JPH05165216A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JPH05165216A
JPH05165216A JP33047491A JP33047491A JPH05165216A JP H05165216 A JPH05165216 A JP H05165216A JP 33047491 A JP33047491 A JP 33047491A JP 33047491 A JP33047491 A JP 33047491A JP H05165216 A JPH05165216 A JP H05165216A
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JP
Japan
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weight
styrene
photosensitive resin
resin composition
carboxylic acid
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Application number
JP33047491A
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English (en)
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Yoshitomo Nakano
義知 中野
Masumi Kada
真澄 加田
Hiromi Chiba
裕美 千葉
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 露光後、水性現像液にて現像が可能であり、
解像度に優れた感光印刷版を得るための、感光性樹脂組
成物を提供する。 【構成】 25℃以上のガラス転移点をもつ熱可塑性非
エラストマー状重合体ブロックと10℃以下のガラス転
移点をもつエラストマー状重合体ブロックを有する熱可
塑性エラストマーを不飽和カルボン酸またはその無水物
でグラフトした共重合体と、水溶性高分子化合物、少な
くとも1個の末端エチレン基を含有するエチレン性不飽
和炭化水素化合物および光重合開始剤からなる感光性樹
脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴム弾性を有し、水性
の洗い出し液で現像可能な、フレキソ印刷版を作成する
のに適した感光性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フレキソ印刷用の版材としては、
スチレン/ブタジエンゴムやアクリロニトリル/ブタジ
エンゴムを主成分とし、エチレン性不飽和基を有する光
重合性化合物を加えた感光性樹脂版が知られている。し
かしこれらには現像液として、有機溶剤、特に1,1,1
-トリクロルエタン等のハロゲン化炭化水素を使用する
必要があるため、作業者に対する有毒性、大気汚染など
環境を悪化させる問題がある。そこでこのような問題を
解決するために、水性液で現像のできるフレキソ印刷版
を製造する試みがなされてきた。
【0003】例えば、共役ジエン系炭化水素とエチレン
性不飽和カルボン酸を必須成分として、これにモノオレ
フィン系不飽和化合物を共重合させた化合物と、光重合
性不飽和単量体と、光重合開始剤を含有する感光性樹脂
組成物を用いる方法(特開昭52-134655号公報)。カルボ
キシル基を有する高分子量と低分子量ブタジエン/アク
リロニトリル共重合体混合物、非気体状エチレン性不飽
和化合物、有機照射感受性遊離ラジカル生成系を含有す
る感光性エラストマー状組成物(特開昭54-110287号公
報)が挙げられる。これらの組成物は弾性体の骨格にカ
ルボキシル基を導入することにより、アルカリ水、また
はアルカリ水/有機溶剤系で現像でき、しかもゴム弾性
を有しているのが特徴である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれらの感光性
エラストマー組成物にあって、前者は骨格ポリマーにラ
ンダムにカルボキシル基が導入されているものであり、
極性が強すぎ、アルコールベースインキに対し耐性がな
く、通常のフレキソ印刷に使用できないし、また後者
は、カルボキシル基の含量が少なく、充分なアルカリ現
像性が得られない等の欠点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような状況で、本発
明者らは種々のゴム弾性高分子および水溶性高分子を研
