JPH07333779A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH07333779A
JPH07333779A JP12641994A JP12641994A JPH07333779A JP H07333779 A JPH07333779 A JP H07333779A JP 12641994 A JP12641994 A JP 12641994A JP 12641994 A JP12641994 A JP 12641994A JP H07333779 A JPH07333779 A JP H07333779A
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JP12641994A
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Masataka Yamamoto
正孝 山本
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現像処理時における銀スラッジの発生を防止
し、かつ経時保存性、ランニング処理変動性を改良した
ハロゲン化銀写真感光材料の提供。 【構成】 支持体の一方の側に塩化銀含有率が10モル%
以上70モル%未満の塩臭化銀粒子を含有する少なくとも
1層のハロゲン化銀乳剤層を有し、他方の側に下記一般
式〔1〕で表される化合物の少なくとも1種を含有した
非感光性親水性コロイド層の少なくとも1層を有するこ
とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 一般式〔1〕 Z−SM 式中、Zはアルキル基、アリール基、又は複素環基を表
し、これらの基は置換又は非置換のアルキル基、置換又
は非置換のアリール基、置換又は非置換のアミノ基、ヒ
ドロキシ基、アシル基、アシルアミノ基、ハロゲン原子
又は−SO3M1基、−COOM2基を表す。M1、M2は水素原
子、アルカリ金属原子又はアンモニウム基を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塩臭化銀乳剤層を含有し
たハロゲン化銀写真感光材料に関し、詳しくは現像処理
時における銀スラッジの発生を防止し、かつ、経時保存
性を改良したハロゲン化銀写真感光材料に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】写真感光材料用現像液には酸化防止剤と
して、亜硫酸ナトリウム塩や亜硫酸カリウム塩が用いら
れている。該化合物はハロゲン化銀に対して溶解作用を
有しているために感光材料を現像処理すると銀亜硫酸錯
塩が多量に生成され、現像液中に溶出される。溶出した
銀錯塩は現像主薬によって容易に還元され、いわゆる銀
スラッジと言われる泥状の析出銀を蓄積する。
【0003】この銀スラッジは自動現像機による連続処
理にて現像液中の浮遊親水性コロイドや、フィルム上に
付着したり、自動現像機のローラーやベルトに付着す
る。そのため搬送されるフィルム上に黄褐色を呈した筋
状の汚れや傷を発生するなどの重大な障害を招くことで
ある。特に近年、環境上の問題から写真用処理液の補充
量を低減しているために現像機浴槽内での処理液滞留時
間が長くなっていることから蓄積される銀スラッジ量も
従来に較べて増大しているのが現状である。
【0004】従来より銀スラッジ防止を意図した技術と
しては数多く提案されており、例えばチオウラシル類を
用いた特開昭58-114035号、メルカプト安息香酸類を用
いた特開昭63-2045号、脂肪族メルカプトカルボン酸類
を用いた特公昭47-14953号、特開昭62-178959号、ジス
ルフィド類を用いた特開平3-51844号、硫黄原子を含む
αアミノ酸類を用いた特開昭48-26136号、さらには種々
のメルカプトアゾール類を用いる方法など数多く開示さ
れており、いずれも水溶性銀塩を形成し易い化合物が用
いられている。しかしながら、これら従来技術の多くは
現像液中でスラッジ防止効果を得るには多量に使用する
必要があって、そのためにフィルムの感度、ガンマを劣
化してしまうなどの問題点を抱えていた。特に現像液を
低補充量化した場合には劣化が著しく、フィルムの多量
連続処理にて、安定した写真特性を得られない欠点を有
していた。
【0005】一方、医療用感光材料の分野では、迅速処
理化のために現像性、定着性などの処理性の向上が望ま
れており、塩臭化銀乳剤は現像性、定着性に優れている
ことが知られている。
【0006】本発明者は該塩臭化銀乳剤からなるハロゲ
ン化銀写真感光材料の銀スラッジ防止剤としてハロゲン
化銀乳剤層中に従来公知の化合物を用いて種々検討した
結果、フィルムの経時保存にて高温、高湿下では問題な
い反面、高温、低湿下でカブリの増加と感度の劣化をお
