JPH0733037A - ヨーレートセンサ出力の異常検出装置 - Google Patents

ヨーレートセンサ出力の異常検出装置

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JPH0733037A
JPH0733037A JP17870393A JP17870393A JPH0733037A JP H0733037 A JPH0733037 A JP H0733037A JP 17870393 A JP17870393 A JP 17870393A JP 17870393 A JP17870393 A JP 17870393A JP H0733037 A JPH0733037 A JP H0733037A
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yaw rate
deviation
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rate sensor
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Junji Tsutsumi
淳二 堤
Yasuhiko Hosokawa
靖彦 細川
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  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1の目的は、検出時期の制限を受けること
なく早期にセンサ出力の発振異常を検出することのでき
るヨーレートセンサ出力の異常検出装置を提供するこ
と。第2の目的は、センサ出力がオフセットした時にも
第1の目的を達成すること。 【構成】 ヨーレートセンサ出力値と推定ヨーレート算
出値の偏差を算出し、偏差算出値が予め設定された偏差
レベルを超える回数をカウントし、カウント数の和が所
定時間内に所定の値に達した場合、ヨーレートセンサ出
力が異常と判断する。第1の構成は、予め設定された偏
差レベルが1つもしくは複数であり偏差レベルを超える
回数を各レベル毎にカウントする。第2の構成は、予め
設定された偏差レベルがレベルの異なる複数であり、複
数の設定偏差レベルの中で偏差算出値に最も近い設定偏
差レベルを偏差算出値が超える回数をカウントする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の運動制御システ
ム等でヨーレート情報を得るために設置されるヨーレー
トセンサからの出力の異常を検出するヨーレートセンサ
出力の異常検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ヨーレートセンサ出力の異常検出
装置としては、例えば、特開平3−193559号公報
に記載のものが知られている。
【0003】上記従来出典には、ヨーレートセンサから
のセンサ出力値が、前輪舵角に基づいて定められた推定
最大ヨーレート及び推定最大ヨーレート変化速度の範囲
内にあるか否かを判定し、この範囲を超えている場合に
ヨーレートセンサ出力が異常であると検出する装置が示
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のヨーレートセンサ出力の異常検出装置にあっては、
出力異常判定基準として推定最大ヨーレート及び推定最
大ヨーレート変化速度を用いているため、ヨーレートセ
ンサの出力異常の1つである発振が生じた場合、この発
振が推定最大ヨーレートも推定最大ヨーレート変化速度
も超えない範囲で発生すると、センサ出力の異常が検出
されないという問題点がある。
【0005】本発明は、上記課題に着目してなされたも
ので、第1の目的とするところは、検出時期の制限を受
けることなく早期にセンサ出力の発振異常を検出するこ
とのできるヨーレートセンサ出力の異常検出装置を提供
することにある。
【0006】第2の目的とするところは、センサ出力が
オフセットした時にも検出時期の制限を受けることなく
