JP2915695B2 - サスペンション制御装置 - Google Patents

サスペンション制御装置

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JP2915695B2
JP2915695B2 JP13652292A JP13652292A JP2915695B2 JP 2915695 B2 JP2915695 B2 JP 2915695B2 JP 13652292 A JP13652292 A JP 13652292A JP 13652292 A JP13652292 A JP 13652292A JP 2915695 B2 JP2915695 B2 JP 2915695B2
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damping force
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steering angular
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芳孝 鈴木
靖雄 内藤
滋樹 太田垣
和宣 三浦
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Mitsubishi Electric Corp
Suzuki Motor Corp
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Suzuki Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、特に自動車の走行
時、安定したコーナリング走行ができるようにばね定数
・減衰力を適切に変更するようにしたサスペンション制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用サスペンション制御装置と
して、ショックアブソーバの減衰力を運転状況に応じて
変更することで、車両のコーナリング走行中における操
縦安定性や乗り心地の向上を計る装置が考案されてい
る。例えば特公平2−34803号は、車速が小さいと
きは大きく、また車速の上昇に伴い減少するように設定
されたステアリング角速度のしきい値より検出されたス
テアリング角速度が大きい場合減衰力を高めに変更して
車両のローリングを抑制するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来のサ
スペンション制御装置は、上記しきい値の設定を車速に
依存しているため、加速時や登坂時など車両が不安定な
状態でのコーナリング動作中では、車速が低いため上記
しきい値が大きくなり、減衰力はやわらかめに維持され
た状態で操縦安定性は向上しなかった。
【0004】また、上記加速時や登坂時など車速が低め
であるが車両が不安定な状態でのコーナリング動作中の
しきい値を低く設定すると、通常走行でのしきい値も下
がるので切り換わりが頻繁になることになり、乗り心地
に影響を与えた。
【0005】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、前記しきい値の設定をエンジ
ン回転数に依存することにより、車両の状況・走行状態
に合わせた操縦安定性と乗り心地の向上を比較的簡単に
実現することができるサスペンション制御装置を得るこ
とを目的としており、また、動力伝達装置の違いによっ
てしきい値の特性を変えることで、車両の出力特性に合
ったフィーリングの良い走行が可能となるサスペンショ
ン制御装置を得ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係るサスペン
ション制御装置は、エンジン回転数センサの信号からエ
ンジン回転数を計測し、前記エンジン回転数の上昇に伴
って減少し、低下に伴って増加するしきい値を算出する
エンジン回転数計測手段と、ステアリングセンサの信号
からステアリング角速度を計測するステアリング角速度
計測手段と、上記しきい値と上記ステアリング角速度を
比較し、計測されたステアリング角速度が判定値より大
きい場合サスペンションのばね定数ないし減衰力を高め
に変更する指令を出す比較・判定手段と、上記比較・判
定手段からばね定数ないし減衰力を高めに変更する指令
が出力されると、少なくとも所定時間ばね定数ないし減
