JPH07330780A - フッ素化シランの調製方法 - Google Patents

フッ素化シランの調製方法

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JPH07330780A
JPH07330780A JP7135258A JP13525895A JPH07330780A JP H07330780 A JPH07330780 A JP H07330780A JP 7135258 A JP7135258 A JP 7135258A JP 13525895 A JP13525895 A JP 13525895A JP H07330780 A JPH07330780 A JP H07330780A
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cotelomers
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JP7135258A
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Bernard Boutevin
ブートバン ベルナール
Francine Guida-Pietrasanta
ギダ−ピエトラサンタ フランシーヌ
Amedee Ratsimiehety
ラツィミーヘティ アムデ
Gerardo Caporiccio
カポリッチオ ジェラルド
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 式R1 4Si(I)又は式R2 3Si(R3 Si
4 2z 3 SiR2 3(II)を有するフッ素化シラン
(シラン(I)の少なくとも三つのR1 、シラン(II)
の少なくとも二つのR2 と少なくとも一つのR4 はフル
オロテロマー又はフルオロコテロマーの誘導基から選ば
れ、zは0〜4の平均の値を有し、R3 はアルキレン末
端基を持つテレキーリック二価テロマー又はコテロマー
の誘導基である)の製法を提供する。 【構成】 対応するハロゲン官能性又はアルコキシ官能
性シランを水素化アルミニウムリチウム又はホウ水素化
ナトリウムと反応させてヒドリド官能性シランを作り、
次いでこれをビニル基又はアリル基を末端基とするフル
オロテロマーと反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定のフッ素化シラン
を調製する方法に関する。より詳しく言えば、本発明
は、一定のシランの反応性基を最初に水素化アルミニウ
ムリチウムとの反応により水素化ケイ素基に変え、次に
これらの水素化ケイ素基をビニル官能性又はアリル官能
性の有機化合物と反応させる方法を提供する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】化学的
に不活性な一定のフッ素化有機ケイ素化合物には、作動
液、剥離物質、潤滑剤としての、またグリース中の成分
としての用途がある。一例は、米国特許第511097
3号明細書に記載されている。これらの化合物は、テト
ラアルキルシランとフッ素化した置換基を持つ有機ポリ
マーの望ましい性質を兼ね備えており、それらはケイ素
に結合した有機基の大部分が選ばれたフルオロオレフィ
ンのアルキレン基を末端に持つテロマー及び/又はコテ
ロマーから得られる新しい物質のクラスに相当してい
た。ところが、これらの化合物を調製するために提案さ
れた方法は、対応するハロゲン官能性のペルフルオロア
ルキルハロゲン化物(ヨウ化物又は臭化物)の金属(マ
グネシウム又はリチウム)化合物への転化に主として依
存している。あいにく、有機金属系の方法は、ケイ素原
子に結合したアルキル基が2又は3個である場合、それ
らは所望される更にアルキル化した生成物の収率を高く
させないといったように、比較的非効率的であることが
分かっている。例えば、−Si(Cl2 )−R3 −Si
(Cl2 )−の構造(この式のR 3 は二価の有機基であ
る)を持つ中間体をRf MgIの形態のグリニャール試
薬(この式のRf はフッ素化アルキル基である)と反応
させると、当該Rf 基が大きい場合収率は全く不十分で
ある。更に、中間体の各ケイ素原子に一つのそのような
f 基が、例えば−Si(Cl)(Rf )−R3 −Si
(Cl)(Rf )−タイプの構造におけるように、既に
結合している場合には、R2 f MgIの形態の別のグリ
ニャール試薬と反応させてR2 f 基を付け加えること
は、たとえこの基が小さくて、且つその反応をより好ま
しい低温条件下で行うとしても、なお一層困難である。
この状況は、LiRf タイプのリチウム化合物を使用し
てペルフルオロアルキル基を加える場合にはいくらか改
善されるが、なおも比較的非効率的である。所望の生成
物が、上記の米国特許明細書で明らかにされているよう
な、R1 4Siの形態のもの(この式のR1 はフルオロテ
ロマー又はフルオロコテロマーから得られた一価の基で
ある)の場合には、観測される収率はそれほど向上しな
い。
【0003】
【発明の説明】適切な反応順序を注意深く選定すること
によって、米国特許第5110973号明細書により教
示されたフッ素化有機ケイ素化合物をより高い収率でも
って製造することができる、ということが分かった。詳
しく言うと、2又は3個のフルオロアルキル基で置換さ
れた上述のシラン中間体のハロゲン又はアルコキシ基
を、最初に水素化アルミニウムリチウム又はホウ水素化
ナトリウムとの反応により水素化ケイ素基に変え、そし
て次にこの水素化ケイ素基をビニル官能性又はアリル官
能性のフルオロテロマーと反応させると、収率は有意に
向上する。更に、本発明の方法は、これらの化合物を低
温の作動液用途や潤滑剤用途に特に適したものにする、
驚くほど低いガラス転移温度、典型的には−45℃未満
であり、ものによっては−73℃ほどの低いガラス転移
温度を有する特定の新しいフッ素化有機ケイ素化合物の
効率的な調製を可能にする。
【0004】従って、本発明は、次の式 R1 4Si (I) を有するフッ素化シランを調製するための方法を提供す
るものであり、この方法は、 (A)下式のシラン R1 4-w8 w Si (III) を水素化アルミニウムリチウム又はホウ水素化ナトリウ
ムと反応させて、下式のシランを生成させること、 R1 4-ww Si (V) (B)上記のシラン(V)を、ビニル基を末端基とする
フルオロテロマー又はアリル基を末端基とするフルオロ
テロマーから選ばれた化合物と反応させること、を含
み、上記シラン(I)の少なくとも三つのR1 はフルオ
ロテロマー又はフルオロコテロマーの誘導基から選ば
れ、wは1又は2であり、R8 はCl、F及びOCH3
基から選ばれる。
【0005】本発明は更に、次式 R2 3Si(R3 SiR4 2z 3 SiR2 3 (II) を有するフッ素化シランを調製するための方法を提供す
るものであり、この方法は、 (A)下式のシラン R8 w R2 3-w Si(R3-SiR4 2)z R3SiR8 w R2 3-w (IV) を水素化アルミニウムリチウム又はホウ水素化ナトリウ
ムと反応させて、下式のシランを生成させること、 H w R2 3-w Si (R3SiR4 2)z R3SiR2 3-w H w (VI) (B)上記のシラン(VI)を、ビニル基を末端基とする
フルオロテロマー又はアリル基を末端基とするフルオロ
テロマーから選ばれた化合物と反応させること、を含
み、上記シラン(II)のR2 の少なくとも二つ、及びz
