JPH0817713A - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

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JPH0817713A
JPH0817713A JP15097894A JP15097894A JPH0817713A JP H0817713 A JPH0817713 A JP H0817713A JP 15097894 A JP15097894 A JP 15097894A JP 15097894 A JP15097894 A JP 15097894A JP H0817713 A JPH0817713 A JP H0817713A
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optical system
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projection optical
light
filter
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JP15097894A
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Kosuke Suzuki
広介 鈴木
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Nikon Corp
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体素子等を製造するフォトリソグラフィ
工程で使用される投影露光装置において、瞳フィルタを
使用した場合でも投影光学系の各部を通過する照明光の
光量を正確に計測し、良好な結像性能を得る。 【構成】 瞳フィルタ29を設置した状態と、設置しな
い状態との両方で、ウエハステージ35上に設けた反射
率既知の基準反射面P1,P2からの反射光を反射量セ
ンサ13で測定して、この測定結果に基づいて瞳フィル
タ29の反射率を算出する。照射センサ37で測定した
照射量、及びウエハWの反射率、瞳フィルタ29の反射
率に基づいて、瞳フィルタ29の上下の光量をそれぞれ
算出する。この結果をそれぞれ予め求めた照射変動モデ
ル式に代入し、主制御系38及びレンズコントローラ3
9を介して各種収差を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体集積回路
や液晶表示素子等を製造するためのフォトリソグラフィ
工程で使用される投影露光装置に関し、特に投影光学系
の瞳面付近に光学的フィルタ(瞳フィルタ)が配置され
た投影露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等の回路パターンを形成する
ためのフォトリソグラフィ工程においては、通常、レチ
クル(又はフォトマスク等)に形成されたパターンを投
影光学系を介してフォトレジストが塗布されたウエハ
(又はガラスプレート等)上に投影露光する投影露光装
置が使用されている。
【0003】最近では照明条件の最適化、あるいは露光
方法の工夫等によって微細パターンの転写を可能とする
試みがなされており、例えば特定線幅のパターンに対し
て最適な照明光学系の開口数(σ値)と投影光学系の開
口数(N.A.)との組み合わせをパターン線幅毎に選
択することによって、解像度や焦点深度を向上させる方
法が提案されている。更に、照明光学系の瞳面、又はそ
の近傍面内における照明光束の光量分布を輪帯状に規定
して、レチクルパターンに照明光束を照射する輪帯照明
法(特開昭61−91662号公報)、あるいは照明光
学系の瞳面、又はその近傍面内における照明光束の光量
分布を、照明光学系の光軸から所定量だけ偏心した少な
くとも1つの位置で極大として、レチクルパターンに対
して照明光束を所定角度だけ傾斜させて照射する変形光
源法、又は傾斜照明法(特開平4−101148号公
報、特開平4−408096号公報)等も提案されてい
る。しかしながら、以上のいずれの方法においても、全
てのレチクルパターン、即ち全ての線幅や形状に対して
有効であるのではなく、レチクル又はそのパターン毎に
最適な照明方法や条件を選択する必要があり、投影露光
装置としては照明光学系における照明条件(例えば所謂
コヒーレンスファクタであるσ値等)を可変とする構造
が必要となる。
【0004】また、レチクルの回路パターンの透過部分
のうち、特定の部分からの透過光の位相を、他の透過部
からの透過光に対してπ[rad]だけずらす、位相シ
フター(誘電体薄膜等)を備えた位相シフトレチクルを
使用することも提案されている(特公昭62−5081
1号公報参照)。この位相シフトレチクルを使用する
と、解像力を向上させる効果があるが、この位相シフト
レチクルを使用する場合には、照明光学系の開口数(コ
ヒーレンスファクターσ)の最適化が必要となる。
【0005】ところで、投影露光装置に対しては、近年
ますます投影光学系の結像特性(投影倍率、フォーカス
位置、各種の光学的収差等)を高精度に維持することが
要求されるようになってきており、このため様々な結像
特性の補正方法が提案されて実用化されている。この中
でも特に投影光学系の露光光吸収による結像特性の変動
を補正する方法については、例えば特開昭60−784
54号公報において、投影光学系への露光光(i線、K
