JPH07335516A - 走査型露光装置 - Google Patents

走査型露光装置

Info

Publication number
JPH07335516A
JPH07335516A JP6122128A JP12212894A JPH07335516A JP H07335516 A JPH07335516 A JP H07335516A JP 6122128 A JP6122128 A JP 6122128A JP 12212894 A JP12212894 A JP 12212894A JP H07335516 A JPH07335516 A JP H07335516A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical system
projection optical
light
substrate
scanning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6122128A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3448819B2 (ja
Inventor
Takechika Nishi
健爾 西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP12212894A priority Critical patent/JP3448819B2/ja
Publication of JPH07335516A publication Critical patent/JPH07335516A/ja
Priority to US08/850,817 priority patent/US5995263A/en
Priority to US09/370,212 priority patent/US6388734B1/en
Priority to US10/098,377 priority patent/US6803992B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3448819B2 publication Critical patent/JP3448819B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 投影光学系の結像性能の調整(又は計測)を
走査露光方式に適した機構で行う。 【構成】 スリット状の照明領域7内のレチクル6のパ
ターン像を投影光学系14を介してウエハ17上の露光
領域18内に投影し、照明領域7に対してレチクル6を
B1方向に走査するのと同期して露光領域18に対して
ウエハ17をC1方向に走査して露光を行う。投影光学
系14とレチクル6との間で、照明光が通過しない非照
明領域27R,28Rにおいて、投影光学系14のレチ
クル側のレンズ15の表面に温度計測用のサーミスタ3
0A,30Bを被着し、計測結果に基づいて送風ユニッ
ト32A,32Bからレンズ15に気体を吹き付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体素子等を
製造する際に使用される投影露光装置に関し、特に感光
基板上の各ショット領域への露光に際してマスクと感光
基板とを同期して走査する、所謂ステップ・アンド・ス
キャン方式等の走査型露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、又は液晶表示素
子等をフォトリソグラフィ−技術を用いて製造する場合
に、レチクル(又はフォトマスク等)上に形成されたパ
ターンを、投影光学系を介してフォトレジスト等が塗布
されたウエハ(又はガラスプレート等)上に転写露光す
る投影露光装置が使用されている。従来の投影露光装置
としては、ステッパーのように、ウエハステージをステ
ッピング駆動してウエハ上の各ショット領域を露光位置
に設定した後、レチクルとウエハとを静止させた状態で
露光を行うステップ・アンド・リピート方式(一括露光
方式)の投影露光装置が多用されていた。
【0003】一般に投影露光装置においては、露光中に
投影光学系の結像性能(露光光吸収によるレンズの熱変
形に起因する収差、デフォーカス等)を所定の許容範囲
内に維持することが求められているため、その結像性能
を調整(計測も含む)するための機構が設けられてい
る。例えば、露光光吸収によるレンズの熱変形に起因す
る投影光学系の収差を補正するために、露光量に応じて
投影光学系を構成するレンズ群の間の所定の密閉空間の
気体の圧力を調整する機構、又は投影光学系を構成する
所定のレンズの位置若しくは傾斜角を調整する機構等か
らなる結像特性調整装置が使用されていた。また、デフ
ォーカスの程度を計測するために、ウエハの露光面に対
して斜めにスリットパターン像等を投影し、反射光の結
像位置に基づいてウエハのフォーカス位置を計測する斜
入射方式の焦点位置検出装置等も使用されていた。
【0004】ところで、最近、半導体素子の1個のチッ
プパターンが益々大型化する傾向にあるため、より大き
な面積のレチクルのパターンをウエハ上に露光する投影
露光装置が求められている。そこで、矩形状、又は円弧
状等の照明領域(以下、「スリット状の照明領域」と呼
ぶ)でレチクルを照明し、レチクル及びウエハを投影光
学系に対して同期して走査して露光を行う、所謂ステッ
プ・アンド・スキャン方式、又はスリットスキャン方式
等の走査露光方式の投影露光装置(走査型露光装置)が
注目されている。
【0005】このような走査露光方式の投影露光装置で
も、投影光学系の結像性能を所定の許容範囲内に維持す
ることが求められているが、その結像性能を調整するた
めの機構としては従来の一括露光方式の投影露光装置用
の機構がそのまま転用されていた。また、走査露光方式
においても、レチクルとウエハの各ショット領域との位
置合わせを行うアライメント装置が必要であるが、この
アライメント装置としても一括露光方式用の装置が転用
されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来の走
査露光方式の投影露光装置においては、投影露光装置の
結像性能を調整(計測を含む)するための機構として、
一括露光方式用の機構が転用されており、また、走査露
光方式の投影露光装置用のアライメント装置としても、
一括露光方式用の装置が転用されていた。しかしなが
ら、走査露光方式では、露光中にレチクルとウエハとが
同期して走査されるため、静止状態での投影光学系の結
像性能に対する許容範囲はより狭くなる傾向にある。そ
のため、結像性能の調整を行う機構としても、より高精
度な機構の開発が望まれている。
【0007】同様にアライメント機構についても、走査
露光方式に適した機構の開発が望まれている。本明細書
