JPH07329098A - ポリウレタン樹脂成形品を成形する方法 - Google Patents

ポリウレタン樹脂成形品を成形する方法

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JPH07329098A
JPH07329098A JP6156346A JP15634694A JPH07329098A JP H07329098 A JPH07329098 A JP H07329098A JP 6156346 A JP6156346 A JP 6156346A JP 15634694 A JP15634694 A JP 15634694A JP H07329098 A JPH07329098 A JP H07329098A
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JP6156346A
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Masabumi Nakamura
正文 中村
Hitoshi Maeda
均 前田
Masaru Suzuki
賢 鈴木
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Sumitomo Bayer Urethane Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形を行う度の外部離型剤の塗布を省略する
ことができ、成形工程における操作を減少させ、生産性
の向上に寄与するポリウレタン樹脂成形品を成形する方
法を提供する。 【構成】 予め外部離型剤を塗布した成形金型に、ポリ
イソシアネート、ポリオール、鎖延長剤、必要に応じて
触媒、内部離型剤、発泡剤、補強剤およびその他の助剤
からなるポリウレタン原料を導入して、ポリウレタン樹
脂成形品を成形する方法において、予め成形金型に塗布
する外部離型剤が、金型表面上での硬化温度が20〜9
0℃であり、硬化した皮膜の表面張力が15〜25dy
ne/cmである室温硬化型シリコーンゴムであるポリ
ウレタン樹脂成形品を成形する方法。 【効果】 非常に効率よく短いサイクルで、作業環境の
汚れも少なく、離型剤や溶剤による成形品表面の密着不
良や離型剤の成形品表面への移行などのトラブルもな
く、ポリウレタン樹脂成形品を成形することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】ポリウレタン樹脂成形品は、その
物理的性状に応じて、シートクッション、自動車用部
品、電子機器用部品、電気機器用部品などに利用されて
おり、近年、自動車用部品として、内装材、外装材への
応用が進んでいる。とくに、発泡した中心部分と、非発
泡のあるいは微細な気泡を有する表皮部分とを持つポリ
ウレタン樹脂成形品が、自動車のバンパー、アームレス
ト、ハンドルなどに用いられている。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン樹脂成形品は、ポリイソシ
アネート、イソシアネート基と反応性の水素原子を少な
くとも2個含有する化合物(以下、ポリオールとい
う。)、鎖延長剤などからなるポリウレタン原料を、密
閉できる型に導入して成形されている。
【0003】ポリウレタン原料は、型内で反応硬化し、
成形品として取出される。型は、反応温度を制御するた
め、熱伝導性の高い素材で作られ、一般には、金属製の
型(以下、金型という。)が用いられている。
【0004】従来、ポリウレタン樹脂成形品が金型表面
に固着するのを防ぐため、金型表面にワックス、金属石
けん、油脂などの離型剤を塗布する方法が採られてい
る。この場合、成形品と金型表面との間に、表面張力が
小さい皮膜が形成され、この皮膜は、成形品が金型表面
に固着するのを防ぐので、成形品を容易に取出すことが
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法で
は、成形を行う度に、新しい離型剤を塗布し、さらに一
定の回数毎に、金型表面に残留する古い離型剤を取除か
なければならない。これはかなりの人力と時間を要する
のみならず、離型剤の塗布にスプレー法を用いるため、
環境衛生上も含めポリウレタン樹脂成形品を成形する上
で大きな問題になっている。またワックス、金属石け
ん、油脂などの離型剤は、成形品を成形する度に、成形
