JPH07325431A - ピロメリット酸誘導体を含有する電子写真用トナー - Google Patents
ピロメリット酸誘導体を含有する電子写真用トナーInfo
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- JPH07325431A JPH07325431A JP6120146A JP12014694A JPH07325431A JP H07325431 A JPH07325431 A JP H07325431A JP 6120146 A JP6120146 A JP 6120146A JP 12014694 A JP12014694 A JP 12014694A JP H07325431 A JPH07325431 A JP H07325431A
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- acid
- resin
- pyromellitic acid
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 一般式(1)および/または(2)
〔式中、R1およびR2は、同一又は独立に、置換されて
いてもよいアルキル基または置換されていてもよいフェ
ニル基を示す。〕で表される、少なくとも一種のピロメ
リット酸誘導体またはその塩を、負帯電付与性の電荷調
整剤として含有することを特徴とする電子写真用トナ
ー。 【効果】 毒性の高い金属を含まず、無色で、樹脂と
の相溶性が良好で樹脂中に均一に分散し、負帯電付与
性、帯電量立ち上がり性、経時安定性、環境安定性(温
度、湿度)に優れた化合物を負帯電付与性の電荷調整剤
として含有する電子写真用トナーを得ることができた。
いてもよいアルキル基または置換されていてもよいフェ
ニル基を示す。〕で表される、少なくとも一種のピロメ
リット酸誘導体またはその塩を、負帯電付与性の電荷調
整剤として含有することを特徴とする電子写真用トナ
ー。 【効果】 毒性の高い金属を含まず、無色で、樹脂と
の相溶性が良好で樹脂中に均一に分散し、負帯電付与
性、帯電量立ち上がり性、経時安定性、環境安定性(温
度、湿度)に優れた化合物を負帯電付与性の電荷調整剤
として含有する電子写真用トナーを得ることができた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真または静電記録
などの静電潜像を現像するときに用いるトナーに関する
ものである。
などの静電潜像を現像するときに用いるトナーに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般に
電子写真法は、光導電性物質を含有する感光体上に電気
的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像
し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した
後、加熱あるいは加圧などにより定着し、被写物を得る
ものである。
電子写真法は、光導電性物質を含有する感光体上に電気
的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像
し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した
後、加熱あるいは加圧などにより定着し、被写物を得る
ものである。
【0003】これらの現像法に用いられる現像粉は、通
常、スチレン樹脂等の熱可塑性樹脂中に着色剤等を分散
させた後、固化、粉砕して得られる微粉末であるが、特
公昭44−6398号公報等に記載されているような、
例えばステアリン酸リチウムやステアリン酸鉛のような
第三物質を添加した電子写真用現像剤混合物も知られて
いる。また更に帯電性を向上させるために、帯電性を付
与する染料または顔料等の電荷調整剤の添加が行われて
いる。
常、スチレン樹脂等の熱可塑性樹脂中に着色剤等を分散
させた後、固化、粉砕して得られる微粉末であるが、特
公昭44−6398号公報等に記載されているような、
例えばステアリン酸リチウムやステアリン酸鉛のような
第三物質を添加した電子写真用現像剤混合物も知られて
いる。また更に帯電性を向上させるために、帯電性を付
与する染料または顔料等の電荷調整剤の添加が行われて
いる。
【0004】現在公知である負帯電付与性の電荷調整剤
としては、サルチル酸のクロム錯体などの含金属錯体を
挙げることができる。しかし、これらの毒性の高い重金
属を含むものは、環境汚染を引き起こす可能性があり、
環境保全の面から好ましくない。また、従来の電荷調整
剤のほとんどは有色化合物であるために、カラー電子写
真法に用いることができなかったり、あるいは安定性に
乏しく、機械的摩擦、衝撃、温湿度変化、電気的衝撃及
び光照射等で分解又は変質し、電荷制御性が損なわれ易
いというような欠点を有する。
としては、サルチル酸のクロム錯体などの含金属錯体を
挙げることができる。しかし、これらの毒性の高い重金
属を含むものは、環境汚染を引き起こす可能性があり、
環境保全の面から好ましくない。また、従来の電荷調整
剤のほとんどは有色化合物であるために、カラー電子写
真法に用いることができなかったり、あるいは安定性に
乏しく、機械的摩擦、衝撃、温湿度変化、電気的衝撃及
び光照射等で分解又は変質し、電荷制御性が損なわれ易
いというような欠点を有する。
【0005】更に、従来の多くの電荷調整剤は熱可塑性
樹脂中に均一に分散溶解することが困難なため、得られ
るトナー粒子の帯電量は粒子間で異なり、帯電の分布が
不均一となり易い。このような電荷調整剤を含有するト
ナーは電気的潜像を忠実に顕像化できず、顕像化手段と
して信頼性を確保できないこととなる。また、現像の初
期段階には良好な現像特性をもたらす電荷調整剤も、寿
命が短く、長期の使用においては現像性能が低下し、記
録画質の低下が見られる。
樹脂中に均一に分散溶解することが困難なため、得られ
るトナー粒子の帯電量は粒子間で異なり、帯電の分布が
不均一となり易い。このような電荷調整剤を含有するト
ナーは電気的潜像を忠実に顕像化できず、顕像化手段と
して信頼性を確保できないこととなる。また、現像の初
期段階には良好な現像特性をもたらす電荷調整剤も、寿
命が短く、長期の使用においては現像性能が低下し、記
録画質の低下が見られる。
【0006】このように、従来の電荷調整剤には種々の
問題があり、要求される特性のすべてを満足する、負帯
電付与性の電荷調整剤は未だ見い出されていないのが現
状である。
問題があり、要求される特性のすべてを満足する、負帯
電付与性の電荷調整剤は未だ見い出されていないのが現
状である。