では、アライメント機構を広義に考え、投影光学系の結
像性能の調整機構の一種であるものとして扱う。また、
投影光学系のディストーション又は像面湾曲等の結像特
性もその結像性能の一種であるものとして扱う。本発明
は斯かる点に鑑み、投影光学系の結像性能の調整(又は
計測)を走査露光方式に適した機構で行うことができる
走査型露光装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の走査
型露光装置は、例えば図1に示すように、転写用のパタ
ーンが形成されたマスク(6)上の所定形状の照明領域
を露光光で照明し、この所定形状の照明領域内のマスク
(6)のパターンを投影光学系(14)を介して感光性
の基板(17)上に投影し、マスク(6)をその投影光
学系に対して所定の方向に走査するのと同期して基板
(17)をその投影光学系に対して走査することによ
り、マスク(6)上のパターンを逐次基板(17)上に
露光する走査型露光装置において、投影光学系(14)
のそのマスク側のレンズ(15)とそのマスクとの間の
空間、及び基板(17)側のレンズ(16)とその基板
との間の空間の内、マスク(6)上の所定形状の照明領
域(7)から投影光学系(14)を介して基板(17)
に入射する露光光が通過しない領域(27R,28R,
27W,28W)に、投影光学系(14)の結像性能を
調整(又は計測)するための結像性能調整手段(30
A,32A)を設けたものである。
【0009】この場合、結像性能調整手段の一例は、そ
の投影光学系のレンズ(15)の温度を計測する温度計
測手段(30A)と、その投影光学系のレンズの温度を
調整する空調手段(32Aの先端部)とを有するもので
ある。また、結像性能調整手段の他の例として、例えば
図7に示すように、投影光学系(14)とマスク(6)
との間に配置された光路折り曲げ用のミラー(62)が
ある。この場合更に、投影光学系の側方から光路折り曲
げ用のミラー(62)、及び投影光学系(14)を介し
て基板(17)上の位置合わせ用のマーク(64)上に
位置検出用の光を照射する送光系(59)と、その基板
上の位置合わせ用のマーク(64)により反射された
後、その投影光学系、及び光路折り曲げ用のミラー(6
2)を経て戻された位置検出用の光を受光する受光系
(65)と、投影光学系(14)の瞳面付近に配置さ
れ、光路折り曲げ用のミラー(62)と基板(17)と
の間を往復する位置検出用の光の光路を偏向させる光路
偏向部材(63)と、を設け、受光系(65)の検出信
号に基づいてその基板上の位置合わせ用のマーク(6
4)の位置を検出することが望ましい。
【0010】また、結像性能調整手段の更に他の例とし
て、例えば図6に示すように、投影光学系(14)とマ
スク(6)との間に配置された第1及び第2の光路折り
曲げ用のミラー(53,56)がある。この場合、投影
光学系の側方から第1の光路折り曲げ用のミラー(5
3)、及び投影光学系(14)を介して基板(17)上
に斜めに位置検出用の光を照射する送光系(50〜5
2)と、基板(17)から斜めに反射された後、その投
影光学系、及び第2の光路折り曲げ用のミラー(56)
を経て戻された位置検出用の光を受光する受光系(5
7,58)と、を設け、この受光系の検出信号に基づい
て基板(17)の投影光学系(14)の光軸方向の位置
を検出することが望ましい。
【0011】また、本発明の第2の走査型露光装置は、
例えば図4に示すように、転写用のパターンが形成され
たマスク(6)上の所定形状の照明領域を露光光で照明
し、この所定形状の照明領域内のマスク(6)のパター
ンを投影光学系(14)を介して感光性の基板(17)
上に投影し、マスク(6)を投影光学系(14)に対し
て所定の方向に走査するのと同期して基板(17)を投
影光学系(14)に対して所定の走査方向に走査するこ
とにより、マスク(6)上のパターンを逐次基板(1
7)上に露光する走査型露光装置において、投影光学系
(14)のマスク(6)側のレンズとそのマスクとの間
の空間、及び基板(17)側のレンズとその基板との間
の空間の少なくとも一方に、投影光学系(14)の結像
特性(ディストーション、像面湾曲等)を補正するため
の互いに異なる特性を有する複数の光学特性補正部材
(48A〜48C)を並べて配置し、投影光学系(1
4)の結像特性に応じてそれら複数の光学特性補正部材
の内の1つの光学特性補正部材を設定する切り換え手段
(45〜47)を設けたものである。
【0012】
【作用】斯かる本発明の走査露光型の投影露光装置で
は、例えば図3に示すように、マスク(R)上の走査方
向(X方向)に狭いスリット状の照明領域(7)が照明
され、その照明領域(7)を通過した露光光は、投影光
学系(14)のマスク(6)側のレンズにおいてもスリ
ット状の領域(29R)を通過し、スリット状の領域
(29R)の走査方向の前後に露光光が通過しない領域
が存在する。
【0013】図3をY方向に見た図が図1であり、この
図1に示すように、投影光学系(14)のマスク(6)
側のレンズ(15)の上方、及び基板(17)側のレン
ズ(16)の下方にはそれぞれ走査方向の前後に露光光
が通過しない非照明領域(27R,28R,27W,2
8W)が形成される。そこで、本発明ではこの非照明領
域(27R,28R,27W,28W)を有効に活用す
る。
【0014】即ち、本発明の第1の走査型露光装置で
は、その非照明領域(27R,28R,27W,28
W)に投影光学系(14)用の結像性能調整手段を配置
する。先ず、その結像性能調整手段が、温度計測手段
(30A)と空調手段(32Aの先端)である場合に
は、温度計測手段(30A)により投影光学系(14)
内の実際の照明領域又は露光フィールドに最も近く一般
に肉厚のレンズの温度を実測し、空調手段(32Aの先
端)から供給される気体により、そのレンズの温度を常
に所望の温度に維持することができる。これにより、露
光光吸収によるレンズの熱変形が少なくなり、発生する
収差も少なくなる。
【0015】また、その結像性能調整手段が、図7に示
すように、光路折り曲げ用のミラー(62)である場
合、送光系(59)と受光系(65)とを設けることに
より、基板(17)上の位置合わせ用のマーク(64)
の位置を検出するためのTTL(スルー・ザ・レンズ)
方式のアライメント系が構成される。但し、一般に位置
合わせ用のマーク(64)は回路パターン等が露光され
る領域の外側に配置されている。更に、位置検出用の光
の波長帯は露光用の照明光の波長帯と異なり、投影光学
系(14)においてはその位置検出用の光に対して縦及
び横の色収差が存在するため、投影光学系(14)の瞳
面付近に位置検出用の光の光路を偏向させる光路偏向部
材(63)を配置する必要がある。
【0016】次に、その結像性能調整手段が、図6に示
すように、光路折り曲げ用の2枚のミラー(53,5
6)である場合、送光系(50〜52)と受光系(5
