JPH07333845A - 印刷版用感光性樹脂組成物および感光性樹脂版材 - Google Patents

印刷版用感光性樹脂組成物および感光性樹脂版材

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JPH07333845A
JPH07333845A JP7087292A JP8729295A JPH07333845A JP H07333845 A JPH07333845 A JP H07333845A JP 7087292 A JP7087292 A JP 7087292A JP 8729295 A JP8729295 A JP 8729295A JP H07333845 A JPH07333845 A JP H07333845A
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勝利 笹下
Shinji Tanaka
眞二 田中
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重虎 樫尾
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記のA,B,CおよびD成分を含有するこ
とを特徴とする印刷版用感光性樹脂組成物。 A:親水性ポリマ B:動的加硫ゴム C:分子中にエチレン性二重結合を有する光重合性不飽
和化合物 D:光重合開始剤 【効果】 本発明の印刷版用感光性樹脂組成物は、高度
の画像再現性およびフレキソ印刷版としての柔軟性があ
り、かつ良好な水現像性を有し、水性インキへの適合性
を満足するものである。したがって、水性インキその他
のフレキソインキを使用したフレキソ印刷において印刷
耐性が優れたフレキソ印刷版材を与え、かつ良好なゴム
弾性を有する水現像性のフレキソ版材を与えることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷版用感光性樹脂組成
物に関するものであり、さらに詳しくは印刷版の耐刷性
が改良された水現像可能なフレキソ印刷に好適に用いら
れる印刷版用感光性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塩素化ゴム、スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体、ポリウレタン等のエラストマ−を担体樹
脂成分として、これにエチレン系不飽和化合物、光重合
開始剤を配した感光性樹脂組成物はエラストマーの特性
を生かして、フレキソ印刷版材として有用であり、例え
ば米国特許2948611号、3024180号、特公
昭51−43374号公報等のごとく、多くの提案がな
されている。
【0003】このような感光性樹脂固形版材は、ハロゲ
ン化炭化水素による現像を必要としており、健康障害、
環境汚染等の問題点を有してた。そのため水で現像でき
る感光性樹脂固形フレキソ印刷版材の開発が望まれ、例
えば、特公昭62−42259号公報、特開昭61−2
2339号公報、特開昭63−186232号公報、特
開平5−160451号公報に水現像可能な感光性樹脂
固形フレキソ印刷版材を与える感光性樹脂組成物に関す
る提案がなされている。
【0004】しかしながら、これらで提案されている材
料のものは、印刷印刷版材の生版強度と水現像性、およ
びフレキソ印刷版としての柔軟性、さらにはフレキソ印
刷の主たるインキである水性インキへの適合性を全て満
足させることは難しく末だ実用的に満足なものは得られ
ていない。特に現像工程において、実質的に中性水のみ
で実用的な現像性を有する感光性樹脂固形フレキソ印刷
版材は得られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の諸欠点に鑑み創案されたもので、その目的とする
ところは高度の画像再現性およびフレキソ印刷版として
の柔軟性があり、かつ良好な水現像性を有し、水性イン
キへの適合性を満足することのできるフレキソ印刷版用
感光性樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
下記のA,B,CおよびD成分を含有することを特徴と
する印刷版用感光性樹脂組成物により達成される。 A:親水性ポリマ B:動的加硫ゴム C:分子中にエチレン性二重結合を有する光重合性不飽
和化合物 D:光重合開始剤
【0007】本発明のA成分である親水性ポリマとは、
水に溶解および/または分散する性質を有するポリマを
いい、たとえばフィルム状に成形したポリマを水または
温水に浸漬し、ブラシ等で擦過したときポリマが全面溶
出するか、または一部溶出することにより、あるいはポ
リマが膨潤離散し水中に分散することによりフィルムが
減量あるいは崩壊するものをいう。
【0008】本発明のA成分で特徴づけられる「親水
性」とは、水に溶解および/または分散する性質をい
い、たとえばフィルム状に成形したポリマを水または温