品表面に移行し、成形品を塗装しようとすれば、塗装前
に成形品表面に移行した離型剤を洗浄除去しなければな
らず、洗浄無しでは、塗装時に密着不良あるいは「はじ
き」などのトラブルが発生し、ときに塗装ができないこ
とがある。
【0006】成形を行う度の離型剤の塗布を省略するこ
とができ、成形工程における操作を減少させ、生産性の
向上に寄与するポリウレタン樹脂成形品を成形する方法
として、金型表面に非粘着性に優れた弗素樹脂を塗布す
る方法があるが、弗素樹脂で皮膜を形成するには、25
0〜400℃の高温焼成が必要である。比較的大きな金
型を高温に曝すことは、困難なだけでなく金型の変形を
引起こす恐れがあり、また内部に駆動部分あるいは油圧
装置、電気部品を含む金型を250℃以上の高温に曝す
ことはできない。
【0007】また、たとえ弗素樹脂とはいえ、離型性も
次第に低下するため、一定の頻度で弗素樹脂の塗布をや
り直す必要があり、その際には、傷んだ古い皮膜を除去
し、改めて焼成する必要があり、弗素樹脂が高価である
ことと相俟って、非常に小さい金型を除いて、これまで
ほとんど実用化されていない。最近では、活性基を持ち
比較的低温で硬化が可能な弗素樹脂としてフロロエチレ
ンビニルエーテル共重合体などが開発されているが、こ
れらの低温硬化型変性弗素樹脂は、ポリウレタンおよび
/またはポリウレア樹脂成形品の成形には期待した離型
性を示さない。
【0008】本発明者らは、以上の問題を解決すべく、
ポリウレタン樹脂成形品を成形する場合に、予め金型に
塗布する離型剤について鋭意検討した結果、本発明を完
成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、予め外部離型
剤を塗布した成形金型に、ポリイソシアネート、ポリオ
ール、鎖延長剤、必要に応じて触媒、内部離型剤、発泡
剤、補強剤およびその他の助剤からなるポリウレタン原
料を導入して、ポリウレタン樹脂成形品を成形する方法
において、予め成形金型に塗布する外部離型剤が、金型
表面上での硬化温度が20〜90℃であり、硬化した皮
膜の表面張力が15〜25dyne/cmである室温硬
化型シリコーンゴムであるポリウレタン樹脂成形品を成
形する方法に関するものである。
【0010】本発明で用いられるポリイソシアネートと
しては、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチ
レンポリフェニルポリイソシアネート、トルエンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネートあるいはこれらのポリイソシアネ
ートをポリオールと反応させたり、カルボジイミド化し
た変性体およびこれらの混合物などがある。
【0011】ポリオールとしては、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、シ
ュークローズなどの多官能性水酸基含有化合物またはト
リエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアミノ
基および水酸基を含有する化合物あるいはエチレンジア
ミン、ジアミノトルエンなどの多官能性アミノ基含有化
合物に、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなどの
アルキレンオキシドを付加した2〜6個の水酸基を含有
し、平均水酸基当量が100〜3000のポリエーテル
ポリオールあるいはそれらのポリエーテルポリオールに
ビニル基含有化合物を重合させたポリマーポリオールな
どが用いられる。また、ポリカルボン酸と低分子量の多
官能性水酸基含有化合物を反応させて得られるポリエス
テルポリオール、カプロラクトンを開環重合させて得ら
れるポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオ
ールの水酸基をアミノ化し、あるいはポリエーテルポリ
オールのイソシアネートプレポリマーを加水分解して得
られるポリエーテルポリアミンであって、平均活性水素
当量が100〜3000のものも用いられてもよい。
【0012】鎖延長剤としては、多価アルコール、例え
ば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタ
ンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレング
リコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレング
リコールや多価アミン、例えば、ジエチルトルエンジア
ミン、t−ブチルトルエンジアミン、ジエチルジアミノ
ベンゼン、トリエチルジアミノベンゼン、テトラエチル
ジアミノジフェニルメタンなど、あるいはこれらにアル
キレンオキシドを付加した分子量が106〜1500の
ポリオールなどが用いられ、特公昭54−17359号
公報、特公平1−34527号公報、特開昭57−74
325号公報、特公昭63−47726号公報などに記
載されている。
【0013】触媒としては、トリエチレンジアミン、ジ
メチルベンジルアミン、テトラメチルヘキサメチレンジ
アミンなどの第3級アミン、ジエタノールアミン、ジメ
チルアミノエタノールなどのアルカノールアミン、ジブ
チル錫ジラウレート、オクタン酸錫、ジブチル錫ジアセ
テートなどの有機金属化合物が必要に応じて用いられ
る。
【0014】内部離型剤を併用することによって、本発
明の外部離型剤の寿命を延ばし、連続脱型回数を増加す
ることも可能である。内部離型剤としては、カルボン酸
金属塩とアミンの混合物(特公昭63−52056号公
報参照。)、ポリシロキサンとポリイソシアネートの反
応物(特公昭58−1139号公報参照。)、アミンと
脂肪族カルボン酸塩とカルボン酸エステルの混合物(特
公昭55−42091号公報参照。)、硬化ヒマシ油
(特公平4−20925号公報参照。)、脂肪酸ポリエ
ステルと低級アルキルアセトアセテートのエステル交換
生成物(特開平5−155969号公報参照。)などが
必要に応じて用いられる。
【0015】発泡剤は、水あるいは酸とポリイソシアネ
ートの反応から発生する炭酸ガス、低沸点の炭化水素、
ハロゲン化炭化水素、窒素ガス、空気などであり、必要
に応じて用いられる。
【0016】補強剤は、ガラス質、無機質、鉱物質など
のファイバー、例えばミルドグラスファイバー、ワラス
トナイトファイバー、プロセストミネラルファイバーあ
るいはフレーク、例えばマイカ、ガラスフレークなどで
あり、必要に応じて用いられる。またガラスマット、ガ
ラスクロスなどを予め金型内にセットしておきその上
に、ポリウレタン原料を導入して成形品を製造すること
もできる。
【0017】その他の助剤として、気泡調整剤、2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、テトラキス
[メチレン 3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどの
安定剤、変色防止剤、流れ性改良剤、着色剤などが必要
に応じて用いられる。
【0018】本発明で用いられる外部離型剤は、室温硬
化型シリコーンゴムである。室温硬化型シリコーンゴム
は、硬化前は液状であり、室温か比較的低温例えば、9
0℃以下で硬化反応してゴム弾性体になり、一液型と二
液型がある。硬化反応の機構からは、空気中の水分ある
いは触媒によって縮合反応をおこす脱アルコール型、脱
オキシム型、脱酢酸型、脱ヒドロキシルアミン型あるい
は官能基を持つジオルガノポリシロキサンを触媒を使っ
て3官能以上のシランあるいはシロキサンで架橋して硬
化する付加反応型のシリコーンゴムがある。これらの室
温硬化型シリコーンゴムは、コーティング剤、ポッティ
ング剤、シール剤あるいは剥離紙用離型剤として広く用
いられている。これらの室温硬化型シリコーンゴムの
内、金型表面上での硬化温度が20〜90℃、好ましく
は60〜80℃であり、硬化した皮膜の表面張力が15
〜25dyne/cm、好ましくは18〜20dyne
/cmであるものが本発明方法に用いられる。このよう
な室温硬化型シリコーンゴムとしては、東レ・ダウコー
ニング・シリコーン社製のPRX305、SD722
4、SD7333、SH7020、SRX202M、S
RX290/SRX242AC、SRX357など、信
越化学工業社製のKM2002T、KN202A、KN
S204B、KNS303、KNS305、KS70
0、KS701、KS737、KS774、KS77
8、KS779H、KS837、KS841など、東芝
シリコーン社製のTSM6281、TSR144、YS
R3022、YSR6209、YSR6209Bなどが
ある。
【0019】このシリコーンゴムを、溶剤例えば、トル
エン、キシレン、工業用ガソリン、ソルベントナフサあ
るいは水で30〜300mPa・sの溶液あるいはエマ
ルジョンに希釈して、予め油分や汚れを除去した金型表