7,58)とを設けることにより、基板(17)のフォ
ーカス位置を検出するためのTTL方式のフォーカス位
置検出系が構成される。TTL方式であるため、投影光
学系(14)の結像特性が変化したような場合でも、正
確に基板(17)のデフォーカス量が検出される。
【0017】なお、以上の結像性能調整手段に関して、
従来の一括露光方式用の調整手段では、投影光学系(1
4)のレンズ径に対する照明フィールドの比が大きかっ
たため、露光用の照明光の波長帯と異なる波長帯の光を
用いた光学系を利用することは、収差を良好に補正する
光学系を入れる余地がなく困難であった。また、本発明
の第2の走査型露光装置では、その非照明領域(27
R,28R,27W,28W)を含む領域に投影光学系
(14)の投影像のディストーション、又は像面湾曲等
の結像特性を補正するための複数の光学特性補正部材
(48A〜48C)を配置している。この場合、照明領
域がスリット状であるため、容易に投影光学系(14)
とマスク(6)との間の空間、若しくは投影光学系(1
4)と基板(17)との間の空間に複数種類の光学特性
補正部材を配置できる。
【0018】これに関して、各光学特性補正部材として
は、例えば図5(a)に示すように、平行平板ガラスを
研磨し各場所で部分的にその平板を傾けることで、ハー
ビング作用(光束偏向作用)を持たせた第1補正ガラス
板(48B1 )と、更に非点収差等を補正するために、
その第1補正ガラス板(48B1 )と反対方向に傾いた
第2補正ガラス板(48B2 )との組合せを使用でき
る。
【0019】また、近年照明光学系中の開口絞りの形状
を例えば光軸から偏心した複数の開口より形成する変形
光源法等が開発されているため、通常の照明法とその変
形光源法との切り換えにより、ディストーション特性等
が変わることがある。そこで、そのディストーション等
を各照明条件で補正するために、非照明領域(27R,
28R,27W,28W)に退避している光学特性補正
部材中の適当なものを露光領域に設定する。
【0020】また、光学特性補正部材は、投影光学系
(14)と基板(17)との間にも設置でき、ここでは
例えば各場所で平行平板ガラスの肉厚を多少変えること
等で、像面湾曲や非点収差の補正を行うことが可能であ
る。但し、照明条件、照明光の照射量、大気圧変化等で
その基板(17)側でのディストーションの必要な補正
量も変化することがある。この場合には、基板(17)
側の光学特性補正部材も切り換えることで、各条件に対
する像面湾曲や非点収差による誤差が軽減される。
【0021】
【実施例】以下、本発明による走査型露光装置の第1実
施例につき図1〜図6を参照して説明する。本実施例
は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置に
本発明を適用したものである。図1は、本実施例の投影
露光装置の概略構成を示し、この図1において、照明光
学系中の図示省略されたオプティカル・インテグレータ
からの例えば水銀ランプからのi線(波長365nm)
よりなる照明光(露光光)ILが、第1リレーレンズ1
を介して視野絞り2を照明する。但し、照明光ILとし
ては、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)等も
使用できる。
【0022】視野絞り2のスリット状の開口を通過した
照明光が、第2リレーレンズ3、光路折り曲げ用のミラ
ー4、及び照明コンデンサーレンズ5を介して、レチク
ル6上のスリット状の照明領域7を均一な照度で照明す
る。その視野絞り2の配置面とレチクル6のパターン形
成面とは共役であり、視野絞り2に形成された短辺方向
の幅dS の矩形開口の投影像が、スリット状の照明領域
7となっている。
【0023】レチクル6は、可動式のレチクルステージ
8を介してレチクルベース9上に設置され、レチクルス
テージ8上の端部に固定された移動鏡10及び外部に設
置されたレーザ干渉計11により計測されたレチクルス
テージ8の走査方向の座標が主制御系12に供給されて
いる。主制御系12は、レチクル駆動装置13を介して
レチクルステージ8の走査速度及び位置の制御を行う。
レチクルステージ8の駆動機構はリニアモータである
が、ねじ式の駆動機構も使用できる。
【0024】レチクル6上のスリット状の照明領域7内
のパターン像が、両側テレセントリック(又は片側テレ
セントリック)の投影光学系14を介してフォトレジス
トが塗布されたウエハ17上のスリット状の露光領域1
8内に結像投影される。即ち、露光領域18は、照明領
域7、ひいては視野絞り2の開口部と共役である。ま
た、投影光学系14は、レチクル6側のレンズ15〜ウ
エハ17側のレンズ16を鏡筒内に収納して構成されて
いる。投影光学系14の光軸に平行にZ軸を取り、Z軸
に垂直な平面内で図1の紙面に平行にX軸を、図1の紙
面に垂直にY軸を取る。そのX軸に平行な方向がレチク
ル6及びウエハ17の走査方向である。
【0025】図2は、図1におけるウエハ17上のスリ
ット状の露光領域18を示し、この図2において、投影
光学系による直径dPLの円形の有効露光フィールド24
にほぼ内接するようにスリット状の露光領域18が設定
されている。従って、ウエハの露光面でのスリット状の
露光領域18の長辺の幅dL は、有効露光フィールド2
4の直径dPLにほぼ等しい。また、図1の投影光学系1
4の投影倍率をβとして、視野絞り2からレチクル6へ
の投影倍率を1とすると、視野絞り2の矩形開口の短辺
方向の幅dS を用いて、図2の露光領域18の短辺方向
の幅はほぼβ・dS で表される。
【0026】露光する際には、ウエハ上の短辺方向の幅
がdFS(≒dL)の露光フィールド(ショット領域)25
を露光領域18の短辺方向に沿って例えばC1方向(−
X方向)に走査し、レチクルを逆方向(+X方向)に走
査することにより、露光フィールド25上にレチクル6
のパターン像が投影露光される。この場合、スリット状
の露光領域18の長辺方向の幅dL が、露光フィールド
25の短辺方向の幅d FSとなるので、露光フィールドの
大きさが投影光学系の有効露光フィールドの直径dPL
決まってしまう一括露光方式と較べ、同じ大きさの投影
光学系を用いてより大きな露光フィールドが得られるこ
とが分かる。
【0027】図1に戻り、ウエハ17は、ウエハホルダ
ー19を介して可動式のウエハステージ20上に載置さ
れ、ウエハステージ20上に固定された移動鏡21及び
外部に設置されたレーザ干渉計22により計測されたウ
エハステージ20の2次元座標が主制御系12に供給さ
れている。主制御系12は、ウエハ駆動装置23を介し
てウエハステージ20の位置決め動作及び走査動作を制
御する。ウエハステージ20の走査方向への駆動機構と
してはリニアモータが使用されるが、ねじ式の駆動機構
を使用してもよい。走査露光時には主制御系12の制御
