JPH06295649A - 永久磁石スイッチ - Google Patents

永久磁石スイッチ

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JPH06295649A
JPH06295649A JP10716893A JP10716893A JPH06295649A JP H06295649 A JPH06295649 A JP H06295649A JP 10716893 A JP10716893 A JP 10716893A JP 10716893 A JP10716893 A JP 10716893A JP H06295649 A JPH06295649 A JP H06295649A
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JP
Japan
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magnet
magnetic
case
permanent magnet
soft magnetic
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Withdrawn
Application number
JP10716893A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Muneno
尋之 宗野
Yasuyuki Hirabayashi
康之 平林
Takatoshi Oyama
貴俊 大山
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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  • Switches That Are Operated By Magnetic Or Electric Fields (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁性体の有無、近接、離反で作動させること
が可能で、リードスイッチに比べて耐衝撃性に優れ、信
頼性が高く小型化にも適した永久磁石スイッチを得る。 【構成】 非磁性ケース1に少なくとも2個以上の軟磁
性接点部品7A,7Bを取り付け、非磁性ケース1内に
良導電性金属3が設けられた磁石体4を移動自在でかつ
当該磁石体4で前記軟磁性接点部品7A,7B間を短絡
可能な如く収納した構造を持ち、さらに前記磁石体4を
前記軟磁性接点部品7A,7Bから離脱する方向に吸引
する副磁石9を前記非磁性ケース1内に移動自在に設け
た構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性体又は永久磁石の
近接、離反、もしくは感温磁性体の特性変化によって動
作する永久磁石スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁力によって作動するスイッチと
しては、一対の磁性リードの先端部をガラス管内に封入
したリードスイッチがよく知られている。このリードス
イッチは、外部磁界によって一方の磁性リードの先端を
N極に、他方の磁性リードの先端にS極を生ぜしめて、
各磁性リードの弾性力に抗して磁気吸引力を発生させ、
両リード先端を短絡してスイッチオンとなるものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記リード
スイッチには以下に述べるような欠点があった。 (1) 一対のリードをガラス管から互いに反対方向に
導出する構造となるため、スイッチ全長が長くなり、小
型化が困難である。 (2) リードスイッチを作動させるために、永久磁石
又は電磁石が必要であり、また、一方の磁性リード先端
にN極、他方の磁性リードの先端にS極を発生させるた
めに、リードスイッチに対する磁界の印加方向等の制約
も多い。 (3) 磁性リードの弾性力に抗して外部磁界により両
方の磁性リードの先端を閉じるようにしており、接点の