【0007】本発明の目的は、毒性の高い金属を含ま
ず、無色であり、樹脂との相溶性が良好で樹脂中に均一
に分散し、帯電付与性、帯電量立ち上がり性、経時安定
性、環境安定性(湿度、温度等)に優れた化合物を負帯
電付与性の帯電調整剤として含有する電子写真用トナー
を提供することにある。
ず、無色であり、樹脂との相溶性が良好で樹脂中に均一
に分散し、帯電付与性、帯電量立ち上がり性、経時安定
性、環境安定性(湿度、温度等)に優れた化合物を負帯
電付与性の帯電調整剤として含有する電子写真用トナー
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の目的
を達成するべく鋭意検討した結果、アミド基を有するピ
ロメリット酸化合物が、前記の諸条件を満足する優れた
負帯電付与性の電荷調整剤であることを見い出し、本発
明を完成した。即ち本発明は、下記一般式(1)および
/または(2)
を達成するべく鋭意検討した結果、アミド基を有するピ
ロメリット酸化合物が、前記の諸条件を満足する優れた
負帯電付与性の電荷調整剤であることを見い出し、本発
明を完成した。即ち本発明は、下記一般式(1)および
/または(2)
【0009】
【化2】
【0010】〔式中、R1およびR2は、同一又は独立
に、置換されていてもよいアルキル基または置換されて
いてもよいフェニル基を示す。〕で表される、少なくと
も一種のピロメリット酸誘導体またはその塩を、負帯電
付与性の電荷調整剤として含有することを特徴とする電
子写真用トナーである。
に、置換されていてもよいアルキル基または置換されて
いてもよいフェニル基を示す。〕で表される、少なくと
も一種のピロメリット酸誘導体またはその塩を、負帯電
付与性の電荷調整剤として含有することを特徴とする電
子写真用トナーである。
【0011】本発明のトナーに含まれる負帯電付与性の
電荷調整剤の特徴は、ピロメリット酸骨格にアミド基を
導入したところにあり、既知の負帯電付与性の電荷調整
剤に比較して、負帯電付与性、経時安定性、環境安定性
などの点で非常に優れた性能を示すものである。
電荷調整剤の特徴は、ピロメリット酸骨格にアミド基を
導入したところにあり、既知の負帯電付与性の電荷調整
剤に比較して、負帯電付与性、経時安定性、環境安定性
などの点で非常に優れた性能を示すものである。
【0012】本発明の、一般式(1)および(2)の中
の置換基R1およびR2の具体例を次に示す。置換されて
いてもよいアルキル基としてはメチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル
基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、ネオペ
ンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、2−メチ
ルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペン
チル基、2,2−ジメチルブチル基、3,3−ジメチル
ブチル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラ
デシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデ
シル基、オクタデシル基、2−メチルヘキシル基、3,
5−ジメチルヘキシル基、3,5,5−トリメチルヘキ
シル基、2−エチルヘキシル基、6−ヒドロキシヘキシ
ル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基、4−ブトキシシクロヘキシル基、シクロヘプチ
ル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−
ヒドロキシエチル基、[2−(2−ヒドロキシエトキ
シ)]エチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシ
エチル基、2−ブトキシエチル基、2−ヘキシルオキシ
エチル基、2−オクチルオキシエチル基、2−(2−メ
トキシエトキシ)エチル基、エトキシエトキシエトキシ
エチル基、3−クロロプロピル基、3−メトキシプロピ
ル基、3−エトキシプロピル基、3−ヘキシルオキシプ
ロピル基、4−クロロブチル基、4−ヒドロキシブチル
基、4−メトキシブチル基、4−エトキシブチル基、エ
チルカルボニルオキシエチル基、メチルチオエチル基、
ジメチルアミノエチル基等の無置換もしくは置換された
アルキル基や、ベンジル基、4−メチルベンジル基、3
−メチルベンジル基、2−メチルベンジル基、4−クロ
ロベンジル基、2−クロロベンジル基、4−ブロモベン
ジル基、4−ヨードベンジル基、4−フルオロベンジル
基、4−エチルベンジル基、4−プロピルベンジル基、
4−イソプロピルベンジル基、4−ブチルベンジル基、
4−イソブチルベンジル基、4−tert−ブチルベン
ジル基、4−ペンチルベンジル基、4−ヘキシルベンジ
ル基、4−ヘプチルベンジル基、4−オクチルベンジル
基、2,4−ジメチルベンジル基、2−クロロ−4−メ
チルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−エトキ
シベンジル基、4−ブトキシベンジル基、4−ヘキシル
オキシベンジル基、4−オクチルオキシベンジル基、フ
ェネチル基、4−メチルフェネチル基、2−メチルフェ
ネチル基、4−エチルフェネチル基、4−ブチルフェネ
チル基、4−ヘキシルフェネチル基、4−オクチルフェ
ネチル基、4−メトキシフェネチル基、4−ブトキシフ
ェネチル基、4−ヘキシルオキシフェネチル基、フェニ
ルプロピル基、4−メチルフェニルプロピル基、フェニ
ルブチル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基
等の無置換もしくは置換されたアラルキル基が挙げら
れ、特にC1〜C14のアルキル基、または無置換もしく
は4位がC1〜C8のアルキル基またはアルコキシ基で置
換されたベンジル基、フェネチル基またはフェニルプロ
ピル基が好ましい。
の置換基R1およびR2の具体例を次に示す。置換されて
いてもよいアルキル基としてはメチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル
基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、ネオペ
ンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、2−メチ
ルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペン
チル基、2,2−ジメチルブチル基、3,3−ジメチル
ブチル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラ
デシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデ
シル基、オクタデシル基、2−メチルヘキシル基、3,
5−ジメチルヘキシル基、3,5,5−トリメチルヘキ
シル基、2−エチルヘキシル基、6−ヒドロキシヘキシ
ル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基、4−ブトキシシクロヘキシル基、シクロヘプチ
ル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−
ヒドロキシエチル基、[2−(2−ヒドロキシエトキ
シ)]エチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシ
エチル基、2−ブトキシエチル基、2−ヘキシルオキシ
エチル基、2−オクチルオキシエチル基、2−(2−メ
トキシエトキシ)エチル基、エトキシエトキシエトキシ
エチル基、3−クロロプロピル基、3−メトキシプロピ
ル基、3−エトキシプロピル基、3−ヘキシルオキシプ
ロピル基、4−クロロブチル基、4−ヒドロキシブチル
基、4−メトキシブチル基、4−エトキシブチル基、エ
チルカルボニルオキシエチル基、メチルチオエチル基、
ジメチルアミノエチル基等の無置換もしくは置換された
アルキル基や、ベンジル基、4−メチルベンジル基、3
−メチルベンジル基、2−メチルベンジル基、4−クロ
ロベンジル基、2−クロロベンジル基、4−ブロモベン
ジル基、4−ヨードベンジル基、4−フルオロベンジル
基、4−エチルベンジル基、4−プロピルベンジル基、
4−イソプロピルベンジル基、4−ブチルベンジル基、
4−イソブチルベンジル基、4−tert−ブチルベン
ジル基、4−ペンチルベンジル基、4−ヘキシルベンジ
ル基、4−ヘプチルベンジル基、4−オクチルベンジル
基、2,4−ジメチルベンジル基、2−クロロ−4−メ
チルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−エトキ
シベンジル基、4−ブトキシベンジル基、4−ヘキシル
オキシベンジル基、4−オクチルオキシベンジル基、フ
ェネチル基、4−メチルフェネチル基、2−メチルフェ
ネチル基、4−エチルフェネチル基、4−ブチルフェネ
チル基、4−ヘキシルフェネチル基、4−オクチルフェ
ネチル基、4−メトキシフェネチル基、4−ブトキシフ
ェネチル基、4−ヘキシルオキシフェネチル基、フェニ
ルプロピル基、4−メチルフェニルプロピル基、フェニ
ルブチル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基
等の無置換もしくは置換されたアラルキル基が挙げら
れ、特にC1〜C14のアルキル基、または無置換もしく
は4位がC1〜C8のアルキル基またはアルコキシ基で置
換されたベンジル基、フェネチル基またはフェニルプロ
ピル基が好ましい。
【0013】置換されていてもよいフェニル基として
は、フェニル基、4−メチルフェニル基、3−メチルフ
ェニル基、2−メチルフェニル基、4−クロロフェニル
基、3−クロロフェニル基、2−クロロフェニル基、4
−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、4−ヨー
ドフェニル基、2−フルオロフェニル基、4−プロピル
フェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−ブチル
フェニル基、4−イソブチルフェニル基、4−tert
−ブチルフェニル基、4−ペンチルフェニル基、4−ヘ
キシルフェニル基、4−ヘプチルフェニル基、4−オク
チルフェニル基、4−ノニルフェニル基、2,4−ジメ
チルフェニル基、2−クロロ−4−メチルフェニル基、
4−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、4
−ブトキシフェニル基、4−ヘキシルオキシフェニル
基、4−オクチルオキシフェニル基、4−ヒドロキシフ
ェニル基、2−ヒドロキシフェニル基、4−メチルチオ
フェニル基、4−エチルチオフェニル基、4−ジメチル
アミノフェニル基、4−ジブチルアミノフェニル基、
2,4−ジ−tert−ブチルフェニル基、2,4,6
−トリメチルフェニル基、4−ビフェニル基等が挙げら
れ、特に無置換または4位がC1〜C8のアルキル基また
はアルコキシ基で置換されたものが好ましい。
は、フェニル基、4−メチルフェニル基、3−メチルフ
ェニル基、2−メチルフェニル基、4−クロロフェニル
基、3−クロロフェニル基、2−クロロフェニル基、4
−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、4−ヨー
ドフェニル基、2−フルオロフェニル基、4−プロピル
フェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−ブチル
フェニル基、4−イソブチルフェニル基、4−tert
−ブチルフェニル基、4−ペンチルフェニル基、4−ヘ
キシルフェニル基、4−ヘプチルフェニル基、4−オク
チルフェニル基、4−ノニルフェニル基、2,4−ジメ
チルフェニル基、2−クロロ−4−メチルフェニル基、
4−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、4
−ブトキシフェニル基、4−ヘキシルオキシフェニル
基、4−オクチルオキシフェニル基、4−ヒドロキシフ
ェニル基、2−ヒドロキシフェニル基、4−メチルチオ
フェニル基、4−エチルチオフェニル基、4−ジメチル
アミノフェニル基、4−ジブチルアミノフェニル基、
2,4−ジ−tert−ブチルフェニル基、2,4,6
−トリメチルフェニル基、4−ビフェニル基等が挙げら
れ、特に無置換または4位がC1〜C8のアルキル基また
はアルコキシ基で置換されたものが好ましい。
【0014】ピロメリット酸誘導体の塩には、金属塩あ
るいはアンモニウム塩がある。例として金属塩の金属と
しては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、マ
グネシウム、カルシウム、バリウムなどのアルカリ土類
金属、亜鉛、アルミニウムなどの低毒性の金属が挙げら
れる。またアンモニウム塩のアンモニウム成分として
は、アンモニウム、メチルアンモニウム、エチルアンモ
ニウム、プロピルアンモニウム、ブチルアンモニウム、
ペンチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、ジエチ