衰力を高めた状態を保持する信号を出力するばね定数・
減衰力保持決定手段とを設けたものである。
【0007】また、エンジン回転数センサの信号からエ
ンジン回転数を計測し、前記エンジン回転数の上昇に伴
って減少し低下に伴って増加するしきい値を車両の動力
伝達装置の種類の違いによって専用の特性を持つように
算出するエンジン回転数計測手段を設けたものである。
【0008】
【作用】この発明におけるエンジン回転数計測手段は、
エンジン回転数センサの信号からエンジン回転数を計測
し、エンジン回転数の上昇に伴って減少し、エンジン回
転数の低下に伴って増加するしきい値を算出し、ステア
リング角速度計測手段はステアリングセンサの信号から
ステアリング角速度を計算し、これらの回転数とステア
リング角速度を比較判定手段に入力し、この比較判定手
段は上記ステアリング角速度が、上記エンジン回転数の
上昇に伴って減少し低下に伴って増加するしきい値以上
になったとき、上記サスペンションのばね定数ないし減
衰力を高めに変更する指令がばね定数・減衰力保持決定
手段に出力され、このばね定数減衰力保持手段に一旦上
記比較・判定手段からばね定数ないし減衰力を高めに変
更する指令が出力されると、少なくとも所定時間ばね定
数ないし減衰力を高めた状態を保持する信号が出力され
る。
【0009】また、上記エンジン回転数計測手段は、エ
ンジン回転数センサの信号からエンジン回転数を計測
し、エンジン回転数の上昇に伴って減少し、エンジン回
転数低下に伴って増加するしきい値を車両の動力伝達装
置の種類の違いによって専用の特性を持つように算出す
る。
【0010】
【実施例】実施例1. 以下、この発明の一実施例について図面に基づき説明す
る。図1はその一実施例の全体構成を示すブロック図で
あり、図2はこの発明のサスペンション制御装置が搭載
されている車両の透視図である。この図1、図2の両図
に示すように、ばね定数ないし減衰力を前後輪一括にH
ARD(ハード)、MEDIUM(ディアム)、SO
FT(ソフト)の3段階に変更可能なシステムにおい
て、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ2
と、ステアリング角速度を検出するステアリングセンサ
3の出力はそれぞれ制御装置10のエンジン回転数計測
手段4、ステアリング角速度計測手段5に入力されるよ
うになっている。
【0011】また、前輪102、後輪104と車体1と
の間に前輪緩衝装置101、後輪緩衝装置103が配設
されている。
【0012】前記制御装置10は、車体1に搭載され、
前記エンジン回転数計測手段4、ステアリング角速度計
測手段5、比較判定手段5、ばね定数減衰力保持決定手
段7とから構成されている。このうち、エンジン回転数
計測手段4はエンジン回転数センサ2からエンジン回転
数に比例した信号を入力して、エンジン回転数を計測
し、エンジン回転数の上昇に伴って減少し、エンジン回
転数の低下に伴って増加するしきい値を設定する。この
しきい値はオートマチックトランスミッションとマニア
ルトランスミッションなどの車両の動力伝達装置の種類
によって専用の特性を持つようにしている。
【0013】また、ステアリング角速度計測手段5はス
テアリングセンサ3の信号からステアリング角速度を計
測するものであり、比較判定手段6はエンジン回転数計
測手段4で求めたしきい値とステアリング角速度計測手
段5で求めたステアリング角速度とを比較する比較・判
定し、その出力により、ばね定数・減衰力保持決定手段
7はばね定数ないし減衰力を決定し保持するようにして
いる。
【0014】さらに、前輪ばね定数ないし減衰力変更手
段8、後輪ばね定数ないし減衰力変更手段9にばね定数
減衰力保持決定手段7の出力が入力されるようになって
いる。これらの前輪ばね定数ないし減衰力変更手段8、
後輪ばね定数ないし減衰力変更手段9の出力により緩衝
装置101,103を制御するように構成されている。
【0015】図3は図2の車体1に取り付けられた左右
の前輪および左右の後輪の4輪に対応して、前輪減衰力
変更手段8a,8b、後輪減衰力変更手段9a,9bが
制御装置10(マイクロコンピュータにより構成され
る)の出力で制御される場合を示している。これらの前
輪減衰力変更手段8a,8bと後輪減衰力変更手段9
a,9bは図1の前輪ばね定数ないし減衰力変更手段
8、後輪ばね定数ないし減衰力変更手段9に対応するも
のである。
【0016】上記エンジン回転数センサ2は、エンジン