水に浸漬し、ブラシ等で擦過したときポリマが全面溶出
するか、または一部溶出することにより、あるいはポリ
マが膨潤離散し水中に分散することにより、フィルムが
減量あるいは崩壊するものをいう。本発明の目的から、
0.5mmの厚みのフィルムとして、25℃の水に1時
間浸漬して、溶解するか、溶解しなくともポリマに対し
て200重量%以上の水が膨潤し得るものが好ましく用
いられる。
【0009】このような親水性のポリマとしては、アル
コールおよび/または水に溶解し得るポリマが例として
あげられ、ポリアミド、部分ケン化ポリ酢酸ビニル、セ
ルロース、およびこれらの誘導体が好ましく用いられる
が、ポリマ同士あるいはポリマと光重合性不飽和化合物
との相溶性などの点から、さらに親水性ポリアミドが好
ましく用いられる。
【0010】本発明は、特に親水性ポリマ特有の性質を
活用することによって中性水現像ができ、かつ水性イン
キによる印刷に適用できる感光性樹脂組成物を見出した
ものである。
【0011】本発明において好ましく使用される親水性
ポリアミドとしては、側鎖にスルホン酸基またはスルホ
ネート基を有するポリアミド、エーテル結合を分子中に
有するポリアミド、ピペリジン骨格を有するポリアミド
および側鎖にアミノ基を有するポリアミドのいずれかが
使用される。
【0012】側鎖にスルホン酸基またはスルホネート基
を有するポリアミドとしては、特開昭48−72250
号公報に示されるように、3,5−ジカルボキシベンゼ
ンスルホン酸ナトリウムなどと、通常のポリアミド原
料、例えばラクタム、アミノカルボン酸、ジアミン、ジ
カルボン酸とを共重合することによって得られるところ
のスルホン酸基またはスルホネート基を含有するポリア
ミドが例示される。またエーテル結合を分子中に有する
ポリアミドとしては、それぞれ分子中にエーテル結合を
持つジカルボン酸、ジアミン、アミノカルボン酸および
ラクタムのうち少なくともいずれか1種類を共重合して
得られるポリアミドや、特開昭55−74537号公報
で提案されているポリアルキレンエーテルセグメントを
含有する共重合ポリアミドが例示される。またピペリジ
ン骨格を有するポリアミドとしては、特開昭50−76
05号公報に示されているようなN,N´−ジ(γ−ア
ミノプロピル)ピペラジンと、必要に応じてジカルボン
酸、ジアミン、アミノカルボン酸およびラクタムと
(共)重合して得られるポリアミドが例示される。また
側鎖にアミノ基を有するポリアミドとしては、側鎖のア
ミノ基として3級のものが好ましく用いられ、α−
(N,N´−ジアルキルアミノ)−ε−カプロラクタム
の開環重合体またはα−(N,N´−ジアルキルアミ
ノ)−ε−カプロラクタムとジアミン、アミノカルボン
酸およびラクタムのうち少なくともいずれか1種類とを
共重合して得られるポリアミドが例示される。またピペ
ラジン骨格を有するポリアミドおよび側鎖にアミノ基を
有するポリアミドにおいては、この窒素原子をアクリル
酸等で四級化したものも使用できる。これらの親水性ポ
リアミドのうちでは、エーテル結合を分子中に有するポ
リアミドが好ましく用いられ、さらにエーテル結合がポ
リアルキレンエーテルセグメントにおいて存在するもの
が好ましく用いられる。このポリアルキレンエーテルセ
グメントとしては分子量150〜1500のものがさら
に好ましく用いられる。具体的なポリアミドの構造とし
ては、末端にアミノ基を有しポリエーテルセグメント部
分の分子量が150〜1500であるポリオキシエチレ
ンと脂肪族ジカルボン酸またはジアミンとから成る構成
単位を30〜70重量%含有するところの共重合ポリア
ミドが好ましく用いられる。
【0013】これらの親水性ポリマは単独で使用しても
よいが2種類以上を混合して使用することもできる。
【0014】次に、B成分の動的加硫ゴムについて説明
する。「動的加硫」とは、熱可塑性樹脂のマトリックス
中にゴムをブレンドして、混練しながら加硫することを
言う。また「動的加硫ゴム」をは動的加硫によって得ら
れたゴムを言う。動的加硫ゴムの製造方法としては、本
発明の親水性ポリマと未加硫ゴムとを通常これらの材料
の軟化点以上で溶融混練し、未加硫ゴムを加硫せしめ、
親水性ポリアミドと加硫されたゴムとからなる溶融混合
物を得ることによってできる。溶融混合を行なうことに
より、親水性ポリマの間に微小サイズのゴム粒子が分散
するようになり、さらに該ゴム粒子を加硫することによ
り、目的とするブレンドポリマを得ることができる。具
体的な方法としては親水性ポリマと未加硫のゴム、およ
び要求される場合には加硫剤を混合し、次いで加硫を行
わせるに充分な温度でこのブレンドを通常の素練り装置
例えばバンバリーミキサー、ブラベンダーミキサーまた
は2軸等の混合押し出し成形機を使用して素練りする。
親水性ポリマとゴムを親水性ポリマを軟化させるに充分
な温度で、あるいはより一般的には親水性ポリマが、通
常の温度で結晶性の場合には、その融点以上の温度で混
合する。親水性ポリマとゴムを緊密に混合した後に、必