究した結果、特定のガラス転移点をもつ非エラストマー
状重合体ブロックと、エラストマー状重合体ブロックを
有する熱可塑性エラストマーを、不飽和カルボン酸また
はその無水物でグラフトした共重合体と、水溶性高分子
化合物、エチレン性不飽和炭化水素化合物、光重合開始
剤からなる感光性樹脂組成物が、上記問題点を解決し、
フレキソ印刷版用として優れた性質を示すことを見いだ
し、本発明に至った。
【0006】すなわち、本発明は、次の(1)から
(4)までの成分を含有する感光性樹脂組成物: (1)次の熱可塑性エラストマー(a)に不飽和カルボ
ン酸またはその無水物(b)をグラフト共重合し、カル
ボン酸を0.05〜20重量%含有させたグラフト共重
合体 20〜90重量%: (a)ハードセグメントおよびソフトセグメントより主
としてなり、ハードセグメントが25℃以上のガラス転
移点をもつ熱可塑性非エラストマー状重合体ブロック、
ソフトセグメントが10℃以下のガラス転移点を持つエ
ラストマー状重合体ブロックである熱可塑性エラストマ
ー; (2)親水性高分子化合物 10〜70重量%; (3)少なくとも1個の末端エチレン基を含有するエチ
レン性不飽和炭化水素化合物 1〜40重量%;および (4)光重合開始剤 0.01〜10重量%、を提供す
るものである。
【0007】以下に本発明をさらに詳細に説明する。 (熱可塑性エラストマー)本発明の感光性樹脂組成物の
成分である(1)グラフト共重合体は、(a)熱可塑性
エラストマーに(b)不飽和カルボン酸またはその無水
物をグラフト共重合させたものである。(a)成分の熱
可塑性エラストマーは、ハードセグメントおよびソフト
セグメントより主としてなり、ハードセグメントは25
℃以上のガラス転移点をもつ熱可塑性非エラストマー状
重合体ブロックであり、ソフトセグメントは10℃以下
のガラス転移点を持つエラストマー状重合体ブロックで
ある。ハードセグメントとしては、ポリスチレン、ポリ
−α−メチルスチレン等が挙げられる。そのガラス転移
点が25℃以下ではコールドフローを生じ、厚み精度が
悪くなる。ソフトセグメントとしては、ポリブタジエ
ン、ポリイソプレンまたはこれらの水素化物等があげら
れる。そのガラス転移点が10℃以上では充分な柔軟性
が得られない。これらのセグメントからなる熱可塑性エ
ラストマー(a)としては、スチレン/ブタジエン/ス
チレン ブロックポリマー、スチレン/イソプレン/ス
チレン ブロックポリマー、またはこれらの水素化され
た対応する重合体等が好ましい例として挙げられる。成
分(a)にグラフトする成分(b)としては、無水マレ
イン酸、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、メタクリ
ル酸より選ばれた不飽和カルボン酸またはその無水物が
挙げられる。特に無水マレイン酸が好ましい。これらは
成分(a)と加熱混合または混練してグラフト共重合さ
れる。この場合、必要に応じて過酸化物等の反応開始剤
を添加してもよい。生成したグラフト共重合体(1)の
カルボン酸含有量は、0.05〜20重量%好ましくは
0.1〜15重量%である。成分(1)のグラフト共重
合体の組成物中の含有量は、20〜90重量%好ましく
は35〜75重量%である。
【0008】(親水性高分子化合物)本発明の組成物の
成分(2)の親水性高分子化合物は、水または水を70
%以上含有する液体やアルカリ性水溶液に、溶解、膨潤
または分散可能な性質を有するものである。おもに水酸
基、カルボキシル基、アミノ基、エーテル基、スルホニ
ル基等の親水性の基を有し、架橋構造の無い高分子化合
物である。例えば水酸基を有するポリビニルアルコー
ル、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース等
や、カルボキシル基を有するポリ(メタ)アクリル酸、
ポリ(メタ)アクリル酸ソーダ、(メタ)アクリル酸エ
ステル/(メタ)アクリル酸共重合体、カルボキシル基
含有ポリブタジエン、カルボキシル基含有スチレン/ブ
タジエン共重合体、カルボキシル基含有アクリロニトリ
ル/ブタジエン共重合体、カルボン酸変性水溶化エポキ
シ樹脂、アミノ基を有するアミン変性水溶化エポキシ樹
脂、ポリ(メタ)アクリルアミド、エーテル基を有する
ポリエチレンオキシド等がある。水溶性ウレタン樹脂、
水溶性ポリエステル樹脂を用いることもできる。またカ
ルボキシル基を有する親水性高分子化合物として、スチ
レン/無水マレイン酸の共重合体、イソブチレン/無水
マレイン酸の共重合体、もしくはこれらの共重合体と末
端水酸基ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリブタジ
エン/アクリロニトリル共重合体、ポリブタジエン/ス
チレン共重合体とを反応させたハーフエステル化合物が
あげられる。ハーフエステル化する際、低分子のアルコ
ールやグリコールを加えて、さらに酸無水物と反応さ
せ、遊離のカルボン酸量を増やすことができる。成分
(2)の親水性高分子化合物の組成物中の含有量は、1
0〜70重量%好ましくは20〜50重量%である。
【0009】(エチレン性不飽和炭化水素化合物)本発
明の組成物の成分(3)である、エチレン性不飽和炭化
水素化合物は、少なくとも1個の末端エチレン基を含有
する不飽和炭化水素化合物であり、アクリル酸、メタク
リル酸のエステル、特にポリオールとのエステルたとえ
ばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロール
ジ(メタ)アクリレート、プロパンジオールジ(メタ)
アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等があ
げられる。また不飽和ジカルボン酸、例えばフマル酸ジ
エチルエステル、フマル酸ジブチルエステル、フマル酸
ジオクチルエステル、マレイン酸ジブチルエステル、等
があげられる。その他の不飽和化合物、例えばN−メチ
ルマレイミド、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌ
レート、ヘキサメチレンジアクリルアミド、ジビニルベ
ンゼンなどを使用してもよい。また、ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレートの様な水酸基含有不飽和化合物
に、無水マレイン酸のようなジカルボン酸無水物を反応
させて得られる、カルボキシル基含有エチレン性不飽和
化合物を用いると、アルカリへの溶解性が増す。これら
は単独で用いても2種以上を組み合わせてもよい。成分
(3)の、少なくとも1個の末端エチレン基を含有する
エチレン性不飽和炭化水素化合物の含有量は1〜40重
量%好ましくは5〜30重量%である。
【0010】(光重合開始剤)本発明の組成物の成分
(4)の光重合開始剤としては。ベンゾフェノン類、例
えばベンゾフェノンおよびクロルベンゾフェノン、ベン
ゾイン類、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ルおよびベンゾインエチルエーテル、ベンジルアルキル
ケタール類、例えばベンジルジメチルケタールおよびベ
ンジルジエチルケタール、アントラキノン類、例えばア
ントラキノンおよび2−クロロアントラキノン、チオキ
サントン類、ミヒラーケトン類等があげられる。この成
分(4)の光重合開始剤の含有量は、0.01〜10重
量%好ましくは0.1〜3重量%である。
【0011】(その他の添加物)本発明の組成物におい
ては、上記のような主要成分の他に、必要に応じて種々
の助剤を添加することができる。例えば、熱重合を抑制
して解像度を向上させるために、2,6−ジ−t−ブチ
ル−p−クルゾール、p−メトキシフェノール、ヒドロ
キノン、t−ブチルカテコール、t−ブチルヒドロキシ
アニソール等の熱重合防止剤を添加することができる。
これらは0.001〜2重量%配合して用いられる。本
発明の組成物にはまた、必要に応じて可塑剤を添加して
もよい。この可塑剤は感光性樹脂の成形を助け、未露光
部分の除去を促進し、硬化樹脂の柔軟性を増す働きをす
る。このようなものとしては、ナフテン油、パラフィン
油、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール
エステル、低分子量のゴム、例えば液状ポリブタジエ
ン、液状ポリアクリロニトリルブタジエン、液状ポリス
チレンブタジエン、液状ポリイソプレン等があげられ
る。またトリフェニルフォスフェート、ジオクチルフタ
レート、ジオクチルアジペート、オクチルジフェニルフ
ォスフェート、トリブトキシエチルフォスフェート等の
可塑剤を配合することができる。本発明の感光性樹脂組
成物により製造される感光性樹脂シートは、表面にポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレ
ン、などの薄いフィルムのラミネート層を設けることが
できる。このフィルムは露光後剥ぎ取られる。表面のラ
ミネートに水系現像液に可溶な樹脂フィルムを用いても
よい。このときは、露光後現像するときにラミネート層
も一緒に除去される。
【0012】(感光印刷板の製造)この組成物を感光性
印刷板に成形するには、各成分を溶剤に溶解混合し、そ
