JPH0732756B2 - 食器洗い機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は例えば、洗浄槽内に収納された食器類を洗浄
する食器洗い機、特にその洗浄構造に関するものであ
る。

［従来の技術］ 従来、循環ポンプ等の洗浄水供給装置を用いて噴射ノズ
ルを回転させ、この噴射ノズルに設けた噴射孔より洗浄
水を洗浄槽内の食器類に噴射して洗浄を行う食器洗浄機
はよく知られている。

第４図（イ），（ロ）はこのような従来の食器洗い機の
構成を示す断面図及び平面図であり、図に於いて41は洗
浄槽、42は食器類、43はカゴ、44は循環ポンプ、45aは
ノズル体、46は噴射孔、47は洗浄水で、48は残菜フィル
ターである。

従来の食器洗い機は上記のように構成され、複数個の噴
射孔46を持つノズル体45aが洗浄槽41内に設置されてお
り、このノズル体45aは循環ポンプ44で加圧された水圧
によって回転しながら噴射孔46より洗浄水47を噴射し、
洗浄槽41内でカゴ43に収納した食器類42に付いた汚れを
水圧で洗い流して食器類を洗浄している。

又、洗浄に使用する洗浄水は給水装置により一旦洗浄槽
41内で溜められ、ヒーター等の加熱手段により加熱され
ながら残菜フイルター48を介して循環ポンプ44へ戻るよ
うになっている。

［発明が解決しようとする課題］ 上記のような従来の食器洗い機では、食器類を洗浄する
のにノズル体45aを回転させながら、その噴射孔46より
洗浄水を噴射して洗浄するので、ノズル体45aを回転さ
せる為の循環ポンプ44が必要であり、その上ノズル体45
aを回転させる為、洗浄槽41の形状は円又は正方形に限
定しなければならないと言う問題点があった。

又、そのような洗浄槽の形状の中で回転するノズル体45
aからの洗浄水の噴射は、第４図（ロ）に示すように、
回転の中心部Ｂと角部Ａとでは食器類にかかる洗浄水が
均一にならないという問題点があった。

又、循環ポンプ44は加熱された洗浄水を流入流出するの
で、循環ポンプの構成する部材が熱変形しない部分で構
成するか、或いは洗浄水温を低めに押さえなければなら
ないという問題点があった。

この発明は、かかる問題点を解決するためになされたも
ので、洗浄効率の向上、省スペース及び低コストを実現
できる食器洗い機を得ることを目的とする。

［課題を解決するための手段］ この発明に係る食器洗い機は、開閉自在な蓋体を有し、
且つ食器類が並設されるカゴを収納する洗浄槽と、発熱
体を内蔵し、且つ清水を貯留して加圧蒸気を発生する蒸
気発生室と、洗浄槽の底部において、カゴに対応して敷
設された複数の蒸気の噴射孔を有する噴射管とを備え、
この噴射管の噴射孔を、洗浄槽内における洗浄時のカゴ
よりも下位位置に設定される制御水面下に位置するよう
にしたものである。

また、開閉自在な蓋体を有し、且つ食器類が並設される
カゴを収納する洗浄槽と、発熱体を内蔵し、且つ清水を
貯留して加圧蒸気を発生する蒸気発生室と、洗浄槽の底
部において、カゴに対応して敷設された複数の蒸気の噴
射孔を有する噴射管と、この噴射管の噴射孔に近設して
先端を開口し、他端を洗浄時の制御水面下に開口した導
水管とを備えたものである。

また、洗浄後の食器類の乾燥を加圧蒸気のみの噴射によ
って行うものである。

［作 用］ この発明においては、蒸気の噴射管の噴射孔により、蒸
気発生室からの加圧蒸気と、それから誘発される洗浄水
とを混合させて、この混合体を水面よりも上方に配置さ
れたカゴ内の食器類に向かって噴射させ、食器類を均一
に洗浄する。