面に均一にスプレーあるいは塗布する。スプレー、塗布
後拭うことにより、より均一な皮膜表面を得ることもで
きる。金型と皮膜の密着性を改良するために表面処理剤
を使うこともある。この皮膜は、焼付工程を経ることな
く、20〜90℃に調整された金型上で数10分から数
10時間、例えば3時間放置するだけで、硬化反応が進
み、流動性、粘着性を示さない皮膜が形成され、その膜
厚は3〜10μである。皮膜の硬化を確認した後、ポリ
ウレタン原料が金型に注型あるいは注入され、反応硬化
した後、成形品が脱型される。
【0020】その後、離型剤としての室温硬化型シリコ
ーンゴムの希釈液の金型へのスプレー、塗布することな
く、ポリウレタン樹脂成形品の成形は連続的に続けられ
る。この連続的な成形は、数10回、例えば50回以上
続けられる。硬化した皮膜が劣化し離型性を失った時点
で、新しい硬化皮膜を金型表面につくることになるが、
その際、古い皮膜は除去することなく、その上に新しい
皮膜を重ねて形成した上で、さらに連続的に成形品を成
形することができる。連続脱型を行なっていく過程で、
皮膜の厚さは漸減しており、新しい皮膜をその上から塗
布しても、必ずしも皮膜の厚さが2倍にはならない。新
しい皮膜は、古い皮膜に密着し新しい表面をつくり、最
初の皮膜と同様の離型性を示す。古い皮膜を除去するこ
となく、その上に新しい皮膜を重ねて成形する方法は、
皮膜の全体厚さがおおきくなり、成形品の外観に悪影響
がでるまで続け得ることができる。その後皮膜は、アル
カリ溶液、例えば20%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄
除去することができる。
【0021】
【実施例】
実施例1 80℃に調整された幅30cm、長さ90cm、厚さ3
mmの鉄製の型表面をN−メチルピロリドンで洗浄した
後、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製の室温硬化
型シリコーンゴムPRX305をトルエンで5倍に希釈
した液をスプレーした。3時間放置後金型表面をチェッ
クしたところ、PRX305は硬化し指でさわっても流
動性、粘着性を示さなかった。硬化した皮膜の膜厚は、
約8μであった。別に用意したPRX305の硬化皮膜
の表面張力を接触角法で測定したところ、19dyne
/cmであった。
【0022】この金型を用いて、グリセリンにプロピレ
ンオキシドとエチレンオキシドとを付加したOH価28
mgKOH/gのポリエーテルポリオール80部、ジエ
チルトルエンジアミン18部、エチレンジアミンにプロ
ピレンオキシドを付加したOH価630mgKOH/g
のポリエーテルポリオール2部、トリエチレンジアミン
の33%ジプロピレングリコール溶液0.1部、ジブチ
ル錫ジラウレート0.1部をよく混合したポリオール混
合物と、NCO基含有量23%のジフェニルメタンジイ
ソシアネートのウレタン変性体とを、100対52の比
率で、ポリウレタンエンジニアリング社製の反応射出成
形機MC−106Rを使って1.5秒で混合注入し、3
0秒後に成形品を取出した。新たに離型剤をスプレーす
ることなく、成形を繰返し、50回の成形を連続して行
なった。若干脱型に重さを感じ始めたため、前記のPR
X305のトルエン希釈液を改めて金型にスプレーし
た。3時間放置後金型表面をチェックしたところ、PR
X305は硬化し指でさわっても流動性、粘着性を示さ
なかった。その後成形を繰返し、さらに50回の成形を
連続して行なった。成形品表面の表面張力をホルムアミ
ドとエチレングリコールモノエチルエーテルの混合液を
使った濡れ指数で調べたところ、33dyne/cm以
上であった。この成形品を1日放置後、一液型ポリウレ
タンプライマー「フレキセン600」(日本ビー・ケミ
カル社製)で10〜15μの厚さに塗装し、120℃で
30分焼付けた。さらに二液型ポリウレタン塗料「R2
71」(日本ビー・ケミカル社製)で30〜35μの厚
さに塗装し、120℃で30分焼付けた。この塗装した
ポリウレタン樹脂成形品を40℃の温水に10日間浸漬
した後、ゴバン目試験で密着度を測定したが、全く剥離
せず何等異常は見られなかった。
【0023】実施例2 60℃に調整された幅30cm、長さ90cm、厚さ3
mmの鉄製の型表面をN−メチルピロリドンで洗浄した
後、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のSRX2