の後溶剤を除去して必要な厚みに成形するか、各成分を
ニーダー、ロールミル等で混合した後、熱プレス成形、
カレンダー処理、押出し成形により所定の厚さに成形す
ることにより行われる。本発明の感光性樹脂組成物を用
いた感光性樹脂シートを硬化させるには、150〜50
0nm、好ましくは300〜400nmの波長領域の紫
外線を用いるのがよい。光源としては、高圧または低圧
水銀灯、紫外線用蛍光灯、キセノンランプ、ジルコニウ
ムランプが望ましい。本発明組成物からなる感光性樹脂
シートに、透明画像を有するネガフィルムを当て、上記
光源より紫外線を照射し露光させた後露光されない非画
像部を現像液を用いて除去し、レリーフ画像を有する感
光印刷版が得られる。現像液としては、水を主成分とし
て、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ性
化合物、界面活性剤、水溶性有機溶剤等を含有できる。
現像液は、25〜45℃の液温で用いられるが現像性を
高めるため50〜70℃で用いられることもある。本発
明組成物によって得られた感光印刷版は、ゴム弾性を有
し、フレキソ版として優れた特性を有するが、フォトレ
ジスト用やスクリーン印刷のスクリーン用にも適用でき
る。
【0013】以下に実施例により本発明をさらに説明す
る。以下の記述において、部は特記しないかぎり重量部
である。
【実施例】参考例 1 (グラフト共重合体の製造例 1) 窒素シールをして空気中の酸素による副反応を防止でき
るようにし、180℃に加熱された二軸の押出混合機に
より、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン ブロ
ック共重合体(商品名クレイトンG1657X、シェル化学社
製)100重量部および無水マレイン酸4重量部を、連
続的に混合、押出して、付加反応を行った。
【0014】参考例 2 (グラフト共重合体の製造例
2) スチレン/エチレン/プロピレン/スチレン ブロック
共重合体(商品名セプトン2023、クラレ社製)100重
量部および無水マレイン酸4重量部を、参考例1と同様
にして、連続的に混合、押出して、付加反応を行った。
【0015】参考例 3 (グラフト共重合体の製造例
3) スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(商
品名クレイトン1101、シェル化学社製)100重量部お
よび無水マレイン酸2重量部を、参考例1と同様にし
て、連続的に混合、押出して、付加反応を行った。
【0016】参考例 4 (親水性高分子化合物の製造
例 1) 撹拌機、窒素導入管、還流冷却管をつけた1リットル容
量のセパラブルフラスコに、エチレングリコール27
g、および数平均分子量1600で酸価480のスチレ
ンと無水マレイン酸の1/1共重合体(商品名SMA100
0、アルコケミカル(ARCO Chemical)社製)100gを
仕込んだ。窒素気流中で撹拌しながら徐々に昇温し、1
80℃になったところでそのまま1時間保ち、エステル
化反応を完結した後、金属製のパンに樹脂を抜き出して
冷却した。生成した樹脂の数平均分子量は2,050、
酸価は188であった。
【0017】参考例 5 (親水性高分子化合物の製造
例 2) 数平均分子量2750、水酸基含量0.83meq/g
の両末端水酸基含有ポリブタジエン(商品名Polybd R 4
5T、出光石油化学社製)143g、および数平均分子量
1,600、酸価480のスチレンと無水マレイン酸の
1/1共重合体(商品名SMA1000、アルコケミカル社
製)100gを、参考例4と同様にしてエステル化反応
を行った。生成した樹脂の数平均分子量は24,00
0、酸価は170であった。
【0018】参考例 6 (親水性高分子化合物の製造
例 3) 参考例4と同様の装置に、数平均分子量2,750、水
酸基含量0.83meq/gの両末端水酸基含有ポリブ
タジエン(商品名Polybd R 45T、出光石油化学社製)1
00g、および重量平均分子量6,000で酸価650
のイソブテンと無水マレイン酸の1/1共重合体(商品
名イソバン04、クラレ社製)145gを仕込んだ。窒素
気流中で撹拌しながら徐々に昇温し、170℃になった
ところでそのまま1時間保ち、エステル化反応を完結し
た後、金属製のパンに樹脂を抜き出して冷却した。生成
した樹脂の数平均分子量は21,500、酸価は365
であった。
【0019】実施例 1 参考例1で得たマレイン化SEBSエラストマー45
部、メタクリル酸/スチレン/ブタジエン共重合体(数
平均分子量25000、組成は重量比でメタクリル酸/
