JPH07331743A - プレキャストｒｃ柱と集成材梁の仕口構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 木材と同等に軽量で耐力は木材より抜群に高
い集成材で梁を構成し、柱はプレキャストＲＣ造とし施
工の合理化、品質の保証、コストの低減を図るプレキャ
ストＲＣ柱と集成材梁の仕口構造を提供する。 【構成】 集成材梁２の先端に突出部を設け、プレキャ
ストＲＣ柱に設けた嵌合部に挿入し、該プレキャストＲ
Ｃ柱には掛着部を設けて集成材梁の荷重をうけ更に前記
集成材梁の上部、突出部に沿って木製の楔を打ち込んで
仕口構造とする。又集成材梁２の先端の突出部３を、プ
レキャストＲＣ柱１に設けた嵌合部に挿入した場合、該
プレキャストＲＣ柱１及び掛着部４と集成材梁２との間
隙に接着剤を注入して強化をはかる。更にプレキャスト
ＲＣ柱１を貫通し、集成材梁２をねじボルトで締結して
一層の強化を図ることも可能である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】低層建築物の骨組構造に於いて、
プレキャストＲＣ柱と集成材梁よりなる仕口構造に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来は、住宅ではプレキャストＲＣ柱に
木材が、集合住宅等の場合はにＲＣ梁又は鉄骨梁が用い
られ、その仕口構造も種々なものが考案、発明されてい
る。

【０００３】

【発明の解決しようとする課題】木材の場合は強度的に
限界があり、ＲＣ梁又は鉄骨梁の場合は、かなり面倒な
工事となり省資源、省人工の点で問題があった。近年、
丸太をのこぎりでひき割り何枚か重ねて熱を加え乾燥さ
せ、更にひき割り接着剤を塗布して重ね圧縮し固化させ
た集成材が脚光を浴びている。集成材は普通の木材と比
重は同じ位で、強度は木材よりも、遥かに高く、且つ自
由な成形が出来る特徴がある。そこで木材の軽量を生か
して更に耐力は木材より、抜群に高い集成材で梁を構成
し、柱はプレキャストＲＣ造とする。かくて施工の合理
化、品質の保証、コストの低減を図る。 ここにプレキ
ャストＲＣ柱と集成材梁の仕口構造を提供する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】集成材梁２の先端に突出
部３を設け、プレキャストＲＣ柱１に設けた嵌合部に挿
入し、該プレキャストＲＣ柱１には掛着部４を設けて集
成材梁２の荷重をうけ更に前記集成材梁２の上部、突出
部３に沿って木製の楔５を打ち込んで仕口構造とする。
又集成材梁２の先端の突出部３を、プレキャストＲＣ柱
１に設けた嵌合部に挿入した場合、該プレキャストＲＣ
柱１及び掛着部４と集成材梁２との間隙に接着剤を注入
して強化をはかる。更にプレキャストＲＣ柱１を貫通
し、集成材梁２をねじボルトで締結して一層の強化を図
ることも可能である。

【０００５】

【実施例】図１に本発明の実施例の一例を示す。集成材
梁２の先端に突出部３を設け、プレキャストＲＣ柱１に
設けた嵌合部に挿入し、プレキャストＲＣ柱１には掛着
部４を設けて集成材梁２の荷重をうけるようにする。更
に梁の上部、突出部３に沿って木製の楔５を打ち込み梁
を安定させる。図２はＡ−Ａ視図である。図３はＢ−Ｂ
視図である。

【０００６】図４は図１の例に於いて集成材梁２とプレ
キャストＲＣ柱１の間隙に例えば、エポキシ系接着剤を
下部から上部に向けて注入するものである。

【０００７】図５は更に強度を増すため集成材梁２のね
じボルト挿入用溝９から貫通孔１０を通して、細いフレ
キシブルなねじボルト８を湾曲して貫通せしめ集成材梁
２を締結するものである。図６はＣ−Ｃ断面である。

