JPH0734034A - 電気絶縁皮膜材 - Google Patents

電気絶縁皮膜材

Info

Publication number
JPH0734034A
JPH0734034A JP32225093A JP32225093A JPH0734034A JP H0734034 A JPH0734034 A JP H0734034A JP 32225093 A JP32225093 A JP 32225093A JP 32225093 A JP32225093 A JP 32225093A JP H0734034 A JPH0734034 A JP H0734034A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrolyzate
coating
substrate
electrical insulating
insulating film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32225093A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiji Okuzono
栄二 奥園
Akihide Imazato
彰秀 今里
Hozumi Endo
穂積 遠藤
Yukio Kajiwara
由紀夫 梶原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP32225093A priority Critical patent/JPH0734034A/ja
Publication of JPH0734034A publication Critical patent/JPH0734034A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐擦傷性、耐熱性に優れた電気絶縁皮膜材を
提供する。 【構成】 アルコキシシランの加水分解物とこの加水分
解物の有する2以上のヒドロキシ基と反応しうる2以上
の官能基を有するシランカップラー、アルキルアルコキ
シシリコーン類又はアクリル樹脂とを含む液状配合物を
基材に塗布し、ついで乾燥して得られる電気絶縁皮膜
材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気絶縁皮膜材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電気絶縁皮膜材はアクリル樹脂、シリコ
ーン・ワニスを基材にコーティング後、乾燥、硬化して
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらアクリル
樹脂系電気絶縁皮膜は柔らかく、取り扱い時に傷発生に
よる電気絶縁皮膜の破壊、また高温使用時に耐熱性がな
く電気絶縁皮膜が消失するとの問題点がある。そこで本
発明者は耐擦傷性、耐熱性に優れた電気絶縁皮膜を得る
べく種々検討を行い、本発明に到達した。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、アルコキシシランの加水分解物にこの加水分解物の
有する2以上のヒドロキシル基と反応しうる官能基を有
するシランカップラー、アルキルアルコキシシリコーン
類又はアクリル樹脂とを含む液状配合物を基材に塗布
し、ついで乾燥して得られる電気絶縁皮膜材にある。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。まず本発
明におけるアルコキシシランの加水分解物としては、通
常、テトラメトキシラン、テトラエトキシラン、テトラ
ポリシロキサンシランなどのテトラアルキシシランの部
分加水分解物が用いられる。加水分解反応自体は、公知
の方法によることが出来、たとえば上記テトラアルコキ
シンランに所定量の水を加えて酸触媒の存在下に、副生
するアルコールを留去しながら通常、室温−100℃で
反応させる。この反応によりアルコキシシランは加水分
解し、更に縮合反応によりヒドロキシル基を2以上有す
る液状のシリケートオリゴマー(通常平均重合度2−8
程度、好ましくは3−6)が加水分解物として得られ
る。
【0006】加水分解の程度は使用する水の量により適
宜調節することが出来るが、本発明においては通常40
−90%程度、好ましくは60−80%程度から選ばれ
る。得られる加水分解物には通常2〜10重量%のモノ
マーが含まれているが、モノマー量が1重量%以下、好
ましくは0.3重量%以下となるまでフラッシュ蒸留、
真空蒸留等の方法によりモノマーを除去すれば、得られ
る皮膜用組成物は貯蔵安定性に極めて優れたものとなる
他、安全衛生上も好ましい。
【0007】本発明においては、この加水分解物に、こ
の加水分解物の有する上記ヒドロキシル基と反応しうる
官能基2以上を有するシランカップラー、アルキルアル
コキシシリコーン類又はアクリル樹脂を配合し液状配合
物を得る。この官能基としては、たとえば、カルボキシ
ル基、ヒドロキシル基、アミノ基、アルコキシ基等を2
以上有するものが挙げられる。
【0008】すなわち、シランカップラー(一般にはR
SiX0 :Xは加水分解性基、Rは官能基)としては、
より具体的には、たとえば
【0009】
【化1】 等のメチルアクリレート系、
【0010】
【化2】
【0011】等のエポキシ系、
【0012】
【化3】H2 NC3 6 Si(OC2 5 3 、H2
2 4 NHC3 6 Si(OCH3 3 、H2 NCO
NHC3 6 Si(OC2 5 3 、等のアミノ系、
【0013】
【化4】CH2 =CHSi(OC2 5 3 、CH2
CHSi(OCH3 3 、CH2 =CHSi(OC2
4 OCH3 3 、等のビニル系、等が挙げられる。ま
た、アルキルアルコキシシリコーン類としては
【0014】
【化5】(CH3O)3Si −{OSi(CH3)2 n −{OSi(OC
H3)2m −OCH3 n,m=1〜10 等が挙げられる。さらに、アクリル樹脂としては、たと
えば次のようなものが挙げられる。 (a)VP
【0015】
【化6】
【0016】(b)VP−γMTS;上記VP構造にγ
−MTS(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン)を付加したもの
【0017】
【化7】
【0018】上記のシランカップラー等は、目的に応じ
て2種以上を併用することもできる。上記加水分解物と
シランカップラー、アルキルアルコキシシリコーン類は
アクリル樹脂の配合、反応は、通常次のように行なわれ
る。
【0019】配合、反応に際しては、通常、有機溶剤が
使用されるが、この有機溶剤は加水分解物とシランカッ
プラー等双方に相溶性を持つものが好適であり、例えば
アルコール類、あるいはグリコール誘導体、炭化水素
類、エステル類、ケトン類、エーテル類を1種、または
2種以上混合して使用できる。
【0020】アルコール類としては具体的にはメタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノ
ール、イソブタノール、オクタノール等が挙げられ、グ
リコール誘導体としてはエチレングリコール、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールモノn−プロピ
ルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテ
ル等が挙げられる。このうちエタノール、メタノールを