ルアンモニウム、ジブチルアンモニウム、メチルエチル
アンモニウム、トリメチルアンモニウム、トリエチルア
ンモニウム、トリブチルアンモニウム、メチルエチルブ
チルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラ
エチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テ
トラブチルアンモニウム、テトラペンチルアンモニウ
ム、テトラヘキシルアンモニウム、ベンジルトリメチル
アンモニウム、ベンジルブチルジメチルアンモニウム、
ベンジルジメチルアンモニウム、トリエタノールアンモ
ニウム等が挙げられ、特に、C2〜C6のアルキル基また
はベンジル基で置換されたアンモニウムが好ましい。金
属またはアンモニウム成分は、式(1)および/または
(2)に示した化合物の2個のカルボン酸の水素原子と
置換して塩を形成する。
るいはアンモニウム塩がある。例として金属塩の金属と
しては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、マ
グネシウム、カルシウム、バリウムなどのアルカリ土類
金属、亜鉛、アルミニウムなどの低毒性の金属が挙げら
れる。またアンモニウム塩のアンモニウム成分として
は、アンモニウム、メチルアンモニウム、エチルアンモ
ニウム、プロピルアンモニウム、ブチルアンモニウム、
ペンチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、ジエチ
ルアンモニウム、ジブチルアンモニウム、メチルエチル
アンモニウム、トリメチルアンモニウム、トリエチルア
ンモニウム、トリブチルアンモニウム、メチルエチルブ
チルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラ
エチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テ
トラブチルアンモニウム、テトラペンチルアンモニウ
ム、テトラヘキシルアンモニウム、ベンジルトリメチル
アンモニウム、ベンジルブチルジメチルアンモニウム、
ベンジルジメチルアンモニウム、トリエタノールアンモ
ニウム等が挙げられ、特に、C2〜C6のアルキル基また
はベンジル基で置換されたアンモニウムが好ましい。金
属またはアンモニウム成分は、式(1)および/または
(2)に示した化合物の2個のカルボン酸の水素原子と
置換して塩を形成する。
【0015】上記ピロメリット酸誘導体は、対応するア
ミンと無水ピロメリット酸から、下に示すような反応経
路により得ることができる。すなわち、対応するアミン
類と無水ピロメリット酸を、ベンゼン、トルエン、クロ
ロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼンなどのベンゼン
誘導体、あるいはピリジン、1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]−7−ウンデセンのような3級アミン
類、あるいはメトキシエタノール、エトキシエタノー
ル、n−ブトキシエタノールなどのアルコール類、ある
いはジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
N,N’−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチル−2
−ピロリドンなどのアミド系化合物を溶媒として、加熱
処理することにより、一般式(1)および/または
(2)の化合物を得ることができる。この際、硫酸、塩
酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸等の鉱
酸、芳香族スルホン酸等の有機酸、ホウ酸、リン酸など
の無機酸、あるいは無水ホウ酸、五酸化二リン等のLe
wis酸の存在下に反応させると更に効果的である。得
られたピロメリット酸誘導体は、公知の方法により、対
応する金属塩あるいはアンモニウム塩に変えることがで
きる。
ミンと無水ピロメリット酸から、下に示すような反応経
路により得ることができる。すなわち、対応するアミン
類と無水ピロメリット酸を、ベンゼン、トルエン、クロ
ロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼンなどのベンゼン
誘導体、あるいはピリジン、1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]−7−ウンデセンのような3級アミン
類、あるいはメトキシエタノール、エトキシエタノー
ル、n−ブトキシエタノールなどのアルコール類、ある
いはジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
N,N’−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチル−2
−ピロリドンなどのアミド系化合物を溶媒として、加熱
処理することにより、一般式(1)および/または
(2)の化合物を得ることができる。この際、硫酸、塩
酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸等の鉱
酸、芳香族スルホン酸等の有機酸、ホウ酸、リン酸など
の無機酸、あるいは無水ホウ酸、五酸化二リン等のLe
wis酸の存在下に反応させると更に効果的である。得
られたピロメリット酸誘導体は、公知の方法により、対
応する金属塩あるいはアンモニウム塩に変えることがで
きる。
【0016】尚、反応条件によって、生成するピロメリ
ット酸アミドは下記のように2種の混合物になると推測
されるが、この混合物のまま、トナーの製造に用いて何
ら性能に問題はない。もちろん、単離しても差し支えな
い。
ット酸アミドは下記のように2種の混合物になると推測
されるが、この混合物のまま、トナーの製造に用いて何
ら性能に問題はない。もちろん、単離しても差し支えな
い。
【0017】
【化3】 〔式中、R1およびR2は前記と同様の意味を示す。ま
た、Mm+は金属イオンまたはアンモニウムイオンを示
し、mは正の整数、nは2/mである。〕
た、Mm+は金属イオンまたはアンモニウムイオンを示
し、mは正の整数、nは2/mである。〕
【0018】本発明の電子写真用トナーは、通常、結着
樹脂及び着色剤を含有する。
樹脂及び着色剤を含有する。
【0019】本発明の電子写真用トナーに含有される結
着樹脂としては、従来より知られているものを広く使用
することができる。例えば、スチレン樹脂、アクリル樹
脂、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、ポリ塩
