JP2746744B2 - 食器洗浄機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利上分野 本発明は洗浄水の噴射により洗浄を行う食器洗浄機に
関し、特に洗浄効率の向上を図ることを意図するもので
ある。

従来の技術 従来の食器洗浄機の一般的なものの運転方法につい
て、第６図に基づいて説明する。

食器を洗浄槽１の食器かご（以下、上かご２及び下か
ご３とも呼ぶ）に収納し、洗剤を投入して運転を開始す
ると、まず所定量の洗浄水を洗浄槽１に供給する給水工
程があり、続いて洗浄ポンプ４により加圧された洗浄水
を洗剤と共に洗浄ノズル（以下、上ノズル５及び下ノズ
ル６とも呼ぶ）から噴射する本洗工程が行われる。所定
時間の本洗工程を経ると、次に食器等から洗い落とされ
た汚れを含む洗浄水を機外に排出する排水工程に入る。
引き続き、新たに洗浄水を供給する給水工程と、洗浄水
を洗浄ノズルから噴射することで洗剤や残菜等で汚れた
食器をすすぐためのすすぎ工程と、排水工程とが連続し
て４回繰り返されて洗浄工程を終了していた。

発明が解決しようとする課題 しかしながら上記の食器洗浄機では、上ノズル５は上
かご２に固定されたノズル軸受７に回転自在に支持さ
れ、洗浄槽１に固定された導水路８とノズル軸受７の開
口部は対峙しており、洗浄ポンプ４の２個の吐出口の一
方がこの導水路８に連通している。したがって、上かご
２を装着しないで洗浄運転した場合には、導水路８から
洗浄水が多量に吐出し、下ノズル６から洗浄水が十分に
噴射できないために洗浄不良となる。同時に下かご３に
収納した食器に洗浄水が過剰に噴射され食器が破損する
という問題点があった。

また、上かご２に食器が収納されていない状態でも、
上ノズル５から洗浄水が噴射されており、洗浄水動力の
損失となると同時に洗浄水が洗浄槽１の天面に直接衝突
することにより過大な洗浄騒音を発生するという問題点
もあった。

本発明は上記のような問題点に鑑み、食器かごの有無
に対応して洗浄水を供給することで安定して高い洗浄性
能が確実に得ることができるとともに、食器かごの装着
状態に対応して洗浄ポンプの運転方法を制御すること
で、適正な洗浄水動力を得るとともに、静音化が実現で
きる食器洗浄機を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 上記第１の目的を達成するために本発明は、洗浄槽
と、洗浄水を加圧する洗浄ポンプと、前記洗浄槽内に食
器を多段に収納する食器かごと、洗浄水を噴射する複数
の洗浄ノズルと、前記洗浄ノズルを軸支するとともに洗
浄水を供給する吐出口に連結されるノズル軸受と、前記
食器かごが装着されていると前記吐出口を開き、装着さ
れていないと閉じる吐出口開閉手段と、前記食器かごの
装着状態を検出する食器かご検知手段と、前記洗浄ポン
プを制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記食
器かご検知手段から食器かごがないことを検知すると、
前記洗浄ポンプの加圧能力を低減することができるもの
である。

作用 本発明の食器洗浄機の上記構成により、食器かごの装
着時には吐出口開閉手段により吐出口が開放され、洗浄
水はノズル軸受に供給されて洗浄ノズルから噴射する。
一方、食器かごの非装着時には弁体は洗浄水圧により吐
出口を水密にシールして、洗浄水の吐出口からの放出水
流を防止することができるものである。さらに、ポンプ
吐出能力を吐出口の開閉状態に応じて制御することによ
り、洗浄ノズルの噴射圧を常に適正な大きさに制御する
ことができるものであり、洗浄水動力の損失を防止する
とともに、洗浄水が洗浄槽に直接衝突することによる過
大な洗浄騒音を防止することができるものである。

実施例 以下、添付図面に基づいて本発明の実施例について説
明する。

第１図は、本実施例における食器洗浄機の要部断面図
であるが、食器洗浄機の基本構成は、従来のものと同様
であるので説明を省くとともに、本図においては、本発
明の要部である上かご近傍の説明から行う。第１図にお
いて15は上かご２に固定されたノズル軸受、16は洗浄水
をノズル軸受15に供給する吐出口、17は吐出口16を洗浄
槽１に固定しつて洗浄水を吐出口16へと案内する導水
路、18は弁体、19は弁切換装置、20は食器かご検知手段
である。（第２図参照）。なお、本実施例における吐出
口開閉手段は、弁体18および弁切換装置19である。