≠0である場合少なくとも一つのR4 は、フルオロテロ
マー又はフルオロコテロマーの誘導基から独立に選ば
れ、wとR8 の意味は先に定義されており、zは0〜4
の平均値を持ち、R3 はアルキレン基を末端に持つテレ
キーリック(telechelic)二価テロマー又は
コテロマーの誘導基である。
【0006】本発明はまた、上述の方法により調製され
た式(I)及び(II)の種にも関する。式(I)におい
て、少なくとも三つのR1 基は、フッ素化した有機モノ
マーのテロマー又はコテロマーから誘導された一価の基
であり、次の(i)〜(vii)のもの、すなわち(i)ク
ロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、
フッ化ビニリデン及びトリフルオロエチレンのテロマー
から選ばれた、アルキレン基を末端に持つ一価のホモテ
ロマー、(ii)クロロトリフルオロエチレン又はヘキサ
フルオロプロペンのコテロマーから選ばれたコテロマ
ー、(iii)テトラフルオロエチレンと、ヘキサフルオロ
プロペン、1−H−ペンタフルオロプロペン及び2−H
−ペンタフルオロプロペンのうちの一つもののコテロマ
ー、(iv)フッ化ビニリデン又は、上記のヘキサフルオ
ロプロペン及びペンタフルオロプロペンのうちの一つの
もののコテロマー、(v)テトラフルオロエチレン及び
ペルフルオロアルキルビニルエーテルのコテロマー、
(vi)テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエ
チレン及びペルフルオロアルキルビニルエーテルのコテ
ロマー、(vii)テトラフルオロエチレン、クロロトリフ
ルオロエチレン及びヘキサフルオロプロペンのコテロマ
ー、より独立に選ばれる。
【0007】これらのテロマー及びコテロマーは、対応
する式(すなわち式(I)、(III)及び(V))のケイ
素原子に、炭素原子数2、3又は4の、二価の線状非ハ
ロゲン化アルキレン基により結合される。これらの式中
のいずれの残りのR1 基(すなわち上記のテロマー又は
コテロマーでないもの)も、炭素原子数1〜4のアルキ
ル基、フェニル基、ペルフルオロアルキル置換フェニル
基、及び一般式R5 (CH2 y −のフルオロアルキル
基(この式中のR5 は炭素原子数1〜6の線状の又は枝
分かれしたペルフルオロアルキル基を表し、yは2、3
又は4である)より独立に選ばれる。式(III)と(V)
において、wは1又は2、好ましくは1である。式(II
I)において、R8 はCl、F及びOCH3 基から選ば
れ、好ましくはFである。
【0008】同様に、式(II)において、R2 基のうち
の少なくとも二つとR4 基のうちの少なくとも一つは、
1 について記載したのと同じテロマー及びコテロマー
から独立に選ばれる。これらのテロマー及びコテロマー
は、やはり対応する式(式(II)、(IV)及び(VI))
のケイ素原子に二価のアルキレン基により結合され、そ
していずれの残りのR2 及びR4 基も式(I)について
記載したアルキル基、フェニル基、ペルフルオロアルキ
ル置換フェニル基及びフルオロアルキル基から独立に選
ばれる。式(IV)と(VI)において、wは1又は2、好
ましくは1である。式(IV)において、R8 はCl、F
及びOCH3 基から選ばれ、好ましくはFである。式
(II)、(IV)及び(VI)において、zは0〜4の平均
の値を有し、好ましくは0又は1であり、そしてR
3 は、式-Cm H2m -(R6)CFCF2-(C p F2p) q -(C2ClF3)
r -R f -(C2ClF3) r -(C p F2p ) q -CF2CF(R6)-C m H
2m - (この式のRf は炭素原子数2〜6のペルフルオ
ロアルキレン基を表し、R6 はフッ素又はトリフルオロ
メチル基であり、mは、−Cm 2m−が線状の基を表す
ことを条件として、2又は3であり、pの値は2又は3
であり、rは0又は1〜6の正の整数であり、qは0又
は1〜6の正の整数であり、(r+q)は2〜12であ
る)で表される、アルキレン基を末端に持つ二価のテレ
キーリックフッ素化テロマー又はコテロマーである。
【0009】本発明のテロマー及びコテロマーは、当該
技術分野で知られており、フッ素含有モノマーのテロマ
ー化又はコテロマー化によって調製してもよく、このテ
ロマー化は米国特許第5110973号明細書に詳しく
記載されているように臭素又はヨウ素置換したテロゲン
により開始される。例えば、テトラフルオロエチレン
(TFE)のテロマー化のための手順は、Hudlic
ky,“OrganicFluorine Compo
unds”, Ed. McMillan,p.347
(1962)からよく知られている。本発明のシランの
ためのテロマー及びコテロマーを得るためのこのほかの
手順は、米国特許第5110973号及び同第4731
170号各明細書に報告されている。
【0010】本発明のテロマー及びコテロマーのうちの
一部は、炭素原子数が4、6又は8のフッ素化したヨウ
化物中間体(例えばC4 9 I、C6 13I又はC8
17I)から好ましく調製される。これらの化合物は米国
フロリダ州GainesvilleのPCR,Inc.
から入手することができる。テロマーはまた、180〜
250℃の温度で、2〜5のCF3 CF2 I/TFEモ
ル比を使って、CF3CF2 IからTFEの熱テロマー
化により調製してもよい。テロゲンと未反応モノマーは
回収され、そしてテロマーの混合物は蒸留により分離さ
れ、あるいは更に反応させるための混合物として使用さ
れる。I(C2 4 2 I、I(C2 4 3 I及びI
(C2 4 4 Iタイプのテレキーリックテロマーヨウ
化物は、やはりPCR社から入手可能であり、あるいは
米国特許第4731170号明細書の方法によTFEと
テロゲンIC2 4 Iから得られ、後者はI2 及びTF
Eを130〜160℃で反応させて得られる。これらの
テレキーリックジヨードフルオロテロマーは、200〜
240℃での熱付加によりヘキサフルオロプロペン(H
FP)で末端キャップして、I(C3 6 q2(C2
4 q1I(この式中のq1=2、3、4であり、q2=
1、2である)の構造に変えてもよい。
【0011】CF3 CF2 2 4 CF2 CF(C
3 )Iのようなテロマーは、C4 9Iから240℃
でのHFPの熱付加により得られる。C2 5 2 4
(CH2CF2 n CF2 CF(CF3 )I(この式の
n=1又は2である)のようなテロマーは、C4 9
から200℃でのCH2 =CF2 の熱付加と、その後の
240℃でのHFPの付加により得られる。F(CF2
−CFCl)n −CF2 CF(CF3 )I(この式のn
=1〜3である)のようなテロマーは、110〜150
℃でテロゲンCF3 CFClIを使用してCTFEの熱
テロマー化によって好ましく得られる。このテロゲン
は、20〜100℃でのIF5 とヨウ素のCTFEへの
付加から、CF2 ClCF2 Iと一緒に得られる。この
テロマーをこれらの条件下で不活性である未反応のCF
2 ClCF2 Iから蒸留すると、このCTFEのテロマ
ーは180〜230℃でHFPと反応させることができ
る。テロマーCF3 CF(Cl)CF2 CF(CF3
Iも本発明において重要なものである。
【0012】上述のテロマー(ヨード−フルオロテロマ
ー)は、−CH2 CH2 I、−CH=CH2 、−CH2
−CH=CH2 又は−CH2 CH2 CH2 Iから選ばれ
た基によって末端キャップされる。−CH2 CH2 I基
で末端キャップするためには、D.Burton,J.