要に応じて加硫剤を加える。加硫温度での加熱および素
練りの時間は一般に数分またはそれ以下で加硫形成を完
了させるに充分である。しかしより短い時間が所望され
ている場合には一層高い温度を使用することができる。
加硫の形成に適当な温度範囲は親水性ポリマの溶融温度
からゴムの分解温度までであり、この範囲は好ましくは
100℃〜250℃であり、その最高温度はゴムの種
類、劣化防止剤の存在及び混合時間によっていくらか変
化する。典型的にはこの範囲は約130℃〜250℃で
ある。好ましい範囲は約150℃〜230℃である。良
好なゴムの加硫されたブレンドポリマを得るためには、
混合を中止することなく加硫が起こるまで続けることが
重要である。
【0015】動的加硫される前の未加硫のゴムとして
は、特に限定されるものではなく、分子量4万以上の、
いわゆる固体ゴムを好ましく使用することができる。例
えば、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブ
タジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチ
ルゴム、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリ
コーンゴム、等の原料ゴムあるいはエラストマーや、ス
チレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共
重合体、ブタジエン−アクリル酸共重合体、等のジエン
類の共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、等のオレフィン類の共重合体
が挙げられる。中でも、得られる印刷版の水性インキ耐
性の面から、ジエンの重合体またはオレフィン類の共重
合体が好ましく使用される。
【0016】これらの未加硫のゴムから得られる動的加
硫ゴムとしては、加硫後のゲル含量が50%以上、さら
に80%以上であることが好ましい。加硫の程度が高い
ほど、得られる印刷版の耐刷性および画像再現性が向上
するという特徴がある。これらの未加硫のゴムとしては
自己加硫性または非自己加硫性ゴムの両者が使用可能で
ある。非自己加硫性ゴムは溶融混練温度下に所望の程度
まで加硫させるために加硫剤の存在を必要とする。自己
加硫性ゴムは、その名が示すように加硫剤なしでも、溶
融混練温度下で、所望の程度まで加硫することができ
る。
【0017】本発明の動的加硫において使用される加硫
剤成分は、特に限定されるものではなくゴムの加硫に通
常使用される加硫剤が使用可能である。例えば、ジエン
ゴムの加硫に適用しうる加硫剤、例えばパーオキサイ
ド、アジド、キノイドまたは硫黄加硫材系を本発明の動
的加硫に使用できる。その他にジメチロールフェノール
系化合物、ビスマレイミド系化合物が使用できる。また
これらの加硫剤の組み合わせや、さらにジサルファイド
加硫促進剤配合も利用できる。ゴムの加硫を達成させる
には充分量の加硫剤が使用されるが、過剰量の加硫剤は
避けるべきである。その理由はゴムを完全に加硫させる
に必要な量よりもはるかに多い量は性質の劣悪化、たと
えば親水性ポリマまで加硫が進行し、印刷版の現像にお
いて、水に対する溶解または分散する性質の低下を生ず
るからである。
【0018】印刷版材の水現像性と印刷版の水性インキ
への適合性を両立させるためには、必ずしも必要がない
が、本発明の感光性樹脂組成物に動的加硫ゴムが独立し
た形態で分散していることが好ましい。この状態を得る
ためには上記動的加硫の工程を利用して得られた動的加
硫ゴムの使用が適している。
【0019】親水性ポリマと動的加硫ゴムの混合比率
は、重量比として1対9〜8対2が好ましく、より好ま
しくは1対9〜5対5である。ゴムの配合量が少ない
と、本発明の目的であるフレキソ印刷版とした際の、柔
軟性に欠けるという問題が生じ、一方配合量が多いと、
中性水における現像性が悪くなるという問題があるから
である。
【0020】親水性ポリマの使用量は全感光性樹脂組成
物中で3〜40重量%であることが好ましく、より好ま
しくは5〜20重量%である。3重量%より少ない場合
には、現像性が低下し生版の形態保持性が低下する。4
0重量%よりも多い場合には、刷版の耐水性が低下し、
水性インキにより膨潤しやすくなり、耐刷性が悪くなり
やすい。
【0021】動的加硫ゴムの使用量は全感光性樹脂組成
物中で10〜80重量%であることが好ましく、より好
ましくは30〜70重量%である。10重量%より少な
い場合には刷版の柔軟性が低下し、80重量%よりも多
くなると現像性が低下する。
【0022】親水性ポリマと動的ゴムの合計量は全感光
性樹脂組成物中で20〜90重量%であることが好まし
く、より好ましくは50〜80重量%である。20重量
%より少ない場合には得られた版表面の粘着が大きくな
ったり、版の形態保持性が損なわれる。90重量%より
も多くなると版の感光特性、特に画像再現性が低下す
る。
