JPH073219Y2 - 空気調和機用前パネル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、空気調和機の前部パネルの取付構造に関す
るものである。

〔従来の技術〕

第５図は従来の空気調和機の前面パネルの取付構造を示
す部分断面図であり、第６図は従来の前面パネルの斜視
図、第７図，第８図はそれぞれ前面パネルの上縁および
下縁の取付固定構造の詳細を示す斜視図である。

第５図〜第８図において、（１）は空気調和機本体、
（２）は側面パネル、（３）は支柱、（４）は台枠であ
り、この台枠（４）はその四辺上縁部が外方へ折曲げら
れ、かつその前面折曲部（５）には位置決めピン（６）
が設けられている。上記本体（１）の両側面パネル
（２）は四隅部に立脚固定された断面Ｌ字状の支柱
（３）にねじにより固定されている。（７）は上記本体
（１）の最下部を形成している機械室部で、上記台枠
（４）に載置された圧縮機および凝縮器（図示せず）等
を収容している。（８）はこの機械室部（７）の上方に
位置するように設けられた熱交換室部で、その上部には
吸込まれた空気を熱交換する熱交換器（９）が取付板
（10）を介して上記支柱（３）にねじにて固定されてい
る。（11）はこの熱交換室部（８）と上記機械室部
（７）とを仕切るように上記支柱（３）にねじを用いて
固定された露受け板で、その前縁部（12）の下部を外側
へ折曲し、その水平曲げ部にねじ穴（13）を設けてあ
る。（14）は上記熱交換室部（８）の上方に位置するよ
うに設けられた送風機室部で、その上側を閉塞している
取付板（15）に送風機（34）を吊持するとともに、その
送風口（35）を備えている。

上記熱交換室部（８）の前面及び後面から、熱交換器
（９）、送風機（34）を経てこの送風口（35）に至る風
路が形成されている。取付板（15）の前面には前部に折
曲げた突縁（16）を有し、この水平折曲部にねじ穴（1
7）が設けられている。（18）は位置決めピン（19）を
設けた支持板で、上記熱交換器（９）の取付板（10）の
前面において上記支柱（３）にねじにより固定されてい
る。（20）は上記送風機室部（14）の前部開口を閉塞し
ている前部上パネルで、第６図に示すように、四方縁部
を内方へ断面Ｌ字形状に折曲形成した周縁を有し、かつ
下縁部には上記位置決めピン（19）の差し込み穴（21）
が設けられ、上縁部にはねじ穴（22）が設けられてい
る。そして上記穴（21）に上記位置決めピン（19）を差
し込むとともに、上記突縁（16）の穴（17）に上記穴
（22）を合わせて上方からねじ（23）にて固定する。
（30）は上記機械室部（７）の前部開口を閉塞している
前部下パネルで、上記前部上パネル（20）と同一形状を
なし、下縁部の穴（31）に上記台枠（４）に設けられた
位置決めピン（６）を差し込むとともに、上記露受け板
（11）の前縁部（12）の穴（13）に上縁部の穴（32）を
合わせ、ねじ（33）によって固定する。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来の空気調和機は以上の様に構成されているので、前
部上パネル（20）を取付ける際、本体上端部の上方から
ねじ止め作業を行わねばならず、このため作業性が非常
に悪く、また、前部上パネルを取付ける目的のみでその
支持板（18）を支柱（３）に取付けなければならないな
どの問題点があった。

この考案は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、特に前部パネル固定用の支持板を設けなくて
もよく、しかも固定時のねじ止め作業を前面から行える
ようにして作業性の改善を図ることを目的としたもので
ある。

〔課題を解決するための手段〕

この考案に係る空気調和機用前パネルは、このパネルの
一方の周縁に垂直折曲縁を追加し、これに前部からねじ
が挿入できるねじ穴を設け、かつその反対側の周縁は内
方への垂直折曲縁とし、一方、本体側の上端の折曲縁に
上記内方折曲縁が嵌合するようにしたものである。

