JPH07321571A - 増幅回路及びこれを用いた半導体集積回路 - Google Patents

増幅回路及びこれを用いた半導体集積回路

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JPH07321571A
JPH07321571A JP6110638A JP11063894A JPH07321571A JP H07321571 A JPH07321571 A JP H07321571A JP 6110638 A JP6110638 A JP 6110638A JP 11063894 A JP11063894 A JP 11063894A JP H07321571 A JPH07321571 A JP H07321571A
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fet
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Takaaki Suzuki
孝章 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】差動増幅回路に簡単な回路を付加することによ
り、信号伝播遅延時間を短縮させる。 【構成】差動増幅回路10の前段に入力段40が接続さ
れている。差動増幅回路10は、差動対トランジスタ1
1及び12の両ソースが電流源13に接続され、差動対
トランジスタ11及び12のドレインがカレントミラー
回路10に接続されている。入力段40は、差動増幅回
路10の片側14及び11と共通部分13とに対応した
トランジスタ44、41及び43が直列接続されてい
る。クロックCK1が入力段40で反転増幅され、次い
で差動増幅回路10で増幅される。この際、トランジス
タ44に流れる電流I44がトランジスタ14に流れる
電流I14に等しくなるよう制御され、正のフィードバ
ックが入力段40にかけられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、増幅回路及びこれを用
いた半導体集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来のクロック入力バッファ回
路を示す。この回路は、例えばシンクロナスDRAMに
用いられる。外部から供給されるクロックCK2は、周
波数が50〜200MHZの範囲の極めて高い値である
ため、T−LVTTL(ターミネイティド・ロー・ボル
テージTTL)レベル、すなわち、50Ωで終端され、
高レベル下限値が1.5+0.4V、低レベル上限値が
1.5−0.4Vの微小論理振幅となっている。誤動作
防止のため、入力が1.5+0.2Vのとき高レベル、
1.5−0.2Vのとき低レベルと識別できるように、
回路素子の特性が定められている。
【0003】一方、シンクロナスDRAM内では、電源
配線Viiとグランド線Vssとの間の電圧、例えば3.3
Vが用いられ、高レベルが約3V、低レベルが約0Vの
信号が用いられる。このため、クロックCK2が差動増
幅回路10で増幅される。17はカレントミラー回路で
ある。
【0004】イネーブル信号EN1が低レベルのとき、
nMISトランジスタ13がオフ、pMISトランジス
タ20及び21がオンになって、差動増幅回路10が非
動作状態となり、かつ、nMISトランジスタ11及び
12のドレイン電位が電源配線Viiの電位となる。イネ
ーブル信号EN1が高レベルに遷移すると、nMISト
ランジスタ13がオン、pMISトランジスタ20及び
21がオフになって、差動増幅回路10が動作状態にな
る。この遷移の際、nMISトランジスタ11及び12
のドレイン電位が既に電位Viiになっていることから、
差動増幅回路10が直ちに動作状態に入る。
【0005】この状態でnMISトランジスタ11のゲ
ートにクロックCK2を供給すると、これを反転増幅し
たクロックCK3が差動増幅回路10から出力される。
図6は、図5の回路についてシミュレーションを行った
結果を示す。Vref=1.5Vに対し、クロックCK2
を1.5−0.3から1.5+0.3Vに変化させたと
き、クロックCK2が1.5VになってからクロックC
K3が1.5Vになるまでの信号伝播遅延時間は、0.