スチレン/ブタジエン=20/10/70)40部、テ
トラエチレングリコールジメタクリレート15部、2,
2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン2部、
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.2部をニ
ーダーで混練した。この混合物を、100μのポリエス
テルフィルムにはさみ、3mmの厚さのスペーサーの内
側に置き、140℃でプレスし感光性樹脂シートを得
た。次ぎに片側のポリエステルフィルムを剥し、その面
に画像を描いた透明画像担体を置き、紫外線蛍光灯を用
いて2.5mW/cm2の強度の光で30分間露光した。
画像担体を除き、水酸化ナトリウム0.3部、2−(2
−ブトキシ)エトキシエタノール7部、水93部の溶液
を用い、液温60℃で20分間ブラシを用いて未露光部
の溶出を行い、原画像を忠実に再現したレリーフを有す
る感光印刷版(フレキソ版)を得た。このフレキソ版を
用いて、アルコールベースのインキにて印刷を行った
が、版はインキに対する充分な耐性を示した。
【0020】実施例 2 水溶性高分子として重量平均分子量6,000、酸価6
50のイソブテンと無水マレイン酸の1/1共重合体
(商品名イソバン04、クラレ社製)を用いる他は実施例
1と同様にして、感光性樹脂シートを得た。実施例1と
同様に露光現像を行い、原画像を忠実に再現したレリー
フを得た。このフレキソ版を用いて、アルコールベース
のインキにて印刷を行ったが、版はインキに対する充分
な耐性を示した。
【0021】実施例 3〜5 親水性高分子化合物として参考例4〜6で得た樹脂をそ
れぞれ用いる他は、実施例1と同様にして、感光性樹脂
シートを得た。実施例1と同様に露光、現像を行い、原
画像を忠実に再現したレリーフを得た。このフレキソ版
を用いて、アルコールベースのインキにて印刷を行った
が、版はインキに対する充分な耐性を示した。
【0022】実施例 6 参考例2で得たグラフト共重合体45部、酸価650の
イソブテンと無水マレイン酸の1/1共重合体(商品名
イソバン04、クラレ社製)40部、フマル酸ジオクチル
15部、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェ
ノン2部、および2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ
ール0.2部をニーダーにて混練し、その後実施例1と
同様にして、感光性樹脂シートを得た。実施例1と同様
に露光現像を行い、原画像を忠実に再現したレリーフを
得た。このフレキソ版を用いて、アルコールベースのイ
ンキにて印刷を行ったが、版はインキに対する充分な耐
性を示した。
【0023】実施例 7 参考例3で得たグラフト共重合体45部を使用した以外
は参考例6と同様にして、感光性樹脂シートを得た。実
施例1と同様に露光現像を行い、原画像を忠実に再現し
たレリーフを得た。このフレキソ版を用いて、アルコー
ルベースのインキにて印刷を行ったが、版はインキに対
する充分な耐性を示した。
【0024】比較例 1 ブタジエン/スチレン/メタクリル酸メチル/メタクリ
ル酸=45/10/20/25の比率で混合し、重合を
行った数平均分子量40,000の共重合体85部、テ
トラエチレングリコールジメタクリレート15部、2,
2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン2部、
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.2部をニー
ダーで混練した。この混合物を、100μのポリエステ
ルフィルムに挟さみ、3mmの厚さのスペーサーの内側
に置き、140℃でプレスして感光性樹脂シートを得
た。次ぎに片側のポリエステルフィルムを剥し、その面
に画像を描いた透明画像担体を置き、紫外線蛍光灯を用
いて2.5mW/cm2の強度の光で30分間露光した。
画像担体を除き、水酸化ナトリウム0.3部、2-(2-ブ
トキシ)エトキシエタノール7部、水93部の溶液を用
い、液温60℃で20分間ブラシを用いて未露光部の溶
出を行ったが、露光部もアルカリ水溶液への膨潤率が高
く、充分な解像度のレリーフは得られなかった。このフ
レキソ版を用いて、アルコールベースのインキにて印刷
を行ったが、版はインキに対する耐性が悪く、印刷性が
悪かった。
【0025】比較例 2 カルボキシル化ブタジエン/アクリロニトリル共重合体
(数平均分子量30,000、アクリロニトリル含量2
7%、カルボキシル含量3.4%)85部、テトラエチ