こすと言う新たな問題が発生し、その解決が求められて
いた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、現像処理時における銀スラッジの発生を防止し、か
つ、高温、低湿下での経時保存性を改良した塩臭化銀乳
剤層を含有するハロゲン化銀写真感光材料を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記の
本発明により解決された。
【0009】(1)支持体の一方の側に塩化銀含有率が
10モル%以上70モル%未満の塩臭化銀粒子を含有する少
なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を有し、他方の側に
下記一般式〔1〕で表される化合物の少なくとも1種を
含有した非感光性親水性コロイド層の少なくとも1層を
有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0010】一般式〔1〕 Z−SM (式中、Zはアルキル基、アリール基、又は複素環基を
表し、これらの基は置換又は非置換のアルキル基、置換
又は非置換のアリール基、置換又は非置換のアミノ基、
ヒドロキシ基、アシル基、アシルアミノ基、ハロゲン原
子又は−SO3M1基、−COOM2基を表す。M1、M2は水素原
子、アルカリ金属原子又はアンモニウム基を表す。) 以下、本発明を詳述する。
【0011】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤のハ
ロゲン化銀組成は、塩化銀含有率が10モル%以上70モル
%未満の塩臭化銀粒子であり、好ましくは30モル%〜60
モル%の塩化銀を含む塩臭化銀粒子を挙げることができ
る。ハロゲン化銀粒子は少量の沃化銀を含む沃塩臭化銀
乳剤であってもよい。
【0012】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、上
記の塩臭化銀粒子からなるハロゲン化銀乳剤層を少なく
とも1層有する構成からなり、隣接又は近接して他のハ
ロゲン化銀組成からなるハロゲン化銀乳剤層を有してい
てもよい。
【0013】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、該
乳剤層と反対側の支持体面に非感光性の親水性コロイド
層を有する。ここで言う非感光性とは実質的な写真感度
を有しないことを言い、具体的な親水性コロイド層とし
ては例えばバッキング層、裏引き層、アンチハレーショ
ン層、帯電防止層、保護層など写真感光材料の裏面に塗
布される親水性コロイド層を指す。本発明において好ま
しい親水性コロイド層としてはアンチハレーション染料
を含有したバッキング層が挙げられる。該親水性コロイ
ド層には前記一般式〔1〕で表される化合物が含有され
る。
【0014】式中、Zのアルキル基としては直鎖、分
岐、環状のいずれでもよい炭素数1〜8までのアルキル
基で例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル基など、アリール基
としてフェニル基、ナフチル基で、複素環基としては
N、S、Oのヘテロ原子のうちの少なくとも1つを含有
する5〜6員の複素環で、該複素環はベンゼン環と縮合
していてもよい。アルキル基への置換分としては例えば
ヒドロキシ、ハロゲン原子(例えばCl、Fなど)、複素
環基(例えばピロリジニル環など)、アリール基への置
換分としては例えば低級アルキル基、ヒドロキシ、ハロ
ゲン原子など、置換アミノ基としては例えば低級アルキ
ル基など、M1、M2のアルカリ金属原子としては例えば
Na、Kなどが挙げられる。
【0015】以下、本発明に係る一般式〔1〕で表され
る化合物の具体例を示す。
【0016】
【化1】
【0017】
【化2】
【0018】
【化3】
【0019】
【化4】
【0020】上記の化合物は公知の化合物であって例え
ばJ.Chem.Soc.49.1748.1927或いはBeil.22(3).2143など
に記載の方法又はそれに準じた方法により合成すること
ができ、又、市販品として入手可能の化合物もある。
【0021】上記の化合物は、本発明のハロゲン化銀写
真感光材料の感光性ハロゲン化銀乳剤層と反対側の親水
性コロイド層に添加される。添加に際しては単独または
組み合わせて使用してよく、水又は親水性溶媒例えばメ
タノール、エタノールなどに溶解して添加するのが好ま
しい。添加量は本発明に係る感光材料1m2当たり6.5×1
0-6モル〜1.95×10-1モルでよく、より好ましくは5×1
0-5モル〜1.0×10-1モルである。添加の時期は親水性コ
ロイド塗布液の製造工程のいずれでもよく、塗布前の適
宜な時期に添加してよい。
【0022】本発明に係るハロゲン化銀乳剤層または親