42nsである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、インバータ3
0の入力容量のため、この信号伝播遅延時間0.42ns
は、クロックCK2の遷移時間0.2nsに対し、比較的
長い。本発明の目的は、このような問題点に鑑み、差動
増幅回路に簡単な回路を付加することにより、信号伝播
遅延時間を短縮させることができる増幅回路及びこれを
用いた半導体集積回路を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明に係
る増幅回路及びこれを用いた半導体集積回路を、実施例
図中の対応する構成要素の符号を引用して説明する。第
1発明では、例えば図1に示す如く、第1及び第2のト
ランジスタ11、12の各一端が共に第1定電流源13
の電流入力端又は電流出力端の一方である一端に結合さ
れ、第1及び第2のトランジスタ11、12の他端がそ
れぞれ、3組の電流入出力端を有するカレントミラー回
路18の電流出力端又は電流入力端の一方である第1端
及び第2端に結合され、第2FET12のゲートに参照
電位Vrefが印加される差動増幅回路10と、第3FE
T41の一端が第2定電流源43の電流入力端又は電流
出力端の一方である一端に結合され、第3FET41の
他端がカレントミラー回路18の電流出力端又は電流入
力端の一方である第3端及び第1FET11のゲートに
結合された入力段40と、を有し、第3FET41のゲ
ートへの入力信号を増幅した出力信号が第1又は第2の
FET11、12の該他端から取り出される。
【0008】上記構成において、最初、入力信号が低レ
ベルであり、かつ、第1FETのゲートの電位が第2F
ETのゲートの参照電位Vrefより高いとする。この状
態から、入力信号が高レベルに遷移すると、入力信号が
入力段40で反転増幅されて、第1FETのゲートの電
位が低下し、第2FETのゲートの参照電位Vref以下
となる。これにより、第1FETを流れる電流が減少
(図1の場合)又は増加(図4の場合)し、これに比例
して、第3FETを流れる電流が減少(図1の場合)又
は増加(図4の場合)する。第2電流源に流れる電流が
一定であるので、第1FETのゲートから入力段40側
へ電流が流れて、第1FETのゲートの電位がさらに低
下する。このような正のフィードバックにより、第1F
ETのゲートの電位低下が加速される。第1FETのゲ
ートの電位が低くなり過ぎると、カレントミラー回路1
8の第3端に流れる電流が増加して、第1FETのゲー
トに流れる電流が逆向きになり、安定状態に遷移する。
【0009】このようにして、増幅回路の信号伝播遅延
時間が、入力段がない場合よりも短縮される。この第1
発明によれば、差動増幅回路に簡単な構成の入力段を付
加することにより、信号伝播遅延時間を短縮させること
ができる。本第1発明には、以下のような各種態様が含
まれる。
【0010】第1発明の第1態様では、上記第1及び第
2の定電流源13、43の一端はいずれも電流入力端で
あり、上記カレントミラー回路18の第1〜3端はいず
れも電流出力端である。第1発明の第2態様では、カレ
ントミラー回路18は、電流入力端が第1電源供給線V
iiに結合され、電流出力端がカレントミラー回路18の
上記第1端である第4FET14と、電流入力端が第1
電源供給線Viiに結合され、電流出力端がカレントミラ
ー回路18の上記第2端であり、ゲートが該第2端及び
第4FET14のゲートに結合された第5FET15
と、電流入力端が第1電源供給線Viiに結合され、電流
出力端がカレントミラー回路18の上記第3端であり、
ゲートが第4FET14のゲートに結合された第6FE
T44と、を有する。
【0011】第1発明の第3態様では、上記第2態様に
おいて、第5FET15のゲートと電流出力端との間に
第7FET16が結合され、第7FET16のゲートが
第1電源供給線Viiに結合されている。この第3態様に
よれば、第2態様よりも動作が安定する。第1発明の第
4態様では、第1定電流源13は、電流出力端が第1電
源供給線Viiより電位が低い第2電源供給線に結合さ
れ、ゲートにイネーブル信号EN1が供給される第8F
ET13であり、第2定電流源43は、電流出力端が第
2電源供給線Vssに結合され、ゲートにイネーブル信号
EN1が供給される第9FET43である。
【0012】この第4態様によれば、イネーブル信号E
N1をインアクティブにすることにより差動増幅回路1
0及び入力段10電流が流れないので、平均消費電流を
低減できる。第1発明の第5態様では、例えば図4に示
す如く、第1及び第2の定電流源13、43の一端はい
ずれも電流出力端であり、カレントミラー回路18の第
1〜3端はいずれも電流入力端である。
【0013】第1発明の第6態様では、例えば図1に示
す如く、カレントミラー回路18の3組の電流入出力端
間の各々に結合されイネーブル信号EN1がアクティブ
/インアクティブのときオフ/オンにされる第1〜3ス
イッチ素子20、21、50を有する。この第6態様に
よれば、イネーブル信号EN1をアクティブに遷移させ
た後、差動増幅回路10及び入力段40を直ちに完全な
動作状態にさせることができる。
【0014】第2発明の増幅回路では、例えば図1にお
いて、第1及び第2のFET11、12の各一端が共に
第1定電流源13の電流入力端又は電流出力端の一方で
ある一端に結合され、第1及び第2のFET11、12
の他端がそれぞれ、2組の電流入出力端を有するカレン
トミラー回路14〜16の電流出力端又は電流入力端の
一方である第1端及び第2端に結合され、第2FET1
2のゲートに参照電位Vrefが印加される差動増幅回路
10と、第3FET41の一端が第2定電流源43の電
流入力端又は電流出力端の一方である一端に結合され、
第3FET41の他端が負荷FET44の一端及び第1
FET11のゲートに結合され、負荷FET44の他端
が電源配線Viiに結合された入力段40と、を有し、第
3FET41のゲートへの入力信号を増幅した出力信号
が第1又は第2のFET11、12の該他端から取り出
される。ここに、負荷FETは、そのゲートがそのドレ
イン又はドレイン側の電源供給線(図1の場合は電源供
給線Vss、図4の場合は電源供給線Vii)に接続されて
構成された、電流が順方向のダイオードである。
【0015】この第2発明では、上記第1発明のフィー
ドバックが負荷FETにかけられないが、入力段の増幅
作用で、増幅回路の信号伝播遅延時間が、入力段がない
場合よりも短縮される。すなわち、第2発明によれば、
差動増幅回路に簡単な構成の入力段を付加することによ
り、信号伝播遅延時間を短縮させることができる。この
第2発明にも、上記第1発明と同様の各種態様が含まれ
る。
【0016】第3発明の半導体集積回路では、例えば図
2に示す如く、上記いずれかの構成の増幅回路が入力バ
ッファ回路2として用いられている。この第3発明によ
れば、差動増幅回路に簡単な構成の入力段を付加すれば
信号伝播遅延時間を短縮できるので、チップ面積の増大
を抑制でき、効果的である。第3発明の第1態様では、
例えば図2に示す如く、この半導体集積回路はシンクロ
ナスDRAM1であり、入力バッファ回路2の信号入力
端に、内部で処理される信号よりも電圧振幅が小さいク
ロックCK1が供給される。
【0017】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。異なる図において、同一又は類似の構成要素に
は、同一又は類似の符号を付している。 [第1実施例]図3は、シンクロナスDRAMの概略構
成を示す。
【0018】シンクロナスDRAM1は、外部からクロ
ックCK1及びイネーブル信号EN1が供給されるクロ
ック入力バッファ回路2と、イネーブル信号EN1を増
幅してイネーブル信号EN2を生成するバッファ回路3
と、クロックCK4に同期して動作するその他の回路4
とを有する。クロック入力バッファ回路2は、イネーブ
ル信号EN1が高レベルになると動作状態となって、ク
ロックCK1を増幅し、イネーブル信号EN2が高レベ
ルとなったとき、クロックCK1を増幅したクロックC
K4を回路4に供給する。
【0019】クロックCK1は、上述のように周波数が
50〜200MHZの範囲の極めて高い値であるため、
上述のT−LVTTLレベルであり、微小論理振幅とな
っている。また、ノイズによる誤動作を防止するため、
クロックバッファ入力回路2は、入力信号の高レベル及
び低レベルの各々について、例えば0.2Vのマージン
を有し、入力が1.5+0.2Vのとき高レベル、1.
