JPH07331075A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JPH07331075A
JPH07331075A JP13191394A JP13191394A JPH07331075A JP H07331075 A JPH07331075 A JP H07331075A JP 13191394 A JP13191394 A JP 13191394A JP 13191394 A JP13191394 A JP 13191394A JP H07331075 A JPH07331075 A JP H07331075A
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雅治 谷口
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勝弘 丹羽
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記のA、B成分を含有することを特徴とす
る硬化性組成物。 A:分子末端または側鎖にシラノール基あるいはアルコ
キシシリル基を有するアミック酸 B:金属キレート化合物 【効果】 本発明の硬化性用組成物は、塗布性、接着
性、保存安定性に優れいる。特に液晶素子におけるカラ
ーフィルター保護膜への適用に優れており、塗布後の被
膜はガラス、画素、クロム、エポキシ樹脂との接着性が
良好であり、経時劣化が生じ難い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体用バッファコー
ト、層間絶縁膜、パッシベーション膜等を形成するのに
用いられる硬化性組成物に関するものであり、特に液晶
素子における透明基板やカラーフィルターなどの保護膜
を形成するのに好適な硬化性組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶素子に色分解用カラーフィル
ターを組み合わせたカラー液晶表示素子が、多々提案さ
れている。一般的なカラーフィルターの構成としてはガ
ラス等の透明基板上に画素を形成させた上に、保護膜層
を設け、次いでITO透明電極を配するものであるが、
この保護膜層には下層を構成する画素、ガラスさらには
画素間の間隙に設けられるブラックマトリックス成分と
して使用されるクロム等との接着性、上層を構成するI
TOとの接着性、液晶セルを構成するためのエポキシ封
止剤との接着性、画素不純物成分との遮断性、平滑性、
耐光性、耐湿熱性、耐溶剤性、耐薬品性、強靭性および
透明性、液晶セルを構成する際の後工程に要求される熱
処理への耐熱性等の幅広い特性が要求される。ガラス基
板への保護膜としても同様の特性が要求される。
【0003】このような保護膜を形成せしめる熱硬化性
組成物として、特に耐熱性の見地からシロキサンポリマ
前駆体やシリコーンポリイミド前駆体等の提案が行なわ
れている。シロキサンポリマ前駆体のひとつであるポリ
アルキルシルセスキオキサン前駆体としては、例えば特
開昭63−241076号、特開平3−126612
号、特開平3−188179号公報等に示されるごとく
広く知られており、また特開昭61−103927号公
報および特開昭63−291922号公報にはシリコー
ンポリイミド前駆体の製造方法が開示されている。さら
に特開昭63−291924号公報には特にカラーフィ
ルターの保護膜形成を主たる目的としたシロキサンポリ
マ前駆体とシリコーンポリイミド前駆体からなる硬化性
組成物の提案が行なわれている。
【0004】しかしながら、特開昭63−291924
号公報において提案される硬化性組成物は総合的に優れ
たカラーフィルター保護膜を与えるものであるが、塗液
組成物としての塗布性や上下層構成成分との接着性、カ
ラーフィルター保護膜形成用塗液組成物としての保存性
等に問題点が残り、その改良が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、液晶
素子における透明基板やカラーフィルターなどの保護膜
を形成するのに好適であって、特に塗布性が良好で接着
性の改良された保護膜を与え、また保存安定性に優れた
硬化性組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
下記のA、B成分を含有することを特徴とする硬化性
組成物により達成される。
【0007】A:分子末端または側鎖にシラノール基あ
るいはアルコキシシリル基を有するアミック酸 B:金属キレート化合物
【0008】すなわち、耐熱性が良好で液晶素子におけ
る透明基板やカラーフィルターなどの保護膜を形成する
のに好適なシリコーンポリイミド前駆体からなる硬化性
組成物に金属キレート化合物を配することにより、特に
カラーフィルター保護膜の上下層を構成する成分との接
着性が大きく改良されることを見出だし、本発明に到達
したものである。
