JP5811046B2 - 熱延鋼板の温度むら予測方法、平坦度制御方法、温度むら制御方法、及び、製造方法 - Google Patents

熱延鋼板の温度むら予測方法、平坦度制御方法、温度むら制御方法、及び、製造方法 Download PDF

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本発明は、熱延鋼板製造時における鋼板の温度むら予測方法、並びに、該温度むら予測方法を用いる熱延鋼板の平坦度制御方法、温度むら制御方法、及び、製造方法に関する。
熱延鋼板は次の工程にて製造される。まず加熱炉においてスラブを所定の温度まで加熱した後、粗圧延機及び仕上圧延機にて所定の厚みの鋼板に圧延する。このようにして圧延された鋼板は、ランアウトテーブル(以下において、「ROT」ということがある。)上を移動中に、冷却装置によって所定の温度まで冷却され、コイラと呼ばれる巻取り装置によって巻き取られる。ここで、ROT上に設置された冷却装置には、鋼板の上面側に配置された円管状の冷却ノズル、及び、鋼板下面側のローラテーブル間に配置されたスプレーノズルが備えられるのが一般的である。
ところで、熱延鋼板では、温度むら(冷却むら)起因による機械特性外れや温度外れ、また平坦度不良に起因したコイル搬送時の擦り疵などが発生する場合がある。温度むらや平坦度不良の原因として、次の要因が考えられる。圧延後の鋼板の温度分布、表面性状が均一ではない場合、また鋼板形状が平坦でない場合に、冷却水により鋼板に温度むらが発生し、一度、温度むらが発生すると、鋼板に不均一な温度収縮、変態膨張が生じる。その結果、鋼板は不均一な変形・応力状態となり、この平坦でない鋼板に対して上下面から冷却水が衝突する事で、さらに温度むら、平坦度不良が増大しているものと推定される。また平坦度不良が増大すると、コイラ前での温度予測精度が悪化し、鋼板の巻取り温度を目標温度に制御することが非常に困難になる。
このような熱延鋼板の温度を予測する技術として、例えば特許文献1には、ROT上での温度計測点の情報を基に、ROT上の冷却水量を制御することにより、冷却される熱延鋼板の温度を予測する方法が開示されている。また、熱延鋼板の温度を制御する技術として、例えば特許文献2には、熱延鋼板を仕上圧延機と巻取り装置との間に複数設置された冷却バンクにより目標とする巻取り温度まで冷却する熱延鋼板の温度制御方法において、仕上圧延機の最終スタンドを出た時点における制御対象点の板速度を計測し、計測した板速度を用いて冷却に使用する冷却バンク数を決定して制御対象点の冷却を行う技術が開示されている。
また、ROT上における熱延鋼板の形状を予測する技術として、例えば特許文献3には、板幅方向の温度分布及び応力分布と、鋼板の冷却条件と、鋼板に作用する張力と、鋼板条件とを入力し、鋼板の冷却開始後の変態率分布の時間変化を、熱間圧延処理を受けた鋼板の冷却開始前の温度分布と上記鋼板条件とを用いて、変態進行モデルに基づいて演算し、鋼板の冷却開始後の該鋼板の厚み・幅方向の断面における温度分布の時間変化を、上記冷却条件と上記熱間圧延処理を受けた鋼板の上記冷却開始前の温度分布並びに演算された上記変態率分布の時間変化とを用いて、伝熱モデルに基づいて演算し、演算された鋼板の変態率分布の時間変化と、演算された鋼板の温度分布の時間変化と、鋼板に作用する張力と、熱間圧延処理を受けた鋼板の冷却開始前の応力分布とを用いて、応力・歪みモデルに基づいて、鋼板の冷却開始後の応力分布の時間変化を演算し、演算された鋼板の応力分布の時間変化を用いて鋼板の形状を判定する、鋼板形状判定方法が開示されている。また、特許文献4には金属帯の形状予測方法が、非特許文献1には熱間圧延された鋼板の形状を予測する技術が、非特許文献2にはホットストリップ冷却後の平坦度不良を解析する技術が、それぞれ開示されている。
特許第3170375号公報 特許第3514914号公報 特許第4256558号公報 特開2006−224177号公報
新日鉄技報、2003年、第379号、p.43−48 鉄と鋼、1982年、第68巻、第8号、p.71−79
特許文献1や特許文献2に開示されている技術では、鋼板の厚み方向の一次元伝熱方程式を、鋼板上下面の境界条件(鋼板上下面からの冷却水による冷却能力を示す熱伝達係数、冷却水温など)を基に解き、ROT上の鋼板の温度変化を予測し、その予測値と目標値との差を小さくするように、上下面での冷却水量や搬送速度を調整することにより、鋼板の冷却後の温度を目標値に近づけている。これらの技術では、鋼板の厚み方向の一次元伝熱方程式を解く際に、いわゆる平坦な板を仮定し、その表面には温度むらがないと仮定しているが、仕上圧延後の鋼板は、実際には表面に凹凸を有している。そのため、これらの技術を用いても、鋼板温度の予測精度を高めることは困難であった。