5−0.2Vのとき低レベルと判定できるように、トラ
ンジスタ特性が定められている。
【0020】一方、クロック入力バッファ回路2、バッ
ファ回路3及び回路4は、電源配線Viiとグランド線V
ssの間の電圧、例えば3.3Vで動作し、回路4内では
高レベルが約3V、低レベルが約0Vの信号が用いられ
る。クロック入力バッファ回路2の構成例を図1に示
す。この回路は、図5の回路の前段に入力段40が接続
され、さらに、入力段40が反転増幅することから差動
増幅回路10とインバータ30との間にインバータ33
が接続されている。
【0021】差動増幅回路10は、nMISトランジス
タ11と12の両ソースがnMISトランジスタ13を
介してグランド線Vssに接続され、nMISトランジス
タ11及び12のドレインがそれぞれpMISトランジ
スタ14及び15を介して電源配線Viiに接続されてい
る。nMISトランジスタ11と12とは互いに同一特
性であり、pMISトランジスタ14と15とは互いに
同一特性である。pMISトランジスタ14のゲート
は、pMISトランジスタ15のドレインに接続されて
いる。pMISトランジスタ15のゲートとドレインと
の間には、nMISトランジスタ16が接続されてい
る。nMISトランジスタ16は、ゲートが電源配線V
iiに接続されており、負荷FETとして機能する。pM
ISトランジスタ14及び15にはそれぞれ、pMIS
トランジスタ20及び21が並列接続されている。
【0022】一方、入力段40は、nMISトランジス
タ41のソースがnMISトランジスタ43を介してグ
ランド線Vssに接続され、nMISトランジスタ41の
ドレインがpMISトランジスタ44を介して電源配線
Viiに接続され、pMISトランジスタ44にpMIS
トランジスタ50が並列接続されている。pMISトラ
ンジスタ44のゲートは、pMISトランジスタ14の
ゲートに接続されている。nMISトランジスタ41、
43、pMISトランジスタ44及び50はそれぞれ、
nMISトランジスタ11、13、pMISトランジス
タ14及び20に対応しており、例えば、対応する構成
要素が同一特性となっている。
【0023】pMISトランジスタ14、15、nMI
Sトランジスタ16及びpMISトランジスタ44はカ
レントミラー回路を構成しており、pMISトランジス
タ14、15及び44にそれぞれ流れる電流I14、I
15及びI44は、いずれもpMISトランジスタ15
のドレイン電位で、互いに等しくなるように制御され
る。
【0024】nMISトランジスタ13、43、pMI
Sトランジスタ20、21及び50のゲートは共通に接
続され、これにイネーブル信号EN1が供給される。入
力段40の入力端及び出力端はそれぞれ、nMISトラ
ンジスタ41のゲート及びドレインであり、この入力端
にクロックCK1が供給される。差動増幅回路10の入
力端及び出力端はそれぞれnMISトランジスタ11の
ゲート及びドレインであり、この入力端は入力段40の
出力端に接続され、入力段40からクロックCK2が供
給される。nMISトランジスタ11と対になっている
nMISトランジスタ12のゲートには、一定の参照電
位Vrefが印加される。
【0025】差動増幅回路10の出力端は、インバータ
33及び30を介してナンドゲート31の一方の入力端
に接続されている。ナンドゲート31の他方の入力端に
は、イネーブル信号EN2が供給される。ナンドゲート
31の出力端はインバータ32の入力端に接続され、イ
ンバータ32からクロックCK4が出力される。次に、
上記の如く構成された本実施例の動作を説明する。
【0026】イネーブル信号EN1が低レベルのとき、
nMISトランジスタ13及び43がオフ、pMISト
ランジスタ20、21及び50がオンになって、差動増
幅回路10及び40が非動作状態となり、かつ、nMI
Sトランジスタ11、12及び41のドレイン電位がV
iiとなる。イネーブル信号EN1が高レベルに遷移する
と、nMISトランジスタ13及び43がオン、pMI
Sトランジスタ20、21及び50がオフになって、差
動増幅回路10及び入力段40が動作状態になる。この
遷移の際、nMISトランジスタ11、12及び41の
ドレイン電位が既にViiになっていることから、差動増
幅回路10及び40が直ちに動作状態に入る。
【0027】以下、イネーブル信号EN1が高レベルの
場合について説明する。イネーブル信号EN1の高レベ
ル電位は一定であり、nMISトランジスタ13及び4
3は定電流源として機能し、nMISトランジスタ13
及び43にそれぞれ流れる電流I13及びI43は、例
えば、I43=I13/2=(一定)となっている。n
MISトランジスタ11のゲートから抜かれる電流をΔ
I1、CMIS33のゲートに注入される電流をΔI5
とする。定常状態ではΔI1=ΔI2=0である。
【0028】最初、図2のt<0の状態、すなわち、ク
ロックCK1が低レベル、クロックCK2が高レベル、
クロックCK3が低レベルとなっているとする。 (1)クロックCK1が低レベルから高レベルに遷移す
る場合 クロックCK1が高レベルに遷移すると、nMISトラ
ンジスタ41のドレイン電位、すなわちクロックCK2
の電位が参照電位Vrefより低下し、ΔI1>0とな
る。これにより、I14<I15となって、nMISト
ランジスタ11のドレイン電位、すなわちクロックCK
3の電位が上昇し(ΔI2>0)、nMISトランジス
タ12のドレイン電位が低下する。I44=I14であ
るので、このI14<I15によりI44も減少し、一
方、I43が一定であるのでΔI1が増加する。このよ
うな正のフィードバックにより、クロックCK2の電位
低下及びクロックCK3の電位上昇が加速される。クロ
ックCK2の電位が低くなり過ぎると、nMISトラン
ジスタ12のドレイン電位低下により、pMISトラン
ジスタ44のゲート電位が低下してI44が増加に転
じ、ΔI1<0となる。
【0029】このようにして、クロックCK1に対しク
ロックCK2及びクロックCK3が図2に示す如く変化
する。図2は、図6の場合と同様に、図1の回路につい
てシミュレーションを行った結果を示す。図2と図6と
を比較するために、シミュレーションの条件は、図5と
対応する図1の構成要素の回路特性を、図5のものと同
一にし、かつ、インバータ33の回路特性をインバータ
30回路特性のそれと同一にした。Vii、Vss、Vref
の電位はそれぞれ3.3V、0V、1.5Vである。
【0030】クロックCK1が低レベルから立ち上がり
開始後、クロックCK3が低レベルから立ち上がり開始
するまでの時間は、図6の場合よりも長くなるが、クロ
ックCK1が1.5VになってからクロックCK3が
1.5Vになるまでの信号伝播遅延時間は、0.3nsで
あり、図6の場合の0.52nsの58%となり、かつ、
クロックCK3の傾斜が図6の場合よりも急になる。
【0031】本第1実施例によれば、従来構成に対しF
ETを4個追加しただけで、信号伝播遅延時間が従来の
58%に短縮される。 (2)クロックCK1が高レベルから低レベルに遷移す
る場合 クロックCK1が低レベルに遷移すると、nMISトラ
ンジスタ41のドレイン電位、すなわちクロックCK2
の電位が上昇し、ΔI1<0となる。これにより、I1
4>I15となって、nMISトランジスタ11のドレ
イン電位、すなわちクロックCK3の電位が低下し(Δ
I2<0)、nMISトランジスタ12のドレイン電位
が上昇する。I44=I14であるので、このI14>
I15によりI44が増加し、一方、I43が一定であ
るので、−ΔI1が増加する。このような正のフィード
バックにより、クロックCK2の電位上昇及びクロック
CK3の電位低下が加速される。クロックCK2の電位
が高くなり過ぎると、nMISトランジスタ12のドレ
イン電位上昇により、pMISトランジスタ44のゲー
ト電位が上昇してI44が減少に転じ、ΔI1>0とな
る。
【0032】したがって、クロックCK1が高レベルか
ら低レベルに遷移する場合も、上記(1)の場合と同様
に、信号伝播遅延時間が短縮される。なお、インバータ
33及び30を除去した構成であってもよいことは勿論
である。また、pMISトランジスタ44のゲートを、
pMISトランジスタ14のゲートに接続せず、pMI
Sトランジスタ44のドレイン又はグランド線に接続し
ても、入力段40の増幅作用により信号伝播遅延時間が
従来よりも短縮されることを確認した。この場合、pM
ISトランジスタ44は負荷FETとして機能する。p
