JPH07320615A - 永久磁石スイッチ - Google Patents

永久磁石スイッチ

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JPH07320615A
JPH07320615A JP13081194A JP13081194A JPH07320615A JP H07320615 A JPH07320615 A JP H07320615A JP 13081194 A JP13081194 A JP 13081194A JP 13081194 A JP13081194 A JP 13081194A JP H07320615 A JPH07320615 A JP H07320615A
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JP
Japan
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magnetic
contact
soft magnetic
magnet body
magnet
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Application number
JP13081194A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Hirabayashi
康之 平林
Takatoshi Oyama
貴俊 大山
Hiroyuki Muneno
尋之 宗野
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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  • Switches That Are Operated By Magnetic Or Electric Fields (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 部品点数が少なく、構造が簡単で小型化に適
し、耐衝撃性に優れた安価な永久磁石スイッチを得る。 【構成】 揺動支点軸となる軟磁性接点部品2Aと、永
久磁石7に接点機能を付加してなり前記軟磁性接点部品
2Aに吸着する磁石体4と、軟磁性接点部品2Bとを備
え、前記磁石体4が前記揺動支点軸となる軟磁性接点部
品2Aと他の軟磁性接点部品2Bとの間を短絡又は開放
するように当該磁石体4を前記軟磁性接点部品2Aに垂
直な面内で揺動自在に設けた構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性体又は永久磁石の
近接、離反によって動作するか、或いは感温磁性体のキ
ュリー温度による磁気特性変化により動作する永久磁石
スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁力によって作動する磁気スイッ
チとしては、一対の磁性リードの先端部をガラス管内に
封入したリードスイッチがよく知られている。このリー
ドスイッチは、感磁型の磁気スイッチであって、外部磁
界によって一方の磁性リードの先端をN極に、他方の磁
性リードの先端にS極を生ぜしめて、各磁性リードの弾
性力に抗して磁気吸引力を発生させ、両リード先端を短
絡してスイッチオンとなるものである。また、感磁型の
磁気スイッチとして、外部磁界の変化を検出するホール
素子(IC)やMR素子を使用したスイッチが知られて
いる。さらに、電磁リレーのようにコイルに電流を流
し、その電磁力を利用して接点スイッチを開閉する磁気
スイッチが存在している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な磁気スイッチの製品において、強磁性体(鉄板等)を
検出することが可能なものはそれほど多くはない。ほと
んどの場合は、磁石を接近させたり、コイルに磁界を発
生させる等の方法で外部から磁界を与え、スイッチの開
閉を行っている。
【0004】従来の技術による強磁性体近接スイッチと
して、例えば、リードスイッチを用いる構成では、リー
ドスイッチを配設した筐体内部に永久磁石を持つバイア
ス磁石体を2個以上設け、強磁性体の近接によってそれ
らバイアス磁石体のリードスイッチに与える磁界のバラ
ンスが崩れることで、リードスイッチを動作させるもの
がある。しかし、この場合、製作にあたってバイアス磁
石体とリードスイッチとの微妙なバランスを取ることが
必要であるとともに、部品点数が多く、コスト高とな
る。
【0005】また、リードスイッチに永久磁石を持つ磁
石体を近接させて動作させておき、強磁性体によってそ
の磁界を遮断することで動作を解除するものがある。こ
の場合、強磁性体を磁石体とリードスイッチの間に挟み
込む必要があって、使用する場合に設置条件等で制限が
生じる。
【0006】さらに、本出願人提案の実公平4−983
6号では、ホール素子(IC)又はMR素子を用いて強
磁性体を検出するスイッチを構成しているが、この場合
には、電源供給が必要で最低リード線が3本必要であ
る。そして、素子からの検出信号の強弱をスイッチのオ
ン、オフに変換する何らかの検出用回路が別途必要であ
るので構造が複雑でコストが高い。
【0007】本発明の第1の目的は、上記の点に鑑み、
部品点数が少なく、構造が簡単で小型化に適し、安価な
永久磁石スイッチを提供することにある。
【0008】本発明の第2の目的は、安定した動作で信
頼性が高く、耐衝撃性にも優れた永久磁石スイッチを提
供することにある。
【0009】本発明の第3の目的は、組立容易で、組立