また、特許文献3、特許文献4、非特許文献1、及び、非特許文献2に開示されている技術では、鋼板を2次元断面(圧延方向に垂直な断面)として扱っている。これらの技術によれば、冷却過程での幅方向、厚み方向の温度及び応力変化を扱うことはできるが、冷却過程における鋼板の形状変化、さらには平坦度不良状態の予測、平坦度不良の鋼板に冷却水が衝突することで発生すると思われる鋼板の長手方向の温度むらを予測することはできない。
そこで、本発明は、長手方向の温度むらも高精度に予測することが可能な、熱延鋼板製造時における鋼板の温度むら予測方法、該温度むら予測方法を用いる熱延鋼板の平坦度制御方法及び熱延鋼板の温度むら制御方法、並びに、該平坦度制御方法や温度むら制御方法を用いる熱延鋼板の製造方法を提供することを課題とする。
発明者らは、コイラ巻取り時の鋼板の疵や温度むらによる機械特性外れを低減する対策検討には、まずROT上で冷却されている鋼板の温度収縮や変態膨張に伴う形状変化、さらには鋼板と冷却水との衝突角度偏差が原因となって発生する温度むらを予測可能にし、次に鋼板の平坦度不良、温度むら低減を実現する冷却方法の検討や冷却前の仕上げ形状の適正化を行う必要があると考えた。
そこで発明者らは、はじめに、ROT上における鋼板の幾何学形状に加え、鋼板と冷却水との衝突角度が冷却能力に及ぼす影響を考慮して、実際のROT上における鋼板の形状変化、温度分布・温度むらを予測する技術の開発に取り組んだ。
発明者らは、鋼板形状と温度むらとの間に何らかの関係があると推察し、まず図1に概要を示した実機ROT上での鋼板をビデオ撮影により観察するとともに、放射温度計を用いて温度分布を測定した。その結果、図2に示したように、冷却水と鋼板表面とのなす角度が最も大きい部分が最も冷えており、巻取り前の鋼板形状(平坦度)と温度むらとの間には関係があることを確認した。
さらに、ラボ実験により、鋼板と該鋼板に衝突する冷却水とがなす角が鋼板の冷却能偏差へと及ぼす影響を調査した。その結果、鋼板表面の熱伝達係数は、鋼板表面の角度θを用いて、下記式(1)のように表せることを知見した。図3に、鋼板表面の角度θの定義を示す。下記式(1)のように鋼板表面の熱伝達係数を表すことで、後述する鋼板の温度変化を予測するモデル、変態率を予測するモデル、変態膨張及び熱収縮を予測するモデル、並びに、応力・歪を予測するモデルを用いて、ROT上における鋼板の面内での温度偏差、つまり温度むらを予測することが可能になることを知見した。本発明は、このような知見に基づいて完成させた。
ここに、hは鋼板表面(上面又は下面)の熱伝達係数、iはup(上面)又はdw(下面)を表す添え字、hは上下面での基準熱伝達係数(θ=0の時の熱伝達係数であり、鋼板表面温度、鋼板の搬送速度、及び、冷却水速度の関数)、aは係数、θは図3で定義される鋼板表面の角度であり、鋼板進行方向の水平線と鋼板表面とがなす角度である。
以下、本発明について説明する。
本発明の第1の態様は、熱間圧延された鋼板を冷却した後、コイル状に巻き取る過程を経て製造される熱延鋼板の、巻き取られる前の温度むらを予測する方法であって、温度むらを予測される、幅方向及び長手方向に所定の長さを有する鋼板領域の3次元形状を、空間座標点の集合で表現するステップと、空間座標点の集合で表現された鋼板表面と、該鋼板表面へ衝突する冷却材との角度を考慮しながら、冷却材を用いて冷却される鋼板表面の熱伝達係数を求めるステップと、上記鋼板領域の温度変化を予測するステップと、上記鋼板領域の変態率を予測するステップと、上記鋼板領域の変態膨張及び熱収縮を予測するステップと、上記鋼板領域の応力及び歪みを予測するステップと、を有し、温度変化、変態率、変態膨張及び熱収縮、並びに、応力及び歪みのそれぞれを予測する際に用いる方程式を連成して解くことにより、巻き取られる前の上記鋼板領域の温度むらを予測する、熱延鋼板の温度むら予測方法である。
本発明の第2の態様は、上記本発明の第1の態様にかかる熱延鋼板の温度むら予測方法を用いて、温度むらを予測される熱延鋼板の平坦度を制御する方法であって、上記熱延鋼板の温度むら予測方法を行う際の前提になる計算条件を変更する条件変更工程と、変更された計算条件の場合における熱延鋼板の温度むらを、上記本発明の第1の態様にかかる熱延鋼板の温度むら予測方法を用いて予測する温度むら予測工程と、を有し、上記計算条件に、温度むらを予測される鋼板の冷却前の形状、鋼板の冷却前の温度分布、鋼板へと衝突する冷却材を噴射する領域の鋼板搬送方向における配置、及び、鋼板の板幅方向の冷却形態が含まれ、上記条件変更工程及び上記温度むら予測工程を繰り返し行うことにより、平坦度不良を低減する製造条件を決定する、熱延鋼板の平坦度制御方法である。