使用すると特に耐擦傷性に優れた高硬度の塗膜を得るこ
とができる。
【0021】炭化水素類としてはベンゼン、ケロシン、
トルエン、キシレン等が使用でき、エステル類として、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチ
ル、アセト酢酸エチル等が使用できる。アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルア
セトン等のケトン類、エチルエーテル、ブチルエーテ
ル、2メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジオキサ
ン、フラン、テトラヒドロフラン等のエーテル類が使用
できる。
【0022】有機溶剤の使用量としては、有機化合物に
対して重量で1〜10倍程度が操作性の点で好ましい。
反応に際しては、通常触媒が用いられ、例えば、塩酸、
酢酸、硝酸、ギ酸、硫酸、リン酸などの無機酸、パラト
ルエンスルホン酸、安息香酸、フタル酸などの有機酸、
ジブチルスズジラウリレート、ジブチルスズジオクチエ
ート、ジブチルスズジアセテート等の有機スズ化合物、
水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ触媒が
有効であるが、特に無機酸、有機スズ化合物および有機
酸が有効である。
【0023】加水分解物の配合量は、シランカップラー
等100重量部に対して好ましくは50〜300重量
部、より好ましくは100〜250重量部である。50
重量部未満では曲げ剛性が低下するので好ましくなく、
300重量部を超えると基板との密着性が低下するので
好ましくない。上記加水分解物、シランカップラー等、
(触媒)及び溶剤を含む組成物は、室温で粘度10,0
00cps以下の液状配成物である。
【0024】本発明においては、この液状配合物(すな
わち塗膜用組成物)から、脱水縮合反応により塗膜が形
成される。反応温度は、通常−20〜300℃程度、好
ましくは20〜150℃程度から選択される。この塗膜
の形成は、たとえば以下のように行なわれる。
【0025】すなわち、この液状配合物を無機基材、金
属基材又は樹脂基材表面にコーティングする。無機基材
としては熱伝導性に優れた酸化アルミニウム、窒化アル
ミニウム等、金属基材としては熱伝導性に優れたアルミ
ニウム、銅及びこれらの合金、また透磁率の高い軟鋼、
ケイ素鋼等、樹脂はエポキシ樹脂、ポリアミド樹脂等が
利用される。
【0026】コーティングに際しては通常の霧化、ロー
ルコーター、カーテンフローコーター、含浸等一般の方
法で行われる。コーティング後、ついで乾燥、硬化され
る。膜厚は、目的により異なるが、通常10〜100μ
m程度である。乾燥は室温で可能であるが、通常−20
〜300℃、効率の点から好ましくは〜200℃まで加
熱して行われる。
【0027】乾燥炉は強制送風が開放型等を使用するこ
とが出来る。乾燥により有機溶剤が揮発し、加水分解物
とシランカップラー等との脱水縮合反応が完結し、水も
揮発する。以上のように電気絶縁皮膜材は耐熱性、耐擦
傷性が良好である。
【0028】
【実施例】以下、実施例により更に本発明を詳細に説明
する。なお部および%は断りない限り重量部および重量
%を示す。 実施例1 攪拌機と還流用コンデンサー及び温度計を付けた500
mlの3つ口丸底フラスコに、テトラメトキシシラン2
34grとメタノール74grを加えて混合した後、
0.05%塩酸22.2grを加え、内温度65℃、2
時間加水分解反応を行った。
【0029】次いでコンデンサーを抽出管に取り換え、
内温度が150℃になるまで昇温し、メタノールで抽出
させ更に150℃、3時間加熱し縮合を行った。このよ
うにして加水分解物を得た。重合度は3〜6でヒドロキ
シル基10以上であった。一方、ヒドロキシ基含有アク
リル樹脂50Grと前述のアルコキシシラン加水分解物
100grを溶剤イソプロピレン150Grで相溶させ
た。
【0030】この液状配合物300Grに触媒マレイン
酸2cc添加した。この液状配合物にグラス・ファイバ
ー積層板を5分含浸し、引き上げ後100℃、1時間乾
燥した。2Hの鉛筆で電気絶縁皮膜をこすっても基材と
の剥離、傷発生もなく200℃加熱しても加熱前と全く
同様の特性が得られた。
【0031】実施例2 実施例1で得られたアルコキシシランの加水分解物50
Gr、モノメチルトリメトキシシラン100Grを溶剤
エタノール100Grに添加し相溶させた液を得た。
【0032】この液状配合物25grに触媒として10
%マレイン酸を添加した。軟鋼基材を液状配合物に5分
含浸し、引き上げ速度100mm/分で引き上げ、つい
で100℃、1時間乾燥した。7Hの鉛筆で電気絶縁皮
膜をこすっても基材との剥離、傷発生もなく、更に30
0℃加熱でも加熱前と全く同様の特性が得られた。
【0033】実施例3 エポキシ系シランカップラー
【0034】
【化8】
【0035】700grを溶剤メタノール900Grに
添加し、次いで0.1N塩酸32cc添加した。室温で
1時間攪拌した。その後70℃、2時間還流した。この
有機物150Grに実施例1で得られたアルコキシシラ
ン加水分解物520grを混合した。
【0036】この液300Grに塩酸2cc添加した。
この液を酸化アルミニウム基材上に50μmアプリケー
ターで造膜した。ついで120℃、1時間乾燥した。3
Hの鉛筆で電気絶縁皮膜をこすっても基材との剥離、傷
発生もなく、さらに250℃加熱でも加熱前と全く同様
の特性が得られた。
【0037】[実施例4]実施例1で得られたアルコキ
シシラン加水分解物のモノマー含有量は5%であった。
引き続き100〜150℃に加熱したジャケットにテト
ラメトキシシラン・オリゴマーで煮沸させて、気化した
モノマーを不活性ガスと共に系外に排出する。こうして
得られたテトラメトキシシラン・オリゴマー中のモノマ
ー量は0.2%であった。その後、実施例1と全く同様
に相溶させた液を得た。この液は6ケ月経ても増粘が見
られず貯蔵安定性に優れている。なお、実施例1で得ら
れた液状反応性配合液は2週間後には粘度が2倍になっ
た。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば耐擦傷性、耐熱性にすぐ
れた電気絶縁皮膜を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶原 由紀夫 北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱 化成株式会社黒崎工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコキシシランの加水分解物とこの加
    水分解物の有する2以上のヒドロキシ基と反応しうる2
    以上の官能基を有するシランカップラー、アルキルアル
    コキシシリコーン類又はアクリル樹脂とを含む液状配合
    物を基材に塗布し、ついで乾燥して得られる電気絶縁皮
    膜材。
  2. 【請求項2】 加水分解物中のモノマー量が1重量%以
    下であることを特徴とする請求項1記載の電気絶縁皮膜
    材。
JP32225093A 1993-05-17 1993-12-21 電気絶縁皮膜材 Pending JPH0734034A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32225093A JPH0734034A (ja) 1993-05-17 1993-12-21 電気絶縁皮膜材