の点火装置や配電器の信号が利用され、エンジンの回転
数に比例したパルスを発生する。
【0017】ステアリングセンサ3は光電方式、電磁ピ
ックアップ方式、あるいは接点方式などで構成され、ス
テアリング角速度に比例したパルスを発生する。このエ
ンジン回転数センサ2とステアリングセンサ3の信号が
制御装置10に取り込まれる。
【0018】次に図4のフローチャートにしたがって動
作について説明する。ステップS1では、入力されたエ
ンジン回転数センサ2の信号からエンジン回転数計測手
段4はエンジン回転数NEを計算し、エンジン回転数N
Eに対応するしきい値ωHARD、ωMEDを設定す
る。ここでωHARD、ωMEDは、ωHARD>ωM
EDで設定されるしきい値である。
【0019】次のステップS2では、入力されたステア
リングセンサ3の信号からステアリング角速度計測手段
5はステアリング角速度ωSTを計算する。
【0020】ステップS3〜ステップS6では、ステッ
プS1で設定したしきい値ωとステアリング角速度計測
手段5で検出されたステアリング角速度ωSTとを比較
判定手段6で比較する。検出されたステアリング角速度
ωSTがこのしきい値ωHARD、ωMEDの各しきい
値より大きい場合は、ばね定数・減衰力をHARDまた
はMEDIUMに変更する。また各保持タイマはダウン
カウンタで、タイマ値=0でクリップされる。
【0021】ステップS3では、HARDのしきい値ω
HARDと検出されたステアリング角速度ωSTを比較
判定手段6で比較する。すなわち、現在直進状態、ある
いはステアリング操作が少ない状態であったとすると、
検出されるステアリング角速度ωSTの値は小さく、ω
ST<ωHARDとなるためステップS5に進む。ステ
ップS5でも同様にωST<ωMEDとなり、ステップ
S7に進む。
【0022】ステップS7〜ステップS11では、各保
持タイマ値により、ばね定数・減衰力を決定する。すな
わち、現在直進状態、あるいはステアリング操作が少な
い状態であると、HARD保持タイマ、MED保持タイ
マとも=0のためステップS7からステップS9、ステ
ップS11へと順次進み、ばね定数減衰力保持決定手段
7により、ばね定数・減衰力はSOFTに保持される。
【0023】次に、コーナリング時などステアリング操
作が多い状態では、ステップS1で入力されたエンジン
回転数センサの信号からエンジン回転数計測手段4はエ
ンジン回転数NEを計算し、このエンジン回転数NEに
対応するしきい値ωHARD、ωMEDを設定する。ス
テップS2では、入力されたステアリングセンサ3の信
号からステアリング角速度計測手段5でステアリング角
速度ωSTを計算する。
【0024】ステップS3では、HARDのしきい値ω
HARDと検出されたステアリング角速度ωSTを比較
判定手段6で比較する。ここで検出されたステアリング
角速度ωSTがωHARD以上の場合、すなわち、ωS
T≧ωHARDであると、ステップS4に進み、HAR
D保持タイマをセットしてステップS7に進む。このH
ARD保持タイマは、ωST≧ωHARDの条件成立中
セットされ続ける。
【0025】ステップS7では、HARD保持タイマ≠
0のためステップS8に進み、ばね定数・減衰力をHA
RDに変更する。このHARDの状態は、HARD保持
タイマが0になるまで保持されるため、コーナリング中
ステアリングの切り換えし操作の繰り返しのため、一時
的にステアリング角速度が0になる場合でも、ばね定数
・減衰力を切り換える頻度を抑えることができ、安定し
たコーナリング走行が可能となる。
【0026】また、ステアリング操作が少なめのとき
は、ばね定数・減衰力を中くらいの設定にして必要以上
に固くすることを防ぐとともに、さらに固い方を優先と
して操縦安定性の高い走行を可能としている。
【0027】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、しき
い値をエンジン回転数の上昇に伴って減少し、低下に伴
って増加させ、このしきい値以上のステアリング角速度
を検出した場合、ばね定数ないし減衰力を高めに変更す
るため、特に加速、登坂、高速走行等、エンジン高回転
時のコーナリング動作では速やかにばね定数ないし減衰
力を高めに変更でき、エンジン高負荷状態での操縦安定
性を向上させることができる。
【0028】また、一定速度走行などのエンジン低回転
時は、しきい値が大きめに設定されるため、ばね定数な