のもとで、例えばレチクルステージ8をB1方向に速度
R で走査するのと同期して、ウエハステージ20をC
1方向に速度VW(=β・VR)で走査することにより、レ
チクル6のパターン像が逐次ウエハ17上の投影露光さ
れる。
【0028】図3はその同期走査の様子を示す斜視図で
あり、この図3において、斜線を施したスリット状の照
明領域7に対してB1方向(−X方向)にレチクル6の
パターン領域26を走査するのと同期して、斜線を施し
た露光領域18に対してC1方向(+X方向)にウエハ
17の露光フィールド25が走査される。但し、レチク
ル6を+X方向に走査するのと同期して、ウエハ17を
−X方向に走査してもよい。これにより、露光フィール
ド25上にレチクル6のパターン領域26内のパターン
像が逐次投影露光される。
【0029】さて、図1に戻り、本実施例の投影露光装
置では、レチクルR上の照明領域7は走査方向(X方
向)に短辺方向を有するスリット状である。そのため、
その照明領域7を通過した照明光ILが投影光学系14
に達するまでに通過する領域は、走査方向(X方向)に
おいて斜線を施した領域(以下、「非照明領域」と呼
ぶ)27R及び28Rの内側の領域であり、投影光学系
14の最もレチクル側のレンズ15のかなり肉厚の厚い
部分の表面15aまでがその非照明領域27R,28R
に接している。
【0030】同様に、投影光学系14からウエハ17に
達する照明光の通過領域も、走査方向において斜線を施
した非照明領域27W,28Wの内側の領域であり、投
影光学系14の最もウエハ側のレンズ16のかなり肉厚
の厚い部分の表面16aまでがその非照明領域27W,
28Wに接している。なお、図1では投影光学系14の
両端のレンズのみを図示しているが、それらレンズの間
には多数のレンズが配置され、レチクル6又はウエハ1
7に近いレンズ程非照明領域が大きく、投影光学系14
の瞳面(レチクル6に対するフーリエ変換面)に近いレ
ンズ程照明光は広い範囲に拡がっている。
【0031】そこで、本実施例ではその投影光学系14
とレチクル6との間の非照明領域27R,28Rを有効
に活用するため、先ず非照明領域27R及び28Rに接
するレンズ15の表面15a上にそれぞれ温度計測用の
サーミスタ30A及び30Bを被着する。そして、これ
らサーミスタ30A及び30Bを結像特性補正系31内
の温度計測部に接続し、この温度計測部ではレンズ15
の実際の温度を検出し、検出した温度を結像特性補正系
31内の制御部に供給する。なお、サーミスタ30A及
び30Bの代わりに、熱電対、又は白金電極等の他の温
度計測センサを使用することができる。
【0032】図3に示すように、それらサーミスタ30
A及び30Bは、投影光学系14のレチクル6側のレン
ズの表面15a上で、照明領域7を通過した照明光の照
射領域29Rに対して走査方向に外側に固定されてい
る。従って、それらサーミスタ30A及び30Bによ
り、正確にそのレチクル7側のレンズの実際の温度を計
測できると共に、それらサーミスタ30A及び30Bが
照明光を遮ることがないため、レチクル7のパターン像
は正確にウエハ17上に露光される。
【0033】更に、図1に戻り、レチクルベース9の底
面側に走査方向に沿って対向するように送風ユニット3
2A及び32Bを配置し、一方の送風ユニット32Aの
吹き出し口32Aa、及び他方の送風ユニット32Bの
吹き出し口32Baをそれぞれ非照明領域27R、及び
28R内に設置する。送風ユニット32A及び32Bと
しては、例えば本例の投影露光装置が設置されているチ
ャンバ用の空調機構から分岐された温度調節(例えば所
定温度まで冷却)された気体の流量を調整する装置が使
用され、吹き出し口32Aa、及び32Baからそれぞ
れレンズ15の表面に対して温度調節された気体が吹き
付けられるようになっている。それら送風ユニット32
A及び32Bにおける気体の流量の制御は、結像特性補
正系31内の制御部により実行される。
【0034】即ち、結像特性補正系31の制御部は、サ
ーミスタ30A及び30Bにより計測されたレンズ15
の温度が、予め設定されている温度範囲内に収まるよう
に、送風ユニット32A及び32Bからそれぞれ吹き出
し口32Aa、及び32Baを介してレンズ15の表面
に吹き付けられる気体の流量を制御する。これにより、
長時間露光を行う場合でも、照明光による露光エネルギ
ーがレンズ15に蓄積されることがなく、レンズ15の
熱変形が小さいため、投影光学系14による結像特性が
良好に維持される。
【0035】なお、図1において、ウエハ17側の非照
明領域27W,28Wにウエハ17側のレンズ16を冷
却する機構を設けてもよい。次に、本発明の第2実施例
につき図4及び図5を参照して説明する。本実施例で使
用される投影露光装置のステージ系及び投影光学系の機
構は図1の投影露光装置と同様であるため、以下ではス
テージ系は省略し、且つ投影光学系も簡略化して説明す
る。
【0036】図4は、本実施例のレチクル6からウエハ
17までの光学系、及び関連する機構の構成を示し、こ
の図4において、レチクル6と投影光学系14との間に
ステージ45が配置され、ステージ45は駆動軸46を
介して駆動装置47により走査方向(X方向)に移動で
きるように支持されている。また、ステージ45上に走
査方向に沿って3種類のディストーション補正部材48
A〜48Cが載置されている。これらディストーション
補正部材48A〜48Cは、それぞれ投影光学系14に
よる投影像の異なるディストーションを補正する部材で
ある。
【0037】また、ディストーション補正部材48A〜
48Cのそれぞれがレチクル7上のスリット状の照明領
域7からの照明光の全てを受光できる広さを有し、且つ
ステージ45を介して3段切り替えで、それらディスト
ーション補正部材48A〜48Cの何れかをその照明領
域7の底部に設置できるようになっている。図4の状態
では中央のディストーション補正部材48Bがレチクル
6のスリット状の照明領域の底部に配置され、他のディ
ストーション補正部材48A及び48Cはそれぞれ非照
明領域28R及び27Rの中に退避している。
【0038】最近は、照明光学系中の開口絞りとして、
光軸から偏心した複数の開口からなる絞りを使用する変
形光源法や、輪帯照明法等が使用される場合があるた
め、照明条件が大きく変化してディストーション特性も
変化することがある。そこで、そのように照明条件が大
きく変化したような場合には、駆動装置47を介してス
テージ45を移動させることにより、ディストーション
補正部材48A〜48C中のディストーション誤差を最
小にするディストーション補正部材を照明領域7の底部
に設定する。この場合、照明領域7の走査方向(X方
向)の幅は狭く、非照明領域27R及び28Rを活用し
てディストーション補正部材を退避させることができる
ため、装置が特に大型化することはない。