rFエキシマレーザ等)の入射に伴って投影光学系に蓄
積されるエネルギ量(熱量)を逐次計算し、この蓄積エ
ネルギ量による結像特性の変化量を求め、所定の補正機
構により結像特性を微調整する方法が提案されている。
この補正機構としては、例えば投影光学系を構成する複
数のレンズエレメントのうち2つのレンズエレメントに
挟まれた空間を密封して、この密封空間の圧力を調整す
る方法等がある。
【0006】この場合、結像特性の変化量を求めるため
には、投影光学系の内部に蓄積されるエネルギ量(熱
量)を正確に計算する必要がある。そのためには、照明
光学系から投影光学系に入射する露光光のエネルギ、及
びウエハで反射されて投影光学系に戻る露光光のエネル
ギを正確に計算する必要がある。そこで、従来は、照明
光学系から投影光学系に入射する光量に関しては、ウエ
ハの配置面上に設けた光電センサで測定し、ウエハから
の反射光量に関しては、反射してくる光を、照明光学系
中の開口絞りの後に設けられたビームスプリッタにより
反射させ、その反射光を別の光電センサにより測定して
いた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】最近、投影光学系の瞳
面(レチクルパターンのフーリエ変換面)付近に照明光
の振幅分布、位相分布又は偏光状態の分布を変化させる
光学的フィルタ(以下、「瞳フィルタ」と呼ぶ)を設け
て、特に微小な孤立パターン(コンタクトホールパター
ン等)の解像力、及び焦点深度の向上を図る技術が開発
されている。例えば、振幅分布を変化させる瞳フィルタ
としては、レチクルのパターンからの0次光を遮光する
中心遮光型の瞳フィルタがあり、位相分布を変化させる
瞳フィルタとしては、中心部と周辺部とで位相を反転さ
せる位相型フィルタ、及び中心部と周辺部とをインコヒ
ーレント化する位相型フィルタ等がある。また、所定の
透過率分布を有する瞳フィルタはライン・アンド・スペ
ースパターンに対して有効であることも知られている。
【0008】しかしながら、このように瞳フィルタが設
置されている場合に、従来の方法により投影光学系を通
過する照明光のエネルギを求めようとしても瞳フィルタ
による照明光の遮光及び反射により、瞳フィルタの上部
を通過する照明光のエネルギと、瞳フィルタの下部を通
過するエネルギとを分離して正確に計測することができ
ないという不都合があった。
【0009】例えば、投影光学系の瞳面に透過率の小さ
い中心遮光型等の瞳フィルタを入れた場合には、その瞳
フィルタの上部と下部とで通過する照明光のエネルギが
著しく異なり、瞳フィルタによって吸収及び反射された
光はウエハ側の光電センサでは測定されないため、その
瞳フィルタより上部に配置された投影光学系のレンズ群
の光学的収差に対する照射変動の影響を正確に計算でき
ないことになる。このため、瞳フィルタが設置されてい
る場合には、各種光学的収差に対する照射変動の影響を
計算する上で誤差が生じるという不都合があった。
【0010】本発明は斯かる点に鑑み、投影光学系の瞳
面付近に瞳フィルタが設置されている場合でも、正確に
投影光学系の各部を通過する照明光のエネルギを求める
ことができる投影露光装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による投影露光装
置は、所定の照明光(IL)のもとで、転写用のパター
ンが形成されたマスク(19)のパターン像を感光性の
基板(W)上に結像投影する投影光学系(PL)と、そ
の投影光学系のマスク(19)に対するフーリエ変換面
(FTP)、又はそのフーリエ変換面(FTP)の近傍
の面に配置され、その投影光学系(PL)内を通過する
照明光(IL)の振幅分布、位相分布、及び偏光状態の
分布よりなる光学特性の少なくとも1つを変化させる光
学的フィルタ(29)と、を有する投影露光装置におい
て、投影光学系(PL)の光学的フィルタ(29)から
マスク(19)側の部分を通過する照明光(IL)の光
量と、投影光学系(PL)の光学的フィルタ(29)か
ら基板(W)側の部分を通過する照明光(IL)の光量
とを独立に計測する光量計測手段(13,37,63)
を備えたものである。
【0012】この場合、その光量計測手段(13,3
7,63)の計測結果に基づいて、投影光学系(PL)
の全体としての結像特性の変化量を求める結像特性演算
手段(64)と、結像特性演算手段(64)により求め
られた結像特性の変化量を相殺するように投影光学系
(PL)の結像特性を補正する結像特性補正手段(2
0,23,25,27)と、を備えることが望ましい。
【0013】この場合、その光量計測手段の一例は、基
板(W)の配置面上で投影光学系(PL)を通過した照
明光(IL)の光量を計測する照射量計測手段(37)
と、光学的フィルタ(29)を投影光学系(PL)のフ
ーリエ変換面(FTP)、又はフーリエ変換面(FT
P)の近傍の面に着脱するフィルタ着脱手段(30)
と、フィルタ着脱手段(30)を介して光学的フィルタ
(29)を着脱したときにそれぞれその照射量計測手段
(37)から得られる計測結果と、基板(W)及び光学
的フィルタ(29)の反射率とに基づいて、投影光学系
(PL)の光学的フィルタ(29)からマスク(19)
側の部分を通過する照明光(IL)の光量と、投影光学
系(PL)の光学的フィルタ(29)から基板(W)側
の部分を通過する照明光(IL)の光量とを独立に算出
する光量演算手段(63)と、を有するものである。
【0014】