【0009】以下、本発明の構成を順に説明する。
【0010】本発明のA成分である分子末端または側鎖
にシラノール基またはアルコキシシリル基を有するアミ
ック酸としては、そのような構造を有するものであれば
特に限定されないが、アミノ基を有するアルコキシシラ
ン、該アルコキシシランの加水分解物、該アルコキシシ
ランの加水分解縮合物、または、該アルコキシシランと
アミノ基を有しないアルコキシシランを加水分解共縮合
せしめて得られる化合物に、テトラカルボン酸2無水物
を反応せしめて得られるアミック酸が代表的である。
【0011】この中でも特に、アミノ基を有しないアル
コキシシランとアミノ基を有するアルコキシシランを含
有するアルコキシシラン混合物を加水分解・縮合して得
られるところの、分子内に第一級アミノ基および第二級
アミノ基から選ばれる少なくとも一種の基と、シラノー
ル基を有するポリオルガノシロキサン(シロキサン型ポ
リマ前駆体)とテトラカルボン酸2無水物の反応物が好
ましい。
【0012】アミノ基を有しないアルコキシシランとし
ては下記一般式(1)で表される化合物をあげることが
できる。 [RX Si(OR´) 4-X] (1) (ただし、R、R´は同一もしくは異なっていてもよ
く、それぞれ水素、アルキル基、アリール基、アリル
基、フルオロアルキル基から選ばれる基である。またx
は0〜3の整数である。)
【0013】具体的には、テトラヒドロキシシラン、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルト
リメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニル
トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランフェニ
ルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、
フェニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラ
ン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシ
シラン、ジフェニルジエトキシシラン、トリフルオロメ
チルメトキシシラン、トリフルオロエチルトリメトキシ
シラン、γ−メタアクリルオキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メタアクリルオキシプロピルトリエトキシ
シラン等を挙げることができるがこれらに限定されるも
のでは無い。ここで特に該アルコキシシラン化合物の少
なくとも一部として、フェニルトリエトキシシラン、フ
ェニルトリメトキシシラン等のフェニルトリアルコキシ
シランを用いることが、保存安定性の良好な硬化性組成
物溶液を得るために有用である。
【0014】アミノ基を有するアルコキシシランとして
は下記一般式(2)で表される化合物をあげることがで
きる。 [R1 n Si(OR2 4-n] (2) (ただし、R1 は有機基を表し、R1 の少なくとも一つ
は1〜3級のアミノ基を有する有機基であり、その他は
アルキル基、アリール基、アリル基、フルオロアルキル
基から選ばれる基である。R2 は同一もしくは異なって
いてもよく、それぞれ水素、アルキル基、アリール基、
アリル基、フルオロアルキル基から選ばれる基である。
またnは1〜3の整数である。)
【0015】一般式(2)で表される化合物の中でも、
1 の少なくとも一つである1〜3級のアミノ基を有す
る基が、アミノアルキル基、N−アルキル−アミノアル
キル基、アミノアリール基から選ばれる基であることが
好ましい。
【0016】具体的には、γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメチルシラ
ン、2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、2−
(2−アミノエチルチオエチル)トリエトキシシラン、
p−アミノフェニルトリメトキシシラン、γ−(N−フ
ェニル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N
−フェニル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、
γ−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−(N−フェニル)アミノプロピルメチルジメト
キシシラン等をあげることができるが、これらに限定さ
れるものでは無い。
【0017】一般式(1)で表されるアミノ基を有しな
いアルコキシシランと一般式(2)で表されるアミノ基
を有するアルコキシシランの使用割合は特に限定される
ものではなく、前述のようにアミノ基を有するアルコキ
シシランのみを単独で使用することも可能である。ただ