【0039】また、ウエハ17と投影光学系14との間
にステージ40が配置され、ステージ40は駆動軸41
を介して駆動装置42により走査方向(X方向)に移動
できるように支持されている。また、ステージ40上に
走査方向に沿って3種類の像面湾曲補正部材43A〜4
3Cが載置されている。これら像面湾曲補正部材43A
〜43Cは、それぞれ投影光学系14による投影像の異
なる像面湾曲を補正する部材である。
【0040】また、像面湾曲補正部材43A〜43Cの
それぞれがウエハ17上のスリット状の露光領域18へ
達する照明光の全てを受光できる広さを有し、且つステ
ージ40を介して3段切り替えで、それら像面湾曲補正
部材43A〜43Cの何れかをその露光領域18の上部
に設置できるようになっている。図4の状態では中央の
像面湾曲補正部材43Bがスリット状の露光領域18の
上部に配置され、他の像面湾曲補正部材43A及び43
Cはそれぞれ非照明領域28W及び27Wの中に退避し
ている。
【0041】上述の照明条件の変更、大気圧変動、又は
照明光の吸収による投影光学系14の熱変形等があった
場合には、それに応じて像面湾曲特性も変化することが
ある。そこで、そのように各種条件等が大きく変化した
ような場合には、駆動装置42を介してステージ40を
移動させることにより、像面湾曲補正部材43A〜43
C中の像面湾曲誤差を最小にする像面湾曲補正部材を露
光領域18の上部に設定する。この場合、非照明領域2
7W及び28Wを活用して他の像面湾曲補正部材を退避
させることができるため、装置が特に大型化することは
ない。
【0042】次に、図5(a)は、図4のディストーシ
ョン補正部材48Bの構成例を示し、この図5(a)に
おいて、レチクル6側の厚く且つ湾曲した第1平行平板
ガラス48B1 と、この平行平板ガラス48B1 に対向
するように配置され、且つ反対側に湾曲した薄い第2平
行平板ガラス48B2 とより、ディストーション補正部
材48が構成されている。
【0043】一般に、投影光学系14においては、設計
上での残留誤差として、又は製造誤差として所定のディ
ストーションが生ずる。また、このディストーションは
照明条件等に応じて変化する。そこで、各照明条件等に
おいて、そのディストーション特性を計測した後、平行
平板ガラスを研磨して厚さが均一で各位置での湾曲(傾
き)が異なる第1平行平板ガラス48B1 を形成し、各
位置で照明光の主光線に対してそれぞれd0 ,d1 ,d
2 ,…だけの横シフトを与える。これにより、ウエハ上
での像が対応する量だけ横シフトするため、ディストー
ションが補正される。
【0044】更にその第1平行平板ガラス48B1 で生
じた非点収差は、厚さが薄く且つその平行平板ガラスと
逆の湾曲特性を有する第2平行平板ガラス48B2 によ
って補正される。これによって、ディストーションのみ
が補正される。また、図5(b)は、図4の像面湾曲補
正部材43Bの構成例を示し、この図5(b)におい
て、像面湾曲補正部材43Bは、場所によって厚さの異
なるガラス板より形成されている。投影光学系14の像
面湾曲も、製造誤差や照明条件の切り替え等により発生
するが、この場合も投影光学系14の像面湾曲特性を計
測した後、平行平板ガラスを研磨して、場所によって厚
さが異なる像面湾曲補正部材43Bを形成する。
【0045】そして、例えば像面湾曲補正部材43Bが
無い場合の結像面49がウエハ17に対して凸に湾曲し
ている場合には、像面湾曲補正部材43Bを中央部で薄
くなるようにする。この結果、像面湾曲補正部材43B
は空気層より屈折率が大きいので、その各位置での厚さ
分布に応じて補正後の結像面の位置が補正前の結像面4
9に対してそれぞれt0 ,t1 ,t2 ,…だけ遠くな
る。これにより、像面湾曲が補正される。また、基本的
に投影光学系14の開口数が小さい場合、ディストーシ
ョン補正部材48A〜48Cを用いて良好にディストー
ションを補正でき、逆に投影光学系14の開口数が大き
い場合には、像面湾曲補正部材43A〜43Cを用いて
良好に像面湾曲を補正できる。即ち、図4の構成によ
り、ディストーション及び像面湾曲の両方を良好に補正
できる。
【0046】次に、本発明の第3実施例につき図6を参
照して説明する。本実施例は、投影露光装置の焦点位置
検出系に本発明を適用したものである。また、本実施例
で使用される投影露光装置のステージ系及び投影光学系
の機構は図1の投影露光装置と同様であるため、以下で
はステージ系は省略し、且つ投影光学系も簡略化して説
明する。
【0047】図6は、本実施例のレチクル6からウエハ
17までの光学系、及び焦点位置検出系を簡略化して示
し、この図6において、レチクル6と投影光学系14と
の間の空間において、走査方向(X方向)に対して対向
するように非照明領域27R及び28R内にそれぞれ偏
向ミラー53及び56が設置されている。また、簡単の
ため主光線で示すように、焦点検出用の光源50から射
出された検出光FLは、集光レンズ51によりスリット
板52上に集光され、スリット板52のスリットを通過
した検出光FLが、偏向ミラー53に反射されて投影光
学系14に向かう。
【0048】この場合、検出光FLとしては、ウエハ1
7上のフォトレジストに対する感光性の弱い波長帯の
光、例えばHe−Neレーザビーム等が使用される。そ
のため、投影光学系14は、一般に検出光FLに対して
縦及び横の色収差を有すると共に、その検出光FLを照
射したいウエハ17上の計測点は、スリット状の露光領
域18内にある。従って、その検出光FLの光路を偏向
させる機構が必要となるため、本実施例では、投影光学
系14の瞳面(レチクル6に対するフーリエ変換面)F
TP付近で、検出光FLの光路上に位相型の回折格子よ
りなる偏向部材54及び55を配置する。
【0049】これにより、投影光学系14に入射した検
出光FLは、瞳面FTP付近でその偏向部材54により
光路が偏向(回折)され、投影光学系14から射出され
る検出光FLは、ウエハ17上に入射角(主光線の入射
角)θで斜めに入射し、ウエハ17上にスリット像が投
影される。そして、ウエハ17からの反射光は、入射時
と対称的に投影光学系14に戻り、瞳面FTP付近の偏
向部材55に達する。この偏向部材55により光路を偏
向(回折)された反射光は、投影光学系14から射出さ
れた後、偏向ミラー56により反射されて振動スリット
板57上にスリット像を再結像する。そして、振動スリ
ット板57上のスリットを通過した反射光が光電検出器
58により光電変換される。
【0050】検出光FLは、入射角θでウエハ17上に
入射しているため、ウエハ17が投影光学系14の光軸
方向(Z方向)に変位して位置17Aに達すると、ウエ
ハ17からの反射光の主光線は点線で示すように振動ス
リット板57上で横シフトする。そこで、光電検出器5
8の検出信号を振動スリット板57の駆動信号で同期検
