JP4135048B2 - 電荷調整剤、及びそれを用いた静電荷像現像用負帯電性トナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真トナーの帯電性を制御するために用いられる電荷調整剤及びそれを用いた静電荷像現像用負帯電性トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法の原理を利用した複写機及びプリンター等においては、セレン等の無機光導電体又はポリビニルカルバゾール等の有機光導電体で構成された感光体上に、静電潜像が形成され、これに予め帯電させた乾式トナーが供給されて可視画像とする現像方法が採られている。
【0003】
静電潜像を現像するために用いられる乾式トナーは、鉄粉等の磁性粉体を内添させた一成分系のものと、トナー粒子と磁性粉体とを混合して用いる二成分系のものに大別される。一成分系の場合には、トナー粒子相互の摩擦等によって、また、二成分系の場合には、トナー粒子が磁性粉体と共に混合攪拌して、各々トナー粒子表面を帯電させている。トナー粒子の帯電特性(例えば、帯電立ち上がり性、帯電経時安定性、飽和帯電量等)によって、静電印刷の品質が大きく左右されるので、これらの物性を制御し、常時、安定した状態で用いるために、通常、トナー粒子を製造する際に、正電荷又は負電荷付与性の電荷調整剤が内添されることが多い。
【0004】
従来、トナーに負電荷を付与する電荷調整剤として、特公平2−16916号公報などには、アゾ系金属キレート錯体が、特公平2−60183号公報などには、サリチル酸及びその誘導体系キレート錯体が、特公平7−13765号公報などには、ベンジル酸系キレート錯体、などが提案されている。
【0005】
これらの中でも、アゾ系金属キレート錯体は、有色のために、カラートナーには適用できず、また、その構造上、重金属を含む場合が多く、環境への影響が懸念される。さらに、アゾ系金属キレート錯体は、トナー混練時の機械的衝撃あるいは温湿度条件によって分解もしくは変質し、電荷調整剤本来の機能が低下するという問題点があった。
【0006】
一方、サリチル酸、その誘導体系キレート錯体及びベンジル酸系キレート錯体の中でも、特にホウ素系キレートは、それ自体が無色ないし淡色の化合物であるので、カラートナー用負帯電性電荷調整剤としてしばしば適用されているが、温湿度変化に対する帯電安定性、経時安定性、トナー樹脂に混練分散させた際の結晶粒径の大きさ、などに未だ課題があり、その上、これらは、いずれもかなり高価であるので、カラートナー用にしか適用できないという問題点があった。
【0007】
また、米国特許第5,238,768号明細書には、ビスフェノールSを負帯電性電荷調整剤として用いることが開示されているが、この化合物は、トナー樹脂と混練する際に、トナー樹脂(ポリエステル樹脂、ないしはスチレン/(メタ)アクリル系樹脂)に対して殆ど完全に相溶(溶解)してしまうため、電荷調整剤としての添加率を比較的高く設定しないと効果が現れないという問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、無色ないし淡色で、有害重金属を含まず、優れた帯電特性を有し、且つ安価で汎用性のある電荷調整剤は未だ見い出されていないのが現状である。本発明が解決しようとする課題は、有害な重金属を含まず、着色が殆どなく、黒/カラーを問わずあらゆるトナーにおいて適用でき、帯電特性(特に、帯電立ち上がり性、経時安定性)に優れた電荷調整剤及びそれを含有する静電荷像現像用負帯電性トナーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意検討した結果、一般式(I)
【0010】
【化6】
【0011】
(式中、R1、R2、R3及びR4は、各々独立的に、水素原子又はアルキル基を表わすが、R1とR2とが、並びにR3とR4とが結合して芳香環又は複素環を形成していても良い。)
で表われる化合物を負帯電性電荷調整剤として適用することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
即ち、本発明は上記課題を解決するために、(1)上記一般式(I)で表われる化合物からなる負帯電性電荷調整剤を提供する。
【0013】
また、本発明は上記課題を解決するために、(2)トナー樹脂、着色剤及び電荷調整剤を含有するトナーにおいて、電荷調整剤として、上記(1)記載の負帯電性電荷調整剤を用いた静電荷像現像用負帯電性トナーを提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の一般式(I)で表わされる化合物は、4,4’−ジアミノジフェニルスルホンと相当するジカルボン酸無水物とを、トルエン及び/又はキシレンとN,N’−ジメチルアセトアミドとの混合溶媒系で、脱水反応で生成する水を共沸で除きながら反応させることにより、容易に製造することができる。