開閉速度を高速化することが難しく、大電流のオン、オ
フには不向きである。また、大電流を流すと、磁性線自
身による磁界が発生し、接点の開閉に支障が生じるた
め、この点からも大電流の通電には不向きであると言え
る。 (4) リードスイッチがスイッチオフ状態のとき、衝
撃で磁性リードが振動し、短絡する可能性がある。 (5) リードスイッチはスイッチ機能を有するのみ
で、外部の磁性体を吸着保持する機能はない。
【0004】本発明は、上記の点に鑑み、磁性体の有
無、近接、離反で作動させることが可能で、リードスイ
ッチに比べて耐衝撃性に優れ、信頼性が高く小型化にも
適した永久磁石スイッチを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の永久磁石スイッチは、非磁性ケースに少な
くとも2個以上の軟磁性接点部品を取り付け、前記非磁
性ケース内に良導電性金属が設けられた磁石体を移動自
在でかつ当該磁石体で前記軟磁性接点部品間を短絡可能
な如く収納した構成において、前記磁石体を前記軟磁性
接点部品から離脱する方向に吸引する副磁石を前記非磁
性ケース内に移動自在に設けた構成としている。
【0006】なお、前記軟磁性接点部品は良導電性金属
が設けられた曲面を有し、かつ前記磁石体の良導電性金
属に前記軟磁性接点部品の良導電性金属の設けられた曲
面が対接可能な如く略平行に設けられた構成としても良
い。また、前記磁石体は前記軟磁性接点部品に対して略
直角方向に移動自在とする構成を採用できる。
【0007】
【作用】本発明の永久磁石スイッチにおいては、非磁性
ケースに複数の軟磁性接点部品を取り付け、その非磁性
ケース内に接点機能を持つ磁石体を移動自在に設け、さ
らに、前記磁石体を前記軟磁性接点部品から離脱する方
向に吸引する副磁石を前記非磁性ケース内に移動自在に
設けたので、駆動用磁性体や永久磁石が存在しないか離
れている状態では前記磁石体と副磁石とが吸引しあって
磁石体を前記軟磁性接点部品から離れた状態(スイッチ
オフ状態)に保持でき、常開接点を持つ永久磁石スイッ
チを簡単に実現できる。
【0008】また、前記副磁石の前記磁石体に対向する
面の反対面に対向する前記非磁性ケースの外面に駆動用
磁性体が近接乃至配置されたときには、前記副磁石が前
記駆動用磁性体を吸着する(副磁石が駆動用磁性体に吸
引される)ので、前記磁石体は前記軟磁性接点部品に吸
着し、これらの軟磁性接点部品間を短絡し、スイッチオ
ンとなる。
【0009】また、磁石体は軟磁性接点部品の長手面に
磁力で吸引された状態でスイッチオン状態を維持できる
とともに、副磁石に吸引された状態でスイッチオフ状態
を維持するので、必ず一定の接点圧を確保でき、耐衝撃
性に優れており、衝撃でオンからオフに、あるいはオフ
からオンに状態が変化する危険性がなく、オン、オフ動
作が確実である。
【0010】さらに、外部の駆動用磁性体に副磁石が吸
引された状態でスイッチオン状態を維持することを利用
して、開閉扉に取り付けられた駆動用磁性体を吸着保持
するマグネットキャッチ兼用の永久磁石スイッチとして
も使用できる。
【0011】また、駆動用磁性体として感温磁性体を用
いれば、一定温度以上でオフとなる温度スイッチとして
機能させることができる。
【0012】なお、前記磁石体として円柱形状等を採用
した場合、前記軟磁性接点部品に垂直な軸を中心として
回転することができる。このため、接点寿命の点で有利
となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係る永久磁石スイッチの実施
例を図面に従って説明する。
【0014】図1乃至図3は本発明の第1実施例を示
す。これらの図において、1は絶縁樹脂等の非磁性ケー
スであり、内部に円柱状主空間1A及び円柱状副空間1
Bを有している。この円柱状主空間1Aと円柱状副空間
1Bとは隔壁1Cで隔てられている。但し、円柱状主空
間1Aと円柱状副空間1Bとが完全に隔離されている必
要は無い。
【0015】非磁性ケース1の円柱状主空間1A内に
は、希土類磁石、フェライト磁石等の偏平円柱状永久磁