コストの削減が可能な永久磁石スイッチを提供すること
にある。
【0010】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施例において明らかにする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の永久磁石スイッチは、少なくとも一部が軟
磁性体となっている揺動支点軸と、永久磁石に接点機能
を付加してなり前記揺動支点軸に吸着する磁石体と、接
点部品とを備え、前記磁石体が前記揺動支点軸と接点部
品との間又は前記接点部品間を短絡又は開放するように
当該磁石体を前記揺動支点軸に垂直な面内で揺動自在に
設けた構成としている。
【0012】また、前記揺動支点軸を接点部品とする構
成でもよいし、前記接点部品の少なくとも一部を軟磁性
体で構成してもよい。
【0013】また、前記接点部品の前記磁石体と接触自
在な面に良導電性金属を設けてもよいし、前記磁石体の
少なくとも前記接点部品と接触自在な面に良導電性金属
を設けてもよい。
【0014】さらに、前記磁石体を前記揺動支点軸以外
の前記接点部品に当接する方向又は離れる方向に吸引す
る感温磁性体を配設する構成としてもよい。
【0015】
【作用】本発明の永久磁石スイッチは、少なくとも一部
が軟磁性体となっている揺動支点軸と、永久磁石に接点
機能を付加してなり前記揺動支点軸に吸着する磁石体
と、接点部品とを備えており、前記磁石体が前記揺動支
点軸に垂直な面内で揺動動作し、前記揺動支点軸と前記
接点部品との間又は前記接点部品間を短絡又は開放して
スイッチのオン、オフを行うようにしている。従って、
前記磁石体に磁性体(又は永久磁石)を近接させたり、
前記磁石体に近接状態の磁性体(又は永久磁石)を離反
させることでスイッチのオン、オフが可能となり、磁性
体(又は永久磁石)の近接又は離反を検出するスイッチ
に利用できる。
【0016】また、本発明の永久磁石スイッチは、磁石
体、揺動支点軸の磁気的な特性のばらつきを無視できる
動作原理のため、量産時に磁気的バランス取り等の作業
の必要性がなく、従来のリードスイッチやホール素子
(IC)又はMR素子を用いたスイッチと比較して、部
品点数が少なく、構造及び組立が簡単で安価であり、小
型化に適している。
【0017】さらに、磁石体は永久磁石の磁力で揺動支
点軸に吸着した状態で接点部品に対して揺動動作をする
ため、がたつくことがなく耐衝撃性に優れており、接点
部品との接触又は離脱においても円滑に揺動動作が行わ
れ動作が安定している。
【0018】前記揺動支点軸を接点部品とした場合、例
えば、該揺動支点軸の他に1個の接点部品を設けること
で2端子のスイッチが構成でき、部品点数を削減でき、
コスト低減が図れる。
【0019】また、前記接点部品の少なくとも一部を軟
磁性体で構成した場合、磁石体が接点部品に接する際、
接点部品との接触圧 (接点圧)が磁力により保持され
るため、短絡又は開放状態が確実に実行できて安定して
おり、振動や衝撃でオンからオフに、あるいはオフから
オンに状態が変化する危険性がない。
【0020】また、前記接点部品の前記磁石体と接触自
在な面に良導電性金属を設けたり、前記磁石体の少なく
とも前記接点部品と接触自在な面に良導電性金属を設け
た場合、磁石体と接点部品との接触抵抗が小さくなり導
電性が向上し、短絡時の電流容量を向上させることがで
きる。
【0021】前記磁石体を前記揺動支点軸以外の前記接
点部品に当接する方向又は離れる方向に吸引する感温磁
性体を配設する構成とした場合、感温磁性体と磁石体と
の間の吸引力のキュリー温度による変化を利用して、感
温磁性体に対して磁石体を吸引(吸着)又は離反させる
ことで該磁石体を揺動支点軸を揺動中心として揺動動作
させ、前記揺動支点軸と前記接点部品との間又は前記接
点部品間を短絡又は開放してスイッチのオン、オフを行
うことができる。従って、従来のリードスイッチやホー
ル素子(IC)又はMR素子を用いた感温スイッチと比
較して、構造及び組立が簡単で安価であり、小型化に適
している。また、小型化に伴う感温磁性体の熱容量の減
少によって、温度検出を迅速、かつ高精度で行うことが
できる。
【0022】
【実施例】以下、本発明に係る永久磁石スイッチの実施
例を図面に従って説明する。
【0023】図1乃至図5は本発明の第1実施例であっ
て、強磁性体近接動作型磁気スイッチを構成した場合を
示す。これらの図において、1は絶縁樹脂等の非磁性ケ
ースで、内部に空間1aを有している。非磁性ケース1
の挿通穴3A,3Bには、棒状軟磁性接点部品2A,2
Bがそれぞれ挿通、固定されており、それらの棒状軟磁
性接点部品2A,2Bは内部空間1aを貫通し、端部は
ケース1外部に突出している。また、非磁性ケース1の
空間1a内には、永久磁石に接点機能を持たせた円柱状
磁石体4が収納され、該磁石体4は前記軟磁性接点部品
2A,2Bに吸着できるようになっている。
【0024】前記軟磁性接点部品2A,2Bは、図5に
示すように、断面が円形であって、鉄、ニッケル合金等
の丸棒状の軟磁性体5の表面(長手面である外周面)に
金、銀、銅等の良導電性金属6をめっき等で被着形成
(固着)したものである。図1及び図3の如く、それら
の軟磁性接点部品2A,2Bは、磁石体4吸着時に該磁
石体4の円形中心に対して約90°の間隔で磁石体4の
外周面に接する如く平行に配設され、それらの向きがケ
ース1の空間1aの上下方向であり、相互に接触しない
ように空間1aを貫通している。
【0025】前記円柱状磁石体4は、図5に示すよう
に、希土類磁石、フェライト磁石等の円柱状永久磁石7