水性コロイド層には各種の親水性コロイドを結合剤とし
て使用することが出来る。用いられるコロイドとしては
例えば、各種ゼラチン、アルブミン、ポリサッカライ
ド、セルローズ誘導体、ポリビニルアルコール誘導体を
含むポリビニル化合物、アクリルアミドポリマーなど写
真用として用いられる親水性コロイドを挙げることが出
来る。
【0023】本発明のハロゲン化銀粒子は本発明の構成
であれば、どのような結晶型のものであってもよく、例
えば立方体、8面体、14面体などの単結晶であってもよ
く、種々の形状を有した多双晶粒子であってもよい。ハ
ロゲン化銀粒子の平均粒径は0.1μm〜2.0μmが好まし
く、より好ましくは0.2μm〜1.0μmである。ハロゲン化
銀粒子の粒径は電子顕微鏡写真の観察から粒子の体積に
等しい体積を有する球の直径として定義される。
【0024】本発明に用いられる乳剤は本発明の構成内
で2種以上の乳剤の混合であってもよく、例えば正常晶
やアスペクト比が2未満の双晶粒子であってもよい。本
発明のハロゲン化銀乳剤は粒径分布の狭い単分散型乳剤
であるものが好ましく、平均粒径の変動係数が25%以
下、さらに好ましくは20%以下が好ましい。
【0025】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、公知の方法で製造できる。例えばリサー
チ・ディスクロージャー(RD)No.17643(1978年12月),22
〜23頁の“Emulsion Preparation and Types”に記載の
方法、或は同(RD)No.18716(1979年11月),648頁に記載
の方法で調製することができる。
【0026】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、例えばT.H.James著“The Theory of the
Photographic process”第4版、Macmillan社刊(1977
年)38〜104頁に記載の方法、G.F.Duffin著“Photograph
ic Emulsion Chemistry”、Focal Press社刊(1966年)、
P.Glafkides著“Chimie et Physique Photographique”
Paul Montel社刊(1967年)或はV.L.Zelikman他著“Makin
g And Coating Photographic Emulsion" Focal Press社
刊(1964)などに記載の方法により調製することができ
る。
【0027】即ち、酸性法、アンモニア法、中性法など
の溶液条件にて順混合法、逆混合法、ダブルジェット
法、コントロール・ダブルジェット法などの混合条件、
コンバージョン法、コア/シェル法などの粒子調製条件
およびこれらの組合わせ法を用いて製造することができ
る。
【0028】ハロゲン化銀の結晶構造は、内部と外部が
異なったハロゲン化銀組成からなっていてもよく、層状
構造をなしたコア/シェル型乳剤であってもよい。
【0029】コア/シェル型乳剤の製法は公知で、例え
ばJ.Phot.Sci,24.198.(1976)、米国特許2、592、250号、
同3,505,068号、同4,210,450号、同4,444,877号或は特
開昭60-143331号などに記載の方法を参考にすることが
できる。
【0030】乳剤は可溶性塩類を除去するためにヌーデ
ル水洗法、フロキュレーション沈降法などを用いてよ
く、好ましい水洗法としては例えば、特公昭35-16086号
記載のスルホ基を含む芳香族炭化水素系アルデヒド樹脂
を用いる方法、又は特開平2-7037号記載の高分子凝集剤
である例示G−3、G−8などを用いる脱塩法を挙げる
ことができる。
【0031】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、物理熟成又は化学熟成前後の工程で、各
種の写真用添加剤を用いることができる。このような工
程で使用される化合物としては例えば、前述の(RD)No.1
7643(1978年12月)同No.18716(1979年11月)及び同No.30
8119(1989年12月)に記載されている各種の化合物を用い
ることができる。これら3つの(RD)に記載されている化
合物種類と記載箇所を下記に掲載した。