石2の少なくとも一平端面に金、銀、パラジウム、白
金、銅等の良導電性金属3をめっき等で被着形成した磁
石体4が上下移動自在に収納されている。
【0016】また、鉄、ニッケル合金等の丸棒状の軟磁
性体5の表面(長手面である外周面)に金、銀、パラジ
ウム、白金、銅等の良導電性金属6をめっき等で被着形
成した棒状軟磁性接点部品7A,7Bが非磁性ケース1
の外部より円柱状主空間1A内にそれぞれ挿通され、固
定されている。これらの棒状軟磁性接点部品7A,7B
の向きはケース1の円柱状主空間1Aの上下方向(軸方
向)と垂直であるとともに、平行かつ同一平面内で相互
に接触しないようにケース1外周壁を貫通している。従
って、ケース1に棒状軟磁性接点部品7A,7Bを挿通
固定することで、接点部品7A,7Bはその長手面(長
手方向)が磁石体4の移動方向(上下方向)と直角に配
置され、接点部品7A,7Bの平行接点が構成される。
【0017】前記円柱状副空間1B内には、希土類磁
石、フェライト磁石等の偏平円柱状永久磁石からなる副
磁石9が上下移動自在に収納され、前記隔壁1Cを介し
前記磁石体4に対向している。磁石体4及び副磁石9は
着磁方向(磁化方向)が当該磁石体及び副磁石の移動方
向と同一であり、例えば磁石体4の棒状軟磁性接点部品
7A,7Bに対向する面がS極、反対面がN極となって
いる。副磁石9は前記磁石体4を前記軟磁性接点部品7
A,7Bから離脱する方向に吸引するものであり、磁石
体4への対向面にS極、反対面がN極になっている。
【0018】なお、円柱状主空間1Aと円柱状副空間1
Bとが隔壁1Cで完全に隔離されている必要は無く、磁
石体4と副磁石9とが密着一体化してしまわないように
隔壁1Cがスペーサとしての機能を果せばよい。
【0019】また、前記軟磁性接点部品7A,7Bのそ
れぞれの端部は図3の如くケース1外部の横方向に突出
しており、この突出した部分は、信号用コネクタに直接
接続可能なコネクタピン(外部との接続端子)を構成し
ている。また、副磁石9の磁石体4に対向する面の反対
面に対向するケース1の外側端面(吸着側端面)Pに駆
動用磁性体10が近接したときに、副磁石9は隔壁1C
を介した磁石体4への吸着状態から隔壁1Cから離れて
駆動用磁性体10を吸着保持する如き外形及び厚みを有
している。
【0020】なお、ここでは駆動用磁性体10が開閉扉
11に取り付けられているものとする。
【0021】以上の第1実施例の構成において、図2の
ごとく開閉扉11に固定の駆動用磁性体10がケース1
の外側端面(吸着側端面)Pから充分離れている状態で
は、磁石体4と一対の棒状軟磁性接点部品7A,7B間
の磁気吸引力よりも磁石体4と副磁石9間の磁気吸引力
の方が勝り、隔壁1Cを介し磁石体4と副磁石9とが相
互に吸着状態となる。この結果、一対の棒状軟磁性接点
部品7A,7Bから磁石体4は離脱しており、スイッチ
オフとなる。
【0022】逆に、外部の駆動用磁性体10がケース1
の外側端面Pに近接状態となると、隔壁1Cを隔てた磁
石体4と副磁石9間の磁気吸引力よりも副磁石9と開閉
扉側の駆動用磁性体10間の磁気吸引力の方が勝り、副
磁石9は開閉扉側の駆動用磁性体10に吸引され、副磁
石9は隔壁1Cから離れて図1のごとくケース内壁上側
に当接した状態となる。この結果、一対の棒状軟磁性接
点部品7A,7Bに対し磁石体4のS極が吸引され、磁
石体4の少なくとも一平端面の良導電性金属3が各接点
部品7A,7Bの良導電性金属6に対し、磁力による一
定接触圧で接触し、接点部品7A,7B間が磁石体4で
短絡され、スイッチオン状態となる。このとき、副磁石
9は開閉扉側の駆動用磁性体10をケース1の外側端面
Pに密接するまで吸引し、駆動用磁性体10を吸着保持
することとなり、マグネットキャッチとしても機能す
る。
【0023】上記第1実施例の構成によれば、前記磁石
体4を前記軟磁性接点部品7A,7Bから離脱する方向
に吸引する副磁石9を前記非磁性ケース1内に移動自在
に設けたので、駆動用磁性体や永久磁石が存在しないか
離れている状態では前記磁石体4と副磁石9とが吸引し
あって磁石体4を前記軟磁性接点部品7A,7Bから離