し、好ましい使用割合は、全アルコキシシラン中のアミ
ノ基を有するアルコキシシランの割合が、5〜95重量
%、さらに好ましくは30〜80重量%である。
【0018】このようなアルコキシシランないしその混
合物を加水分解・縮合してポリオルガノシロキサンを得
るには、無溶剤あるいは有機溶剤の存在下に、必要に応
じて酸あるいはアミン成分を加水分解・縮合触媒とし
て、必要量の水を加えて0〜130℃の条件で撹拌して
やることにより容易に行なうことができる。加水分解に
使用する水の量は原料成分のアルコキシシランないしそ
の混合物のアルコキシ基に対して1/2当量以上である
ことが好ましいが、特に使用量を限定するものでは無
く、1/2当量よりも少ない量の水が使用された場合は
アルコキシ基の残存するポリオルガノシロキサンが得ら
れるものである。
【0019】A成分の調製に使用される有機溶剤として
は特に限定されるものではないが、塗布性の良好なコー
テイング用組成物を得るために好ましく使用される溶剤
主成分としては分子内に少なくとも一個の水酸基を含有
する沸点100〜300℃の液体および/または分子内
に少なくとも一個のエーテル結合を含有する沸点100
〜300℃の液体が挙げられる。このような有機溶剤成
分としては、例えば3−メチル−3−メトキシブタノー
ル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、プロ
ピレングリコール−モノ−メチルエーテル、プロピレン
グリコール−モノ−メチルエーテルアセテート、ジプロ
ピレングリコール−モノ−メチルエーテル、トリプロピ
レングリコール−モノ−メチルエーテル、プロピレング
リコール−モノ−3級−ブチルエーテル、イソブチルア
ルコール、イソアミルアルコール、エチルセロソルブ、
エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブ、ブチ
ルセロソルブアセテート、メチルカルビトール、メチル
カルビトールアセテート、エチルカルビトール、エチル
カルビトールアセテート等が挙げられるがこれらに限定
されるものではない。また特にA成分の調製においては
アミド酸結合の生成を伴うことから、N−メチルピロリ
ドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトア
ミド等の極性溶剤を併用することが望ましい。
【0020】アルコキシシランないしその混合物の加水
分解および縮合の条件は、反応系の構成に応じて決定さ
れ、特に限定されるものではないが、反応濃度としては
5〜80重量%が好ましく、より好ましくは10〜50
重量%であり、加水分解温度、時間は0〜70℃、0.
1〜5時間、縮合は30〜150℃、1〜10時間で進
行せしめることが好ましく、特に保存安定性が良好でか
つ高分子量のポリオルガノシロキサンを得るには、アル
コキシシランないしその混合物の加水分解後、常圧ある
いは減圧下で副生するアルコールおよび水を留出させな
がらの縮合を40〜150℃で進行せしめることが好ま
しい。このようにアルコールおよび水の留去を行なうこ
とにより、特に塗布性、保存安定性の優れた硬化性組成
物を得ることができる。
【0021】このようにして得られたポリオルガノシロ
キサンとテトラカルボン酸2無水物を反応は、通常アミ
ノ基を有する化合物のアミノ基に対して当量のテトラカ
ルボン酸2無水物を有機溶剤の存在下に、5〜40重量
%の濃度で0〜130℃の条件下で反応せしめることに
より容易に行なうことができる。このようにして得られ
るアミック酸はアミド酸結合を有するポリオルガノシロ
キサンであるともいえる。
【0022】このアミック酸合成において使用されるテ
トラカルボン酸2無水物としては公知のテトラカルボン
酸2無水物のすべてが使用できるが、好ましくはピロメ
リット酸2無水物、3,3´,4,4´−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸2無水物、3,3´,4,4´−ビ
フェニルテトラカルボン酸2無水物、3,3´,4,4
´−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸2無水物、
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸2無水
物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸2無水物
もしくはこれらの混合物等を挙げることができる。
【0023】本発明のB成分の金属キレート化合物とし
ては、アルミニウムキレート化合物、チタンキレート化
合物、ジルコニウムキレート化合物を挙げることができ
る。具体的には、アルミニウムトリアルコオキサイド、
チタンテトラアルコオキサイド、ジルコニウムテトラア
ルコオキサイドとβ−ジケトン化合物あるいはβ−ケト
エステルを反応せしめて得られる金属キレート化合物が