化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、シリコーン樹脂、
ポリウレタン、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、
フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、クマロン−インデン樹脂、ロジン樹脂等が挙げられ
る。
着樹脂としては、従来より知られているものを広く使用
することができる。例えば、スチレン樹脂、アクリル樹
脂、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、ポリ塩
化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、シリコーン樹脂、
ポリウレタン、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、
フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、クマロン−インデン樹脂、ロジン樹脂等が挙げられ
る。
【0020】これらのうち、スチレン樹脂としてはスチ
レン、メチルスチレン、エチルスチレン、ジメチルスチ
レン、クロロスチレン、ビニルナフタレン等のスチレン
もしくはスチレン誘導体、又はこれらを主成分として、
α,β−不飽和重合性モノマーを共重合したもの等を例
として挙げることができる。
レン、メチルスチレン、エチルスチレン、ジメチルスチ
レン、クロロスチレン、ビニルナフタレン等のスチレン
もしくはスチレン誘導体、又はこれらを主成分として、
α,β−不飽和重合性モノマーを共重合したもの等を例
として挙げることができる。
【0021】また、アクリル樹脂としては、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アク
リル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イ
ソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸ア
ミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸オクチ
ル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、アクリル
酸ステアリル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−
クロロエチル、アクリル酸フェニル、α−クロロアクリ
ル酸メチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸
ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘ
キシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸デシル、
メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル、メタ
クリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸グリシジ
ル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミ
ノエチル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステ
ル類もしくはその誘導体、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、アクリルアミド、またはこれらを主成分と
してα,β−不飽和重合性モノマーを共重合したもの等
が例として挙げられる。
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アク
リル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イ
ソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸ア
ミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸オクチ
ル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、アクリル
酸ステアリル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−
クロロエチル、アクリル酸フェニル、α−クロロアクリ
ル酸メチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸
ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘ
キシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸デシル、
メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル、メタ
クリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸グリシジ
ル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミ
ノエチル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステ
ル類もしくはその誘導体、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、アクリルアミド、またはこれらを主成分と
してα,β−不飽和重合性モノマーを共重合したもの等
が例として挙げられる。
【0022】また、ポリエステル樹脂は、ジカルボン
酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸などの多価カル
ボン酸とジオール、トリオール等の多価アルコールとの
エステル化反応によって得られる。多価アルコール成分
としてはエチレングリコール、グリセリン、1,2−プ
ロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、
ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール、1,4−シクロヘキサンジエタノール、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどが用