れた状態(スイッチオフ状態)に保持でき、常開接点を
持つ永久磁石スイッチを簡単に実現できる。
【0024】また、外部の駆動用磁性体10に副磁石9
が吸引された状態でスイッチオン状態を維持することを
利用して、開閉扉に取り付けられた駆動用磁性体10を
吸着保持するマグネットキャッチ兼用の永久磁石スイッ
チとしても使用できる。
【0025】また、磁石体4の移動方向と直角に一対の
棒状軟磁性接点部品7A,7Bが平行に配置されている
ため、スイッチオン時に磁石体4の良導電性金属3が接
点部品7A,7Bの良導電性金属6が設けられた長手面
(外周面)に吸着して接触するので接触面積が大きい。
このため、吸着状態が安定し、接触抵抗が小さく、振動
や衝撃にも強い。
【0026】さらに、磁石体4はケース内を移動、回転
でき、磁石体4底面側の良導電性金属3は、接点部品7
A,7Bに対してまんべんなく接触するため、接点の寿
命が長い。
【0027】また、接点部品7A,7Bのケース外部に
露出した部分を信号用コネクタに直接接続可能なコネク
タピンとして使用でき、リードスイッチのようにガラス
管封止を行う場合に比べ、製造容易で、しかも磁石体4
や接点部分を熱で劣化させる恐れが無い。
【0028】さらに、外部接続端子となる接点部品7
A,7Bはケース1の横方向に突出させることができ、
スイッチの高さを抑えて偏平構造とすることができる。
【0029】なお、第1実施例において、鉄、ニッケル
合金等の軟磁性体5をパイプ状に形成した金、銀、パラ
ジウム、白金、銅等の良導電性金属6内に挿入一体化し
たもの(又は丸棒状のクラッド材として作成されたも
の)を棒状軟磁性接点部品7A,7Bとして用いてもよ
い。また、希土類磁石、フェライト磁石等の偏平円柱状
永久磁石2の少なくとも一平端面に金、銀、パラジウ
ム、白金、銅等の良導電性金属3の薄板又はキャップを
貼り付けたり装着一体化して磁石体4を構成してもよ
い。
【0030】図4及び図5は本発明の第2実施例であっ
てマグネットキャッチ兼用永久磁石スイッチに適した構
成を示す。この場合、絶縁樹脂等の非磁性ケース20の
内部構造は前述の第1実施例と同様であり、ケース内部
を動く副磁石9の磁石体4への対向面の反対面に対向す
るケース20の外側端面(吸着側端面)Pと平行な取付
部21をケース20は一体に有している。そして、取付
部21には取付穴22が形成されている。一対の棒状軟
磁性接点部品7A,7Bのケース20外部に平行に突出
した部分は信号用コネクタに直接接続可能なコネクタピ
ンを構成している。
【0031】この場合、マグネットキャッチ兼用永久磁
石スイッチはケース20の外側端面Pにて開閉扉側の駆
動用磁性体を吸着保持しかつスイッチオン状態となる。
従って、扉開閉確認と扉吸着保持を同時に行うことがで
きる。
【0032】図6及び図7は本発明の第3実施例であっ
てマグネットキャッチ兼用永久磁石スイッチに適した構
成を示す。この場合、絶縁樹脂等の非磁性ケース30の
内部構造は前述の第1実施例と同様であり、ケース内部
を動く副磁石の磁石体への対向面の反対面に対向するケ
ース30の外側端面(吸着側端面)Pに垂直な取付部3
1をケース30は一体に有している。そして、取付部3
1には取付穴32が形成されている。一対の棒状軟磁性
接点部品7A,7Bのケース30外部に平行に突出した
部分は信号用コネクタに直接接続可能なコネクタピンを
構成している。
【0033】図8及び図9は本発明の第4実施例であっ
てマグネットキャッチ兼用永久磁石スイッチに適した構
成を示す。この場合、絶縁樹脂等の非磁性ケース40の
内部構造は前述の第1実施例と同様であり、ケース内部
を動く副磁石の磁石体への対向面の反対面に対向するケ
ース30の外側端面(吸着側端面)Pに平行な取付部4
1A及び垂直な取付部41Bをケース40は一体に有し
ている。そして、取付部41A,41Bには取付穴42
がそれぞれ形成されている。一対の棒状軟磁性接点部品
7A,7Bのケース40外部に平行に突出した部分は信
号用コネクタに直接接続可能なコネクタピンを構成して
いる。
【0034】図10乃至図11は本発明の第5実施例で