Org.Chem.,35(3),p.1339(19
70)に記載された手順に従って、ヨード−フルオロテ
ロマーをCuCl又はCuIの存在下で、同様に好まし
くはエタノールアミンの存在下で、且つt−ブチルアル
コール又はアセトニトリルのような溶媒の存在下におい
て、110〜180℃でエチレンと反応させる。このよ
うにして得られた1,1,2,2−テトラヒドロ−1−
ヨード末端フルオロテロマーは、本発明によるケイ素ハ
ロゲン化物のアルキル化のためのグリニャール試薬を調
製するのに用いられる。
【0013】この1,1,2,2−テトラヒドロ−1−
ヨード末端フルオロテロマーは、エチルアルコール中で
KOHのような塩基を使用する脱ヨウ化水素反応により
ビニル末端基を持つ対応するテロマーに変えることもで
きる(米国特許第5110973号明細書)。米国特許
第5110973号明細書によれば、同じ手順に従っ
て、CH2 =CH−(C2 4) nCH=CH2 や他の同
様なもののようなジビニルタイプのテレキーリックテロ
マーを得ることができる。
【0014】アリル基を末端に持つ誘導体は、C4 9
CH2 CF2 CF2 −CF(CF3)I又はC2
5 (C2 4 2 CF2 CF(CF3 )Iといったよう
な化合物を、過酸化ベンゾイルの存在下で酢酸アリルと
70〜100℃の温度で反応させ、次に付加物をアルコ
ール系溶媒中で25〜80℃でZnと反応させて得るこ
とができる。
【0015】本発明の方法によれば、ヒドロシラン
(V)と(VI)が、製品(I)と(II)を調製するのに
使用されるより好ましい中間体であり、この場合には前
者をフルオロヒドロオレフィン(ビニル基又はアリル基
を末端に持つフルオロテロマー)と反応させる。この方
法では、好ましくは最初に、R1 X(この式のXはBr
又はI、好ましくはIであり、R1 は先に定義された意
味を有する)タイプのテロマー又はコテロマーのハロゲ
ン化フルオロアルキルをマグネシウムと反応させてグリ
ニャール試薬を作ることにより化合物(III)又は化合物
(IV)を得る。このグリニャール試薬を、次にハロゲン
化ケイ素又はケイ素アルコキシド中間体と反応させてそ
れぞれの中間体(V)及び(VI)を作る。この中間体の
例としては、SiCl4 、HSiCl3 、CH3 Si
(OCH3 3 、CF3 2 4 SiCl3 、CF3
2 4 Si(OCH3 3 、C6 132 4 SiCl
3 (C613CH=CH2 のHSiCl3 でのヒドロシ
リル化により得られる)、CH3SiCl2 −C2 4
6 122 4 −SiCl2 CH3 (CH2 =CH−
6 12CH=CH2 のCH3 Si(H)Cl2 でのヒ
ドロシリル化により調製される)、及びCF3 2 4
SiCH3 (Cl)−C2 4 −C6 12−C2 4
iCH3 (Cl)−C2 4 CF3 のような構造のもの
を挙げることができる。
【0016】フルオロアルキルシラン(III)又は(IV)
が塩化物又はアルコキシドである(すなわち(III)又は
(IV)のR8 がそれぞれClか又はOCH3 である)場
合には、その塩化物又はアルコキシドを対応するフッ化
物(すなわちR8 =F)に変えてから、当該フルオロア
ルキルシランを水素化アルミニウムリチウム又はホウ水
素化ナトリウムと反応させてヒドロシラン(V)又は
(VI)を作るほうが好ましい。フルオロアルキルシラン
塩化物又はアルコキシドを対応するフッ化物に変えるの
は、HFの水性アルコール溶液を使用する複分解反応に
より行われる。この複分解反応は本質的に定量的であ
り、結果として得られるフルオロアルキルシランフッ化
物は本質的に100%純粋な成分として容易に単離され
る。その上、これらのフルオロアルキルシランフッ化物
は非加水分解性であり、また対応するフルオロアルキル
シラン塩化物又はアルコキシドよりも上記のグリニャー
ルヨウ化物とはるかに反応性である。例えば、典型的に
フルオロアルキルシランのグリニャールアルキレーショ
ンは50〜90%の範囲の転化率を示すことが分かる。
【0017】次に、フルオロアルキルシランフッ化物
((III)又は(IV))(式中のR8 がFである)を、エ
チルエーテル中で還流条件下にLiAlH4 (こちらの
ほうがより好ましい)又はホウ水素化ナトリウムと反応
させて、対応する構造式(V)又は(VI)のモノヒドロ
又はジヒドロシランが、実用的な定量的収率(少なくと
も95%)でもって得られる。
【0018】次いで、このモノヒドロシラン又はジヒド
ロシラン((V)又は(VI))を、本発明の方法により
ビニル基を末端基とするフルオロテロマー又はアリル基
を末端基とするフルオロテロマーと反応させて、それぞ
れシラン(I)又は(II)が得られる。この付加反応は
有機過酸化物により、あるいは好ましくは白金系の触媒
によって、促進される。好ましくは、炭素に担持された
Pt、あるいはもっと望ましくはイソプロパノール中に
10〜25%のH2 PtCl6 ・6H2 Oの溶液として
のPtを、シラン1部当たりに10-2〜10-5部のPt
(モル基準)が存在するように使用する。この反応は、
そのような付加反応についての当該技術分野における慣
例であるように、50〜150℃、好ましくは80〜1
20℃の温度で行うことができ、また好ましくは酸素分
圧の下で行うことができる。
【0019】本発明による好ましい概要反応のうちのい
くつかを例示すると次のとおりである。 ・ハロシラン中間体の調製−概要反応(i)
【0020】
【化4】
【0021】これらの式のR1 は次に掲げる基から選ば
れる。
【0022】
【化5】
【0023】これらの式中のq=1、2又は3であり、
p=1、2又は3である。例えば、R 1 4-vSiXv (こ
こでのX=Cl、F)タイプ又はR1 3-vSiHClv
イプの上記中間体の具体例には、(B)3 SiH、
(D)3 SiH、(B)2 SiX2、(B)3 SiX、
(A)(B)2 SiX、(A)(C)2 SiX、(A)
(B)SiX2 、(B)(D)2 SiX、及び(B)
(C)2 SiXが含まれ、ここでの(A)、(B)、
(C)及び(D)は上記の例のR1 基を表す。
【0024】・中間体とハロゲン化物化合物との反応−
概要反応(ii) 先に定義したタイプ(III)の構造式のもの(式中のR8
=X=Cl、F)をLiAlH4 と反応させて、タイプ
(V)の構造式のものを得る。同様に、タイプ(IV)の
構造式のもの(式中のR8 =X=Cl、F)をLiAl
4 と反応させて、タイプ(VI)の構造式のものを得
る。
【0025】・水素化物とフルオロオレフィンとの反応
−概要反応(iii) HSiCl3 タイプ、タイプV(式中のw=1)、R1
4-ww Siタイプ(式中のw=1、2)、タイプVI
(式中のw=1、2)のヒドロシランを、下記のタイプ
のフルオロオレフィンと反応させる。
【0026】
【化6】