波することにより、ウエハ17のZ方向の位置に応じた
フォーカス信号が得られ、このフォーカス信号が所定の
値になるように不図示のZステージを介してウエハ17
の高さを調整することにより、TTL(スルー・ザ・レ
ンズ)方式でオートフォーカスが行われる。
【0051】本実施例においては、非照明領域27R及
び28内に偏向ミラー53及び56が配置されているた
め、非照明領域27R,28Rが有効に活用されてい
る。また、非照明領域27R及び28Rにはその他の光
学系を配置する余地があるため、非照明領域27R及び
28R内に検出光FLに対する投影光学系14の色収差
を補正するための光学系を配置してもよい。また、非照
明領域27R及び28R内にウエハ17上の別の計測点
でのZ方向の位置を検出するための偏向ミラーを配置し
てもよい。これにより、ウエハ17上の多点での焦点位
置を容易に計測でき、この計測結果に基づいてレベリン
グをも行うことができる。
【0052】次に、本発明の第4実施例につき図7を参
照して説明する。本実施例は、投影露光装置のTTL方
式で、且つ2光束干渉方式(以下、「LIA方式」とも
呼ぶ)のアライメント系に本発明を適用したものであ
る。また、本実施例で使用される投影露光装置のステー
ジ系及び投影光学系の機構は図1の投影露光装置と同様
であるため、以下ではステージ系は省略し、且つ投影光
学系も簡略化して説明する。
【0053】図7は、本実施例のレチクル6からウエハ
17までの光学系、及びアライメント系を簡略化して示
し、この図7において、レチクル6と投影光学系14と
の間の空間内で、且つ走査方向(X方向)に対して+X
方向側の非照明領域27R内に偏向ミラー62が設置さ
れている。この場合、アライメント用の光源59から射
出された2本の周波数が僅かに異なるレーザビームAL
は、ビームスプリッター60を透過した後、対物レンズ
61及び偏向ミラー62を経て投影光学系14に向か
う。
【0054】この場合のレーザビームALとしても、ウ
エハ17上のフォトレジストに対する感光性の弱い波長
帯の光、例えばHe−Neレーザビーム等が使用され
る。そのため、投影光学系14は、一般にレーザビーム
ALに対して縦及び横の色収差を有すると共に、そのレ
ーザビームALを照射したいウエハ17上の回折格子状
のアライメントマーク(ウエハマーク)64は、スリッ
ト状の露光領域18から離れた領域にある。従って、そ
のレーザビームALの光路を偏向させる機構が必要とな
るため、本実施例では、投影光学系14の瞳面FTP付
近で、レーザビームALの光路上に位相型の回折格子よ
りなる3個の偏向部材63A〜63Cを配置する。
【0055】投影光学系14に入射した2本のレーザビ
ームALは、瞳面FTP付近で対応する偏向部材63A
及び63Cにより光路が偏向(回折)され、投影光学系
14から射出される2本のレーザビームALは、ウエハ
17上に所定の交差角で交差するように入射する。そし
て、それらレーザビームALの入射位置にウエハマーク
64が有る場合には、ウエハマーク64からの±1次回
折光(ヘテロダインビーム)がウエハマーク64からほ
ぼ垂直上方に平行に射出され、このヘテロダインビーム
が投影光学系14内で偏向部材63Bにより光路を偏向
されて偏向ミラー62に戻る。
【0056】その偏向ミラー62で反射されたヘテロダ
インビームが、対物レンズ61を経てビームスプリッタ
ー60により反射されて光電検出器65に入射する。光
電検出器65からは、ウエハマーク64の位置に応じて
位相が変化するビート信号が出力されるため、そのビー
ト信号に基づいてウエハマーク64の位置が検出でき
る。
【0057】本実施例においても、非照明領域27R内
に偏向ミラー62が配置されているため、非照明領域2
7Rが有効に活用されている。また、非照明領域27R
及び28Rにはその他の光学系を配置する広い余地があ
るため、非照明領域27R及び28R内にウエハ17上
の別の複数のウエハマークの位置を検出するための偏向
ミラー、及び位置検出用の光学系等を容易に配置でき
る。これにより、走査露光中に、ウエハ17上の複数
(例えば5点以上)のウエハマークの位置を検出するこ
とができる。これに関して、一括露光方式では、非照明
領域が狭いため、露光中に計測できるウエハマークの個
数は2〜4点程度であった。
【0058】なお、図7の実施例は2光束干渉方式のア
ライメント系に本発明を適用したものであるが、例えば
スリット状のスポット光でドット列よりなるウエハマー
クを走査して位置検出を行うレーザ・ステップ・アライ
メント方式(LSA方式)、又は撮像方式のアライメン
ト系等にも本発明は適用できる。
【0059】更に、図7の例はTTL方式であるが、例
えばレチクル6と投影光学系14との間の非照明領域2
7R内にアライメント光に対する収差補正用のレンズを
固定し、レチクル6の上方からレチクル6上のアライメ
ントマーク(レチクルマーク)とウエハ17上のウエハ
マークとを同時に検出するTTR(スルー・ザ・レチク
ル)方式のアライメント系を構成してもよい。
【0060】また、上述実施例では、投影光学系14と
レチクル6との間の空間、及び投影光学系14とウエハ
17との間の空間において、照明光が通過しない非照明
領域を有効活用したものであるが、走査露光方式の投影
露光装置では、投影光学系14の内部でも瞳面FTPか
ら離れた領域では照明光が通過しない比較的広い空間が
存在する。そこで、投影光学系14の内部で照明光が通
過しない空間に、例えば図1の温度計測用のサーミスタ
30A,30B等を配置してもよい。
【0061】更に、例えば図1において、斜線を施した
非照明領域27R,28R,27W,28W、及び投影
光学系14の内部で照明光が通過しない領域では、レン
ズの必要精度は厳しくない。そこで、レンズ研磨時に高
精度の高価な硝材を照明光の通過領域に使用し、照明光
の非通過領域に精度の劣る(但し、熱膨張率は合わせて
おく)廉価な硝材を使用するように硝材を継ぎ合わせ、
継ぎ合わせて得られる硝材を研磨することにより、レン
ズの製造コストを下げることができる。
【0062】このように本発明は上述実施例に限定され
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り
得る。
【0063】
【発明の効果】本発明の第1の走査型露光装置によれ
ば、露光光が通過しない領域を有効に活用した走査露光
型に最適な機構により、投影光学系の結像性能の調整
(又は計測)を行うことができる利点がある。従って、
走査型露光装置の結像性能の精度向上、露光工程のスル
ープット向上、及び製造コストの抑制等に寄与できる。
【0064】また、結像性能調整手段が、投影光学系の
レンズの温度を計測する温度計測手段と、投影光学系の
レンズの温度を調整する空調手段とを有する場合には、
露光光吸収による投影光学系のレンズの温度上昇を抑制