本発明の第3の態様は、上記本発明の第1の態様にかかる熱延鋼板の温度むら予測方法を用いて、温度むらを予測される熱延鋼板の温度分布を制御する方法であって、上記熱延鋼板の温度むら予測方法を行う際の前提になる計算条件を変更する条件変更工程と、変更された計算条件の場合における熱延鋼板の温度むらを、上記本発明の第1の態様にかかる熱延鋼板の温度むら予測方法を用いて予測する温度むら予測工程と、を有し、上記計算条件に、温度むらを予測される鋼板の冷却前の形状、鋼板の冷却前の温度分布、鋼板へと衝突する冷却材を噴射する領域の鋼板搬送方向における配置、及び、鋼板の板幅方向の冷却形態が含まれ、上記条件変更工程及び上記温度むら予測工程を繰り返し行うことにより、温度むらを低減する製造条件を決定する、熱延鋼板の温度むら制御方法である。
本発明の第2の態様及び本発明の第3の態様において、「鋼板へと衝突する冷却材を噴射する領域の鋼板搬送方向における配置」とは、鋼板を冷却する際に使用する冷却バンクの数、及び、冷却バンクとコイラとの距離をいう。また、本発明の第2の態様及び本発明の第3の態様において、「鋼板の板幅方向の冷却形態」には、鋼板の板幅方向端部の過冷却を抑制するエッジマスクの使用有無、及び、鋼板へ向けて供給された冷却水の鋼板の板幅方向における水量分布が含まれる。
本発明の第4の態様は、上記本発明の第2の態様にかかる熱延鋼板の平坦度制御方法によって熱延鋼板の平坦度を制御する工程、及び/又は、上記本発明の第3の態様にかかる熱延鋼板の温度むら制御方法によって熱延鋼板の温度分布を制御する工程を有する、熱延鋼板の製造方法である。
本発明によれば、長手方向の温度むらも高精度に予測することが可能な熱延鋼板製造時における鋼板の温度むら予測方法を提供することができる。また、鋼板の温度むらの程度は平坦度に影響を及ぼすので、温度むらを高精度に予測可能な本発明の熱延鋼板の温度むら予測方法を用いることにより、実機操業前にROT上での平坦度不良を低減する製造条件を特定することが可能な熱延鋼板の平坦度制御方法を提供することができ、実機操業前にROT上での温度むらを低減する製造条件を特定することが可能な熱延鋼板の温度むら制御方法を提供することができる。さらに、本発明の熱延鋼板の平坦度制御方法や熱延鋼板の温度むら制御方法を用いることにより、機械特性外れや温度外れ、擦り疵を低減した熱延鋼板を製造することが可能な、熱延鋼板の製造方法を提供することができる。
熱延鋼板の製造装置10の形態例を説明する図である。 鋼板表面の温度分布測定結果を示す図である。 鋼板表面の角度θを説明する図である。 本発明の熱延鋼板の平坦度制御方法及び温度むら制御方法を説明する図である。 鋼板全長における形状予測結果を示す図である。 鋼板先端から80m位置付近の鋼板部分における諸量の変化を示す図である。図6(a)はエッジ25mm位置及び板幅方向中央位置における温度と温度計からの距離との関係を示す図であり、図6(b)は相対急峻度と温度計からの距離との関係を示す図であり、図6(c)は相率と温度計からの距離との関係を示す図であり、図6(d)は長手方向温度むらと温度計からの距離との関係を示す図である。 伸び率を説明する図である。 鋼板先端から80m位置付近の鋼板部分における諸量の変化を示す図である。図8(a)は鋼板表面温度と温度計からの距離との関係を示す図であり、図8(b)は相対急峻度と温度計からの距離との関係を示す図であり、図8(c)は長手方向温度むらと温度計からの距離との関係を示す図である。 鋼板先端から80m位置付近の鋼板部分における諸量の変化を示す図である。図9(a)は鋼板表面温度と温度計からの距離との関係を示す図であり、図9(b)は相対急峻度と温度計からの距離との関係を示す図であり、図9(c)は長手方向温度むらと温度計からの距離との関係を示す図である。 鋼板先端から120m位置付近の鋼板部分における諸量の変化を示す図である。図10(a)は鋼板表面温度と温度計からの距離との関係を示す図であり、図10(b)は相対急峻度と温度計からの距離との関係を示す図であり、図10(c)は長手方向温度むらと温度計からの距離との関係を示す図である。 冷却バンクの配置を変更する前後における相対急峻度の変化を説明する図である。 冷却バンクの配置を変更する前後における長手方向温度むらの変化を説明する図である。 冷却バンクの配置を変更する前後における不良率の変化を説明する図である。
本発明では、上記式(1)を用いて鋼板の温度変化を予測し、この予測結果と、変態率、変態膨張及び熱収縮、及び、応力・歪の予測結果とを用いて、ROT上における鋼板の温度むらを予測する。そして、予測の前提になる条件(例えば、冷却前の鋼板形状、冷却前の鋼板の温度分布、冷却に使用する冷却バンクの配置、エッジマスクの使用有無、板幅方向の冷却水量分布等)を変更することによって、予測した温度むらが小さくなる製造条件や平坦度不良を低減する製造条件を特定することが可能になり、特定した製造条件で熱延鋼板を製造することにより、機械特性外れや温度外れ、擦り疵を低減した熱延鋼板の製造を可能にしている。本発明において、温度むらの予測対象となる鋼板領域の大きさは特に限定されないが、実用的な時間での解析を可能にする等の観点から、局所的な鋼板領域(具体的には、長手方向に500〜1000mm程度の領域)を温度むらの予測対象にすることが好ましい。このような局所的な領域は、例えば、コイラ前での長手方向温度むらの発生間隔に基づいて決定することができる。
本発明を用いて、ROT上での鋼板形状変化及び温度分布を予測する方法(予測モデル)について、以下に説明する。この予測モデルでは、実用的な時間での解析を可能にする観点から、ROT上での鋼板全体の形状を扱うのではなく、着目する鋼板部分に対し、局所的な領域を計算対象にすることが好ましい。予測モデルには、鋼板の温度変化を予測するモデル、変態率を予測するモデル、変態膨張及び熱収縮を予測するモデル、並びに、応力・歪を予測するモデルが含まれている。
<鋼板の温度変化を予測するモデル>
鋼板の温度変化は、下記式(2)で表される3次元熱伝導方程式を解くことにより求められる。
ここで、ρは密度、Cpは比熱、λは熱伝導率である。また、qは変態発熱項であり、この変態発熱項は変態率の時間変化率から計算される。
鋼板上下面の冷却材(以下において、「冷却水」という。)による抜熱は、下記式(3)及び下記式(4)に示す境界条件で考慮する。
ここで、hupは冷却中の鋼板上面の熱伝達係数、hdwは冷却中の鋼板下面の熱伝達係数、Tsは鋼板表面温度、Twは冷却水の温度である。
<変態率を予測するモデル>
変態率の予測は、下記式(5)〜(10)を用いて行う。
ここで、τは絶対温度Tの等温変態で変態率がξに到達する時間、Fは合金元素C、Mn、Si、Ni、Cr、及び、Moの組成(wt%)並びにオーステナイト粒度G(ASTM番号)の関数、ΔTは過冷度(=変態点−T)、n(=2又は3)は実験的に決定された定数、Qは拡散変態の活性化エネルギー、Rは気体定数である。Q及びRは組織の種類に無関係で、Q=115115[J/mol]、R=8.31432[J/mol/K]である。τは、下記式(7)〜(9)のように表される。
ここで、τは等温変態中においてフェライト変態率がξとなるまでの必要時間、τは等温変態中においてパーライト変態率がξとなるまでの必要時間、τは等温変態中においてベイナイト変態率がξとなるまでの必要時間、Aeはフェライトの存在上限を示す平衡温度、Aeはオーステナイトの存在下限を示す平衡温度、Bはベイナイト変態温度である。
次に、微小時間dτを考え、その間、温度Tが一定であると仮定すると、時刻τにおける変態速度は上記式(5)を変態率ξで微分して逆数をとることにより、下記式(10)で表される。
時刻τにおける変態率ξが既知であれば、時刻τi+1=τ+dτにおける変態率ξi+1は、上記式(10)を積分することによって求めることができる。種々の冷却速度で微小時間毎に温度Tを変更することで、時間、温度、変態率の関係を求めることができる。
<変態膨張及び熱収縮を予測するモデル>
温度Tにおける密度がρ(T)で表される相iを、TからTn+1まで温度変化させた場合のi相の熱膨張増分αは、下記式(11)で与えられる。
また、温度Tで相iから相jへの相変態が瞬間的に起こったとすると、その時の変態膨張増分(変態膨張係数)βi→jは、下記式(12)で与えられる。
上記式(11)〜(12)における密度は、下記式(13)〜(20)に示すオーステナイト、フェライト、パーライト(フェライト+セメンタイト)、ベイナイト、マルテンサイト各相についての関係式(式(16)はオーステナイトについての関係式、式(17)はフェライトについての関係式、式(19)はパーライト、ベイナイトについての関係式、式(20)はマルテンサイトについての関係式)を用いる。これらの式中のTは温度[℃]、元素記号は各合金元素の組成(wt%)である。ρFe γ、ρFe α、ρは純鉄のオーステナイト、フェライト、セメンタイトの密度である。
<応力・歪を予測するモデル>
仮想仕事の原理を用いると、弾塑性解析での剛性方程式は下記式(21)で表される。
ここで、式(21)の左辺第1項では剛性マトリックス[K]に歪増分を乗じており、左辺第2項は熱膨張による荷重増分マトリックス、左辺第3項は変態膨張による荷重増分マトリックス、右辺は節点力増分マトリックスである。剛性マトリックスは下記式(22)で表され、熱膨張による荷重増分マトリックスは下記式(23)で表され、変態膨張による荷重増分マトリックスは下記式(24)で表される。
ここで、[B]はひずみ−変位マトリックス、[Dep]は応力−ひずみマトリックス、添え字Tは転置行列を意味する。上記式(23)のαには上記式(11)を用い、上記式(24)のβi→jは上記式(12)を用いる。上記式(21)に上記式(22)〜(24)を代入して整理すると、下記式(25)になる。
ここで、[K]は要素剛性マトリックスである。
式(25)を陽解法又は陰解法にて解くと、節点速度、歪速度、及び、応力速度が求まり、これらを時間積分することにより、逐次時々刻々の節点変位、歪、及び、応力を求めることができる。
以上、各モデルについて説明した。これらを連成して計算を行うことにより、ROT上での鋼板通板(移動)、冷却中のある時刻における鋼板温度分布(温度むら)及び鋼板形状を逐次求めることが可能になる。
次に、上記予測モデルを用いて、コイラに巻き取られる前の熱延鋼板の平坦度不良を低減する平坦度制御方法、及び、コイラに巻き取られる前の熱延鋼板の温度むらを低減する温度むら制御方法について説明する。図1に、平坦度制御方法及び温度むら制御方法が適用される熱延鋼板の製造装置10の形態例を簡略化して示した。図1の紙面左側から右側への方向が鋼板の通板方向である。なお、図1では、複数の仕上圧延機が間隔を開けて配置されることによって形成される仕上圧延機列のうち、その最下流側に配置された仕上圧延機1を示しており、繰り返される符号の一部の記載を省略している。
図1に示したように、製造装置10は、仕上圧延機1と、該仕上圧延機1の下流側に配置された冷却装置2と、該冷却装置2の下流側に配置されたコイラ3とを有している。仕上圧延機1と冷却装置2との間に幅温度計4(以下において、仕上圧延機とその下流側の冷却装置との間に配置された温度計を「FT」と記載することがある。)及び形状計5が配置され、ROT上の中間位置(冷却装置2内における鋼板の温度を測定可能な位置)に幅温度計8(図面において、当該温度計を「KT」と記載することがある。)が配置され、冷却装置2とコイラ3との間に幅温度計6(図面において、当該温度計を「CT」と記載することがある。)及び形状計7が配置されている。冷却装置2は、鋼板の搬送方向(図1の左側から右側への方向)に並列された複数のヘッダー2a、2a、…、及び、ヘッダー2b、2b、…を有し、ヘッダー2a、2a、…は鋼板の上面側に配置され、ヘッダー2b、2b、…は鋼板の下面側に配置されている。
図4は、製造装置10で製造される熱延鋼板の平坦度や温度分布の制御方法を説明する図である。図4に示したように、平坦度や温度分布を制御する際には、まず、仕上圧延終了時における鋼板の幅方向温度分布(以下において、「仕上温度分布」ということがある。)を設定する(S1)。この温度は、仕上圧延機1の出側に配置された幅温度計4により測定された実績値でも良く、仮定した温度でも良い。次いで、仕上圧延機1の出側、且つ、冷却装置2の入側における鋼板の形状(以下において、「仕上形状」ということがある。)を設定する(S2)。この形状は、仕上圧延機1の出側に設置された形状計5により測定された実績値でも良く、仮定した形状でも良い。続いて、鋼板を冷却する際に使用する冷却装置2の冷却バンク(ヘッダー2a、2a、…、ヘッダー2b、2b、…)、鋼板の板幅方向端部の過冷却を抑制するためのエッジマスクの量、及び、冷却装置2から鋼板へ向けて噴射される冷却水の鋼板板幅方向における水量分布(以下において、これらをまとめて「冷却条件」ということがある。)を設定する(S3)。そして、上記予測モデルにより、仕上圧延機1とコイラ3との間のROT上における鋼板の形状変化及び温度分布変化を計算し(S4)、コイラ3の入側における鋼板の平坦度、温度分布、温度むらを予測して(S5)、予測した平坦度、温度分布、温度むらが、予め設定した目標範囲に入っているか否かを判断する(S6)。目標範囲に入っている場合には、上記S1〜S3で設定した製造条件で製造することにより、平坦度不良及び温度むらが低減された熱延鋼板を製造することが可能と考えられるため、S1〜S3で設定した製造条件を変更する必要はない。そのため、S6で肯定判断がなされた場合には、S1〜S3で設定した製造条件を変更することなく、計算は終了される。これに対し、S6で否定判断がなされた場合には、予め設定した平坦度や温度むらの条件を満たしていないことになるので、引き続き、S3で設定した冷却条件を変更すべきか否かが判断される(S7)。S7で肯定判断がなされた場合には、冷却条件が変更され(S8、S3)、S4〜S6が行われる。これに対し、S7で否定判断がなされた場合には、冷却条件を変更することなく、引き続き、仕上形状を変更すべきか否かが判断される(S9)。S9で肯定判断がなされた場合には、仕上形状の条件が変更され(S10、S2)、S3〜S6が行われる。これに対し、S9で否定判断がなされた場合には、仕上形状の条件を変更することなく、仕上温度分布が変更され(S11、S1)、S2〜S6が行われる。以上の計算が、S6で肯定判断がなされるまで繰り返される。本発明では、以上の工程を経ることにより、コイラ3の入側における鋼板の平坦度不良及び温度むらを低減する熱延鋼板の製造条件を決定することができる。したがって、このようにして決定された製造条件で熱延鋼板を製造することにより、機械特性外れや温度外れ、擦り疵を低減した熱延鋼板を製造することができる。