そして、洗浄後、噴射孔より加圧蒸気のみが噴射され食
器類が乾燥殺菌される。

また、蒸気の噴射管の噴射孔から噴射する蒸気により、
導水管内の清水が吸上げられて蒸気と清水とが混合して
上方に噴射し、食器類を洗浄する。

［実施例］ 第１図はこの発明の一実施例に係る食器洗い機の断面
図、第２図（イ）は噴射管の断面図、第２図（ロ）は噴
射管に設けた噴射孔部で蒸気と清水を混合する状態を図
示した断面図である。

これらの図に於いて１は食器類２を並設してなるカゴ３
を収納する洗浄槽であり、カゴ３を出し入れする為のド
ア50が開閉自在となるように設けられている。60はこの
洗浄槽１に設けた空気抜き孔である。

５は排水用ポンプであり、洗浄後の洗浄水を、ホース16
を介して器体外へ排出する。６はカゴ３の底部に対応さ
せて敷設した、複数本の蒸気の噴射管であり、７は給水
源側の給水パイプ９の一部に設けた３方弁で、洗浄槽側
給水パイプ18と蒸気発生器側給水パイプ9aにそれぞれ接
続される。

８はイオン交換樹脂等を収納した純水装置であり、前記
給水管9aに設けてある。この純水装置８はカルシウム分
やマグネシウム分を除去し、後述する蒸気発生室12内へ
蒸気残留物を付着させないようにする為のものである。
10は同様に３方弁であり、前記洗浄槽１側の給水管18、
蒸気発生室12からの蒸気管19及び蒸気の噴射管６に接続
され制御装置（図示せず）により制御される。

11は純水装置８からの給水管9aと蒸気発生室12との間に
設けられた逆止弁であり、蒸気発生室12は水位検出器17
及び発熱体例えばヒーター13を取り付けてある。19は蒸
気発生室12からの蒸気を蒸気の噴射管６へ導く為の蒸気
管である。

25は洗浄槽１内に溜められた清水の水位レベル、15は水
位検出器であり、水位レベル25を検出する。30は蒸気で
あり、6aは噴射孔である。27はフィルターである。

上記のように構成された食器洗い機に於いて、給水管９
に設けた３方弁７を蒸気発生室12側へ切り替え、同時に
もう一方の蒸気管19と蒸気の噴射管６に設けた３方弁10
を開いた状態にし、蒸気発生室12側へセットをする。

純水装置８を介して純水を蒸気発生室12へ給水し、一定
量の給水が水位検出器17により検知されたならば、第１
の３方弁７は洗浄槽１側の給水管18側へセットをする。

第２の３方弁10も同様に蒸気発生室12を閉じて蒸気の噴
射管６側が開くように制御装置が制御しているので、洗
浄槽１内へ給水が始まり、一定量の水が給水されると、
水位検出器15により検出されて給水が停止する。

蒸気発生室12への給水が終わると同時にヒーター13に通
電され、逆止弁11と第２の３方弁10により密閉された蒸
気発生室12内の純水が加熱されて高温水100度Ｃ以上と
なる。

この蒸気発生室12内の水温が100度Ｃ以上になったと
き、第２の３方弁10が切り替わり蒸気発生室12からの加
圧蒸気は、蒸気管19から蒸気の噴射管６を経て噴射孔6a
より噴射される。

第２図に示すように水面下に設けられた噴射孔6aから加
圧蒸気が噴射される際、その上方にある洗浄槽１内に溜
められた清水も一緒に噴射され、蒸気と清水との混合体
25aとしてその上方に設けたカゴ３に並設した食器類２
に噴射される。

そして、この蒸気と清水の混合体により食器類に付着し
ている汚れを洗い流す。

本洗浄が終わると、蒸気発生器12からの蒸気管19と蒸気
の噴射管６との間にある第２の３方弁10を閉じ、洗浄槽
１内の洗浄水をフィルター27を介して排水ポンプ５で排
水し、同様にすすぎを何回か行う。