早期にセンサ出力の発振異常を検出することのできるヨ
ーレートセンサ出力の異常検出装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため第1発明のヨーレートセンサ出力の異常検出装置
では、図1(イ) のクレーム対応図に示すように、車両の
運動状態により車両に発生するヨーレートを推定する推
定ヨーレート算出手段aと、車両の発生ヨーレートに応
じた信号を出力するヨーレートセンサbと、前記推定ヨ
ーレート算出手段aからの算出値と前記ヨーレートセン
サbからの出力値に基づき、前記ヨーレートセンサbの
出力値異常を検出する異常検出手段cと、を備えたヨー
レートセンサ出力の異常検出装置において、前記異常検
出手段cは、ヨーレートセンサ出力値と推定ヨーレート
算出値の偏差を算出する偏差算出部c1と、1つもしく
は複数の偏差レベルを予め設定しておく第1偏差レベル
設定部c2と、偏差算出値が設定された偏差レベルを超
える回数を各レベル毎にカウントする第1カウント部c
3と、カウント数の和が所定時間内に所定の値に達した
場合、ヨーレートセンサ出力が異常と判断する異常判断
部c4と、を有することを特徴とする。
【0008】上記第2の目的を達成するため第2発明の
ヨーレートセンサ出力の異常検出装置では、図1(ロ) の
クレーム対応図に示すように、車両の運動状態により車
両に発生するヨーレートを推定する推定ヨーレート算出
手段aと、車両の発生ヨーレートに応じた信号を出力す
るヨーレートセンサbと、前記推定ヨーレート算出手段
aからの算出値と前記ヨーレートセンサbからの出力値
に基づき、前記ヨーレートセンサbの出力値異常を検出
する異常検出手段cと、を備えたヨーレートセンサ出力
の異常検出装置において、前記異常検出手段cは、ヨー
レートセンサ出力値と推定ヨーレート算出値の偏差を算
出する偏差算出部c1と、レベルの異なる複数の偏差レ
ベルを予め設定しておく第2偏差レベル設定部c5と、
複数の設定偏差レベルの中で偏差算出値に最も近い設定
偏差レベルを偏差算出値が超える回数をカウントする第
2カウント部c6と、カウント数の和が所定時間内に所
定の値に達した場合、ヨーレートセンサ出力が異常と判
断する異常判断部c4と、を有することを特徴とする。
【0009】
【作用】第1発明の作用を説明する。
【0010】まず、推定ヨーレート算出手段aにおい
て、車両の運動状態により車両に発生するヨーレートが
推定され、ヨーレートセンサbにおいて、車両の発生ヨ
ーレートに応じた信号が出力され、異常検出手段cにお
いて、推定ヨーレート算出手段aからの算出値とヨーレ
ートセンサbからの出力値に基づき、ヨーレートセンサ
bの出力値異常が検出される。
【0011】このヨーレートセンサbの出力値異常検出
は、偏差算出部c1において、ヨーレートセンサ出力値
と推定ヨーレート算出値の偏差が算出され、第1カウン
ト部c3において、偏差算出値が第1偏差レベル設定部
c2に予め設定されている1つもしくは複数の偏差レベ
ルを超える回数が各レベル毎にカウントされ、異常判断
部c4において、カウント数の和が所定時間内に所定の
値に達した場合、ヨーレートセンサ出力が異常と判断さ
れる。
【0012】このように、センサ出力の発振異常の場合
に特有の振動的なヨーレート偏差特性に着目した検出手
法によりセンサ出力の発振異常を検出することができる
し、ヨーレートセンサ出力値と推定ヨーレート算出値の
偏差を用いることにより検出時期の制限を受けることも
ない。
【0013】第2発明の作用を説明する。
【0014】基本作用が第1発明と同様で、ヨーレート
センサbの出力値異常検出は、偏差算出部c1におい
て、ヨーレートセンサ出力値と推定ヨーレート算出値の
偏差が算出され、第2カウント部c6において、偏差算
出値が第2偏差レベル設定部c5に予め設定されている
レベルの異なる複数の偏差レベルの中で偏差算出値に最
も近い設定偏差レベルを偏差算出値が超える回数がカウ
ントされ、異常判断部c4において、カウント数の和が
所定時間内に所定の値に達した場合、ヨーレートセンサ