好ましく使用され、具体例としてはアルミニウムトリス
(エチルアセトアセテート)、ジプロポキシチタンビス
(エチルアセトアセテート)、ジブトキシジルコニウム
ビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムテトラ
(エチルアセトアセテート)、チタンテトラ(エチルア
セトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセ
トナート)、ジプロポキシチタンビス(アセチルアセト
ナート)、ジブトキシジルコニウムビス(アセチルアセ
トナート)、ジルコニウムテトラ(アセチルアセトナー
ト)、チタンテトラ(アセチルアセトナート)等を挙げ
ることができる。
【0024】これらの金属キレート化合物は金属酸化物
濃度0.1〜30重量%の有機溶剤溶液として使用され
ることが好ましく、有機溶剤は特に限定されるものでは
無いが、本発明のA成分と同様の溶剤成分が使用でき
る。
【0025】本発明の硬化性組成物は上記A成分、B成
分を混合することにより得ることができ、通常、室温〜
50℃で撹拌下に行なわれ、混合比率としては硬化時の
固形分比でA成分:80〜99重量%、B成分:0.1
〜20重量%、好ましくはA成分:90〜97重量%、
B成分:1〜10重量%である。A成分の濃度が80重
量%より少ないと得られる被膜にクラックが生じ易くな
り、B成分の濃度が0.1重量%より少ないと得られる
被膜の接着性が不足しB成分添加効果が現れにくくな
る。
【0026】本発明の硬化性組成物は通常コーテイング
用組成物として溶液系で使用されるが、溶剤構成として
は溶剤成分中でγ−ブチロラクトンないしN−メチルピ
ロリドンが5〜50重量%、3−メチル−3−メトキシ
ブタノールあるいはそのアセテートあるいはプロピレン
グリコールモノメチルエーテルが30〜90重量%であ
ることが塗布性の見地から好ましい。
【0027】本発明の硬化性組成物をコーティング用組
成物として用いる場合、基板塗布後、通常、加熱により
硬化させればよく、液晶表示素子のカラーフィルターの
保護膜ないし平坦化膜形成用の熱硬化性組成物として有
用であるが、半導体素子の保護膜、層間絶縁膜、導波路
形成用材料、位相シフター用材料、さらには各種電子部
品の保護膜としても用いることができる。
【0028】例えば、カラーフィルターの保護膜として
用いる場合は、ガラスなどの透明基板の上の着色層およ
び必要に応じて該着色層の間隙に設けられた遮光層の上
に、本発明の硬化性組成物を塗布、硬化させて透明保護
膜とする。
【0029】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。
【0030】調製例1 メチルトリメトキシシラン4.08g(0.03モ
ル)、フェニルトリメトキシシラン5.94g(0.0
3モル)、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン
28.8g(0.15モル)をγ−ブチロラクトン10
0.0g、3−メチル−3−メトキシブタノール169
gに溶解し、30℃で撹拌しながら、8.64gの蒸留
水を加えた後、50℃で2時間加熱撹拌し、加水分解・
縮合を行なった後、20mmHg減圧下に撹拌して生成
したアルコールと水を留出させた。
【0031】この溶液を50℃で撹拌しながら3,3
´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無水
物24.17g(0.075モル)を添加しアミック酸
系ポリオルガノシロキサン溶液を得た。このように得ら
れた溶液の濃度を測定すると15.5重量%であり、粘
度は22.1センチポイズ(25℃)であった。
【0032】調製例2 メチルトリメトキシシラン4.08g(0.03モ
ル)、フェニルトリメトキシシラン5.94g(0.0
3モル)、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン
28.8g(0.15モル)をγ−ブチロラクトン15
6.3g、3−メチル−3−メトキシブタノール150
gに溶解し、30℃で撹拌しながら、8.64gの蒸留
水を加えた後、80℃で2時間加熱撹拌し、加水分解・
縮合を行なった。この溶液を50℃に冷却した後、撹拌
下に3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸2無水物24.17g(0.075モル)を添加し
アミック酸系ポリオルガノシロキサン溶液を得た。この
ように得られた溶液の濃度を測定すると12.2重量%
であり、粘度は15センチポイズ(25℃)であった。 調製例3 メチルトリメトキシシラン40.8g(0.3モル)、
フェニルトリメトキシシラン59.4g(0.3モ
ル)、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン7.