【0023】本発明のC成分である分子中にエチレン性
二重結合を有する光重合性不飽和化合物としては、付加
重合によって重合しうる性質を有するものである。この
ような材料としては公知のものが使用でき、親水性ポリ
マと一定程度以上の相溶性のあるものが好ましい。
【0024】具体的には、次のようなものが挙げられ
る。2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアク
リレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2
−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチ
ルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル
メタクリレートなどの水酸基を有するモノアクリレート
およびモノメタクリレート。エチレングリコールなどの
多価アルコールとアクリル酸またはメタクリル酸などの
不飽和カルボン酸の反応によって得られる多価アクリレ
ートおよび多価メタクリレート。グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート、3、4−エポキシシク
ロヘキシルアクリレート、3、4−エポキシシクロヘキ
シルメタクリレートなどの不飽和エポキシ化合物。エチ
レングリコールジグリシジルエーテルなどの多価グリシ
ジルエーテルとアクリル酸、メタクリル酸などの不飽和
カルボン酸の反応によって合成されるところの水酸基を
有する多価アクリレートおよび多価メタクリレート。グ
リシジルメタクリレートなどの不飽和エポキシ化合物と
アクリル酸またはメタクリル酸などの不飽和カルボン酸
の反応によって合成されるところの水酸基を有する多価
アクリレートおよび多価メタクリレート。アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−メチロールメタクリルアミド、ダイアセトンア
クリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、N−メチ
ロールアクリルアミドまたはN−メチロールメタクリル
アミドと多価アルコールの縮合反応によって得られる多
価アクリルアミドおよび多価メタクリルアミドなどのア
クリルアミド系の光重合性モノマーなどであり、好まし
くは水酸基を有するアクリルまたはメタクリル酸エステ
ル類およびアクリルまたはメタクリルアミド類が使用さ
れる。
【0025】感光性樹脂組成物中の光重合性不飽和化合
物の割合は10〜80重量%の範囲にあることが好まし
い。より好ましくは10〜60重量%である。感光性樹
脂組成物中の光重合性不飽和化合物の割合が10重量%
未満であると、光重合によって生成する架橋構造の密度
が不足するために水を主成分とする水性インキの希釈溶
剤に対して膨潤しやすくなり印刷中にベタ部の膨潤破
壊、印刷不良を生じやすくなる。しかも、露光によって
も架橋密度が十分に達成せず、所望の画像再現性が得ら
れない。逆に感光性樹脂組成物中の光重合性不飽和化合
物の割合が80重量%を越えると光重合によって生成す
る架橋構造の密度が過剰となるために、製版されたレリ
ーフが非常に脆くなり、そのため印刷中にレリーフにク
ラックが入るなどの問題が発生する。
【0026】本発明におけるD成分である光重合開始剤
とは、可視光、紫外線などの電磁波照射によって、C成
分である分子中にエチレン性二重結合を有する光重合性
不飽和化合物の重合を開始し得るものをいう。通常はラ
ジカル発生剤を用い,例えば、ベンゾインアルキルエー
テル類、ベンゾフェノン類、アントラキノン類、ベンジ
ル類、アセトフェノン類、ジアセチル類などがある。こ
れらの光重合開始剤は感光性樹脂組成物全量に対して
0.01〜10重量%の範囲で使用できる。
【0027】本発明の感光性樹脂組成物に親水性ポリア
ミドと光重合性不飽和化合物との相溶助剤としてエチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリ
メチロールエタンなどの多価アルコール類、N−エチル
−p−トルエンスルホンアミド、N−ブチルベンゼンス
ルホンアミド,N−メチルベンゼンスルホンアミドなど
を添加することも可能である。これらの多価アルコール
類、スルホンアミド系化合物は、光重合によって硬化し
た部分の柔軟性をより高めて、レリーフクラックの発生
を防止する効果が認められる。このような多価アルコー
ル、スルホンアミド系化合物は感光性樹脂組成物に対し
て30重量%以下の範囲で使用できる。
【0028】本発明の感光性樹脂組成物の、製造時や保
存時における熱に対する安定性を向上させるために、従
来公知の重合禁止剤を使用することができる。好ましい
熱重合禁止剤としては、フェノール類、ハイドロキノン
類、カテコール類などが挙げられる。これらの熱重合禁
止剤は組成物全量に対して0.001〜5重量%の範囲
で使用することができる。また、これらの添加剤の他