の表面に金、銀、銅等の良導電性金属8をめっき等で被
着形成(固着)したものである。この磁石体4は、軟磁
性接点部品2A,2Bのどちらか一方に吸着した状態
で、その吸着した軟磁性接点部品を揺動支点軸とし、当
該揺動支点軸に垂直な面内で空間1a内を揺動(回動)
することができる。
【0026】従って、非磁性絶縁ケース1の挿通穴3
A,3Bに棒状軟磁性接点部品2A,2Bを相互ら平行
に挿通固定することで、接点部品2A,2Bはその長手
面(長手方向)が磁石体4の揺動方向(揺動平面)と直
交する配置となり、ケース1の内部空間1aに接点部品
2A,2Bの平行接点が構成される。また、これらの接
点部品2A,2Bのそれぞれの端部はケース1外部の上
下方向に突出しており、この突出した部分を外部との接
続端子に用いる。
【0027】また、磁石体4に用いる円柱状永久磁石7
の着磁方向(磁化方向)は、揺動支点軸と平行(揺動平
面に垂直)な当該円柱状永久磁石7の厚み方向であって
もよいし、円柱状永久磁石7の直径方向であってもよ
い。但し、着磁方向が円柱状永久磁石7の厚み方向であ
る場合、非磁性ケース1内で磁石体4が揺動(回転)し
てどの向きの外周面が軟磁性接点部品2A,2Bに対向
しても吸着力(磁力)の変化がほとんどない利点があ
る。また、着磁方向が円柱状永久磁石7の直径方向であ
る場合、軟磁性接点部品2A,2Bに対する配置に配慮
する必要があり、揺動支点軸となる方の軟磁性接点部品
に円柱状永久磁石7の磁極が近接することが望ましい。
【0028】以上の第1実施例の構成において、棒状軟
磁性接点部品2Aを円柱状磁石体4の揺動支点軸とし、
磁石体4を挟んで棒状軟磁性接点部品2Bと対向する内
面1b側の外面1cに対向して、非磁性ケース1の外部
に駆動用強磁性体(アーマチュア鉄片等)10が位置し
ているものとする。図1及び図2の如く駆動用強磁性体
10がケース1から十分離れている状態では、一対の棒
状軟磁性接点部品2A,2Bに対し磁石体4が吸引され
る結果、図5のように磁石体4の外周面の表面を成す良
導電性金属8が各接点部品2A,2Bの良導電性金属6
に対し、磁力による一定接触圧で接触し、この結果、接
点部品2A,2B間が磁石体4で架橋短絡され、スイッ
チオン状態となる。
【0029】逆に、外部の駆動用強磁性体10がケース
1の外面1cに近接乃至密接状態となると、軟磁性接点
部品2Bと磁石体4との間の磁気吸引力よりも外部の駆
動用強磁性体10と磁石体4との間の磁気吸引力の方が
勝り、この結果、磁石体4は、外部の駆動用強磁性体1
0に吸引され、図3及び図4の如く、軟磁性接点部品2
Bから離れ、軟磁性接点部品2Aに吸着したまま該軟磁
性接点部品2Aを揺動支点軸としてケース内面1b側に
揺動(回動)し、内面1bに当接した状態となり軟磁性
接点部品2A,2B間が開放され、スイッチオフ状態と
なる。
【0030】また、上記説明では、軟磁性接点部品2A
を磁石体4の揺動支点軸としたが、軟磁性接点部品2B
を磁石体4の揺動支点軸としてもよい。すなわち、磁石
体4を挟んで軟磁性接点部品2Aと対向する内面1d側
の外面1e側に駆動用強磁性体10を配置することも可
能である。この場合、駆動用強磁性体10が非磁性ケー
ス1の外面1eに近接乃至密接することで、磁石体4は
軟磁性接点部品2Bを揺動支点軸に内面1d側に揺動
(回動)して当接し、軟磁性接点部品2Aから離れスイ
ッチオフ状態となる。
【0031】以上のオン、オフ動作の際、磁石体4は、
揺動支点軸としての軟磁性接点部品2A又は2Bに吸着
保持された状態で、ケース1の内面1b又は1d側、す
なわち揺動支点軸ではない方の軟磁性接点部品側に揺動
(回動)するため、それらへの接触時の衝撃が少ない。
【0032】上記第1実施例の構成によれば、非磁性ケ
ース1に棒状軟磁性接点部品2A,2Bを設けるととも
に、非磁性ケース1の内部空間1a内に円柱状磁石体4
を揺動支点軸としての軟磁性接点部品2A又は2Bに吸
着支持されて揺動自在に設けたので次の通りの効果を得
ることができる。
【0033】(1) 揺動支点軸としての棒状軟磁性接点
部品2A又は2Bに吸着支持されて非磁性ケース1内で
揺動可能に設けられている円柱状磁石体4が、駆動用強
磁性体10の近接又は離間により揺動することにより、
非磁性ケース1に固定された軟磁性接点部品2A,2B
間を架橋短絡したり開放するという極めて単純な構造
で、駆動用強磁性体10の近接を検知することが可能で
ある。
【0034】(2) 円柱状磁石体4は円柱状永久磁石7
の磁力で揺動支点軸としての軟磁性接点部品2A又は2
Bに吸着支持され、揺動支点軸から離れずに揺動して軟
磁性接点部品2A,2B間をオン、オフするので、非磁
性ケース1内でがたつくことがなく耐衝撃性に優れてお
り、接点部品との接触又は離脱においても円滑に揺動動
作が行われ動作が安定している。
【0035】(3) 棒状軟磁性接点部品2A,2Bが軟
磁性体部分を持つので、磁石体4が接点部品に接する
際、接点部品との接触圧 (接点圧)が磁力により保持
されるため、短絡又は開放状態が確実に保持できて安定
しており、振動や衝撃でオンからオフに、あるいはオフ
からオンに状態が変化する危険性がない。
【0036】(4) 軟磁性接点部品2A,2B及び磁石
体4の相互に接触する面に良導電性金属6,8を設けて
いるため、磁石体4と接点部品2A,2Bとの接触抵抗
が小さく導電性が向上し、短絡時の電流容量を向上させ
ることができる。
【0037】(5) 磁石体4の揺動平面と直角に一対の
棒状軟磁性接点部品2A,2Bが平行に配置されている
ため、スイッチオン時に磁石体4が接点部品2A,2B
の長手面である外周面に吸着するので接触する面積が大
きい。このため、吸着状態が安定し、接触抵抗が小さ
く、振動や衝撃にも強い。
【0038】(6) 磁石体4や軟磁性接点部品2A,2
B等の磁気的な特性のばらつきを無視できる動作原理で
あるため、量産時に磁気的バランス取り等の作業の必要
性がなく、組立容易であり、組立コストを低減できる。
【0039】(7) 軟磁性接点部品2A又は2Bのどち
らか一方を揺動支点軸として兼用しているため、部品点
数を削減でき、構造を簡素化してコスト低減が図れる。
【0040】(8) 磁石体4の外周面の揺動支点軸とし
ての軟磁性接点部品2A又は2Bに吸着している部分は
揺動動作に伴い回転して多少ずれていき、磁石体4外周
面側の良導電性金属8の同じ部分が常に接点部品2A,
2Bに接触するのではないため、接点の寿命が長い。
【0041】(9) 非磁性ケース1の挿通穴3A,3B
に棒状軟磁性接点部品2A,2Bを挿通し、その端部を
ケース1外部に引き出した状態で固定することで、ケー
ス1への接点部品2A,2Bの位置決め固定が確実に行
えると同時に接点部品2A,2Bのケース外部に露出し
た部分を外部接続端子として使用でき、リードスイッチ
のようにガラス管封止を行う場合に比べ、製造容易であ
る。
【0042】(10) 磁石体4を偏平な円板状として非磁
性ケース1の上下方向の厚みをスイッチの揺動動作にほ
とんど影響を与えることなく薄くすることが可能であ
り、スイッチの高さを抑えて偏平構造とすることがで
き、小型化に適している。さらに、磁石体に用いる永久
磁石として強力な磁極を有する希土類磁石を用いれば、
磁石体を小型にでき、全体形状も一層小型化可能であ
る。
【0043】(11) 従って、従来製作されていたリード
スイッチやホール素子(IC)又はMR素子を用いた強
磁性体近接スイッチに比較して、部品点数の削減、構造
の簡素化、組立コストの削減を図ることができ、小型化
が容易である。
【0044】図6及び図7は本発明の第2実施例であっ
て、強磁性体近接動作型磁気スイッチを構成した場合を
示す。これは、前記第1実施例の棒状軟磁性接点部品2
Bの代わりに、丸棒状軟磁性体の表面に良導電性金属
(図示省略)を設けた一対の棒状軟磁性接点部品2C,
2Dを非磁性ケース1の挿通穴3C,3Dにそれぞれ挿
通、固定したものである。前記一対の棒状軟磁性接点部
品2C,2Dは、揺動支点軸となる棒状軟磁性接点部品
2Aと平行な同一直線上に間隔おいて配設、固定され、
棒状軟磁性接点部品2Aと一対の棒状軟磁性接点部品2
C,2Dとは、円柱状磁石体4吸着時に該磁石体4の円
形中心に対して約90°の間隔で磁石体4の外周面に接
する如くケース内部空間1a内に平行に配設されてい
る。そして、軟磁性接点部品2C,2Dの端部はそれぞ
れケース1外部の上下方向に突出しており、この突出し
た部分を外部との接続端子に用いる。なお、その他の構
成部分は前述の第1実施例と同様であり、同一又は相当
部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0045】以上の第2実施例の構成において、円柱状
磁石体4を挟んで一対の棒状軟磁性接点部品2C,2D
と対向する内面1b側の外面1cに対向して、非磁性ケ
ース1の外部に駆動用強磁性体10が位置しているもの
とする。図6の如く(平断面は図1と同様である)、駆
動用強磁性体10がケース1から十分離れている状態で
は、揺動支点軸としての棒状軟磁性接点部品2Aと一対
の棒状軟磁性接点部品2C,2Dに対し磁石体4の外周
面が吸引される結果、磁石体4の表面の良導電性金属8
が各軟磁性接点部品2C,2Dの良導電性金属に対し、
磁力による一定接触圧で接触し、この結果、軟磁性接点
部品2C,2D相互間が磁石体4で架橋短絡されるとと
もに軟磁性接点部品2Aと軟磁性接点部品2C,2Dと
の間も磁石体4で架橋短絡され、スイッチオン状態とな
る。
【0046】逆に、外部の駆動用強磁性体10がケース
1の外面1cに近接乃至密接状態となると、軟磁性接点
部品2C,2Dと磁石体4との間の磁気吸引力よりも外
部の駆動用強磁性体10と磁石体4との間の磁気吸引力
の方が勝り、この結果、磁石体4は、外部の駆動用強磁
性体10に吸引され、図7の如く(平断面は図3と同様
である)、軟磁性接点部品2C,2Dから離れ、揺動支
点軸としての軟磁性接点部品2Aに吸着したまま内面1
b側に揺動(回動)し、内面1bに当接した状態となり
軟磁性接点部品2C,2D間が開放され、スイッチオフ
状態となる。
【0047】以上の第2実施例の場合、磁石体4の揺動
動作によって軟磁性接点部品2C,2D相互間を短絡、
開放すると同時に、揺動支点軸としての軟磁性接点部品
2Aと軟磁性接点部品2C,2Dのそれぞれの間を短
絡、開放する3端子のスイッチが構成できる。なお、そ
の他の作用効果は、前記第1実施例と同様である。
【0048】なお、前記第2実施例では、揺動支点軸と
して棒状軟磁性接点部品2Aを用いたが、接点機能を持
たせずに単なる棒状軟磁性体を用いてもよい。この場合
には、磁石体4の揺動により軟磁性接点部品2C,2D
相互間が短絡、開放される2端子のスイッチとなる。
【0049】なお、上記第1及び第2実施例では、駆動
用強磁性体10を近接又は離間させて磁石体4を揺動さ
せる場合で説明したが、駆動用強磁性体10の代わりに
永久磁石を用いて磁石体4を揺動させることが可能なこ
とは勿論である。
【0050】図8乃至図11は本発明の第3実施例であ
って感温スイッチを構成した場合を示す。この場合、1
1は樹脂等の非磁性ケースで、内部に空間11aを有し
ている。非磁性ケース11の挿通穴3A,3Bには、棒
状軟磁性接点部品2A,2Bがそれぞれ挿通、固定され
ており、それらの棒状軟磁性接点部品2A,2Bは内部
空間11aを貫通し、端部はケース11外部に突出して
いる。また、非磁性ケース11の空間11a内には、永
久磁石に接点機能を持たせた円柱状磁石体4が収納さ
れ、該磁石体4は前記軟磁性接点部品2A,2Bに吸着
できるようになっている。さらに、磁石体4を挟んで軟
磁性接点部品2Bと対向する側の内面11bに感温フェ
ライト等の感温磁性体12が配設され、接着剤等で固定
されている。なお、その他の構成部分は前述の第1実施
例と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して
説明を省略する。
【0051】以上の第3実施例の構成において、感温磁
性体12が持つ固有のキュリー温度よりも周囲温度が低
い状態では、感温磁性体12は強磁性を保持しており、
棒状軟磁性接点部品2A,2Bと円柱状磁石体4との間
の磁気吸引力よりも感温磁性体12と磁石体4との間の
磁気吸引力の方が勝っている。この結果、磁石体4は図
8及び図9の如く、感温磁性体12に吸引されて軟磁性
接点部品2Bから離れ、軟磁性接点部品2Aに吸着した
まま該軟磁性接点部品2Aを揺動支点軸として感温磁性
体12側に揺動(回動)し、感温磁性体12に当接した
状態であり、軟磁性接点部品2A,2B間が開放され、
スイッチオフ状態となっている。
【0052】逆に、周囲温度が感温磁性体12のキュリ
ー温度以上に高くなると、感温磁性体12は常磁性体と
なって強磁性を失うから、磁石体4は軟磁性接点部品2
Bとの間の磁気吸引力で吸引され、軟磁性接点部品2A
を揺動支点軸として軟磁性接点部品2B側に揺動し、図
10及び図11のように、磁石体4の表面の良導電性金
属が各接点部品2A,2Bの良導電性金属に対し、磁力
による一定接触圧で接触し、この結果、接点部品2A,
2B間が磁石体4で架橋短絡され、スイッチオン状態と
なる。
【0053】以上のオン、オフ動作の際、磁石体4は、
揺動支点軸としての軟磁性接点部品2Aに吸着支持され
た状態で、該軟磁性接点部品2Aを揺動支点軸として感
温磁性体12側又は軟磁性接点部品2B側に揺動(回
動)するため、それらへの接触時の衝撃が少ない。
【0054】上記第3実施例の構成によれば、感温磁性
体12と磁石体4との間の吸引力のキュリー温度による
変化を利用して軟磁性接点部品2A,2B間を短絡又は
開放することでオン、オフするので、部品点数が少な
く、構造が簡単であり、製造容易で、小型化を図ること
ができる。また、小型化に伴う感温磁性体の熱容量の減
少によって、温度検出を迅速かつ高速で行うことができ
る。従って、従来のリードスイッチやホール素子(I
C)又はMR素子を用いた感温スイッチと比較して、構
造及び組立が簡単で、小型化に適しており、安価で高精
度な小型の感温スイッチが実現できる。なお、その他の
作用効果は前述の第1実施例と同様である。
【0055】なお、前記第3実施例では、感温磁性体1
2を非磁性ケース11の内部に配設、固定する構成とし
たが、非磁性ケース11の外部、例えば、前記第1実施
例の非磁性ケース1の外面1c又は1eに配設固定する
構成、又は非磁性ケースを貫通する如く配設固定する構
成としてもよい。
【0056】図12及び図13は本発明の第4実施例で
あって感温スイッチを構成した場合を示す。これらの図
において、21はアルミニウム、洋白、銅、しんちゅ
う、ステンレス等の有底円筒状非磁性金属ケースであ
り、このケース21の底部開口を密閉するようにベース
26が嵌合、固着され、これらの内部に円柱状空間21
aが形成されている。
【0057】前記ケース21及びベース26で囲まれた
円柱状空間21a内には非磁性の絶縁樹脂等で形成され
た内部ケース22が配設、固定されており、該内部ケー
ス22によって感温フェライト等の感温磁性体23が円
柱状空間21a内に保持、固定されている。前記感温磁
性体23は、円筒形状のものを4等分した1/4の部分
円筒状に形成されたものであり、内部ケース22により
円柱状空間21aの中心に対し同心円周上に配設、固定
されている。
【0058】また、棒状軟磁性接点部品27A,27B
が内部ケース22の上下部分に設けた挿通穴28A,2
8Bにそれぞれ挿通、固定されて内部ケース22内側と
感温磁性体23の内周面で囲まれた内部空間22aを平
行に貫通しており、それらの棒状軟磁性接点部品27
A,27Bの端部はさらにベース26を貫通して外部に
引き出されている。
【0059】また、前記内部空間22aには、円柱状磁
石体24が収納されている。前記磁石体24は、前記第
1実施例の図5で示したものと同様に、希土類磁石、フ
ェライト磁石等の円柱状永久磁石の表面に金、銀、銅等
の良導電性金属(図示省略)をめっき等で被着形成した
ものである。そして、該磁石体24は、前記軟磁性接点
部品27A,27Bに吸着できるようになっており、一
方の軟磁性接点部品27Aに吸着し、その軟磁性接点部
品27Aを揺動支点軸として内部空間22a内を揺動
(回動)することができる。
【0060】前記軟磁性接点部品27A,27Bは、前
記第1実施例の図5で示したものと同様に、鉄、ニッケ
ル合金等の丸棒状の軟磁性体の表面(長手面である外周
面)に金、銀、銅等の良導電性金属(図示省略)をめっ
きで固着したものである。
【0061】図13の如く、棒状軟磁性接点部品27
A,27Bの配置は、軟磁性接点部品27Aが感温磁性
体23内側の一方の端縁近傍で、軟磁性接点部品27B
が円柱状空間21aの中心を挟んで感温磁性体23と対
向する位置になっており、両者は、円柱状空間21aの