あってマグネットキャッチ兼用永久磁石スイッチに適し
た構成を示す。この場合、絶縁樹脂等の非磁性ケース5
0の内部構造は前述の第1実施例と同様であるが、ケー
ス50の外周面に取付用雄螺子51が刻設されている。
従って、取付用雄螺子51を利用してケース50を任意
の装置に装着できる。なお、一対の棒状軟磁性接点部品
7A,7Bは途中からL字状に折り曲げられてケース5
0の一方の端面(外側端面Pの反対面)から垂直に引き
出されている。一対の棒状軟磁性接点部品7A,7Bの
ケース50外部に平行に引き出した部分は信号用コネク
タに直接接続可能なコネクタピンを構成している。
【0035】図12は本発明の第6実施例であって、感
温スイッチを構成する場合を示す。この図において、絶
縁樹脂等の非磁性ケース1の内部構造は前述の第1実施
例と同じであるが、その外側端面P上に感温フェライト
等の感温磁性体60が配置され、当該ケース1に固着さ
れている。
【0036】この第6実施例では、感温磁性体60が持
つ固有のキュリー温度よりも周囲温度が低い状態では、
感温磁性体60は磁性を保持しており、隔壁1Cを隔て
た磁石体4と副磁石9間の磁気吸引力よりも副磁石9と
感温磁性体60間の磁気吸引力の方が勝り、副磁石9は
感温磁性体60に吸引され、副磁石9は隔壁1Cから離
れて図12のごとくケース内壁上側に当接した状態とな
る。この結果、一対の棒状軟磁性接点部品7A,7Bに
対し磁石体4のS極が吸引され、磁石体4の少なくとも
一平端面の良導電性金属3が各接点部品7A,7Bの良
導電性金属6に対し、磁力による一定接触圧で接触し、
接点部品7A,7B間が磁石体4で短絡され、スイッチ
オン状態となる。
【0037】逆に、周囲温度がキュリー温度以上に高く
なると、感温磁性体60は磁性を失うから、磁石体4と
一対の棒状軟磁性接点部品7A,7B間の磁気吸引力よ
りも磁石体4と副磁石9間の磁気吸引力の方が勝り、隔
壁1Cを介し磁石体4と副磁石9とが相互に吸着状態と
なる。この結果、一対の棒状軟磁性接点部品7A,7B
から磁石体4は離脱し、スイッチオフとなる。
【0038】図13は本発明の第7実施例を示す。この
実施例では、第1実施例における前記棒状軟磁性接点部
品7A,7Bの代わりに、鉄、ニッケル合金等の軟磁性
中心材25を上面が円周状凸面の断面蒲鉾パイプ状の
金、銀、パラジウム、白金、銅等の良導電性金属層26
内に挿入一体化したもの(又は断面蒲鉾状のクラッド材
として作成されたもの)を棒状軟磁性接点部品27A,
27Bとした構成である。そして、棒状軟磁性接点部品
27A,27Bの曲面部分が磁石体4の一平端面と対向
するように配置されている。そして、磁石体4側の良導
電性金属3に対し、棒状軟磁性接点部品27A,27B
の曲面部分の良導電性金属層26が接触するようになっ
ている。なお、その他の構成及び作用効果は前述の第1
実施例と同様である。
【0039】上記第2乃至第6実施例の棒状軟磁性接点
部品7A,7Bの代わりに上記第7実施例で示した断面
蒲鉾状の棒状軟磁性接点部品27A,27Bを用いても
よい。
【0040】図14は本発明の第8実施例を示す。この
図において、非磁性ケース1はその内部に角柱状主空間
1D及び角柱状副空間1Eを有している。この角柱状主
空間1Dと角柱状副空間1Eとは隔壁1Cで隔てられて
いる。
【0041】非磁性ケース1の角柱状主空間1D内に
は、角柱状永久磁石2の少なくとも一平端面に良導電性
金属3をめっき等で被着形成した磁石体4が上下移動自
在に収納されている。但し、磁石体4の着磁方向は当該
磁石体4の移動方向(上下方向)に直交する向きであ
る。
【0042】また、丸棒状の軟磁性体5の表面(長手面
である外周面)に良導電性金属6をめっき等で被着形成
した棒状軟磁性接点部品7A,7Bが非磁性ケース1の
外部より角柱状主空間1A内にそれぞれ挿通され、固定
されている。これらの棒状軟磁性接点部品7A,7Bの
向きはケース1の角柱状主空間1Aの上下方向(軸方
向)と垂直であるとともに、平行かつ同一平面内で相互
に接触しないようにケース1外周壁を貫通している。従
って、ケース1に棒状軟磁性接点部品7A,7Bを挿通