出力が異常と判断される。
【0015】このように、センサ出力が何らかの原因に
よりオフセットしている場合、センサ出力オフセット時
に特有の片側に偏ったヨーレート偏差特性に対して、レ
ベルの異なる複数の偏差レベルを設定しておくことによ
りセンサ出力の発振異常を検出することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0017】(第1実施例)まず、構成を説明する。
【0018】図2は請求項1記載の第1発明に対応する
第1実施例のヨーレートセンサ出力の異常検出装置が適
用された4輪操舵制御システム図である。
【0019】図2において、1は前輪舵角を検出する操
舵角センサ、2は車速を検出する車速センサ、3は車両
に発生するヨーレートを検出するヨーレートセンサ(ヨ
ーレートセンサbに相当)、4は後輪舵角を検出する後
輪舵角センサ、5は後輪舵角制御やヨーレートセンサ出
力の異常検出を行なう4WSコントローラ、6は4WS
コントローラ5からの指令で駆動される電動モータ、7
は電動モータ6の回転を後輪の舵角に変換する後輪ステ
アリング機構である。
【0020】図3は4WSコントローラ5のヨーレート
センサ出力異常検出部を示すブロック図である。
【0021】図3において、5aは車両モデル、5bは
減算器、5cはセンサ異常検出部である。
【0022】前記車両モデル5aは、車速検出値,操舵
角検出値,後輪舵角検出値から後述する運動方程式に基
づき推定ヨーレートを算出する(推定トーレート算出手
段aに相当)。
【0023】前記減算器5bは、ヨーレートセンサ出力
値から推定ヨーレート算出値を差し引いたヨーレート偏
差Yeを算出する(偏差算出部c1に相当)。
【0024】前記センサ異常検出部5cは、減算器5b
からのヨーレート偏差Yeに基づいてセンサ出力の発振
異常を検出する。
【0025】この減算器5b及びセンサ異常検出部5c
は、異常検出手段cに相当する。
【0026】次に、作用を説明する。
【0027】[推定ヨーレート算出]まず、車両モデル
は、ヨーイング,横速度に関する2自由度の運動方程式
である下記の(1) 式により与える。
【0028】
【式1】 (1) 式を離散化することで下記の(2) 〜(5) 式となる。
【0029】
【式2】 ψ”(n) =a11ψ'(n-1)+a12Vy(n-1)+bf1θ(n) +br1δr(n) …(2) ψ’(n) =ψ'(n-1)+ΔT・ ψ"(n) …(3) Vy'(n) =a21ψ'(n-1)+a22Vy(n-1)+bf2θ(n) +br2δr(n) …(4) Vy (n) =Vy(n-1)+ΔT・ Vy'(n) …(5) (2) 〜(5) 式により推定ヨーレート算出値ψ'CALが求め
られる。
【0030】以下に、各記号の意味を示す。
【0031】ψ’:ヨーレート θ :操舵角 δr :後輪舵角 Vx :車両前後方向速度 Vy :車両横方向速度 Iz :車両ヨー慣性モーメント Lf :車両重心〜前車軸間距離 Lr :車両重心〜後車軸間距離 M :車両重量 N :ステアリングギア比 Kf :前輪コーナリングパワー Kr :後輪コーナリングパワー ΔT:サンプリング周期 [センサ出力異常検出方法]ヨーレートセンサ3の異常
により出力が発振すると、ヨーレートセンサ出力値ψ'S
ENと推定ヨーレート算出値ψ'CALとのヨーレート偏差Y
eは、図4に示すように、ヨーレートセンサ出力値ψ'S
ENの発振に応じて振動的な波形を示す。
【0032】このヨーレート偏差特性に対して、所定の
スレショルド(偏差レベル)S1,S2を設定する。こ
こで、スレショルドS1,S2は、大きさの等しい正,
負の値としている。また、その大きさは小さく設定して
あり、その範囲内でヨーレート偏差Yeが変動しても実
際の制御等に悪影響を与えない値としている(第1偏差
レベル設定部c2に相当)。
【0033】そして、所定時間毎にヨーレート偏差Ye
が設定したスレショルドS1のレベル以上及びスレショ
ルドS2のレベル以下となる回数、つまり、図4のハッ