いられ、多価カルボン酸成分としてはフマル酸、マレイ
ン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、オクチルコハク酸、トリメリット酸、ピ
ロメリット酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボ
ン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,
2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタ
ントリカルボン酸等が挙げられる。
酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸などの多価カル
ボン酸とジオール、トリオール等の多価アルコールとの
エステル化反応によって得られる。多価アルコール成分
としてはエチレングリコール、グリセリン、1,2−プ
ロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、
ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール、1,4−シクロヘキサンジエタノール、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどが用
いられ、多価カルボン酸成分としてはフマル酸、マレイ
ン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、オクチルコハク酸、トリメリット酸、ピ
ロメリット酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボ
ン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,
2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタ
ントリカルボン酸等が挙げられる。
【0023】本発明の電子写真用トナーに含有される着
色剤としては、通常用いられるものでよく、例えばカー
ボンブラック、ニグロシン染料、フタロシアニンブル
ー、フタロシアニングリーン、アニリンブルー、カルコ
オイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブル
ー、ローダミン、クロムイエロー、キノリンイエロー、
マラカイトグリーンオキザレート、ランプブラック、ア
ゾオイルブラック、ローズベンガル、メチレンブルーク
ロリド等が挙げられる。
色剤としては、通常用いられるものでよく、例えばカー
ボンブラック、ニグロシン染料、フタロシアニンブル
ー、フタロシアニングリーン、アニリンブルー、カルコ
オイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブル
ー、ローダミン、クロムイエロー、キノリンイエロー、
マラカイトグリーンオキザレート、ランプブラック、ア
ゾオイルブラック、ローズベンガル、メチレンブルーク
ロリド等が挙げられる。
【0024】本発明の負帯電性トナーと混合して現像剤
を形成するキャリアとしては、粒径50〜300μmく
らいの鉄粉、ニッケル粉、フェライト粉、マグネタイト
等強磁性を示す元素を含む化合物あるいは合金が挙げら
れる。
を形成するキャリアとしては、粒径50〜300μmく
らいの鉄粉、ニッケル粉、フェライト粉、マグネタイト
等強磁性を示す元素を含む化合物あるいは合金が挙げら
れる。
【0025】本発明の電子写真用トナーの製造方法は、
前述の結着樹脂、着色剤及び一般式(1)および/また
は(2)で表される電荷調整剤、また必要により磁性
体、オフセット防止剤、潤滑剤等を加え、溶融し、十分
に混合した後、冷却、固化し、微粉砕する方法であって
もよく、また前記混合物を溶剤中に懸濁し、噴霧乾燥す
るか、または溶剤を蒸発して固体残渣を微粉砕する方法
であってもよく、また結着樹脂を構成するモノマーと着
色剤と一般式(1)および/または(2)で表される電
荷調整剤、必要により磁性体、オフセット防止剤、潤滑
剤等を加えた混合物を重合し、粉砕する方法であっても
よく、また前記のモノマーを含む混合物を水中で懸濁重
合して粉粒体として得る方法であってもよい。また一般
式(1)および/または(2)で表わされる電荷調整剤
は、一種類でもよく、数種類を混合して用いてもよい。
前述の結着樹脂、着色剤及び一般式(1)および/また
は(2)で表される電荷調整剤、また必要により磁性
体、オフセット防止剤、潤滑剤等を加え、溶融し、十分
に混合した後、冷却、固化し、微粉砕する方法であって
もよく、また前記混合物を溶剤中に懸濁し、噴霧乾燥す
るか、または溶剤を蒸発して固体残渣を微粉砕する方法
であってもよく、また結着樹脂を構成するモノマーと着
色剤と一般式(1)および/または(2)で表される電
荷調整剤、必要により磁性体、オフセット防止剤、潤滑
剤等を加えた混合物を重合し、粉砕する方法であっても
よく、また前記のモノマーを含む混合物を水中で懸濁重
合して粉粒体として得る方法であってもよい。また一般
式(1)および/または(2)で表わされる電荷調整剤
は、一種類でもよく、数種類を混合して用いてもよい。
【0026】トナー中に占める一般式(1)および/ま
たは(2)で表される電荷調整剤の量は、結着樹脂10
0重量部に対し通常0.1〜30重量部、好ましくは
0.5〜10重量部程度である。また、トナー中に占め
る着色剤の量は、結着樹脂に対し通常0.1〜30重量
部程度である。
たは(2)で表される電荷調整剤の量は、結着樹脂10
0重量部に対し通常0.1〜30重量部、好ましくは
0.5〜10重量部程度である。また、トナー中に占め
る着色剤の量は、結着樹脂に対し通常0.1〜30重量
部程度である。
【0027】
【実施例】以下に実施例により具体的に説明する。ただ
し、ここでの「部」はすべて重量部を表す。「%」は重
量%を示す。 実施例1 オクチルアミン32.3部およびジメチルアセトアミド
517部を混合し、室温にて溶解する。この溶液中に無
水ピロメリット酸27.3部を2〜3分かけて加える。
温度を40℃に保ち、2時間反応させる。反応後、水2
064部に排出し、濾過、メタノール洗浄、乾燥して次
式(3)の混合物89.1部(収率81%)を得た。
し、ここでの「部」はすべて重量部を表す。「%」は重
量%を示す。 実施例1 オクチルアミン32.3部およびジメチルアセトアミド
517部を混合し、室温にて溶解する。この溶液中に無
水ピロメリット酸27.3部を2〜3分かけて加える。
温度を40℃に保ち、2時間反応させる。反応後、水2