7g(0.04モル)をγ−ブチロラクトン60g、3
−メチル−3−メトキシブタノール100gおよびN−
メチルピロリドン60gの混合液に溶解し、30℃で撹
拌しながら、33.8gの蒸留水を加えた後、30℃で
2時間撹拌し、加水分解・縮合を行なった後、20mm
Hg減圧下に50℃に加熱撹拌して生成したアルコール
と水を留出させた。この溶液を撹拌しながら3,3´,
4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無水物
6.4g(0.02モル)を添加しアミック酸系ポリオ
ルガノシロキサン溶液を得た。このように得られた溶液
の濃度を測定すると21.4重量%であり、粘度は18
センチポイズ(25℃)であった。
【0033】調製例4 アセト酢酸エチルエステル650gと3−メチル−3−
メトキシブタノール1567gの混合液にテトラブトキ
シジルコニウム383gを添加して30℃で1時間撹拌
した後24時間放置してジルコニア換算で5重量%のジ
ルコニウムキレート溶液を得た。
【0034】調製例5 アセト酢酸エチルエステル520gと3−メチル−3−
メトキシブタノール818gの混合液にテトラブトキシ
チタン340gを添加して30℃で1時間撹拌した後2
4時間放置して酸化チタン換算濃度で5重量%のチタン
キレート溶液を得た。
【0035】調製例6 アセト酢酸エチルエステル520gにトリ(2−エトキ
シエトキシ)アルミニウム 1モル/Kgのイソプロパ
ノール溶液1kgを添加して30℃で1時間撹拌した後
24時間放置してアルミナ換算濃度で3.4重量%のア
ルミニウムキレート溶液を得た。
【0036】実施例1 調製例1で得られたアミック酸系ポリオルガノシロキサ
ン溶液10gと調製例4で得られたキレート溶液1gを
混合し、孔径0.2μのフィルターで濾過しコーティン
グ塗液を調製した。この塗液を1mm厚みの無アルカリ
ガラス板上にスピンコータで塗布し、80℃熱風乾燥機
中で10分間プレキュアした後280℃で1時間のキュ
アを行ない1.5μmの塗膜を形成させた。この塗膜は
欠点がなく良好な平坦性(±0.1μm以下)を有し、
400〜650nmの可視領域で90%以上の光透過性
を示し、鉛筆引っ掻き硬度は3Hを示した。ガラス板へ
の接着性をテープ剥離によるゴバン目試験(JIS K
−5400)で評価したが、剥離は全く見られなかっ
た。これらの特性は220℃のギヤオーブン中で200
時間加熱処理しても低下することがなく、また120
℃、2気圧、100%RH、96時間の湿熱処理を行な
っても低下しなかった。
【0037】さらにこのガラス板上塗膜に液晶セル封止
用エポキシ樹脂を1mm幅8μm厚みに塗布・キュアさ
せて剥離力を測定したところ、2Kg/cm以上の実用
強度を示し、この接着性は120℃、2気圧、100%
RH、24時間の湿熱処理を行なっても低下しなかっ
た。
【0038】また、このコーティング塗液を室温(25
℃)で30日間放置した後、同様の塗布と評価を行い、
同様特性の塗膜が得られることを確認した。
【0039】比較例1 実施例1において調製例4で得られたキレート溶液1g
を使用しないで同様の塗布と評価を行なったところ、1
20℃、2気圧、100%RH、96時間の湿熱処理後
のゴバン目試験(JIS K−5400)で約30%の
塗膜剥離が生じた。
【0040】また、このコーティング塗液を室温(25
℃)で30日放置した後、同様の塗布と評価を行なった
ところ、塗布性はほとんど変化していなかったが、12
0℃、2気圧、100%RH、96時間の湿熱処理後の
ゴバン目試験(JIS K−5400)で約50%の塗
膜剥離が生じ、接着性の経時劣化が進行していた。
【0041】実施例2 実施例1において1mm厚みの無アルカリガラス板の代