【０００８】図７は、より太いねじボルトを使用し、一
層強力にしたもので、ねじボルトがフレキシブルになら
ないのでクロスして真っ直ぐに集成材梁２を締結した例
である。図８はＤ−Ｄ視図である。

【０００９】図９に図１の仕口を応用した低層住宅を示
す。

【００１０】図１０に図４、図５の仕口を応用した中層
の集合住宅等を示す。

【００１１】図１１に図７の仕口を応用したやや高層の
集合住宅等を示す。

【００１２】図１２に本発明の仕口構造を、高層集合住
宅の準構造として応用した例でＲＣ大梁は剛接合とし
て、集成材梁はピン接合として設計する。住宅の単位は
鎖線で示すように２層を１戸とする。

【００１３】

【発明の効果】この発明の効果は次の通りである。

【００１４】（イ）ＲＣ造の梁に代えて集成材梁を使用
することにより、施工時の型枠、サポートが不要となり
大幅な施工合理化となる。

【００１５】（ロ）梁が集成材であるから、従来の和風
木造床の施工が可能である。

【００１６】（ハ）プレキャストを使用するので施工期
間が短い。

【００１７】（ニ）柱がＲＣ造なので木造よりは高層が
可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の一例を示す図である。

【図２】図１のＡ−Ａ視図である。

【図３】図１のＢ−Ｂ視図である。

【図４】図１の例に於いて集成材梁とプレキャストＲＣ
柱の間隙に、エポキシ系接着剤を下部から上部に向けて
注入した図である。

【図５】強度を増すため集成材梁のねじボルト挿入用溝
から貫通孔を通して、細いフレキシブルなねじボルトを
湾曲して貫通せしめ集成材梁を締結した図である。

【図６】図５のＣ−Ｃ断面である。

【図７】より太いねじボルトを使用し、一層強力にした
もので、ねじボルトがフレキシブルにならないのでクロ
スして真っ直ぐに集成材梁を締結した図である。

【図８】図５のＤ−Ｄ断面である。

【図９】図１の仕口を応用した低層住宅の図である。

【図１０】図４、図５の仕口を応用した中層の集合住宅
等の図である。

【図１１】図７の仕口を応用したやや高層の集合住宅等
の図である。

【図１２】本発明の仕口構造を、高層集合住宅の準構造
として応用した例でＲＣ大梁は剛接合として、集成材梁
はピン接合として設計する図である。

【符号の説明】

１・・・プレキャストＲＣ柱、２・・・集成材梁、３・
・・梁の突出部、４・・・柱の掛着部、５・・・楔、６
・・・主筋、７・・・フープ筋、８・・・ねじボルト、
９・・・ねじボルト挿入用溝、１０・・・ねじボルト貫
通孔、１１・・・ＲＣ大梁

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プレキャストＲＣ柱と集成材梁の仕口構
   造に於いて、集成材梁２の先端に突出部３を設け、プレ
   キャストＲＣ柱１に設けた嵌合部に挿入し、該プレキャ
   ストＲＣ柱１には掛着部４を設けて集成材梁２の荷重を
   うけ更に前記集成材梁２の上部、突出部３に沿って木製
   の楔５を打ち込んでなることを特徴とするプレキャスト
   ＲＣ柱と集成材梁の仕口構造。
2. 【請求項２】 集成材梁２の先端の突出部３を、プレキ
   ャストＲＣ柱１に設けた嵌合部に挿入した場合、該プレ
   キャストＲＣ柱１及び掛着部４と集成材梁２との間隙に
   接着剤を注入してなることを特徴とする請求項１記載の
   プレキャストＲＣ柱と集成材梁の仕口構造。
3. 【請求項３】 プレキャストＲＣ柱１を貫通し、集成材
   梁２をねじボルト８で締結してなることを特徴とする請
   求項１又は２記載のプレキャストＲＣ柱と集成材梁の仕
   口構造。