に、染料、顔料、界面活性剤、消泡剤、紫外線吸収剤、
香料などを添加することができる。
【0029】本発明の感光性樹脂組成物を製造する方法
としては以下の方法が好ましく用いられる。まず先に説
明したように、動的加硫の工程によって、A成分である
親水性ポリマとB成分である動的加硫ゴムとからなる溶
融混合物を調製する。溶融混合物に、さらにその他のC
成分およびD成分を混合し、本発明の感光性樹脂組成物
とする。C成分およびD成分の添加時期は同時でも、い
ずれかが先であっても構わない。
【0030】溶融混合物とその他の成分との混合方法と
しては、例えば親水性ポリマと動的加硫ゴムの溶融混合
物を、水/アルコールなどの混合溶媒に、加熱しながら
溶解する。その工程によって、親水性ポリマの一部また
は全部が溶解し、ミクロに分散したゴムが溶媒に分散す
る。その後に、必要に応じて、不飽和エポキシ化合物を
添加してポリマに付加反応せしめる。さらに、光重合性
不飽和化合物、光重合開始剤および必要に応じて、熱安
定剤を添加して攪拌して十分に混合することによって、
印刷版用感光性樹脂組成物からなる溶液が得られる。
【0031】親水性ポリマとゴムの溶融混合物の溶液に
不飽和エポキシ化合物を添加し、親水性ポリマおよびゴ
ムの末端カルボキシル基に不飽和エポキシ化合物を付加
することによって、ポリマ、ゴム自体に光重合性を持た
したために光重合性化合物との光重合反応によって作ら
れるレリーフの網目構造がより高密度に形成され、得ら
れるレリーフは良好な耐水性を有し高度の画像再現性を
保持することができ、かつレリーフが強靭であるために
印刷中にクラック発生などの問題を防止することができ
る。
【0032】上記の印刷版用感光性樹脂組成物の溶液
を、支持体上に、感光層として塗設して感光性樹脂版材
とする。感光層を形成せしめるには、たとえば溶剤の大
部分を留出した後に加熱して溶融状態にして支持体上に
押し出して成形することができる。その他には、乾式製
膜法で感光性シートを作り、このシートを支持体上に接
着して感光層を形成することも可能である。その他に
は、支持体上に直接に乾式製膜して感光層を得ることも
できる。支持体としては、スチール、ステンレス、アル
ミニューム、銅などの金属板、ポリエステルフイルムな
どのプラスチックシート、スチレン−ブタジエン共重合
体などの合成ゴムシートが使用される。感光層は、0.
01〜10mmの厚さに形成することが好ましい。この
ようにして支持体上に本発明の感光性樹脂組成物を塗工
することにより、感光性樹脂版材が得られる。
【0033】本発明の感光性樹脂版材を用いて印刷版を
形成するには、上記のようにして作製した感光層上にネ
ガティブまたはポジティブの原図フイルムを密着し、通
常300〜400mμの波長を中心とする高圧水銀灯、
超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノン灯、カ
ーボンアーク灯、ケミカル灯などからの光を照射し、パ
ターン露光する。露光部は光重合によって不溶化され
る。次いで、水を用いて、スプレー式現像装置やブラシ
式現像装置などで現像操作を行い、未重合部分を水使用
の現像し水中に溶出させることによってレリーフが支持
体上に形成される。さらに乾燥して印刷版として、印刷
に使用する。本発明の印刷版は、ショアーA硬度がAS
TM D2240によるショアA硬度が40〜75のも
のが、フレキソ印刷版として好適に使用できる。
【0034】これを必要に応じて、大気中または真空中
で活性光線処理して、さらにレリーフ部の光重合を促進
した後、印刷に使用することもできる。
【0035】本発明の感光性樹脂組成物は、高度の画像
再現性およびフレキソ印刷版として有効な柔軟性があ
り、かつ良好な水現像性を有し、かつ水性インキへの適
合性を満足するものである。
【0036】これは、親水性ポリマと動的加硫されたゴ
ムを含有させることによって感光性樹脂組成物そのもの
を水現像可能ならしめ、しかも水に不溶のゴムが含まれ
ているために、刷版の柔軟性が向上し、さらに水を主成
分とした溶剤に樹脂を溶解させた水性インキに対する耐
性が著しく向上したものである。さらに親水性ポリマに
主としてポリアミドを用いたことによって、このポリマ
の持つ強靭性が感光性樹脂版材の耐水性向上とがあいま
って水性インキに対する耐久性を一層向上せしめること
ができる。また、加硫されたゴムを使用することによ
り、さら耐溶剤性、特に水性インキに対して耐久性が向
上するとともに、フレキソ印刷版としてゴム弾性が良化
し耐刷性が向上する。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例で詳細に説明する。
【0038】なお以下の実施例で使用される部数は重量
部であり、特に記載が無い場合の数平均分子量は粘度測
定法とGPC法を組み合わせて求めた値である。相対粘
度〔ηr〕は98%硫酸に重合体を1g/100ccの割
合で溶解し25℃で測定したものである。