わりに、該ガラス板上に蒸着クロムのブラックマトリッ
クスとポリイミドをバインダー成分とする顔料分散タイ
プのRGB画素を形成させたカラーフィルターを使用し
て、このカラーフィルター上に同様の塗布とプレキュア
・キュアを行なった。当初ブラックマトリックスと画素
の段差は1.5μmであったが該コーティング膜形成後
の段差は0.3μmとなった。その他の特性は実施例1
とほぼ同様であったが、120℃、2気圧、100%R
H、96時間の湿熱処理後のゴバン目試験(JIS K
−5400)で蒸着クロムのブラックマトリックス上で
の塗膜剥離は約10%にすぎず、実用レベルとして十分
なものであった。
【0042】比較例2 実施例1において調製例4で得られたキレート溶液1g
を使用しないで同様にコーティング塗液を調製、実施例
2と同様の塗布と評価を行なったところ、120℃、2
気圧、100%RH、96時間の湿熱処理後のゴバン目
試験(JISK−5400)で蒸着クロムのブラックマ
トリックス上で50%の塗膜剥離が生じた。
【0043】また、このコーティング塗液を室温(25
℃)で30日放置した後、同様の塗布と評価を行なった
ところ、塗布性はほとんど変化していなかったが、12
0℃、2気圧、100%RH、96時間の湿熱処理後の
ゴバン目試験(JIS K−5400)で100%の塗
膜剥離が生じ、接着性の経時劣化が進行していた。
【0044】実施例3 調製例2で得られたアミック酸系ポリオルガノシロキサ
ン溶液10gと調製例5で得られたキレート溶液1.0
gを混合し、孔径0.2μのフィルターで濾過しコーテ
ィング塗液を調製した。この塗液を1mm厚みの無アル
カリガラス板上にスピンコータで塗布し、80℃熱風乾
燥機中で10分間プレキュアした後280℃で1時間の
キュアを行ない1.0μの塗膜を形成させた。この塗膜
は欠点がなく良好な平坦性を有し、400〜650nm
の可視領域で95%以上の光透過性を有し、鉛筆引っ掻
き硬度は3Hを示した。
【0045】ガラス板への接着性をテープ剥離によるゴ
バン目試験(JIS K−5400)で評価したが、剥
離は全く見られなかった。これらの特性は220℃のギ
ヤオーブン中で200時間加熱処理しても低下すること
がなく、また120℃、2気圧、100%RH、96時
間の湿熱処理を行なっても低下しなかった。
【0046】また、このコーティング塗液を室温(25
℃)で30日間放置した後、同様の塗布と評価を行い、
同様特性の塗膜が得られることを確認した。
【0047】実施例4 調製例3で得られたアミック酸系ポリオルガノシロキサ
ン溶液10gと調製例4で得られたキレート溶液1gを
混合し、孔径0.2μのフィルターで濾過しコーティン
グ塗液を調製した。この塗液を1mm厚みの無アルカリ
ガラス板上にスピンコータで塗布し、80℃熱風乾燥機
中で10分間プレキュアした後280℃で1時間のキュ
アを行ない2.0μmの塗膜を形成させた。この塗膜は
欠点がなく良好な平坦性(±0.1μm以下)を有し、
400〜650nmの可視領域で95%以上の光透過性
を示し、鉛筆引っ掻き硬度は3Hを示した。ガラス板へ
の接着性をテープ剥離によるゴバン目試験(JIS K
−5400)で評価したが、剥離は全く見られなかっ
た。これらの特性は220℃のギヤオーブン中で200
時間加熱処理しても低下することがなく、また120
℃、2気圧、100%RH、96時間の湿熱処理を行な
っても低下しなかった。
【0048】さらにこのガラス板上塗膜に液晶セル封止
用エポキシ樹脂を1mm幅8μm厚みに塗布・キュアさ
せて剥離力を測定したところ、2Kg/cm以上の実用
強度を示し、この接着性は120℃、2気圧、100%
RH、24時間の湿熱処理を行なっても低下しなかっ
た。
【0049】また、このコーティング塗液を室温(25