【作用】斯かる本発明の投影露光装置によれば、投影光
学系(PL)のフーリエ変換面(瞳面FTP)付近に配
置された光学的フィルタ(瞳フィルタ29)の上下を通
過する照明光の光量を独立に測定する光量計測手段(1
3,37,30,38)が設けてある。従って、光学的
フィルタ(29)が配置されていても、独立に計測した
上下の光量に基づいて投影光学系(PL)の各部を通過
する照明光量を正確に計測できる。
【0015】また、結像特性演算手段(64)と結像特
性補正手段(20,23,25,27)とを設けた場合
には、光量計測手段(13,37,63)と結像特性演
算手段(64)により投影光学系(PL)の結像特性の
変化量を求める。その後の計測結果に応じて結像特性補
正手段を介してその結像特性の変化量を打ち消すように
補正を行う。
【0016】更に、フィルタ着脱手段(30)を有する
場合には、フィルタ着脱手段(30)を介して光学的フ
ィルタ(29)を着脱したときの照射量計測手段(3
7)の計測結果を調べる。この場合、光学的フィルタ
(29)を外したときの計測結果は、光学的フィルタ
(29)の上部に入射する光量に対応し、光学的フィル
タ(29)を設置したときの計測結果は光学的フィルタ
(29)の下部に入射する光量に対応する。従って、更
に基板及び光学的フィルタの反射率のデータがあれば、
光学的フィルタの上下に反射により戻って来る光量も算
出できる。
【0017】
【実施例】以下、本発明による投影露光装置の一実施例
につき図面を参照して説明する。図1は本実施例の投影
露光装置の概略構成図であり、この図1において、超高
圧水銀ランプ1はフォトレジスト層を感光するような波
長域の照明光(i線等)ILを発生する。露光用照明光
源としては、水銀ランプ等の輝線を発光するランプの
他、KrF、ArFエキシマレーザ光源等のレーザ光
源、あるいはYAGレーザ等の高調波発生装置を用いて
も良い。照明光ILは、照明光ILの光路の開閉を行う
シャッタ2を経て、更にミラー5により折り曲げられて
コリメータレンズ、オプティカルインテグレータ(フラ
イアイレンズ)を含む照度均一化光学系6に入射する。
照度均一化光学系6内のオプティカルインテグレータの
射出側(レチクル側)の焦点面にターレット板7が配置
されている。なお、シャッタ2の開閉は、シャッタコン
トローラ4により制御されるシャッタ駆動部3により行
われる。
【0018】ターレット板7には、レチクルの照明条件
を可変とするため、図3に示す様な開口絞り41〜44
が備えられている。使用に供される絞りの種類は、絞り
コントローラ9によりレチクルパターンの種類(例えば
位相シフターの有無、周期パターンや孤立パターンの有
無等)や形成条件(線幅、ピッチ、デューティ)等に応
じて最適なものが選択され、絞りコントローラ9の指令
を受けた絞り駆動部8がターレット板7中の選択された
絞りの中心を照明系の光軸上に設定する。図3に示す絞
りの内で、円形の開口絞り41(照明系の開口数NAが
大、又はσ値が大)は通常の露光に使用され、中央の遮
光部が小さい輪帯状の開口絞り42及び中央の遮光部が
大きい輪帯状の開口絞り43はそれぞれ輪帯照明に使用
され、複数の偏心した開口よりなる開口絞り44は所謂
変形光源法に使用される。
【0019】ターレット板7中の開口絞りを通過した照
明光ILは、順次それぞれ透過率が大きく反射率の小さ
なビームスプリッタ10及び12に入射する。ここでは
入射した照明光ILの一部がビームスプリッタ10によ
り反射される。その反射光は光電センサよりなるインテ
グレータセンサ11に導かれ、インテグレータセンサ1
1により、露光中であっても照明光の光量が測定され
る。一方、後述するウエハ、投影光学系のレンズ系、レ
チクル、あるいは瞳フィルタの主に上面等で反射された
反射光の一部はビームスプリッタ12で反射され、反射
した光は光電センサよりなる反射量センサ13に導か
れ、そこで反射光量が測定される。
【0020】ビームスプリッタ10,12を通過した照
明光ILは、更に第1リレーレンズ14、レチクルブラ
インド(視野絞り)15、及び第2リレーレンズ16を
経て、ミラー17に至る。そして、ミラー17でほぼ垂
直下方に反射された照明光ILが、メインコンデンサー
レンズ18を介してレチクル19のパターン領域をほぼ
均一な照度で照明する。レチクルブラインド15の配置
面はレチクル19のパターン形成面と共役関係(結像関
係)にあり、駆動系(不図示)によりレチクルブライン
ド15を構成する複数枚の可動ブレードを開閉させて、
レチクルブラインド15の開口部の大きさ、形状を変
え、それによりレチクル19の照明視野を任意に設定す
る。
【0021】レチクル19は、伸縮可能な3個(図1で
は2つのみ図示)のピエゾ素子20を介して、水平面内
で2次元移動可能なレチクルステージ21上に載置され
ている。複数のピエゾ素子20の伸縮量は、伸縮量コン
トローラ27によって制御され、それによりレチクル1
9を光軸AX方向に平行移動させるとともに、光軸AX
と垂直な面に対して任意方向に傾斜させることができる
ようになっている。詳しくは後で述べるが、上記構成に
よって投影光学系PLの結像特性、特に糸巻型や樽型の
ディストーションを補正することができる。なお、ピエ
ゾ素子20を4個以上設けてもよく、ピエゾ素子20の
代わりに、磁歪素子や押しねじ方式の上下機構等が使用
できる。
【0022】レチクル19のパターン領域を通過した照
明光ILは、テレセントリック部PTとメイン鏡筒部P
Mとから構成されている両側テレセントリックな投影光