【0027】これらの式中のq=1、2であり、p=
1、2である。この概要反応(iii)によって得られるヒ
ドロシランは、(H)SiCl3 、(A)(B)SiH
2 、(A)(B)2 SiH、(A)(C)2 SiH、
(A)(D)2 SiH、(B)3 SiH、(B)(C)
2 SiH、(B)(D)2 SiH、及び(B)2 (F)
SiHタイプのものであり、これらの式のかっこ内の文
字は上記のフルオロオレフィンから得られる基を表して
いる。
【0028】同じようにして、水素化物を下記のタイプ
のテレキーリックα,ωジオレフィンと反応させること
ができる。
【0029】
【化7】
【0030】テレキーリックヒドロシランは、次のタイ
プの概要反応により得られる(これは非限定の例として
示すものである)。
【0031】
【化8】
【0032】上記の(L)から(X)までのオレフィン
を上述のヒドロシランでヒドロシリル化することによ
り、タイプ(I)及び(II)のシランが得られる。好ま
しいいくつかの概要反応は次のとおりである。
【0033】
【化9】
【0034】これらの式のかっこ内の文字はやはり先に
定義された基を表している。
【0035】例えば、上記のタイプ(i)、(ii)及び
(iii)の概要反応を都合のよい順序で組み合わせること
によって、タイプ(I)及び(II)の種々の最終生成物
を得ることができる。これは、次に掲げる構造式で例示
される。
【0036】
【化10】
【0037】上記の式中のHFPはヘキサフルオロプレ
ペン残基を表し、そしてVF2 はフッ化ビニリデン残基
を表している。
【0038】
【実施例】本発明の方法を更に説明するため、以下に掲
げる例を提供する。特に断らない限り、これらの例にお
ける全ての部数及び百分率は重量を基にするものであ
り、また全ての測定値は25℃で得られたものである。
【0039】例1 この例は(C2 5 (C2 4 2 2 4 4 Siの
調製を示す。酸素を導入したシールしたガラス管内で1
0%のイソプロピルアルコール溶液中のH2 PtCl6
・6H2 Oを200ppm存在させて、式C2 5 (C
2 4 2 CH=CH2 を有するフッ素化した化合物
(PCR,Inc.より入手した)をHSiCl3 と1
20℃で反応させた。16時間の反応後、生成物を蒸留
して、式C6 132 4 SiCl3 の化合物(a)を
収率90%で得た(20torr(2.67kPa)で
の沸点=85℃)。このシランをエチルエーテル−エチ
ルアルコール(容積比1:1)に溶解させ、0℃で過剰
の40%HFと反応させ、それからこの混合物を過剰の
水に注ぎ入れ、エーテル溶液を集め、Na 2 SO4 で乾
燥させ、そして溶媒を蒸留除去した。C6 132 4
SiF3 の構造式を持つ生成物(b)が単離された。シ
ラン(b)(0.1モル)を500mlの無水エチルエ
ーテルで希釈して、0.3モルのエチルエーテル溶液中
でヨウ素の結晶により前もって活性化したMgとC6
132 4 Iから調製した0.4モルのC6 132
4 MgIの溶液に加えた。18時間の還流後、混合物を
氷で冷やした20%HCl中に注ぎ入れ、エーテル層を
分離して水で洗浄した。次に、これを0℃で水溶液(4
0%)のHFと反応させ、エーテル層を分離し、溶媒を
蒸留して、そしてトリアルキルシラン(c)を93℃及
び20torr(2.67kPa)で蒸留した(収率8
0%)。この生成物(c)は、29Si−NMR化学シフ
トを+29.5ppm(TMS)で示した。このシラン
(c)は次の式で表される。 (C6 132 4 3 SiF (c)
【0040】150mlのエチルエーテルに溶解した8
0部のシラン(c)を、攪拌機と冷却器を備えた1リッ
トルのフラスコ内の150mlのエチルエーテルに懸濁
された2.8部のLiAlH4 にゆっくりと加えた。こ
の混合物を還流下で一晩加熱し、次いで冷却して、過剰
の10%HCl中に注ぎ入れた。エーテル層を分離し、
Na2 SO4 で乾燥させ、そして蒸留して71部のヒド
ロシラン(d)が得られた(収率=95%)。29Si−
NMRでの分析から、シフトが−2ppm(TMS;
s)で示された。このシラン(d)は次の式で表され
る。 (C6 132 4 3 SiH (d)
【0041】64部のシラン(d)、25部のオレフィ
ンC6 13CH=CH2 、及び塩化白金酸の10%イソ
プロパノール溶液0.3mlをガラス管に入れた。この
ガラス管を排気し、次に酸素を充填し(絶対圧0.6気
圧(606kPa))、シールして、かき混ぜながら1
10℃で18時間加熱した。反応生成物を回収し、ろ過
し、150〜160℃(10-3torr(0.133P
a))でオレフィンから蒸留して68部のテトラアルキ
ルシラン(e)を80%の収率で得た。シラン(e)は
次の式で表される。 (C6 132 4 4 Si (e)
【0042】シラン(e)は、29Si−NMR化学シフ
トを+8.35ppm(TMS)で示した。コーン−プ
レート粘度計で測定したシラン(e)の25℃での粘度
は107cP(mPa・s)であり、100℃ではそれ
は6cP(mPa・s)であった。比重は1.72g/
mlであり、また屈折率はn20 D =1.3301であっ
た。組成、不活性な性質、及び分子の極めて低い極性に
対応する構造の対称性を考慮に入れて、電子分極の値が
モソッティ−クラウジウスの式のモル分極に非常に近い
ことを仮定することにより約2の誘電率を予想すること
が可能であった。実用的な言い方をすれば、2の誘電率
は非常に良好な絶縁流体に特有のものである。DSCに
よる分析からは、シラン(e)のガラス転移温度は−7
3℃であることが示された。これらの性質は、このシラ
ンを、電気機械的な用途向けの潤滑剤として、電子工学
用の冷却剤として、また航空用途向けの作動液として使
用するのに適したものにする。
【0043】比較例1 例1のフッ素化トリアルキルシラン(c)を式C6 13
2 4 −MgIのグリニャール試薬と反応させること
で、やはり例1で明らかにされた対応するテトラアルキ
ルシラン(e)に変えることを試みた。ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン又はジブチルエーテルを使用し
てこの反応を行った場合には、予期した生成物への測定
できるほどの転化は本質的に認められなかった。
【0044】溶媒としてジエチルエーテルかあるいはジ
ブチルエーテルのどちらかを使ってトリアルキルシラン
(c)をC6 132 4 −Liと反応させた場合に
は、生成物(e)の収率はわずか10%に過ぎなかっ
た。
【0045】例1のトリアルキルシラン(c)(0.0
046モル)を0.15モルのCF 3 2 4 −Liと
反応させた(ジエチルエーテル中で、−30℃で5時
間、そして次に20℃で60時間)。(C6 132
4 3 SiC2 4 CF3 (0.001torr(0.