円形のほぼ中心に磁石体24を配置した状態で、該磁石
体24の円形中心に対して約90°の間隔で磁石体24
の外周面に接する如く平行に位置している。すなわち、
棒状軟磁性接点部品27A,27Bは、それらの向きが
ケース21の空間21aの上下方向(軸方向)であると
ともに、相互に平行かつ同一平面内で接触しないように
内部ケース22で支持されている。そして、棒状軟磁性
接点部品27A,27Bの内部ケース22底面から突出
している部分は、前記ベース26に挿通固定されてお
り、このベース外部に突出した部分を外部との接続端子
に用いる。棒状軟磁性接点部品27A,27Bのベース
26への固定は、棒状軟磁性接点部品27A,27Bを
円環状非磁性金属体26aに挿通し、円環状非磁性金属
体26aの内側に絶縁体としてのガラス26bを充填す
ることで行っており、棒状軟磁性接点部品27A,27
Bは互いに絶縁状態でベース26に固定されている。
【0062】以上より、棒状軟磁性接点部品27A,2
7Bの長手面(長手方向)が磁石体24の揺動方向(揺
動平面)と直角になる如く当該棒状軟磁性接点部品27
A,27Bが非磁性金属ケース21内に配置され、非磁
性で絶縁性の内部ケース22の内部空間22a内に接点
部品27A,27Bの平行接点が構成される。
【0063】なお、ケース21とベース26は、ベース
26の円環状非磁性金属体26aをケース21の開口部
に圧入、もしくは圧入と溶接等を併用して接合すること
で一体化され、これらの内部に気密に密閉された円柱状
空間21aが形成されることになる。
【0064】また、磁石体24に用いる円柱状永久磁石
の着磁方向(磁化方向)は、揺動支点軸と平行(揺動平
面に垂直)な当該円柱状永久磁石の厚み方向であっても
よいし、円柱状永久磁石の直径方向であってもよい。但
し、着磁方向が円柱状永久磁石の厚み方向である場合、
非磁性ケース21内で磁石体24が揺動(回転)してど
の向きの外周面が軟磁性接点部品27A,27Bに対向
しても吸着力(磁力)の変化がほとんどない利点があ
る。また、着磁方向が円柱状永久磁石の直径方向である
場合、軟磁性接点部品27A,27Bに対する配置に配
慮する必要があり、揺動支点軸となる方の軟磁性接点部
品27Aに円柱状永久磁石の磁極が近接することが望ま
しい。
【0065】以上の第4実施例の構成において、感温磁
性体23が持つ固有のキュリー温度よりも周囲温度が低
い状態では、感温磁性体23は強磁性を保持しており、
軟磁性接点部品27A,27Bと磁石体24との間の磁
気吸引力よりも感温磁性体23と磁石体24との間の磁
気吸引力の方が勝っている。この結果、磁石体24は図
12及び図13の実線の如く、感温磁性体23に吸引さ
れて軟磁性接点部品27Bから離れ、軟磁性接点部品2
7Aに吸着したまま該軟磁性接点部品27Aを揺動支点
軸として感温磁性体23側に揺動(回動)し、感温磁性
体23に当接した状態となっており、棒状軟磁性接点部
品27A,27B間を開放し、スイッチオフ状態であ
る。
【0066】逆に、周囲温度が感温磁性体23のキュリ
ー温度以上に高くなると、感温磁性体23は常磁性体と
なって強磁性を失うから、磁石体24は軟磁性接点部品
27Bとの間の磁気吸引力で吸引され、図13の仮想線
のように、磁石体24が接点部品27A,27Bに吸着
する。すなわち、磁石体24の表面の良導電性金属が各
接点部品27A,27Bの良導電性金属に対し、磁力に
よる一定接触圧で接触し、この結果、接点部品27A,
27B間が磁石体24で架橋短絡され、スイッチオン状
態となる。
【0067】上記第4実施例の構成によれば、感温磁性
体23と磁石体24との間の吸引力のキュリー温度によ
る変化を利用して軟磁性接点部品27A,27B間を短
絡又は開放することでオン、オフできる。従って、構造
が簡単であり、またハーメチックシール構造で内部空間
を気密に保つことができ、リードスイッチのようにガラ
ス管封止を行う場合に比べ、製造容易で、しかも磁石体
24や接点部分を熱で劣化させる恐れがない。また、円
柱状ケースを採用していることにより、スイッチの小型
化、省スペース化が図れる。さらに、軟磁性接点部品2
7Aを揺動支点軸として磁石体24を揺動させることで
オン、オフしているので耐衝撃性も改善することができ
る。また、感温磁性体23の保持、固定する手段とし
て、感温磁性体23の配設位置を規定する内部ケース2
2を非磁性金属ケース21内に設ける構成としているの
で、感温磁性体23の固定が確実であり、長期間の使用
においても固定位置からの離脱の恐れが無く、信頼性が
高い。なお、その他の作用効果は前述の第1及び第3実
施例と同様である。
【0068】図14及び図15は本発明の第5実施例で
あって感温スイッチを構成した場合を示す。これらの図
において、非磁性金属ケース21及びベース26で囲ま
れた円柱状空間21a内には非磁性内部ケース22が配
置されており、この内部ケース22及びこれで保持され
た感温磁性体23の内側の内部空間22aに、前記第4
実施例と同様に円柱状磁石体24と棒状軟磁性接点部品
27A,27Bが配設されているのに加え、棒状非磁性
接点部品30が配設、固定されている。該棒状非磁性接
点部品30は、銅等の良導電性非磁性金属で構成される
か、非磁性材の表面に金、銀、銅等の良導電性金属(図
示省略)をめっきで固着したものである。棒状非磁性接
点部品30は、前記円柱状空間21aの中心を挟んで軟
磁性接点部品27Bに対向する感温磁性体23の近傍に
位置するように固定する。すなわち、棒状軟磁性接点部
品27A,27Bと棒状非磁性接点部品30は、円柱状
空間21aの円形中心に対してそれぞれ約90°の間隔