℃)で30日間放置した後、同様の塗布と評価を行い、
同様特性の塗膜が得られることを確認した。
【0050】実施例5 実施例3において、調製例4で得られたキレート溶液1
gの代わりに調製例62で得られたキレート溶液2gを
使用して、同様のコーティング塗液調製・評価を行った
ところ同様の優れた特性(平坦性、光透過性、鉛筆引っ
掻き硬度、接着性、耐熱性、耐湿熱性、保存安定性)を
有する塗膜を得ることができた。
【0051】
【発明の効果】本発明の硬化性用組成物は、塗布性、接
着性、保存安定性に優れいる。特に液晶素子におけるカ
ラーフィルター保護膜への適用に優れており、塗布後の
被膜はガラス、画素、クロム、エポキシ樹脂との接着性
が良好であり、経時劣化が生じ難い。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記のA、B成分を含有することを特徴
    とする硬化性組成物。 A:分子末端または側鎖にシラノール基あるいはアルコ
    キシシリル基を有するアミック酸 B:金属キレート化合物
  2. 【請求項2】 分子末端または側鎖にシラノール基また
    はアルコキシシリル基を有するアミック酸が、アミノ基
    を有しないアルコキシシランとアミノ基を有するアルコ
    キシシランを含有するアルコキシシラン混合物を加水分
    解・縮合して得られるポリオルガノシロキサンとテトラ
    カルボン酸2無水物の反応物であることを特徴とする請
    求項1記載の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 アミノ基を有しないアルコキシシラン
    が、下記一般式(1)で表される化合物であることを特
    徴とする請求項2記載の硬化性組成物。 [RX Si(OR´) 4-X] (1) (ただし、R、R´は同一もしくは異なっていてもよ
    く、それぞれ水素、アルキル基、アリール基、アリル
    基、フルオロアルキル基から選ばれる基である。またx
    は0〜3の整数である。)
  4. 【請求項4】 アミノ基を有するアルコキシシランが、
    下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴と
    する請求項2記載の硬化性組成物。 [R1 n Si(OR2 4-n] (2) (ただし、R1 は有機基を表し、R1 の少なくとも一つ
    は1〜3級のアミノ基を有する有機基であり、その他は
    アルキル基、アリール基、アリル基、フルオロアルキル
    基から選ばれる基である。R2 は同一もしくは異なって
    いてもよく、それぞれ水素、アルキル基、アリール基、
    アリル基、フルオロアルキル基から選ばれる基である。
    またnは1〜3の整数である。)
  5. 【請求項5】 R1 の少なくとも一つである1〜3級の
    アミノ基を有する基が、アミノアルキル基、N−アルキ
    ル−アミノアルキル基、アミノアリール基から選ばれる
    基であることを特徴とする請求項4記載の硬化性組成
    物。
  6. 【請求項6】 一般式(1)で表されるアミノ基を有し
    ないアルコキシシランの少なくとも一部が、フェニルア
    ルコキシシランであることを特徴とする請求項2記載の
    硬化性組成物。
  7. 【請求項7】 金属キレート化合物が、アルミニウムキ
    レート化合物、チタンキレート化合物およびジルコニウ
    ムキレート化合物の群から選ばれる少なくとも一種であ
    ることを特徴とする請求項1記載の硬化性組成物。
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