【0039】以下に各実施例に用いた親水性ポリマの合
成例を説明する。
【0040】合成例 A−1<エーテル結合を有するポリアミドの合成> ε−カプロラクタム/ヘキサメチレンジアミンとアジピ
ン酸の等モル塩/α、ω−ジアミノプロピルポリオキシ
エチレン(数平均分子量1000)とアジピン酸の等モ
ル塩(20/20/60重量比)から、共重合ポリアミ
ドを得た。
【0041】ここで得られた共重合ポリアミドの末端基
を定量すると第一級アミノ基4.0×10-5モル/g,
カルボキシル基2.1×10-5モル/gであり、末端基
定量法による数平均分子量はほぼ33000であった。
【0042】A−2<側鎖にスルホン酸基を有するポリ
アミドの合成> ε−カプロラクタム113g,ヘキサメチレンジアミン
17.6gおよびα−アミノカプロン酸66gをオ−ト
クレ−ブ中に仕込み、窒素置換後、内容物を温度230
℃で3時間反応させた。冷却後、反応混合物に3−ヒド
ロキシ−ブタンスルホン酸ラクトン244gと硫酸カリ
ウム13.8gを添加し、窒素置換後再び温度230℃
で1時間反応させて共重合ポリアミドを得た。
【0043】A−3<ピペラジン骨格を有するポリアミ
ドの合成> N,N´−ジ(γ−アミノプロピル)ピペラジンアジペ
−ト50部、ε−カプロラクタム30部および水20部
をオ−トクレ−ブ中に仕込み、窒素置換後、密閉して徐
々に加熱する。内圧が10kg/cm に達した時点か
ら、その圧力を保持できなくなるまで水を留出させ、約
2時間で常圧にもどし、その後1時間常圧で反応させ
た。最高重合反応温度は255℃であった。得られた重
合体は軟化点90〜105℃,〔ηr〕2.3の透明淡
黄色のポリアミドであった。
【0044】A−4<側鎖にアミノ基を有するポリアミ
ドの合成。> α−ジメチルアミノ−ε−カプロラクタム90部、水1
0部をオ−トクレ−ブ中に仕込み、窒素置換後、密閉し
て徐々に加熱する。内圧が3.5kg/cm に達した時
点から、その圧力を保持できなくなるまで水を留出さ
せ、約2時間で常圧にもどし、その後2時間常圧で反応
させた。最高重合反応温度は260℃であった。得られ
た重合体の〔ηr〕2.5であった。
【0045】実施例1 180℃で運転されている密閉式ミキサーを使用して合
成例A−1で得られた共重合ポリアミド20部とカルボ
キシル化ニトリルブタジェンゴム(Nipol 1072 数
平均分子量 500000 日本ゼオン(株)製)80
部とを10分間溶融混合した後、加硫剤であるmーフェ
ニレンビスマレイミド0.2部添加し、動的加硫工程を
行なった。合計の混合時間は15分であった。また、こ
の溶融混合物の形態を走査電子顕微鏡(日本電子製JS
M−T300,測定条件:反射電子組成像)で観察し
た。その観察結果、A−1ポリマが海でゴムが島となる
海島分散構造を有し、その直径は0.5〜4ミクロンの
範囲にあることが確認された。
【0046】この溶融混合物から水によって共重合ポリ
アミドを除去した後、トルエンに24時間浸漬したとこ
ろ、ゴムへのトルエンの膨潤率は150重量%であっ
た。もし加硫していなければ、ゴムは溶解するはずであ
るから、この溶融混合物中のゴムが動的加硫されたもの
であることが確認された。
【0047】得られた溶融混合物物60部をエタノール
/水=60/40(重量部)の混合溶剤160重量部に
90℃で加温溶解した。
【0048】ついで、グリシジルメタクリレートを2重
量部添加して、80℃で1時間反応させてポリアミドの
末端にあるアミノ基およびカルボキシル基にグリシジル
メタクリレートのエポキシ基を反応させてポリアミド末
端にメタクリロイル基を導入した。ついで、重合性不飽
和化合物としてβ−ヒドロキシエチル−β´−アクリロ
イルオキシエチルフタレート30重量部を添加し、さら
に光開始剤としてジメチルベンジルケタール2重量部、
熱重合禁止剤ハイドロキノンモノメチルエーテル0.1
重量部、メチレンビスナフタリンスルホン酸ナトリウム
6重量部を加えて十分に攪拌混合した。
【0049】このようにして得られた感光性樹脂組成物
からなる溶液を、予めポリエステル系接着剤が塗布・キ
ュアされている厚さ100μm のポリエステル基板上
に、感光層の厚さが1700μm となるように流延、塗
布、室温放置して、生版の圧縮強度が4kg/cm2 である
固形の感光性樹脂印刷版材を得た。
【0050】また、この版材の形態を走査電子顕微鏡
(日本電子製JSM−T300,測定条件:反射電子組
成像)で観察した。その観察結果、動的加硫ゴムが島と
なる海島分散構造を有し、その直径は0.5〜4ミクロ
ンの範囲にあることが確認された。
【0051】この印刷版材の感光層上に、感度測定用グ
レースケールネガフィルム(Stouffer社製、2
1Steps Sensitivity Guide)
および画像再現性評価用ネガフィルム(150線3%、
5%、10%網点、直径200μm 、および300μm
独立点、幅50および70μm 細線あり)を真空密着さ