チングで示す部分の回数をカウントし、そのカウント値
が所定の回数以上となった場合には、センサ出力が発振
により異常であると検出する。
【0034】このように、センサ出力が発振している
時、ヨーレート偏差特性が偏差ゼロを中心に振動する波
形を示すという点と、この振動波形の振幅より十分に小
さな判断基準レベルを設定しておくと、振動波形の場
合、短い時間帯で多数回この基準レベルを横切るという
点に着目してセンサ出力が発振異常を検出するようにし
ている。
【0035】[センサ出力異常検出処理]図5は4WS
コントローラ5のセンサ異常検出部5cで行なわれるセ
ンサ出力異常検出処理作動の流れを示すフローチャート
で、以下、各ステップについて説明する(第1カウント
部c3及び異常判断部c4に相当)。
【0036】ステップ50では、ヨーレート偏差Yeが
読み込まれる。
【0037】ステップ51では、タイマTのカウントア
ップが行なわれる。
【0038】ステップ52では、タイマTが所定時間T
Mを経過したか否かが判断される。そして、ステップ5
2でT≧TMと判断された場合、ステップ53へ進みタ
イマTをクリアし、さらに、ステップ54へ進み、ヨー
レート偏差YeがスレショルドS1,S2を超えた回数
を示すカウンタMがクリアされる。
【0039】ステップ55では、ステップ52でT<T
Mとの判断時、ヨーレート偏差YeがスレショルドS1
を超えているかどうかが判断される。
【0040】ステップ56では、ステップ55でYe≦
S1との判断時、ヨーレート偏差YeがスレショルドS
2未満であるかどうかが判断される。
【0041】そして、ステップ55及びステップ56で
S2≦Ye≦S1のスレショルド内と判断された時、ス
テップ57へ進み、カウント済フラグNが、カウントを
行なっていない状態を示すN=0にセットされる。
【0042】また、ステップ55でYe>S1またはス
テップ56でYe<S2のスレショルドを超えていると
判断された時、ステップ58へ進み、カウント済フラグ
NがN=0かどうか判断される。
【0043】そして、ステップ58でN=1と判断され
た時には、既にカウントを行なっているので、ステップ
50へ戻り、今回カウントは行なわない。
【0044】また、ステップ58でN=0と判断された
時には、ステップ59へ進み、N=1にセットする。
【0045】ステップ60では、ヨーレート偏差Yeが
スレショルドS1,S2を超えた回数を示すカウンタM
のカウントアップを行なう。
【0046】ステップ61では、カウンタMが所定値M
m以上かどうかが判断される。
【0047】そして、ステップ61でM≧Mmと判断さ
れた時には、ステップ62へ進み、異常処理(例えば、
後輪舵角を中立位置で固定し、後輪舵角制御を禁止する
等)が実行される。
【0048】[センサ出力の発振異常時]ヨーレートセ
ンサ3からのセンサ出力の発振異常により、例えば、図
4に示すようなヨーレート偏差特性を示す時の異常検出
について説明する。
【0049】まず、図4のA部領域にヨーレート偏差Y
eが最初に入る検出処理時には、図5のフローチャート
で、ステップ50→ステップ51→ステップ52→ステ
ップ55→ステップ58→ステップ59→ステップ60
へと進み、ステップ60では、カウンタMのカウントア
ップが行なわれ、次からの検出処理でヨーレート偏差Y
eがA部領域にある状態のままである時には、既にカウ
ント済みであることでステップ58でNOと判断されて
ステップ50からの処理を繰り返す。
【0050】そして、図4のB部領域にヨーレート偏差
Yeが最初に入る検出処理時には、図5のフローチャー
トで、ステップ50→ステップ51→ステップ52→ス
テップ55→ステップ56→ステップ58→ステップ5
9→ステップ60へと進み、ステップ60では、カウン
タMのカウントアップが行なわれ、次からの検出処理で
ヨーレート偏差YeがB部領域にある状態のままである
時には、既にカウント済みであることでステップ58で
NOと判断されてステップ50からの処理を繰り返す。
【0051】上記処理により、図4に示すように、スレ
