JPH07323320A - 形鋼のフランジ形状制御方法 - Google Patents

形鋼のフランジ形状制御方法

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JPH07323320A
JPH07323320A JP6119171A JP11917194A JPH07323320A JP H07323320 A JPH07323320 A JP H07323320A JP 6119171 A JP6119171 A JP 6119171A JP 11917194 A JP11917194 A JP 11917194A JP H07323320 A JPH07323320 A JP H07323320A
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Haruyuki Imamura
晴幸 今村
Toru Takeuchi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 形鋼の製造において、ロール傾き角度に大き
く依存しないで形鋼のフランジ反り量を制御し得る、新
たな方途をひらく。 【構成】 形鋼用素材に熱間圧延を施して所定の断面形
状に加工するに当たり、最終仕上げ圧延における形鋼の
フランジ温度を、形鋼の種類およびサイズによって決定
する設定温度に対して±25℃の範囲に調整することによ
って、フランジの反り量を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フランジを有する鋼
材、すなわちH形鋼、I形鋼、T形鋼または各種の溝形
鋼や山形鋼などの形鋼における、特にフランジ形状を制
御する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】形鋼は、造塊あるいは連続鋳造にて得ら
れた素材に熱間圧延を施して、IやHなどの所定断面形
状に仕上げた後、製品長さに切断して得られる。例え
ば、H形鋼は、粗ミルとして、孔型溝を有する2重水平
ロールを用いて粗圧延した後、粗および中間のユニバー
サルミルとエッジャーミルにより、断面をH形とするた
めの予備成形を行うとともに減面を行い、次いで最終仕
上げ圧延機にもユニバーサルミルを用いて、Hの断面形
状を有する形鋼に仕上げている。かくして得られるH形
鋼は、ウエブに対してフランジが直角に設けられ、かつ
フランジ面が平坦である必要がある。
【0003】ところで、ユニバーサルミルでは、製品で
フランジとなる部分を圧延する上下水平ロールの側面
と、駆動側および作業者側の垂直ロールとに、角度が数
°以内の傾きを与えて、圧延の安定性、疵の防止および
ロール原単位の向上などをはかっている。
【0004】このようなロール配置としたユニバーサル
ミルによる圧延で得られるH形鋼は、図5、図6に示す
ように、そのフランジがウエブに対して直角にならない
でフランジ面が平坦にならない場合がある。このような
場合には、ユニバーサルミルのロールを取り替えて、ロ
ールの傾き角度を適宜に変更することによって対応する
ことが可能である。しかし、形鋼は多くの製品サイズが
あって、これらのサイズ毎に傾き角度の異なるロールを
保有することは現実的には不可能であるため、フランジ
のウエブに対する角度が直角からずれてフランジ面が平
坦にならない、いわゆるフランジ反りが発生し、フラン
ジ形状のばらつく要因となっていた。
【0005】なお、フランジ反りの発生を完全に防止す
ることが望ましいが、特にフランジ反り量が一定の範囲
内に抑制されていることが、形鋼の工業的生産には不可
欠であり、フランジ反り量(図5、図6におけるd、外
反りの場合を正、内反りの場合を負とする。) が大きく
ばらつくことなく、一定範囲、例えばH形鋼では±1.0
mm以内に抑制されることが肝要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、ユニ
バーサルミルにおけるロール傾き角度を変更してフラン
ジ反りに対処する方法では、形鋼の多くのサイズに対応
するために、ロール傾き角度の異なる多種類のロールを
保有し、形鋼のサイズ毎のロール交換が不可欠であると
ころが問題であった。さらに、ロール傾き角度を調節す
ることによっても、フランジ反りが抑制されないことが
あり、新規な対策が必要になっている。そこで、本発明
は、ロール傾き角度に大きく依存しないでフランジ反り
量を制御し得る、新たな方途をひらくことが目的であ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者らは、フランジ反