学系PLに入射し、投影光学系PLはレチクル19の回
路パターンの投影像を、表面にフォトレジスト層が形成
され、その表面が最良結像面とほぼ一致するように保持
されたウエハW上の1つのショット領域に重ね合わせて
投影(結像)する。投影光学系PLのテレセントリック
部PTは、レチクル19の下面の近くに位置し、レチク
ル19に近い方からレンズ22,24,26の3つのレ
ンズより構成されている。
【0023】この場合、レンズ26は不図示の鏡筒に固
定され、レンズ26の上に伸縮自在の3個のピエゾ素子
25を介してレンズ24が載置され、レンズ24上に伸
縮自在の3個のピエゾ素子23を介してレンズ22が載
置されている。これにより、レンズ26と24との間
隔、及びレンズ24と22とのレンズ間隔がそれぞれ制
御できるようになっている。また、ピエゾ素子23及び
25は、各々3点(又は4点支持等)支持の構成となっ
ており、レンズ22,24を光軸AXに垂直な面に対し
て傾けることもでき、これにより投影光学系PLの結像
特性、例えば投影倍率、ディストーション、像面湾曲、
非点収差等を補正することができるようになっている。
【0024】ピエゾ素子23,25の代わりに他の電歪
素子や磁歪素子等を使用してもよい。また、ピエゾ素子
20,23,25に与える電圧に応じた伸縮量を予め求
めておく。ここでは図示していないが、ピエゾ素子のヒ
ステリシス特性を考慮し、容量型変位センサ、差動トラ
ンス等の位置検出器をピエゾ素子に設け、ピエゾ素子に
与える電圧に対応したピエゾ素子の伸縮量をモニタして
高精度な駆動を可能としている。なお、ピエゾ素子2
0,23,25は、レンズコントローラ39で計算され
た収差補正量に基づいて、伸縮量コントローラ27によ
って駆動される。
【0025】メイン鏡筒部PMは、瞳面(レチクルに対
するフーリエ変換面)FTPで鏡筒上部28と鏡筒下部
31とに分割され、その瞳面FTP又はその近傍には瞳
フィルタ29が設置されている。瞳フィルタ29は投影
光学系PLの光軸AXを中心とする結像光束の通過領域
(瞳)に対して出入が自由であり、結像条件をコントロ
ールする主制御系38が交換機構30を介してその出し
入れを制御する。
【0026】図4は、図1中の交換機構30を示し、こ
の図4において、回転板53上に中心遮光型の瞳フィル
タ29、中心部と周辺部をインコヒーレント化する瞳フ
ィルタ51、及び平行平板ガラス52が固定されてい
る。前述の照明系の開口絞り用ターレット板7の回転と
同じく、レチクルパターンの種類や形成条件により適切
な瞳フィルタが選択され、交換機構30により出し入れ
が行われる。この瞳フィルタの選択は、装置が自動で行
ってもよいし、オペレータが指定してもよい。瞳フィル
タは、通常、位相シフトレチクルや輪帯あるいは複数傾
斜照明といった高解像技術で、あまり効果の出ない孤立
パターン(主にコンタクトホールパターン)に用いられ
る。この場合、瞳フィルタ29は、投影光学系PLの光
軸AXを含む中心部を通過する0次光を遮光する遮光部
29aと、回折光を通過させる透過部29bとを有し、
瞳フィルタ51は0次光が通過する中心部51aと回折
光が通過する周辺部51bとの位相をズラし、互いに干
渉し合わない様にするものである。また、平行平板ガラ
ス52は瞳フィルタを使用しない場合に用いられる。
【0027】なお、使用される瞳フィルタが1つの瞳フ
ィルタ29のみである場合には、単に瞳フィルタ29を
光軸AX上に出し入れする機構を使用してもよい。次
に、再び図1に戻って説明する。なお、図1において、
投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に
垂直な平面内で図1の紙面に垂直にY軸を、図1の紙面
に平行にX軸を取る。ウエハWはウエハホルダ34に真
空吸着され、このホルダ34を介してウエハステージ3
5上に保持されている。ウエハステージ35は、投影光
学系PLの最良結像面に対して任意方向に傾斜可能で、
かつ光軸方向(Z方向)に微動可能であるとともに、ス
テップ・アンド・リピート方式で2次元移動可能に構成
されており、ウエハW上の1つのショット領域に対する
レチクル19の転写露光が終了すると、ウエハWはウエ
ハステージ35により次のショット位置までステッピン
グされる。また、ウエハステージ35上には、光電セン
サよりなる照射量センサ37がその受光面がウエハWの
表面位置とほぼ一致するように設けられている。
【0028】照射量センサ37は、例えば投影光学系P
Lのイメージフィールド、又はレチクルパターンの投影
領域とほぼ同じ面積の受光面を備えた光電センサより構
成され、この照射量に関する光情報を主制御系38に出
力する。この光情報は、投影光学系PLの結像特性の変
化量を求めるための基礎データとなる。更に、図1中に
は投影光学系PLの最良結像面に向けてピンホール、あ
るいはスリットの像を形成するための結像光束を、光軸
AXに対して斜め方向より供給する斜入射光学系32
と、その結像光束のウエハWの表面での反射光束をスリ
ットを介して受光する受光光学系33とから成る斜入射
方式の焦点検出系が設けられている。この焦点検出系
は、ウエハWの表面の結像面に対する上下方向(Z方
向)の位置を検出し、ウエハWと投影光学系PLとの合
焦状態を検出するものである。なお、本実施例では結像
面が零点基準となるように、予め受光光学系33の内部
に設けられた不図示の平行平板ガラス(プレーンパラレ
ル)の角度が調整され、受光光学系33からのフォーカ
