JPH0733673A - テストステロン−5α−リダクターゼ阻害剤 - Google Patents

テストステロン−5α−リダクターゼ阻害剤

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JPH0733673A
JPH0733673A JP5177159A JP17715993A JPH0733673A JP H0733673 A JPH0733673 A JP H0733673A JP 5177159 A JP5177159 A JP 5177159A JP 17715993 A JP17715993 A JP 17715993A JP H0733673 A JPH0733673 A JP H0733673A
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JP
Japan
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testosterone
reductase inhibitor
weight
reductase
5alpha
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Pending
Application number
JP5177159A
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English (en)
Inventor
Kenichi Suzuki
建一 鈴木
Koji Imamura
康二 今村
Takako Okajima
孝子 岡島
Fumio Urushizaki
文男 漆崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 男性型脱毛及びニキビに優れた効果を示す、
副作用の少ない新たなテストステロン−5α−リダクタ
ーゼ阻害剤を提供する。 【構成】 ガラナの抽出物を有効成分とするテストステ
ロン−5α−リダクターゼ阻害剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラナの種子またはそ
の抽出物を有効成分とする新たなテストステロン−5α
−リダクターゼ阻害剤に関する。
【0002】
【従来の技術】血中に分泌されたテストステロンは、毛
包、皮脂腺、前立腺ではそれぞれの組織において、テス
トステロン−5α−リダクターゼの作用を受け、ジヒド
ロテストステロン(DHT)に変換されることが明らか
になっている。さらに、先天的なテストステロン−5α
−リダクターゼ欠損症においては前立腺は肥大せず、男
性型脱毛は発症せず、ニキビはできても軽度であること
が知られるようになり、この事実から実際に前立腺、毛
包、皮脂腺で生理作用をあらわすのはこのDHTである
ことが明らかになりつつある。 そのため、現在このテ
ストステロン−5α−リダクターゼの作用を阻害し、組
織中でのDHTの生成を弱めることにより男性型脱毛、
ニキビ、前立腺肥大症の治療または予防が可能と考えら
れ、いくつかの阻害剤が知られるようになってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これまでに、テストス
テロン−5α−リダクターゼを阻害することが知られて
いるものは、いくつかある。しかし、これらの物質はテ
ストステロン−5α−リダクターゼの阻害活性が十分で
なかったり、全身的な副作用を有していたりする問題点
があった。たとえばプロゲステロンは強力なテストステ
ロン−5α−リダクターゼ阻害剤であるが、主にその黄
体ホルモン作用のために、性欲減退、インポテンツ、女
性型乳房などが引き起こされる。また、その他の阻害剤
でも多くはステロイドまたはそれに類似した構造が多
く、多少なりとも好ましくないホルモン様作用やテスト
ステロン−5α−リダクターゼ阻害作用以外にもホルモ
ン阻害作用を有していることがあるなどの問題点があっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、十分なテ
ストステロン−5α−リダクターゼ阻害を有し、他のホ
ルモン様作用など好ましくない作用を有さない優れた物
質を得るべく鋭意検討を重ねた結果、ガラナの種子また
はその抽出物にその作用があることを見いだし、本発明
を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、ガラナの種子または
ガラナの種子を水溶性溶媒で抽出した抽出物を有効成分
とするテストステロン−5α−リダクターゼ阻害剤であ
る。ガラナ(Paullinia cupana Ku
nth)は、ブラジル、アマゾン川流域原産のムクロジ
科のつる性低木である。本発明ではその種子(ガラナ
子)を使用する。本発明でいう抽出物は、下記の方法に
て得られる。ガラナ子を好ましくは乾燥、粉砕した後、
常温または加温下において水溶性溶媒中で浸漬する。こ
こで、水溶性溶媒とはたとえばイソプロピルアルコー
ル、エタノールやメタノールなどのアルコール類、精製
水、アルコール類と精製水の混液である。このうち、ア
ルコール類やアルコール類と精製水の混合液が最も望ま
しい。必要に応じて、抽出溶媒を留去してその残分を使
用することもできる。抽出溶媒の量は、ガラナ子の乾燥
重量に対して2〜5倍が望ましい。
【0006】本発明のテストステロン−5α−リダクタ
ーゼ阻害剤は、男性型脱毛やニキビの予防または治療の
ためには、通常皮膚に塗布する外用剤、例えば、ローシ
ョン剤、トニック剤、クリーム剤、軟膏剤、エアゾール
剤に配合して用いる。配合量は、1〜20重量%である
ことが望ましい。前記外用剤は通常用いる基剤を用い
て、常法に従って製造することができる。これらの製剤
の使用目的によっては、血管拡張剤(塩化カルプロニウ
ム、ニコチン酸ベンジル、センブリ抽出物、ミノキシジ
ル、オタネニンジンエキス、ビタミンEアセテート、ト
ウガラシチンキなど)、副腎皮質ホルモン(酢酸ヒドロ
コルチゾン、酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾンな
ど)、抗ヒスタミン剤(塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸
イソチペンジルなど)、抗炎症剤(グリチルレチン酸、
グアイアズレンなど)、角質溶解剤(尿素、サリチル酸
など)、殺菌剤(グルコン酸クロルヘキシジン、イソプ
ロピルメチルフェノール、第4級アンモニウム塩、ヒノ
キチオールなど)保湿剤(ヒアルロン酸ナトリウム、グ
リセリン、コンドロイチン硫酸、冬虫夏草抽出物、サフ
ラン抽出物など)、油分(ミリスチン酸イソプロピル、
レシチン、スクワランなど)、界面活性剤(ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、グリセ
リン脂肪酸エステルなど)、多価アルコール(プロピレ
ングリコール、グリセリン、マクロゴールなど)、抗酸
化剤(ジブチルヒドロキシトルエン、イソプロピルガレ
ートなど)、金属イオン封鎖剤(エチレンジアミンテト
ラアセテートまたはその塩など)、清涼化剤(メントー
ル、カンフルなど)、色素、香料を本発明の効果をそこ
なわない範囲で配合することができる。
【0007】
【発明の効果】本発明により、男性型脱毛及びニキビの
治療または予防に効果のある、副作用の少ないテストス
テロン−5α−リダクターゼ阻害剤を提供することが可
能となった。
【0008】
【実施例】以下、実施例及び試験例に基づいて本発明を
さらに詳細に説明する。テストステロン5α−リダクタ
ーゼ阻害試験には、ラット前立腺ホモジネート系でのi
nvitro試験を実施した。 実施例1〜6 ガラナ子を乾燥、粉砕したものに溶媒を加え、ときどき
振り混ぜながら室温で7日間抽出し、得られた液を濾紙
で濾過して生薬抽出液を得た。使用したガラナ子の量、
使用した溶媒の種類及びその量を表1に示した。
【0009】
【表1】
【0010】実施例7 実施例1で得た生薬抽出液を20重量部、プロピレング
リコール5重量部、エタノール60重量部、精製水15
重量部を混合してローション剤を調製した。 実施例8 実施例1で得た生薬抽出液を5重量部、プロピレングリ
コール5重量部、エタノール75重量部、精製水15重
量部を混合してローション剤を調製した。 実施例9 実施例1で得た生薬抽出液を1重量部、プロピレングリ
コール5重量部、エタノール89重量部、精製水5重量
部を混合してローション剤を調製した。 実施例10 実施例6で得た生薬抽出液を20重量部、グリセリン5
重量部、エタノール75重量部を混合してローション剤
を調製した。
【0011】試験例1 [ラット前立腺ホモジネート系
でのin vitro試験] 特開平2−221215号公報を参考にして行った。S
D系ラット(雄、10〜12週令)をエーテル麻酔で致
死せしめ、ただちに開腹して前立腺を摘出した。これに
3倍量のpH7.2の0.1Mトリス・塩酸緩衝液
(0.25Mのショ糖を含む)を加え、氷冷下でテフロ
ンポッター型ホモジナイザーでホモジナイズした。得ら
れたホモジネートをガーゼで濾過し、濾液を3000r
pmで5分間分離し、上清を除去した。沈澱物に上記緩
衝液を加え、同様に遠心分離を行い、沈澱物を得、これ
を摘出した前立腺重量と同量の上記緩衝液に懸濁して酵
素液とした。なお、酵素液は−80℃で保存した。5α
−リダクターゼ阻害試験は、酵素液50μl、上記緩衝
液40μl、NADPH1μg、4−14C−テストステ
ロン1.5nmolに前記実施例で調製した各生薬抽出
液10μlを加え、37℃で90分間インキュベートし
た。ただちにジクロロメタン100μlを加え、振り混
ぜた。ジクロロメタン層10μlを薄層クロマトグラフ
用シリカゲルガラスプレートにスポットし、展開溶媒と
してクロロホルム/メタノール/酢酸(99.2/0.
6/0.2)を用いて室温で約15cm展開した。展開
終了後、イメージングプレートを密着させ、暗所で2時
間放置した後、イメージングプレートをバイオイメージ
ングアナライザーにかけ、基質であるテストステロンの
残存量と酵素反応により生成したDHTとアンドロスタ
ンジオールの量を測定し、テストステロン−5α−リダ
クターゼ活性(%)を算出し、さらに阻害率(%)を求
めた。
【0012】
【数1】
【0013】
【数2】
【0014】なお、生薬未添加時の活性を算出するた
め、比較例として抽出に使用した溶媒、すなわちセイセ
イスイ、70%エタノールまたは無水エタノールを試料
として試験した。また、イソプロピルアルコールを抽出
溶媒として使用した場合には、抽出液からイソプロピル
アルコールを完全に留去し、元のイソプロピルアルコー
ルと同量の無水エタノールを加えたものを試料として用
いた。表2に試験結果を示した。ガラナの抽出物は、明
らかなテストステロン−5α−リダクターゼ阻害作用を
示した(結果はいずれも3検体の平均である)。
【0015】
【表2】
【0016】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 漆崎 文男 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラナの種子またはガラナの種子を水溶
    性溶媒で抽出した抽出物を有効成分とするテストステロ
    ン−5α−リダクターゼ阻害剤。
  2. 【請求項2】 ガラナの種子が乾燥、粉砕したものであ
    る、請求項1記載のテストステロン−5α−リダクター
    ゼ阻害剤。
  3. 【請求項3】 水溶性溶媒としてアルコール類またはア
    ルコール類と精製水の混合液を用いた、請求項1または
    2記載のテストステロン−5α−リダクターゼ阻害剤。
  4. 【請求項4】 製剤の剤形が外用剤である、請求項1な
    いし3記載のテストステロン−5α−リダクターゼ阻害
    剤。
JP5177159A 1993-07-19 1993-07-19 テストステロン−5α−リダクターゼ阻害剤 Pending JPH0733673A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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