でき、投影光学系の結像性能を所定の状態に高精度に維
持できる。更に、結像性能調整手段が、投影光学系とマ
スクとの間に配置された光路折り曲げ用のミラーである
場合には、その光路折り曲げ用のミラーを用いて基板の
アライメントを行うことができる。
【0065】また、結像性能調整手段は、投影光学系と
マスクとの間に配置された第1及び第2の光路折り曲げ
用のミラーである場合には、TTL方式で基板の焦点位
置を高精度に検出できる。更に、本発明の第2の走査型
露光装置によれば、露光光が通過しない領域を有効に活
用した走査露光型に最適な機構により、種々の条件に対
して投影光学系のディストーション又は像面湾曲等を低
減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施例の投影露光装置の光学
系及びステージ系を示す一部を切り欠いた構成図であ
る。
【図2】図1のスリット状の露光領域を示す拡大平面図
である。
【図3】実施例において走査露光方式で露光する場合の
説明図である。
【図4】本発明の第2実施例のレチクル6からウエハ1
7までの概略を示す構成図である。
【図5】(a)は、図4中のディストーション補正部材
48Bの構成例を示す拡大図、(b)は、図4中の像面
湾曲補正部材43Bの構成例を示す拡大図である。
【図6】本発明の第3実施例の焦点位置検出系を示す概
略構成図である。
【図7】本発明の第4実施例のアライメント系を示す概
略構成図である。
【符号の説明】
2 視野絞り 5 照明コンデンサーレンズ 6 レチクル 7 スリット状の照明領域 12 主制御系 14 投影光学系 17 ウエハ 27R,28R,27W,28W 非照明領域 30A,30B サーミスタ 31 結像特性補正系 32A,32B 送風ユニット 43A〜43C 像面湾曲補正部材 48A〜48C ディストーション補正部材 53,56,62 偏向ミラー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写用のパターンが形成されたマスク上
    の所定形状の照明領域を露光光で照明し、該所定形状の
    照明領域内の前記マスクのパターンを投影光学系を介し
    て感光性の基板上に投影し、前記マスクを前記投影光学
    系に対して所定の方向に走査するのと同期して前記基板
    を前記投影光学系に対して所定の方向に走査することに
    より、前記マスク上のパターンを逐次前記基板上に露光
    する走査型露光装置において、 前記投影光学系の前記マスク側のレンズと前記マスクと
    の間の空間、及び前記基板側のレンズと前記基板との間
    の空間の内で前記マスク上の前記所定形状の照明領域か
    ら前記投影光学系を介して前記基板に入射する露光光が
    通過しない領域に、前記投影光学系の結像性能を調整す
    る結像性能調整手段を設けたことを特徴とする走査型露
    光装置。
  2. 【請求項2】 前記結像性能調整手段は、前記投影光学
    系のレンズの温度を計測する温度計測手段と、前記投影
    光学系のレンズの温度を調整する空調手段とを有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の走査型露光装置。
  3. 【請求項3】 前記結像性能調整手段は、前記投影光学
    系と前記マスクとの間に配置された光路折り曲げ用のミ
    ラーであり、 前記投影光学系の側方から前記光路折り曲げ用のミラ
    ー、及び前記投影光学系を介して前記基板上の位置合わ
    せ用のマーク上に位置検出用の光を照射する送光系と、 前記基板上の位置合わせ用のマークにより反射された
    後、前記投影光学系、及び前記光路折り曲げ用のミラー
    を経て戻された位置検出用の光を受光する受光系と、 前記投影光学系の瞳面付近に配置され、前記光路折り曲
    げ用のミラーと前記基板との間を往復する位置検出用の
    光の光路を偏向させる光路偏向部材と、を設け、前記受
    光系の検出信号に基づいて前記基板上の位置合わせ用の
    マークの位置を検出することを特徴とする請求項1記載
    の走査型露光装置。
  4. 【請求項4】 前記結像性能調整手段は、前記投影光学
    系と前記マスクとの間に配置された第1及び第2の光路
    折り曲げ用のミラーであり、 前記投影光学系の側方から前記第1の光路折り曲げ用の
    ミラー、及び前記投影光学系を介して前記基板上に斜め
    に位置検出用の光を照射する送光系と、 前記基板から斜めに反射された後、前記投影光学系、及
    び前記第2の光路折り曲げ用のミラーを経て戻された位
    置検出用の光を受光する受光系と、を設け、 該受光系の検出信号に基づいて前記基板の前記投影光学
    系の光軸方向の位置を検出することを特徴とする請求項
    1記載の走査型露光装置。
  5. 【請求項5】 転写用のパターンが形成されたマスク上
    の所定形状の照明領域を露光光で照明し、該所定形状の
    照明領域内の前記マスクのパターンを投影光学系を介し
    て感光性の基板上に投影し、前記マスクを前記投影光学
    系に対して所定の方向に走査するのと同期して前記基板
    を前記投影光学系に対して所定の方向に走査することに
    より、前記マスク上のパターンを逐次前記基板上に露光
    する走査型露光装置において、 前記投影光学系の前記マスク側のレンズと前記マスクと
    の間の空間、及び前記基板側のレンズと前記基板との間
    の空間の少なくとも一方に、 前記投影光学系の結像特性を補正するための互いに異な
    る特性を有する複数の光学特性補正部材を並べて配置
    し、 前記投影光学系の結像特性に応じて前記複数の光学特性
    補正部材の内の1つの光学特性補正部材を設定する切り
    換え手段を設けたことを特徴とする走査型露光装置。
JP12212894A 1993-11-12 1994-06-03 走査型露光装置 Expired - Fee Related JP3448819B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12212894A JP3448819B2 (ja) 1994-06-03 1994-06-03 走査型露光装置
US08/850,817 US5995263A (en) 1993-11-12 1997-05-02 Projection exposure apparatus
US09/370,212 US6388734B1 (en) 1993-11-12 1999-08-09 Projection exposure apparatus