ス信号が0になるようにオートフォーカスが行われる。
後述のように、結像特性中の結像面の位置が変化した場
合には、その平行平板ガラスの角度を微動させてウエハ
Wのフォーカス位置の調整が行われる。
【0029】ところで、図1には、投影光学系PLの結
像特性の補正量を決定し、各補正機構を制御して結像特
性を常に良好に保つことを目的としているレンズコント
ローラ39と、レチクルのパターンの種類、形成条件、
場合によってはフォトレジストの種類等により最適な露
光条件を選び各露光条件変更機構を制御することを目的
としている主制御系38とがある。主制御系38等の情
報に基づき、レンズコントローラ39は露光条件変更に
伴う結像特性の変化を補正する。また、レンズコントロ
ーラ39は、大気圧、気温等の環境変化、投影光学系P
Lの照明光ILの吸収によって生ずる結像特性の変化も
補正する。
【0030】図2はレンズコントローラ39の機能ブロ
ック図であり、この図2に示すように、先ず主制御系3
8が照明条件(露光条件)、及び瞳フィルタの設定を行
う。その設定条件がレンズコントローラ39内のパラメ
ータ変更部62に供給され、パラメータ変更部62で
は、供給された設定条件及びメモリ61から読み出した
結像特性計算用のパラメータより、その設定条件に対応
して修正したパラメータを求め、この修正後のパラメー
タを結像特性演算部64に供給する。また、照射光量演
算部63に、インテグレータセンサ11及び反射量セン
サ13の出力信号が供給され、照射量センサ37の出力
信号も主制御系38を介して供給され、照射光量演算部
63は後述のシーケンスに従って投影光学系PLの各部
を通過する照明光の光量を計測する。結像特性演算部6
4には、照射光量演算部63より投影光学系PLを通過
する照明光のエネルギの情報も供給され、その修正後の
パラメータ及び照明光のエネルギに基づいて結像特性演
算部64は、投影光学系PLによる投影像の結像特性
(倍率、ディストーション、最良結像面の位置等)の変
化量を算出する。そして、この変化量に基づいて、駆動
量演算部65がピエゾ素子20,23,25の伸縮量、
及び受光光学系33中の平行平板ガラスの傾斜角を算出
する。
【0031】駆動量演算部65からの駆動量の情報に基
づき、伸縮量コントローラ27がピエゾ素子20,2
3,25の伸縮量を制御し、受光光学系33内の平行平
板ガラスの角度が調整される。更に、レンズコントロー
ラ39は、大気圧、気温等の環境変化、及び投影光学系
PLによる照明光ILの吸収によって生ずる結像特性の
変化をも補正する。そのため、レンズコントローラ39
には投影光学系PLの周囲の大気圧及び温度等を計測す
るための環境センサ(不図示)からの計測データも供給
されている。
【0032】次に、本実施例で投影光学系PLの各部を
通過する照明光の光量を求める際の動作の一例につき説
明を行う。ある特定の露光条件(照明系絞り7、レチク
ル19、瞳フィルタ29)が設定された場合における、
瞳フィルタ29の上側に位置する鏡筒上部28を透過す
る照明光の光量及び瞳フィルタ29の下側に位置する鏡
筒下部31を透過する照明光の光量をそれぞれ測定す
る。
【0033】まず、図1の交換装置30を介して、投影
光学系PLの瞳面FTP上の結像光束の通過領域(瞳)
から瞳フィルタ29を除いて、代わりに平行平板ガラス
52を設置した状態で、照射量センサ37により照射量
U を測定する。照射量PUは、照明光学系から鏡筒上
部28に入射する照明光の光量である。実際は投影光学
系PL内での吸収があるため正確ではないが、以下の計
算はすべて像面で測定した値を基準とする。基準が一定
に決まっていれば不都合はない。なお、平行平板ガラス
52を設置する代わりに、投影光学系PLの瞳に何も設
置しない状態としてもよい。このためには、図4の回転
板53内に開口部を設けておけばよい。
【0034】次に、交換装置30を介して瞳フィルタ2
9を入れた状態で照射量センサ37により照射量PD
求める。照射量PD は照明光学系から鏡筒下部31に入
射する照明光の光量である。次に投影光学系PLへの反
射量を求める。反射量は照射量に比例する、即ち、反射
率をrとして、(反射量=r×照射量)が成立するの
で、予め反射率rを求めておけば実際の補正時には照射
量から計算で反射量を求めることができる。
【0035】そのため第1に、レチクルブラインド1
5、レチクル19等、投影光学系PLより前の光学系で
反射される成分を反射量センサ13を介して求める。反
射量センサ13で計測される反射量Rと対応する反射率
rとの間には、図5(a)に示す直線66のようなほぼ
線形の関係があるため、その直線66の傾きk1 及びオ
フセット量O1 を求める必要がある。これには先ず、瞳
フィルタ29を除いた状態で露光条件を固定して、ウエ
ハステージ35上におかれた2つの反射率が既知の基準
反射面P1,P2を順に露光領域に設置する。2つの基
準反射面をR1 ,R2 として、基準反射面P1,P2の
反射率をr1 ,r2 とすると、次式が成立する。
【0036】 R1 =k1 ×r1 +O1 (1) R2 =k1 ×r2 +O1 (2) 従って、傾きk1 及びオフセット量O1 は次のようにな
る。 k1 =(R2 −R1 )/(r2 −r1 ) (3) O1 =(R1 2 −R21 )/(r2 −r1 ) (4) ここで、反射率r1 及びr2 は既知であり、反射量R1
及びR2 を反射量センサ13で測定することにより、瞳