レングリコールジメタクリレート15部、2,2−ジメ
トキシ−2−フェニルアセトフェノン2部、2,6−ジ
−t−ブチル−p−クレゾール0.2部をニーダーで混
練した。後は比較例1と同様に処理し感光性樹脂シート
を得た。比較例1と同様に露光現像を行った。しかし露
光部もアルカリ水溶液への膨潤率が高く、充分な解像度
のレリーフは得られなかった。このフレキソ版を用い
て、アルコールベースのインキにて印刷を行ったが、版
はインキに対する耐性が悪く、印刷性が悪かった。
【0026】比較例 3 スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン ブロック共
重合体(商品名クレイトンG1657X、シェル化学社製)、
メタクリル酸/スチレン/ブタジエン共重合体(数平均
分子量25,000、組成は重量比でメタクリル酸/ス
チレン/ブタジエン−20/10/70)40部、テト
ラエチレングリコールジメタクリレート15部、2,2
−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン2部、2,
6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.2部をニーダ
ーで混練した。後は比較例1と同様に処理し感光性樹脂
組成物のシートを得た。比較例1と同様に露光現像を行
った。しかしながら、エラストマーと水溶性高分子との
相溶性が不十分であり、またエラストマー成分とアルカ
リ水系現像液とのなじみも良くないため、現像不十分で
あり、充分な解像度のレリーフは得られなかった。
【0027】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物は、不飽和カ
ルボン酸をグラフトした熱可塑性エラストマーを用いる
ことにより、ゴム弾性に優れ、次に加える親水性高分子
化合物との親和性を増し、露光後、水性現像液にて現像
が可能であり、解像度に優れた感光印刷版を得ることが
できる。しかも、アルコールベースインクに対し、耐性
があり、フレキソ版に特に有用である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の(1)から(4)までの成分を含有し
    て成る感光性樹脂組成物: (1)次の熱可塑性エラストマー(a)に不飽和カルボ
    ン酸またはその無水物(b)をグラフト共重合し、カル
    ボン酸を0.05〜20重量%含有させたグラフト共重
    合体 20〜90重量%: (a)ハードセグメントおよびソフトセグメントより主
    としてなり、ハードセグメントが25℃以上のガラス転
    移点をもつ熱可塑性非エラストマー状重合体ブロック、
    ソフトセグメントが10℃以下のガラス転移点を持つエ
    ラストマー状重合体ブロックである熱可塑性エラストマ
    ー; (2)親水性高分子化合物 10〜70重量%; (3)少なくとも1個の末端エチレン基を含有するエチ
    レン性不飽和炭化水素化合物 1〜40重量%;および (4)光重合開始剤 0.01〜10重量%。
  2. 【請求項2】(a)の熱可塑性エラストマーがスチレン
    /ブタジエン/スチレン ブロックポリマー、スチレン
    /イソプレン/スチレン ブロックポリマーまたはこれ
    らに対応する水素化された重合体である、請求項第1項
    記載の感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(b)が無水マレイン酸である、請求項第
    1項記載の感光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(3)のエチレン性不飽和炭化水素化合物
    が少なくとも分子中に1個のカルボン酸を有するもので
    ある、請求項第1項記載の感光性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(2)の親水性高分子化合物がスチレン/
    無水マレイン酸の共重合体、イソブチレン/無水マレイ
    ン酸の共重合体、またはこれらの共重合体と水酸基末端
    ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリブタジエン/ア
    クリロニトリル共重合体もしくはポリブタジエン/スチ
    レン共重合体とを反応させたハーフエステル化合物であ
    る、請求項第1項記載の感光性樹脂組成物。
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