【0032】 添加剤 RD-17643 RD-18716 RD-308119 頁 分類 頁 頁 分類 化学増感剤 23 III 648 右上 996 III 増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IV A 減感色素 23 IV 998 IV B 染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII 現像促進剤 29 XXI 648右上 カブリ抑制剤・安定剤 24 IV 649右上 1006〜7 VI 増白剤 24 V 998 V 硬膜剤 26 X 651左 1004〜5 X 界面活性剤 26〜27 XI 650右 1005〜6 XI 可塑剤 27 XII 650右 1006 XII スベリ剤 27 XII マット剤 28 XVI 650右 1008〜9 XVI バインダー 26 XXII 1003〜4 IX 支持体 28 XVII 1009 XVII 本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いられる支持体
としては、上記のRDに記載されているものが挙げられ、
適当な支持体としてはポリエチレンテレフタレートフィ
ルムなどで、支持体表面は塗布層の接着性をよくするた
めに下引き層を設けたりコロナ放電や紫外線照射などが
施されてもよい。
【0033】本発明の感光材料の写真処理は例えば、前
記のRD-17643のXX〜XXI、29〜30頁或は同308119のXX〜XX
I、1011〜1012頁に記載されているような、処理液によ
る処理がなされてよい。
【0034】白黒写真処理での現像剤としては、ジヒド
ロキシベンゼン類(例えばハイドロキノン)、3-ピラゾ
リドン類(例えば1-フェニル-3-ピラゾリドン)、アミ
ノフェノール類(例えばN-メチル-p-アミノフェノー
ル)などを単独もしくは組合せて用いることができる。
なお、現像液には公知の例えば保恒剤、アルカリ剤、p
H緩衡剤、カブリ防止剤、硬膜剤、現像促進剤、界面活
性剤、消泡剤、色調剤、硬水軟化剤、溶解助剤、粘性付
与剤などを必要に応じて用いてもよい。
【0035】定着液にはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩な
どの定着剤が用いられ、さらに硬膜剤として水溶性のア
ルミニウム塩例えば硫酸アルミニウム或はカリ明ばんな
どを含んでいてもよい。その他保恒剤、pH調整剤、硬
水軟化剤などを含有していてもよい。
【0036】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料の
現像処理方法は自動現像機で処理され、現像から乾燥ま
での工程を90秒以内で完了させることが好ましい。即
ち、感光材料の先端が現像液に浸漬され始める時点か
ら、処理工程を経て同先端が乾燥ゾーンを出てくるまで
の時間(いわゆるDry to Dryの時間)が90秒以内である
ことで、より好ましくは60秒以内である。
【0037】定着温度及び時間は約20℃〜50℃で4秒〜
20秒が好ましく、30℃〜40℃で5秒〜15秒がより好まし
い。現像時間は5秒〜45秒で好ましくは6秒〜30秒であ
る。現像温度は25℃〜50℃が好ましく、30℃〜40℃がよ
り好ましい。乾燥時間は通常35〜100℃、好ましくは40
〜80℃の熱風を吹き付けたり、遠赤外線による加熱手段
が設けられた乾燥ゾーンが自動現像機に設置されていて
もよい。
【0038】自動現像機には現像、定着、水洗の各工程
の間に、感光材料に水又は定着能を持たない酸性溶液の
リンス液を付与する機構を備えた自動現像機(特開平3-
264953号)を用いてもよい。さらに現像液や定着液を調
液できる装置を内蔵していてもよい。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。
【0040】実施例1 平均粒径0.1μmの臭化銀種乳剤を用いて、アンモニア性
硝酸銀水溶液と臭化カリウム、塩化ナトリウム、沃化カ
リウムの水溶液を表1記載の組成になるように適宜混合
したのち、ダブルジェット法で添加し平均粒径0.25μm
のAgClBrIの立方晶単分散乳剤を成長させた。添加終了
後、pH6.0に合わせた後、花王アトラス社製デモールN
水溶液及び硫酸マグネシウム水溶液を用いて沈澱脱塩を
行い、水洗した。さらにオセインゼラチン23gを用い
て、水洗を行った上記乳剤を再分散した。乳剤の50℃に
おける電位は50mv、pHは5.8であった。
【0041】得られた粒子200個を任意に選び電子顕微
鏡で粒径を測定し粒径の変動係数を求めたところ15%で
あった。
【0042】上記の乳剤に対し下記増感色素(A)と
(B)をハロゲン化銀1モル当たりそれぞれ150mgとを6
0mg添加した後、チオシアン酸アンモニウム塩を銀1モル
当たり7.0×10-4モル、及び適当な量の塩化金酸とチオ
硫酸ナトリウムを添加し、48℃で化学増感を行った。化
学熟成開始後30分に、平均粒径0.04μmの沃化銀微粒子
をハロゲン化銀1モル当たり0.002モル添加した。さら
に化学熟成を20分続けた後、4-ヒドロキシ-6-メチル-1,
3,3a,7-テトラザインデンをハロゲン化銀1モル当たり
2.4g添加し温度を下げて熟成を停止させた。
【0043】(A)9-エチル-3,3′-ジ-(3-スルホプロ