せて、20Wケミカル灯を15本並べた露光装置で15
cmの距離から10分間露光した。
【0052】露光終了後、中性水を入れたブラシ式洗い
だし機(液温35℃)で現像を行なった。現像時間5分
で深さ750μm のレリーフ像が形成され、これを印刷
版とした。このレリーフ像を評価した結果、グレイスケ
ール部は16ステップまで残っていて、画線部は5%網
点、300μm 独立点、50μm 細線などがほぼ完全に
再現していることがわかった。さらに活性光線によっ
て、後露光をおこなったところレリーフの硬度はショア
A硬度63であった。この印刷版を使用して水性インキ
を用いた100000枚のフレキソ印刷試験を行ない、
良好な印刷物を得た。
【0053】比較例1 実施例1において、A−1ポリマとカルボキシル化ニト
リルブタジェンゴム“Nipol 1072”のブレンドポリ
マを使用しないでA−1ポリマ単独60部で同様に感光
性樹脂印刷版材を得た。この印刷版材はショアA硬度9
1でありフレキソ印刷版材としては硬いものであった。
また、この印刷版材で20000枚のフレキソ印刷試験
を行ったところ、印刷後の刷版にレリーフの欠けが見ら
れた。
【0054】実施例2 実施例1のA−1ポリマをA−2ポリマに代えてポリマ
ブレンド物を得た以外は、全て実施例1と同様にして、
感光性樹脂組成物を得て、さらに印刷版を得た。印刷版
の硬度は活性光線による後露光終了後でショアA硬度7
0であった。この印刷版を使用して水性インキを用いた
100000枚のフレキソ印刷試験を行ない、良好な印
刷物を得た。
【0055】実施例3 実施例1のA−1ポリマをA−3ポリマに代えてポリマ
ブレンド物を得た以外は、全て実施例1と同様にして感
光性樹脂組成物溶液の製造、感光性樹脂版材の製造を経
て印刷版を得た。印刷版の硬度は活性光線の後露光終了
後でショアA硬度64であった。この印刷版を使用して
水性インキを用いた100000枚のフレキソ印刷試験
を行ない、良好な印刷物を得た。
【0056】実施例4 実施例1のA−1ポリマをA−4ポリマに代えてポリマ
ブレンド物を得た以外は、全て実施例1と同様にして感
光性樹脂組成物溶液の製造、感光性樹脂版材の製造を経
て印刷版を得た。印刷版の硬度は活性光線の後露光終了
後でショアA硬度75であった。この印刷版を使用して
水性インキを用いた100000枚のフレキソ印刷試験
を行ない、良好な印刷物を得た。
【0057】実施例5 実施例1のポリマブレンド物のゴム成分をエチレンプロ
ピレンゴム(JSREP33 数平均分子量70000
日本合成ゴム(株)製)に代えてポリマブレンド物を
得た以外は、全て実施例1と同様にして感光性樹脂組成
物溶液の製造、感光性樹脂版材の製造を経て印刷版を得
た。印刷版の硬度は活性光線の後露光終了後でショアA
硬度72であった。この印刷版を使用して水性インキを
用いた100000枚のフレキソ印刷試験を行ない、良
好な印刷物を得た。
【0058】実施例6 実施例1のポリマブレンド物のゴム成分をスチレン・ブ
タジェンゴム(Nipol1507 数平均分子量8000
00 日本ゼオン(株)製)に代えてポリマブレンド物
を得た以外は、全て実施例1と同様にして感光性樹脂組
成物溶液の製造、感光性樹脂版材の製造を経て印刷版を
得た。印刷版の硬度は活性光線の後露光終了後でショア
A硬度63であった。この印刷版を使用して水性インキ
を用いた150000枚のフレキソ印刷試験を行ない、
良好な印刷物を得た。
【0059】実施例7 実施例1のポリマブレンド物のゴム成分をニトリル・ブ
タジェンゴム(N230S 数平均分子量60000
日本合成ゴム(株)製)に代えてポリマブレンド物を得
た以外は、全て実施例1と同様にして、感光性樹脂組成
物溶液の製造、感光性樹脂版材の製造を経てさらに印刷
版を得た。印刷版の硬度は活性光線の後露光終了後でシ
ョアA硬度67であった。この印刷版を使用して水性イ
ンキを用いた120000枚のフレキソ印刷試験を行な
い、良好な印刷物を得た。
【0060】実施例8 密閉式ミキサ−で実施例1のポリマブレンド物40部と
合成ゴムラテックス(ラックスターDM801 不揮発
分50% 大日本インキ化学(株)製)固形分換算28
部、メチレンビスナフタリンスルホン酸ナトリウム5重
量部を160℃で3分混練りしついで、重合性不飽和化
合物としてフェノキシポリエチレングリコ−ルアクリレ
ート30重量部を添加し、さらに光開始剤としてジメチ
ルベンジルケタール2重量部を加えて140℃で10分
混練りした。このようにして得られた感光性樹脂組成物
を130℃に加熱したプレス機で、予めポリエステル系
接着剤が塗布・キュアされている厚さ100μm のポリ
エステル基板と予めポリビニルアルコ−ルが塗布されて
いるポリエステルカバ−フィルムの間に、感光層の厚さ
が1700μm になるように、感光性樹脂組成物をプレ
スして、印刷版材を得た。また、この版材の形態を走査
電子顕微鏡(日本電子製JSM−T300,測定条件:
反射電子組成像)で観察した。その観察結果、A−1ポ