ショルドS1,S2を交互に超えるような発振時には、
スレショルドS1をヨーレート偏差Yeが超える毎に1
カウントされ、また、スレショルドS2をヨーレート偏
差Yeが超える毎に1カウントされることで、カウンタ
Mはそれぞれのカウント数の和となり、このカウンタM
がタイマTの時間内で所定値Mm以上となると異常処理
が実行される。
【0052】このように、センサ出力の異常を判断する
にあたってヨーレートセンサ出力値ψ'SENと推定ヨーレ
ート算出値ψ'CALとの差であるヨーレート偏差Yeを用
いることによって、例えば、推定ヨーレート算出値ψ'C
ALを異常判断の基準とする場合のように、車両ヨーレー
トが発生しない平坦路での直進走行時やある範囲の値内
の定常旋回走行時等のような検出条件の制限を受けるこ
となく、直進,旋回にかかわらず走行途中でセンサ出力
の発振異常が発生した場合に直ちに異常検出が開始され
る。
【0053】さらに、センサ出力の発振時にヨーレート
偏差Yeが超えるようなスレショルドS1,S2を設定
しておき、このスレショルドS1,S2のそれぞれをヨ
ーレート偏差Yeが超える毎にカウントアップし、その
カウント数が所定時間内でどれだけの数に達したかによ
って異常判断を行なうようにしているため、精度良くセ
ンサ出力の発振異常が検出される。つまり、センサ正常
時においても旋回過渡期等ではスレショルドS1,S2
をヨーレート偏差Yeが超えることもあるが、このよう
な場合には、時間内のカウント数が所定に達しないこと
で異常とは判断されない。
【0054】次に、効果を説明する。
【0055】大きさの等しい正,負の値によるスレショ
ルドS1,S2を予め設定しておき、ヨーレートセンサ
出力値ψ'SENと推定ヨーレート算出値ψ'CALとの差であ
るヨーレート偏差Yeが設定されたスレショルドS1,
S2を超える回数を各スレショルドS1,S2毎にカウ
ントし、このカウント数の和が所定時間内に所定の値に
達した場合、ヨーレートセンサ出力が異常と判断する装
置としたため、検出時期の制限を受けることなく早期に
センサ出力の発振異常を検出することのできるヨーレー
トセンサ出力の異常検出装置を提供することができる。
【0056】(第2実施例)請求項2記載の第2発明に
対応する第2実施例のヨーレートセンサ出力の異常検出
装置について説明する。
【0057】まず、構成については、図2と同様である
ので図示並びに説明を省略する。
【0058】次に、作用を説明する。
【0059】[センサ出力異常検出方法]ヨーレートセ
ンサ36からのセンサ出力値が何らかの原因によりオフ
セットした場合で、ヨーレートセンサ3の異常により出
力が発振すると、ヨーレートセンサ出力値ψ'SENと推定
ヨーレート算出値ψ'CALとのヨーレート偏差Yeは、図
6に示すように、オフセットによりヨーレート偏差Ye
がゼロを中心に上下することなく一方に偏った状態での
振動的な波形によるヨーレート偏差特性を示す。
【0060】このヨーレート偏差特性に対して、第1実
施例の用にスレショルドS1のみを与えた場合、ヨーレ
ート偏差YeがスレショルドS1を超える回数が少なく
なり、発振異常を検出することができなくなる。
【0061】そこで、この第2実施例では、スレショル
ドS1より高いレベルにスレショルドS3を設定する。
(第2偏差レベル設定部c5に相当)。
【0062】そして、スレショルドS1,S3の中でヨ
ーレート偏差Yeに最も近いスレショルドS1またはス
レショルドS3をヨーレート偏差Yeが超える回数をそ
れぞれカウントし、カウント数の和が所定時間内に所定
の値に達した場合、ヨーレートセンサ出力が発振により
異常であると検出する。
【0063】このように、センサ出力がオフセットして
いる場合、ヨーレート偏差特性が偏差ゼロの片側に偏っ
て振動する波形を示すという点と、この振動波形に対し
て大きさの異なる複数の判断基準レベルを設定しておく
と、短い時間帯で多数回この基準レベルを横切るという
点に着目してセンサ出力オフセット時の発振異常を検出
するようにしている。
【0064】[センサ出力異常検出処理]図7は4WS
