600℃を超える温度では焼結体の
蒸発が激しくなるので好ましくない。
が、その温度は、1200℃〜1600℃がガリウムが
酸化亜鉛に適切に固溶し、空気中で高い耐熱性を有する
膜が形成できるので好ましい。1200℃より低いとガ
リウムが酸化亜鉛に固溶せずZnGa2 O4 相が残るの
で好ましくない。1600℃を超える温度では焼結体の
蒸発が激しくなるので好ましくない。
【0012】
【作用】本発明において、ホットプレスはターゲットを
緻密化させ、その後の空気中の熱処理はガリウムを酸化
亜鉛に固溶させる。これにより、成形した膜中のGa原
子のZn原子位置への置換が容易になり、原子間に存在
するGa原子を少なくできるため、極めて結晶性の高い
膜が成形でき、例えば、空気のような酸素を含む雰囲気
においても、高い耐熱性を有する膜が得られるものであ
る。すなわち、ホットプレスと空気中熱処理を行うこと
により、スパッタリング中の放電が安定な緻密で、電気
抵抗の低いターゲットが作製でき、かつ、空気中での高
い耐熱性を有する膜を提供することができる。
緻密化させ、その後の空気中の熱処理はガリウムを酸化
亜鉛に固溶させる。これにより、成形した膜中のGa原
子のZn原子位置への置換が容易になり、原子間に存在
するGa原子を少なくできるため、極めて結晶性の高い
膜が成形でき、例えば、空気のような酸素を含む雰囲気
においても、高い耐熱性を有する膜が得られるものであ
る。すなわち、ホットプレスと空気中熱処理を行うこと
により、スパッタリング中の放電が安定な緻密で、電気
抵抗の低いターゲットが作製でき、かつ、空気中での高
い耐熱性を有する膜を提供することができる。
【0013】
【実施例】高純度の酸化亜鉛(ZnO)粉末および酸化
ガリウム(Ga2 O3 )粉末を準備し、ZnO粉末とG
a2 O3 粉末を6. 0重量%のGa2 O3 と94. 0重
量%のZnOの組成になるように、ボールミルで混合
し、Ga2 O3 −ZnO粉末を調製した。これらの粉末
をカーボン製のホットプレス用型に充填し、アルゴン雰
囲気中1100℃で1時間保持の条件でホットプレスを
行った。このときのホットプレス圧力は100kg/c
m2 とした。得られた焼結体の密度は5. 6g/ccで
あった。
ガリウム(Ga2 O3 )粉末を準備し、ZnO粉末とG
a2 O3 粉末を6. 0重量%のGa2 O3 と94. 0重
量%のZnOの組成になるように、ボールミルで混合
し、Ga2 O3 −ZnO粉末を調製した。これらの粉末
をカーボン製のホットプレス用型に充填し、アルゴン雰
囲気中1100℃で1時間保持の条件でホットプレスを
行った。このときのホットプレス圧力は100kg/c
m2 とした。得られた焼結体の密度は5. 6g/ccで
あった。
【0014】ついで、この焼結体を空気中1500℃、
2時間保持の条件で熱処理した。熱処理後の焼結体の密
度は5. 6g/cc、比抵抗は7. 0×10-4Ωcmで
あった。この焼結体の結晶相をX線回折で調べた結果、
ZnGa2 O4 相は存在せず、ガリウムは酸化亜鉛中に
適切に固溶していた。この焼結体から直径3インチ、厚
さ5mmの寸法に切り出し、ターゲットを作製した。
2時間保持の条件で熱処理した。熱処理後の焼結体の密
度は5. 6g/cc、比抵抗は7. 0×10-4Ωcmで
あった。この焼結体の結晶相をX線回折で調べた結果、
ZnGa2 O4 相は存在せず、ガリウムは酸化亜鉛中に
適切に固溶していた。この焼結体から直径3インチ、厚
さ5mmの寸法に切り出し、ターゲットを作製した。
【0015】つぎに、このターゲットについて、マグネ
トロンスパッタリング装置を使用して、ガリウムをドー
プした酸化亜鉛膜の成膜を行った。この時の条件は投入
電力:DC50W、圧力:5×10-3Torr、基板温
度:200℃の条件で行った。また、基板には、無アル
カリガラス(コーニング社製#7059)を用いた。膜
厚はおよそ500nmとなるように行った。成膜後、膜
厚、シート抵抗を測定した。膜厚、シート抵抗から膜の
比抵抗を計算した結果、2. 0×10-4Ωcmであっ
た。
トロンスパッタリング装置を使用して、ガリウムをドー
プした酸化亜鉛膜の成膜を行った。この時の条件は投入
電力:DC50W、圧力:5×10-3Torr、基板温
度:200℃の条件で行った。また、基板には、無アル
カリガラス(コーニング社製#7059)を用いた。膜
厚はおよそ500nmとなるように行った。成膜後、膜
厚、シート抵抗を測定した。膜厚、シート抵抗から膜の
比抵抗を計算した結果、2. 0×10-4Ωcmであっ
た。
【0016】また、形成した膜の空気中での耐熱性を調
べる目的で、形成した膜を空気中500℃で10分保持
の条件で熱処理した。熱処理後の膜の比抵抗は、1. 8
×10-4Ωcmであった。本発明のターゲットを用いて
形成した膜は、空気中500℃での熱処理でも比抵抗は
同等あるいは減少する傾向があり、本発明のターゲット
を用いることにより、空気中のような酸素を含む雰囲気
においても、高い耐熱性を有する膜が得られた。
べる目的で、形成した膜を空気中500℃で10分保持
の条件で熱処理した。熱処理後の膜の比抵抗は、1. 8
×10-4Ωcmであった。本発明のターゲットを用いて
形成した膜は、空気中500℃での熱処理でも比抵抗は
同等あるいは減少する傾向があり、本発明のターゲット
を用いることにより、空気中のような酸素を含む雰囲気