リマと光重合性不飽和化合物からなる海と、加硫ゴムの
島とからなる海島分散構造を有し、その球状体の直径は
0.5〜4ミクロンの範囲にあることが確認された。得
られた版材を実施例1と同様に露光、現像して印刷版を
得た。印刷版の硬度は活性光線の後露光終了後でショア
A硬度58であった。この印刷版を使用して水性インキ
を用いた150000枚のフレキソ印刷試験を行なった
ところ印刷版の表面には何ら変化は見られず、良好な印
刷物を得た。
【0061】比較例3 実施例1のA−1ポリマに代えて、マレイン酸ハーフエ
ステル変性イソプレン重合体クラレ製LIR−410
(分子量25000、酸値21)を用いて、ゴムとの溶
融混合物を得た。マレイン酸ハーフエステル変性イソプ
レン重合体も動的加硫されたため、得られた溶液混合物
は溶媒には不溶であり、感光性樹脂組成物とすることが
できなかった。
【0062】
【発明の効果】本発明の印刷版用感光性樹脂組成物は、
高度の画像再現性およびフレキソ印刷版としての柔軟性
があり、かつ良好な水現像性を有し、水性インキへの適
合性を満足するものである。したがって、水性インキそ
の他のフレキソインキを使用したフレキソ印刷において
印刷耐性が優れたフレキソ印刷版材を与え、かつ良好な
ゴム弾性を有する水現像性のフレキソ版材を与えること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/037

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記のA,B,CおよびD成分を含有す
    ることを特徴とする印刷版用感光性樹脂組成物。 A:親水性ポリマ B:動的加硫ゴム C:分子中にエチレン性二重結合を有する光重合性不飽
    和化合物 D:光重合開始剤
  2. 【請求項2】 感光性樹脂組成物中に、動的加硫された
    ゴムが分散していることを特徴とする請求項1記載の印
    刷版用感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 動的加硫ゴムが、親水性ポリマと未加硫
    のゴムを溶融混合した後、該未加硫のゴムを加硫したも
    のであることを特徴とする請求項1記載の印刷版用感光
    性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 各成分を下記の割合で含有することを特
    徴とする請求項1記載の印刷版用感光性樹脂組成物。 A成分とB成分の合計量 20〜90重量% C成分 10〜80重量% D成分 0.01〜10重量%
  5. 【請求項5】 親水性ポリマと動的加硫ゴムとが1対9
    〜8対2の重量比で含有することを特徴とする請求項1
    記載の印刷版用感光性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 親水性ポリマが、ポリアミド、部分ケン
    化ポリ酢酸ビニル、セルロースおよびこれらの誘導体の
    群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする
    請求項1記載の印刷版用感光性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】親水性ポリマが、側鎖にスルホン酸基また
    はスルホネート基を有するポリアミド、エーテル結合を
    分子中に有するポリアミド、ピペリジン骨格を有するポ
    リアミドおよび側鎖にアミノ基を有するポリアミドの少
    なくとも1種類の親水性ポリアミドであることを特徴と
    する請求項1記載の印刷版用感光性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 動的加硫ゴムが、ジエンの重合体または
    オレフィン類の共重合体の加硫物であることを特徴とす
    る請求項1記載の印刷版用感光性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の印刷版
    用感光性樹脂組成物を支持体上に塗設してなる感光性樹
    脂版材。
  10. 【請求項10】 水現像可能であることを特徴とする請
    求項9記載の感光性樹脂版材。
  11. 【請求項11】 親水性ポリマと未加硫のゴムとを溶融
    混練しながら、ゴムを動的加硫し、親水性ポリマと動的
    加硫ゴムとの溶融混合物を製造する工程を有することを
    特徴とする請求項1記載の印刷版用感光性樹脂組成物の
    製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項9の感光性樹脂版材をパターン
    露光する工程、パターン露光の後、水で現像する工程か
    らなることを特徴とする印刷版の製造方法。
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