フィルタ29が設置されていない状態での反射量のオフ
セット量O1 が算出できる。
【0037】次に瞳フィルタ29を投影光学系PL内に
配置した状態で同様のシーケンスを実行する。この場合
の、反射量センサ13で計測される反射量Rと対応する
反射率rとの間には、図5(b)に示す直線67のよう
なほぼ線形の関係がある。直線67の傾きをK2 、オフ
セット量をO2 とする。上記と同じウエハステージ35
におかれた2つの基準反射面P1,P2を用い、その2
つの基準反射面P1,P2からの反射量センサ13で計
測される反射量を、それぞれR3 及びR4 とすると、次
式が成立する。
【0038】 R3 =k2 ×r1 +O2 (5) R4 =k2 ×r2 +O2 (6) 従って、傾きk2 及びオフセット量O2 は次のようにな
る。 k2 =(R4 −R3 )/(r2 −r1 ) (7) O2 =(R32 −R41 )/(r2 −r1 ) (8) ここで、反射率r1 及びr2 は既知であり、反射量R3
及びR4 を反射量センサ13で測定することにより、瞳
フィルタ29が設置されていない状態での反射量のオフ
セット量O2 が算出できる。
【0039】次に、瞳フィルタ29を設置した実露光時
のウエハWの反射率rD は、(7)式の傾きk2
(8)式のオフセット量O2 、及びそのときの反射量セ
ンサ13で計測される反射量Rに対して次の関係があ
る。 R=k2 ×rD +O2 (9) 従って、ウエハWの反射率rD は次式で表される。
【0040】 rD =(1/k2 )×(R−O2 ) (10) 反射率rD はウエハWの反射率なので、上述の鏡筒下部
31への照射量PD を用いて鏡筒下部31への反射量R
D は次のようになる。 RD =rD ×PD (11) 次に、鏡筒上部28への反射量RU を求める。これには
2つの成分があり、1つはウエハWからの反射量、もう
1つは瞳フィルタ29からの反射量である。ウエハWか
らの反射量は、上記の通り鏡筒下部31への反射量RD
と同じrD ×P D となる。これは、中心遮光型の瞳フィ
ルタ29を通過して鏡筒下部31へ達した光は、ウエハ
Wでの正反射によりほぼ同じ光路を通って鏡筒上部28
へ戻るからである。一方、瞳フィルタ29からの反射量
は、瞳フィルタ29を入れた状態の(8)式のオフセッ
ト量O2 と瞳フィルタ29なしでの(4)式のオフセッ
ト量O1 との差になる。即ち(O2 −O1 )が瞳フィル
タ29からの反射量になる。また、瞳フィルタ29への
照射量は、鏡筒上部28への照射量PU と同じため、瞳
フィルタ29における反射率をrU とすると、次のよう
になる。
【0041】 rU =(O2 −O1 )/PU (12) なお、反射率rU は瞳フィルタ29の反射部の面積等か
ら計算で求めることも可能である。従って、鏡筒上部2
8への反射量RU は(12)式の反射率rU を用いて下
記(13)式により求められる。 RU =rD ×PD +rU ×PU (13) 以上の結果から、時刻tにおける鏡筒上部28への入射
エネルギEU (t)、及び鏡筒下部31への入射エネル
ギED (t)は、それぞれ次の(14)式及び(15)
式で計算される。
【0042】 EU (t)=(PU +RU )・D(t) (14) ED (t)=(PD +RD )・D(t) (15) 但し、D(t)はシャッタ2の開又は閉に対しそれぞれ
1又は0の値を持つ時刻tの関数である。これらの照射
量PU ,PD 及び反射量RU ,RD をレチクル交換、レ
チクルブラインド変更等の照明状態の変更毎に図2の照
射光量演算部63で求めておき、そのデータ及びシャッ
タ2の開閉の情報より入射エネルギEU (t),ED
(t)を算出する。
【0043】次に、上記で得られた入射エネルギと、焦
点位置、ディストーション等の結像特性との関係を求め
る必要がある。そこで、投影光学系PLの照射変動のモ
デルの一例として、下記(16)式で表される1次系を
考える。ここでは、例えば焦点位置に対する照射変動の
モデルを考えるが、ディストーション等その他の収差補
正についても基本的に同じモデル式を使用して計算でき
る。
【0044】 y(t)=y(t−Δt)exp(−Δt/T) +K(1−exp(−Δt/T))E(t) (16) 但し、y(t)は時刻tでの焦点位置に関する照射変動
量、Δtは計算のサンプリング時間、Tは時定数、Kは
ゲイン、E(t)は入射エネルギである。この様なモデ
ルを鏡筒上部28及び鏡筒下部31の各々で別々に持っ
ておくことにより、照射変動を別々に計算することがで
きる。また、例えば図4のインコヒーレント化するため
の瞳フィルタ51を使用するような場合にも、同様の手
法で照射変動量を求めることができる。
【0045】ここで、その別個の照射変動モデルの求め
方を簡単に説明する。先ず第1に、鏡筒下部31に光が
入らない瞳フィルタ(瞳面FTPの全面で透過率0)を
準備する。その瞳フィルタを投影光学系PL内に配置し
て、照明光を照射し、レンズを加熱する。次に結像特性
の計測時(焼付、空間像計測等による)にはその瞳フィ
ルタを投影光学系PL内より除いて計測を行うことによ
り鏡筒上部28における照射変動モデルが得られる。
【0046】次に、透過率1.0となるように、即ち瞳
フィルタを用いずに結像特性を計測する。これにより、
鏡筒上部28と鏡筒下部31とを合わせた照射変動モデ
ルが得られる。この中から、先刻求めた鏡筒上部28の
モデルを引いたものが鏡筒下部31のモデルとなる。以
上の方法で求めた鏡筒上部28と鏡筒下部31における