りの発生原因について究明したところ、ロールチャンス
間や各素材間で圧延材の温度がばらつくと、製品のフラ
ンジ反りも大きくばらついて発生すること、すなわちフ
ランジ反りが最終圧延時のフランジの仕上がり温度と相
関があることを新規に知見した。そして、フランジの仕
上がり温度と製品におけるフランジ反り量との関係が同
種の形鋼ではサイズにより一定で、しかも再現性がある
ことを確認し、本発明を完成するに到った。
【0008】すなわち、本発明は、形鋼用素材に熱間圧
延を施して所定の断面形状に加工するに当たり、最終仕
上げ圧延における形鋼のフランジ温度を、形鋼の種類お
よびサイズによって決定する設定温度に対して±25℃の
範囲に調整することによって、フランジの反り量を制御
することを特徴とする形鋼のフランジ形状制御方法であ
る。また、フランジ温度は、冷却処理条件または圧延所
要時間を変化させて調整することが、実施に当たり有利
である。
【0009】ここで、設定温度とは、フランジ反りの発
生しない温度であり、形鋼の種類やサイズによって異な
り、それぞれ実験により求めることができる。
【0010】次に、図1に、本発明の方法に直接使用す
る圧延設備を示す。なお、以下の説明においても、上述
と同様にH形鋼の場合を例に説明するが、本発明は形鋼
の種類に限定されることはなく、他の形鋼にも有利に適
合する。H形鋼用の素材は、まず孔型溝をもつ粗ミルロ
ール1で粗圧延し、次いで粗ユニバーサルミル2および
エッジャーミル3にて、図2に示すように、断面がほぼ
H形となる予備成形と減面圧延を行って中間材とする。
【0011】ここで、本発明の方法を適用するため、図
示例の設備では、エッジャーミル3の後に冷却装置4を
配置し、この冷却装置4にて製品フランジに相当する部
分を冷却できる構成になる。
【0012】次いで、この冷却装置4で冷却した中間材
に、図3に示すように、仕上げユニバーサルミル5で仕
上げ圧延を施し、その直後に温度計6にてフランジ仕上
がり温度を測定する。そして、測定温度とH形鋼のサイ
ズで決定する設定温度とを演算器7で比較し、設定温度
と実際の温度との差を±25℃の範囲に収めるため、測定
温度が高い場合には、演算器7からの情報に基づいて制
御装置8から冷却装置4に指令を送って、冷却水量や冷
却時間を増加する等により、必要な冷却を中間材に施
し、仕上げ圧延におけるフランジ温度を適正範囲に調整
する。
【0013】一方、実際の温度が上記範囲より低い場合
は、冷却装置4に指令を送って、冷却水量や冷却時間を
減少させる。また、フランジ加熱装置(例えば、特開平
4-154917号公報第2図に示す装置)を有する場合には、
該装置を作動させてフランジを加熱してもよい。
【0014】なお、フランジ仕上がり温度の測定場所
は、図示例の位置に限らず、仕上がり温度を推定できる
場所でもよく、例えば冷却装置4と仕上げユニバーサル
ミル5との間でもよい。また、フランジ内における温度
の測定位置は、フランジ内温度を代表する位置であれば
よく、例えばフランジ外側面のフランジ幅端部から1/
4幅の位置等でよい。
【0015】また、温度計6での測定結果に基づくフラ
ンジ温度制御は、すでに最終仕上げ圧延が終了した形鋼
に対する水冷条件の変更には間に合わないため、例え
ば、冷却装置4の入側に、別の温度計(図示せず)を設
置し、温度計6との温度バイアス量を予め把握しておけ
ば、別の温度計での測定温度に基づきフィードフォワー
ド制御により中間材の冷却条件を変化させれば、中間材
におけるフランジ相当部分の反り量を所定の値に近づけ
ることも可能である。
【0016】ここで、冷却装置は、例えば、実開平1-87
148 に示されているようなフランジ外側面に水スプレー
を吹きつける構造のものを一般的に使用できる。
【0017】さらに、冷却装置を設置しない場合は、圧
延中の自然冷却を利用する待機圧延のような、圧延時間
の変化によって仕上がり温度を調整し、フランジ反り量
を制御することも可能である。
【0018】
【作用】さて、熱間圧延を経て製品となった形鋼は、図
4に示すように、そのフランジ9がウエブ10に対して直
角をなし、しかもフランジ面が平坦であることが理想で
ある。しかし従来は、フランジに、図5に示す外反りま
たは図6に示す内反りが発生し易いことが問題であっ
た。
【0019】そこで、発明者らは、フランジ仕上がり温
度とフランジ反り量との関係に関して種々の実験を行っ
た。その実験の代表例を、サイズ700 ×250 ×12×25 m