【0015】
一般式(I)で表わされる化合物の合成に用いられるジカルボン酸無水物としては、特に制限はないが、例えば、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水ハイミック酸、無水ヘット酸、無水トリメリット酸、などが挙げられる。これらの中でも、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸が特に好ましい。
【0016】
また、本発明の一般式(I)で表わされる化合物の合成に用いられるジカルボン酸無水物は、反応の際、必ずしも1種類選択される必要はなく、2種以上を混合して反応させることもできる。
【0017】
本発明の一般式(I)で表わされる化合物の代表例としては、以下の式(1)〜式(10)で表わされる化合物が挙げられる。
【0018】
式(1)
【化7】
【0019】
式(2)
【化8】
【0020】
式(3)
【化9】
【0021】
式(4)
【化10】
【0022】
式(5)
【化11】
【0023】
式(6)
【化12】
【0024】
式(7)
【化13】
【0025】
式(8)
【化14】
【0026】
式(9)
【化15】
【0027】
式(10)
【化16】
【0028】
本発明において電荷調整剤をトナーに内添する方法には特に制限がないが、例えば、電荷調整剤として用いられる一般式(I)で表わされる化合物を予備粉砕し、必要に応じて、更に分級した後、この粉砕物を、トナー樹脂、着色剤、その他トナー構成成分と共に、混合、溶融混練する方法が挙げられる。
【0029】
本発明の電荷調整剤をトナー中に内添する際の添加量は、トナー樹脂100重量部に対して、0.1〜15重量部の範囲が好ましく、1〜10重量部の範囲が特に好ましい。電荷調整剤の使用割合が0.1重量部より少ない場合、帯電の際の立ち上がり性が悪くなり、あるいは、トナーが飛散しやすくなる傾向にあるので、好ましくない。一方、電荷調整剤の使用割合が15重量部より多い場合、摩擦帯電した際のトナーの帯電量が経時的に下がりやすくなり、帯電安定性が劣る傾向にあるので好ましくない。
【0030】
また、本発明のトナーには、当該電荷調整剤の性能及びトナーの用途目的を損なわない範囲で、その他の電荷調整剤を併用することもできる。
【0031】
本発明のトナーに用いるトナー樹脂(結着樹脂)としては、従来公知の電子写真用に用いられているトナー樹脂がいずれも使用でき、特に制限はない。そのようなトナー樹脂としては、例えば、ポリスチレン、スチレン/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン/(メタ)アクリル酸エステル/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/塩化ビニル共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体等のスチレン系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、などが挙げられるが、これらの中でも、スチレン/(メタ)アクリル酸エステル樹脂、ポリエステル樹脂が特に好ましい。通常、これらの樹脂の1種を用いるが、必要に応じて2種以上を併用することもできる。
【0032】
本発明のトナーに用いられる着色剤としては、従来公知の種々の有機顔料、無機顔料、染料等が使用できる。着色剤の具体例としては、カーボンブラック、ランブラックの如き黒色顔料;フタロシアニンブルー、アニリンブルー、ウルトラマリーンブルーの如き青色顔料;マラカイトグリーン、フタロシアニングリーン、ブリリアントグリーンの如き緑色顔料;ローズベンガル、パーマネントレッド、イルガシンレッド、トルイジンレッドの如き赤色顔料;ベンチジンイエロー、キノリンイエロー、ファーストイエローG、ハンザイエローの如き黄色顔料;トリアリールメタン系染料、アゾ系染料、ニグロシン系染料、などが挙げられる。
【0033】
本発明のトナーには、これら以外に、更に従来公知の添加剤、例えば、高級脂肪酸又はその金属塩、天然又は合成ワックス類、などを必要に応じて添加することもできる。
【0034】
本発明の負帯電性トナーは、二成分現像剤及び一成分現像剤のいずれにも適用可能である。
【0035】
本発明のトナーを二成分現像剤として用いる場合、該トナーをキャリア粉と混合して用いられるが、その際に用いられるキャリア粉としては、例えば、鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉等の磁性粉体、硝子ビーズ、などのほか、これらの表面を樹脂で処理したコーティングキャリア、などが挙げられる。
【0036】
また、本発明のトナーを一成分現像剤として用いる場合、トナー製造の際に、例えば、鉄粉、フェライト粉等の磁性微粉体を適量添加し、分散させた形、あるいは、磁性粉体を含まない非磁性一成分の形で用いられる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を用いて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例において、「部」及び「%」は、特に断りのない限り、すべて重量基準であるものとする。
【0038】
(合成例1)
還流冷却管、温度計、Dean Starkトラップ及び撹拌装置を取り付けた容量1リットルの四ツ口フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン80g、無水フタル酸96g、キシレン300g及びN,N’−ジメチルアセトアミド100gを仕込んだ。次いで、攪拌しながら内容物を還流温度まで加熱し、同温度で、生成する水をキシレンとの共沸させて除去しながら、水が生成しなくなるまでイミド化反応を続けた。反応終了後、析出した微粒子状の化合物を減圧ろ過し、更にトルエンで洗浄した後、120℃で3時間減圧乾燥させて、前記式(1)で表わされる化合物を得た。
【0039】
(合成例2)
合成例1において、無水フタル酸に代えて、無水コハク酸68gを用いた以外は、合成例1と同様にして、前記式(2)で表わされる化合物を得た。
【0040】
(合成例3)
合成例1において、無水フタル酸に代えて、ヘキサヒドロ無水フタル酸100gを用いた以外は、合成例1と同様にして、前記式(3)で表わされる化合物を得た。
【0041】
(合成例4)
合成例1において、無水フタル酸に代えて、テトラヒドロ無水フタル酸99gを用いた以外は、合成例1と同様して、前記式(4)で表わされる化合物を得た。
【0042】
(比較合成例1)
合成例1において、4,4’−ジアミノジフェニルスルホンに代えて、1,4−フェニレンジアミン34gを用いた以外は、合成例1と同様して、式(11)
【0043】
【化17】
【0044】
で表わされる化合物を得た。
【0045】
合成例1〜4及び比較合成例1で得た各化合物について、TG−DTA測定装置(理学電機社製)を用いて測定した融点、ならびに、GCMS9100−MS(島津製作所製)を用いて測定したマススペクトルの結果を表1にまとめて示した。
【0046】
【表1】
【0047】
(上表において、M+はフラグメントの分子イオンを示す。)
【0048】
(実施例1)
合成例1で得た式(1)で表わされる化合物2部、トナー用ポリエステル樹脂(ガラス転移温度(Tg)=65.6℃、酸価≒10、重量平均分子量(Mw)≒10,000、数平均分子量(Mn)≒4,800)100部、カーボンブラック(三菱化学(株)製「MA−100」)5部及びポリプロピレンワックス(三洋化成工業(株)製の「ビスコール550P」)2部をヘンシェルミキサーを用いて予備混合し、次いで、加熱ロールミルを用いて溶融混練し、室温まで冷却した後、ジェットミルを用いて微粉砕し、更に分級して平均粒径10μmの粉末として、非磁性一成分トナーを得た。
【0049】
(実施例2〜4)
実施例1において、式(1)で表わされる化合物に代えて、合成例2〜4で得た式(2)〜(4)で表わされる化合物のそれぞれを用いた以外は、実施例1と同様にして、非磁性一成分トナーを得た。
【0050】
(比較例1)
実施例1において、式(1)で表わされる化合物に代えて、比較合成例1で得た式(11)で表わされる化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、非磁性一成分トナーを得た。
【0051】
(比較例2)
実施例1において、式(1)で表わされる化合物に代えて、「LR−147」(日本カーリット(株)製のベンジル酸/ホウ素キレート化合物)0.5部を用いた以外は、実施例1と同様にして、非磁性一成分トナーを得た。
【0052】
(比較例3)
実施例1において、式(1)で表わされる化合物に代えて、ビスフェノールS(以下、「BPS」という。)を用いた以外は、実施例1と同様にして、非磁性一成分トナーを得た。
【0053】
(比較例4)
実施例1において、式(1)で表わされる化合物を用いなかった以外は、実施例1と同様にして、非磁性一成分トナーを得た。
【0054】
(トナーの評価方法)
(A)帯電量測定;
各実施例又は各比較例で得たトナー4g及びフェライトキャリア96gを容量100mlポリ瓶に入れ、ボールミル上にこのポリ瓶をセットし、120rpmで3分間攪拌した後、Eスパートアナライザー(ホソカワミクロン(株)製の「モデル EST−II」)に、この二成分系試料を供給して、以下の4項目について帯電量を測定し、その結果を表2及び表3にまとめて示した。
▲1▼Q/d;トナー粒子単位直径当たりの平均帯電量(femtoC/10μm)
▲2▼Q/m;トナー粒子単位重量当たりの平均帯電量(μC/g)
▲3▼逆帯電トナーの比率(%);全トナー中、正帯電トナーの比率
▲4▼低帯電トナーの比率(%);全トナー中、帯電量が−0.5〜0μC/gの範囲にあるトナーの比率
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
(B)印字テスト;
各実施例又は各比較例で得たトナーを用いて、市販の非磁性一成分現像機(リコー(株)製の「イプシオカラー2000」)を用いて「全面ベタ画像」の印字テストを行った。その結果を表4及び表5にまとめて示した。
【0058】
(B−1)印刷立ち上がり性
最初の1枚目について、目視で印刷ムラの有無を観察した。
○ : ムラなし(均質画像)、立ち上がり良好
△ : 弱いムラあり 、若干立ち上がり不安定
× : 一部ムラあり 、立ち上がり不安定
【0059】
(B−2)画像濃度
▲1▼印刷開始後10枚目、及び▲2▼1万枚目について、マクベス光学濃度計でベタ印刷画像の光学濃度(OD)を測定した。
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】
(注:*印は、1000枚目のデータである。)
【0063】
(実施例5)
合成例1で得た式(1)で表わされる化合物2部、実施例1で用いたものと同じトナー用ポリエステル樹脂100部、着色剤として、KET BLUE 106(大日本インキ化学工業(株)製のC.I.Pig.No. B-15-4)5部及びポリプロピレンワックス(三洋化成工業(株)製の「ビスコール550P」)2部をヘンシェルミキサーを用いて予備混合し、次いで、加熱ロールミルを用いて溶融混練した後、室温まで冷却した。これをジェットミルを用いて微粉砕し、更に分級して平均粒径約10μmの粉末として、非磁性一成分トナーを得た。
【0064】
(実施例6〜7)
実施例5において、合成例1で得た式(1)で表わされる化合物に代えて、合成例2又は3で得た式(2)で表わされる化合物又は式(3)で表わされる化合物を用いた以外は、実施例5と同様にして非磁性一成分トナーを得た。
【0065】
(比較例5)
実施例5において、式(1)で表わされる化合物を用いなかった以外は、実施例5と同様にして非磁性一成分トナーを得た。
【0066】
実施例5〜7及び比較例5で得た各非磁性一成分トナーについて、実施例1の(B)と同様の手順で印字テストによる画質評価を行ない、その結果を表6にまとめて示した。
【0067】
【表6】
【0068】
(注:*印は、1000枚目のデータである。)
【0069】
(実施例8)
合成例1で得た式(1)で表わされる化合物2部、実施例1で用いたものと同じトナー用ポリエステル樹脂100部、着色剤として、KET RED 309 (大日本インキ化学工業(株)製のC.I.Pig.No.R-122)5部及びポリプロピレンワックス(三洋化成工業(株)製の「ビスコール550P」)2部をヘンシェルミキサーを用いて予備混合し、次いで加熱ロールミルを用いて溶融混練した後、室温まで冷却した。これをジェットミルを用いて微粉砕し、更に分級して平均粒径約10μmの粉末として、非磁性一成分トナーを得た。
【0070】
(実施例9〜10)
実施例8において、式(1)で表わされる化合物に代えて、合成例3又は4で得た式(3)で表わされる化合物又は式(4)で表わされる化合物を用いた以外は、実施例8と同様にして非磁性一成分トナーを得た。
【0071】
(比較例6)
実施例8において、式(1)で表わされる化合物を用いなかった以外は、実施例8と同様にして非磁性一成分トナーを得た。
【0072】
実施例8〜10及び比較例6で得た各非磁性一成分トナーについて、実施例1の(B)と同様の印字テストによる画質評価を行ない、その結果を表7にまとめて示した。
【0073】
【表7】
【0074】
(注:*印は、1000枚目のデータである。)
【0075】
【発明の効果】
本発明の電荷調整剤として用いるジフェニルスルホン系化合物は、分子の両末端がイミド基で置換されているため、トナー樹脂に対しての相溶性が多少なりとも制限されており、例えば、ビスフェノールSのように完全に相溶するタイプの化合物よりも電荷調整剤としての効果が出やすい長所を有している。従って、この化合物を電荷調整剤として用いた場合、帯電立ち上がり性、帯電経時安定性に優れた負帯電性トナーを提供することができる。また、本発明の電荷調整剤は、殆ど無色であることから、カラートナーに用いた場合、色再現性が良く、鮮明なカラー画像を得ることができる。
【0076】
従って、本発明の電荷調整剤は、着色がなく、且つ、帯電立ち上がり性、帯電経時安定性に優れた負帯電性トナーの電荷調整剤として有用である。
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