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-114725 1993-05-17
JP11472593 1993-05-17
JP32225093A JPH0734034A (ja) 1993-05-17 1993-12-21 電気絶縁皮膜材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0734034A true JPH0734034A (ja) 1995-02-03

Family

ID=26453406

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32225093A Pending JPH0734034A (ja) 1993-05-17 1993-12-21 電気絶縁皮膜材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0734034A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006328424A (ja) * 1996-03-25 2006-12-07 Mitsubishi Chemicals Corp シロキサン化合物及びこれを用いた液状組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006328424A (ja) * 1996-03-25 2006-12-07 Mitsubishi Chemicals Corp シロキサン化合物及びこれを用いた液状組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3318404B2 (ja) エポキシ官能性固体シリコーン樹脂の製造方法
EP0443760A2 (en) Precursor polymer for ceramic coatings
JPS59136363A (ja) アルミナ含有有機ケイ素樹脂
JPH10251516A (ja) シランオリゴマー組成物
JP3221645B2 (ja) 硬化性組成物
JP2003327911A (ja) 被膜の形成方法、該方法によって得られる被膜、反射防止膜及び光触媒膜
JP3279015B2 (ja) コーティング用組成物
JPH0734034A (ja) 電気絶縁皮膜材
JP3245519B2 (ja) 塗料組成物
JPH09110984A (ja) シリケート硬化物及びその製造方法
JPH09165450A (ja) 硬化性組成物及びその製造方法、並びに硬化物
JP3533677B2 (ja) 有機物塗膜
JP3519871B2 (ja) 硬化性組成物、及びその製造方法
JPH06220402A (ja) コーティング用組成物
JP3740714B2 (ja) シロキサン化合物及びその製造方法、並びに硬化性組成物
JP3242442B2 (ja) コーティング用組成物
JP3520583B2 (ja) コーティングされた無機粉体及びその製造方法、並びに無機粉体用コーティング剤及びその製造方法
JPH06240207A (ja) コーティング用組成物
JPS6018548A (ja) 水分散性ポリオルガノシロキサン組成物
JPH07188609A (ja) 電気絶縁皮膜材
JP2000239563A5 (ja) 光触媒含有塗膜の下塗り用コーティング組成物およびこれより得られる硬化体
JP3149347B2 (ja) コーティング組成物
JPH0649412A (ja) コーティング組成物
JP3467885B2 (ja) ハードコートの形成方法
JPH10251600A (ja) コーティング剤