US10/098,377 US6803992B2 (en) 1993-11-12 2002-03-18 Projection exposure apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12212894A JP3448819B2 (ja) 1994-06-03 1994-06-03 走査型露光装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07335516A true JPH07335516A (ja) 1995-12-22
JP3448819B2 JP3448819B2 (ja) 2003-09-22

Family

ID=14828315

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12212894A Expired - Fee Related JP3448819B2 (ja) 1993-11-12 1994-06-03 走査型露光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3448819B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6333776B1 (en) 1994-03-29 2001-12-25 Nikon Corporation Projection exposure apparatus
JP2006330386A (ja) * 2005-05-26 2006-12-07 Shibaura Mechatronics Corp パターン転写装置、転写方法及び基板
JP2011108793A (ja) * 2009-11-16 2011-06-02 Canon Inc 露光装置およびデバイス製造方法
JP2011134760A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 V Technology Co Ltd 露光装置
CN103197418A (zh) * 2012-01-10 2013-07-10 上海微电子装备有限公司 一种对准4f光学系统
US20210053858A1 (en) * 2018-03-06 2021-02-25 Corning Incorporated Apparatus and method for controlling substrate thickness

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6333776B1 (en) 1994-03-29 2001-12-25 Nikon Corporation Projection exposure apparatus
JP2006330386A (ja) * 2005-05-26 2006-12-07 Shibaura Mechatronics Corp パターン転写装置、転写方法及び基板
JP4713223B2 (ja) * 2005-05-26 2011-06-29 芝浦メカトロニクス株式会社 パターン転写装置及び転写方法
JP2011108793A (ja) * 2009-11-16 2011-06-02 Canon Inc 露光装置およびデバイス製造方法
JP2011134760A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 V Technology Co Ltd 露光装置
CN103197418A (zh) * 2012-01-10 2013-07-10 上海微电子装备有限公司 一种对准4f光学系统
US20210053858A1 (en) * 2018-03-06 2021-02-25 Corning Incorporated Apparatus and method for controlling substrate thickness

Also Published As

Publication number Publication date
JP3448819B2 (ja) 2003-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5995263A (en) Projection exposure apparatus
US7236254B2 (en) Exposure apparatus with interferometer
US6525817B1 (en) Inspection method and apparatus for projection optical systems
US6456377B1 (en) Method for measuring optical feature of exposure apparatus and exposure apparatus having means for measuring optical feature
JP3218478B2 (ja) 投影露光装置及び方法
US7626680B2 (en) Exposure apparatus and device fabrication method using the same
JP4692862B2 (ja) 検査装置、該検査装置を備えた露光装置、およびマイクロデバイスの製造方法
JP3762323B2 (ja) 露光装置
US6169602B1 (en) Inspection method and apparatus for projection optical systems
JPH09246160A (ja) 投影露光装置
JP3448819B2 (ja) 走査型露光装置
JPH0926554A (ja) 投影露光装置
JP2001160535A (ja) 露光装置、及び該装置を用いるデバイス製造方法
JPH09246139A (ja) 走査型投影露光装置
JPH0636987A (ja) 投影露光装置
JPH08288192A (ja) 投影露光装置
JP2002169083A (ja) 対物光学系、収差測定装置、投影露光装置、対物光学系の製造方法、収差測定装置の製造方法、投影露光装置の製造方法及びマイクロデバイスの製造方法
JP3104813B2 (ja) アライメント装置、投影露光装置、及び素子製造方法
JPH10294269A (ja) 投影露光方法および装置
JPH10284369A (ja) 露光装置
JPH0645228A (ja) 投影露光装置
JPH08227845A (ja) 投影光学系の検査方法、及び該方法を実施するための投影露光装置
JP2004273860A (ja) 露光方法
JPH0817713A (ja) 投影露光装置
JPH06349700A (ja) 投影露光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030604

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees