JP2021154365A - H形鋼の製造方法 - Google Patents

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Takuya Fujisawa
拓弥 藤沢
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啓之 福田
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悟史 上岡
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【課題】H型鋼におけるフランジの内面を冷却することなく、外面を冷却することのみで、フランジの形状が良好なH型鋼を製造する方法を提供する。【解決手段】鋼素材に熱間圧延を施してH形鋼を製造する方法であって、前記熱間圧延の仕上圧延工程の入側において、前記H形鋼のフランジの外面のみに対して、所定の式を満足する冷却工程を行う、H形鋼の製造方法。【選択図】図2

Description

本発明は、H形鋼におけるフランジの内面を冷却することなく、外面を冷却することのみで、フランジの形状が良好なH形鋼を製造する方法に関する。また、本発明は、主に建築、橋梁等の構造用部材として用いられるH形鋼に好適に用いられる。
建築物の梁及び柱に用いられる部材であるH形鋼は、一般に、圧延により製造され、図1(a)に示す断面形状を有する。ここで、H形鋼において、比較的厚い厚さを有する部位1をフランジと称し、比較的薄い厚さを有し且つフランジ1間に挟まれた部位2をウェブと称す。また、フランジ1における厚さ(フランジ厚:t)の方向と略直交する方向の長さをフランジの幅(フランジ幅:B)と称す。そして、フランジ1が有する2つの面11、12のうち、ウェブ2と直接的に接触していない方の面をフランジ外面11と称し、ウェブ2と直接的に接触している方の面をフランジ内面12と称す。このように、H形鋼は、一対のフランジ及びウェブから構成される。
図2には、H形鋼用の製造設備の一例を示す。一般的に、H形鋼は、H形鋼素材を粗圧延機(図示せず)で粗造形圧延し、粗造形圧延されたH形鋼素材を中間圧延機(図示せず)で中間圧延した後、仕上圧延機5で更に仕上圧延することによって、所望の形に造形されながら製造される。そして、これらの熱間圧延工程中に、例えば、水冷装置等の冷却装置3又は、必要に応じて加速水冷装置等の加速冷却装置4により、フランジ1を冷却することがある。更に高強度なH形鋼を製造する場合には、鋼材の組織制御のために、例えば、加速水冷装置により、仕上圧延後のフランジ1を更に冷却することもある。
なお、図2では2つの冷却装置3,4を設けた例を示しているが、設ける冷却装置は1つでもよい。
ここで、熱間圧延工程において、フランジとウェブとが接合しているフィレット部(図5を参照)は、熱容量が大きくなるため、フランジ幅Bの方向に沿ったその他の部分に比して冷えにくい。この結果、フランジ幅Bの方向に沿って温度分布が生じる。
また、製造工程中にフランジ1の外面11と内面12との間に温度差が生じると、この温度差に起因して、図1(b)に示すように、フランジ1が外側又は内側に反って倒れ込む形状不良の問題が生じることがある。
本明細書では、このような形状不良をフランジの反り(フランジ反り)と称し、フランジの反りの程度を、フランジの反り量d(又は、フランジ反り量d)=本来のフランジ1の位置から、本来のフランジ厚tの方向にずれた最大距離として表す。そして、例えば、フランジ反りが外側に向いている外反りを+の符号で、フランジ反りが内側を向いている内反りを−の符号で表す。
このようなフランジ反りを防止することを目的とした、種々の技術が開示されている。
例えば、特許文献1では、仕上圧延機の出側における、フランジ反りが発生しないフランジの仕上温度を実験により予め定めることを開示している。そして、特許文献1では、フランジの仕上温度が、予め定められた仕上温度±25℃以内となるように、フランジ外面を水冷する水量及び冷却時間を調整することで、フランジ反りを防止できるとしている。
また、特許文献2では、フランジ反りの原因がフランジの内外面における温度差であることから、フランジ内外面を水冷するに際し、フランジ反りが発生しない水冷終了時点でのフランジ内外面における温度差を予め定めることを開示している。そして、特許文献2では、水冷終了時点でのフランジ内外面における温度差が、予め定められた温度差以内となるように、水冷用の水量を調整することで、フランジ反りを防止できるとしている。
更に、特許文献3では、フランジ反りを防止する目的で、仕上圧延機の入側及び出側に設置された水冷装置を用いてフランジ内外面を冷却するに際し、水冷装置の入側又は出側の少なくとも一方で、ウェブ上面に滞留する冷却水を塞き止め、フランジ内面における冷却ゾーンの濡れ長を制御することで、フランジ反りを防止できるとしている。
特開平7−323320号公報 特開平6−31331号公報 特開2006−75856号公報
特許文献1に開示された技術は、仕上圧延機の出側における、フランジ反りが発生しないフランジ目標温度を予め定める技術であるところ、特許文献1には、当該目標温度をいかなる温度にすれば形鋼の形状が良好になるかについての具体的な言及がなされていない。更に、特許文献1の技術では、上記目標温度を予め定めたとしても、水温及び/又は気温の変動、機械の劣化等に起因した変化が直近で起こった場合、当該目標温度にするための冷却条件が変動してしまうため、フランジ反りを継続的に許容範囲内に制御するのが困難である。
また、特許文献2に開示された技術は、フランジ内外面を水冷するに際し、水冷終了時点でのフランジ内外面における温度差の目標値を予め定める技術であるところ、特許文献2の技術では、フランジ内面を水冷することに起因してウェブ上面に水が滞留するため、ウェブの過冷却を引き起こすといった問題がある。したがって、特許文献2の技術には、フランジ内面を水冷する水量に制限があり、フランジ内面に対する冷却能力を十分に確保できないといった問題がある。更に、特許文献2には、上記温度差の目標値をいかなる方法で決定し、かつ、水冷終了時点での内外面における温度差を当該目標値に対していかなる範囲に制御すれば形鋼の形状が良好になるかについての言及がなされていない。加えて、特許文献2の技術では、上記目標値を予め定めたとしても、水温及び/又は気温の変動、機械の劣化等に起因した変化が直近で起こった場合、当該目標値にするための冷却条件が変動してしまうため、フランジ反りを継続的に許容値以下に制御するのが困難である。
そして、特許文献3に開示された技術は、フランジ内外面を冷却するに際し、水冷装置の入側又は出側の少なくとも一方で、ウェブ上面に滞留する冷却水を塞き止める技術であるところ、特許文献3の技術では、冷却水を塞き止める装置がウェブ上部に設けられており、H形鋼が通過する際に衝突する危険性があるので、安定操業が困難である。更に、特許文献3では、フランジ内外面における温度差とH形鋼の良好な形状との関係については、何ら検討されていない。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものである。更に詳述すれば、本発明は、仕上圧延工程の入側にてフランジ外面を冷却するに際し、仕上圧延後のフランジ外面とフランジ内面との温度差を所定範囲内に規定することにより、良好なフランジ形状を有するH形鋼を効率的に製造可能な方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記温度差を所定範囲内に規定することにより、フランジ内面の冷却を行うことなく、フランジ外面の冷却を行うことのみで、良好なフランジ形状を有するH形鋼を効率的に製造可能な方法を提供することを目的とする。
上記従来技術の問題点を解決するにあたり、本発明者らは、フランジ反りの主な原因が、図3に一例を示すとおり、仕上圧延終了時のフランジ内外面における温度差に起因した熱収縮量の差(熱収縮差)であることに着目した。そして、本発明者らは、フランジ反りを抑制するにあたり、仕上圧延終了時のフランジ内外面における温度差を所定範囲内に制御することが有効であるとの新たな知見を得た。
更に、本発明者らは、上記温度差を所定範囲内に規定すれば、例えば、図2に示すとおり、仕上圧延機の入側に設置した冷却装置3、4を用いてフランジ1の外面を冷却することにより、フランジ1の内面を冷却せずとも、フランジ1の形状を制御可能であることも見出した。
すなわち、本発明の要旨構成は以下のとおりである。
1.鋼素材に熱間圧延を施してH形鋼を製造する方法であって、
前記熱間圧延の仕上圧延工程の入側において、前記H形鋼のフランジの外面のみに対して、次式(1)を満足する冷却工程を行う、H形鋼の製造方法。
Figure 2021154365
α:フランジの外面における、温度に依存した線膨張係数[1/℃]
α:フランジの内面における、温度に依存した線膨張係数[1/℃]
:仕上圧延工程の出側におけるフランジの外面温度[℃]
:仕上圧延工程の出側におけるフランジの内面温度[℃]
:フランジ厚[mm]
B:フランジ幅[mm]
ここで、上記式(1)におけるT及びTは、例えば、図2の温度計8で測定した場合に得られると算出される、フランジの外面及び内面それぞれの目標温度を指す。
2.前記冷却工程における水量密度が500L/m2min以上2000L/m2min以下である、前記1に記載のH形鋼の製造方法。
3.前記仕上圧延工程の入側における前記H形鋼の搬送速度が1.0m/s以上6.0m/s以下である、前記1又は2に記載のH形鋼の製造方法。
4.前記冷却工程に先立ち、
製造実績を記録することと、
記録された前記製造実績から、次回冷却するH形鋼に関するパラメータと類似するパラメータを有する複数の過去のH形鋼について、前記過去のH形鋼を製造するために用いた過去の冷却条件と、前記過去の冷却条件に応じた過去のフランジの反り量とを読み出すことと、
読み出した前記過去の冷却条件と前記過去のフランジの反り量との関係を得ることと、
得られた前記関係から、前記式(1)を満足する次回の冷却条件を決定することとを含む、
前記1〜3のいずれかに記載のH形鋼の製造方法。
なお、従来技術によれば、フランジの適正な形状を確保しつつH形鋼の高強度化を図るために、仕上圧延機の入側及び出側の両側に水冷装置を設置することがあった。このような従来技術では、水冷装置による冷却条件によってフランジ反りの向き及び大きさが変化するため、仕上圧延機の両側に設けられた水冷装置に対して冷却条件をそれぞれ具体的に規定する必要があった。
この点、本発明は、比較的強度を必要としない一般H形鋼の製造を主に対象としており、上記従来技術における、高強度化の観点から仕上圧延工程の出側にて冷却を行う場合は本発明の対象ではない。また、本発明では、仕上圧延工程の入側にてフランジ外面のみを冷却すればよい(すなわち、フランジ内面の冷却を省略することができる)。
本発明によれば、フランジ内面の冷却を行うことなく、フランジ外面を冷却することのみで、良好なフランジ形状を有するH形鋼を効率的に製造可能である。
(a)H形鋼の断面形状を示す模式図、及び(b)フランジの反り量を示す模式図である。 本発明の一実施形態に従ったH形鋼の製造方法における、仕上圧延機、冷却装置、温度計、及び形状計の配置を示す図である。 鋼の冷却過程において発生する、変態点Ar及びArと伸びとの関係を模式的に示すグラフである。 内面温度と外面温度との温度差に起因してフランジ反りが反り量d発生したフランジを梁としてモデル化した模式図である。 フランジの内面温度及び外面温度の測定位置を示した模式図である。 仕上圧延終了時のフランジ内外面における熱収縮差(α−α)と、発生したフランジ反り量dとの関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態に従った、次回の冷却条件を決定する方法を説明したグラフである。 本発明の一実施形態に従った、H形鋼の製造本数とフランジ反り量dとの関係を示すグラフである。
図3は、鋼の冷却過程において発生する、変態点Ar及びArと伸び(長さ)との関係を模式的に示したグラフである。一般に、鋼は、製造工程における冷却過程で、オーステナイトと呼ばれる面心立方格子構造からフェライトと呼ばれる体心立方格子構造に相変態する。図3に示すとおり、鋼の冷却を進めると、オーステナイトのフェライトへの変態が変態点Arで始まり、変態点Arで完了する。そして、図3からもわかるように、鋼が変態を伴わずに温度低下する場合には収縮する一方、鋼がオーステナイトからフェライトへと変態(ArからArへと変化)している間は膨張する。例えば、H形鋼におけるフランジの内面と外面とに図3に示す温度差があった場合、この収縮・膨張に伴って、内面と外面との間に熱収縮差が生じる。
H形鋼の製造工程において仕上圧延工程の入側でフランジ外面を冷却すると、フランジ外面に比べてフランジ内面が比較的高温となるため、仕上圧延工程の出側ではフランジ内外面に温度差が生じる。そして、図3及び図4からもわかるように、フランジ内外面間に生じた温度差に起因して熱収縮差が発生し、仕上圧延工程の出側においてフランジ反りが生じる。図3には、仕上圧延工程の出側において、フランジ外面を構成する鋼がフェライトへと変態進行中であり(図3の丸プロット)、フランジ内面を構成する鋼の温度がフェライトへの変態開始点の近傍手前である(図3の星プロット)例を示す。図3に示す例では、更なる冷却とともにフランジ外面の収縮量が大きくなり、フランジ反りは外反り傾向になる。
本発明を完成させるにあたり、まず弾塑性変形理論を用いて、仕上圧延工程の出側のフランジ内外面における温度差によって生じる、フランジ反りのモデル化を試みた。図4に示すように、フランジを、厚さt及び長さB/2を有する梁と仮定すると、フランジ内外面における温度差によって生じる反り量dは次式(2)に従って仮定できる。
Figure 2021154365
α:フランジの外面における、温度に依存した線膨張係数[1/℃]
α:フランジの内面における、温度に依存した線膨張係数[1/℃]
:仕上圧延工程の出側におけるフランジの外面温度[℃]
:仕上圧延工程の出側におけるフランジの内面温度[℃]
:フランジ厚[mm]
B:フランジ幅[mm]
d:フランジ反り量[mm]
続いて、発明者らは、仕上圧延工程の入側における冷却条件、具体的には、仕上圧延機5の入側の冷却装置3、4の水量密度、搬送速度、及び使用するバンク数を適宜変更することで、仕上圧延機5の出側のフランジにおける内面温度T及び外面温度Tと、発生するフランジ反り量dとの関係を調査した。調査に用いた仕上圧延後のH形鋼のサイズは800×350×19×40mm(ウェブ高さ×フランジ幅×ウェブ厚×フランジ厚、以下同様)であった。仕上圧延機5の出側に設けられた温度計8にて、仕上圧延後のフランジ内外面温度T及びTを測定した。
ここで、外面温度Tの測定に際しては、図5に示すように、フランジ幅Bの中心からフランジ幅Bの方向に±50mm離れた範囲内の位置で測定した外面温度のうちの最大値とフランジ反り量dとの相関が最も高いので、当該位置で測定するのが好適である。また、内面温度Tの測定に際しては、図5に示すように、R(円弧状の丸み)が付いたフィレット部における温度の最大値とフランジ反り量dとの相関が最も高いので、当該部で測定するのが好適である。
図6は、仕上圧延工程の出側におけるフランジ内外面温度T、Tを用いて算出される、常温に至るまでに発生した熱収縮差(α−α)と、発生したフランジ反り量dとの関係を調査した結果である。図6より、図中に直線で示した上記式(2)(図6における10)と調査結果とが一致した傾向を示し、上記式(2)からフランジ反り量dが予測可能であることが分かる。
ここで、フランジ反り量dが±2mm以下の範囲内であれば、最終製品とする際にフランジ形状の矯正が不要となる、又は、矯正が必要であってもその時間を大幅に短縮することができる。したがって、dを±2mm以内に抑えることが、H形鋼の製造において肝要である。つまり、仕上圧延後のフランジ内外面温度を、次式(3)を満たすように制御すれば、フランジ反りを良好に防止できる。
Figure 2021154365
すなわち、式(3)は、フランジ内外面温度に関して整理すると、次式(1)のとおり表現される。
Figure 2021154365
このように、冷却過程で生じるフランジ反りを制御するには、仕上圧延工程の出側におけるフランジ内外面温度が上記式(1)を満たすように、冷却を行う必要がある。冷却条件の具体的な決定方法の一例としては、仕上圧延機5の入側における冷却装置3、4の水量密度、使用するバンク数、及び冷却領域等の冷却パターン、並びに/或いは、H形鋼の搬送速度を変化させる方法が挙げられる。使用するバンク数は特に制限されず、任意のバンク数を使用することができるが、例えば図2の冷却装置3は3バンクから構成されていてもよく、加速冷却装置4は4バンクから構成されていてもよい。
仕上圧延機5の入側における冷却装置3、4の水量密度を調整する場合、水量密度が2000L/m2minよりも大きくなると、冷却装置の冷却能力を向上する効果が飽和して不経済となる。そのため、仕上圧延機の入側における冷却装置の水量密度は2000L/m2min以下が好適である。また、仕上圧延機の入側における冷却装置の水量密度が500L/m2min未満の場合、冷却能力が不足して、フランジに冷却むらが生じる可能性がある。そのため、冷却均一性の観点からは、仕上圧延機の入側における冷却装置の水量密度は500L/m2min以上が好適である。すなわち、仕上圧延工程の入側における冷却工程の水量密度は、500L/m2min以上2000L/m2min以下であることが望ましい。
また、フランジの外面を冷却するに際し、冷却領域が、フランジ幅Bの中央からフランジ幅Bに沿って±50mm以内の部位を含むことが好ましく、±50mm以内の部位であることがより好ましい。この部位はフランジの内面においてウェブと接合されている部位であり、フランジ内外面に温度差が最も生じやすい部位だからである。
フランジ内外面温度が所定条件を満たすべく調整する冷却条件としては、上述した中でも、仕上圧延工程の入側におけるH形鋼の搬送速度、及び/又は、仕上圧延工程の入側における冷却の冷却パターンを変更することが好ましく、少なくとも搬送速度を変更することがより好ましい。換言すると、仕上圧延工程の入側におけるH形鋼の冷却時間を調整することにより、仕上圧延工程の出側におけるフランジ内外面温度を調整することがより好ましい。ただし、H形鋼の搬送速度が遅過ぎると生産性が低下するため、搬送速度は1.0m/s以上であることが好適である。一方、H形鋼の搬送速度が速過ぎると、H形鋼の搬送方向における先端が仕上圧延機に適切に進入できず、圧延が困難になる場合があるため、搬送速度は6.0m/s以下であることが好適である。すなわち、仕上圧延工程の入側におけるH形鋼の搬送速度は、1.0m/s以上6.0m/s以下であることが望ましい。
次に、フランジ反りを低減し、良好なフランジ形状を有するH形鋼を効率的に製造する方法の一例について、より具体的には、このような所望のH形鋼を得るための冷却制御方法の一例について述べる。
なお、この一例では、仕上圧延機5の入側に設置された冷却装置3、4の冷却パターン、及び/又は、H形鋼の搬送速度を冷却条件として調整しているが、本発明の範囲はこの一例に限られない。
本発明のH形鋼の製造方法では、鋼素材に熱間圧延を施してH形鋼を製造するにあたり、熱間圧延の仕上圧延工程の入側において、H形鋼のフランジの外面のみに対して、上記式(1)を満足する冷却工程を行う。
ここで、上記式(1)を満足する冷却を行うために、例えば、仕上圧延機と、仕上圧延機の入側に設けられた水冷装置等の冷却装置と、冷却装置の入側、冷却装置の出側かつ仕上圧延機の入側、及び仕上圧延機の出側にそれぞれ備えられた温度計と、仕上圧延機の出側に備えられた形状計とを用いることができる。ここで、冷却装置は、H形鋼を仕上圧延するに先立ち、H形鋼のフランジ外面を上記所定の条件で冷却するために用いられる。また、温度計は、フランジの外面温度及び内面温度を各設置箇所にて測定し、冷却条件の決定・調整に活用するために用いられる。更に、形状計は、仕上圧延後のフランジの反り量を測定し、冷却条件の決定・調整に活用するために用いられる。
そして、冷却条件を決定・調整するに際しては、上述のとおり、仕上圧延工程の出側におけるフランジの外面温度及び内面温度が式(1)を満足すべく、決定・調整することが肝要である。冷却条件の決定・調整方法の一例について、図2を参照して以下に詳述する。
まず、仕上圧延工程前かつ冷却工程前のフランジの外面温度及び内面温度を温度計6で測定する。温度計6で測定されたフランジ内外面温度を基に、演算部において温度計算モデルによる温度計算を行い、外面を冷却した後のフランジにおける内外面温度T、Tが上記式(1)を満たす目標温度となるように、冷却装置3、4の冷却パターンを決定する。具体的には以下の(A)〜(C)に従うことができる。
(A)温度計6で測定されたフランジ内外面温度の実績値から、予め設定しておいた冷却装置3、4の冷却パターンを用いた場合に、仕上圧延機5の出側におけるフランジ内外面温度が上記式(1)を満たすことのできる、換言すれば、フランジ内外面の温度差を所定の目標範囲内に収めることができる、H形鋼の搬送速度を計算する。
(B)上記(A)において計算された搬送速度によっても、例えば、水温の変化、気温の変化、装置の状態の変化等といった想定外の要因により、フランジ内外面の温度差が所定の目標範囲内に収まらなかった場合は、上記(A)で計算された搬送速度の中で、フランジ内外面の温度差が所定の目標範囲に最も近づいた搬送速度を前提とした場合に、仕上圧延機5の出側におけるフランジ内外面温度を所定の目標範囲内に収めることのできる、冷却装置3、4の冷却パターンを計算する。
(C)上記(B)において、フランジ内外面の温度差が所定の目標範囲内に尚収まらない場合は、上記(A)及び(B)で計算された搬送速度及び冷却パターンの中で、フランジ内外面の温度差が所定の目標範囲に最も近づいた搬送速度及び冷却パターンを前提とした場合に、仕上圧延機5の出側におけるフランジ内外面温度を所定の目標範囲内に収めることのできる搬送速度を再び計算する。
以上の演算を繰り返し行い、最終的な冷却条件(例えば、水冷装置3、4の冷却パターン及び搬送速度)を決定し、フランジの外面を冷却することにより、フランジ形状が良好な圧延H形鋼を効率的に得ることができる。このように、実際の冷却工程に先立って、冷却条件の演算のみを繰り返すことにより、フランジ形状の制御を一層効率的に行うことができる。
しかし、上述したように、仕上圧延機5の出側におけるフランジ内外面温度を、上記式(1)を満たす目標範囲内に収めるための適正な冷却条件は、実際には、冷却水温、気温、機械精度等により変動する場合がある。したがって、上記のとおり決定された冷却条件を、例えば、次に例示する手段で逐次修正を行うことにより、フランジ反り量dを限りなく0(零)に近づけ、形状の更に良好なH形鋼を製造することが可能である。
すなわち、上述した演算により決定された冷却条件を製造実績として記録部(図2を参照)で記録する。また、当該冷却条件に従って外面を冷却する前後、かつ仕上圧延前後におけるフランジの外面温度及び内面温度を温度計6、7、8にて計測し、計測された各温度を製造実績として記録部で記録する。更に、上記冷却条件に従って外面が冷却され、かつ仕上圧延されたH形鋼における、フランジ反り量を形状計9で測定し、測定されたフランジ反り量を製造実績として記録部で記録する。
なお、形状計9での測定については、H形鋼が常温になったときに行うことが好ましい。しかし、H形鋼の表面が500℃以下である場合のフランジの形状と、H形鋼の表面が常温時のフランジの形状とはほとんど変わらないため、H形鋼の表面が500℃以下である場合にフランジ反り量を測定してもよい。
形状計9としては、特に制限されることなく、例えば、一点の距離を測定可能なレーザ変位計を使用することができる。そして、レーザ変位計をフランジ幅Bの方向に走査してフランジ反り量dを算出することができる。或いは、複数のレーザ変位計をフランジ幅Bの方向に並列させてフランジまでの距離を測定し、得られた結果を二次曲線又は円弧に近似することにより、フランジ反り量dを算出してもよい。
次に、冷却を行う前に、記録部に記録された製造実績の中から、次の製造工程で冷却するH形鋼(「次回冷却するH形鋼」ともいう。)に関するパラメータ、例えば、鋼の成分、H形鋼のサイズ、温度計6で計測されたフランジ内外面の温度を参考に、これらと類似するパラメータを有する、過去の製造工程で使用したH形鋼(「過去のH形鋼」ともいう。)について、過去のH形鋼を製造するために用いた過去の冷却条件と、当該過去の冷却条件に応じた過去のフランジの反り量とを読み出す。続いて、記録部から読みだした、過去のH形鋼に関する過去の冷却条件(例えば、搬送速度、冷却パターン)の内いずれか1つと、過去のH形鋼において生じたフランジ反り量dとの関係を取り出す。そして、得られた関係から、フランジ反り量dが所定の目標値以内に収まると判断される冷却条件を探索し、次回冷却するH形鋼の冷却条件を決定する。
このような手法で、次回冷却するH形鋼の冷却条件を決定するためには、複数の過去のH形鋼に関する製造実績を参照することが好ましく、製造実績を参照する過去のH形鋼は少なくとも3個であることがより好ましく、20個程度であることが更に好ましい。また、過去のH形鋼が直近の工程で使用したH形鋼であることが好ましい。
フランジ厚t、温度計6で測定されたフランジ内外面の温度、及び冷却パターンが類似した、直近の3工程で製造した3本のH形鋼についての製造実績(「直近3個の製造実績」ともいう。)を参照して次回の冷却条件を決定する場合について、図7に例を示して説明する。
まず、直近3個の製造実績(図中の丸プロット)について近似直線を得る。次に、次回に製造するH形鋼におけるフランジ反り量dが目標範囲内に収まる、好適にはd=0となる搬送速度を決定する(図中の星プロット)。
フランジ反り量dが目標範囲内から外れた場合には、例えば、直近の製造実績数を増やす、異なるパラメータが類似する過去のH形鋼についての製造実績を採用するなどして、上述と同様の操作を繰り返すことにより、フランジ反りの更なる低減を図ることができる。
次回冷却するH形鋼の冷却条件を決定するに際し、当然、決定する冷却条件は、搬送速度以外でも構わない。
また、記録部に大量のデータを保存可能な場合には、ニューラルネットワークなどの手法を用いて、製造実績、過去の冷却条件とフランジ反り量dとの関係を解析して、次回のH形鋼に対する適正な冷却条件を算出しても構わない。
また、冷却装置の水量密度を変化させて冷却条件を調整しても構わない。
上述のとおり、図2では2つの冷却装置3,4を設けた例を示しているが、設ける冷却装置は1つでもよい。冷却装置を2つ設け、それらの間に温度計7を設けた場合、温度計7で測定したフランジ内外面の温度についての結果から、冷却装置3における目標冷却温度と冷却後に実測された温度との差を算出する。この場合、算出された、目標冷却温度と冷却後に実測された温度との差を修正するように、換言すると、仕上圧延工程前の最終的な目標冷却温度となるように加速冷却装置4の冷却条件を決定することができる。このように冷却条件をより精密に制御できる観点からは、冷却装置を2つ以上設け、それらの間に温度計を設けることが好ましい。
以下、本発明について実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
後述する実施例及び比較例では、C:0.15wt%、Mn:1.3wt%を主な添加元素として含有し、ウェブ高さ:800mm、フランジ幅B:400mm、ウェブ厚:14mm、フランジ厚t:28mmのサイズを有するH形鋼を製造した。また、以下に詳述する点を除き、後述する実施例及び比較例では、図2に示す配置の装置を用いてH形鋼を製造した。
なお、実施例及び比較例を通じて、冷却領域は、フランジの外面かつフランジ幅Bの中央からフランジ幅Bに沿って±50mm以内の部位とした。
表1には、各冷却条件で製造したH形鋼における、フランジの反り量dの結果を示す。ここで、Tは仕上圧延機の出側におけるフランジ外面温度、Tは仕上圧延機の出側におけるフランジ内面温度、tはフランジ厚、Bはフランジ幅、α及びαは、それぞれフランジの外面及び内面における線膨張係数を表す。
また、表1中には、水冷装置3、4がそれぞれ有するY個のバンク中の内、それぞれの水冷装置でX個のバンクを使用した場合を、「X/Y」として表記した。例えば、水冷装置3が3個のバンクを有し、この3個のバンクのうち1個のバンクを使用した場合は、水冷装置3について「1/3」と表記される。
そして、表1の水量密度の欄には、上段に水冷装置3の水量密度を、下段に加速水冷装置4の水量密度を記載した。
(実施例1)
仕上圧延機5の入側に設置された水冷装置3及び加速水冷装置4を用いて、フランジ外面の冷却を行った後、粗圧延鋼を仕上圧延機5に通して仕上圧延を行った。仕上圧延機5の出側に設置された温度計8で測定された、フランジの外面温度Tは643℃、フランジの内面温度Tは659℃であった。また、仕上圧延機5の出側における、常温時のフランジ反り量dは−0.04mmであった。
フランジ反り量を良好に抑制することができたのは、フランジの外面温度及び内面温度に各線膨張係数を乗じた値の差である熱収縮差「(α−α)=−0.00005」が、フランジ反り量dを±2mm以内に抑制するための条件である「|16t/B|=0.0028以下」を満たし、式(1)を満足していたためである。
なお、温度計8でフランジ幅Bの方向に沿った温度分布を測定した結果、フランジ幅方向に最大30℃の温度偏差が発生していた。これは、使用した水量密度が共に470L/mminであり、水量密度の好適下限である500L/mminを下回っていたためである。
(実施例2)
仕上圧延機5の入側に設置された水冷装置4のみを用いて、フランジ外面の冷却を行った後、粗圧延鋼を仕上圧延機5に通して仕上圧延を行った。仕上圧延機5の出側に設置された温度計8で測定された、フランジの外面温度Tは584℃、フランジの内面温度Tは628℃であった。また、仕上圧延機5の出側における、常温時のフランジ反り量dは−0.6mmであった。
フランジ反り量を良好に抑制することができたのは、熱収縮差「(α−α)=−0.0008」が、フランジ反り量dを±2mm以内に抑制するための条件である「|16t/B|=0.0028以下」を満たし、式(1)を満足していたためである。
なお、温度計8でフランジ幅Bの方向に沿った温度分布を測定した結果、フランジ幅方向に最大5℃の温度偏差が発生していた。これは、使用した水量密度が1600L/mminであり、水量密度の好適下限である500L/mmin以上であったため、実施例1と比較して、フランジ幅方向の冷却均一性がより向上したものと推察される。
(実施例3)
仕上圧延機5の入側に設置された水冷装置3、4を用いて、フランジ外面の冷却を行った後、粗圧延鋼を仕上圧延機5に通して仕上圧延を行った。仕上圧延機5の出側に設置された温度計8で測定された、フランジの外面温度Tは757℃、フランジの内面温度Tは818℃であった。また、仕上圧延機5の出側における、常温時のフランジ反り量dは−1.1mmであった。
フランジ反り量を良好に抑制することができたのは、熱収縮差「(α−α)=−0.0015」が、フランジ反り量dを±2mm以内に抑制するための条件である「|16t/B|=0.0028以下」を満たし、式(1)を満足していたためである。
なお、温度計8でフランジ幅Bの方向に沿った温度分布を測定した結果、フランジ幅方向に最大10℃の温度偏差が発生していた。これは、水冷装置3、4で使用した水量密度がそれぞれ1100、1600L/mminであり、水量密度の好適下限である500L/mmin以上であったため、実施例1と比較して、フランジ幅方向の冷却均一性が向上したものと推察される。また、搬送速度が2.0m/sであり、搬送速度の好適下限である1.0m/s以上であったため、実施例1及び2と比較して生産性がより向上した。
(比較例1)
仕上圧延機5の入側に設置された水冷装置3、4を用いて、フランジ外面の冷却を行った後、粗圧延鋼を仕上圧延機5に通して仕上圧延を行った。仕上圧延機5の出側に設置された温度計8で測定された、フランジの外面温度Tは737℃、フランジの内面温度Tは891℃であった。また、仕上圧延機5の出側における、常温時のフランジ反り量dは−2.5mmであった。