においても、高い耐熱性を有する膜が得られた。
【0017】比較例1 前記の混合粉末を用いて、ホットプレス法と空気中常圧
焼結法によってターゲットを作製した。まず、ホットプ
レス法では、上記混合粉末をカーボン製のホットプレス
用型に充填し、アルゴン雰囲気中1100℃で1時間保
持の条件でホットプレスを行った。このときのホットプ
レス圧力は100kg/cm2 とした。得られた焼結体
の密度は5. 6g/ccで、比抵抗4. 0×10-4Ωc
mであった。この焼結体の結晶相をX線回折で調べた結
果、ZnGa2 O4 相が存在した。実施例と同様に、タ
ーゲットを作製し、成膜を行った。得られた膜の比抵抗
は2. 2×10-4Ωcmであり、空気中500℃での熱
処理により、膜の比抵抗は6. 8×10-4Ωcmと増加
し、良好な耐熱性は見られなかった。
焼結法によってターゲットを作製した。まず、ホットプ
レス法では、上記混合粉末をカーボン製のホットプレス
用型に充填し、アルゴン雰囲気中1100℃で1時間保
持の条件でホットプレスを行った。このときのホットプ
レス圧力は100kg/cm2 とした。得られた焼結体
の密度は5. 6g/ccで、比抵抗4. 0×10-4Ωc
mであった。この焼結体の結晶相をX線回折で調べた結
果、ZnGa2 O4 相が存在した。実施例と同様に、タ
ーゲットを作製し、成膜を行った。得られた膜の比抵抗
は2. 2×10-4Ωcmであり、空気中500℃での熱
処理により、膜の比抵抗は6. 8×10-4Ωcmと増加
し、良好な耐熱性は見られなかった。
【0018】比較例2 次に、前記混合粉末をラバープレス法で成形した。この
ときのプレス圧は1500kg/cm2 とした。この成
形体を1500℃で焼結して、焼結体を得た。得られた
焼結体の密度は4. 9g/ccで、比抵抗4. 0×10
-3Ωcmであり、本発明のターゲットに比べ低密度であ
り高抵抗であった。この焼結体の結晶相をX線回折で調
べた結果、ZnGa2 O4 相は存在せず、ガリウムは酸
化亜鉛中に適切に固溶していた。実施例と同様にターゲ
ットを作製し、成膜を行った。得られた膜の比抵抗は
2. 6×10-4Ωcmであり、空気中500℃での熱処
理により、膜の比抵抗は2. 3×10-4Ωcmとなり、
耐熱性としては良好であったが、本発明と比較して、膜
の比抵抗は高く好ましくはなかった。
ときのプレス圧は1500kg/cm2 とした。この成
形体を1500℃で焼結して、焼結体を得た。得られた
焼結体の密度は4. 9g/ccで、比抵抗4. 0×10
-3Ωcmであり、本発明のターゲットに比べ低密度であ
り高抵抗であった。この焼結体の結晶相をX線回折で調
べた結果、ZnGa2 O4 相は存在せず、ガリウムは酸
化亜鉛中に適切に固溶していた。実施例と同様にターゲ
ットを作製し、成膜を行った。得られた膜の比抵抗は
2. 6×10-4Ωcmであり、空気中500℃での熱処
理により、膜の比抵抗は2. 3×10-4Ωcmとなり、
耐熱性としては良好であったが、本発明と比較して、膜
の比抵抗は高く好ましくはなかった。
【0019】
【発明の効果】本発明のターゲットの製造方法を用いる
ことにより、緻密で、電気抵抗が低いターゲットが作製
できる。そして、このターゲットを用いることにより、
空気中のような酸素を含む雰囲気においても、高い耐熱
性を有する透明導電膜を得ることができる。また、本発
明のターゲットは、ターゲット中のGa2 O3 がGa固
溶ZnO相として存在するので、使用中の黒化(スパッ
タによりターゲット表面の酸素量が減少して、ターゲッ
ト表面が黒くなる現象)が、ほとんどなく、長時間使用
しても膜の比抵抗の増加などの経時変化が極めて少な
い。
ことにより、緻密で、電気抵抗が低いターゲットが作製
できる。そして、このターゲットを用いることにより、
空気中のような酸素を含む雰囲気においても、高い耐熱
性を有する透明導電膜を得ることができる。また、本発
明のターゲットは、ターゲット中のGa2 O3 がGa固
溶ZnO相として存在するので、使用中の黒化(スパッ
タによりターゲット表面の酸素量が減少して、ターゲッ
ト表面が黒くなる現象)が、ほとんどなく、長時間使用
しても膜の比抵抗の増加などの経時変化が極めて少な
い。
Claims (2)
- 【請求項1】ガリウムを含む酸化亜鉛焼結体ターゲット
において、ガリウムを含む酸化亜鉛を生成する原料粉末
を1000℃〜1200℃でホットプレスして焼結体と
した後、これを空気中1200℃〜1600℃で熱処理
して得られることを特徴とするガリウムを含む酸化亜鉛
スパッタリングターゲット。 - 【請求項2】ガリウムを含む酸化亜鉛焼結体ターゲット
の製造方法において、ガリウムを含む酸化亜鉛を生成す
る原料粉末を1000℃〜1200℃でホットプレスし
て焼結体とした後、これを空気中1200℃〜1600
℃で熱処理することを特徴とするガリウムを含む酸化亜
鉛スパッタリングターゲットの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5169527A JPH073443A (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | スパッタリングターゲットとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5169527A JPH073443A (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | スパッタリングターゲットとその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH073443A true JPH073443A (ja) | 1995-01-06 |