焦点位置の照射変動量をそれぞれyU (t)及びyD
(t)とすれば、yU (t)とyD (t)との和が即ち
その投影光学系PLにおける焦点位置の照射変動量とな
る。同様の方法によりディストーションその他の収差の
照射変動量を求め、それらの情報を伸縮量コントローラ
27に送り、主制御系38及びレンズコントローラ39
に記憶された情報に基づき、レチクル19のピエゾ素子
20、及びレンズ22,24のピエゾ素子23,25を
駆動して収差補正を行う。また、焦点位置の場合は焦点
検出系32,33で補正を行う。
【0047】次に、投影光学系PLの結像特性の補正機
構について説明する。図1に示すように、本実施例では
伸縮量コントローラ27によってレチクル19、レンズ
24,26の各々を独立に駆動することにより、投影光
学系PLの結像特性を補正する。ここで、レンズ22及
び24を光軸AX方向に平行移動した場合、その移動量
に対応した変化率で投影倍率M、像面湾曲C、及び焦点
位置(結像面の位置)Fの各々が変化する。レンズ22
の駆動量をx1 、レンズ24の駆動量をx2 とすると、
投影倍率M、像面湾曲C、及び焦点位置Fの変化量Δ
M、ΔC、ΔFの各々は、下記の(17)〜(19)式
で表される。
【0048】 ΔM=CM1×x1 +CM2+x2 (17) ΔC=CC1×x1 +CC2+x2 (18) ΔF=CF1×x1 +CF2+x2 (19) なお、CM1、CM2、CC1、CC2、CF1、CF2は各変位量
のレンズの駆動量に対する変化量を表す定数である。
【0049】ところで、上述した如く焦点検出系32,
33は投影光学系の最適焦点位置(結像面の位置)を零
点基準として、最適焦点位置に対するウエハW表面のず
れ量を検出するものである。従って、焦点検出系32,
33に対して平行平板ガラス等によりオフセット量x3
を与えると、この焦点検出系32,33を用いてウエハ
W表面の位置決めを行うことによって、レンズ22,2
4の駆動に伴う焦点位置ずれを補正することが可能とな
る。このとき、上記(19)式は次式のように表され
る。
【0050】 ΔF=CF1×x1 +CF2+x2 +x3 (20) 同様に、レチクル19を光軸AX方向に平行移動した場
合、その移動量に対応した変化率でディストーション
D、及び焦点位置Fの各々が変化する。レチクル19の
駆動量をx4 とすると、ディストーションD、及び焦点
位置Fの変化量ΔD、ΔFの各々は、次式で表される。
【0051】 ΔD=CD4×x4 (21) ΔF=CF1×x1 +CF2+x2 +x3 +CF4+x4 (22) なお、CD4、CF4は各変化量のレチクル19の駆動量に
対する変化率を表す定数である。以上のことから、(1
7)〜(21)式において駆動量x1 〜x4 を設定する
ことによって、変化量ΔM、ΔC、ΔD、ΔFを任意に
補正することができる。なお、本実施例では結像特性補
正機構として、レチクル19及びレンズ22,24の移
動により補正する例を示したが、本実施例で好適な補正
機構は他のいかなる方式であってもよく、例えば2つの
レンズエレメントに挟まれた空間を密封し、この密封空
間の圧力を調整する方式を採用しても構わない。
【0052】ここで、本実施例では伸縮量コントローラ
27によって、レチクル19、及びレンズ22,24の
動きを制御しているが、特にレンズ22,24は投影倍
率、ディストーション、像面湾曲及び非点収差等の各特
性に与える影響が他のレンズエレメントに比べて大きく
制御し易くなっている。また、本実施例では移動可能な
レンズを2群構成としたが、3群以上としても良く、こ
の場合には他の諸収差の変動を抑えつつレンズの移動範
囲を大きくでき、しかも種々の形状歪み(台形、菱形等
のディストーション)、像面湾曲、及び非点収差に対応
可能となる。上記構成の補正機構を採用することによっ
て、露光光吸収による投影光学系PLの結像特性の変動
に対しても十分対応できる。
【0053】また、図1の実施例ではテレセントリック
部PTのレンズ22,24の2面駆動となっているが、
レンズの枚数、組み合わせは任意である。また、照射変
動のモデル式を(16)式にみられる1階微分方程式の
解(1次系)としたが、これは精度が許す範囲での種々
のモデルが考えられる。例えば、1次系の和、2次系以
上の和、あるいは無駄時間(非露光時間)を含むものな
どである。
【0054】なお、図1の実施例では、瞳フィルタ29
の上下の照射量、変動モデルを各々実測することにして
いるが、この内少なくとも一つを、シミュレーションに
より計算して求めることもできる。照射量をシミュレー
ションで求めると、実稼働時の照射量測定が省略できる
ので、スループット向上の効果がある。また、照射変動
モデルをシミュレーションで求めると、調整工数が短縮
できて、製造コストが低減できる。
【0055】その他、反射率の影響が少ない、又は精度
上必要ない時は照射量だけを考慮してもよい。更に、透
過光とウエハからの反射光とを瞳フィルタが吸収して発
熱し、光学性能に影響を及ばすときは、それも考慮して
計算すれば、精度が向上する。更に、上記実施例では投
影露光装置として、レンズ系からなる投影光学系を備
え、ウエハステージのステップ移動により露光を行う、
所謂ステッパータイプの投影露光装置を想定したが、本
実施例はこれ以外にも、反射光学系からなる投影光学系
を有する装置や、スキャン型の露光を行う装置等の何れ
のタイプの投影露光装置に対しても適用できる。
【0056】このように本発明は上述実施例に限定され