フランジ反り量を良好に抑制できなかったのは、熱収縮差「(α−α)=−0.0035」が、フランジ反り量dを±2mm以内に抑制するための条件の上限である「|16t/B|=0.0028」の範囲から外れ、式(1)を満足しなかったためである。
(実施例4)
冷却工程も仕上圧延工程も施す前の粗圧延鋼について、温度計6を用いてフランジ外面温度及び内面温度を測定したところ、ともに942℃であった。次に、上述した、次回の冷却条件を決定する手法に従い、3個の製造実績を用いて、図7に示すとおり、過去の冷却条件と過去のフランジの反り量との関係についてのグラフを得た。そして、このグラフから、フランジ反り量dが0mmとなる搬送速度を3.8m/sと算出した。
なお、実施例4における、前回実施した冷却条件としては、前回搬送速度が3.0m/s、前回水冷装置3で使用したバンクが1/3個、前回加速水冷装置4で使用したバンクが4/4個、水冷装置3及び加速水冷装置4で使用した前回水量密度がそれぞれ1100L/mmin、1600L/mminであり、室温時の前回フランジ反り量が−0.6mmであった。
上記の製造実績に基づいて、算出された目標搬送速度=3.8m/sを実現すべく、下記式(5)に従って、次回の冷却条件としての搬送速度を決定した。ここで、操作量が大きくなりすぎないよう、比例ゲインKpを0.5とした比例制御(P制御)を行った。
搬送速度=(フランジ反り量dが0mmになると算出された目標搬送速度
− 前回搬送速度)× Kp + 前回搬送速度 ・・・(5)
上記式(5)に値を当てはめ、
(3.8−3.0)×0.5+3.0=3.4m/sとして、次回の搬送速度を算出した。
そして、算出された搬送速度=3.4m/sにてフランジ外面の冷却を行い、仕上圧延を行ったところ、形状計9で測定されたフランジ反り量dは−0.5mmとなり、フランジ反り量が、前回フランジ反り量と比較して0mmに近づいた。
図8には、実施例4において、上記の手順を繰り返して冷却条件を調整したときの、H形鋼の製造本数とフランジ反り量dとの関係を示す。図8から明らかなように、製造実績を利用して、次回冷却するH形鋼の冷却条件(本実施例では搬送速度)を調整することにより、搬送速度が目標値に漸近して、H形鋼におけるフランジ反りを徐々にかつ一層改善できることがわかった。
Figure 2021154365
1 フランジ
11 フランジの外面
12 フランジの内面
13 フランジ厚t
14 フランジ幅B
2 ウェブ
21 ウェブ厚
22 ウェブ高さ
3 冷却装置
4 加速冷却装置
5 仕上圧延機
6 温度計
7 温度計
8 温度計
9 形状計
10 式(2)
本発明は、良好なフランジ形状を有するH形鋼を効率的に製造するために利用することができる。

Claims (4)

  1. 鋼素材に熱間圧延を施してH形鋼を製造する方法であって、
    前記熱間圧延の仕上圧延工程の入側において、前記H形鋼のフランジの外面のみに対して、次式(1)を満足する冷却工程を行う、H形鋼の製造方法。
    Figure 2021154365
    α:フランジの外面における、温度に依存した線膨張係数[1/℃]
    α:フランジの内面における、温度に依存した線膨張係数[1/℃]
    :仕上圧延工程の出側におけるフランジの外面温度[℃]
    :仕上圧延工程の出側におけるフランジの内面温度[℃]
    :フランジ厚[mm]
    B:フランジ幅[mm]
  2. 前記冷却工程における水量密度が500L/m2min以上2000L/m2min以下である、請求項1に記載のH形鋼の製造方法。
  3. 前記仕上圧延工程の入側における前記H形鋼の搬送速度が1.0m/s以上6.0m/s以下である、請求項1又は2に記載のH形鋼の製造方法。
  4. 前記冷却工程に先立ち、
    製造実績を記録することと、
    記録された前記製造実績から、次回冷却するH形鋼に関するパラメータと類似するパラメータを有する複数の過去のH形鋼について、前記過去のH形鋼を製造するために用いた過去の冷却条件と、前記過去の冷却条件に応じた過去のフランジの反り量とを読み出すことと、
    読み出した前記過去の冷却条件と前記過去のフランジの反り量との関係を得ることと、
    得られた前記関係から、前記式(1)を満足する次回の冷却条件を決定することとを含む、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のH形鋼の製造方法。
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