133Pa)での沸点=110〜112℃)の収率は5
8%であり、例1の生成物(e)の調製において得られ
た80%の収率よりもなおかなり低かった。
【0046】例2 この例は(C2 5 (C2 4 2 2 4 3 SiC
3 6 (C2 4 22 5 の調製を示す。初めに、
式C6 13CH2 −CH=CH2 のアリル誘導体(a)
を次のようにして調製した。すなわち、純粋なテロマー
6 13I(270部)を酢酸アリル(化学量論的に5
%過剰)に加え、そして85℃において1%過酸化ベン
ゾイルで16時間反応を促進した。得られたフルオロア
ルキルアセテート(転化率70%、選択率100%)
は、 1H−NMR化学シフトを2.3ppm(CF2
2 )、4.5ppm(CHI)、4.4ppm(CH
2 −OAc)、2ppm(CH3 )の領域で示した。こ
のフルオロアルキルアセテートを、300mlのエタノ
ール及び2mlのHCl(36%)中に14部の微粉Z
nを懸濁した懸濁液に加えて、50〜70℃で4時間加
熱した。この懸濁液をろ過し、そして液をHCl(5
%)で洗浄し、Na2 SO4 で乾燥させ、蒸留してアリ
ル誘導体(a)を得た。
【0047】アリル誘導体(a)(21.7部)をヒド
ロシラン(C6 132 4 3 SiH(54部)と反
応させた。後者のシランは例1の手順に従って調製し
た。反応の結果得られた生成物を蒸留して、170℃及
び10-3torr(0.133Pa)で沸騰するフラク
ション(b)を96%の収率(上記ヒドロシランを基準
とする)で得た。この生成物(b)を29Si−NMR分
析にかけて、化学シフトが+6.86ppm(TMS)
で示され、また 1H−NMRからは、0.7〜1.05
ppm(CH2 Si)、1.6〜1.8ppm(CH2
CH2 CH2 )、及び1.9〜2.35ppm(CH2
CF2 )の領域で化学シフトが示され、そして19F−N
MRでも下記の予想された構造式と一致することが示さ
れた。
【0048】
【化11】
【0049】生成物(b)を更に分析して、屈折率がn
20 D =1.3340であり、ガラス転移温度が−59℃
であることが分かった。
【0050】例3 この例は(C2 5 −C2 4 −CF2 CF(CF3
2 4 3 SiC24 (C2 4 2 2 5 の調
製を示す。204部のテロゲンC2 5 2 4 Iを5
00mlのハステロイ(Hastelloy、商標)の
オートクレーブに入れ、次いで減圧下で120部のHF
Pを加え、210℃で64時間反応させて、C2 5
2 4 CF2 CF(CF3)C2 4 Iの構造式のテロ
マー(a)を調製した。HFPを回収し、生成物を取り
出しそして蒸留してテロゲンをテロマー(a)(20t
orr(2.67kPa)での沸点45℃、転化率=5
0%)から分離した。この生成物(a)についての19
−NMR分析による化学シフト(ppm、CFCl3
は次のとおりであった。
【0051】CF3 −82 CF2 −127 CF2 −123.7 CF2 −121.8 −CF2 −107 CF −145 −(CF3 )I −73
【0052】60部のテロマー(a)を200mlのハ
ステロイ(商標)オートクレーブに入れ、これに更にC
uCl(0.3部)、エタノールアミン(3部)、及び
t−ブチルアルコール(20部)を入れた。オートクレ
ーブをシールし、排気し、これに35気圧(3.55M
Pa)の圧力でエチレンガスを充填して、次いで130
〜145℃で10時間加熱した。オートクレーブのガス
抜きを行い、そして生成物を水に注ぎ入れて、フレオン
(Freon、商標)113で抽出して回収した。有機
層をNa2 SO4 で乾燥させ、蒸留して、76℃及び2
0torr(2.67kPa)で末端キャップ生成物
(b)を分離した(転化率=90%)。この生成物は次
の式で表される。 C4 9 CF2 −CF(CF3 )C2 4 I (b)
【0053】(b)の同定データは次のとおりであっ
た。下記のデータのうち、(1)の欄に示されたものは
19F−NMRによるもの(ppm、CFCl3 )であ
り、(2)の欄のデータは 1H−NMRによるもの(p
pm、TMS)である。
【0054】 (1) (2)4 9 CF2 −118 −CF −183 (CF3 )CH2 −74 +2.7 CH2 I +3.3
【0055】上記の反応を2回繰り返して、後の反応の
ために十分な生成物を得た。
【0056】生成物(b)を使って、次のようにグリニ
ャール試薬を調製した。機械式の攪拌機、冷却器及び温
度計を備えた2リットルのガラスフラスコに0.4gの
マグネシウムを入れ、窒素の流動下に100℃で加熱
し、次いで冷却して、Mgを150mlの無水エチルエ
ーテルに懸濁させた。かき混ぜた懸濁液にヨウ素の結晶
を加え、次に0.24モルの上記の生成物(b)を65
0mlの無水エチルエーテルに溶解した溶液を一滴ずつ
加えた。30〜35℃で1時間攪拌後、例1に従って調
製して300mlのエチルエーテルで希釈した0.1モ
ルのC6 1324 SiF3 の溶液を加えた。この混
合物を24時間還流させ、そして最終生成物を例1に記
載した手順に従って分離及び精製した。溶媒の蒸発後
に、生成物を120〜125℃、2×10-2torr
(2.67Pa)で蒸留してシラン(c)を得た(出発
シランに基づく収率50%)。このシランは次の式で表
される。
【0057】
【化12】
【0058】シラン(c)を19F−NMR及び29Si−
NMRで分析したところ、これは+28.5ppm(T
MS)を中心とする二重線を特徴とするものであった。
この生成物を200mlのエチルエーテル中の過剰のL
iAlH4 に加えて、例1に記載した手順により反応さ
せた。作業後、下式のヒドロシラン(d)を回収した
(転化率94%)。 (C4 9 3 6 2 4 2 Si(H)C2 4 6 13 (c) この物質のIR分光分析で示される特徴は、SiHに対
応する2140cm-1での吸収であり、また29Si−N
MRによれば−3.03ppm(TMS)で一重線が認
められた。
【0059】このヒドロシラン(d)(0.042モ
ル)を、塩化白金酸の10%イソプロパノール溶液0.
2mlの存在下で0.05モルのC4 9 3 6 CH
=CH 2 と反応させた。この反応はガラスフラスコ中で
行い、混合物には窒素中に酸素を2%(容積による)含
む流れを連続してバブリングさせ、且つこの混合物を攪
拌して110℃で一晩加熱した。粗生成物をろ過し、1
24℃、10-3torr(0.133Pa)で蒸留し
て、収率38%の純粋な蒸留したシラン(e)を得た。
このシラン(e)は下式で示される。 (C4 9 3 6 2 4 3 SiC2 4 6 13 (e) この液体は、−57℃のガラス転移温度を示し、屈折率
20 D =1.333であった。
【0060】例4 この例は下式のものの調製を示す。
【0061】
【化13】
【0062】1リットルのハステロイ(商標)オートク
レーブに、減圧下で106部のIC 2 4 I(PCR社
より入手)を入れた。オートクレーブをシールし、そし
て7気圧の圧力(0.7MPa)のテトラフルオロエチ
レン(TFE)ガスが入ったボンベにステンレス綱の管
で接続した。この管を排気して、そしてTFEをオート
クレーブへ導入した。オートクレーブをシールし、21
0℃で16時間加熱し、そして圧力は2気圧(0.2M
Pa)に下がった。TFEの充填を繰り返し、反応を更
に24時間続けて、その後反応器のガス抜きを行った。
気液クロマトグラフィー(SEカラム)で分析すると、
生成物の90%が5種類の主要な成分からなることが認
められた。この生成物を蒸留して、70℃(8〜10t
orr(1.07〜1.33kPa))で沸騰するIC
6 12I(a)を15g分離した。この操作を4回繰り
返した。55gのIC6 12Iを、0.5gのCuI及
び50mlのt−ブチルアルコールと一緒に0.5リッ
トルのオートクレーブに入れた。このオートクレーブを
シールし、排気して、ステンレス綱の管でエチレンボン
ベにつないだ。オートクレーブに圧力が35気圧(3.