Family
ID=15888160
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5169527A Pending JPH073443A (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | スパッタリングターゲットとその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH073443A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008018402A1 (fr) | 2006-08-11 | 2008-02-14 | Hitachi Metals, Ltd. | Fritte d'oxyde de zinc, procédé de fabrication de celle-ci et cible de pulvérisation cathodique |
KR100960222B1 (ko) * | 2008-06-30 | 2010-05-27 | 삼성코닝정밀유리 주식회사 | 산화아연계 스퍼터링 타겟, 그 제조 방법 및 그를 이용하여제조된 산화아연계 박막 |
US20110114480A1 (en) * | 2009-11-13 | 2011-05-19 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Method for packaging target material and method for mounting target |
WO2011058882A1 (en) * | 2009-11-13 | 2011-05-19 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Sputtering target and manufacturing method thereof, and transistor |
-
1993
- 1993-06-16 JP JP5169527A patent/JPH073443A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008018402A1 (fr) | 2006-08-11 | 2008-02-14 | Hitachi Metals, Ltd. | Fritte d'oxyde de zinc, procédé de fabrication de celle-ci et cible de pulvérisation cathodique |
KR100960222B1 (ko) * | 2008-06-30 | 2010-05-27 | 삼성코닝정밀유리 주식회사 | 산화아연계 스퍼터링 타겟, 그 제조 방법 및 그를 이용하여제조된 산화아연계 박막 |
US20110114480A1 (en) * | 2009-11-13 | 2011-05-19 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Method for packaging target material and method for mounting target |
WO2011058882A1 (en) * | 2009-11-13 | 2011-05-19 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Sputtering target and manufacturing method thereof, and transistor |
US8753491B2 (en) * | 2009-11-13 | 2014-06-17 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Method for packaging target material and method for mounting target |
US8937020B2 (en) | 2009-11-13 | 2015-01-20 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Sputtering target and manufacturing method thereof, and transistor |
US10083823B2 (en) | 2009-11-13 | 2018-09-25 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Sputtering target and manufacturing method thereof, and transistor |
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