固定することで、接点部品7A,7Bはその長手面(長
手方向)が磁石体4の移動方向(上下方向)と直角に配
置され、接点部品7A,7Bの平行接点が構成される。
【0043】前記角柱状副空間1E内には、角柱状永久
磁石からなる副磁石9が上下移動自在に収納され、前記
隔壁1Cを介し前記磁石体4に対向している。但し、副
磁石9の着磁方向は当該副磁石9の移動方向(上下方
向)に直交する向きで、前記磁石体4を前記軟磁性接点
部品7A,7Bから離脱する方向に吸引する極性となっ
ている。
【0044】なお、第8実施例の駆動用磁性体の近接、
離反に伴うスイッチ動作は前述の第1実施例と実質的に
同じであり、この第8実施例の構成を上記第2乃至第6
実施例の構造に適用することで、マグネットキャッチ兼
用永久磁石スイッチや感温スイッチを構成可能である。
また、軟磁性接点部品7A,7Bの代わりに上記第7実
施例で示した断面蒲鉾状の棒状軟磁性接点部品27A,
27Bを用いてもよい。
【0045】また、各実施例において、非磁性ケースと
して内面又は外面に絶縁膜を形成した非磁性金属ケース
を用い、複数本の棒状軟磁性接点部品を当該ケースに対
し絶縁支持する構造とすることもできる。さらに、接点
部品を同一平面に3本以上平行配置する構造も可能であ
る。また、ケース内を移動する磁石体及び副磁石は、円
柱状、角柱状等で良く、ケース内部空間も磁石体及び副
磁石の形状に合わせて円柱状、角柱状空間等を採用でき
る。また、各実施例において、非磁性ケースを封止する
際に、そのケース内部に非酸化性ガス(窒素ガス、不活
性ガス)を封入したり真空にして、磁石体及び接点部品
を含むケース内部を気密封止する構造を採用すれば、接
点寿命を長くするのに有効である。さらに、非磁性ケー
スを樹脂で構成する場合、軟磁性接点部品をインサート
モールドによりケース本体と一体に樹脂成形する構成と
することも可能である。
【0046】以上本発明の実施例について説明してきた
が、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の
範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者
には自明であろう。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
非磁性ケースに少なくとも2個以上の軟磁性接点部品を
取り付け、前記非磁性ケース内に良導電性金属が設けら
れた磁石体を移動自在でかつ当該磁石体で前記軟磁性接
点部品間を短絡可能な如く収納した構成において、前記
磁石体を前記軟磁性接点部品から離脱する方向に吸引す
る副磁石を前記非磁性ケース内に移動自在に設けたの
で、以下の効果を得ることができる。 (1) 駆動用磁性体や永久磁石が存在しないか離れて
いる状態では前記磁石体と副磁石とが吸引しあって磁石
体を前記軟磁性接点部品から離れた状態(スイッチオフ
状態)に保持でき、常開接点の永久磁石スイッチを簡単
に実現できる。 (2) 非磁性ケース内の副磁石は、ケース外部の駆動
用磁性体を吸着保持でき、マグネットキャッチとしての
機能を持たせることも可能である。 (3) 非磁性ケース外部の駆動用磁性体として感温磁
性体を用いれば、感温スイッチを構成できる。磁石体と
非磁性ケース側に固定の軟磁性接点部品との接触圧(接
点圧)が磁力により一定に保持されるため、従来のスイ
ッチで必要なばね部品が全く不要である。したがって、
構造が簡単となり、信頼性も高い、耐衝撃性にも優れて
いる。 (4) ケース側に固定の接点部品には弾性は不要であ
り、しかもケースの一側面に突出した接点部品の先端部
を外部接続端子(例えばコネクタピン)として利用でき
る。このため、従来のリードスイッチのように全長が長
くなることはなく、スイッチの高さも抑えることができ
るため小型化に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る永久磁石スイッチの第1実施例で
あって、スイッチオン状態を示す正断面図である。
【図2】同じくスイッチオフ状態の正断面図である。
【図3】第1実施例の側断面図である。
【図4】本発明の第2実施例であって、マグネットキャ
ッチ兼用永久磁石スイッチに適した構成を示す平面図で
ある。
【図5】同正面図である。
【図6】本発明の第3実施例であって、マグネットキャ
ッチ兼用永久磁石スイッチに適した構成を示す平面図で
ある。
【図7】同正面図である。
【図8】本発明の第4実施例であって、マグネットキャ
ッチ兼用永久磁石スイッチに適した構成を示す平面図で
ある。
【図9】同正面図である。
【図10】本発明の第5実施例であって、マグネットキ
ャッチ兼用永久磁石スイッチに適した構成を示す正断面
図である。
【図11】同斜視図である。
【図12】本発明の第6実施例であって、感温スイッチ
を構成した場合を示す正断面図である。
【図13】本発明の第7実施例を示す正断面図である。
【図14】本発明の第8実施例を示す正断面図である。
【符号の説明】
1,20,30,40,50 非磁性ケース 2 永久磁石 3,6 良導電性金属 4, 磁石体 5 軟磁性金属 7A,7B,27A,27B 棒状軟磁性接点部品 9 副磁石 10 駆動用磁性体 60 感温磁性体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性ケースに少なくとも2個以上の軟
    磁性接点部品を取り付け、前記非磁性ケース内に良導電
    性金属が設けられた磁石体を移動自在でかつ当該磁石体
    で前記軟磁性接点部品間を短絡可能な如く収納した永久
    磁石スイッチにおいて、 前記磁石体を前記軟磁性接点部品から離脱する方向に吸
    引する副磁石を前記非磁性ケース内に移動自在に設けた
    ことを特徴とする永久磁石スイッチ。
  2. 【請求項2】 前記軟磁性接点部品は良導電性金属が設
    けられた曲面を有し、かつ前記磁石体の良導電性金属に
    前記軟磁性接点部品の良導電性金属の設けられた曲面が
    対接可能な如く略平行に設けられおり、前記磁石体は前
    記軟磁性接点部品に対して略直角方向に移動自在である
    請求項1記載の永久磁石スイッチ。
  3. 【請求項3】 前記磁石体と前記副磁石は移動方向と同
    一方向に着磁されている請求項1又は2記載の永久磁石
    スイッチ。
  4. 【請求項4】 前記磁石体と前記副磁石は移動方向と略
    直角方向に着磁されている請求項1又は2記載の永久磁
    石スイッチ。
  5. 【請求項5】 前記軟磁性接点部品の前記ケース外部に
    突出する部分がコネクタピンを構成している請求項1,
    2,3又は4記載の永久磁石スイッチ。
  6. 【請求項6】 前記副磁石の前記磁石体への対向面の反
    対面に対向する前記非磁性ケースの外面に駆動用磁性体
    又は永久磁石が近接乃至配置されたときに前記副磁石が
    前記駆動用磁性体又は永久磁石に吸着しかつ前記磁石体
    が前記軟磁性接点部品に吸着移動する請求項1,2,
    3,4又は5記載の永久磁石スイッチ。
  7. 【請求項7】 前記駆動用磁性体が感温磁性体である請
    求項1,2,3,45又は6記載の永久磁石スイッチ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010519496A (ja) * 2007-02-23 2010-06-03 ルスピウ 制御トリガを有する切断装置
JP2015510245A (ja) * 2012-02-09 2015-04-02 ジェネラル イクイップメント アンド マニュファクチャリング カンパニー, インコーポレイテッド 磁気トリガ式近接スイッチ
KR102049302B1 (ko) * 2019-03-11 2019-11-28 (주)턴온전자 수중 금속 탐지기 및 이를 포함하는 잠수함 탐지장치
CN113851333A (zh) * 2021-09-13 2021-12-28 特沃斯(上海)实业有限公司 一种磁性限位开关

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