図4に示した方法において、S3で設定した冷却条件を変更すべきか否かの判断(S7における判断)は、例えば、仕上形状とコイラ前形状との差に基づいて行うことができる。例えば仕上相対急峻度とコイラ前相対急峻度との差が0.2%以下の場合に、使用する冷却バンクの配置を変更することができる。冷却バンクの配置の変更形態は特に限定されないが、例えば、冷却装置2の下流側(コイラ3に近い側)の冷却バンクを使用するように、使用する冷却バンクの配置を変更することができる。また、例えば仕上温度の幅中央と端部との温度差(=幅中央温度−端部温度)が所定値(例えば50℃)以上の場合に、エッジマスクの量を増やすように変更することができる。また、例えば仕上温度の幅中央と端部との温度差(=幅中央温度−端部温度)が所定値(例えば30℃)以上の場合に、冷却水の鋼板板幅方向における水量分布を変更することができる。本発明において、冷却条件のうち、冷却バンクの配置、エッジマスクの量、及び、水量分布の何れを変更すべきかについては特に限定されず、これらの複数を同時に変更しても良い。ただし、変更による効果の得られやすさの観点から、冷却条件の中では使用する冷却バンクの配置を最初に変更することが好ましく、次いで、冷却水の鋼板板幅方向における水量分布、エッジマスクの量増加の順で変更することが好ましい。
また、図4に示した方法において、S2で設定した仕上形状を変更すべきか否かの判断(S9における判断)は、例えば、仕上相対急峻度が所定値(例えば−2%)以下であるか否か、かつ仕上相対急峻度とコイラ前相対急峻度との差が所定値(例えば0.2%)を超えるか否かで判断する。例えば後述の図10に示すように仕上相対急峻度が−2%(中伸び)で、仕上相対急峻度とコイラ前相対急峻度との差が0.2%より大きい(例えば0.8%)場合に、板幅方向端部が伸びた端伸びとなるように仕上形状を変更することができる。また、例えば仕上相対急峻度とコイラ前相対急峻度との差が−0.5%以下で、仕上相対急峻度が−2.5%以下の場合には、仕上形状を変更することなく、板幅方向中央と比較して温度が低下しやすい鋼板の板幅方向端部の温度低下を抑制する加熱手段(エッジヒータ)を用いて圧延前のスラブの幅方向端部を加熱しておくことにより、仕上圧延終了時の鋼板板幅方向の温度むらを低減するように、仕上温度分布を変更することができる。
なお、予測モデルに関する上記説明では、冷却条件、仕上形状、及び、仕上温度分布からなる群より選択した1つ(冷却条件を変更する場合は複数の冷却条件を変更する場合も含む)を適宜変更することにより、平坦度不良や温度むらを制御する形態を例示したが、本発明の熱延鋼板の平坦度制御方法及び熱延鋼板の温度むら制御方法は当該形態に限定されない。本発明で熱延鋼板の平坦度や温度むらを制御する際には、冷却条件、仕上形状、及び、仕上温度分布からなる群より選択した2以上を変更しても良い。
上記予測モデルにより、製造装置10の実際の操業条件に対応した解析を行った。まず、仕上圧延機1の出側且つ冷却装置2の入側における鋼板の形状として、仕上圧延機1の出側における鋼板の形状を形状計5により測定した結果をもとに、鋼板板幅方向の全幅且つ鋼板長手方向の凹凸の周期1周期分の3次元初期形状データを作成し、FTにより測定した幅温度計測値を解析における初期温度データとした。予測対象の鋼板の寸法は、板幅980mm、長手方向長さ(解析対象としない箇所も含む全体の長さ)180m、板厚4.05mmであり、変態予測モデルにおいて、オーステナイト粒度G=6.7(粒径約60μm)とした。なお、オーステナイト粒の粒径を所定の変換式で数値化して得られるオーステナイト粒度は、変態率を予測する際に、上記式(7)乃至(9)で使用する。
解析結果の一例を図5及び図6に示す。図5は、鋼板全長における形状予測結果を示す図であり、縦軸はコイラ3の入側における、鋼板板幅方向端面から25mm位置(以下において、「エッジ25mm位置」という。)の相対急峻度[%]、横軸は鋼板先端からの距離[m]である。図5には、実測値を実線で、計算値を■で示した。また、図6は、鋼板長手方向に所定の幅を有する鋼板先端から80m位置付近の鋼板部分における諸量の変化を示す図である。図中には記号で実績値を示した。図6(a)の縦軸はエッジ25mm位置及び板幅方向中央位置における温度[℃]、図6(b)の縦軸はエッジ25mm位置における相対急峻度[%]、図6(c)の縦軸はエッジ25mm位置及び板幅方向中央位置における相率、図6(d)の縦軸は長手方向温度むら[℃]であり、図6(a)〜(d)の横軸はFTからの距離[m]である。なお、図6(d)及び以下に示す長手方向温度むらは、鋼板板幅方向中央位置における最高温度と最低温度との差の絶対値とした。