55MPa)に達するまでエチレンを導入した。オート
クレーブをシールし、160℃で16時間加熱し、その
後オートクレーブのガス抜きをして、固形物の混合物を
回収し、高温のヘキサンに溶解させ、ろ過し、そして結
晶化させた。こうして、結果として得られた純粋な生成
物(b)を単離した(転化率80%、19F−NMRで同
定)。この生成物(b)は次の式で示される。 IC2 4 6 122 4 I (b)
【0063】冷却器を備えたガラスフラスコで、生成物
(b)を100mlのエチルアルコールとエチレングリ
コールで希釈した15gのKOHと混合し、この混合物
を3時間還流させた。得られた混合物を過剰の水に注ぎ
入れ、有機部分をNa2 SO 4 で乾燥させて蒸留した。
転化は完全であり、ジオレフィン生成物(c)の 1H−
NMRによる化学シフトが5.8〜6ppm(TMS)
の領域にあることが分かった。このジオレフィン生成物
(c)は次の式で示される。 CH2 =CH−C6 12CH=CH2 (c)
【0064】このジオレフィン(c)をシランCH3
i(H)(C2 4 CF3 )Clと反応させた。この反
応は、窒素中に2%の酸素(容積による)を含む雰囲気
中で、25%イソプロパノール溶液中の50ppmの塩
化白金酸の存在下に100℃で16時間行った。得られ
た液体生成物(d)の構造は次のとおりであった。
【0065】
【化14】
【0066】この生成物(d)をろ過して、 1H−NM
R、19F−NMR及び29Si−NMRで同定を行った。
29Si−NMR化学シフトは31.41ppm(TM
S)、 1H−NMR化学シフトは0.52ppm、1.
04〜1.09ppm、及び2.05〜2.35ppm
(TMS)の領域であった。
【0067】冷却器、滴下漏斗、攪拌機を備え、無水エ
チルエーテル(50部)に懸濁したLiAlH4 (2
部)を入れた250mlのフラスコに、100部の無水
エチルエーテルに溶解した35部の生成物(d)を一滴
ずつ加えた。この混合物を還流下で2時間加熱し、次い
で10%塩酸で処理した。エーテル層を分離し、硫酸ナ
トリウムで乾燥後、エーテルを蒸留して30.2部(収
率94.6%)の生成物(e)が得られた。この生成物
(e)は次の式で示される。
【0068】
【化15】
【0069】生成物(e)は、IR吸収を2150cm
-1で示し、 1H−NMR化学シフトを0.15ppm、
0.8〜1ppm、1.95〜2.25ppm、そして
3.9〜4ppm(TMS)で示し、また29Si−NM
R化学シフトを−7.22ppm(TMS)で示した。
【0070】冷却器とマグネチックスターラーを備えた
25mlの丸底フラスコに、7.02部の生成物
(e)、7.6部のトリデカフルオロ−1−オクテン
(C6 13CH=CH2 )、及び10%2−プロパノー
ル溶液として0.1mlのヘキサクロロ白金酸を入れ
た。この混合物を100℃で18時間加熱した。次に、
それをろ過し、減圧蒸留して微量のオレフィンを除去し
て、13.1部(収率89.5%)の生成物(f)が得
られた。全体の収率は84.7%であった。この生成物
(f)は次の式で示される。
【0071】
【化16】
【0072】生成物(f)は、 1H−NMR化学シフト
を0.1〜0.15ppm、0.8〜1ppm、そして
1.9〜2.2ppm(TMS)で示した。29Si−N
MR化学シフトは+6.74ppm(TMS)で示され
た。DSC分析から−65℃のガラス転移温度が示さ
れ、また屈折率はn20 D =1.3580であった。これ
らの性質は、生成物(f)を電気機械用途向けの潤滑剤
として、航空用途向けの作動液として、またグリースの
ための基剤流体として、有利に使用するのを可能にする
ものと信じられる。
【0073】例5 この例では下式の化合物を調製する。
【0074】
【化17】
【0075】最初に、C2 5 2 4 CH2 CF2
2 −CF(CF3 )−CH2 −CH=CH2 の構造式
のアリル基を末端基とするコテロマーを調製した。機械
式攪拌機を備えた500mlのハステロイ(商標)オー
トクレーブに、300部のテロマーC2 5 2 4
(a)と60部のフッ化ビニリデン(VDF)を入れ
た。オートクレーブをシールし、210〜230℃に加
熱した。230℃での初期圧力は70bar(7.0M
Pa)であった。15時間後、反応器を冷却し、ガス抜
きして、粗生成物を40℃、20torr(2.67k
Pa)で蒸留して生成物(b)を96%の純度で得た。
この生成物(b)は次に式により示される。 C4 9 CH2 CF2 I (b)
【0076】生成物(b)(290部)を、同じオート
クレーブで120部のC3 6 (HFP)と240℃で
75時間反応させた。240℃での初期圧力は80ba
rであった。オートクレーブのガス抜き後、粗生成物を
80℃、20torr(2.67kPa)で蒸留して2
00部の生成物(c)を90%の純度で得た。この生成
物(c)は次の式で示される。 C4 9 CH2 CF2 −CF2 CF(CF3 )I (c)
【0077】生成物(c)についての19F−NMRでの
特性分析による化学シフト(ppm、CFCl3 )は次
のとおりであった。
【0078】CF3 −82 CF2 −127 CF2 −125 CF2 CH2 −113 CF2 −110 CF2 −103 CF −145 (CF3 )I −74
【0079】1重量%の過酸化ベンゾイルの存在下で、
170部の生成物(c)を化学量論比より5%過剰の酢
酸アリルと80℃で反応させた。転化率80%の付加物
(d)が得られた(選択率100%)。この付加物
(d)は次の式で示される。 C4 9 CH2 CF2 3 6 CH2 −CHI−CH2 OAc (d)
【0080】この付加物を 1H−NMRで特性分析し
て、例3のアセテート(a)と同様の化学シフトが示さ
れた。200mlのエチルアルコールに12部のZn微
粉を懸濁させた懸濁液に、2mlの36%HClを加
え、次いで66部の付加物(d)を加え、温度を60℃
に4時間維持した。冷却して、得られた生成物をろ過
し、それから過剰の酸性の水に注ぎ入れた。有機層を回
収し、Na2 SO4 で乾燥させ、そして蒸留してアリル
誘導体(e)を80%の転化率で得た。この誘導体は次
の式で示される。 C4 9 CH2 CF2 CF2 CF(CF3 )CH2 −CH=CH2 (e)
【0081】この生成物(e)は、CH2 1H−NM
R化学シフトを2.7〜3.1ppmの領域で、またビ
ニル基のそれを5.2〜5.4ppm(CH2 )及び
5.7〜5.9ppm(CH)の領域で示し、そして第
三CF基の19F−NMR化学シフトを−179ppm
(CFCl3 )で示した。
【0082】冷却器とマグネチックスターラーを備えた
200mlのフラスコに、例4のα,ω−フルオロアル
キレンジシラン(e)を32部、本例のアリル誘導体
(e)を47部、そして塩化白金酸の10%2−プロパ
ノール溶液を0.3ml入れた。この混合物を100℃
で18時間加熱し、ろ過し、そして減圧下で蒸留して6
0gのジシラン(f)を得た。このジシラン(f)は次
の式で示される。
【0083】
【化18】
【0084】ジシラン(f)の29Si−NMR分析か
ら、特徴的な化学シフトが5.27ppm(TMS)で
示された。DSC分析からは約−50℃のガラス転移温
度が示され、そして屈折率n20 D は1.3640であっ
た。
【0085】例6 この例は下式の化合物の調製を説明する。
【0086】
【化19】
【0087】例4の手順を使ってIC2 4 IとTFE
を反応させ、一般式I(C2 4 n Iのテロマー類
(a)の混合物を得た。このテロマー混合物を蒸留し
て、ガスクロマトグラフィーと19F−NMR分析で測定
して平均のn=2で、n=3が5%未満である、20t