064部に排出し、濾過、メタノール洗浄、乾燥して次
式(3)の混合物89.1部(収率81%)を得た。
【0028】
【化4】
【0029】次に、スチレン−アクリル酸共重合樹脂1
00部及び上記化合物5部をニーダー中で均一に混合し
た。冷却後、混合物をカーボンブラック(三菱化成工業
(株)製MA−100)5部、オフセット防止剤(三洋
化成工業(株)製ビスコ−ス330P)8部とジェット
・ミル(セイシン企業(株)製FS−4型)中で粉砕し
て平均粒径10μmの粉末とした。このトナー粉末5部
をキャリア(パウダーテック社製、ゼオライトFL−1
50)95部に混合して10分間の振とうにより帯電さ
せ、ブローオフ粉体帯電量測定装置(東芝ケミカル
(株)製TB−200型)にて、キャリアとの摩擦によ
る帯電量を測定した。帯電量は−61.8μc/gであ
った。さらに複写において安定した画像が得られ、5万
枚の複写においても画像の低下、フィルミング、カブリ
は見られなかった。
00部及び上記化合物5部をニーダー中で均一に混合し
た。冷却後、混合物をカーボンブラック(三菱化成工業
(株)製MA−100)5部、オフセット防止剤(三洋
化成工業(株)製ビスコ−ス330P)8部とジェット
・ミル(セイシン企業(株)製FS−4型)中で粉砕し
て平均粒径10μmの粉末とした。このトナー粉末5部
をキャリア(パウダーテック社製、ゼオライトFL−1
50)95部に混合して10分間の振とうにより帯電さ
せ、ブローオフ粉体帯電量測定装置(東芝ケミカル
(株)製TB−200型)にて、キャリアとの摩擦によ
る帯電量を測定した。帯電量は−61.8μc/gであ
った。さらに複写において安定した画像が得られ、5万
枚の複写においても画像の低下、フィルミング、カブリ
は見られなかった。
【0030】実施例2〜62 実施例1と同様の方法によって、種々のピロメリット酸
アミド化合物を製造した。いずれも前記一般式(1)の
化合物と一般式(2)の化合物との混合物であった。そ
れを用いて、同様の方法にてトナー粉末を得、キャリア
との摩擦による帯電量の測定および複写テストを行っ
た。その化合物の構造、帯電量及びフィルミング、カブ
リの有無についての結果を、実施例1も含めて第1表に
示す。構造は式(1)および(2)に従って示す。
アミド化合物を製造した。いずれも前記一般式(1)の
化合物と一般式(2)の化合物との混合物であった。そ
れを用いて、同様の方法にてトナー粉末を得、キャリア
との摩擦による帯電量の測定および複写テストを行っ
た。その化合物の構造、帯電量及びフィルミング、カブ
リの有無についての結果を、実施例1も含めて第1表に
示す。構造は式(1)および(2)に従って示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】実施例63 実施例1で得られた化合物23.7部、水酸化カリウム
7.0部をメタノール500部に入れ、室温で4時間撹
拌した。この溶液に硫酸亜鉛7水和物14.4部を水1
5部に溶解した溶液を1時間かけて裝入し、さらに4時
間撹拌した。反応後、濾過、メタノール洗浄、乾燥して
生成物26.1部を得た。この化合物は次式(4)で表
わされる混合物であり、収率は96%であった。
7.0部をメタノール500部に入れ、室温で4時間撹
拌した。この溶液に硫酸亜鉛7水和物14.4部を水1
5部に溶解した溶液を1時間かけて裝入し、さらに4時
間撹拌した。反応後、濾過、メタノール洗浄、乾燥して
生成物26.1部を得た。この化合物は次式(4)で表
わされる混合物であり、収率は96%であった。
【0036】
【化5】
【0037】次に、実施例1と同様の方法にてトナー粉
末を得、キャリアとの摩擦による帯電量を測した。帯電
量は−61.9μc/gであり、複写テストにおいて
は、安定した画像が得られ、5万枚の複写後も、帯電量
立ち上がり性及び帯電性の低下やフェルミング、カブリ
等は見られなかった。
末を得、キャリアとの摩擦による帯電量を測した。帯電
量は−61.9μc/gであり、複写テストにおいて
は、安定した画像が得られ、5万枚の複写後も、帯電量
立ち上がり性及び帯電性の低下やフェルミング、カブリ
等は見られなかった。
【0038】実施例64〜99 実施例63と同様の方法にて種々のピロメリット酸誘導
体の塩を製造後、同様の方法でトナー粉末を得、キャリ
アとの摩擦による帯電量を測定した。その化合物の構
造、帯電量及びフィルミング、カブリの有無についての
結果を、実施例63も含めて第2表に示す。尚、第2表
中の構造は、下記の構造式(5)に従って示す。
体の塩を製造後、同様の方法でトナー粉末を得、キャリ
アとの摩擦による帯電量を測定した。その化合物の構
造、帯電量及びフィルミング、カブリの有無についての
結果を、実施例63も含めて第2表に示す。尚、第2表
中の構造は、下記の構造式(5)に従って示す。
【0039】
【化6】
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】
【0042】
【表7】
【0043】
【表8】
【0044】比較例1 実施例1において化合物(3)で表されるピロメリット
酸誘導体を加えない以外は同様の方法にてトナー粉末を
製造し、帯電量の測定及び複写テストを行った。帯電量
は−4.2μc/gであり、また、複写テストにおいて
は帯電性のバラつきが見られ、安定した画像が得られな
かった。
酸誘導体を加えない以外は同様の方法にてトナー粉末を
製造し、帯電量の測定及び複写テストを行った。帯電量
は−4.2μc/gであり、また、複写テストにおいて
は帯電性のバラつきが見られ、安定した画像が得られな
かった。
【0045】比較例2 実施例1において化合物(3)で表されるピロメリット
酸誘導体の代わりに下記の化合物(6)を用いた以外
は、同様の方法でトナー粉末を製造し、帯電量の測定及
び複写テストを行った。帯電量は−20.5μc/gで
あり、複写テストにおいては初期の画像は安定していた
が、1万枚ぐらいから画像のカブリが見られた。
酸誘導体の代わりに下記の化合物(6)を用いた以外
は、同様の方法でトナー粉末を製造し、帯電量の測定及
び複写テストを行った。帯電量は−20.5μc/gで
あり、複写テストにおいては初期の画像は安定していた
が、1万枚ぐらいから画像のカブリが見られた。
【0046】
【化7】
【0047】
【発明の効果】本発明により、無色で、樹脂との相溶性
が良好で樹脂中に均一に分散し、負帯電付与性、帯電量
立ち上がり性、経時安定性、環境安定性(温度、湿度
等)に優れた化合物を負帯電付与性の電荷調整剤として
含有する電子写真用トナーを提供することができた。
が良好で樹脂中に均一に分散し、負帯電付与性、帯電量
立ち上がり性、経時安定性、環境安定性(温度、湿度