〔作用〕

この考案における空気調和機用前パネルは、パネルの上
端部のねじ止め作業がなくなり、かつ、すべて前面から
のねじ止め作業としたので、作業性の向上が図れ、また
前部上パネルの下部の支持板を熱交換器の取付板で兼用
化し得る。

〔実施例〕

以下、この考案一実施例を図について説明する。第１
図、第２図において、本体（１）、側面パネル（２）、
支柱（３）、機械室部（７）、熱交換室部（８）、熱交
換器（９）、送風機室部（14）は従来と全く同様である
ので説明を省略する。（20）は前パネルで、周辺を直角
に折曲げ、断面形状がコ字状に形成された方形状のパネ
ル枠部（22）と、このパネル枠（22）の一辺周縁部を外
方に直角に折曲げた第１の折曲部（22a）、及び上記パ
ネル枠（22）の一辺に対向する他辺周縁部をさらに内方
に直角に折曲げた第２の折曲部（22b）とにより構成さ
れたものである。（16）は送風機室（14）前面上部に突
出する支持部で、送風機室（14）上部に取付けられた送
風機取付板（15）と一体に形成されたものである。

次に上記前パネルの取付動作について説明する。まず、
第３図、第４図において、送風機取付板（15）の前面に
折曲形成された支持部（16）に前パネル（20）の上縁部
に位置する第２の折曲部（22b）を掛合させるととも
に、その下方の熱交換器取付け用支持板（25）の穴（2
6）に前パネル（20）の下部垂直折曲縁である第１の折
曲部（22a）の穴（21）に合わせて前面よりねじ（23）
にて固定する。

〔考案の効果〕

以上のようにこの考案によれば、前パネルを前面からの
ねじ止め作業により装着できるとともに、前パネルの上
端部のねじ止め作業をなくしたので、作業性の向上に大
いに寄与し得る効果がある。また、前パネルの支持板を
特に設けなくともよいので、部品点数の削減となるメリ
ットも有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例による空気調和機の要部を
示す部分断面図、第２図はその前パネルの斜視図、第３
図および第４図は前パネルの取付部構造を示す拡大斜視
図、第５図は従来の空気調和機の要部を示す部分断面
図、第６図は従来の空気調和機の前パネルの斜視図、第
７図および第８図は従来の空気調和機の前パネルの取付
構造を示す拡大斜視図である。 図中、（１）は空気調和機本体、（７）は機械室部、
（９）は熱交換室部、（34）は送風機、（20）は前パネ
ル、（14）は送風機室部、（22）はパネル枠部、（22
a）は第１の折曲部、（22b）は第２の折曲部、（16）は
支持部である。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 笠野 勝美 和歌山県和歌山市手平６丁目５番66号 三 菱電機株式会社和歌山製作所内 (72)考案者 大原 俊介 和歌山県和歌山市手平５丁目５番66号 三 菱電機株式会社和歌山製作所内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】圧縮機等が配設された機械室部、この機械
   室の上部に位置し、前部空気吸込み口より吸入した被熱
   交換空気と上記圧縮機より供給された冷媒とを熱交換さ
   せる熱交換器が配設された熱交換器室、及びこの熱交換
   器室上部に位置し、上記熱交換器で熱交換された空気を
   上方に送出する送風機を収納すると共に前面が前パネル
   で被われた送風機室部により構成された空気調和機にお
   いて、上記前パネルを、周辺を直角に折曲げ、断面形状
   がコ字状に形成された方形状のパネル枠部と、このパネ
   ル枠一辺周縁部を外方に直角に折曲げた第１の折曲部、
   及び上記パネル枠一辺に対向する他辺周縁部をさらに内
   方に直角に折曲げた第２の折曲部とにより構成すると共
   に、上記送風機室前面上部に、支持部を設け、この支持
   部に上記第２の折曲部を掛合させる一方、上記第１の折
   曲部を上記空気調和機本体前面部に螺着したことを特徴
   とする空気調和機用前パネル。