MISトランジスタ44のゲートをグランド線に接続し
た場合には、pMISトランジスタ44の抵抗が小さく
なるので、pMISトランジスタ44のサイズを小さく
できるという利点がある。
【0033】[第2実施例]図4は、第2実施例のクロ
ック入力バッファ回路2Aを示す。この回路は、図1の
差動増幅回路10及び入力段40のnMISトランジス
タとpMISトランジスタとを互いに入れ換え、かつ、
電源配線Viiとグランド線Vssとを互いに入れ替えた構
成となっている。この回路の動作は、図1の場合と同様
であり、その説明を省略する。
【0034】上記第1実施例の場合と同様に、nMIS
トランジスタ44Aのゲートを、nMISトランジスタ
14Aのゲートに接続せず、nMISトランジスタ44
Aのドレイン又は電源配線Viiに接続しても、入力段4
0Aの増幅作用により信号伝播遅延時間が従来よりも短
縮される。この場合、nMISトランジスタ44Aは負
荷FETとして機能する。nMISトランジスタ44A
のゲートを電源配線Viiに接続した場合には、nMIS
トランジスタ44Aの抵抗が小さくなるので、nMIS
トランジスタ44Aのサイズを小さくできるという利点
がある。
【0035】なお、本発明には外にも種々の変形例が含
まれる。例えば、図1のカレントミラー回路10のnM
ISトランジスタ16及び図4のカレントミラー回路1
0AのpMISトランジスタ16Aを無くしてその部分
を配線で短絡した構成であってもよい。カレントミラー
回路は他の各種公知の構成を用いてもよい。
【0036】また、トランジスタはFETであればよ
く、MESトランジスタであってもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る増幅回
路によれば、差動増幅回路に簡単な構成の入力段を付加
することにより、信号伝播遅延時間を短縮させることが
でき、この増幅回路を用いた半導体集積回路によれば、
チップ面積の増大を抑制できという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のクロック入力バッファ回
路図である。
【図2】図1の回路の動作を示す信号波形図である。
【図3】図1のクロック入力バッファ回路を用いたシン
クロナスDRAMの概略ブロック図である。
【図4】本発明の第2実施例のクロック入力バッファ回
路図である。
【図5】従来のクロック入力バッファ回路図である。
【図6】図5の回路の動作を示す信号波形図である。
【符号の説明】
10、10A 差動増幅回路 17、18、18A カレントミラー回路 40、40A 入力段 11〜13、16、41、43、14A、15A、20
A、21A、44A、50A nMISトランジスタ 14、15、20、21、44、50、11A〜13
A、16A、41A、43A pMISトランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/8234 27/088

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1及び第2のFET(11、12)の
    各一端が共に第1定電流源(13)の電流入力端又は電
    流出力端の一方である一端に結合され、該第1及び第2
    のFETの他端がそれぞれ、3組の電流入出力端を有す
    るカレントミラー回路(18)の電流出力端又は電流入
    力端の一方である第1端及び第2端に結合され、該第2
    FETのゲートに参照電位(Vref)が印加される差動
    増幅回路(10)と、 第3FET(41)の一端が第2定電流源(43)の電
    流入力端又は電流出力端の一方である一端に結合され、
    該第3FETの他端が該カレントミラー回路の電流出力
    端又は電流入力端の一方である第3端及び該第1FET
    のゲートに結合された入力段(40)と、 を有し、該第3FETのゲートへの入力信号を増幅した
    出力信号が該第1又は第2のFETの該他端から取り出
    されることを特徴とする増幅回路。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の定電流源(13、4
    3)の一端はいずれも電流入力端であり、前記カレント