等)に優れた化合物を負帯電付与性の電荷調整剤として
含有する電子写真用トナーを提供することができた。
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式(1)および/または(2) 【化1】 〔式中、R1およびR2は、同一又は独立に、置換されて
いてもよいアルキル基または置換されていてもよいフェ
ニル基を示す。〕で表される、少なくとも一種のピロメ
リット酸誘導体またはその塩を、負帯電付与性の電荷調
整剤として含有することを特徴とする電子写真用トナ
ー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6120146A JPH07325431A (ja) | 1994-06-01 | 1994-06-01 | ピロメリット酸誘導体を含有する電子写真用トナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6120146A JPH07325431A (ja) | 1994-06-01 | 1994-06-01 | ピロメリット酸誘導体を含有する電子写真用トナー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07325431A true JPH07325431A (ja) | 1995-12-12 |
Family
ID=14779108
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6120146A Pending JPH07325431A (ja) | 1994-06-01 | 1994-06-01 | ピロメリット酸誘導体を含有する電子写真用トナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07325431A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997009656A1 (en) * | 1995-09-06 | 1997-03-13 | Hodogaya Chemical Co., Ltd. | Electrostatic image developing toner |
WO2008028954A2 (en) | 2006-09-07 | 2008-03-13 | Lubrizol Limited | Novel compounds and compositions thereof |
JP2008137969A (ja) * | 2006-12-04 | 2008-06-19 | Mitsui Chemicals Inc | ヒドロキシベンゼン誘導体およびその製造方法 |
US7569630B2 (en) * | 2006-06-14 | 2009-08-04 | Chemtura Corporation | β-Crystalline polypropylenes |
WO2016006590A1 (ja) * | 2014-07-07 | 2016-01-14 | 株式会社ダイセル | 増粘安定剤、及びそれを用いた増粘安定化組成物 |
CN112646150A (zh) * | 2020-12-15 | 2021-04-13 | 浙江光华科技股份有限公司 | 一种haa固化粉末涂料用耐水煮高流平聚酯树脂及其制备方法 |
CN112851542A (zh) * | 2020-04-17 | 2021-05-28 | 辽宁石油化工大学 | 均苯二酸酰胺类小分子凝胶剂、制备方法及其在凝胶润滑剂方面的应用 |
-
1994
- 1994-06-01 JP JP6120146A patent/JPH07325431A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997009656A1 (en) * | 1995-09-06 | 1997-03-13 | Hodogaya Chemical Co., Ltd. | Electrostatic image developing toner |
US7569630B2 (en) * | 2006-06-14 | 2009-08-04 | Chemtura Corporation | β-Crystalline polypropylenes |
WO2008028954A2 (en) | 2006-09-07 | 2008-03-13 | Lubrizol Limited | Novel compounds and compositions thereof |
WO2008028954A3 (en) * | 2006-09-07 | 2008-10-02 | Lubrizol Ltd | Novel compounds and compositions thereof |
US8133914B2 (en) | 2006-09-07 | 2012-03-13 | Lubrizol Limited | Compounds and compositions thereof |
CN102532514A (zh) * | 2006-09-07 | 2012-07-04 | 路博润有限公司 | 新化合物和其组合物 |
JP2008137969A (ja) * | 2006-12-04 | 2008-06-19 | Mitsui Chemicals Inc | ヒドロキシベンゼン誘導体およびその製造方法 |
WO2016006590A1 (ja) * | 2014-07-07 | 2016-01-14 | 株式会社ダイセル | 増粘安定剤、及びそれを用いた増粘安定化組成物 |
US10011561B2 (en) | 2014-07-07 | 2018-07-03 | Daicel Corporation | Thickening/stabilizing agent and thickened/stabilized composition using the same |
CN112851542A (zh) * | 2020-04-17 | 2021-05-28 | 辽宁石油化工大学 | 均苯二酸酰胺类小分子凝胶剂、制备方法及其在凝胶润滑剂方面的应用 |
CN112646150A (zh) * | 2020-12-15 | 2021-04-13 | 浙江光华科技股份有限公司 | 一种haa固化粉末涂料用耐水煮高流平聚酯树脂及其制备方法 |
CN112646150B (zh) * | 2020-12-15 | 2022-07-05 | 浙江光华科技股份有限公司 | 一种haa固化粉末涂料用耐水煮高流平聚酯树脂及其制备方法 |
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