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り
得る。
【0057】
【発明の効果】本発明の投影露光装置によれば、投影光
学系のフーリエ変換面(瞳面)付近に配置された光学的
フィルタ(瞳フィルタ)の上側と下側とで別々に照明光
の光量を測定するので、特に光学的フィルタの前後にお
ける光量の差が大きい場合でも投影光学系の各部を通過
する照明光のエネルギを正確に計測できる利点がある。
【0058】また、結像特性演算手段と結像特性補正手
段とを設けた場合には、計測された照明光のエネルギに
基づき、収差等の結像特性の照射変動を計算して補正で
きるので結像特性の高精度な補正が可能となる。更に、
フィルタ着脱手段を解して光学的フィルタの有無に応じ
た光量を計測し、この計測結果と、基板及び光学的フィ
ルタの反射率とに基づいて光学的フィルタの上下の通過
光量を算出する場合には、従来からある照射量計測手段
を利用することにより簡便にその光学的フィルタの上下
を通過する光量を算出できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による投影露光装置の一実施例を示す概
略構成図である。
【図2】図1中のレンズコントローラ39の構成を示す
機能ブロック図である。
【図3】図1中のターレット板7上の開口絞りを示す拡
大正面図である。
【図4】図1中の瞳フィルタ29及び交換装置30を示
す拡大平面図である。
【図5】反射量センサで検出する反射量と対応する反射
率との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 超高圧水銀ランプ 2 シャッタ 7 ターレット板 11 インテグレータセンサ 13 反射量センサ 19 レチクル 20 レチクル駆動用のピエゾ素子 22,24,26 レンズ 23,25 レンズ駆動用のピエゾ素子 29 瞳フィルタ 37 照射量センサ PL 投影光学系 PT テレセントリック部 28 鏡筒上部 31 鏡筒下部 W ウエハ 32 斜入射光学系 33 受光光学系 38 主制御系 39 レンズコントローラ P1,P2 ウエハステージ上の基準反射面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/20 521

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の照明光のもとで、転写用のパター
    ンが形成されたマスクのパターン像を感光性の基板上に
    結像投影する投影光学系と、 該投影光学系の前記マスクに対するフーリエ変換面、又
    は該フーリエ変換面の近傍の面に配置され、前記投影光
    学系内を通過する照明光の振幅分布、位相分布、及び偏
    光状態の分布よりなる光学特性の少なくとも1つを変化
    させる光学的フィルタと、を有する投影露光装置におい
    て、 前記投影光学系の前記光学的フィルタから前記マスク側
    の部分を通過する照明光の光量と、前記投影光学系の前
    記光学的フィルタから前記基板側の部分を通過する照明
    光の光量とを独立に計測する光量計測手段を設けたこと
    を特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 前記光量計測手段の計測結果に基づい
    て、前記投影光学系の全体としての結像特性の変化量を
    求める結像特性演算手段と、 該結像特性演算手段により求められた結像特性の変化量
    を相殺するように前記投影光学系の結像特性を補正する
    結像特性補正手段と、を設けたことを特徴とする請求項
    1記載の投影露光装置。
  3. 【請求項3】 前記光量計測手段は、前記基板の配置面
    上で前記投影光学系を通過した照明光の光量を計測する
    照射量計測手段と、 前記光学的フィルタを前記投影光学系の前記フーリエ変
    換面、又は該フーリエ変換面の近傍の面に着脱するフィ
    ルタ着脱手段と、 該フィルタ着脱手段を介して前記光学的フィルタを着脱
    したときにそれぞれ前記照射量計測手段から得られる計
    測結果と、前記基板及び前記光学的フィルタの反射率と
    に基づいて、前記投影光学系の前記光学的フィルタから
    前記マスク側の部分を通過する照明光の光量と、前記投
    影光学系の前記光学的フィルタから前記基板側の部分を
    通過する照明光の光量とを独立に算出する光量演算手段
    と、を有することを特徴とする請求項1又は2記載の投
    影露光装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19980018216A (ko) * 1996-08-08 1998-06-05 고노 시게오 투영 노광 장치
JP2005236166A (ja) * 2004-02-23 2005-09-02 Bondotekku:Kk ピエゾアライメント方式
KR100554887B1 (ko) * 1998-04-21 2006-02-24 에이에스엠엘 네델란즈 비.브이. 리소그래피 장치
JP2006186028A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Nikon Corp 露光装置

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