上記構成において、以下その動作について説明する。
食器を上かご２および下かごに収納し、洗浄槽の所定位
置に装着すると、ノズル軸受け15は吐出口16嵌合され、
食器かご検知手段20が上がごが所定位置にあることを検
知して弁切換装置19にその情報を出力し、それにより弁
体18が解放し、ノズル軸受け15と吐出口16とは連結す
る。洗剤を投入して運転を開始すると、まず所定の洗浄
水を洗浄槽に供給する給水工程があり、続いて洗浄ポン
プにより加圧された洗浄水を洗剤とともに上ノズルおよ
び下のズルから噴射する本洗工程が行われる。所定時間
の本洗工程を経ると、次に食器等から洗い落とされた汚
れを含む洗浄水と機外に排出する排水工程にはいる。引
き継き、新たに洗浄水を供給する給水工程と、洗浄水を
洗浄ノズルから噴射することで、洗剤や残滓等で汚れた
食器をすすぐためのすすぎ工程と、排水工程とが連続し
て４回繰り返されて洗浄工程が終了する。

本実施例においては、食器かご検知手段20の検知信号
により弁切換装置19を駆動して、洗浄ノズルに必要な洗
浄水動力が供給されて、所定の洗浄性能が得られる。と
同時に、吐出口16からの過剰な洗浄水流を防止できるも
のである。

また、弁体18は洗浄水圧を駆動源として吐出口16を水
密に閉じる構成とするとともに、制御装置21は食器かご
装着時は食器かご検知手段20からの検知信号に対応して
弁切換装置19にて洗浄水の加圧前に弁体18を開状態に保
持することにより、小型の弁切換装置での弁体18の駆動
が可能になり、低コストであって高い洗浄性能が確実に
得られるものである。

さらに、食器かごの使用状態を検知信号で判断し、吐
出口16を弁体18で開閉することに加えて制御装置21で洗
浄ポンプ４の運転条件を制御装置で洗浄ポンプの運転条
件を制御する。例えば、下かごのみを使用する場合に、
洗浄ポンプの加圧能力を低減させるというような制御方
法で適正なノズル噴射圧を得るように運転することがで
き、静音化が得られるものである。

なお、本実施例における弁切り換え装置は、弁切換レ
バーによる弁体の開閉であってもかまわない。つまり、
弁体は自重で吐出口を閉塞するものとし、ノズル軸受け
が吐出口と結合する部分に弁切換レバーを備え、ノズル
軸受けを吐出口に結合させることにより弁切換レバーが
弁体を押し上げ吐出口を開状態にするものである。

発明の効果 以上のように本発明は、洗浄槽と、洗浄水を加圧する
洗浄ポンプと、前記洗浄槽内に食器を多段に収納する食
器かごと、洗浄水を噴射する複数の洗浄ノズルと、前記
洗浄ノズルを軸支するとともに洗浄水を供給する吐出口
に連結されるノズル軸受と、前記食器かごが装着されて
いると前記吐出口を開き、装着されていないと閉じる吐
出口開閉手段と、前記食器かごの装着状態を検出する食
器かご検知手段と、前記洗浄ポンプを制御する制御手段
を備え、前記制御手段は、前記食器かご検知手段から食
器かごがないことを検知すると、前記洗浄ポンプの加圧
能力を低減することにより、食器かごの装着時には吐出
口開閉手段により吐出口が開かれ、洗浄水はノズル軸受
に供給されて、洗浄ノズルから噴射する。一方、食器か
ごの非装着時には、吐出口開閉手段により吐出口を水密
にシールして吐出口からの放出水流を防止することがで
きる。

さらに、ポンプ吐出能力を吐出口の開閉状態に応じて
制御することにより、洗浄ノズルの噴射圧を常に適正な
大きさに制御することができるものであり、洗浄水動力
の損失を防止するとともに、洗浄水が洗浄槽に直接衝突
することによる過大な洗浄騒音を防止することができる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例における食器洗浄機の要部断面
図、第２図は同実施例おけるノズル軸受けの要部断面
図、第３図は従来の食器洗浄機の要部断面図である。 １……洗浄槽、２……上かご、４……洗浄ポンプ、５…
…上ノズル、15……ノズル軸受け、16……吐出口、18…
…弁体

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】洗浄槽と、洗浄水を加圧する洗浄ポンプ
   と、前記洗浄槽内に食器を多段に収納する食器かごと、
   洗浄水を噴射する複数の洗浄ノズルと、前記洗浄ノズル
   を軸支するとともに洗浄水を供給する吐出口に連結され
   るノズル軸受と、前記食器かごが装着されていると前記
   吐出口を開き、装着されていないと閉じる吐出口開閉手
   段と、前記食器かごの装着状態を検出する食器かご検知
   手段と、前記洗浄ポンプを制御する制御手段を備え、前
   記制御手段は、前記食器かご検知手段から食器かごがな
   いことを検知すると、前記洗浄ポンプの加圧能力を低減
   する食器洗浄機。