ピル)-4,5,4′,5′-ジベンゾチアカルボシアニンナトリ
ウム塩の無水物 (B)5,5′-ジクロロ-9-エチル-3,3′-ジ(3-スルホプ
ロピル)チアカルボシアニンナトリウム塩の無水物 このようにして調製した乳剤の銀1モル当たり下記の添
加剤を加えて乳剤層用塗布液とした。
【0044】 乳剤層用塗布液 一般式〔1〕の化合物 表1記載量 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 10mg 1-トリメチロールプロパン 14mg t-ブチルカテコール 68mg ポリビニルピロリドン(分子量10.000) 850mg スチレン-無水マレイン酸共重合体 2.0g ニトロフェニルトリフェニル−ホスホニウムクロリド 50mg 1,3-ジヒドロキシベンゼン-4-スルホン酸アンモニウム 1.7g 1,1-ジメチロール-1-ブロム-1-ニトロメタン 6.2mg nC4H9OCH(OH)CH2N(CH2COOH)2 700mg
【0045】
【化5】
【0046】また、乳剤保護層用塗布液に用いたゼラチ
ン1g当たりの添加剤は次の通りである。
【0047】 平均粒径5μmのポリメチルメタクリレート 21mg 平均粒径3μmのポリメチルメタクリレート 28mg グリオキザール 15mg ソジウム-iso-アミル-n-デシルスルホサクシネート 20mg 乳剤層と反対側のバッキング層用塗布液 バッキング層のゼラチン1g当たりの添加剤は次の通り
である。
【0048】 下記ハレーション防止染料 35mg 一般式〔1〕の化合物 表1記載量 平均粒径6μmのポリメチルメタクリレート 25mg 硝酸カリウム 10mg グリオキザール 20mg ソジウム-iso-アミル-n-デシルスルホサクシネート
10mg
【0049】
【化6】
【0050】上記のようにして調製した乳剤層、同保護
層、バッキング層のそれぞれの塗布液を下引き済みのポ
リエチレンテレフタレートベース上に塗布した。なお、
乳剤層の銀付き量は1m当たり2g、ゼラチン付き量
が1.8g、乳剤保護層のゼラチン付き量が0.8g、バッキ
ング層のゼラチン付き量が2gになるよう塗布した。
【0051】得られた試料は以下の現像液、定着液を用
いて処理した。
【0052】 (現像液組成) パートA(10.8l仕上げ用) 亜硫酸カリウム(50%溶液) 2150g 水酸化カリウム 340g ジエチレントリアミン5酢酸 32.3g 炭酸水素ナトリウム 108g 5-メチルベンゾトリアゾール 150mg 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 15mg ハイドロキノン 280g 水を加えて3600mlに仕上げる。
【0053】 パートB(10.8l仕上げ用) 氷酢酸 158g トリエチレングリコール 144g 1-フェニル-3-ピラゾリドン 19.5g 5-ニトロインダゾール 0.32g パートAとBを混合し、水で10.8lに仕上げ、NaOHによ
りpHを10.5に調整した。
【0054】 スターター処方(1.0l仕上げ用) 臭化カリウム 300g 氷酢酸 144g (定着液組成) パートA(16.4l仕上げ用) チオ硫酸アンモニウ(70wt/vol%) 3460g 無水亜硫酸ナトリウム 150g 酢酸ナトリウム・3水塩 350g クエン酸ナトリウム 43g グルコン酸 33g ホウ酸 26g 氷酢酸 120g パートB(16.4l仕上げ用) 硫酸アルミニウム 56g 硫酸(50wt%) 91g パートAとBを混合し、水で10.8lに仕上げ、氷酢酸に
よりpHを4.4に調整した。
【0055】試料は下記の処理液を用いたローラー搬送
型自動現像機で処理した。
【0056】処理工程 工 程 処理温度(℃) 処理時間(秒) 挿入 −− 0.7 現像+渡り 35 8.0 定着+渡り 33 5.8 水洗+渡り 18 3.6 スクイズ 40 2.5 乾燥 45 4.3 合計 −− 24.9 なお、上記現像液を現像槽に満たしたのち適量のスター
ターを現像槽中へ添加するが上記のスターターはランニ
ングでの感度変動が最小になるように添加量を調整する
ことが出来る。従ってランニング開始時とランニング平
衡時の感度が等しくなるようにスターターの量を調整し
て処理した。なお、ランニング時の補充液には上記現像
液及び定着液を用いた。ここでランニング平衡時とは、
処理剤の補充量の積算量が処理槽容積の3倍になった時
点を平衡とみなした。従って、「ランニングでの感度
差」はランニング開始時と平衡時の感度差ではなく、
(それらは等しい)その間の感度変動の最大幅を意味す
る。
【0057】自動現像機は現像槽容量が16l、定着槽容
量が10l、水洗槽容量が10lであり、クリンカ205
(〔株〕日板研究所製)の主成分である(SiO2、Al
2O3、Ag+イオンセラミックスの粒度1.0〜1.5mm、比重2.