orr(2.67kPa)で60〜70℃の範囲で沸騰
するフラクション(a’)を得た。100部のフラクシ
ョン(a’)を、オートクレーブ中で150部のヘキサ
フルオロプロペン(HFP)と210〜230℃で16
時間反応させ、その間に圧力は60気圧から35気圧ま
で(6.08MPaから3.55MPaまで)変化し
た。オートクレーブのガス抜き後、生成物を取り出し
て、10torr(1.33kPa)で65〜85℃の
範囲で沸騰しそして約1:1の成分(b1 :b2 )から
構成されるフラクションを得た。これらの成分は次の式
で示される。 I(C2 4 2 3 6 I (b1 ) IC3 6 (C2 4 2 3 6 I (b2
【0088】気液クロマトグラフィー(GLC)と19
−NMR分析から、生成物(b1 )と(b2 )への転化
率は約50%であった。
【0089】例4の(b)〜(f)に対応する生成物を
製造するのに、混合物(b1 、b2)を例4に従って反
応させて、次の構造式(f)の最終のフルオロアルキレ
ンジシラン混合物を得た。
【0090】
【化20】
【0091】化合物(f)の特性を19F−NMRにより
調べて、例4の生成物(f)と非常に類似していること
が分かったが、この場合にはHFPのCF2 −CF(C
3)CH2 原子団のCFのために−180〜183p
pm(CFCl3 )に化学シフトがあった。
【0092】例7 この例では(C2 5 (C2 4 2 2 4 3 Si
2 4 CF3 を調製した。200mlのオートクレー
ブに、69部の1,1,2−トリデカフルオロオクテン
−1、36部の3,3,3−トリフルオロプロピルジク
ロロシラン、及び塩化白金酸の10%イソプロパノール
溶液0.3mlを入れた。オートクレーブを排気し、次
いで窒素中に酸素を2%(容積による)含むガスを充填
し、シールして、100℃で16時間反応させた。オー
トクレーブの内容物を取り出して、生成物をろ過及び蒸
留した。1torr(13.3Pa)で95〜100℃
で沸騰するフラクションを分離してGLCで分析し、こ
れにより、29Si−NMRでの測定では+30.0pp
m(TMS)で化学シフトを示した成分が95%である
ことが示された。19F−NMR分析からは、下式の構造
式(a)に一致する特徴的な化学シフトが示された。 C2 5 (C2 4 2 CH2 CH2 Si(C2 4 CF3 )Cl2 (a)
【0093】上記の化合物(a)(19.6部)を80
mlの無水エチルエーテル中の2.74部のLiAlH
4 と、窒素下で還流下に一晩反応させた。その結果得ら
れた生成物を0℃で10%HClにより処理し、乾燥さ
せ、そして95℃(20torr(2.67kPa))
で蒸留して14.5部の生成物(b)を得た。この生成
物は、IR分析によると2150cm-1にSiHの特徴
的な吸収を示し、また 29Si−NMR分析によると2
5.6ppm(TMS)に化学シフトを示し、下式の構
造が確認された。 C2 5 (C2 4 2 2 4 Si(C2 4 CF3 )H2 (b)
【0094】生成物(b)(17.5部)を、200m
lのオートクレーブ内で窒素中に酸素を2%(容積によ
る)含むガスの存在下に、83部のH2 C=CHC6
13及び塩化白金酸の10%イソプロパノール溶液0.3
mlと110〜115℃で一晩反応させた。生じた生成
物(c)をろ過し、114〜120℃(10-3torr
(0.133Pa))で蒸留した。収率は40%であっ
た。29Si−NMR分析から7.91ppm(TMS)
の化学シフトが示され、また19F−NMRは下式の構造
と一致した。 (C2 5 (C2 4 2 2 4 3 SiC2 4 CF3 (c)
【0095】生成物(c)のガラス転移温度は−59
℃、屈折率は1.3340、粘度は171cP(mPa
・s)、そして密度は1.743g/mlであった。
【0096】例8 この例は(CF3 CFClCF2 CF(CF3 )C2
4 )Si(C2 4 6 133 の調製を示す。AlB
3 の存在下でクロロトリフルオロエチレン(CTF
E)、IF5 及びI2 を20〜100℃で反応させて得
られた70/30モル比のCF3 CF(Cl)I/CF
2 ClCF2 I(a)を蒸留した。この混合物(16.
6部)を200mlのオートクレーブに入れ、それから
30部のHFPを減圧下で入れた。オートクレーブをシ
ールし、そして250℃で48時間加熱した。この反応
器を冷却し、ガス抜きし、液体生成物を蒸留して、下記
19F−NMR化学シフトを示す生成物(b)を20部
得た。
【0097】CF3 −77.5 CFCl −130〜−134 CF2 −101〜−107 CFI −141 CF3 −73
【0098】15部の生成物(b)を、20mlのCH
3 CN中の0.2部のCuIとともに200mlのオー
トクレーブに入れた。次に、オートクレーブにエチレン
ガスを35気圧(3.55MPa)で充填し、そして反
応を130〜150℃で一晩かき混ぜながら行った。そ
の結果得られた、構造式CF3 CFClCF2 CF(C
3 )CH2 −CH2 Iを有する付加物(c)を含む混
合物を、80℃に加熱したエタノールとエチレングリコ
ールの1:1溶液中に過剰のKOHが含有されているフ
ラスコの底部に、30〜50torr(4.0〜6.6
7kPa)の絶対圧を維持しながらガラス管を通してゆ
っくりと入れて、アルコールと次の式で示されるオレフ
ィン(d)の混合物を蒸留した。 CF3 CFClC3 6 CH=CH2 (d)
【0099】5.7及び6.12ppmの領域に 1H−
NMR化学シフトのあるこの生成物(d)を、例1のフ
ルオロトリアルキルシラン(d)、(C6 13
2 4 3SiHの試料と、例1の反応物比と手順を使
用して反応させて、下記の式で示されるテトラアルキル
シラン(e)を得た。この構造式は19F−NMR分析で
確かめられた。 (C6 132 4 3 SiC2 4 3 6 CFClCF3 (e)
【0100】例9 この例では次の式の化合物を調製した。
【0101】
【化21】
【0102】例4の水素官能性中間体(e)を、例4の
手順を使ってCF3 CF(Cl)C 3 6 CH=CH2
(すなわち例8の(d))と反応させて、次の構造式の
ジシランを製造した。
【0103】
【化22】
【0104】この生成物は80%の収率で得られた。ま
た、その構造式は29Si−NMR及び19F−NMRの分
析結果と一致した。
【0105】例10 この例は、(C6 132 4 3 SiC3 6 (C3
6 n (C2 4 2 3 6 Si(C2 4 6
133 の調製を示す。構造式CH2 =CHCH2 (C3
6 n (C2 4 2 CH2 CH=CH2(式中のn
=1、2)のテレキーリックコテロマーを、例5の方法
の工程(c)〜(e)により、例6の成分b1 及びb2
から得た。このコテロマーを(C6 132 4 3
iHと1:2.2のモル比で反応させた。この反応は、
シールした管内で、塩化白金酸触媒を使用して、100
℃で18時間行った。95%の収率で得られた生成物
は、下式のジシランであった。
【0106】
【化23】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フランシーヌ ギダ−ピエトラサンタ フランス国,34000 モンペリエ,リュ ドゥ ソントレイラルグ,ル デスカルト バティモン アー.248 (72)発明者 アムデ ラツィミーヘティ フランス国,34053 モンペリエ セデ 1,リュ ドゥ レコール ノーマル,ウ ー.エヌ.エス.セー.エム.−8 (72)発明者 ジェラルド カポリッチオ イタリア国,20149 ミラン,ウー フィ リベルト 13