コントローラ5のセンサ異常検出部5cで行なわれるセ
ンサ出力異常検出処理作動の流れを示すフローチャート
で、以下、各ステップについて説明する(第2カウント
部c6及び異常判断部c4に相当)。
【0065】ステップ70では、ヨーレート偏差Ye
(絶対値)が読み込まれる。
【0066】ステップ71では、タイマTのカウントア
ップが行なわれる。
【0067】ステップ72では、タイマTが所定時間T
Mを経過したか否かが判断される。そして、ステップ7
2でT≧TMと判断された場合、ステップ73へ進みタ
イマTをクリアし、さらに、ステップ74へ進み、ヨー
レート偏差YeがスレショルドS1,S3を超えた回数
を示すカウンタMがクリアされる。
【0068】ステップ75では、ステップ72でT<T
Mとの判断時、ヨーレート偏差YeがスレショルドS1
を超えているかどうかが判断される。
【0069】そして、ステップ75でYe≦S1と判断
された時は、ステップ76へ進み、N1=1(N1はY
e>S1かどうかを示すフラグ)かどうかが判断され、
N1=1の時には、ステップ77へ進み、N1=0,G
1=0(G1はYe>S1でのカウント済みフラグ)に
セットされる。
【0070】ステップ75でYe>S1と判断された時
は、ステップ78へ進み、N1=1にセットされる。
【0071】ステップ79では、ヨーレート偏差Yeが
スレショルドS3を超えているかどうかが判断される。
【0072】そして、ステップ79でYe≦S3と判断
された時は、ステップ80へ進み、N2=1(N2はY
e>S3かどうかを示すフラグ)かどうかが判断され、
N2=1の時には、ステップ81へ進み、N2=0,G
2=0(G2はYe>S3でのカウント済みフラグ)に
セットされる。また、ステップ80でN2=0と判断さ
れた時には、ステップ82へ進み、G1=0かどうかが
判断される。
【0073】ステップ79でYe>S3と判断された時
は、ステップ83へ進み、N2=1にセットされる。
【0074】ステップ84では、カウント済みフラグG
2=0かどうかが判断される。
【0075】そして、ステップ82でG1=0またはス
テップ84でG2=0というようにカウントを行なって
いないと判断された時には、ステップ85へ進み、ヨー
レート偏差YeがスレショルドS1,S3を超えた回数
を示すカウンタMのカウントアップを行なう。
【0076】ステップ86では、カウント済みフラグG
1またはカウント済みフラグG2が1にセットされる。
【0077】ステップ87では、カウンタMが所定値M
m以上かどうかが判断される。
【0078】そして、ステップ87でM≧Mmと判断さ
れた時には、ステップ88へ進み、異常処理が実行され
る。
【0079】[センサ出力の発振異常時]センサ出力が
何らかの原因によりオフセットしている時で、ヨーレー
トセンサ3からのセンサ出力の発振異常により、例え
ば、図6に示すようなヨーレート偏差特性を示す時の異
常検出について説明する。
【0080】まず、図6のC部領域にヨーレート偏差Y
eが最初に入る検出処理時には、図7のフローチャート
で、ステップ70→ステップ71→ステップ72→ステ
ップ75→ステップ78→ステップ79→ステップ80
→ステップ82→ステップ85へと進み、ステップ85
では、カウンタMのカウントアップが行なわれ、次から
の検出処理でヨーレート偏差YeがC部領域にある状態
のままである時には、既にカウント済みであることでス
テップ82でNOと判断されてステップ70からの処理
を繰り返す。
【0081】そして、図6のD部領域にヨーレート偏差
Yeが最初に入る検出処理時には、図7のフローチャー
トで、ステップ70→ステップ71→ステップ72→ス
テップ75→ステップ78→ステップ79→ステップ8
3→ステップ84→ステップ85へと進み、ステップ8
5では、カウンタMのカウントアップが行なわれ、次か
らの検出処理でヨーレート偏差YeがD部領域にある状
態のままである時には、既にカウント済みであることで
ステップ84でNOと判断されてステップ70からの処
理を繰り返す。