5〜2.6)200gを20メッシュのポリエチレン製織布で縫
製製袋した袋に充填し、水洗槽の水洗水供給部付近に浸
漬させた。また、乾燥は赤外線ヒーター(ヒーター温度
220℃)と温風(60℃)を併用した。なお赤外線ヒータ
ーを用いてフィルムの挿入を検出し、四つ切り10枚分の
フィルム面積を検出し、四つ切り10枚分の補充量として
現像液150ml、定着液150mlを補充した。
【0058】評価 <センシトメトリー>得られた試料を633nmの干渉フィ
ルターを通過したキセノンフラッシュランプを光源とし
て10-6秒間ウエッジ露光し、カブリ+0.1の濃度を得る
のに要した光量の逆数の対数から感度を求めた。
【0059】(フレッシュ試料):塗布後、30℃、50%
RHの環境下に24時間放置してから露光した。感度はラン
ニングの開始時と平衡時に求めて、その差を表した。
又、ガンマは特性曲線のカブリ+0.25の濃度とカブリ+
2.5の濃度を結ぶ線の傾きで定義される値をランニング
の開始時と平衡時に求めて、その差を表した。
【0060】(経時保存試料):塗布後、55℃、20%RH
の環境下に24時間放置してから露光したものと、塗布
後、50℃、80%RHの環境下に24時間放置してから露光し
たものを調製した。
【0061】表中の値はフレッシュと同様にランニング
の開始時と平衡時に求めて、その差を表した。同時にカ
ブリ値も示した。
【0062】<銀スラッジの評価>試料の全面が濃度1.
0になるように露光した試料を、それぞれ前記の自動現
像機で処理した。フィルム試料、現像機のラック、ロー
ラー、壁面に付着した銀スラッジの度合いを下記の4段
階で目視評価した。
【0063】○:銀スラッジが殆ど見られず、現像機に
全く汚れがない △:現像液が濁り、処理槽壁面に僅かに汚れが見られた ×:銀スラッジが発生し、ラックを洗っても容易に汚れ
が落ちない ××:現像液槽に多量の銀スラッジが発生し、処理され
るフィルムに付着し画像汚染を生じた。
【0064】以上、得られた結果を下記の表に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】表から明らかなように本発明に係る試料
は、経時保存代用試験にて苛酷な温湿度下に長時間放置
されても感度、ガンマの劣化が著しく少なく、かつラン
ニング処理での感度、ガンマの変動が少ないことが分か
る。さらに銀スラッジの発生を大幅に防止できることが
分かる。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、経時保存にて苛酷な温
湿度下に長時間放置されても感度、ガンマの劣化が少な
く、かつランニング処理での感度、ガンマの変動が少な
いハロゲン化銀写真感光材料を得られた。さらに本発明
により銀スラッジの発生を大幅に防止することが出来
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の一方の側に塩化銀含有率が10モ
    ル%以上70モル%未満の塩臭化銀粒子を含有する少なく
    とも1層のハロゲン化銀乳剤層を有し、他方の側に下記
    一般式〔1〕で表される化合物の少なくとも1種を含有
    した非感光性親水性コロイド層の少なくとも1層を有す
    ることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 一般式〔1〕 Z−SM (式中、Zはアルキル基、アリール基、又は複素環基を
    表し、これらの基は置換又は非置換のアルキル基、置換
    又は非置換のアリール基、置換又は非置換のアミノ基、
    ヒドロキシ基、アシル基、アシルアミノ基、ハロゲン原
    子又は−SO3M1基、−COOM2基を表す。M1、M2は水素原
    子、アルカリ金属原子又はアンモニウム基を表す。)
JP12641994A 1994-06-08 1994-06-08 ハロゲン化銀写真感光材料 Pending JPH07333779A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6544718B2 (en) 2000-12-21 2003-04-08 Fuji Photo Film Co., Ltd. Silver halide photographic light-sensitive material and method for processing same

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