最終行程では排水後、蒸気の噴射管６の噴射孔6aから加
圧蒸気を食器類に噴射し、食器類を蒸気乾燥し、殺菌す
る。

第３図は噴射管の他の実施例の断面図であり、20は蒸気
の噴射管６の直径方向に貫通した導水管で、上端21は噴
射孔部に開口し、下端22は洗浄槽１内の制御水面下に開
口させて構成してある。

この実施例に於いては、蒸気の噴射管６の噴射孔6aから
の噴射する蒸気により、導水管20内の清水が吸い上げら
れて、蒸気と清水とが混合され上方へ噴射される。尚、
蒸気噴射の際、負圧で清水を水面下から導入する導水管
20を設けてあるので、洗浄中に水面に浮遊した油分25b
を巻き込んで再噴射することがない。

［発明の効果］ 以上のようにこの発明によれば、蒸気の噴射管の噴射孔
により、蒸気発生室からの加圧蒸気と、それから誘発さ
れる洗浄水とを混合させて、この混合体を水面よりも上
方に配置されたカゴ内の食器類に向かって噴射させ、食
器類を均一に洗浄するようにしたので、洗浄効果を高め
ることができる。

又、最終工程の食器類の乾燥を加圧蒸気のみの噴射によ
って行うようにしたので、乾燥が早く殺菌効果がある。

又、食器類に対応させて蒸気の噴射管を敷設するように
したので、従来、ノズル体を回転させるのに必要であっ
た加圧送水用循環ポンプが必要なくなり、洗浄槽を正方
形や円形にしなくてもよく省スペースになるという効果
が得られている。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例に係る食器洗い機の構成を
示す断面図、第２図（イ）は噴射管の断面図、第２図
（ロ）は噴射管に設けた噴射孔部で蒸気と清水を混合す
る状態を示す断面図、第３図は噴射管の他の実施例を示
す断面図、第４図（イ），（ロ）は従来の食器洗い機を
示す図である。図において、１は洗浄槽、２は食器類、
３はカゴ、５は排水用ポンプ、６は噴射管、6aは噴射
孔、7,10は３方弁、８は純水装置、９は給水パイプ、9a
は蒸気発生器側給水パイプ、11は逆止弁、12は蒸気発生
室、13は発熱体、15,17は水位検出器、16は排水ホー
ス、18は洗浄槽側給水パイプ、19は蒸気管、20は導水
管、50はドア、60は空気抜け孔である。 なお、図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】開閉自在な蓋体を有し、且つ食器類が並設
   されるカゴを収納する洗浄槽と、 発熱体を内蔵し、且つ清水を貯留して加圧蒸気を発生す
   る蒸気発生室と、 前記洗浄槽の底部において、前記カゴに対応して敷設さ
   れた複数の蒸気の噴射孔を有する噴射管とを備え、 該噴射管の噴射孔を、前記洗浄槽内における洗浄時の前
   記カゴよりも下位位置に設定される制御水面下に位置す
   るようにしたことを特徴とする食器洗い機。
2. 【請求項２】開閉自在な蓋体を有し、且つ食器類が並設
   されるカゴを収納する洗浄槽と、 発熱体を内蔵し、且つ清水を貯留して加圧蒸気を発生す
   る蒸気発生室と、 前記洗浄槽の底部において、前記カゴに対応して敷設さ
   れた複数の蒸気の噴射孔を有する噴射管と、 該噴射管の噴射孔に近設して先端を開口し、他端を洗浄
   時の制御水面下に開口した導水管とを備えたことを特徴
   とする食器洗い機。
3. 【請求項３】洗浄後の食器類の乾燥を加圧蒸気のみの噴
   射によって行うことを特徴とする請求項１または請求項
   ２記載の食器洗い機。