相対急峻度について、以下に説明する。表面に凹凸を有する鋼板表面における、長手方向の曲線長さを及び長手方向の直線長さを図7のように定義するとき、伸び率εは下記式(26)で、伸び率差Δεは下記式(27)でそれぞれ表すことができる。そして、長手方向の形状をsin波形状と仮定し、中伸び時は−、端(耳)伸び時は+で表現すると、着目した位置における急峻度から幅方向中央位置における急峻度を引くことによって得られる相対急峻度λ[%]は下記式(28)で表すことができる。
ここで、kは幅方向位置を示す添え字であり、cは幅方向中央位置を示す。
図5及び図6から、巻取り前の最終形状、並びに、冷却途中でのエッジ25mm位置及び幅方向中央位置における長手方向温度むらの計算結果は、実績値と良く対応していた。したがって、上記予測モデルによれば、ROT上で冷却されている過程における変態を含む鋼板の膨張収縮挙動や、それに伴う形状変化、板幅方向中央部及びエッジ部における長手方向温度むらを高精度に予測可能で、ROT上での形状変化や温度むらの発生を捉えることができた。これに対し、従来用いられていた手法は、鋼板表面の凹凸を考慮せず鋼板表面と冷却材とのなす角を考慮しないため、ROT上の鋼板の形状変化や鋼板形状が鋼板の冷却状態へ及ぼす影響を関連付けることはできず、図6に示したようなROT上での形状変化や温度むらの発生を捉えることは不可能である。なお、参考のため、計算対象を鋼板長手方向の凹凸の周期1周期分に限定せず、鋼板長手方向の全体を対象とする計算を行った。その結果、計算対象を鋼板長手方向の凹凸の周期1周期分に限定した場合と同様の結果が得られたが、計算時間が500倍に増大した。
次に、上記予測モデルを用いて、図4に示した手順に沿って、平坦度不良や温度むらを低減する製造条件の特定を試みた。予測対象の鋼板の寸法は、板幅1215mm、板厚2.64mmであり、温度むらを予測した鋼板領域の板幅方向長さは1215mm、長手方向長さは600mmとした。結果を図8〜図10に示す。
図8は、鋼板長手方向に所定の幅を有する鋼板先端から80m位置付近の鋼板部分における諸量の変化を示す図である。図8は、冷却条件を変更しないベース条件、鋼板の板幅方向端部に上面側から冷却水が衝突しないようにすることで板幅方向端部の冷却を抑制するエッジマスクを実施した場合、及び、仕上圧延終了時の鋼板板幅方向の温度むらを低減した場合の結果を示している。ベース条件の結果を実線で、エッジマスクを実施した場合の結果を点線で、仕上温度分布を低減した場合の結果を破線で、それぞれ示した。図8(a)の縦軸は鋼板表面の温度[℃]、図8(b)の縦軸はエッジ25mm位置における相対急峻度[%]、図8(c)の縦軸は長手方向温度むら[℃]であり、図8(a)〜(c)の横軸はFTからの距離[m]である。
図8に示したように、変態温度域(FTからの距離が20m〜50mの領域)において、鋼板の板幅方向端部の冷却を抑制するエッジマスクを実施したり、仕上圧延終了時の鋼板板幅方向の温度むらを低減したりすることにより、エッジ25mm位置における相対急峻度や長手方向温度むらを目標範囲に制御することが可能になるので、コイラの入側(仕上圧延機の下流側に配置された冷却装置とコイラとの間の領域。以下において同じ。)における鋼板形状を平坦化すること、及び、長手方向の温度むらを低減することが可能になることが分かった。
図9は、鋼板長手方向に所定の幅を有する鋼板先端から80m位置付近の鋼板部分における諸量の変化を示す図である。図9は、冷却条件を変更しないベース条件、及び、使用する冷却バンクの配置をコイラに近い位置に集中した場合の結果を示している。ベース条件の結果を実線で、冷却バンクの配置を変更した場合の結果を点線で、それぞれ示した。図9(a)の縦軸は鋼板表面の温度[℃]であり、図9(b)の縦軸はエッジ25mm位置における相対急峻度[%]、図9(c)の縦軸は長手方向温度むら[℃]であり、図9(a)〜(c)の横軸はFTからの距離[m]である。
図9に示したように、使用する冷却バンクの配置をコイラに近い位置に集中させることにより、エッジ25mm位置における相対急峻度や長手方向温度むらを目標範囲に制御することが可能になるので、コイラの入側における鋼板形状を平坦化すること、及び、長手方向の温度むらを低減することが可能になることが分かった。
図10は、仕上形状を変更しないベース条件、及び、仕上形状を端伸びにした場合のそれぞれにおける、鋼板長手方向に所定の幅を有する鋼板先端から120m位置付近の鋼板部分における諸量の変化を示す図である。ベース条件の結果を実線で、仕上形状を端伸びにした場合の結果を点線で、それぞれ示した。図10(a)の縦軸は鋼板表面の温度[℃]、図10(b)の縦軸はエッジ25mm位置における相対急峻度[%]、図10(c)の縦軸は長手方向温度むら[℃]であり、図10(a)〜(c)の横軸はFTからの距離[m]である。
図10に示したように、仕上形状を端伸びにすることにより、エッジ25mm位置における相対急峻度や長手方向温度むらを目標範囲に制御することが可能になるので、コイラの入側における鋼板形状を平坦化すること、及び、長手方向の温度むらを低減することが可能になることが分かった。
図11〜図13に、使用する冷却バンクの配置をコイラに近い位置に集中した場合、及び、コイラに近い位置に集中しない場合のそれぞれにおける実機試験の結果を示す。図11の縦軸はコイラの入側におけるエッジ25mm位置の相対急峻度[%]であり、横軸は仕上圧延機と冷却装置との間に存在している鋼板のエッジ25mm位置における相対急峻度[%]である。また、図12は、冷却バンクの配置を変更する前後における、長手方向温度むらの変化を示す結果であり、図13は、冷却バンクの配置を変更する前後における、擦り疵や機械特性外れの不良率の変化を示す結果である。なお、図11〜図13には、鋼板先端から20m〜80mの領域の平均値を示した。
図11に示したように、使用する冷却バンクをコイラに近い位置に集中すると、仕上圧延機と冷却装置との間に存在している鋼板のエッジ25mm位置における相対急峻度が同程度の中伸びの場合であっても、コイラの入側におけるエッジ25mm位置の相対急峻度が0に近づいた。したがって、使用する冷却バンクをコイラに近い位置に集中することにより、鋼板を平坦化することが可能になる。また、図12から、使用する冷却バンクの配置をコイラに近い位置に集中させることによって、長手方向温度むらを低減可能であることが確認された。さらに、図13から、使用する冷却バンクの配置をコイラに近い位置に集中させることによって、擦り疵や機械特性外れの不良率を低減可能であることが確認された。
1…仕上圧延機
2…冷却装置
2a、2b…ヘッダー
3…コイラ
4、6、8…幅温度計
5、7…形状計
10…熱延鋼板の製造装置

Claims (4)

  1. 熱間圧延された鋼板を冷却した後、コイル状に巻き取る過程を経て製造される熱延鋼板の、巻き取られる前の温度むらを予測する方法であって、
    温度むらを予測される、幅方向及び長手方向に所定の長さを有する鋼板領域の3次元形状を、空間座標点の集合で表現するステップと、
    空間座標点の集合で表現された鋼板表面と、該鋼板表面へ衝突する冷却材との角度を考慮しながら、前記冷却材を用いて冷却される前記鋼板表面の熱伝達係数を求めるステップと、
    前記鋼板領域の温度変化を予測するステップと、
    前記鋼板領域の変態率を予測するステップと、
    前記鋼板領域の変態膨張及び熱収縮を予測するステップと、
    前記鋼板領域の応力及び歪みを予測するステップと、を有し、
    前記温度変化、前記変態率、前記変態膨張及び熱収縮、並びに、前記応力及び歪みのそれぞれを予測する際に用いる方程式を連成して解くことにより、巻き取られる前の前記鋼板領域の温度むらを予測する、熱延鋼板の温度むら予測方法。
  2. 請求項1に記載の熱延鋼板の温度むら予測方法を用いて、温度むらを予測される熱延鋼板の平坦度を制御する方法であって、
    前記熱延鋼板の温度むら予測方法を行う際の前提になる計算条件を変更する条件変更工程と、
    変更された前記計算条件の場合における熱延鋼板の温度むらを、請求項1に記載の熱延鋼板の温度むら予測方法を用いて予測する温度むら予測工程と、を有し、
    前記計算条件に、温度むらを予測される鋼板の冷却前の形状、前記鋼板の冷却前の温度分布、前記鋼板へと衝突する冷却材を噴射する領域の鋼板搬送方向における配置、及び、前記鋼板の板幅方向の冷却形態が含まれ、
    前記条件変更工程及び前記温度むら予測工程を繰り返し行うことにより、平坦度不良を低減する製造条件を決定する、熱延鋼板の平坦度制御方法。
  3. 請求項1に記載の熱延鋼板の温度むら予測方法を用いて、温度むらを予測される熱延鋼板の温度分布を制御する方法であって、
    前記熱延鋼板の温度むら予測方法を行う際の前提になる計算条件を変更する条件変更工程と、
    変更された前記計算条件の場合における熱延鋼板の温度むらを、請求項1に記載の熱延鋼板の温度むら予測方法を用いて予測する温度むら予測工程と、を有し、
    前記計算条件に、温度むらを予測される鋼板の冷却前の形状、前記鋼板の冷却前の温度分布、前記鋼板へと衝突する冷却材を噴射する領域の鋼板搬送方向における配置、及び、前記鋼板の板幅方向の冷却形態が含まれ、
    前記条件変更工程及び前記温度むら予測工程を繰り返し行うことにより、温度むらを低減する製造条件を決定する、熱延鋼板の温度むら制御方法。
  4. 請求項2に記載の熱延鋼板の平坦度制御方法によって熱延鋼板の平坦度を制御する工程、及び/又は、請求項3に記載の熱延鋼板の温度むら制御方法によって熱延鋼板の温度分布を制御する工程を有する、熱延鋼板の製造方法。
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