をおいて平行に位置し、かつ、磁石体24の外周面が棒
状軟磁性接点部品27A,27Bと接触しているとき
は、磁石体24と棒状非磁性接点部品30とは離れ、軟
磁性接点部品27Aと非磁性接点部品30とが接触して
いるときは、磁石体24と軟磁性接点部品27Bとが離
れる位置関係とする。また、内部ケース22の上下部分
には非磁性接点部品30を挿通、固定するための挿通穴
28Cが設けられている。非磁性接点部品30の内部ケ
ース22底面から突出している部分は、円環状非磁性金
属体26aに挿通してガラス26bを充填することによ
り、棒状軟磁性接点部品27A,27Bと絶縁状態でベ
ース26に固定されており、この突出した部分を外部と
の接続端子に用いる。
【0069】以上より、棒状軟磁性接点部品27A,2
7Bと非磁性接点部品30の長手面(長手方向)が磁石
体24の揺動方向(揺動平面)と直角になる如く当該棒
状軟磁性接点部品27A,27Bと非磁性接点部品30
とが非磁性金属ケース21内に配置され、内部ケース2
2の内部空間22a内に接点部品27A,27B,30
の平行接点が構成される。
【0070】なお、その他の構成部分は前述の第4実施
例と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して
説明を省略する。
【0071】以上の第5実施例の構成において、感温磁
性体23が持つ固有のキュリー温度よりも周囲温度が低
い状態では、感温磁性体23は強磁性を保持しており、
棒状軟磁性接点部品27Bと磁石体24との間の磁気吸
引力よりも感温磁性体23と磁石体24との間の磁気吸
引力の方が勝り、この結果、磁石体24は図14及び図
15の実線の如く、感温磁性体23に吸引されて軟磁性
接点部品27Bから離れ、軟磁性接点部品27Aに吸着
したまま該軟磁性接点部品27Aを揺動支点軸として感
温磁性体23側に揺動(回動)し、非磁性接点部品30
に当接した状態となり、接点部品27A,30間が磁石
体24で架橋短絡され、スイッチオン状態となる。
【0072】逆に、周囲温度が感温磁性体23のキュリ
ー温度以上に高くなると、感温磁性体23は常磁性体と
なって強磁性を失い、非磁性接点部品30も非磁性で吸
引力を有しないから、磁石体24は軟磁性接点部品27
Bとの間の磁気吸引力で吸引され、図15の仮想線のよ
うに、磁石体24が接点部品27A,27Bに吸着す
る。すなわち、接点部品27A,27B間が磁石体24
で架橋短絡され、スイッチオン状態となる。
【0073】上記第5実施例の構成によれば、感温磁性
体23と磁石体24との間の吸引力のキュリー温度によ
る変化を利用して軟磁性接点部品27A,27B間ある
いは軟磁性接点部品27Aと非磁性接点部品30間とを
交互に短絡又は開放することが可能であり、接点切換を
おこなう3端子スイッチとして利用できる。なお、その
他の作用効果は前述の第1、第3及び第4実施例と同様
である。
【0074】なお、上記第4及び第5実施例では非磁性
金属製ケース21を用いたが、磁石体24の揺動動作に
悪影響を及ぼさないように磁石体24から距離をおくこ
とができれば、磁性金属ケースとして磁気シールド構造
とすることもできる。
【0075】また、前記各実施例では、隣合う接点部品
が磁石体吸着時に磁石体の円形中心に対して約90°の
間隔で平行に位置するように固定していたが、揺動支点
軸とこれに隣合う接点部品が磁石体の円形中心に対して
0°より大きく180°未満の角度をなすように相互に
平行に配置する構成としてもよい。
【0076】また、前記各実施例では、軟磁性又は非磁
性接点部品として、丸棒状材の表面に金、銀、銅等の良
導電性金属をめっきで固着したものを用いたが、それら
の良導電性金属を圧接、溶接等の方法で固着してもよ
い。また、パイプ状に形成した金、銀、銅等の良導電性
金属管の内穴に軟磁性体又は非磁性体を挿入一体化した
もの又は丸棒状のクラッド材として作成されたものを接
点部品として使用してもよい。
【0077】さらに、前記各実施例での揺動支点軸又は
接点部品は、断面が円形の丸棒形状としたが、少なくと
も磁石体に対向し接する側の面が円周状凸面である断面
が蒲鉾形状としてもよい。この場合、その断面蒲鉾状部
材の表面に良導電性金属を設けるか、断面蒲鉾パイプ状
の良導電性金属管の内穴に軟磁性体又は非磁性体を挿入
一体化するか、又は断面蒲鉾状のクラッド材として作成
されたものを用いて接点部品を構成するとよい。そし
て、揺動支点軸又は各接点部品の曲面部分が磁石体の外
周面と対向するように配置する。
【0078】また、前記各実施例における円柱状永久磁
石の表面に金、銀、銅等の良導電性金属をめっき等で被
着形成した磁石体の代わりに、円柱状永久磁石に、金、
銀、銅等の良導電性金属で形成された円筒状の導電金属
キャップをかしめ、圧入等で一体に固定した磁石体を用
いる構成としてもよい。
【0079】前記第1乃至第3実施例では非磁性ケース
1を樹脂で形成したが、絶縁性を有する樹脂の代わり
に、非磁性金属を用いてケースを形成し、その内面に絶
縁体を被着して絶縁層を形成する構成としてもよい。こ
の場合、スイッチオフ時等に磁石体4がケース内面に接
触しても絶縁層により磁石体4表面の良導電性金属とケ
ースとの絶縁性は確保される。なお、前記第4及び第5
実施例においても、非磁性金属ケース21内面に絶縁層
を設ける構成としてもよい。また、各実施例において、
ケースの外面に絶縁層を設けることも可能である。
【0080】また、前記各実施例では、接点部品を棒状
とし、ケース内で揺動支点軸に対して平行に配設する構
成としたが、少なくとも揺動支点軸は磁石体が吸着する
円周状凸面を有する棒状とし、他の接点部品は磁石体の