【0082】上記処理により、図6に示すように、スレ
ショルドS1を超え、その後、スレショルドS3を複数
回繰り返して超えるような発振時には、スレショルドS
1をヨーレート偏差Yeが超えと1カウントされ、ま
た、スレショルドS3をヨーレート偏差Yeが超える毎
にそれぞれ1カウントされることで、カウンタMはそれ
ぞれのカウント数の和となり、このカウンタMがタイマ
Tの時間内で所定値Mm以上となると異常処理が実行さ
れる。
【0083】次に、効果を説明する。
【0084】小さいによるスレショルドS1とスレショ
ルドS1より大きな値のスレショルドS3を予め設定し
ておき、ヨーレートセンサ出力値ψ'SENと推定ヨーレー
ト算出値ψ'CALとの差であるヨーレート偏差Yeが、ス
レショルドS1,S3のうちヨーレート偏差Yeに近い
値のスレショルドS1またはスレショルドS3を超える
回数を各スレショルドS1,S3毎にカウントし、この
カウント数の和が所定時間内に所定の値に達した場合、
ヨーレートセンサ出力が異常と判断する装置としたた
め、センサ出力がオフセットした時にも検出時期の制限
を受けることなく早期にセンサ出力の発振異常を検出す
ることのできるヨーレートセンサ出力の異常検出装置を
提供することができる。
【0085】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0086】例えば、第1実施例では、スレショルドを
正,負それぞれに設定する例を示したが、ヨーレイト偏
差の絶対値を算出することにより1つのスレショルドの
設定でもセンサ出力の発振異常を検出できる。
【0087】第2実施例では、スレショルドレベルを2
つ設定した例を示したが、振幅の小さい発振にも対応す
るために、さらに多くのスレショルドレベルを設定する
こともできる。
【0088】実施例では、ヨーレート情報を用いて後輪
舵角を制御する後輪舵角制御システムへの適用例を示し
たが、例えば、ヨーレート情報を用いて左右の制動力差
を制御する車両運動制御システム等の様に、ヨーレート
センサからのヨーレート情報を用いて車両運動を制御す
る車載の制御システムにはいずれにも適用することがで
きる。
【0089】
【発明の効果】請求項1記載の本発明にあっては、ヨー
レートセンサ出力の異常検出装置において、ヨーレート
センサ出力値と推定ヨーレート算出値の偏差を算出する
偏差算出部と、1つもしくは複数の偏差レベルを予め設
定しておく第1偏差レベル設定部と、偏差算出値が設定
された偏差レベルを超える回数を各レベル毎にカウント
する第1カウント部と、カウント数の和が所定時間内に
所定の値に達した場合、ヨーレートセンサ出力が異常と
判断する異常判断部とを有する装置としたため、検出時
期の制限を受けることなく早期にセンサ出力の発振異常
を検出することのできるヨーレートセンサ出力の異常検
出装置を提供することができるという効果が得られる。
【0090】請求項2記載の本発明にあっては、ヨーレ
ートセンサ出力の異常検出装置において、ヨーレートセ
ンサ出力値と推定ヨーレート算出値の偏差を算出する偏
差算出部と、レベルの異なる複数の偏差レベルを予め設
定しておく第2偏差レベル設定部と、複数の設定偏差レ
ベルの中で偏差算出値に最も近い設定偏差レベルを偏差
算出値が超える回数をカウントする第2カウント部と、
カウント数の和が所定時間内に所定の値に達した場合、
ヨーレートセンサ出力が異常と判断する異常判断部とを
有する装置としたため、センサ出力がオフセットした時
にも検出時期の制限を受けることなく早期にセンサ出力
の発振異常を検出することのできるヨーレートセンサ出
力の異常検出装置を提供することができるという効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヨーレートセンサ出力の異常検出装置
を示すクレーム対応図である。
【図2】第1実施例のヨーレートセンサ出力の異常検出
装置が適用された4輪操舵制御システム図である。
【図3】第1実施例装置のヨーレートセンサ出力の異常
検出装置を示すブロック図である。