    ミラー回路(18)の第1〜3端はいずれも電流出力端
    であることを特徴とする請求項1記載の増幅回路。
  3. 【請求項3】 前記カレントミラー回路(18)は、 電流入力端が第1電源供給線(Vii)に結合され、電流
    出力端が該カレントミラー回路の前記第1端である第4
    FET(14)と、 電流入力端が該第1電源供給線に結合され、電流出力端
    が該カレントミラー回路の前記第2端であり、ゲートが
    該第2端及び該第4FETのゲートに結合された第5F
    ET(15)と、 電流入力端が該第1電源供給線に結合され、電流出力端
    が該カレントミラー回路の前記第3端であり、ゲートが
    該第4FETのゲートに結合された第6FET(44)
    と、 を有することを特徴とする請求項2記載の増幅回路。
  4. 【請求項4】 前記第5FET(15)のゲートと電流
    出力端との間に第7FET(16)が結合され、該第7
    FETのゲートが前記第1電源供給線(Vii)に結合さ
    れている、 ことを特徴とする請求項3記載の増幅回路。
  5. 【請求項5】 前記第1定電流源(13)は、電流出力
    端が前記第1電源供給線(Vii)より電位が低い第2電
    源供給線(Vss)に結合され、ゲートに前記イネーブル
    信号(EN1)が供給される第8FET(13)であ
    り、 前記第2定電流源(43)は、電流出力端が該第2電源
    供給線に結合され、ゲートに該イネーブル信号が供給さ
    れる第9FET(43)である、 ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1つに記載
    の増幅回路。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2の定電流源(13、4
    3)の一端はいずれも電流出力端であり、前記カレント
    ミラー回路(18)の第1〜3端はいずれも電流入力端
    であることを特徴とする請求項1記載の増幅回路。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1つにさら
    に、前記カレントミラー回路(18)の3組の電流入出
    力端間の各々に結合されイネーブル信号(EN1)がア
    クティブ/インアクティブのときオフ/オンにされる第
    1〜3スイッチ素子(20、21、50)、 を有することを特徴とする増幅回路。
  8. 【請求項8】 第1及び第2のFETの各一端が共に第
    1定電流源の電流入力端又は電流出力端の一方である一
    端に結合され、該第1及び第2のFETの他端がそれぞ
    れ、2組の電流入出力端を有するカレントミラー回路の
    電流出力端又は電流入力端の一方である第1端及び第2
    端に結合され、該第2FETのゲートに参照電位が印加
    される差動増幅回路と、 第3FETの一端が第2定電流源の電流入力端又は電流
    出力端の一方である一端に結合され、該第3FETの他
    端が負荷FETの一端及び該第1FETのゲートに結合
    され、該負荷FETの他端が電源配線に結合された入力
    段と、 を有し、該第3FETのゲートへの入力信号を増幅した
    出力信号が該第1又は第2のFETの該他端から取り出
    されることを特徴とする増幅回路。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれか1つに記載の
    増幅回路が入力バッファ回路(2)として用いられてい
    ることを特徴とする半導体集積回路。
  10. 【請求項10】 前記入力バッファ回路(2)の信号入
    力端に、内部で処理される信号よりも電圧振幅が小さい
    クロック(CK1)が供給される、 ことを特徴とする請求項9記載のシンクロナスDRA
    M。
JP6110638A 1994-02-17 1994-05-25 増幅回路及びこれを用いた半導体集積回路 Withdrawn JPH07321571A (ja)

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