揺動動作で接触可能な形状又は配設位置とすることも可
能である。
【0081】また、各実施例において、非磁性ケースを
封止する際に、そのケース内部に非酸化性ガス(窒素ガ
ス、不活性ガス)を封入したり真空にして、磁石体及び
接点部品を含むケース内部を気密封止する構造を採用す
れば、接点寿命を長くするのに有効である。
【0082】さらに、非磁性ケースを絶縁樹脂で構成す
る場合、接点部品をインサートモールドによりケース本
体と一体に樹脂成形する構成とすることも可能である。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の永久磁石
スイッチは、少なくとも一部が軟磁性体となっている揺
動支点軸と、永久磁石に接点機能を付加してなり前記揺
動支点軸に吸着する磁石体と、接点部品とを備えてお
り、前記磁石体が前記揺動支点軸に垂直な面内で揺動動
作し、前記揺動支点軸と前記接点部品との間又は前記接
点部品相互間を短絡又は開放してスイッチのオン、オフ
を行うようにしている。従って、前記磁石体に強磁性体
又は永久磁石を近接させたり、近接状態の強磁性体又は
永久磁石を離反させることでスイッチのオン、オフが可
能となり、強磁性体又は永久磁石の近接又は離反を検出
するスイッチに利用できる。また、感温磁性体と組み合
わせることで感温スイッチを構成することも可能であ
る。
【0084】また、前記磁石体は当該磁石体をなす永久
磁石の磁力で揺動支点軸に吸着した状態で接点部品に対
して揺動動作をするため、がたつくことがなく耐衝撃性
に優れており動作が安定している。
【0085】さらに、本発明による強磁性体検出動作
は、前記磁石体や揺動支点軸の磁気的な特性のばらつき
を無視できる動作原理のため、量産時に磁気的バランス
取り等の作業の必要性がなく、従来のリードスイッチや
ホール素子(IC)又はMR素子を用いたスイッチと比
較して、部品点数が少なく構造及び組立が簡単で原価低
減が可能で、動作の信頼性も高く、薄型化や小型化に適
している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る永久磁石スイッチの第1実施例に
おいて、スイッチオン状態を示す平断面図である。
【図2】同正断面図である。
【図3】第1実施例におけるスイッチオフ状態を示す平
断面図である。
【図4】同正断面図である。
【図5】第1実施例における磁石体と接点部品とが接触
している状態を示す部分拡大断面図である。
【図6】本発明の第2実施例において、スイッチオン状
態を示す正断面図である。
【図7】第2実施例におけるスイッチオフ状態を示す正
断面図である。
【図8】本発明の第3実施例において、スイッチオン状
態を示す平断面図である。
【図9】同正断面図である。
【図10】第3実施例におけるスイッチオン状態を示す
平断面図である。
【図11】同正断面図である。
【図12】本発明の第4実施例を示す正断面図である。
【図13】同平断面図である。
【図14】本発明の第5実施例を示す正断面図である。
【図15】同平断面図である。
【符号の説明】
1,11 非磁性ケース 2A,2B,2C,2D,27A,27B 軟磁性接点
部品 3A,3B,3C,3D,28A,28B,28C 挿
通穴 4,24 磁石体 5 軟磁性体 6,8 良導電性金属 7 円柱状永久磁石 10 駆動用強磁性体 12,23 感温磁性体 20 揺動支点軸 21 非磁性金属ケース 22 内部ケース

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部が軟磁性体となっている
    揺動支点軸と、永久磁石に接点機能を付加してなり前記
    揺動支点軸に吸着する磁石体と、接点部品とを備え、前
    記磁石体が前記揺動支点軸と接点部品との間又は前記接
    点部品間を短絡又は開放するように当該磁石体を前記揺
    動支点軸に垂直な面内で揺動自在に設けたことを特徴と
    する永久磁石スイッチ。
  2. 【請求項2】 前記揺動支点軸が接点部品となっている
    請求項1記載の永久磁石スイッチ。
  3. 【請求項3】 前記接点部品の少なくとも一部が軟磁性
    体である請求項1又は2記載の永久磁石スイッチ。
  4. 【請求項4】 前記接点部品の前記磁石体と接触自在な
    面に良導電性金属が設けられている請求項1,2又は3
    記載の永久磁石スイッチ。
  5. 【請求項5】 前記磁石体の少なくとも前記接点部品と
    接触自在な面に良導電性金属が設けられている請求項
    1,2,3又は4記載の永久磁石スイッチ。
  6. 【請求項6】 前記磁石体を前記揺動支点軸以外の前記
    接点部品に当接する方向又は離れる方向に吸引する感温
    磁性体を有する請求項1,2,3,4又は5記載の永久
    磁石スイッチ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8238223B2 (en) 2003-11-06 2012-08-07 Panasonic Corporation Deformable mirror, optical head, and optical recording and playback device
JP2015510245A (ja) * 2012-02-09 2015-04-02 ジェネラル イクイップメント アンド マニュファクチャリング カンパニー, インコーポレイテッド 磁気トリガ式近接スイッチ

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