いし減衰力を低めに維持でき、乗り心地が確保される。
【0029】さらに、山岳路走行やいわゆるスポーツ走
行など比較的エンジン回転数が高い走行状態が続く場合
は、しきい値は低めに設定されるため高減衰力となる
度が高くなり、操縦安定性の高い走行が可能となる。
【0030】また、特に、マニュアルトランスミッショ
ンとオートマチックトランスミッションなど動力伝達装
置の違いによってしきい値の特性を変えることで、車両
の出力特性に合ったフィーリングの良い走行も可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるサスペンション制御
装置の全体の構成を示すブロック図である。
【図2】同上実施例が適用された自動車の透視図であ
る。
【図3】図2に示す自動車の左右各前輪および左右各後
輪に適用されるこの発明のサスペンション制御装置の概
略構成を示すブロック図である。
【図4】 図1の実施例の動作の流れを説明するための
フローチャートである。
【符号の説明】
1 車体 2 エンジン回転数センサ 3 ステアリングセンサ 4 エンジン回転数計測手段 5 ステアリング角速度計測手段 6 比較判定手段 7 ばね定数減衰力保持決定手段 8 前輪ばね定数・減衰力変更手段 8a 前輪減衰力変更手段 8b 前輪減衰力変更手段 9 後輪ばね定数・減衰力変更手段 9a 後輪減衰力変更手段 9b 後輪減衰力変更手段 10 制御装置
フロントページの続き (72)発明者 太田垣 滋樹 兵庫県姫路市千代田町840番地 三菱電 機株式会社姫路製作所内 (72)発明者 三浦 和宣 兵庫県姫路市定元町13番地の1 三菱電 機コントロールソフトウエア株式会社 姫路事業所内 (56)参考文献 特開 平5−131828(JP,A) 特開 昭62−225463(JP,A) 特公 平2−34803(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60G 1/00 - 23/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のサスペンションのばね定数ないし
    は減衰力を各輪独立にあるいは全輪同時に少なくとも3
    段階、多段に変更するばね定数・減衰力変更手段と、エ
    ンジン回転数に比例した信号を発生するエンジン回転数
    センサと、ステアリング角速度に比例した信号を発生す
    るステアリングセンサと、上記エンジン回転数センサの
    信号からエンジン回転数を計測し、上記エンジン回転数
    の上昇に伴って減少し、低下に伴って増加するしきい値
    を算出するエンジン回転数計測手段と、上記ステアリン
    グセンサの信号からステアリング角速度を計測するステ
    アリング角速度計測手段と、上記しきい値と上記ステア
    リング角速度を比較し、計測されたステアリング角速度
    がしきい値より大きい場合上記サスペンションのばね定
    数ないし減衰力を高めに変更する指令を出す比較・判定
    手段と、上記比較・判定手段からばね定数ないし減衰力
    を高めに変更する指令が出力されると、少なくとも所定
    時間ばね定数ないし減衰力を高めた状態を保持する信号
    を出力するばね定数・減衰力保持決定手段とを備えたサ
    スペンション制御装置。
  2. 【請求項2】 上記エンジン回転数計測手段は上記エン
    ジン回転数センサの信号からエンジン回転数を計測し、
    上記エンジン回転数の上昇に伴って減少し、低下に伴っ
    て増加するしきい値が車両の動力伝達装置の種類によっ
    て専用の特性を持つように算出することを特徴とする請
    求項1記載のサスペンション制御装置。
JP13652292A 1992-05-28 1992-05-28 サスペンション制御装置 Expired - Lifetime JP2915695B2 (ja)

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JPH05330326A JPH05330326A (ja) 1993-12-14
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH05330326A (ja) 1993-12-14

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