m (ウエブ高さ×フランジ幅×ウエブ厚×フランジ厚、
以下同じ)のH形鋼について図7に示す。同図に示すよ
うに、両者は良い相関を示し、例えばフランジ反り量を
±1mmに抑えるには、フランジ仕上がり温度を、反り量
が0となる設定温度に対して±25℃の範囲に調整すれば
よいことがわかる。従って、図7に示したような、フラ
ンジ仕上がり温度とフランジ反り量との関係を予め把握
しておけば、許容し得るフランジ反り量(例えば±1m
m)に見合ったフランジ仕上がり温度域を定め、図1で
示した温度計6での温度実績が、この範囲にあるよう
に、演算器7を介して制御装置8から冷却装置4を制御
して、例えば水量などの冷却条件を変化すればよいので
ある。
【0020】また、上記の実験を、種々の形鋼、そして
種々のサイズにおいても同様に行った結果、設定温度に
対して±25℃の範囲にフランジ仕上がり温度を調整すれ
ば、いずれの実験対象においても、製品のフランジ反り
は許容範囲にあるため、本発明では、フランジ仕上がり
温度を設定温度に対して±25℃の範囲に調整することと
した。
【0021】
【実施例】連続鋳造によって得たH形鋼の通常成分組成
になるH形鋼用素材(SM 490A )から、サイズ700 ×25
0 ×12×25mmのH形鋼を製造するに当たり、図1に示し
たところに従って、フランジ仕上がり温度を、実験によ
り予め求めた設定温度(660 ℃)±25℃の範囲に調整し
た。また、サイズ700 ×250 ×12×19mmのH形鋼をロー
ル交換を行わず同一ロールで製造するにあたり、フラン
ジ仕上がり温度を730 ℃±25℃の範囲に調整した。この
操業を続けたところ、得られた形鋼はいずれもフランジ
の反り量が±1.0mm に収まる合格品であった。
【0022】また、比較のために、フランジ仕上がり温
度調整をしないで操業を行ったところ、得られた形鋼の
うち40%に矯正処理を必要とする反りが発生した。
【0023】
【発明の効果】本発明は、ロールなどの設備を取り替え
ることなしに、製品のフランジ反り量を所定の範囲に抑
制することができる。特に、水冷装置によるフィードフ
ォワード制御を行えば、中間材における長手方向のフラ
ンジ反り量の一定化も可能であり、製品のフランジ反り
量の抑制が極めて容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に用いる圧延設備を示す模式図で
ある。
【図2】形鋼の製造における成形過程を示す模式図であ
る。
【図3】形鋼の製造における成形過程を示す模式図であ
る。
【図4】理想的な形鋼の形状を示す模式図である。
【図5】外反りの発生した形鋼の形状を示す模式図であ
る。
【図6】内反りの発生した形鋼の形状を示す模式図であ
る。
【図7】フランジ仕上がり温度とフランジ反り量との関
係を示す図である。
【符号の説明】
1 粗ミル 2 粗ユニバーサルミル 3 エッジャーミル 4 冷却装置 5 仕上げユニバーサルミル 6 温度計 7 演算器 8 制御装置 9 フランジ 10 ウエブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C21D 9/00 102 A 9352−4K B21B 37/00 120

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形鋼用素材に熱間圧延を施して所定の断
    面形状に加工するに当たり、最終仕上げ圧延における形
    鋼のフランジ温度を、形鋼の種類およびサイズによって
    決定する設定温度に対して±25℃の範囲に調整すること
    によって、フランジの反り量を制御することを特徴とす
    る形鋼のフランジ形状制御方法。
  2. 【請求項2】 フランジ温度を冷却処理にて調整する、
    請求項1に記載の形鋼のフランジ形状制御方法。
  3. 【請求項3】 フランジ温度を圧延所要時間の変化にて
    調整する、請求項1に記載の形鋼のフランジ形状制御方
    法。
JP11917194A 1994-05-31 1994-05-31 形鋼のフランジ形状制御方法 Expired - Fee Related JP3283139B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021154365A (ja) * 2020-03-27 2021-10-07 Jfeスチール株式会社 H形鋼の製造方法

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