90/SRX242ACを25/1で混合しさらにトル
エンで5倍に希釈した液をスプレーした。3時間放置後
金型表面をチェックしたところ、離型剤は硬化し指でさ
わっても流動性、粘着性を示さなかった。硬化した皮膜
の膜厚は、約8μであった。別に用意した離型剤の硬化
皮膜の表面張力を接触角法で測定したところ、19dy
ne/cmであった。
【0024】この金型を用いて、実施例1と条件で50
回の連続脱型を行なった。その後、離型剤のトルエン希
釈液をスプレーし、さらに50回の連続脱型を行なっ
た。成形品表面の表面張力を濡れ指数で調べたところ、
35dyne/cm以上であった。この成形品を1日放
置後、実施例1と同様に塗装し、ゴバン目試験で密着度
を測定したが、全く剥離せず何等異常は見られなかっ
た。
【0025】実施例3 80℃に調整された幅30cm、長さ90cm、厚さ3
mmの鉄製の型表面をN−メチルピロリドンで洗浄した
後、信越化学工業社製のKM−2002Tをトルエンで
5倍に希釈した液をスプレーした。3時間放置後型表面
をチェックしたところ、KM−2002Tは硬化し指で
さわっても流動性、粘着性を示さなかった。硬化した皮
膜の膜厚は、約8μであった。別に用意したKM−20
02Tの硬化皮膜の表面張力を接触角法で測定したとこ
ろ、19dyne/cmであった。
【0026】この金型を用いて、実施例1と同じ条件で
50回の連続脱型を行なった。その後、KM−2002
Tのトルエン希釈液をスプレーし、さらに50回の連続
脱型を行なった。成形品の表面の表面張力を濡れ指数で
調べたところ、35dyne/cm以上であった。この
成形品を1日放置後、実施例1と同様に塗装し、ゴバン
目試験で密着度を測定したが、全く剥離せず何等異常は
見られなかった。
【0027】比較例1 80℃に調整された幅30cm、長さ90cm、厚さ3
mmの鉄製の型表面をN−メチルピロリドンで洗浄した
後、信越化学工業社製のSEPA−COATHをスプレ
ーした。3時間放置後金型表面をチェツクしたところ、
SEPA−COAT Hは硬化し指でさわっても流動
性、粘着性を示さなかった。硬化皮膜の表面張力を接触
角法で測定したところ、29dyne/cmであった。
この金型を用いて、実施例1と同じ条件で連続脱型を試
みたが、4回目の成形で成形品が金型に固着し、脱型す
ることができなかった。
【0028】比較例2 旭硝子社製の弗素樹脂ワニス「ルミフロン200」10
0g、キシレン50g、n−ブタノール50g、p−ト
ルエンスルホン酸0.25g、ブチル化メラミン3gを
混合し、実施例1と同じ大きさの金型の上型に塗布し、
140℃で1時間焼付けた。皮膜が完全に硬化したのを
確認後、この上型とPRX305を実施例1と同様に処
理した下型を用いて、金型を80℃に調整して、実施例
1と同様に成形を行った。連続脱型3回目で成形品は上
型に固着して、脱型することができなかった。
【0029】
【発明の効果】本発明方法によって、ポリウレタン樹脂
成形品が、非常に効率よく短いサイクルで、作業環境の
汚れも少なく、従来の成形にみられた離型剤や溶剤によ
る成形品表面の密着不良や離型剤の成形品表面への移行
などのトラブルもなく成形することができる。さらに、
本発明方法で成形されたポリウレタン樹脂成形品は、成
形品表面の洗浄をすることなく、塗装することが可能で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 83:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め外部離型剤を塗布した成形金型に、
    ポリイソシアネート、ポリオール、鎖延長剤、必要に応
    じて触媒、内部離型剤、発泡剤、補強剤およびその他の
    助剤からなるポリウレタン原料を導入して、ポリウレタ
    ン樹脂成形品を成形する方法において、予め成形金型に
    塗布する外部離型剤が、金型表面上での硬化温度が20
    〜90℃であり、硬化した皮膜の表面張力が15〜25
    dyne/cmである室温硬化型シリコーンゴムである
    ことを特徴とするポリウレタン樹脂成形品を成形する方
    法。
JP6156346A 1994-06-03 1994-06-03 ポリウレタン樹脂成形品を成形する方法 Pending JPH07329098A (ja)

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