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の式 R1 4Si (I) を有するシランであり、このシラン(I)の少なくとも
    三つのR1 は、次の(i)〜(vii)のもの、すなわち
    (i)クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエ
    チレン、フッ化ビニリデン又はトリフルオロエチレンの
    アルキレン基を末端に持つ一価のホモテロマー、(ii)
    クロロトリフルオロエチレン又はヘキサフルオロプロペ
    ンのコテロマーから選ばれたコテロマー、(iii)テトラ
    フルオロエチレンと、ヘキサフルオロプロペン、1−H
    −ペンタフルオロプロペン及び2−H−ペンタフルオロ
    プロペンのうちの一つもののコテロマー、(iv)フッ化
    ビニリデンと、上記のヘキサフルオロプロペン又はペン
    タフルオロプロペンのうちの一つのもののコテロマー、
    (v)テトラフルオロエチレン及びペルフルオロアルキ
    ルビニルエーテルのコテロマー、(vi)テトラフルオロ
    エチレン、クロロトリフルオロエチレン及びペルフルオ
    ロアルキルビニルエーテルのコテロマー、(vii)テトラ
    フルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン及びヘ
    キサフルオロプロペンのコテロマー、の誘導基から選ば
    れ、これらのテロマー及びコテロマー(i)〜(vii)は
    式(I)のケイ素原子に、炭素原子数2又は3の二価の
    アルキレン基により結合しており、そしていずれの残り
    のR1 基も、炭素原子数1〜4のアルキル基、フェニル
    基、ペルフルオロアルキル置換フェニル基及び一般式R
    5 (CH2 y −のフルオロアルキル基(この式のR5
    は炭素原子数1〜6のペルフルオロアルキル基を表し、
    yは2、3又は4である)から独立に選ばれている、フ
    ッ素化シランを調製するための方法であって、 (A)下式のシラン R1 4-w8 w Si (III) を水素化アルミニウムリチウム又はホウ水素化ナトリウ
    ムから選ばれた水素化物化合物と反応させて、下式のシ
    ランを生成させる工程、 R1 4-ww Si (V) (これらの式中のwは1又は2であり、R8 はCl、F
    及びOCH3 基から選ばれる) (B)上記のシラン(V)を、ビニル基を末端基とする
    フルオロテロマー又はアリル基を末端基とするフルオロ
    テロマーから選ばれた化合物と反応させる工程、を含
    む、フッ素化シランの調製方法。
  2. 【請求項2】 前記シラン(I)の前記少なくとも一つ
    のR1 基が下記のものから選ばれている、請求項1記載
    の方法。 【化1】
  3. 【請求項3】 前記式(III)及び(V) のwが1であり、
    且つ前記式(III)のR8 基がFである、請求項1又は2
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 次の式 R2 3Si(R3 SiR4 2z 3 SiR2 3 (II) を有するシランであり、このシラン(II)のR2 基のう
    ちの少なくとも二つ、及びz≠0である場合少なくとも
    一つのR4 は、次の(i)〜(vii)のもの、すなわち
    (i)クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエ
    チレン、フッ化ビニリデン又はトリフルオロエチレンの
    アルキレン基を末端に持つ一価のホモテロマー、(ii)
    クロロトリフルオロエチレン又はヘキサフルオロプロペ
    ンのコテロマーから選ばれたコテロマー、(iii)テトラ
    フルオロエチレンと、ヘキサフルオロプロペン、1−H
    −ペンタフルオロプロペン及び2−H−ペンタフルオロ
    プロペンのうちの一つもののコテロマー、(iv)フッ化
    ビニリデンと、上記のヘキサフルオロプロペン又はペン
    タフルオロプロペンのうちの一つのもののコテロマー、
    (v)テトラフルオロエチレン及びペルフルオロアルキ
    ルビニルエーテルのコテロマー、(vi)テトラフルオロ
    エチレン、クロロトリフルオロエチレン及びペルフルオ
    ロアルキルビニルエーテルのコテロマー、(vii)テトラ
    フルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン及びヘ
    キサフルオロプロペンのコテロマー、の誘導基から独立
    に選ばれ、これらのテロマー及びコテロマー(i)〜
    (vii)は式(II)のケイ素原子に、炭素原子数2又は3
    の二価のアルキレン基により結合しており、そしていず
    れの残りのR2 及びR4 基も、炭素原子数1〜4のアル
    キル基、フェニル基、ペルフルオロアルキル置換フェニ
    ル基及び一般式R5 (CH2 y −のフルオロアルキル
    基(この式のR5 は炭素原子数1〜6のペルフルオロア
    ルキル基を表し、yは2、3又は4である)から独立に
    選ばれている、フッ素化シランを調製するための方法で
    あって、 (A)下式のシラン R8 w R2 3-w Si(R3-SiR4 2)z R3SiR8 w R2 3-w (IV) を水素化アルミニウムリチウム又はホウ水素化ナトリウ
    ムから選ばれた水素化物化合物と反応させて、下式のシ
    ランを生成させる工程、 H w R2 3-w Si (R3SiR4 2)z R3SiR2 3-w H w (VI) (これらの式中のwは1又は2であり、R8 はCl、F
    及びOCH3 基から選ばれ、zは0〜4の平均の値を有
    し、そしてR3 は、式-Cm H2m -(R6)CFCF2-(C pF2p )
    q -(C2ClF3) r -R f -(C2ClF3) r -(C p F2p ) q -CF2C
    F(R6)-C m H2m -(この式のRf は炭素原子数2〜6の
    ペルフルオロアルキレン基を表し、R6 はフッ素又はト
    リフルオロメチル基であり、mは、−Cm 2m−が線状
    の基を表すことを条件として、2又は3であり、pの値
    は2又は3であり、rは0又は1〜6の正の整数であ
    り、qは0又は1〜6の正の整数であり、(r+q)は
    2〜12である)により表されるアルキレン基を末端に
    持つテレキーリック二価テロマー又はコテロマーの誘導
    基である) (B)上記のシラン(VI)を、ビニル基を末端基とする
    フルオロテロマー又はアリル基を末端基とするフルオロ
    テロマーから選ばれた化合物と反応させる工程、を含
    む、フッ素化シランの調製方法。
  5. 【請求項5】 前記式(II)の少なくとも一つのR2
    が下記の基から選ばれている、請求項4記載の方法。 【化2】
  6. 【請求項6】 前記式(IV)及び(VI)のwが1であ
    り、且つ前記式(IV)のR8 基がFである、請求項4又
    は5記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記式(II)、(IV)及び(VI)のzが
    0又は1である、請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 下記のものから選ばれた構造式を有する
    フッ素化シラン。 【化3】
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