【図4】センサ出力の発振異常時のヨーレート偏差特性
図である。
【図5】第1実施例のヨーレートセンサ出力の異常検出
処理作動の流れを示すフローチャートである。
【図6】センサ出力がオフセットしている場合、センサ
出力の発振異常時のヨーレート偏差特性図である。
【図7】第2実施例のヨーレートセンサ出力の異常検出
処理作動の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
a 推定ヨーレート算出手段 b ヨーレートセンサ c 異常検出手段 c1 偏差算出部 c2 第1偏差レベル設定部 c3 第1カウント部 c4 異常判断部 c5 第2偏差レベル設定部 c6 第2カウント部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の運動状態により車両に発生するヨ
    ーレートを推定する推定ヨーレート算出手段と、 車両の発生ヨーレートに応じた信号を出力するヨーレー
    トセンサと、 前記推定ヨーレート算出手段からの算出値と前記ヨーレ
    ートセンサからの出力値に基づき、前記ヨーレートセン
    サの出力値異常を検出する異常検出手段と、 を備えたヨーレートセンサ出力の異常検出装置におい
    て、 前記異常検出手段は、ヨーレートセンサ出力値と推定ヨ
    ーレート算出値の偏差を算出する偏差算出部と、 1つもしくは複数の偏差レベルを予め設定しておく第1
    偏差レベル設定部と、 偏差算出値が設定された偏差レベルを超える回数を各レ
    ベル毎にカウントする第1カウント部と、 カウント数の和が所定時間内に所定の値に達した場合、
    ヨーレートセンサ出力が異常と判断する異常判断部と、 を有することを特徴とするヨーレートセンサ出力の異常
    検出装置。
  2. 【請求項2】 車両の運動状態により車両に発生するヨ
    ーレートを推定する推定ヨーレート算出手段と、 車両の発生ヨーレートに応じた信号を出力するヨーレー
    トセンサと、 前記推定ヨーレート算出手段からの算出値と前記ヨーレ
    ートセンサからの出力値に基づき、前記ヨーレートセン
    サの出力値異常を検出する異常検出手段と、 を備えたヨーレートセンサ出力の異常検出装置におい
    て、 前記異常検出手段は、ヨーレートセンサ出力値と推定ヨ
    ーレート算出値の偏差を算出する偏差算出部と、 レベルの異なる複数の偏差レベルを予め設定しておく第
    2偏差レベル設定部と、 複数の設定偏差レベルの中で偏差算出値に最も近い設定
    偏差レベルを偏差算出値が超える回数をカウントする第
    2カウント部と、 カウント数の和が所定時間内に所定の値に達した場合、
    ヨーレートセンサ出力が異常と判断する異常判断部と、 を有することを特徴とするヨーレートセンサ出力の異常
    検出装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002536233A (ja) * 1999-02-01 2002-10-29 コンティネンタル・テーベス・アクチエンゲゼルシヤフト・ウント・コンパニー・オッフェネ・ハンデルスゲゼルシヤフト 特に車両用espシステムのためのセンサ監視方法と装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002536233A (ja) * 1999-02-01 2002-10-29 コンティネンタル・テーベス・アクチエンゲゼルシヤフト・ウント・コンパニー・オッフェネ・ハンデルスゲゼルシヤフト 特に車両用espシステムのためのセンサ監視方法と装置
JP4693242B2 (ja) * 1999-02-01 2011-06-01 コンティネンタル・テーベス・アクチエンゲゼルシヤフト・ウント・コンパニー・オッフェネ・ハンデルスゲゼルシヤフト 特に車両用espシステムのためのセンサ監視方法と装置

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